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第32回社会保障審議会医療保険部会 柔道整復療養費検討専門委員会議事録 (2026年1月30日)
日時
令和8年1月30日(金)12時00分 ~ 13時00分(目途)
場所
全国都市会館 第2会議室
出席者
- <委員等 敬称略>
安川文朗(座長)、新田秀樹、橋爪幸代、今村英仁、松本光司
幸野庄司、池田俊明、橋本忠幸
藤川和秀、櫻田裕、細谷吉隆、田畑興介、塚原康夫
小木慎治参考人
幸野庄司、池田俊明、橋本忠幸
藤川和秀、櫻田裕、細谷吉隆、田畑興介、塚原康夫
小木慎治参考人
- <事務局>
間局長、熊木審議官、吉田保険医療企画調査室長
議題
柔道整復療養費の令和8年度改定の基本的な考え方(案)について
議事
○吉田室長
保険医療企画調査室長でございます。
これまで座長であった遠藤委員が退任をされまして、新しい座長の選任までは私が議事進行を務めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
ただいまより第32回社会保障審議会医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催をしております。多くの委員の方に対面でのお越しをいただきまして、ありがとうございます。委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきありがとうございます。
初めに委員の交代について御報告をいたします。遠藤委員に代わりまして安川文朗委員に御就任いただいております。森委員に代わりまして安岡伸久委員、オンラインで御出席です。田代委員に代わりまして細谷吉隆委員、柏木委員に代わりまして櫻田裕委員、齋藤委員に代わりまして藤川和秀委員が当委員会の委員として発令されております。
続きまして、委員の出席状況について御報告をいたします。本日は、鳥潟委員が御欠席のため、代理としまして小木慎治参考人が出席されております。参考人の御出席につきまして、御承認いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
そうしましたら、まずは座長の選任についてでございますけれども、通例、このような委員会の座長は有識者の委員にお願いをしております。本委員会におきましては、安川委員にお願いしてはいかがかと思いますが、いかがでございましょうか。
ありがとうございます。それでは、安川委員にお願いをしたいと存じます。
大変恐縮ではございますが、座長から一言御挨拶をいただきたいと思います。
○安川座長
ただいま座長を拝命いたしました、安川でございます。
各委員がしっかりと有意義な議論ができますよう、仕事をしていきたいと思います。いろいろと御指導よろしくお願いいたします。
○吉田室長
ありがとうございました。
そうしましたら、マスコミの方々のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。
それでは、座長、よろしくお願いいたします。
○安川座長
それでは、本日の議事に入らせていただきます。
本日は「柔道整復療養費の令和8年度改定の基本的な考え方(案)について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、まず事務局から御説明をお願いいたします。
○吉田室長
保険医療企画調査室長でございます。
事前に資料をお送りして、お目通しいただいていると思います。この会議は1時間の枠でありまして、次の会議も続きますので、恐縮ですけれども、資料の説明は飛ばしながら駆け足でさせていただきたいと思っております。
お手元柔-1の資料でございますが、おめくりいただきまして、2ページでございます。令和6年度の料金改定についての振り返りでございますが、前回、令和6年度の料金改定については、改定率プラス0.26%の中で、1にありますような明細書交付義務化対象の拡大について中心的に議論が行われ、方針が決定されたということでございます。
3ページを御覧いただきますと、1-2ということで、物価高騰、賃上げ、医療DXへの対応についてといったこと、長期・頻回受療に係る料金の適正化といったことについて、令和6年度改定の中で決まっているということでございます。
5ページ以降、幾つか過去の料金改定後の料金の項目について示しておりますけれども、8ページが令和6年6月からの柔道整復療養費に関する項目でございます。主に改定された項目については、下線の形で引いております。そういった形で、令和6年からスタートしているということでございます。
今回の改定率でございますけれども、10ページを御覧いただければと思いますが、診療報酬改定は昨年末に大臣折衝によって決まったプラス3.09%という形になっているということであります。今後、政府において療養費の料金改定の改定率についても検討していくことになっております。
以下、12ページ以降、柔道整復療養費の現状についてということで、施術所の状況ですとか、受療の部位ですとか、そういったことをお示ししております。こちらは説明を割愛させていただきます。
22ページ以降を御覧いただきますと、令和8年度改定の基本的な考え方でございます。
23ページ、具体的には令和6年度の改定の中で引き続きの検討事項とされた事項がございます。明細書の交付に関するもの、施術所における費用の動向について、患者ごとに償還払いに変更できる事例について掲げられておりますので、まずはこういったものを1つの論点としながら議論を進めていただければと思っております。もちろんこれにとどまらず、それ以外のところで論点として御提案いただくことは、今回は初回でございますので、そういったところを出していただいて、今後の議論を深めていくということだと考えております。
24ページを御覧いただきますと、このうち明細書の関係でございまして、こちらは令和6年度の改定からの引き続きの議論になると思いますけれども、例えば明細書の無償交付の義務化となる対象の施術所であったり、交付回数、明細書発行体制加算の算定回数及び算定額、記載事項といったことが掲げられてございます。それから、保険者単位の償還払いへの変更について、令和6年度改定では引き続き検討することとされましたので、このあたりも議論を進める上でさらに検討を深めていくことになるかと思っております。
26ページを御覧いただきますと、明細書に関しまして調査をしたものについて御報告をいたしたいと思います。1万9000を対象として調査をさせていただきまして、ウェブ調査によって回答をいただいたということで、2,400弱の施術所から御回答いただいております。
この結果を見ていきますと、27ページでございますけれども、明細書発行機能つきのレセコンを設置しているとお答えいただいた施術所が95%を超えている状況でございます。もちろんこれはウェブ調査でございますので、回答に関するいわゆるバイアスといったものが多少あろうかと思いますけれども、多くの施術所において明細書発行機能つきのレセコンが設置されているということでございます。
28ページを御覧いただきますと、下のほうになりますけれども、1施術所当たりの明細書の交付枚数でありますが、単純計算をいたしますと、1施術所当たり月256枚となっております。その上で、施術回数は1施術所当たり月444回になっている状況でございます。
29ページを御覧いただきますと、毎回明細書を発行しているとお答えになった施術所が半分以上ある一方で、1か月まとめといったところも3割弱という状況が御覧になれるかと思います。
30ページに行きますと、今度は費用動向の調査でございます。こちらについては、今まだ結果を取りまとめてございますので、こちらの調査の結果については、次回以降、御紹介したいと思います。
32ページでございます。患者ごとに償還払いに変更できる事例の関係で、今、部位転がしが疑われる事例という調査をしておりますが、まさに昨日までということで回答の期限を区切って、各保険者の皆さんの御協力をいただきながら調査をしておりますので、こちらについても次回以降の専門委員会の中で御紹介をしたいと思っております。
事務局からの説明は以上でございまして、本日は先ほども申し上げましたが、皆さん方から令和8年度改定に関する論点、それ以外のものもあるかもしれませんが、様々な論点などについて、まずは御発言いただくといったセッションになろうかと考えております。
事務局からの説明は以上でございます。
○安川座長
ありがとうございました。これまでの改定の経緯、また、今回の論点・要点について、今、御説明いただきました。
これから皆様から御意見、御質問を頂戴したいと思いますが、いかがでしょうか。
藤川委員、お願いいたします。
○藤川委員
