大臣厚生労働記者会挨拶

H19.08.27(月)22:26~22:33 省内会見場

広報室

会見の詳細

挨拶

大臣:
厚生労働大臣を拝命しました舛添要一です。これからいろいろよろしくお願いいたします。今後、いろいろな角度から検討して、最大の目的が国民に安心を与えるということでありますので、特に年金問題、これは全力を挙げて取り組みたいというように思っています。それから、自分の経験もありますから、介護とか医療、子育て、社会保障全般について、本当に安心できる国に住んでいるなあと、そういう実感が持てるような形で、全力を挙げてやりたいと思います。今後、もっともっとさらに勉強して、もっと皆さん方の声も聞いた上で、政策の形できちんと対応したいということでございますので、細かい点はまた今後一つ一つ一緒に議論していきたいと思います。とりあえず今日のところは就任のご挨拶ということで、以上でございます。

質疑

記者:
どちらかと言うと、これまで批判されてきた役所のトップになられたということで、その今のお気持ちを。
大臣:
まさに、ですからこのポストをお受けしたということであります。これは本当に選挙を戦ってみないとわからないぐらいに逆風でしたね、年金問題含めて。それで、やはり、全部の職員がサボタージュしているわけではないですけれども、現実にシステムとして、制度として、組織として、問題がある点が多々あったと思いますから、自民党の厚生労働部会や、例えば国会でも、予算委員会などで問題点を指摘してきましたから、そういうものをきちんと解決する。それから、選挙期間中に年金問題をきちんと解決するんだということを、あらゆる所で街頭演説含めて話をしてきましたから、国民に対してそういう形でお返しをすると、公約を実現するというまたとない機会ですから、これは本当に重い責任ですし、大変な仕事だというように思いますけれども、本当に命がけでやりたいということですから、安倍政権に対しても、いろいろな大臣に対しても、批判はきちんと言うべきことは言ってきたと、したがって、今度はそれに対してきちんと自らの手で応えるべきだと、そういう覚悟でございます。
記者:
厚生分野についてはいろいろお話があったのですが、労働関連で今考えていらっしゃることというのはどういったことが。
大臣:
やはりフリーターの問題というのは、格差の一つですね。フリーターでも本当に好きでその自由な立場がいいという方もおられるけれども、正規の職業に就けなくてフリーターだと、それからパートの人を含めて、やはり正規かそうじゃないかで相当格差が生まれていますので、こういうことをどうするのかと、それから、長期的には働き方、もちろん労働三法とかいろいろな現実の法案を通さないといけないというのはありますけれども、私は長期的に思っているのは、働き方というか、生き方の改革をやらないといけないなというように思っています。つまり、人生80年、90年時代になっているのに、人生60年時代の制度がそのままになっている、したがって、老後をどうするか、それから、定年退職制というのはどうなのですかと、それから、年功序列賃金というのは、実は、定年退職制があるからなわけで、まさに定年退職制と連動しているのが年金の問題であるわけですから、例えば、フレキシブルリタイアメントのようなことをやるのかどうなのか。ですから、働き方の大改革というのは、日本人の生き様の大改革と、これがある意味で求められているのが今の少子高齢化社会だろうというように思っています。長期的な話ですけれども、私は実を言うと、そこにメスを入れない限りは、この国の形を変えるのは難しいかな、年金問題も実はそこに連動していると思っていますので、そういう分野についても全力を挙げて、ビジョンないし夢を政策の形で実現できたらと思っています。
記者:
厚生労働大臣は、国会対応でも、特に年金問題があったこともあって、民主党からかなり激しい質問も出る、厳しい大臣だと思うのですが、そのへんの国会に臨む方法を。
大臣:
それは、野党の諸君を含めて、国民のために政治をやっているわけですから、選挙といういくさの時には、お互い戦いだから、ののしり合いをやらざるを得ないですけれども、いくさも終わったわけですから、お互いに良いところを取って議論をして、何が国民のためになるかということをやればいい。ですから、ただ党利党略で、何としてでも解散総選挙の追い込むんだみたいな形でやると、国民はきちんと見ていますから、何が党利党略で、何が本当に国民のためを思っているかという判断から議論したい。ですから、いろいろな方の意見、野党の意見にももちろん謙虚に耳を傾けて、聞くべきは聞く、そういう思いで建設的な形での国会での議論にできればというふうに思っています。
記者:
まずいろいろビジョンとか、就任後の会見でもいろいろお聞かせいただいているのですが、まず当面何から取り組みたいというふうにお考えになっていますか。
大臣:
いろいろありますけれども、年金、これは党としても私も中に入って、例えば、5,000万件の問題をきちんとやるという、いろいろなことを決めてきました。これが実現できるように全力を挙げるということは、当然選挙後の第一の仕事になるだろうと思います。当然またこれは野党の方から、年金の流用防止という形での法案も出るでしょうから、とりあえずは当面はそうだと思います。ただ、その他の問題もありますから、一つ一つ片付けられればと思っています。では、また落ち着きましたらじっくりと議論したいと思いますので、今日はもう長い一日でございますので、このあたりで終わりたいと思います。今後とも一つよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

(了)