長妻大臣閣議後記者会見概要

H22.8.20(金) 11:32  ~ 11:48 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議と閣僚懇談会、その後のEPA関係閣僚打ち合わせを終えてこちらに参りました。私からは、今週は都内の児童相談所及び児童擁護施設を視察に参りました。そして昨日はコニカミノルタの工場の請負現場を拝見をするとともに意見交換をさせていただきました。 そして、110歳以上の年金受給者の安否確認の結果でありますが、確認対象が59人でありまして、お一人以外は53人がご健在、5人の方がお亡くなりになっておられるということで、これは平成22年7月以降にお亡くなりになられたということでございました。そして、所在不明の方がお一人おられて、年金事務所の職員がその息子さんにもお会いをさせていただいたと、この1件は既に報道もされている案件と聞いております。今後については、現況届けを出している方々が最新の数字では20万人程度ということですが、800人のサンプル調査をしておりますので、その結果も今集計をしていますが、見て、あるいは対策を立案をして、新たな現況届けをお出しをして行方不明、生死が確認出来ないという方については一時年金の支給をストップすると、こういう対応をしていきたいと考えています。

質疑

記者:
行方不明の高齢者の件ですが、もう一つの800人のサンプル調査が今月の中旬に発表するということでしたが、大体いつぐらいに発表出来るのでしょうか。この二つの調査を踏まえて対策を検討するという対処方針だと思いますが、現段階で具体的にどういった方針が考えられるでしょうか。
大臣:
サンプル調査は来週には発表出来ると思っています。対策ですが、一つ具体的な対策を検討しておりまして、まだ確定をしておりませんが、今考えている概要は、例えば医療保険は一定の年齢以上の方は歯医者さんも含めてお医者さんに1年間に1回も掛からないということは、当然健康な方もいらっしゃるとは思いますが、通常は病院に掛かることが多い、ほとんどがそういう方だと思っていますので、そういう方をピックアップして、現況申告書をお出しをして確認をすると、そしてそれで確認出来ない方については一時的に支給をストップをするという考え方というもの、さらに色々な考え方を詰めていますが、今の段階ではそういう全体の考え方で年金の問題については取り組んでいきたいと思っています。
記者:
概算要求についてお伺いします。子宮頸がんのワクチン接種の助成についてですが、150億円程度盛り込むという報道がありましたが、これについて如何でしょうか。後は子ども手当についてですが、現在の子ども手当は国だけではなくて地方、企業に負担を求めている枠組みでやっていると思いますが、来年度ではどういった考え方で概算要求をしたいとお考えでしょうか。
大臣:
子ども手当ですが、これについてはまだ概算要求の詳細は固まっているわけではありませんが、いずれにしてもかねてより申し上げていますが、子ども手当の上乗せ部分等の話もありますので、これらを概算要求の段階で全て数字入りで確定をするというのは非常に難しいと、政府全体の議論もあります。一定の概算要求の書きぶりになると思っていまして、詳細については年末にかけての平成23年度の予算編成の過程の議論で確定をするというスケジュールだと思っています。 子宮頸がんワクチンについてですが、報道も色々拝見していますが、私も国会で答弁致しました通り、公的助成の概算要求はするという方針で進めていますが、その規模、手法については概算要求の検討段階ですので確定的なことは決まっている段階ではありません。
記者:
民主党の代表選挙についてお伺いします。昨日、鳩山グループの懇親会に小沢前幹事長がご出席をされて、党内では小沢さんの代表選出馬を目指す動きもあります。一方で小沢さんの「政治とカネ」の問題等を巡って出馬することに批判的な声もありますが、大臣自身はどのようにお考えですか。
大臣:
最終的に9月1日から代表選が始まると思いますが、まだどなたが確定的に出るのかは菅総理以外はまだはっきりしていないと思っています。ただ、一般論として言えば党内で政策議論を中心に戦わせるということは民主党の政策がどういう考え方をもった政党なのかということを国民の皆さんにお示しをするという意味では、その御本人が出るという意思があって推薦人が集まれば、議論を戦わせるということについて一概に否定をするということはあってはならないと思っています。まだ、どういう顔ぶれが出るかはわかりませんが、我々としては菅総理を支えていくという立場です。