日本柔道整復師会の藤川と申します。よろしくお願いいたします。
今、厚労省の事務局から料金改定の基本的な考え方が出されましたけれども、昨年12月に診療報酬改定について決定がありました。診療報酬がプラス3.09%ということでありますが、診療報酬の改定を踏まえ検討することになる柔道整復療養費については、これまでの考え方でいきますと、医科の改定率の2分の1になっております。今回、医科が0.28%なので、2分の1といいますと、柔整療養費は0.14%になってしまいます。これでは前回令和6年度の柔道整復療養費の改定率であった0.26%を下回ってしまいます。このような状態が続きますと、柔道整復業界としては先がない、立ち行かなくなってしまう、これは切実に思っているところであります。
今回、診療報酬改定の*1の賃上げ分、*2の物価対応分、*3の物価対応分の光熱費分等々、考え方に沿って少しでも改定財源の上積みをしていただければありがたいと思いますので、その辺をぜひ御検討願えればと思います。よろしくお願いいたします。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかにございますか。
塚原委員、よろしくお願いいたします。
○塚原委員
ありがとうございます。日本個人契約柔整師連盟の塚原でございます。
同じ10ページになると思いますけれども、これまでの改定率は医科の半分という慣習があるようですが、このページ※1~6にもあるように、物価高騰、経営悪化の影響、賃上げ等々も考慮していただき、柔道整復師の支給総額は平成23年を最後に令和5年までの12年で1,326億円の減少、毎年100億円以上の療養費が減収となっております。申請書の枚数が減っているというだけでは片づけられない厳しい現状を理解していただき、単純に医科の改定率に対して金額を当てはめるだけではなくて、令和7年度、令和6年度は出ておりませんが、今回の改定率の数字が前年対比の伸び率と金額がリンクするように御議論いただきたいと思います。
提案といたしましては、前回の初検料・電療プラス算定を基盤に、初検料は1,550円から1,600円、電療1回33円を40円、明細書発行体制加算は患者要望に応じての回数とし、毎回要望される場合は毎回算定として、発行回数×10円を要望いたします。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
施術側はほかによろしいですか。
それでは、保険側はいかがでしょうか。
橋本委員、どうぞ。
○橋本委員
話がつながるかどうかというのはあるのですが、保険者的な役割を果たしている運営主体として、今、抱えている課題を情報共有させていただきたいと思います。
昨年、広域連合では医師による不正請求事件がございまして10月1日に報道発表をいたしました。この事件での広域連合の損害額は、約13億8,000万円に及ぶものです。内容は、当該医師が、実際には診療していないにもかかわらず、高額な薬剤を薬局から受け取り、それを患者に渡さずに売ったりして利益を得たというものです。昨年、広域連合は1月と3月に東京地裁に提訴し、その後、5月28日に我々からすると全面的な認容判決を得て、13億8,000万円の債務名義を獲得したところで、今、債権回収をしているところです。こういった不正請求については、医科だけではなくて、実際には柔整とか、あはきでも起きています。
恐らく保険者の共通の課題だと考えているのですが、特に我々のところは後期高齢者、75歳以上を対象にしているところもあって、表に出づらい部分がございます。先ほど申し上げた13億8,000万の事件も制度が性善説であるというところに付け込んだ不正でございまして、柔整やあはきで起きている水増請求なども、制度が性善説である、なかなか発見しづらいというところに付け込んだもので、実際にはほとんどの施術をされている方が真面目に働いているにもかかわらず、一部で不正が行われてしまうと、制度自体の根幹を揺るがしかねないということでございます。
我々としては、今、なかなか発見できていない部分を何とか発見できる仕組みはないかということで、医科の部分については、民間事業者と契約を結んで、不正請求を発見するシステムづくりを行って、その後、システムで抽出されたものを点検員の目で確認して、さらに絞り込んだものを被保険者の方に確認していくという仕組みを構築しようとしています。
また、柔整ですとか、あはきについても、これまでもアンケート調査は行ってきているのですけれども、アンケート調査ではなかなか見つけづらいところもあって、どういった仕組みがいいかということを検討しているところでございます。
共通しているのは、ほとんどの施術所の皆様が真面目に取り組んでいるにもかかわらず、一部の方で不正が行われてしまうと、繰り返しになってしまうのですが、この制度自体の根幹を揺るがしかねないということで、改善策を考えております。今、申し上げながら、具体的な改善策があるわけではないのですが、保険者・運営主体として、こういった課題が起きているということを今日共有させていだたいて、今後、皆様とどういう改善策が取れるのかということを相談させていただければと考えております。
水増し請求については、今、警察などとも相談をしながら、今後、内容について精査をしていきたいと考えているところでございます。
私からは以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
橋本委員、それについて、施術側委員からの御意見などは特によろしいですか。
○橋本委員
実際には皆様が真面目にやっている中で、不正をやっている人は一部分なので、皆様から何かというよりは、どうすればそういった方をなくしていけるかということだと思います。
特に散見されるのは、グループの中で老人施設とぐるになってしまって表に出てこなかったり、グループではないのだけれども、相手方の施設等の職員の人と結託をして、実際にはやっていない施術をやったとして請求を上げてきたりという事例が出てきているので、そういったところをどのように防げるかということは、ぜひ皆様に御意見をいただきながら、改善していきたいと考えているところでございます。
○安川座長
なかなか言いにくいことをおっしゃっていただきまして、ありがとうございます。
もし御意見等がございましたら、お願いいたします。よろしいですか。
塚原委員、お願いします。
○塚原委員
日本個人契約柔整師連盟の塚原でございます。
今、いただいたお話は、施術者の我々も同じようにじくじたる思いでございます。真面目にやっているのに、誤ったことをする人のために全体の審査で抑制するのはどうかと思います。実例がどうなっているかは分かりませんけれども、令和6年改定にあったように、ひどい申請に対しては、償還払いにするということも承認してきたところでございます。
今回、32ページにもありますように、患者ごとに償還払いにする事例として、部位転がしの定義検討みたいなことが出されていますけれども、保険者さんの基準として定義して不支給決定の場合、我々もこういった『療養費の支給基準』を使って指導しております以上、その事由と照らし合わせて通知をしていただくのであれば、全く異論はございません。指導もしていただきたいと思います。ただ、今後、電磁的な審査の基準として取締りや調査をする場合は、公平公正な人選で組織した審査検討運営協議会の設置を要望するところでございます。
また、審査に算定基準の留意事項等、疑義解釈を踏まえた請求傾向の確認がありますけれども、部位転がしの疑いが強い場合は、傾向審査として負傷原因と通院状況を施術録から確認し、請求の全体像とある程度の期間で重点審査を行って、保険者、学識経験者、施術者から成る異なった視点での運営協議会が承認した面接確認等から判断する必要があると思っております。その報告は、保険者や地方厚生局が受け取って、個別指導の検討がされている現状があると理解しておるところでございます。
私も審査員として負傷の経緯や通院加療の状況判断、運動外傷のリモデリング期間を参考にして、疑義がある場合は返戻確認もさせていただいているところでございますが、施術とは自然治癒力を最大限に生かす環境づくりを行う観点から、患者の置かれた環境や年齢を含む個体差が存在するために、一概に決められるというものではないと思います。ですので、オンライン審査、電磁的審査を行う場合、請求抑制にならない配慮と議論をこれからもしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
今の御議論も踏まえながら、本日の論点につきまして、さらに皆様方の御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
田畑委員、お願いいたします。
○田畑委員
