加藤大臣会見概要

H29.11.17(金)10:27 ~ 10:37 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。冒頭、3件申し上げます。まず、本日、旅館業法の一部を改正する法律案が閣議決定されました。この法律案は、消費者のニーズの変化等を踏まえた、ホテル・旅館の営業種別の統合等による規制緩和や、無許可営業者に対する取締りの強化など、旅館業の健全な発展を図るためのものです。先の通常国会に提出し、先般の衆議院解散に伴い廃案となりましたが、住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法が来年6月に施行されることを踏まえ、違法民泊の取締りを強化するなどの内容を含む本法律案の速やかな御審議、成立を併せてお願いしていきたいと考えております。拉致に関して2件ありますけれども、明日、11月18日(土)には、新潟日報社、新潟県、新潟市の主催により「忘れるな拉致 県民集会」が新潟市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」で開催され、私も出席し、御挨拶を申し上げることとしております。おととい11月15日は、40年前、当時中学1年生であった横田めぐみさんが、新潟市内で学校からの帰宅途中に北朝鮮に拉致された日にあたります。御家族を引き離した年月は40年もの長きにわたっております。被害者御本人はもとより、御家族の高齢化が進む中、一刻の猶予も許されないとの切迫感を家族の方々としっかりと共有しながら、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するために、全力を尽くしてまいります。また、毎年12月10日から16日までは北朝鮮人権侵害問題啓発週間であります。本年は12月16日(土)14時から、丸ビルホールにて、政府主催国際シンポジウムを開催します。資料、お手元に詳細があると思いますが、本年の国際シンポジウムでは、北朝鮮情勢に詳しい内外の有識者を招いて、安保理決議等の制裁をはじめとする圧力強化の効果や今後の北朝鮮情勢の展開を議論し、一日も早い拉致被害者の帰国の実現につなげていきたいと考えております。また、国際シンポジウムに併せて北朝鮮人権侵害問題啓発週間・作文コンクール表彰式及びミニコンサートも開催いたします。ミニコンサートは、政府と特定失踪者問題調査会との共催で北朝鮮向けラジオ放送「ふるさとの風」と「しおかぜ」の共同の公開収録を行うものであります。なお国際シンポジウムは、政府のラジオ放送により日本語で、米国放送管理委員会(BBG)との連携により韓国語で、北朝鮮に生中継される予定であります。国民の皆様におかれましては、是非とも積極的に御参加いただきますようお願い申し上げます。

質疑

記者:
幼児教育・保育の無償化の関係についてお伺いします。認可外保育への補助に関して、与党でも議論になっておりますが、厚生労働省としてはどのようにお考えかお願いします。また、対象施設や金額はどの程度が適正とお考えていらっしゃるかお聞かせ下さい。
大臣:
前回の会見でも申し上げたことと重複してしまいますが、幼児教育の無償化に当たりましては、9月25日の総理の発言で、2020年度までに3歳から5歳まですべての子ども達の幼稚園や保育園の費用を無償化するということであり、0歳から2歳の所得の低い世帯は無償化するという方針が出されているわけでありますので、その方針に沿って、御質問のあった幼児教育の無償化の詳細については与党とも相談しながら、年末に向けてしっかり答えが出せるようにしてまいりたいと考えております。当然、無償化を進める中において、更に待機児童の解消というものもございます。その待機児童解消についても総理から指示が出ておりますけれども、「子育て安心プラン」を前倒しをして待機児童の解消に向けて全力で取り組んでいきたいと考えております。
記者:
今の質問に関連してお伺いしますが、案として報道でも言われている、2万5千円程の認可外の利用者に補助するという話が出ております。そうなりますと、無償化といいながらそれは既に認可外の料金を考えると無償ではないと思いますが、総理もおっしゃった全ての子どもの無償化という全ての子どもというのは、「認可施設を対象」など限定されたカギ括弧があったということでしょうか。
大臣:
新聞に報道に出ていることについて私から解説するわけにはいかないので、今申し上げたように総理の方針に沿って党も含めて御議論させていただいている最中であるということであります。
記者:
拉致問題について改めてお聞きします。冒頭、新潟の県民集会に出席されると発言があり、認識の方も一部お答えになりましたけれども、15日は横田めぐみさんの拉致から40年ということで両夫妻が会見しまして、高齢によるひっ迫感、切迫感と、中には政府に対する厳しいご認識も発言の中にありました。これも含め、改めて拉致問題に対する現在の認識と今後の対応について気持ちを改めてお願いいたします。
大臣:
先日も新宿でパネル展が開かれました。私も何度かそうした所をのぞかせていただき、写真を1枚1枚見させていただくと、言わば普通の仲の良い御家族が、あるうん十年前の11月15日を起点として、そういった写真が1枚も無くなってしまうという、そこは御家族にとって、こうした拉致というものは許せないというものを超えてありえない、そうしたものなんだという思いをずっと持っておられると思います。この間、お話を聞くと、最初はどうしていなくなったかも分からなかった、それが最終的に北朝鮮による拉致であってそして、今日まで来ているということであります。そうした御家族の皆さん、そうして横田めぐみさんも中学1年生という幼い頃に拉致をされて、全く想像しがたいような厳しい状況の中で生活をせざるを得なかったという、そういうことに対するご両親の思い、そういったことを考えると、ご夫妻の気持ち、また他の御家族の気持ちの中で、40年という、よく節目じゃないんですと(御家族の方は)おっしゃいますけれども、まさに一日一日がそういったものの積み重ねだったということです。そういったお気持ち、またその中でご自身の体調がすぐれない時が出てきている、そういった切迫感というものをしっかり共有していかなければならないと思いますし、そういう中でやはり解決そのものは政府が中心に行かざるを得ない、そのことは被害者の方も分かっているだけに政府は何をやっているんだというご指摘なんだと思います。その思い、その気持ちを我々しっかり受け止めながら全力でこの問題、しかもしっかりと結果を出していくということに向けて全力で取り組んでいきたいというふうな思いを持たせていただいております。そういう思いがあって、北朝鮮に対してしっかり圧力をかけていく、中から解決を導き出していくということで、総理も今般日米首脳会談等々を通じて、それに向けて各国首脳にも働きかけるし、またそうした中でトランプ大統領が国連総会で、あるいは日本に来られた時には拉致被害者の方々とお会いいただくことで、より現実のものとしてご理解いただけた、そうした努力もしながら、最終的には日本政府が主体となってこの問題の解決を図っていきたいと思います。そうした思いを申し上げるとともに、やはり国民の皆さんにこの問題に関して高い関心とそして強い怒りを持っていただくということが、政府が進めていくことの強い後ろ盾になってまいりますから、そういった意味でも今回の新潟の集会もそういったものの位置づけとして、新潟県等に主催していただいていますが、政府としても最大限バックアップをさせていただきたいと思います。

(了)