閣議後記者会見概要

H21.05.12(火)08:43~08:53ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等ついて

大臣:
閣議については御報告することはございません。

質疑

記者:
民主党の小沢代表が辞任されましたが、いかがでしょうか。
大臣:
これは他の党のことですし、政治家の出処進退は御自分がお決めになるので特別私の方からコメントはありません。ただ、こういうことがあっても国民の為に今補正予算の審議をやっているので、1日も早くこれを成立させて、今の非常に厳しい経済、雇用情勢を打開したいと思っています。
記者:
新型インフルエンザの対策で、政府原案がまとまったという報道があるのですが、休校を一律化せず、柔軟に対応をするという話が載っているそうですが、それについて。
大臣:
まだ正式に私の下で会議も開いていませんし、最終的には総理をヘッドとする対策本部で決めないといけません。今日すぐに決められるかと言うと、一つはウィルスの特性、毒性、感染の拡大の範囲を見ながら柔軟に対応するということです。言われているように如何に毒性、病原性が低くても、だからと言って閉鎖しないで良いということにもならない。学級閉鎖にしても市町村レベルでやるのか都道府県レベルでやるのか、それとも全然やらないのか、これはそのときの状況で臨機応変にやらなくてはいけません。ただ、ずっと私が申し上げているのは、H5N1の非常に病原性の高いインフルエンザを想定した行動計画ですから、今回それと違うなら違うように柔軟に弾力的に対応しようということです。国内感染の拡大という状況がどれくらい拡大するのか、あと何日後に来るのか、こういうことを含めていくつかのパターン、学級閉鎖をするシナリオ、した場合に市町村だけか都道府県だけか、しない場合、こういうケースならこうだということは皆想定はしていますが、柔軟に臨機応変にやりたいと思っています。
記者:
ワクチン製造ですが、これも議論が必要だという話ですけども、どういうプロセスを経て今後のワクチンの製造割合になるのでしょうか。
大臣:
今回のウィルスの特性の特定と、世界各国における影響、感染の拡大の範囲、そういうものを見極めて判断するということです。先般CDCから届いたのはあくまで検査する為のものですから、ワクチン製造用には必ずしも適してはいません。良いワクチン株が無いといけない。今はまだワクチン製造につながる良い株が来ていないので、だいたい6月の初め位から製造できるよう、5月の下旬から6月の初めに来ることを期待しています。そこから製造に入るとすると、今から2~3週間以内に決定をしないといけません。季節性のインフルエンザも1,000万人位罹って、700人位直接お亡くなりになる。間接で亡くなる人も入れると相当な数になりますから、これを軽視するわけにもいきません。ですから、専門家の方々に委員会を作っていただいてますので、日々変わる状況を見ながら2:8にするのか3:7にするのかどうするのか決めたいと思います。6月の頭をメドに決定出来るように鋭意努力しています。もう一つは、成田に停留されている人達、成田で治療を受けている4人の感染者は今、専門家のお医者さんに良く見ていただいています。昨日も国会で申し上げましたが、10日間停留しなくても、良ければ1日でも早い方が良いわけですから。9日にするか8日にするか7日にするか、短縮も含めて、良く状況を観察して、それも柔軟に考えたいと思います。
記者:
小沢代表の辞任の関係ですが、政府が出している補正予算に対する支持率も世論調査ではあまり良くないのですが、小沢代表が与える影響というのは大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
私が昨日小沢さんの会見を見ていた限りでは、補正予算を通して代表選挙と確かおっしゃっていました。ですから、小沢さんもやめる前提として補正を通して民主党の代表選挙とおっしゃっている以上は、民主党も協力して通すということをお止めになる代表がおっしゃったということなので、それは大変結構だと思います。いくらでも批判する方はおっしゃいますけれども、こういう経済情勢ですから、私の担当しているところ、雇用の問題があります。それから、枝野さんが「大臣はゆりかごから墓場までと言っていたが、その前の妊娠、不妊治療も考えろ」と言ったから24億円を不妊治療用に支援策が入っています。私は国会の審議を非常に大事にしていますから、野党の皆さんからであれ、良い意見があれば皆さん御承知のようにどんどん取り入れて行っています。