全国柔道整復師連合会の田畑です。よろしくお願いいたします。
事務局におかれましては、診療報酬の改定とある中、本日の開催、また、資料のお取りまとめ、誠にありがとうございます。
料金に話を戻させていただきたいのですけれども、全国柔道整復師連合会といたしましては、再検料の複数回算定を要望させていただきたいと思います。改定率とか、財源のお示しがない中、小項目をお考えいただくのは非常に時期尚早かと思いますけれども、これは我々がずっと考えておることでございますので、ぜひ御検討いただければと思います。
なぜなら、柔道整復師というのは毎回再検をしているからです。毎回再検しているけれども、今の料金体系だと初検後の1回だけしか再検料の算定は認めていただいておりません。
再検というのは、まず整骨院に入ってこられたところから歩き方を見たり、姿勢を見たり、当然患部もチェックいたしますけれども、患者の安全管理と適切な施術には不可欠な行為でございます。ところが、御承知のように、初検後の1回しか算定が許されていない現状について、立場を変えてどうして1回しか算定できないのかという視点でいつも考えるのですけれども、ほかの医療保険制度と比較しましても、それを説明し得る根拠があまりないように思います。
今回、資料の19ページに来院頻度が4回目以降減少していますというデータを事務局に載せていただいておりますけれども、これはきっと初検月に限らないデータになっていると思いますが、見方によっては4回目までに治っているとか、4回目で症状が軽くなって整骨院に来ない状態になっていると見ますので、そういうことを表している数字として考えますと、4回目までの柔道整復師の判断が非常に重要になると思っています。ここで見立てを誤りますと、治癒に向かって遠回りということになりますので、見立てを誤らないように、4回目まで再検料をつけていただければと思います。
したがいまして、まず初検があります。初検の後、1回の再検料は今も認められておりますけれども、その後、2回足していただいて、合計3回の再検料をお認めいただけないかと思っております。最も見立てを誤ってはならない初めの時期にしっかり柔道整復師に再検をしてもらうという観点から、このような料金改定を要望いたします。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかによろしいでしょうか。施術側はよろしいでしょうか。
藤川委員、お願いします。
○藤川委員
施術者の代表からも料金改定の話が出ていますので、もう一点お願いしたいと思うのですけれども、現在、少子高齢化とか、過疎化とか、人口減ということが問題視されているところですが、日本柔道整復師会としましても、このように環境の変化が進行する中で、柔道整復師の在り方、特に社会の中で柔整師がどのような活躍をするのか等を考えていかなければならないと思っております。そのような検討を進める中で、厚生労働省、もしくは保険者の皆様、関係団体の皆様の御理解を得ながら、可能なところから提案をしていきたいと思っております。
中長期的な考えにはなろうかと思うのですけれども、少子高齢化、過疎化、人口減という社会環境の中で、いわゆる患者さんに対して柔道整復師は何をするのか、何をすればいいのかということを整理し、関係者の皆様に御理解をいただいた上で支給基準を変えていく提案をしていきたいと考えています。
支給基準を変えるということは、当然厚労省の意見もあろうかと思います。また、保険者さんの意見もあろうかと思います。罨法・電療のいわゆる待機期間、現在は5日間の待機、7日間の待機があるのですが、施術所で施術を行っている柔整師の立場で申し上げますと、初検、その翌日から電療をしないのか、罨法を全くしないのかというと、決してそのようなことはなく、待機期間でも私どもは患者さんに対して治癒を促すために冷罨法・温罨法をやっておりますので、第一段階として、まず待機期間の撤廃、また、罨法として冷罨法・温罨法の種類がありますけれども、それを罨法として、その選択はいわゆる患者さんの状態を見て、施術者の判断に任せていただきたいと思います。
そういうことで、現在、私どもは患者さんのけがの治癒に向けての効果について、関係者の皆様に十分に説明ができるようエビデンスの収集等を行っているところです。支給基準については、今後、検討専門委員会において検討する必要がありますので、整理できた段階で日本柔道整復師会からこの場に御提案をさせていただきたいと思います。その際にはご検討いただきますようよろしくお願いいたします。
○安川座長
貴重な御意見ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
続いて、塚原委員、お願いします。
○塚原委員
ありがとうございます。
16ページの資料、ありがとうございます。柔道整復療養費の受療者の年齢分布によりますと、高齢者の受療率は少なく、これは介護保険に移行していると予測ができます。
我々柔道整復師は、機能訓練指導員の資格を有し、業務として機能訓練を行うことも多くあります。健康増進・運動機能回復に成果を上げている実績を広く国民や介護支援関係者にも御理解いただいて、活用していただきたいと考えておるところでございます。
また、国民病である肩凝りや腰痛といった主訴があれば、命に関わらないと判断できる機能障害であれば、自費で対応させていただいているところでございます。医療費でも肩凝り・腰痛は国民病として対応されていると理解していますが、療養費での取扱いが可能となるように、柔道整復師法17条の改定検討も含めた議論を要望いたします。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
それでは、保険者のほうはいかがでしょうか。
幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
私、提出資料まで出しているのですけれども、そこまで一気に言ってしまっていいですか。
○安川座長
それ以外にどれぐらいの分量があるかにもよりますけれども、提出資料のお話だけであれば、そのまま言っていただいても結構です。
○幸野委員
その前に、皆さん、御無沙汰しております。久々の対面ということで緊張していますが、私が覚えている対面の最後は2020年4月、コロナの真っただ中で、緊急事態宣言が出されたときが対面の最後で、そこから6年間オンラインということで、オンラインになってから、私は少しジレンマを感じていました。やはり話のキャッチボールがないのです。療養費の改定というのは非常に短い期間でいろいろなことを協議しなければいけないので、オンラインでは話のキャッチボールができずに、ストレスがたまるまま終わってしまうこともあるので、私は今回から対面で出ようと決意しました。皆さんにも出ていただいて、この短い中で生きた議論を4月までやっていきたいと思います。私も言いたいことは言わせていただきますので、反論とか、今日もいろいろとボールを投げさせていただきますけれども、私に対する叱咤激励も含めて、ぜひ御意見をいただければと思います。よろしくお願いします。
健保連提出資料の説明に入る前に意見を述べさせていただきます。
今、施術側からは主に財源の話が出たのですが、財源は気になるところですけれども、まだ財源が明らかに決まっていないというのと、今日の時点ではエビデンス、頻度調査、経営実態調査なども出ていないので、今日はあまり中身の議論には入らないと思っています。私の意見としては、この3か月の中でこういうことを話していきたいということを言わせていただきますし、先ほど橋本委員からもありましたけれども、今日提出する資料もこういった実態があるのを何とかしていきたいということで述べさせていただきます。
前回改定は、明細書の発行対象拡大、物価高騰への対策、長期・頻回の料金適正化、患者ごとの償還払いの類型追加というのが大きく行われたのですが、今回改定をするに当たって、前回改定からどういう動きがあったかということをまず検証する必要があるのではないかと思っています。まだ頻度調査などが出ていない段階ですけれども、まずそこからやるべきだという感じがいたします。
その1つ、明細書の発行対象拡大について、これは10年ぐらい議論してきました。やっと最終形に近いところまで来ていると思っているのですが、レセコンを持っている施術所の方は、95%ぐらいが発行していただくようになったということで、非常にうれしくて、来るところまで来たという感じもしますが、我々保険者から言わせていただければ、毎回出していただくということについては、まだ半分ぐらいにしか及んでいないということがあります。施術者の方から言わせれば、月に1回の算定で、毎回出せというのは虫がよすぎるだろうという意見もあるかと思いますが、やはり保険者としては患者の求めによらずに毎回出していただくということは言っていきたいと思います。
