検査/ 風しんの抗体検査無料クーポンをお届けしています

 日本では、2018年から「風しん」の流行が続いています。

 風しんは、風しんウイルスによって起こる感染症で、患者のくしゃみや咳などによって飛び散ったウイルスを吸い込んだりすることで感染します。通常、2~3週間の潜伏期間の後に、発熱や発疹、耳の後ろや首のリンパ節の腫れ、関節の痛みなどの症状が見られます。一般的に症状は軽く、数日で回復しますが、まれに高熱が続いたり、急性脳炎などの合併症が生じて入院が必要となったりする場合があります。

 また、妊娠中の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんに先天異常である先天性風しん症候群が生じる可能性があります。

 女性のほとんどの方は過去に風しんの予防接種を受けているため、風しんに対する免疫(抗体)を持っています。しかし、なかには予防接種を受けても免疫(抗体)がつかない方もいますし、妊娠中は、予防接種を受けることもできません。

 妊娠中の感染を防ぎ、生まれてくる赤ちゃんを先天性風しん症候群から守るためには、周りの方々も風しんに対する免疫(抗体)を持つ必要があります。

 生まれてくる赤ちゃんを風しんから守るために、風しんの予防接種を受けたことがない方は予防接種を受けましょう。特に2020年4月1日時点で41歳から57歳の男性※の皆さんは、風しんの予防接種を受けたことがない世代です。そのため、市区町村では、対象世代の男性に、「抗体検査」と「予防接種」を原則無料で受けられるクーポン券を配布しています。

 この制度は2022年3月末までの期間限定です。風しんから自分の身を守ることは、身近な人を守り、社会を守ることにつながります。ぜひ、職場の健康診断の際や、お近くの医療機関を受診した際にクーポン券を利用して抗体検査を受けてください。過去に風しんにかかったという記憶があっても、抗体検査は受けてください。抗体検査の結果、十分な量の抗体がない場合は、予防接種を受けましょう。


#止めるぞ_風しん



 

出  典 : 広報誌『厚生労働』2020年2月号 
発行・発売: (株)日本医療企画(外部サイト)
編集協力 : 厚生労働省