長妻大臣閣議後記者会見概要

H21.12.25(金) 10:42 ~ 11:24 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
本日の閣議では完全失業率の公表がございました。11月の数字でありますが、季節調整値で完全失業率は5.2%となりまして、前月に比べて0.1ポイントの上昇ということであります。有効求人倍率でありますが、これも11月の数字でありますが、季節調整値で0.45倍となり、前月の0.44倍を0.01ポイント上回ったということであります。現下の雇用失業情勢は依然として厳しい状況にあるという認識は変わりません。これは第二次補正、あるいは来年の本予算案に計上しました施策について着実に実施をして、そして今与えられた予算の中での施策についても効果的に実施をして、雇用失業情勢の改善に取り組んで参ります。 関連しまして、年末年始の生活総合相談についてですが、これは特に東京都について紙を配らせていただいております。来週の月曜日、12月28日から1月4日の間、東京都と協力をさせていただいて、「年末年始生活総合相談」を実施致します。これは都内の施設で健康相談、住宅相談、職業相談等のほか、宿泊・食事を提供するものであります。どのように申し込むかということですが、住居等生活にお困りの方が対象でございますが、12月28日までについては、都内のハローワークや区役所、市役所の住宅手当申請窓口、社会福祉協議会、福祉事務所等に足を運んでいただきまして、そこで受付票の交付を受けていただいて、フリーダイヤルに電話をかけて予約をしていただくという形であります。基本的にハローワークに求職登録をした方を対象ですが、未登録の方もハローワークや年末年始総合相談受付窓口に来られた際にその場で登録を行うことが出来るということであります。そして、来週火曜日の12月29日から30日については、都内のハローワーク5カ所が開いておりますので、そちらにお越しいただきまして、求職登録されていない方は求職登録と同時に受付票の交付を受けていただく。そして、12月31日から1月3日も受付を致します。その窓口については、ハローワーク新宿歌舞伎町庁舎内ですが、10時から17時に求職登録と同時に受付票の交付をさせていただいて、フリーダイヤルに電話をかけていただいた上、ご予約していただくという手筈にしているところであります。もう一枚お配りしていると思いますが、「同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助の取扱いについて」ですが、これは山井政務官から説明を申し上げます。
山井政務官:
この「同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助の取扱いについて」ですが、介護保険についても様々な問題点がまだまだ指摘されていますが、その中のここ数年の一番多い苦情の一つが、同居家族がいるという理由でホームヘルプに来てもらえないとか介護サービスが利用出来ないという苦情が非常に多いです。これに関しては厚生労働省が、一律そういう判断をしてはならないと申し上げているわけですが、各都道府県、各市町村で非常に大きなバラツキがあります。介護保険料を払っているにもかかわらず同居家族がいるという理由で必要なサービスを受けられなかった、そのことによって共倒れになったり施設入所を余儀なくされたということになれば、これは介護保険の趣旨に反するものでありまして、今までも通知を出していますが、今回改めて課長通知を出すことになりました。資料に書いてありますとおり、「依然として同居家族等の有無のみにより生活援助の提供が判断されているという指摘があることから、各都道府県におかれては、管内の市町村に対して、生活援助等において同居家族等がいることのみを判断基準として、一律機械的にサービスに対する保険給付の支給の可否について決定することがないよう」ということであります。どのような場合に生活援助が出来るか、「利用者が一人暮らしの場合」、「利用者の家族等が障害や疾病等の理由により、家事を行うことが困難な場合」、さらにコメ印として、「利用者の家族が障害や疾病でなくても、その他の事情により、家事が困難な場合」。例えば、「家族が高齢で筋力が低下していて、行うのが難しい家事がある場合」、これはやはり一律機械的に導入すると、老夫婦世帯ではホームヘルプが受けられないということになってしまいかねません。そうではなくて、老夫婦世帯の場合、家事を行うことが困難という状況があればホームヘルプは利用出来ますよと、それと共倒れの危機がある場合、また、「日中独居」と言われるように、昼間はお年寄りが一人暮らしで、息子さんや娘さんが仕事に行っておられると、一部の悪い例では、「日中独居」にも関わらず同居している家族がいるという理由でホームヘルプを利用出来ない。その結果、介護保険制度があるにも関わらず、娘さんや息子さんが働いていたらホームヘルプを受けられないといったことがあったわけですが、「家族が仕事で不在の時に、行わなくては日常生活に支障がある場合」などについてもホームヘルプが利用出来るということを、都道府県、市町村に通達をすることとなりました。苦情が非常に多かったことですので、年内にこれを出させていただきたいということで今日出すことにしました。
