塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.10.20(火)10:38 ~ 10:48 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私からは特にございません。

質疑

記者:
2件おうかがいします。一億総活躍社会の実現について、先週の金曜日に省内の実現本部の会議が立ち上がりましたけれども、11月中下旬くらいには内閣府の方で緊急対策プランをまとめる方針だと思います。省内のスケジュールについておうかがいしたいのですが、いかがでしょうか。
大臣:
今回、総理から一億総活躍社会を作るべしということで、私どもとしても省内に実現本部を立ち上げたところでございますが、緊急に実施すべき対策の第一弾を年内のできるだけ早い時期に取りまとめるようにということで聞いておりますので、私どもとしては、この実現本部で実現チームを4つ作って、それぞれ具体策をこれまでのしがらみにとらわれることなく考えるようにと指示をしているわけであります。近々、国民の皆様方からの意見を聞くための、ホームページにも御意見をいただけるようなものを設置をしたいと思っておりまして、国民の皆様方が新三本の矢のそれぞれについての思いを言っていただいて、我々もそれを参考にしながら政策づくりをしていきたいと思っておりますので、そういったことも含めて加藤担当大臣としっかりと連携をしていきたいと思っております。
記者:
もう一問おうかがいします。年末の診療報酬改定に向けた議論が今週の医療保険部会で本格的に始まると思うのですが、改定後には日医(日本医師会)の会長選や参院選があります。財政事情も厳しい中、マイナス改定ではないかという与党内の声もありますけれども、厚労省としてどういう形で今後議論されていこうとお考えでしょうか。
大臣:
診療報酬の問題につきましては、既に中医協(中央社会保険医療協議会)で議論が始まっておりまして、週一ペースで今やっておりますが、早晩、月に開催する回数を増やして議論を更に加速させていきたいと思っております。厚労省としては、やはり安心して効率的かつ質の高い医療を受けられるように、私どもとしては高齢化に備えて地域包括ケアシステムを構築し、そしてまた、病床の機能分化をしっかりと県単位でつめてもらうというバックアップも必要であろうと、診療報酬を通じてですね。それから、効率的に質の高い在宅医療、訪問看護、あるいはかかりつけ医の役割を更にしっかりと評価するとか、あるいはかかりつけ薬局の問題もございますし、さらにはイノベーションをどう評価して新たな薬をバックアップしていけるのかとか、それから「保健医療2035」で数々の新しいビジョンを提示し、できるものからこの診療報酬改定にも入れ込んでいこうと、特にこれまでの量を重視するところから質を重視する、あるいはインプットを評価するというところからアウトプットをしっかりと評価して、患者の評価をどう診療報酬に反映できるのか、よく言う費用対効果の評価の導入というものも新たにやっていきたいと考えているわけでございますし、ジェネリック8割を目指すという大きな方向性も出ていますから、そういった数々の課題をしっかりと踏まえた上での診療報酬体系を、今後、御議論賜って私どもとしてもそれを参考にして、最終的にいろいろと決めていきたいと思っております。
記者:
厚生労働省が身元不明者の特設サイトを作って既に14か月経ちますが、東京や神奈川などの掲載が滞っている状況だと思います。この点について大臣の御見解をお聞かせください。
大臣:
身元不明の高齢者、特に認知症の方々については、自治体に対して私どもは積極的に情報開示をして、身元が明らかになって、ちゃんと元の地域に戻れるように、家庭に戻れるようにということ、それから今お話がありましたように厚生労働省のホームページに特設サイトを設けて、各自治体ともリンクをするということで、一元的に確認できる仕組みを作っているわけでありますが、自治体ごとに今お話のように情報公開、掲載情報のばらつきが見られるわけでありまして、6月に身元不明の認知症高齢者の有無とか、人数等の情報を都道府県で取りまとめて、特設サイトに掲載するように依頼をいたしました。10月には各自治体の担当者を集めて、今後掲載状況を調査し、公表をしていくということを周知したところでありまして、引き続き各自治体が身元不明の認知症高齢者等の情報が積極的に公開されるようにと考えているところでございます。
記者:
関連ですが、昨日東京都の舛添知事が、情報公開をすればいいというものではないというお考えを示したのと、あと今おっしゃられた身元不明者総数の公表についても従わないようなお考えを示しています。この点について、大臣の御見解をお聞かせください。
大臣:
都道府県によっては、本人のためになるということであれば、積極的に御本人の同意がなくても、あるいは関係者の同意がなくても情報提供ができるといった、条例の解釈に基づいて情報を公開しているというところもあります。その結果、実際に身元の特定につながったというケースもあるわけでありますので、厚労省としてもこういった取組が有効であるということを考えながら、都道府県にそのような取組を紹介しながら、促していきたいと思っておりますし、積極的に情報を公開するように私どももできるだけの支援をしていきたいと思っております。
記者:
今のは都を含めて依頼していくという趣旨でしょうか。都知事の見解について御意見を聞きたかったのですが。
大臣:
当然、東京都に対しても、こういう形で情報公開している例もあって、それが有効に身元の判明につながっているということは積極的に言っていきたいと思います。
記者:
診療報酬改定の関係でおうかがいします。今回の診療報酬改定で一つ焦点になっているのが、薬価差益の取扱いだと思います。通常薬価が下がった分は本体の方に充てるというのが通常だとは思うのですけれども、財務省の方としてはそういう診療報酬改定、本体の方に充てるためのものではないという考えを示していて、薬価差益をどう扱うのかというのが焦点になっていると思うのですけれども、この点について大臣のお考えをお願いします。
大臣:
この点については前回の改定でも随分議論があったところでありまして、当然のことながら予算編成に向けて診療報酬の問題については議論もなされるわけでありますし、まずは中医協でそのようなことを含めて、しっかりと関係者それぞれの意見がいろいろあるわけでありますので、そういったことについても中医協でしっかり議論していただく中で、答えを見つけていきたいと考えておりますので、今どうこうというようなことを固定的に事前的に考えているわけではございません。

(了)