まさに「ゆりかご」からじゃなくて、「妊娠から墓場まで」ということで枝野さんがおっしゃったことはちゃんとそこに入っています。だから、そういうことも評価してもらわないといけない。子宮頸ガン、これは20代の女性は早くチェックすれば治るわけですから、これも無料検診などもやっているわけです。それから雇用は非常に大変です。特に新型インフルエンザの問題で観光業界も含めて大変な打撃なので、やはり雇用について様々な手当をするということは必要だと思います。批判にはきちんと真摯に耳を傾けますけど、やはり経済を立て直して少子化対策や不妊対策とか子宮頸ガンとか乳ガンの対策などたくさん良い案が入ってくるので、それは1日も早く成立させたいと思います。その気持ちは小沢代表もまったく同じだと思いますからそういう方向で進みたいと思います。
記者:
党首討論がセットされて、その直前に小沢代表が辞めたというタイミングについてはどう思われますか。
大臣:
国民の立場に立てば二大政党のトップがきちんと議論するというのはいいことです。国家基本問題委員会のメンバーだったことが私もありますが、国家基本問題という名前を冠しているというのは、まさに、政権交代を想定して次の総理大臣になる人と、今の総理大臣、もちろんその他の野党が入ってもいいのですが、きちんと議論をするからです。それで国民の目で誰が次の総理にふさわしいかということを見る機会でもあるのです。ですから、最低一月に一回は行ってしかるべきなのです。国家基本問題委員会は休眠状態で、何のために国家基本問題委員会があるのですかということなりますから、極めて残念ですというしかありません。
記者:
このタイミングでどうして辞めたのかという理由がはっきりしないという国民の声もあると思うのですが、今回の処し方、理由がよく分からないという声がある中での辞め方はどのように評価されますか。
大臣:
先ほど申し上げましたように、政治家の出処進退は政治家が決めることですが、やはり、国民に対して説明できないということはよろしくないと思います。ですから、選挙に有利だとか不利だとかというレベルの話ではないのだろうと思います。この国の舵取りをする時にどういう政策で行わないといけないか、代表に留まっているということが国民にとってどういうプラス、マイナスがあるのかということで、秘書さんが逮捕されていますからそのことの総括もなければいけない。それが国民にとって一番聞きたいところだと思います。やはり、今の時代というのは国民にきちんと説明できなければいけないと思いますから、そういう点では残念だと思います。ただ、何度も申し上げておりますように、政治家の出処進退、身の処し方は各政治家が責任をもって行うべきだということです。
記者:
新型インフルエンザの関係ですが、ワクチンに関して海外から輸入すべきだという意見も与党PTで出ておりますが、それについて大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
あらゆる選択肢を考えた方がいいと思います。要するに生産ラインの拡大というのはすぐにはできませんから、日本で足りない分は他の国から買うという選択肢があっていいと思いますが、蔓延が拡大した時には、やはり、皆自国中心になりますから輸出をしてくれるのかどうなのかという問題も起こってきます。ちなみに、私達はアジア諸国に対する貢献ということで、百万人分の抗ウィルス薬を海外用に備蓄しております。確かシンガポールに半分くらい備蓄していると思いますから、そういう貢献も同時に行っております。長期的には有精卵ではなくて、今回の補正予算で付けたのは細胞培養、組織培養のやり方での研究を早く行っていただくために補正予算を今審議している中で予算を付けているわけです。それと、製薬会社とも相談しないといけませんが、やはり、危機管理というのはキャパシティが120%くらいあって初めて成功しますので、少し生産ラインを拡大できればと思っております。アジアの国は自分で製造できないですから、生産を拡大して余分にワクチン出来れば輸出してもいいと思います。アジア諸国の人々のことを考えれば、相当生産余力があっても、輸出して貢献すれば外貨獲得にもつながります。そういう薬についても、ただのお金稼ぎではなくて、第一義的には世界中の人々の命を救うという輸出戦略、そういう戦略の転換、これは「革新的創薬等のための官民対話」を今行っておりますが、そういう方向にありますので、今後国家戦略として今の様な方向を目指すべきだと考えております。

(了)