大臣:
そして、閣僚懇談会で私も発言を致しましたのが、来年の1月1日から日本年金機構が発足をするということでございまして、それについて「お客様とのお約束10カ条」等々、民間の視点も入れたサービス向上に努めていく、そして記録問題についても対応を進めていくということも報告申し上げ、本日午後、総理が理事就任予定者とお会いいただくということになりまして、私も同行をして理事就任予定者と官邸にお邪魔をして、総理と会うということになりまして、士気を高めていって、サービスを向上していきたいと考えております。
山井政務官:
先程の年末年始の東京都の総合相談の件ですが、数百人規模の一時宿泊所を用意させていただいたというのは御存知のところかと思いますが、現時点ではまだ数十人くらいしか申込みがございません。やはりそういう取り組みを昨年と違って、国や東京都が行うということがまだまだ知られていないということでありまして、お願いベースにはなりますが、本当に困っている人がいなくて宿泊所ががらがらなのは構いませんが、そうではなくて、本当に困っている人はかなり多いにもかかわらず、そういう取り組みがあるということがまだまだ知れ渡っていなくて、結果的には一時宿泊施設を用意したのにそこはがらがらで、路上生活やテントで寝る方が年末年始に増えるということになると残念極まりないことですので、鳩山総理にYouTubeで語りかけていただくことや、様々な形で広報はさせていただきますが、是非とも年末年始、目途が立っていない方々に対して必要な総合相談窓口を開いているという情報が届くように御支援をいただければと思います。

質疑

記者:
子ども手当の財源について、神奈川県の松沢知事が来年度予算には地方負担分を計上しないということをおっしゃっています。国民新党、社民党も地方負担の見直しということを申し入れるとなっていますが、改めて地方負担のあり方については変更の余地があるのか、それともこのままで説得を続けるのか、いかがでしょうか。
大臣:
昨日も地方の知事会、市長会、町村会にお邪魔をして説明を申し上げるということを連絡致しましたが、会長が東京にはいらっしゃらないということでありましたので、お電話で説明、御理解を求め、この間の経過の御報告も申し上げたところであります。私としては、今後とも地方負担について御理解をいただくべく説明を続けていく努力をしていきたいと考えています。
記者:
苦肉の策ではあったと思いますが、そもそも児童手当と併存ということが制度としてはわかりにくいというか、自治体としてはやりにくいということだと思いますが、それはどのように説明されていますか。
大臣:
これについては、基本的に「みなし」ということになりますので、事務が複数にまたがるということではございません。事務としては一本化をする。そういうような法律構成を考えております。いずれにしましても、地方自治体にその部分の詳細な事務的な手続きの説明なども丁寧にしていきたいと思います。予算に関しましては、システム経費については第二次補正予算で計上させていただきまして、早め早めの手当を心懸けていくということで取り組んでいきたいと考えております。
記者:
診療報酬についてですが、国民新党と社民党が0.19%の引き上げよりさらに引き上げを求める申し入れをするようですが、その辺について厚生労働省に対して両党から説明なり経過を聞かせてくれということは来ていますでしょうか。
大臣:
これについては、官房長官のところで祭日の日に、私と藤井大臣、官房長官と集まり、色々なやりとりもありましたが、そこで今回のネットで0.19プラスということになりましたので、その線で昨日に与党三党ということで、社民党、国民新党にも御理解いただくという話合いがなされたと考えております。経緯についても私どもとしては、連絡を取らせていただいていると考えておりまして、そういう意味では、この予算について御理解いただくべく説明を続けていくという立場であります。
記者:
先程、障害者団体の皆さんが、今回の予算に110億円が計上されているということですが、政務官中心に訴訟の今後について協議の場を持っているわけですが、それでは協議が難しいというような要望書を出されたということですが、それについて大臣はどのようにお考えですか。
大臣:
