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公正な採用選考の基本
(1)採用選考の基本的な考え方
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(2) 公正な採用選考を行うためには・・・・
ア 公正な採用選考を行うことは、家族や生活環境に関することなどといった、応募者の適性・能力とは関係のない事項で採否を決定しないということです。
そのため、応募者の適性・能力に関係のない事項について、応募用紙に記入させたり、面接で質問することなどによって把握しないようにすることが重要です。これらの事項は採用基準としないつもりでも、把握すれば結果としてどうしても採否決定に影響を与えることになってしまい、就職差別につながるおそれがあります。
イ なお、個人情報保護の観点からも、職業安定法第5条の5及び平成11年告示第141号により、社会的差別の原因となるおそれのある個人情報などの収集は原則として認められません。(注:これらの法令中の「公共職業安定所等」「職業紹介事業者等」には、「労働者の募集を行う者」も含まれます。)
ウ 『応募用紙』については、
新規中卒者は「職業相談票(乙)
(PDF) [1,888KB] ・
(Excel) [32KB]」、
新規高卒者は「全国高等学校統一用紙
(PDF) [371KB] ・
(Excel) [15KB]」、
(全国高等学校統一用紙の記入上の留意事項
(PDF) [307KB])を用いることとされています。
また、新規大卒者は「新規大学等卒業予定者用標準的事項の参考例
(PDF) [638KB] ・
(Excel) [17KB]」 又は、
「厚生労働省履歴書様式例(※)(PDF:A4版、
A3版) [95KB]
・ (Excel:A4版、
A3版) [17KB]」、
その他の求職者は「厚生労働省履歴書様式例(※)」を用いるようにし、事業主が独自に応募用紙やエントリーシート(インターネット上の応募入力画面)の項目・様式を設定する場合は、適性と能力に関係のない事項を含めないよう留意しましょう。
(※)「厚生労働省履歴書様式例」について詳しくはこちら [722KB] をご覧ください。
エ 『面接』を行う場合についても、職務遂行のために必要となる適性・能力を評価する観点から、あらかじめ質問項目や評価基準を決めておき、適性と能力に関係のない事項を尋ねないよう留意しましょう。
また、応募者の基本的人権を尊重する姿勢、応募者の潜在的な可能性を見いだす姿勢で臨み、できるだけ客観的かつ公平な評価を行うようにしましょう。
オ 出自、障害、難病の有無及び性的マイノリティなど特定の人を排除しないことが必要です。特定の人を排除してしまうというのは、そこに予断と偏見が大きく作用しているからです。当事者が不当な取り扱いを受けることのないようご理解をいただく必要があります。
(3)採用選考時に配慮すべき事項
次のaやbのような適性と能力に関係がない事項を応募用紙等に記載させたり、面接で尋ねる、作文の題材とするなどによって把握することや、cのような採用選考の方法を実施することは、就職差別につながるおそれがあります。
<a.本人に責任のない事項の把握>
・本籍・出生地に関すること (注:「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します)
・家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)
・住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近隣の施設など)
・生活環境・家庭環境などに関すること
<b.本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)の把握>
・宗教に関すること
・支持政党に関すること
・人生観、生活信条などに関すること
・尊敬する人物に関すること
・思想に関すること
・労働組合(加入状況や活動歴など)、学生運動などの社会運動に関すること
・購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること
<c.採用選考の方法>
・身元調査などの実施 (注:「現住所の略図等を提出させること」は生活環境などを把握したり身元調査につながる可能性があります)
・本人の適性・能力に関係ない事項を含んだ応募書類の使用
・合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施
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