記者:
関連ですが「政治とカネ」の問題を巡って幹事長を辞任した小沢さんが代表選に出る資格があると思うかどうか、その辺のお考えをお聞かせください。
大臣:
これについては、推薦人という制度があって、一定の方々の支持があるという前提の方が代表選に出るということです。ですから、一般論として言えば開かれた政党ですので、手続きに則って政策議論を中心に闘わせて行くという仕組みは確保されるべきと考えております。ただ、一方で検察審査会の問題もあるという様々な意見が党内にもあるわけですが、そういう手続きに則っていろいろな方が名乗りを上げて闘って行くことについて、「駄目だ」とか否定的な意見を私が持っているわけではありません。
記者:
挙党体制を組むために菅首相は人事や、党運営などで党内で影響のある小沢氏と協力を得るべきかどうかその辺をお願いいたします。
大臣:
これは人事の話ですので、菅総理がお考えになることです。当たり前の話ですが、総理大臣として何を自分が目指すのか、「最小不幸社会」ということも言われておりますので、御自身が目指す国の形、政策の仕事の中で適材の人事をして行くということが重要であると思います。御自身のある意味では理想というか、御自身の考える人事をするということが重要だと思います。あまり人事について周りがどうこういう事ではなく、菅総理がお考えになることだと思っております。
記者:
不明高齢者の対策についてですが、介護保険などは現況届けが手がかりですが、年齢の幅を今の時点でどうお考えになっているかということと、他省庁との連携、住基ネットは総務省ですとか、戸籍を所管している法務省との連携がどうなっているのかお聞かせください。
大臣:
他省庁とは事務方経由でいろいろ連絡協議をしておりますが、いずれ関係閣僚会議を開催する予定にしております。そして、年齢ですがまだ一定以上どの年齢にするのかというのは、あるいは段階的にするのかなど詰めている状況です。そして先ほど医療保険の話をしましたが、介護保険は御存知のように市町村が保険者でありますので、市町村の数が1千7百というということで、それぞれ情報をいただくということになりますとかなり時間がかかる可能性があります。例えば、医療でありますと一定の年齢になると広域連合ということで47になると思います。ただ、まだ年齢や手法は確定しているわけではありませんが、まずは早いスピードで確認を第一段階としてする必要があるのではないかという議論もありますので、また、そういう議論が確定いたしましたら発表したいと思います。
記者:
110歳以上の所在不明のお一人の方の年金の扱いは、一時停止になるのでしょうか。
大臣:
速やかにここに現況申告書を出して、それに沿って書いていただくとこれは行方不明ということになりますので一時停止ということになります。
記者:
今日の閣議の大使の人事で、その中で元社会保険庁長官の渡邉さんがスウェーデン大使ということですが、これについて大臣の受け止めをお願いいたします。
大臣:
今日の人事の閣議決定で今おっしゃられたように、元社会保険庁長官の方がスウェーデン大使に任命されるということで、私は昨日聞きました。基本的には外務省の人事ですから淡々とサインをしたということです。
記者:
特にその人事に対しては、大臣のお考えとして異論などはございますでしょうか。
大臣:
私としては異論があれば当然サインしないわけですから、淡々とサインをしたということです。
記者:
子ども手当について先ほど大臣のお答えがありましたが、詳細については概算要求の段階で明らかにするということをおっしゃいましたが、この理由はどういうことなのかということと、明らかに出来ないのは1万3千円の上積み部分については、いわゆる事項要求ということを考えていいのかお聞かせください。
大臣:
理由ということですが、まず一つは子ども・子育て新システムということで、空き教室のある幼稚園と保育所を、今の認定こども園のような不十分な形ではなくて本当に一つにするような法案を来年の国会に提出することになっております。そこでの設計がまだ途上であるということで、そことの兼ね合いもあります。もう一つは、上積み部分についてどういうものを個別に入れて行くのかなどについて、財源との見合いの調整も必要ですので、その部分については秋以降の予算編成の詰めの交渉で決定をして行くということです。それ以外の部分について概算要求でどういう形で提出するのかということを議論しているということです。

(了)