加算のつけ方も同時に議論することになると思いますが、そこと併せてどういう発行の仕方をするのかというところも大いに議論していきたいと思います。
それから、前回も行われた物価高騰や、賃上げへの対応もあって、初検料も引き上げられましたし、電療料も引き上げられたのですが、今回の診療報酬の引上げは、特に医療機関の経営状況の悪化に伴って、30年ぶりの3%台という診療報酬の改定になったので、こういった異例の改定に療養費をどう対応させていくかというのは、これからの議論とか、予算編成の課題だと思います。これに準じてある程度引き上がるのであれば、それだけをやるのではなくて、今、橋本委員がおっしゃったように、不正の対策をセットでやっていく必要があるということを強調させていただきます。
料金の引上げが多分されるのでしょう。その程度は分からないのですが、それだけをやるのではなくて、やはり不正の対策は必ず料金改定と同様に議論していきましょうということを強調させていただきたいと思います。
3つ目は、長期・頻回への対応ということで、5か月超、10回以上に5割逓減というところ、それから、患者ごとの償還払いの類型追加というところで、長期・頻回の方を出そうということがなされたのですが、果たしてこれが実効性のある改定だったのかというのは、検証していかなければいけないと思っています。
これも頻度調査で出していただきたいのですけれども、前回導入した5か月超、月10回以上で逓減されているのがどれぐらいの割合なのか、ここに多くの方が適合しているのかどうかということを見てみたいと思いますし、患者ごとの償還払いも対象になったのですが、これは健保連でも調べなければいけないと思っているのですが、かなり実効性のない基準になっていまして、これによって償還払いになった患者は皆無に近いというのが感想です。まだよく調べていないのですが、果たしてこういうものが実効性のある対応なのだろうかというところも頻度調査の結果などを見ながら、ぜひこの場で検討していきたいと思っております。
それから、患者ごとの償還払いという類型が5つまでできたわけですけれども、この中の1番と2番に自己施術とか、自家施術があるのですが、よくよく見たら、これは患者ごとの償還払いの対象ではなく、不支給だろうと思います。患者ごとの償還払いという次元ではないと改めて思うので、これは類型として妥当なのかということもぜひ検討していただきたいと思います。こういったことも料金改定の中でやっていただきたいと思います。
最後ですけれども、今回新たに委員になられた方もいらっしゃるので、過去の経緯を申し上げさせていただくのですが、今、言いましたリアルで開催した2020年4月のときに、私は保険者単位で償還払いに戻ります、受領委任協定・契約は破棄しますということを宣言して、そこからオンラインに入っていったのですけれども、それから2回の改定を経て、結果としてまだ実行するには至っておりませんが、この旗を降ろしたわけではないということは理解しておいていただきたいと思います。
今でも健保組合の中には、なぜ保険者単位で償還払いに戻せないのかと、私はどこかに行くたびに健保組合の方に言われますし、87条の根本は何なのか、償還払いでしょうということを追及されます。今でもこれが許されれば、すぐにでも償還払いに戻したいという保険者は健保組合の中にはいます。料金改定の都度、その結果を見て実行するか否かというのは判断させていただくということは、今回改定の中でもやらせていただきたいと思います。
事務局へのお願いなのですが、資料の書き方に違和感があるところがあります。保険者単位の償還払いが明細書の発行対象拡大と対になっているような書き方をされているのですが、これは過去の経緯から明確な誤りですので、次回以降の資料はこういう書き方はやめていただきたい。保険者単位の償還払いという大きな問題が明細書と対になるわけがなくて、保険者単位の償還払いというのは、改定ごとに保険者の納得がいくような不正対策ができたのかということを見ながら判断していくということで終わっていますので、資料の書き方には十分御留意いただきたいと思います。
そういうことで、保険者単位の償還払いの議論も必ずこの数か月の議論の中で挙げさせていただきたいと思いますので、その辺は反対意見を込めて御審議いただければと思います。
資料の前に言いたいことは以上です。
○安川座長
分かりました。ありがとうございました。
それでは、今の幸野委員の御発言に対して、施術側からもし御意見等がございましたら、いただけるとありがたいですが、いかがでしょうか。
細谷委員、お願いいたします。
○細谷委員
日本柔道整復師会の細谷でございます。
今、幸野委員からもありました明細書の交付についてですけれども、現状、日本柔道整復師会の会員を見ますと、柔整師1人で仕事をしている施術所が非常に多くあります。その中で、明細書を毎回発行するとなると、一定の手間がかかります。レセコンを使用していても、その手間に関しては非常にかかってしまうということであります。患者さんの施術、受付、会計、ワンオペでやっていると非常に困難なことがあります。現行、発行体制加算は月に1回の算定となっておりますので、これにつきまして、幸野委員からありましたように毎回発行ということであれば、医科と同様に毎回算定できるような方法をぜひ考慮していただきたいと思っております。
以上になります。ありがとうございます。
○安川座長
ありがとうございました。
ほかによろしいでしょうか。
塚原委員、お願いします。
○塚原委員
ありがとうございます。
幸野委員、御意見ありがとうございました。
保険者判断で返戻、もしくは不支給は、理由があれば受け入れるものであります。それを否定することはないのですし、その理由の決め方として、いろいろなことを協議していくことはやぶさかではない部分でございますけれども、我々も施術者として国民の安心・安全、セーフティーネットだと思っておりますので、受領委任協定は維持していただきたいと感じるところでございます。
また、明細書という話ですけれども、領収書は毎回発行が義務化されているところでございます。無料です。
明細書に関して負傷名の記載というお話があったように思いますが、負傷名の記載は医科の明細書にも記載されていないことを含めて、私は不要だと考えております。医師の診断を仰がなければ決定できない負傷名もありまして、一律の対応ができない明細書の項目は、当日の窓口での対応が困難であり、療養費支給申請書が受理され、支給決定されたものは確定したものとして負傷名記載対応は可能である。そういったところも整理していかなければいけないのではないかと思うところです。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
田畑委員、お願いいたします。
○田畑委員
同じく明細書に負傷名を載せるという話なのですけれども、もしかしたら、法的にまずいのではないかと思います。明細書が毎日発行になります。毎回そこに負傷名を載せるとなると、我々が診断していることになりませんか。現状、恐らく患者さんにお渡しする書類として負傷名に触れるものは、我々が発行する施術証明書とか、ごく僅かなものなのですけれども、毎日明細書を出すとなると、毎日負傷名を書きますから、それは著しく診断行為に近づくことにならないかと懸念しております。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかにいかがですか。オンラインで御参加の委員の方ももし御意見等がございましたら、お願いいたします。
小木参考人、お願いいたします。
○小木参考人
小木でございます。今日は鳥潟の代理でございます。
今、幸野委員からありましたところの3点についてですが、まず明細書の交付につきましては、財源の措置についてはいろいろと議論があるかと思いますけれども、加入者の声として、お客様が施術所に行ったときに明細書がもらえなかったとか、そういった声は我々のところにも実際に届いておりますので、そうしたところが不透明さにつながるのではないかみたいな意見がありましたので、お伝えしておきます。
2番目の施術所における費用の動向につきましては、今後の調査の結果を待って、次回からということになろうかと思いますが、世の中、物価高、人件費高騰等、いろいろと対応することもありますので、どれぐらい上がるか分かりませんが、上がるのだろうと思います。加入者の方が適正な施術を受けて、それに対してということについては、何の異論もないし、むしろそうあるべきだと思っておるのですが、不正がそれによってまた起きることがあってはいけないということで、適正な受診につながるような改正ができたらいいと思っています。