今回、応能負担への第一歩ということで、このサービス利用料については低所得者の方々について無料にするという措置を申し上げたところであります。それについて、内閣府にも新しい制度を議論する会を設置する予定にしておりますので、障害者の方当事者にも入っていただく議論の場であります。そういう諸々のことも含めて御説明を申し上げ、御理解いただくべく取り組んでいきたいと考えております。
記者:
今日が閣議後の会見としては今年最後だと思いますので、まとめる意味で、就任されてから3ヶ月、そして今年が終わるということで、大臣のまとめとして、月並みではありますが御自身では何点をおつけになるかということと、御自分として一番うまくいかれたと思われている点、今後の課題についてお聞かせ下さい。
大臣:
点数というのは国民の皆様方につけていただくものだと考えております。やはり5万5千人の職員を抱える巨大組織の厚生労働省。それをどのようにマネジメントするかということが一つ大きな課題であると考えておりまして、その意味で、10月1日から人事評価基準を変える、あるいはコスト意識を持っていただく、アフターサービスや情報公開の観点、コミュニケーション能力等々、色々な場面で申し上げてきたつもりであります。その意味では、政治主導というものを完結するためには、この巨大組織をきちんとマネジメントするということが何よりも不可欠であると思います。その中で、意気に感じて仕事をしていただくということが必要である、一方で、「我々は皆様一人一人の仕事ぶりを良く見て、きちんと評価を致しますよ」と、こういうメッセージや具体的な対応システムということが不可欠になってくると感じておりまして、来年、もう来月ですが、人事評価等に関する検討会も立ち上げまして、職員が一丸となって我々政治が目指す方向に進んでいただく。そういうマネジメントの体制を試行錯誤のなかで作りつつありますが、それをさらに充実をして、真の政治主導で機動的に動ける厚生労働省、信用を勝ち取れる厚生労働省、国民の皆様に奉仕する組織に生まれ変わらせるということが必要です。何よりも、社会保障を担う厚生労働行政が国民の皆様の期待に応えるためには、そこが一つ大きなポイントであると考えております。そして、「ナショナルミニマム」ということで、「最低限度の生活とは何か」という哲学や基準をきちんと政府として確立をしていくということも途中でありますが、そういう議論を進めつつありますので、それを来年には完結をして、わかりやすい厚生労働省、給付と負担の関係も見えやすい形に変えていきたいと思います。こういうことが今年の全体の報告と来年の展望ということになると思います。
記者:
子ども手当の地方負担についてですが、説明を続けていくということですが、松沢知事などは「民主党の政権公約に反する」というようなこともおっしゃっていますが、どのように説明をして理解を求めていくのでしょうか。
大臣:
文書でも提出、合意を致しましたが、「幼保一元化」が今後控えておりまして、その中で、その部分だけではなくて、地方と国の役割分担についても議論をしていくということにしておりますので、そういう考え方の中で、将来的な議論は進めていくということをお話をしながら、ただ、来年につきましては一定の措置として今回の御負担を現行の範囲を超えない限度でお願いをしたいということを説明を続けて、何とか御理解いただくべく努力を続けるということです。
記者:
厚生労働省としては概算要求として全額国費でやっていましたが、そこが変わったということはどのように理解を求めていかれるのでしょうか。来年度に限ってというお話がありましたが、再来年度についてはどのようにすべきだとお考えでしょうか。
大臣:
繰り返しになりますが、幼保一元化の議論が来年から始まりますので、その中で幼保一元化のみならず、地方と国の役割分担の中で、来年度以降の対応については御議論いただいて、地方の意見も取り入れながら我々としてもその考え方をまとめていくということになりますので、来年度につきましては、地方も財政が大変だと思います、国の財政も大変だと、色々な制約の中で地方についても現行の範囲を超えない限度で何とか御理解いただけないかということで、これからも説明を続けていく努力をするということです。
記者:
昨日、「政治とカネ」の問題を巡って総理が会見をされましたが、会見をお聞きになって納得出来る説明だったと言えるかどうかということと、この問題が参院選にどう影響するのか、その辺をお聞かせ下さい。
大臣:
私も総理の会見を拝見しましたが、総理としては御自身が知りうる限りのことを話されておられたのではないかと感じたところであります。参議院選挙への影響というのは、これはどういう形になるか確定的なことを申し上げるような状況ではないと思います。総理も言っておられたように、これから国民の皆様から、「さらに政策を進めてほしい」というような声をいただけるように、これからも努力をしていくということを言われておられますので、私も閣僚の一人として、鳩山内閣が国民の期待に応えるように、さらに政策の充実をするという決意を新たにしているところです。
