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感染症危機対応を行う 地域のリーダーシップ人材を育成
厚生労働省では、新たな取り組みとして、地域の感染症危機管理対応でリーダーシップを発揮する人材を育成するため、2025年から、「感染症危機管理リーダーシップ研修」を開始しました。
今後起こりうる感染症危機に向け、地域で活躍する人材の多様な知識やスキルの修得や維持・向上を図ることを目的としています。今回は、担当者から本事業の目的や意気込みを紹介します。
担当の岡 邦子補佐(向かって左)・濵田ひとみ主査(右)
感染症危機発生時には、国や地域との連携、さらにはそれぞれの関係機関や施設、多種多様な分野の専門家、関係者たちと横断的に情報共有や調整を行い、迅速かつ適切に連携をとれる人材がさまざまなシーンで求められます。
感染症危機管理リーダーシップ研修は、「将来、地域で感染症危機が発生した時に対応できる人材を育成したい」という自治体からの声も踏まえて開始された研修です。
そうした地域からの期待に応え、感染症危機の発生時に求められる「リーダーシップ」というものについて、ぜひこの研修で学んでいただければと思います。
研修では、将来の感染症危機時に、地域においてリーダーシップを発揮できる人材に求められる能力(コンピテンシー)を修得。
研修プログラムには「短期」と「長期」があり、厚生労働省から委託を受けた国立健康危機管理研究機構に事務局を設置し、実施しています。
図:長期研修スケジュール(例)
机上演習では、感染症危機における実務対応を学ぶことを目的に、対面研修の内容を踏まえた演習を実施します。修了生も参加して、現場経験を活かした意見交換が行われます。

机上演習の様子
実践研修では、感染症危機管理に関わる関連機関の役割や業務について理解を深め、感染症危機時における分野横断的な調整能力の修得を目指し、研修機関において1か月~数か月ずつの実践研修を行います。
写真は、研修の一環として行われた篠崎夏歩先生(国立感染症研究所)による「高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)サーベイランス」の講義風景。

専門分野、性別は関係ない。
多様な感染症危機に関する分野の方に参加してほしい
新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえ、地域における感染症危機管理への対応には、多様な職種の人材がチームとなって、協力して対応することが重要であるとわかりました。今回、特に研修生の皆さんにご理解いただきたいのは、「リーダーを育てる研修ではない」ということ。いざという時に「リーダーシップ」を発揮できるよう、危機時を見据えた多様で分野横断的な知識やスキルの修得や維持・向上を目指していただきます。
ですから、対象は医師や看護師など、医療系の資格保有者に限りません。専門分野、性別などの垣根を越え、一人でも多くの方に、地域の感染症危機において求められるリーダーシップ人材を目指してほしいとの思いでいっぱいです。
ですから、対象は医師や看護師など、医療系の資格保有者に限りません。専門分野、性別などの垣根を越え、一人でも多くの方に、地域の感染症危機において求められるリーダーシップ人材を目指してほしいとの思いでいっぱいです。
【研修生からひと言】
現場で求められるスキルを習得したい
滋賀県 東京本部
小林 亮太さん
この研修を通して健康危機管理に関する知識を深めるとともに、行政や医療機関など多様な各所の関係機関などとの調整・マネジメントといった現場で日々求められるスキルの習得に努めてまいりたいと思います。
小林 亮太さん
この研修を通して健康危機管理に関する知識を深めるとともに、行政や医療機関など多様な各所の関係機関などとの調整・マネジメントといった現場で日々求められるスキルの習得に努めてまいりたいと思います。
予測不可能な感染症危機に備えたい
神奈川県 健康医療局保健医療部 健康危機・感染症対策課
森岡 美香さん
感染症危機は私たちの社会において、予測不可能に発生するものということを身をもって体験しました。その時々で迅速かつ適切な対応が求められるということを今感じています。多くの方と意見交換をさせていただいて、ネットワーク作りが出来ますことを大変楽しみにしています。
森岡 美香さん
感染症危機は私たちの社会において、予測不可能に発生するものということを身をもって体験しました。その時々で迅速かつ適切な対応が求められるということを今感じています。多くの方と意見交換をさせていただいて、ネットワーク作りが出来ますことを大変楽しみにしています。