塩崎大臣会見概要

H29.1.20 (金)11:08 ~ 11:16 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私から、平成28年の自殺者数の統計ですが、前年と比べまして2,261人減少いたしました。2万1,764名でございます。前年比マイナス約9.4パーセントと、過去最大の減少率になっております。自殺者数は7年連続で減少しており、良い方向に行っていると思いますが、残念ながら依然として、2万人を超える方々が自ら尊い命を絶たれているという事実は変わらないわけであります。誰も自殺に追い込まれることのない社会を作るために、自殺を担当する役所として最大限の努力をしていかなければならないと思っております。私からは以上であります。

質疑

記者:
他省庁の件ですが、文部科学省が組織的に幹部の天下りをあっせんしたことを認定する調査報告が先ほど出されました。この件に関して、トップの事務次官が辞任する事態に発展しましたが、この件に関する受け止めと、同様のことが厚労省にも起きていないかどうかについて改めて調査などをするお考えはあるのでしょうか。
大臣:
私は、この仕組みを作った時の第一次安倍内閣の官房長官で、当時の渡辺喜美担当大臣とともに中身を詰め、国会での答弁にも立ったという立場でありまして、この時の最大のテーマの一つが、組織ぐるみのあっせんをすることが役所でなくなるということであります。その意味で、文部科学省に対する今回の天下りをめぐる問題ということでありますので、調査結果はまだ見ておりませんし、他省庁の人事案件でありますけれども、仕組みを作った者の一人として極めて遺憾な事態だと思っております。厚生労働省については、再就職等監視委員会からの違反事案として指摘を受けたものは無いということでありますし、事務方からも無いと聞いております。しかし、今回の文科省に対する調査結果がどういうものなのか、どういう仕組みでこのようなことが組織的に行われたと言われているのかなどを踏まえて、厚生労働省でどうするかということを考えたいと思いますし、官房長官が記者会見で全省調査をするとおっしゃったと聞いておりますから、そういうことになれば、私どもとしても協力いたしますし、私は私なりの目線でしっかりと厚労省についても検証したいと思っております。
記者:
先ほどの文科省のあっせんの話と重なるのですが、今の大臣の御発言ですと、政府全体で行われるであろう全省的な調査とは別に厚労省独自の調査を行う可能性もあるということでしょうか。
大臣:
まずは文科省で起きたことについて、どのような調査結果があるのかということを見て、起きた問題の仕組みが厚労省でもあり得るのかどうかということも含めて、それを見て考えていきたいと思っております。厚労省でもそのような問題があるということは決してあってはならないことでありますので、そういう目線で絶えず見ていきたいと思っておりますし、公務員制度改革は第一次安倍内閣の最も重要な改革であり、法律成立による結果をしっかりと出せたものでありますので、これが実効あるものとして続いていくことが大事だと思っております。
記者:
関連で質問いたします。大臣から、事務方からも聞いているという御発言がありましたけれども、これは監査委員会からの指摘をこれまで受けたことがないという事務方の報告を受けたものなのか、それとも簡易調査を行った結果なのかどうかお願いいたします。
大臣:
役所から再就職のあっせんをするようなことはやっていないということを事務方から私は聞いています。再就職をしてはいけないというわけではないので、どのようにするのか、どうやって見つけてきて、どういう出会いをきっかけに再就職するのかというところに、誰からも非難されることがないようにするということが大事だと思っております。
記者:
ハーボニーの偽造薬問題についてコメントをお願いいたします。
大臣:
ハーボニー、これはC型肝炎の薬でありますが、正規の医薬品と外見上見分けにくい偽造品が流通しているということが判明して、最終的に薬局から患者さんに渡りました。これは極めて由々しき事態だと思っています。厚生労働省においては、医薬品を製造販売するギリアド社から連絡を受けました。直ちに偽造品の流通経路の解明に向けて、奈良県などの関係都道府県に対しまして立入調査の開始を依頼するとともに、全国の自治体や医療関係団体などに対しまして、偽造品が患者に渡らないように、医薬品の状態をしっかりと確認していただき、正規品と異なるものがもしあれば、都道府県等に連絡することを注意喚起するなどの対応を行っています。今回のものは、よく見れば本物とは形も色も明らかに違う錠剤でありますので、一つ一つしっかりと見るということをしてもらっています。本件については、関係する都道府県と連携いたしまして、早期に偽造品の製造元と流通経路を確定し、責任業者などに対して厳正に対処していかなければならないと思っています。いずれにしても、病気の方をだますようなことは有り得ない話でありますので、厚生労働省としてもしっかりと対応してまいりたいと思っております。

(了)