記者:
納得出来る説明だったかということは、一つ重要なポイントだと思いますが、大臣から見ていかがだったでしょうか。
大臣:
総理御自身の説明が、総理が知っておられる限りのことを言われていたと感じております。あとは、どう国民の皆様方が受け止めるかは、国民の皆様のお考えということになると思います。いずれにしましても、総理は一国の総理ですので日々記者の方からの質問にも答えますし、そういう意味では皆様方の質問には、知る得る限りのことを正直に答えられて行かれると考えております。
記者:
大臣は野党時代に、政治資金の問題に非常に厳しい姿勢で意見を言って来られまして、総理の今回の件は検察は不起訴と判断しているのですが、政治資金規制法の一番正確な記載というところを蔑ろにしているという指摘があります。これについて「税務申告をしないで済んでおり、それでいいのか」という指摘が非常に強くあるのですが、本当に知り得る限りのことを言っているということで済む、説明を果たしていると言えるでしょうか。
大臣:
税務の件については、昨日の総理の発言では払うべき税金は払うと言われておられます。その中で、ある意味で大きな資金が動いて、多くの方が関わっておられるということで、総理御自身が隅々まですべて知っているとは、私も思っていません。その意味では、総理が知り得る限りの説明はされていたと考えております。いずれにしても、繰り返しになりますが、皆様方の質問や、これからいろいろな機会で定例の記者会見も来年もありましょうし、国会で質問も受けるわけですので、そういう中で説明を続けるということだと思います。
記者:
その点について、今日の閣議ないし、閣僚懇談会の中で総理から説明はあったのでしょうか。
大臣:
総理からお話がありました。昨日、記者会見をして説明を申し上げたというお話がありました。
記者:
閣議ですか、閣僚懇談会の中ですか。
大臣:
閣僚懇談会の場です。
記者:
他の閣僚からは、その件についての発言はあったのでしょうか。
大臣:
それはありませんでした。
記者:
民主党は総理が政治資金規制法の問題で「秘書が」ということで、かつ、小沢幹事長も「秘書が」政治資金規制法ということで罪に問われている状況ですが、そのことについてはどのようにお考えでしょうか。党と政府のトップが「秘書が」ということでこういう状況になっているということについて、どのようにお考えでしょうか。
大臣:
これについても、きちんと説明を続けて行くと。本人が知りうる限りの話をいろいろな機会に説明をして行くということに尽きると考えております。それについて、国民の皆様にどう御評価いただくかということは、その説明に加えて仕事ぶり、総理であれば政策を期待に応えるものを実現して行く、ということを含めた形で総合的に御評価いただくということに尽きると考えております。
記者:
子ども手当の関連ですが、先ほど大臣がおっしゃったように、23年度の分については幼保一元化の議論プラス、国と地方の役割分担という議論を踏まえてとおっしゃったのですが、原口総務大臣の方がテレビ番組等であたかも23年度以降については、国が現金給付、地方が現物給付という民間保育所の費用負担の問題でも、大分、閣内でも反対の意見があったと思いますが、そういうことが前提であるかのようなおっしゃり方をされておりますが、その点について大臣は御了解されているのでしょうか。
大臣:
これは政府の中でも来年に幼保一元化を議論する場を設定するということになっております。その場で議論の俎上に上がって行くと考えております。その一方で地方と国との協議会というのも始まるということになると思いますが、そこでも議論をされるということで、いろいろな議論の場が設定されますので、その中でいろいろな観点、論点を出して議論を煮詰めて行くというスケジュールになると考えております。
記者:
あくまでまだ何も決まっていないということでしょうか。
大臣:
そうです。そこで議論をして行くということになるのではないかと思います。
記者:
子ども手当の関係ですが、昨日、全国知事会、全国市長会、全国町村会の会長にお電話をされたとおっしゃっておられましたが、それは御本人とそれぞれ直接お話になったのかということと、先方のそれぞれの反応はどうだったかお聞かせください。
大臣:
麻生会長とは昨日電話が繋がりませんでしたので、今朝御本人と話をして、そう言う意味では御本人と私が直接話を電話で申し上げたということです。やはり、非常に厳しい反応でして、子ども手当については地方負担ということについて、それは良とするという反応ではありませんでした。そういう意味で我々としては説明を今後とも続けて参りますと、あるいは地方自治体にも支給事務等々で御苦労をかけるということもありますので、事務作業についても早め早めに詳細を情報交換させていただく、あるいは、システム経費の手配なども第二次補正で計上して、早め早めに措置をして行くということを、こちらも心がけて参りますとお話申し上げたということです。
