長妻大臣閣議後記者会見概要

H22.5.21(金) 8:26 ~ 8:38 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議と閣僚懇談会を終えてこちらに参りました。閣議、閣僚懇談会では、行政刷新会議の取り組みを受けて、独立行政法人や事業のムダ、あるいは天下りの問題にきちんと取り組むように担当大臣から指示があったところです。 私からは内定率ということで、これも大変深刻な数字ではありますが、93.9%が新規高卒者の就職内定率です。これは3月末現在で前年差が1.7ポイント減ということです。新規大卒者の就職内定率が91.8%です。4月1日現在で前年差が3.9ポイント減ということで大変厳しい数字であります。高卒者の内定率は昭和52年3月卒以来7番目に低い水準、大学の内定率は平成8年度の調査開始以来2番目に低い水準ということであります。厚生労働省としては、就職が決まらないまま卒業した学生を1ヶ月間体験雇用する事業主を支援する「新卒者体験雇用事業」を行ってきたところでありますが、今般、さらに3ヶ月まで延長可能とする拡充を図ることとしました。1ヶ月目が8万円、2ヶ月目、3ヶ月目が4万円ということです。これは6月7日から開始をしようと考えております。 そして、口蹄疫の対応で農林水産省を中心に政府全体で取り組んでおりますが、厚生労働省としても雇用調整助成金を所管しておりますので、これについては従来も口蹄疫の被害の影響を受けた、例えば食肉加工、あるいは周辺の商店街等々についても雇用調整助成金が利用出来ますので、これは従来から利用出来るわけですが、周知をきちんとしていくということで取り組んでいきたいと思います。

質疑

記者:
子ども手当についてですが、政務三役で方向性は決まりましたか。また、現時点での大臣のお考えはどういう方向性でしょうか。
大臣:
まだ党の方の確定的なものもまだ出ていないということでありますが、我々として、今、政務三役で上乗せ部分を全額現金化、あるいは一部を保育サービスなどに充てるかということを、党とも意見をいただきながら検討している最中であるということです。
記者:
大臣のお考えは。
大臣:
これは良く意見を聞いて決めていくということになると思います。
記者:
現金にこだわらないでですか。
大臣:
マニフェストが基本というのは変わりませんが、党からも御意見があるので、それについてどこまで考え得るのかということを議論しているところです。
記者:
口蹄疫のお話がありましたが、野党は初動の対応の遅れなども追及するということを言っていますが、改めて政府の対応、初動も含めてどのように大臣としてはお感じでしょうか。
大臣:
被害が拡大して大変な状況でありますが、政府の初動も含めた対応ということについては、出来る限りのことを担当大臣、担当部局はしたのではないかと私自身は考えています。厚生労働省については、関連するところはありますが、直接の所管というのは農林水産省になると思いますので、そこをバックアップしていきたいと思います。
記者:
口蹄疫の関係ですが、赤松農林水産大臣が外遊中、大臣が臨時代理ということでしたが、その間に官邸等から何か連絡等、あるいは大臣の方から連絡等をしたということはございますでしょうか。
大臣:
それはありません。 (※広報室注長妻大臣は当時、農林水産大臣臨時代理は務めておりません。)
記者:
大阪のアスベスト訴訟の控訴の件ですが、今どういう検討状況でしょうか。
大臣:
控訴を判断する期限がありますので、党の方からも御要請があると聞いておりますので、そういうものも含めて政務三役で議論をしている最中です。
記者:
まだ方向性の方は出していないと。
大臣:
出していないです。
記者:
今日の閣議、閣僚懇で国家公務員の新規採用枠の規制の話は出たのでしょうか。決着した場合は厚生労働省としてはどういう対応をされるのかお聞かせ下さい。
大臣:
本日、新規採用の話がありまして、これについては厚生労働省は従来より基本的にはそういう方向で対応するという姿勢です。それに異存はないということです。
記者:
一方でキャリアの方が2割減、地方の方で8割減となりますが、政策立案の部分について不安が出るとか、もしくは地方の窓口業務に不安が出るという声があるのですが、その点どのようにお考えでしょうか。
大臣:
今、民間企業も景気の状況を受けて新卒採用を抑制すると、その年次の方が数が少なくなって、将来的にもそれが続きますので、人事管理上非常に問題が出てくるということはあると思います。ただ、役所の税金の使い方ということを考えると、民間企業並というか、そこでも努力をしておられるので、より一人あたりの効率性を高めてより効果的に事業を展開するということで、サービスは下げずにその人員で何とかやっていくということで了解したわけです。
記者:
韓国の哨戒艦沈没の関係ですが、北朝鮮による魚雷によるものだと断定されましたがそれに対する受け止めと、今後日本政府としての対応がどうあるべきかお聞かせください。
大臣:
私も閣僚の一人として、危機管理上何か緊急なことがあればいつでもそうですが、すぐに官邸に集まれるよう、あるいは対応出来るように心がけて行きたいと思います。政府としては関係閣僚が万全を期していくということになると思いますが、危機管理ということで言えば内閣全体、政府全体で怠りなきよう対応して行くということになると思います。
記者:
新卒者の体験雇用なのですが、1ヶ月の期間を3ヶ月に延ばすことによって、正規の就職に繋がって行くのでしょうか。どういう効果があるのかが良く分からなかったのですが、もう一度御説明いただけますでしょうか。
大臣:
体験雇用が今まで1ヶ月だけの助成でしたので、非常に利用者が少なかったというのが1点。従来も新卒者に限らず3ヶ月の体験的な雇用をした時の助成制度があって、そこはかなり利用者が多いということに鑑みて、金額も1ヶ月目が8万円ということで段階を多少つけさせていただいております。それによって3ヶ月間体験雇用をしてみようという事業主がたくさん現れて、そこに体験雇用をされる新卒者の方が出てくれば、定着しやすくなる可能性が高くなるのではないかということです。つまり、1ヶ月だとそもそも利用される方が非常に少ないと、でも雇用状況は非常に深刻だということで利用すべき方はおられるのだけど、やはり1ヶ月という期間が一つの障害になっていて利用者が少ないと考えまして、そういう趣旨で3ヶ月という形にいたしました。当然それだけではなくて、他のあらゆる就業の支援策をフルに動員して今の雇用の大変厳しい状況についてきちんと対応して行くということです。
記者:
利用者というのは事業者ということでしょうか。
大臣:
事業者もそうですし、そこに応募して3ヶ月の体験をしていただく新卒の方も3ヶ月ということでニーズが高まってくるのではないかと考えております。
記者:
利用者の方は応募する事業者が少ないので使えないという話になっており、問題はそういうところではないのでしょうか。利用者には問題がないと思いますが。
大臣:
期間1ヶ月ということで「この制度はいかがなものか」と考えている事業者もおられると思いますので、3ヶ月にすることによってそれを採用しようと、トライアルで雇うということをしてみようという事業者も増えて行くのではないかと考えております。
記者:
先ほど深刻な数字とおっしゃっておりましたが、改めて内定率の数字についての受け止めをお願いいたします。
大臣:
新卒の方の内定率はその方の一生にも影響する可能性があると深刻に考えておりまして、一部改善する数字もありますが依然として厳しいという受け止めです。

(了)