あと、先ほど幸野委員から償還払いの変更できる事例について、皆無だというお話がございました。協会けんぽにおきましても、制度としてはあっても、実際に変更した事例があるのかというところを確認したところ、ございません。なので、機能しているのかというと、そこについては機能しておりません。しかしながら、それに至る前に警告をすることによって、施術者様のほうで改めていただいて、償還払いに変更するというところまでに至らなかった、そういうところがございました。今後、報告が出ると思いますけれども、協会けんぽとしてはそういう状況でございます。
以上です。
○安川座長
ありがとうございました。
ほかによろしいでしょうか。
櫻田委員、お願いいたします。
○櫻田委員
日本柔道整復師会の櫻田でございます。よろしくお願いいたします。
先ほど来、料金改定について、るる私どもの団体といいますか、施術者の代表から要望がございました。ぜひとも料金改定に反映していただければと思っております。
塚原委員からは、介護予防に関して、我々の業務・領域の拡大ということ、田畑委員からは明細書に負傷名を記載することについて、今後、検討が必要なのではないかという御意見がございましたが、私からは今後の検討課題といたしまして、柔道整復療養費における施術管理者の要件である実務経験、現在は3年でございますけれども、それを2年という方向で議論していただけるように提案したいと思います。
まず、施術管理者を設置した大きな理由といたしまして、養成施設を卒業して国家試験に合格すると、即開業する人たちが以前は多くいました。柔道整復の臨床現場のこと、療養費のこと、そして、受領委任の取扱いなどを全く理解しないで療養費の申請をして大きな社会問題となりました。それを受けて、平成30年から受領委任の取扱いを行う施術所には受領委任に係る施術管理者を一人置くこととされ、実務経験3年、2日間、16時間の研修の修了が施術管理者の要件とされることとなりました。また、柔道整復師養成施設のカリキュラムの改正も行われ、臨床実習が4単位、社会保障制度と柔道整復師の職業倫理などが追加されました。臨床実習4単位におきましては、180時間という時間設定でございます。
施行から約10年がたっております。養成施設の臨床実習で患者の対応術について、社会保障制度の中で受領委任払いについて学びさらに倫理学の学習も、既にカリキュラムに組み込まれて学習済みであるということですから、実務経験で重畳的に学習する必要性はないのではないか、それよりも実務経験期間にどのようなことを習得するのかということが大切なのではないかと思っています。
現在、私どもの業界で開業予定者が減少している中で、地域貢献のため、少しでも開業しやすくしていくことが私ども業界の発展につながるのではないかという観点から、実務経験の3年間を2年間に短縮してはどうかということを提案させていただきます。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございました。
オンラインで松本委員から手が挙がっておりますので、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
特に手は上げておりません。
○安川座長
今、画面上、お手が挙がっていたのですが、よろしいですか。
○松本委員
大丈夫です。
○安川座長
失礼しました。
そうしましたら、この辺で幸野委員から御提出いただきました資料について、大変恐縮ですけれども、簡潔に御説明いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
○幸野委員
残り10分ですので、要点だけ説明させていただきます。
何のためにやったかというと、昨年度からの引継事項で、部位転がしについてやっていこうということが検討事項として置かれましたので、部位転がしの実態がどうなっているのかということを調査しました。
2ページ目には調査の概要などを書いているのですが、調査データは健保組合の29組合の約17万人の施術の動向を調査いたしました。いろいろと調査をしたのですが、調査の結果は後で見ていただければと思います。
13ページに施術の傾向が出ましたので、これを説明させていただきます。
傾向として、まず施術の部位数ですが、年間の負傷部位数は2部位が最も多くて、約4分の3が5部位以内の施術に終わっています。
受療月数なのですけれども、1か月が最も多くて、これも約4分の3、75%が5か月以内に施術が終わっているということが出ています。
施術部位数なのですけれども、負傷と部位の関係を見てみますと、1回の負傷について2部位の施術が行われています。1回けがをすると大体2部位施術して、2回目にけがをするとさらに2部位、トータル4部位。3回けがをすると6部位、こういった施術の傾向があることが分かりました。
施術をやっている期間なのですが、一番多いのは30日以内、1か月以内に施術は終わっているのですが、長くて3か月、90日以内におおむね9割の方が施術を終えているということが見てとれます。
角度を変えて、初検料が年間にどれだけ算定されているかということを調べてみたのですが、2回が8割、3回以上が2割になっています。
それから、初検料算定回数と負傷部位数の相関について調べてみたのですが、初検料を1回取ると、施術部位は2部位になっているということが傾向として出ていました。
15ページ以降はまた違った調べ方をしていて、1年間毎月行っている人はどんな施術の形態をしているのだろうかということを調べてみたのですが、15ページにありますように、3回から6回ぐらいの初検をしている。初検料を取っているという意味ではなくて、初検になっている、けがをしているのが3回から6回ということが見てとれます。
それぞれ深掘りして調べたのですけれども、次のページで、例えば初検日が年間3回あった人はどれぐらいいるのだろうかということを見たのですが、2,000人の中の1割が年間に3回の初検日を計上していまして、そのうち8割の方が4か月ごとに初検と治癒を繰り返している、負傷と治癒を繰り返しているということが見てとれます。ですから、4か月行って治癒して、4か月行って治癒して、4か月行って治癒するというのが結構なパターンになっているということです。
次のページを見ていただくと、そのうちの実例なのですけれども、どんな請求がされているのかということを見てみると、最初の4か月は右股関節捻挫、腰部捻挫、左大腿部挫傷ということで、これは4か月で治癒をしている。次の4か月は、左前腕部挫傷、背部挫傷、頸部捻挫。また4か月で治癒して、次の4か月は1回目と同じ請求が来ているものがあります。こういうパターンがあって、何でこんなにきれいに出るのだろうかということです。
次のページなのですが、毎月行っている人で初検日を4回取っている人が一番多いということです。2,000人こういう人がいるのですけれども、2,000人の中の20%は同じ請求パターンになっていることが分かりました。絵に描いてあるとおり、3か月行って治癒して、また3か月行って治癒するのを4回繰り返している。これが一番多い施術のパターンということで、この辺が一番部位転がしの疑われる患者だと言えるのではないかと思います。
その理由として、こういう請求形態を続けていたら、保険者の重点審査にも、長期逓減にも、多部位逓減にも引っかからなくて、いわゆるきれいなレセプトが出せるパターンなのです。何も引っかからずに多くの部位を施術できるのがこのパターンになるので、こういったところが部位転がしにつながっているのではないか。施術側の方から反論があれば、後で言っていただきたいのですけれども、そういう分析を行っています。
でも、このような請求書が来ても、残念ながら保険者は不支給にはできません。何も引っかかっていないからです。コンプライアンス上の引っかかりはありますが、ルール上は何も引っかかっていないので、重点審査の対象にもならないので、不支給にできない状況があります。これが一番悩ましいところです。
この調査結果に基づく総括ですが、説明させていただきますと、1点目、受療行動というのは様々です。特定の受療行動でこれが部位転がしだというのは、いろいろなパターンがありますから、一律に定義するのは無理ですが、一定の受療月数とか、受療部位数とか、初検料の算定回数から、部位転がしが非常に疑わしいというのはある程度特定できると思っています。
健保連が調査した今までの分析傾向からすると、これぐらいの施術をやっていたら部位転がしの疑いがあるというのが2つ目の■に書かれていまして、通算6か月以上、6部位以上を施術している患者は、部位転がしを行っている疑いがあるパターンではないか。ほかにもいっぱいあると思いますが、ここに網をかけると大体部位転がしの対象になるということが定義できるのではないかと思われます。したがって、患者ごとの償還払いの類型に追加するのであれば、例えば通算6か月以上、6部位以上の方を対象にするというのも1つの考え方ではないかということをこの場で提言させていただきます。
