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臓器提供に関する意思表示をお願いします
~もしものときの、あなたのために。家族などの大切な方のために。~
1997年に臓器移植法が施行されてから、今年の10月で28年となります。この間、臓器移植の認知度は上がってきていますが、2025年の世論調査によると、仮に自分が脳死・心停止と判断された場合、臓器を「提供したい」と答えた人の割合は約4割、「提供したくない」と答えた人の割合は約2割となっています。しかし、臓器提供に関して何らかの意思を持っている人は6割以上いるにも関わらず、臓器提供の意思表示をしている方の割合は約2割にとどまっています。そこで、この記事では、10月の「臓器移植普及推進月間」に合わせて、臓器提供の意思表示の重要性や方法等についてお伝えしていきます。
臓器移植とは
誰もがドナーやレシピエントになる可能性がある
臓器の提供は「心臓が停止した死後の臓器提供(心停止後の臓器提供)」と「脳死下の臓器提供」があります。
「心停止」とは、心臓から臓器や組織などに血液が送り出されなくなっている状態で、「心停止」した死後に提供可能とされる臓器は腎臓・膵臓・眼球です。
一方、「脳死」とは脳のすべての機能が働かなくなった状態で、人工呼吸器などにより心臓を動かし続けることができますが、どのような治療を行っても回復することはなく、多くの場合、数日で心臓も停止します。回復する可能性のある植物状態とは異なります。「脳死下」で提供可能な臓器は心臓・肺・肝臓・腎臓・膵臓・小腸・眼球です。
脳死や心停止は事前に予測できるものではありませんし、移植が必要な病気になる可能性もあります。このように誰もが、ドナーやレシピエントになる可能性を持っているのです。
自分の意思を表示しておくことが重要

日本において、ご本人が生前に運転免許証やマイナンバーカードなどの書面に臓器を提供する意思を書いている場合、ご家族などが反対しなければ臓器提供は行われます。また、ご本人の意思が不明な場合でも、ご本人の意思を尊重することを前提に、臓器提供するかどうかはご家族などの総意で決めることになります。一方で、「臓器を提供しない」という意思を表示している場合は、臓器提供が行われることはありません。
このように、ご本人が「臓器を提供しない」という意思表示をしている場合を除き、臓器提供するかどうかはご家族などの身近な方が最終決定をすることになります。遺された自分の大切な方が突然迫られる選択に悩まないように、そして、決断した結果に「本当に良かったのか・・・」と悩み続けないように、ご自身の臓器提供に関する意思は、大切な方と事前に納得できるまで話した上で、表示することが非常に重要です。
臓器提供に関する意思表示

○ 意思表示の記入方法等(公益社団法人日本臓器移植ネットワーク ウェブサイト)
意思表示の方法|日本臓器移植ネットワーク
○ インターネットでの意思登録はこちらから(公益社団法人日本臓器移植ネットワーク ウェブサイト)
(公社)日本臓器移植ネットワーク 臓器提供意思登録
臓器提供に関する意思表示をするにあたって
また、10月は「臓器移植普及推進月間」です。この推進月間に合わせて、毎年、臓器移植についての理解を深めることなどを目的とした「臓器移植推進国民大会」を開催しています。今年は大阪府で開催を予定しており、オンラインでも視聴可能です。詳しい情報は公益社団法人日本臓器移植ネットワークや厚生労働省のウェブサイトに掲載されています。ぜひ、ご覧になってください。
参考
移植経験者、臓器提供ご家族の手記|日本臓器移植ネットワーク
〇 移植経験者、ドナー家族へのインタビュー動画等(公益社団法人日本臓器移植ネットワーク ウェブサイト)
映像ライブラリー|日本臓器移植ネットワーク
〇 臓器移植に関してよくある質問(公益社団法人日本臓器移植ネットワーク ウェブサイト)
よくあるご質問|日本臓器移植ネットワーク