記者:
お三方とも大体同じような反応だったのでしょうか。
大臣:
やはり、市とか県とか、やっておられる事務内容、例えば、児童手当にしても、今後の子ども手当にしても変わってくると思いますので、全く同じ反応というわけではありませんが、厳しい反応だということは同じです。
記者:
それに関連してですが、子育て応援特別手当の廃止を決断した時に、地方には決断した後に事後的に説明する形になり、地方からは「事前に相談なり、説明が全くなかった」ということで批判されていたのですが、今回の子ども手当についても、結局決めてから理解を求める形になっていると思いますが、これについてどのように考えているかということと、今回の決断は地方の意見を取り入れた上の決断だったのかとういうことをお聞かせください。
大臣:
これについて、事後的ということについても大臣折衝の経過報告なども私から申し上げて、何とか経過の説明、事務作業についても今後事前にお知らせをするということを申し上げて、これからも御理解を得る努力をして行きたいと考えております。繰り返しになりますが、地方も財政は厳しい、国も財政は厳しいということですが、国の国債発行枠の箍を締める、あるいは税収がかなり国も落ち込んだということで、ギリギリの範囲でなんとか地方にもお願いしたいという思いで、政府の中でも全体の枠組の中で議論をして来ているところです。地方からもいろいろな御要請をいただきましたが、今回は来年度についてはギリギリの判断をさせていただいたということで、なんとかこれからも御理解を得るべく説明を続けて行きたいと考えております。
記者:
日本年金機構の関係ですが、厚生局で非常勤職員の募集ということで、現段階で分限免職にならざるを得ない方は、細かい数字はともかく、概ねどのくらいになりそうなのかということと、一定は分限免職になる方は避けられないと思いますが、そういう事態になった時の大臣のお考えをお聞かせください。
大臣:
これについては、昨日も事務方とどのくらいの人数なのかということで、いろいろ議論をしましたが、まだ、動いている部分もありますので速やかに確定しましたら公表します。分限免職という方についても、その後、非常勤職員で雇われる方もいらっしゃると思います。あるいは、分限免職のあとそのまま職が無くなるという方もいらっしゃると思いますが、私としては最後の最後まで分限処分の回避努力をし続けるということはかねてより申し上げているところですので、最後の最後までその努力はして行きたいと思います。確定しましたら、また皆様方に数字や、内容というのを公表いたします。
記者:
百人単位では出てくると思いますが、努力し続けるということですが、その結果についてはいかがでしょうか。
大臣:
本当に組織改編に伴うこういう形がなされるということになりますが、私としては大変いろいろな皆様方の御意見や、年金問題に端を発するわけですので、いろいろな御意見を聞きながら苦渋の判断であると言わざるを得ないと思います。
記者:
関連してですが、職員の方の身分の問題の一方で、機構に移ったあと、記録問題があやふやにならないかという担保について、覚書ということもおっしゃっていたこともあると思いますが、どのようにするお考えですか。
大臣:
一つは、中期計画を私が書いて、皆様とも議論をして一体となって取り組んで行くというような中期計画を決めさせていただきたいということ。あと、年金局に、審議官を置いて、いろいろ連絡役というパイプ役となるようなセクションをきちんと設けて、そこで情報を密に連絡する体制を取りたいと思います。今、毎週年金記録の現状を公表しておりますが、それも当然続けて行きますし、国民の皆様からの御指摘をいただくものも毎週公表させていただいておりますが、それも日本年金機構になっても続けて行くということ。そして、理事会の開催も本部は高井戸にあり、霞が関から車で30分から1時間という片道の距離ですが、厚生労働省の省内にも理事会が開ける部屋を設置しまして、適宜そこで意見交換を理事の皆様とさせていただくという体制を取るなど、特に年金の集中対応機関ということのみならず、一期4年の中では記録問題について非常に緊密に連絡と取って行きます。今日も官邸にお邪魔したあと、理事の候補の方が時間をかけて省内で記録問題について、議論をして、来年に入って新しい組織が出来てから、詳細な新しい工程表も作り直して行くという作業にも着手するということです。そういうような形で国民の皆様の期待に応えて行きたいと考えております。

(了)