新型コロナウイルス最前線

新型コロナウイルス最前線 第20回

日本への入国手続きを円滑に
入国前検疫WEB手続き「ファストトラック」

世界中で流行している新型コロナウイルス感染症。本連載では、その動向や対策などを取り上げています。
今回は、入国前検疫WEB手続き「ファストトラック」について紹介します。


検疫手続きの一部が入国前に完了

「ファストトラック」を利用することで、日本入国時の検疫手続きで紙の書類の記入や提出がなくなるなど、手続きが簡素になり、スムーズな入国が可能となります。ファストトラックを利用する方が増えるほど、空港での混雑解消につながるため、日本に入国予定の方に利用していただきたいと考えています。


――ファストトラックとは何ですか。

海外から日本へ入国する前に、スマートフォンの入国者健康居所確認アプリ(MySOS)を使うことで、あらかじめ検疫手続きの一部を済ませておくことができるものです。ファストトラックで実施できる入国手続きは、1質問票の記入、2誓約書の記入、3出国前72時間以内の検査証明書の登録、4ワクチン接種証明書の登録(任意)です。
これらの手続きを日本入国前に済ませることで、入国時の検疫手続きが簡素になり、スムーズな入国が可能となります。

――利用可能な空港を教えてください。

成田国際空港、羽田空港、中部国際空港、関西国際空港、福岡空港の5つの空港に到着する入国者の方々は、「ファストトラック」をご利用いただけます。(今年5月17日現在)
今後、対象となる空港は追加される見込みです。最新情報はファストトラックの特設サイトをご覧ください。

――ファストトラックは、どのような人が利用できますか。

スマートフォンをお持ちでMySOSをインストールできるすべての方がご利用いただけます(対応OSはAndroidとiOSです)。スマートフォン等をお持ちでない方は、通常の検疫手続きとなります。あらかじめご了承ください。今後、アプリだけでなく、ブラウザでのご利用も可能となる見込みです。最新の情報はHPをご覧ください。

――ファストトラックを利用した場合、どの程度短縮されるのでしょうか。

紙の書類による場合と比較して、短い時間で手続きを終えることができます。
なお、ファストトラックをご利用いただいた場合でも、到着空港の混雑状況などにより検疫手続きに時間を要することがあります。あらかじめご了承ください。

――WEB登録手続きはいつまでに行えば良いのでしょうか。

搭乗便到着予定日時の6時間前までにアプリ上での事前登録を完了させてください。
なお、アプリ上の質問票への入力を済ませると、アプリの画面に登録手続きの締切時間が表示されますので、締切時間までに登録を完了させてください。すべての必要事項を入力し、「審査完了」という青色または緑色の画面が表示されれば、必要書類の登録は完了となります。


●インストール方法と登録時に必要なもの



 

――MySOSはどこでインストールすることができますか。

専用のQRコードまたはGoogle playストア、Apple Storeよりインストールすることができます。インストール方法は厚生労働省HPの【利用方法】を参考にしてください。

――MySOSは多言語対応をしていますか。

日本語、英語、中国語、ベトナム語、インドネシア語に対応しています。

――MySOS登録時に必要なものや情報を教えてください。

MySOSがインストールされたスマートフォン、パスポート番号、検査証明書、ワクチン接種証明書(任意)をご用意ください。ワクチン接種証明書は日本政府が認めたものが必要となります。また、検査証明書は出国前72時間以内のものが必要となります。

――デジタル庁が提供しているVisit Japan Webサービスを利用している場合、ファストトラックと一緒に利用できますか。

Visit Japan Webサービスと、MySOSを利用したファストトラックは、どちらも任意でご利用いただけます。データの連携はないため、ご利用の際は、Visit Japan WebサービスとMySOSアプリでの事前申請をそれぞれに行う必要があります。同じ情報や証明書をそれぞれにご登録いただく必要がありますので、ご注意ください。
(今年5月20日時点)

●ファストトラック特設サイトはこちら
https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/

●最新の情報は厚生労働省のHPをご覧ください
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

 

広報誌『厚生労働』2022年6月号
発行・発売:(株)日本医療企画