それから、初検料ですが、初検料はほとんどの方が年間2回です。初検料を3回取る、要は4か月に1回はけがをする、こういった方は部位を転がしている疑いがあるのではないかということで、初検料も見ていく必要があるというのがこの分析の総括でございます。
最後に提言なのですが、27ページです。これが今日一番言いたいことなのですけれども、令和8年度改定で部位転がしの対策を何かする必要があるということで、今までは長期・頻回とか、いろいろな逓減などがされてきて、ある程度の抑制対策はできたのですが、部位転がしに関しては、それを抑制するような対応が全く取られていないのが現状ですので、ここに対して令和8年度改定で何らかの対応を取る必要がある。すなわち、それが不正対策になるということで提言させていただきます。
1つは、2年前からの引継事項で、患者ごと償還払いに部位転がしが疑われる類型を追加するということです。もう一つは、それだけだったら実効性がないので、制度上の逓減対応が必要ではないかということで、冒頭の田畑委員とは違う考えになりますが、初検料、再検料、施療料などは、ある一定程度の部位とか、施術が継続される場合には逓減を入れていくべきではないかということで、制度上の対応ということで、この2点を料金改定の中で同時に議論していただきたいと思います。
もちろん施術側からの意見もあると思いますが、保険者が一番言いたいのは、どんなに調べても部位転がしに対しては不支給ができないのです。不支給にしようとしたら、相当な労力がかかるので、そういったものへの対策は必ず入れる必要があるということです。どんなことをするかというのは今からの議論だと思いますが、この2つについてはぜひ実現するように、短い議論の中で議論を重ねていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
私からは以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
時間が押しておりますが、施術側からもし御意見等がございましたら、一言、二言で簡潔にお願いできますと幸いです。藤川委員からお願いいたします。
○藤川委員
今の幸野委員から説明があったことは、業界としても真摯に受け止めたいと思います。ですが、一部の柔道整復師の不正だと思われる行為により、業界全体をそのように見られるということに関しては、私としてはじくじたるものがございます。
この問題については、平成28年の検討専門委員会の資料の中で部位転がし請求というのが出ております。その後もいろいろな発言が出ておりますけれども、部位転がしについては、幸野委員が後半で発言されましたけれども、定義づけをしなければ難しいと思います。保険者さんの考え方、柔整師の考え方が当然ありますので、部位転がしに対する方策を検討専門委員会で決定するのであれば、定義を明確にしていかなければならないと思います。
その点も踏まえて、今回、幸野委員が出された資料に関しましては、私どもとしては持ち帰って内容をしっかり精査したいと思いますので、継続して審議していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○安川座長
ありがとうございます。
それでは、まだまだ議論は尽きないところではございますけれども、本日の議論・質疑はここまでとさせていただきたいと思います。
本日は、柔道整復療養費の令和8年度改定の基本的な考え方、問題点を含め、いろいろな観点から問題提起をいただけたと思います。
本日いただきました御意見・御提案等を踏まえて、専門委員会において令和8年度改定に向けた議論をより進めてまいりたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
それでは、ただいまいただいた御意見を踏まえ、事務局におかれましては、令和8年度改定に係る具体案の作業を鋭意進めていただけますように、お願いいたします。
本日の議題は以上です。
次回の日程について、事務局からお願いいたします。
○吉田室長
本日はどうもありがとうございました。
次回の日程については、後日御連絡をさせていただければと思います。
ありがとうございます。
○安川座長
それでは、第32回社会保障審議会医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会を終了いたします。本日は、大変お忙しい中、ありがとうございました。
保険医療企画調査室長でございます。
これまで座長であった遠藤委員が退任をされまして、新しい座長の選任までは私が議事進行を務めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
ありがとうございます。新しい座長の選任までの議事進行を務めさせていただきます。ただいまより第32回社会保障審議会医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催をしております。多くの委員の方に対面でのお越しをいただきまして、ありがとうございます。委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきありがとうございます。
初めに委員の交代について御報告をいたします。遠藤委員に代わりまして安川文朗委員に御就任いただいております。森委員に代わりまして安岡伸久委員、オンラインで御出席です。田代委員に代わりまして細谷吉隆委員、柏木委員に代わりまして櫻田裕委員、齋藤委員に代わりまして藤川和秀委員が当委員会の委員として発令されております。
続きまして、委員の出席状況について御報告をいたします。本日は、鳥潟委員が御欠席のため、代理としまして小木慎治参考人が出席されております。参考人の御出席につきまして、御承認いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
ありがとうございます。そうしましたら、まずは座長の選任についてでございますけれども、通例、このような委員会の座長は有識者の委員にお願いをしております。本委員会におきましては、安川委員にお願いしてはいかがかと思いますが、いかがでございましょうか。
(委員首肯)
○吉田室長ありがとうございます。それでは、安川委員にお願いをしたいと存じます。
大変恐縮ではございますが、座長から一言御挨拶をいただきたいと思います。
○安川座長
ただいま座長を拝命いたしました、安川でございます。
各委員がしっかりと有意義な議論ができますよう、仕事をしていきたいと思います。いろいろと御指導よろしくお願いいたします。
○吉田室長
ありがとうございました。
そうしましたら、マスコミの方々のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。
(カメラ退室)
○吉田室長それでは、座長、よろしくお願いいたします。
○安川座長
それでは、本日の議事に入らせていただきます。
本日は「柔道整復療養費の令和8年度改定の基本的な考え方(案)について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、まず事務局から御説明をお願いいたします。
○吉田室長
保険医療企画調査室長でございます。
事前に資料をお送りして、お目通しいただいていると思います。この会議は1時間の枠でありまして、次の会議も続きますので、恐縮ですけれども、資料の説明は飛ばしながら駆け足でさせていただきたいと思っております。
お手元柔-1の資料でございますが、おめくりいただきまして、2ページでございます。令和6年度の料金改定についての振り返りでございますが、前回、令和6年度の料金改定については、改定率プラス0.26%の中で、1にありますような明細書交付義務化対象の拡大について中心的に議論が行われ、方針が決定されたということでございます。
3ページを御覧いただきますと、1-2ということで、物価高騰、賃上げ、医療DXへの対応についてといったこと、長期・頻回受療に係る料金の適正化といったことについて、令和6年度改定の中で決まっているということでございます。
5ページ以降、幾つか過去の料金改定後の料金の項目について示しておりますけれども、8ページが令和6年6月からの柔道整復療養費に関する項目でございます。主に改定された項目については、下線の形で引いております。そういった形で、令和6年からスタートしているということでございます。
今回の改定率でございますけれども、10ページを御覧いただければと思いますが、診療報酬改定は昨年末に大臣折衝によって決まったプラス3.09%という形になっているということであります。今後、政府において療養費の料金改定の改定率についても検討していくことになっております。
