塩崎大臣会見概要

H29.7.25(火)10:52 ~ 11:08 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。特に私からはございません。

質疑

記者:
やまゆり園の殺傷事件から明日でちょうど1年になります。昨日、県の主催の追悼式がありまして大臣もご出席されましたけれども、あらためて大臣の思いをお聞かせ下さい。
大臣:
明日、7月26日は相模原市内での事件のちょうど1年となります。昨日、神奈川県などが主催いたします津久井やまゆり園で起きた事件の追悼式に私も出席をさせていただきました。お亡くなりになられた方に改めて哀悼の意を表させていただきまして、こういうことは二度と起きないようにしないといけないと強く決意を新たにしたところでございます。厚生労働省としては、共生社会の推進あるいは社会福祉施設の安全確保、さらには職場環境の改善などの再発防止の手立てに取り組んでいるところでございます。精神保健福祉法の改正案については、措置入院者が退院後に医療や福祉などの支援を確実に受けられるようにするという観点から、国会に提出をいたしました。継続審議になっておりますが、早期の成立を図りたいと思っております。併せて、29年度から保健所などに全国200人程度の精神保健福祉士(PSW)を配置することを新たに行うために、地方交付税措置を既に講じています。自治体に対しましては、改めて退院後の支援の重要性を訴え、体制整備についても努力いただくように、私どもとして用意している地方交付税措置を積極的に活用してもらうように呼びかけていきたいと思っております。
記者:
新国立競技場の建設工事に携わっていた入社1年目の男性が過労で自殺したことについて、現場で働く人からは、工期に余裕がなく非常に混乱している、ひどい現場だ、過重労働も普通にあるという声が聞こえております。大臣は先週の会見で、工事現場全体をしっかり見ていく必要があるというお考えを示されましたが、今後どういったかたちで調査なりを進めていくのか、もうひとつ「働き方改革実行計画」では5年間の猶予を持たせられている建設・運輸業に関連して、労働者側からは規制を少し強化してほしいという声もあるなかで、議論の在り方をどう進めていかれるのか、この2点についてお願いいたします。
大臣:
新国立競技場建設現場で、自殺事案が発生してしまいました。これに対しまして、7月19日に新宿労働基準監督署が立入調査をしておりまして、さらに金曜日21日にも、立入調査をしております。現在も調査を継続しておりまして、我々としては徹底的に調査をしたいと思っております。何分にも競技場の建設現場は、ご案内のような設計のやり直しがありまして、工期がかなり短くなっています。そのしわ寄せが、現場の元請はもちろん、下請、調べてみると約800社があの現場にいるようでありまして、一次の下請だけで110社、そのなかの1社が今回のケースでありまして、そういうことで私どもは、元請、下請のすべての企業に対して労働時間の実態を調査し、問題が認められた場合には当然に是正勧告、指導をしていきたいと考えております。建設業はご指摘のとおり、時間外労働に対する大臣告示の適用除外でありまして、業界特有の課題というのがありまして、力関係が元請と下請の間で歴然としているということです。この点について、国交省ともよく連携をしながら労働時間の短縮を図らなければならないと思っております。いずれにしても、オリンピック・パラリンピックの時期は決まっているわけですから、そこに向けて今回のようにありえない時間数の長時間労働を強いられているのを見れば、やはり何らかの手立てを元請も考えなければならない、下請としてはどういう状況なのか自らも発信をするということを是非していただきたい。私どもも調査をするわけですけれども、何せ800社もあるわけですから、時間が少しかかると思いますので、我々が聞いておくべき事があるならば、是非自発的にこちらに申し出ていただければと思います。
記者:
最低賃金の審議について伺います。今日、中央最低賃金審議会の小委員会が予定されていまして、山場を迎えることになると思われます。大臣からの諮問内容では、「働き方改革実行計画」にも配慮して、年率3パーセント程度という目標が示されているわけですけれども、この間の小委員会での議論を見ますと労働者側はそれを超える大幅な引き上げを求めていますし、使用者側は焦点の経済情勢、特にGDPの伸びが思わしくないことを理由に大幅な引き上げにはかなり慎重な姿勢を示していると思います。双方の乖離が例年にも増して広がっていますが、この議論につきまして3パーセント程度という目標を掲げている政府としてのお考え、また、どのような議論を望まれるかお聞かせ下さい。
大臣:
