加藤大臣会見概要

H29.10.3(火)11:00 ~ 11:07 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。特に冒頭に申しあげることはありません。

質疑

記者:
がんの拠点病院について伺います。一部の病院で、国で確認されていない治療法を実施しているところがあるということですが、今日の検討会で議論されるとのことですが、まず事実関係と大臣の所見をお願いします。
大臣:
一部のがん診療連携拠点病院において、有効性などが確認されていないがんの免疫療法がされているとの報道があったわけですが、一般論としてがんの免疫療法はがん患者自身の免疫力を高めることで、がん細胞を排除する新しい治療法ということであります。しかし中には、未だ十分に科学的根拠が蓄積されていないものもあります。がん診療連携拠点病院では、臨床研究・治験の枠組みで免疫療法を行う、また、標準治療を行った後に、自由診療として免疫療法を行うことは否定されていません。厚生労働省としては、まずはがん診療連携拠点病院等は、全部で434ありますが、これらについて免疫療法を実施しているのか、どういう形で実施しているのか、これについて速やかにまず調査をしたいと思っております。いまご指摘ありましたがん診療連携拠点病院における免疫療法の取扱いについては、本年8月に開催された「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」において、検討すべき課題として指摘をされておりました。明日、更にご議論をいただきたいと考えており、そうした議論と調査結果を踏まえて、対応を考えてきたいと思っております。
記者:
いまの質問に関連してですが、治療効果が確認されていない治療法を巡っては、昨今、様々な問題が指摘されております。こうしたことが拠点病院でも行われていたことについて、調査はこれからだと思いますが、大臣の個人的なご感想も含めてお聞かせ下さい。
大臣:
いま申しあげたとおり、どういう枠組みの中で行われているのか承知しておりませんので、なかなかコメントしづらいです。いずれにしても、大事なことは患者さんに対してきちんとそうした実態を話されていたのか、かなり高額なお金がかかると聞いておりますから、その辺りも含めてこれからしっかり議論していただきたいと思います。
記者:
解散に向けた動きについて伺います。小池都知事が率いる希望の党に加えて、新たに枝野氏が立憲民主党を立ち上げました。こうした野党再編の動きをどうご覧になっていますでしょうか。
大臣:
野党といいますか他党の動きについて一つひとつ、また政府の立場でコメントするのは控えたいと思います。ただ、私も同じ政治家として、あるいは国会議員を目指している者として私自身の経験も考えると、こうして地道にそれぞれの国会議員が国全体のために、あるいは地域のためにという思いで努力をされてきて、そうしてそれぞれの政党の中で立候補していこうと準備されている方が沢山おられたと思います。そうした方々が急遽、このばたばたの中で未だ、どの党から出る形になるか分からないという立場に置かれているというのは、適当ではないのではないか、そうした人の立場に立って、私も同じ立場として考えると、どういうことになっているのかという思いはあります。いずれにしてもそれぞれの政党あるいは候補者が、その状況の中で判断していくのは、我々常に身につまされる話です。公示まで10日ありますが、まず立候補に向けての準備をされていくのだろうなと思います。
記者:
北朝鮮内の拉致被害者に向けた民間のラジオ放送「しおかぜ」について伺います。大臣は先週の会見で、9月いっぱいで放送中止になった「しおかぜ」の中波の再開に向けて支援を検討したいと述べられましたが、「しおかぜ」を運営する特定失踪者問題調査会に取材したところ、現在継続中の短波放送にも問題があると指摘しています。それは、平成29年度上半期の政府が「しおかぜ」に支払う業務委託のお金700万が期末ぎりぎりの先週入金されたとのことです。調査会の関係者によると、いち民間団体が半年近く放送費用を立て替えていて、ぎりぎりの運営状況になっていると述べています。これの予算が下りて、業務委託金の支払いまでの半年間のタイムラグを改善するお考えはあるのでしょうか。
大臣:
申し訳ございません。ちょっとその具体的にどのタイミングで支払っているかを承知しておりません。ただ、予算の執行というのは当初4月1日に全部執行されているわけではなくて、様々な手続き、書類のやり取り、そういうことが確認された上で執行されています。これは別に今の話だけではなくて全般にわたるわけでありますから、しかも予算制度という仕組みの中で、かつ単年度主義ですから、そういった意味では、どうしてもタイムラグは出ざるをえないことがあります。ただ、今おっしゃたように9月末までかかったものなのかどうか、そこはちょっと私の方も承知しておりませんけれども、調べさせていただきたいと思います。

(了)