以下、12ページ以降、柔道整復療養費の現状についてということで、施術所の状況ですとか、受療の部位ですとか、そういったことをお示ししております。こちらは説明を割愛させていただきます。
22ページ以降を御覧いただきますと、令和8年度改定の基本的な考え方でございます。
23ページ、具体的には令和6年度の改定の中で引き続きの検討事項とされた事項がございます。明細書の交付に関するもの、施術所における費用の動向について、患者ごとに償還払いに変更できる事例について掲げられておりますので、まずはこういったものを1つの論点としながら議論を進めていただければと思っております。もちろんこれにとどまらず、それ以外のところで論点として御提案いただくことは、今回は初回でございますので、そういったところを出していただいて、今後の議論を深めていくということだと考えております。
24ページを御覧いただきますと、このうち明細書の関係でございまして、こちらは令和6年度の改定からの引き続きの議論になると思いますけれども、例えば明細書の無償交付の義務化となる対象の施術所であったり、交付回数、明細書発行体制加算の算定回数及び算定額、記載事項といったことが掲げられてございます。それから、保険者単位の償還払いへの変更について、令和6年度改定では引き続き検討することとされましたので、このあたりも議論を進める上でさらに検討を深めていくことになるかと思っております。
26ページを御覧いただきますと、明細書に関しまして調査をしたものについて御報告をいたしたいと思います。1万9000を対象として調査をさせていただきまして、ウェブ調査によって回答をいただいたということで、2,400弱の施術所から御回答いただいております。
この結果を見ていきますと、27ページでございますけれども、明細書発行機能つきのレセコンを設置しているとお答えいただいた施術所が95%を超えている状況でございます。もちろんこれはウェブ調査でございますので、回答に関するいわゆるバイアスといったものが多少あろうかと思いますけれども、多くの施術所において明細書発行機能つきのレセコンが設置されているということでございます。
28ページを御覧いただきますと、下のほうになりますけれども、1施術所当たりの明細書の交付枚数でありますが、単純計算をいたしますと、1施術所当たり月256枚となっております。その上で、施術回数は1施術所当たり月444回になっている状況でございます。
29ページを御覧いただきますと、毎回明細書を発行しているとお答えになった施術所が半分以上ある一方で、1か月まとめといったところも3割弱という状況が御覧になれるかと思います。
30ページに行きますと、今度は費用動向の調査でございます。こちらについては、今まだ結果を取りまとめてございますので、こちらの調査の結果については、次回以降、御紹介したいと思います。
32ページでございます。患者ごとに償還払いに変更できる事例の関係で、今、部位転がしが疑われる事例という調査をしておりますが、まさに昨日までということで回答の期限を区切って、各保険者の皆さんの御協力をいただきながら調査をしておりますので、こちらについても次回以降の専門委員会の中で御紹介をしたいと思っております。
事務局からの説明は以上でございまして、本日は先ほども申し上げましたが、皆さん方から令和8年度改定に関する論点、それ以外のものもあるかもしれませんが、様々な論点などについて、まずは御発言いただくといったセッションになろうかと考えております。
事務局からの説明は以上でございます。
○安川座長
ありがとうございました。これまでの改定の経緯、また、今回の論点・要点について、今、御説明いただきました。
これから皆様から御意見、御質問を頂戴したいと思いますが、いかがでしょうか。
藤川委員、お願いいたします。
○藤川委員
日本柔道整復師会の藤川と申します。よろしくお願いいたします。
今、厚労省の事務局から料金改定の基本的な考え方が出されましたけれども、昨年12月に診療報酬改定について決定がありました。診療報酬がプラス3.09%ということでありますが、診療報酬の改定を踏まえ検討することになる柔道整復療養費については、これまでの考え方でいきますと、医科の改定率の2分の1になっております。今回、医科が0.28%なので、2分の1といいますと、柔整療養費は0.14%になってしまいます。これでは前回令和6年度の柔道整復療養費の改定率であった0.26%を下回ってしまいます。このような状態が続きますと、柔道整復業界としては先がない、立ち行かなくなってしまう、これは切実に思っているところであります。
今回、診療報酬改定の*1の賃上げ分、*2の物価対応分、*3の物価対応分の光熱費分等々、考え方に沿って少しでも改定財源の上積みをしていただければありがたいと思いますので、その辺をぜひ御検討願えればと思います。よろしくお願いいたします。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかにございますか。
塚原委員、よろしくお願いいたします。
○塚原委員
ありがとうございます。日本個人契約柔整師連盟の塚原でございます。
同じ10ページになると思いますけれども、これまでの改定率は医科の半分という慣習があるようですが、このページ※1~6にもあるように、物価高騰、経営悪化の影響、賃上げ等々も考慮していただき、柔道整復師の支給総額は平成23年を最後に令和5年までの12年で1,326億円の減少、毎年100億円以上の療養費が減収となっております。申請書の枚数が減っているというだけでは片づけられない厳しい現状を理解していただき、単純に医科の改定率に対して金額を当てはめるだけではなくて、令和7年度、令和6年度は出ておりませんが、今回の改定率の数字が前年対比の伸び率と金額がリンクするように御議論いただきたいと思います。
提案といたしましては、前回の初検料・電療プラス算定を基盤に、初検料は1,550円から1,600円、電療1回33円を40円、明細書発行体制加算は患者要望に応じての回数とし、毎回要望される場合は毎回算定として、発行回数×10円を要望いたします。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
施術側はほかによろしいですか。
それでは、保険側はいかがでしょうか。
橋本委員、どうぞ。
○橋本委員
話がつながるかどうかというのはあるのですが、保険者的な役割を果たしている運営主体として、今、抱えている課題を情報共有させていただきたいと思います。
昨年、広域連合では医師による不正請求事件がございまして10月1日に報道発表をいたしました。この事件での広域連合の損害額は、約13億8,000万円に及ぶものです。内容は、当該医師が、実際には診療していないにもかかわらず、高額な薬剤を薬局から受け取り、それを患者に渡さずに売ったりして利益を得たというものです。昨年、広域連合は1月と3月に東京地裁に提訴し、その後、5月28日に我々からすると全面的な認容判決を得て、13億8,000万円の債務名義を獲得したところで、今、債権回収をしているところです。こういった不正請求については、医科だけではなくて、実際には柔整とか、あはきでも起きています。
恐らく保険者の共通の課題だと考えているのですが、特に我々のところは後期高齢者、75歳以上を対象にしているところもあって、表に出づらい部分がございます。先ほど申し上げた13億8,000万の事件も制度が性善説であるというところに付け込んだ不正でございまして、柔整やあはきで起きている水増請求なども、制度が性善説である、なかなか発見しづらいというところに付け込んだもので、実際にはほとんどの施術をされている方が真面目に働いているにもかかわらず、一部で不正が行われてしまうと、制度自体の根幹を揺るがしかねないということでございます。
我々としては、今、なかなか発見できていない部分を何とか発見できる仕組みはないかということで、医科の部分については、民間事業者と契約を結んで、不正請求を発見するシステムづくりを行って、その後、システムで抽出されたものを点検員の目で確認して、さらに絞り込んだものを被保険者の方に確認していくという仕組みを構築しようとしています。
また、柔整ですとか、あはきについても、これまでもアンケート調査は行ってきているのですけれども、アンケート調査ではなかなか見つけづらいところもあって、どういった仕組みがいいかということを検討しているところでございます。
共通しているのは、ほとんどの施術所の皆様が真面目に取り組んでいるにもかかわらず、一部の方で不正が行われてしまうと、繰り返しになってしまうのですが、この制度自体の根幹を揺るがしかねないということで、改善策を考えております。今、申し上げながら、具体的な改善策があるわけではないのですが、保険者・運営主体として、こういった課題が起きているということを今日共有させていだたいて、今後、皆様とどういう改善策が取れるのかということを相談させていただければと考えております。