平成29年度の最低賃金の額の改定につきましては、先月27日に中央最低賃金審議会に対しまして、「働き方改革実行計画」に配意した調査審議を行うようお願いをしたところでございます。今日、第4回目の目安に関する小委員会が開かれるわけで、実行計画を踏まえた真摯な議論が行われて、今おっしゃられたような色々な事情はございますが、何とか報告が取りまとめられるように期待をしたいと思っております。元々、「働き方改革実行計画」にこの年率3パーセント程度の目途が書いてあるのと同時に、中小企業、小規模事業者の生産性向上等のための支援や取引条件の改善を図ることを組み合わせで求められているところでございます。私どもとしては、この生産性向上に関しては雇用保険法の改正も行い、生産性要件というのを加えていますし、助成金改革も行っています。金融とのコラボもやっておりまして、生産性というのは働き方でも一部実現が可能ですけれども、やはりIT投資などの投資をしないといけない部分もありますので、そういったことも含めて金融とのコラボをもっと進めていく、そして、それを進めるテコとして助成金を有効に生産性向上のために使えるように知恵を出していかなければならないと思っています。いま、お話しのように、労働者側と使用者側の意見に乖離があるということですが、我々としては生産性を上げながら、収益力をつけてもらって、成長率も上げていくことが大事でありまして、その中で初めて賃金が上がるということに結びつきますので、我々としてはそれがトータルで進むことを期待をしたうえでの最低賃金の引き上げをお願いしているところを理解していただけるように、我々も努力をしなければならないと思っています。
記者:
措置入院後の退院の支援の関係で、交付税措置をされているということでしたが、毎日新聞のアンケートですと、交付された自治体の中で5自治体程度しか活用されていないという現状でしたが、それについてお伺いします。
大臣:
報道については私も拝見しました。2016年度に既に手当てをしたという自治体もあることと、それから来年度にやるということが決まっている所も26自治体あるわけでありますので、我々としては出来る限り早くしてもらいたいと思っておりますので、これは退院後支援の重要性を考えてみますと、地域での精神保健福祉士の活動が極めて大事でありますので、これはしっかりとやっていただくように我々からも更に呼びかけをしていきたいと思っております。
記者:
本日、自殺総合対策大綱が閣議決定されましたが、大臣のご所感と今後10年で30パーセント減らすという目標の達成のためにどのようなことが重要とお考えかお聞かせ下さい。
大臣:
本日、自殺総合対策大綱につきまして閣議決定させていただきました。今お話のように、今後10年で現在の先進国並みにするために3割改善させるということを我々として掲げさせていただいたところでございます。自殺は、単なる一つや二つの要因ではない場合も多いわけでありますので、なぜこのようなことが、減ってきたといえどもまだレベルが高いことをしっかりと受け止めながら、要因をよく分析をしたうえで、他の関係省庁とも連携して、我々としてはこの目標達成を出来るだけ早く実現をしていきたいと思っておりますので、私ども厚生労働省が総合調整の権限を含めて請け負った限りは、全力投球で自殺者が出てこないようにしっかりやっていかなればいけないと思います。
記者:
SFTSという感染症につきまして、野良猫に手を噛まれた女性が亡くなったということが分かりました。ペットで飼われていた犬や猫からについても発症例が確認されているということで、国民にとっては身近な動物からこのような例が起きたということで心配する声もあるかと思います、これについての受け止めと、そうは言いましても健康な動物からはうつって発症するということは無いということですので、これについての周知などについてお考えがありましたらお聞かせ下さい。
大臣:
SFTS、これは重症熱性血小板減少症候群というものでございますが、これについては、今までマダニに咬まれてヒトに感染するという感染症であるということで世の中に知られていたわけでありますが、今回の事案の研究によって発症したネコあるいはイヌからもヒトに感染する可能性が否定できないということが明らかになって、今回は野良ネコということでありますが、ウイルスがヒトにうつった可能性が否定できないことが分かったということであります。野良ネコや野良イヌ対策は強化しなければいけないということが一つありますが、一方でイヌやネコを飼っていらっしゃる方々も沢山おられるわけで、私もネコを2匹飼っておりますが、そのような家庭での屋内の飼育ネコのリスクは、屋内で暮らしている限りはございませんので、過剰に反応する必要は無いと思っております。一方で症状がある場合は速やかに医療機関を受診するということと、そして飼育ネコやイヌのダニの確認を行うことは重要でありますので、それぞれまた注意をしていただければと思います。そこで、私どもとしても厚生労働省のホームページによって国民の皆様方に改めて注意喚起をするとともに、既に獣医師会や医師会それから自治体などに通知を出させていただきました。引き続き、感染症に関する様々な機会を通じて国民の皆様方にやはり周知していくことで対応していきたいと思います。

(了)