水増し請求については、今、警察などとも相談をしながら、今後、内容について精査をしていきたいと考えているところでございます。
私からは以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
橋本委員、それについて、施術側委員からの御意見などは特によろしいですか。
○橋本委員
実際には皆様が真面目にやっている中で、不正をやっている人は一部分なので、皆様から何かというよりは、どうすればそういった方をなくしていけるかということだと思います。
特に散見されるのは、グループの中で老人施設とぐるになってしまって表に出てこなかったり、グループではないのだけれども、相手方の施設等の職員の人と結託をして、実際にはやっていない施術をやったとして請求を上げてきたりという事例が出てきているので、そういったところをどのように防げるかということは、ぜひ皆様に御意見をいただきながら、改善していきたいと考えているところでございます。
○安川座長
なかなか言いにくいことをおっしゃっていただきまして、ありがとうございます。
もし御意見等がございましたら、お願いいたします。よろしいですか。
塚原委員、お願いします。
○塚原委員
日本個人契約柔整師連盟の塚原でございます。
今、いただいたお話は、施術者の我々も同じようにじくじたる思いでございます。真面目にやっているのに、誤ったことをする人のために全体の審査で抑制するのはどうかと思います。実例がどうなっているかは分かりませんけれども、令和6年改定にあったように、ひどい申請に対しては、償還払いにするということも承認してきたところでございます。
今回、32ページにもありますように、患者ごとに償還払いにする事例として、部位転がしの定義検討みたいなことが出されていますけれども、保険者さんの基準として定義して不支給決定の場合、我々もこういった『療養費の支給基準』を使って指導しております以上、その事由と照らし合わせて通知をしていただくのであれば、全く異論はございません。指導もしていただきたいと思います。ただ、今後、電磁的な審査の基準として取締りや調査をする場合は、公平公正な人選で組織した審査検討運営協議会の設置を要望するところでございます。
また、審査に算定基準の留意事項等、疑義解釈を踏まえた請求傾向の確認がありますけれども、部位転がしの疑いが強い場合は、傾向審査として負傷原因と通院状況を施術録から確認し、請求の全体像とある程度の期間で重点審査を行って、保険者、学識経験者、施術者から成る異なった視点での運営協議会が承認した面接確認等から判断する必要があると思っております。その報告は、保険者や地方厚生局が受け取って、個別指導の検討がされている現状があると理解しておるところでございます。
私も審査員として負傷の経緯や通院加療の状況判断、運動外傷のリモデリング期間を参考にして、疑義がある場合は返戻確認もさせていただいているところでございますが、施術とは自然治癒力を最大限に生かす環境づくりを行う観点から、患者の置かれた環境や年齢を含む個体差が存在するために、一概に決められるというものではないと思います。ですので、オンライン審査、電磁的審査を行う場合、請求抑制にならない配慮と議論をこれからもしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
今の御議論も踏まえながら、本日の論点につきまして、さらに皆様方の御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
田畑委員、お願いいたします。
○田畑委員
全国柔道整復師連合会の田畑です。よろしくお願いいたします。
事務局におかれましては、診療報酬の改定とある中、本日の開催、また、資料のお取りまとめ、誠にありがとうございます。
料金に話を戻させていただきたいのですけれども、全国柔道整復師連合会といたしましては、再検料の複数回算定を要望させていただきたいと思います。改定率とか、財源のお示しがない中、小項目をお考えいただくのは非常に時期尚早かと思いますけれども、これは我々がずっと考えておることでございますので、ぜひ御検討いただければと思います。
なぜなら、柔道整復師というのは毎回再検をしているからです。毎回再検しているけれども、今の料金体系だと初検後の1回だけしか再検料の算定は認めていただいておりません。
再検というのは、まず整骨院に入ってこられたところから歩き方を見たり、姿勢を見たり、当然患部もチェックいたしますけれども、患者の安全管理と適切な施術には不可欠な行為でございます。ところが、御承知のように、初検後の1回しか算定が許されていない現状について、立場を変えてどうして1回しか算定できないのかという視点でいつも考えるのですけれども、ほかの医療保険制度と比較しましても、それを説明し得る根拠があまりないように思います。
今回、資料の19ページに来院頻度が4回目以降減少していますというデータを事務局に載せていただいておりますけれども、これはきっと初検月に限らないデータになっていると思いますが、見方によっては4回目までに治っているとか、4回目で症状が軽くなって整骨院に来ない状態になっていると見ますので、そういうことを表している数字として考えますと、4回目までの柔道整復師の判断が非常に重要になると思っています。ここで見立てを誤りますと、治癒に向かって遠回りということになりますので、見立てを誤らないように、4回目まで再検料をつけていただければと思います。
したがいまして、まず初検があります。初検の後、1回の再検料は今も認められておりますけれども、その後、2回足していただいて、合計3回の再検料をお認めいただけないかと思っております。最も見立てを誤ってはならない初めの時期にしっかり柔道整復師に再検をしてもらうという観点から、このような料金改定を要望いたします。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかによろしいでしょうか。施術側はよろしいでしょうか。
藤川委員、お願いします。
○藤川委員
施術者の代表からも料金改定の話が出ていますので、もう一点お願いしたいと思うのですけれども、現在、少子高齢化とか、過疎化とか、人口減ということが問題視されているところですが、日本柔道整復師会としましても、このように環境の変化が進行する中で、柔道整復師の在り方、特に社会の中で柔整師がどのような活躍をするのか等を考えていかなければならないと思っております。そのような検討を進める中で、厚生労働省、もしくは保険者の皆様、関係団体の皆様の御理解を得ながら、可能なところから提案をしていきたいと思っております。
中長期的な考えにはなろうかと思うのですけれども、少子高齢化、過疎化、人口減という社会環境の中で、いわゆる患者さんに対して柔道整復師は何をするのか、何をすればいいのかということを整理し、関係者の皆様に御理解をいただいた上で支給基準を変えていく提案をしていきたいと考えています。
支給基準を変えるということは、当然厚労省の意見もあろうかと思います。また、保険者さんの意見もあろうかと思います。罨法・電療のいわゆる待機期間、現在は5日間の待機、7日間の待機があるのですが、施術所で施術を行っている柔整師の立場で申し上げますと、初検、その翌日から電療をしないのか、罨法を全くしないのかというと、決してそのようなことはなく、待機期間でも私どもは患者さんに対して治癒を促すために冷罨法・温罨法をやっておりますので、第一段階として、まず待機期間の撤廃、また、罨法として冷罨法・温罨法の種類がありますけれども、それを罨法として、その選択はいわゆる患者さんの状態を見て、施術者の判断に任せていただきたいと思います。
そういうことで、現在、私どもは患者さんのけがの治癒に向けての効果について、関係者の皆様に十分に説明ができるようエビデンスの収集等を行っているところです。支給基準については、今後、検討専門委員会において検討する必要がありますので、整理できた段階で日本柔道整復師会からこの場に御提案をさせていただきたいと思います。その際にはご検討いただきますようよろしくお願いいたします。
○安川座長
貴重な御意見ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
続いて、塚原委員、お願いします。
○塚原委員
ありがとうございます。
16ページの資料、ありがとうございます。柔道整復療養費の受療者の年齢分布によりますと、高齢者の受療率は少なく、これは介護保険に移行していると予測ができます。
我々柔道整復師は、機能訓練指導員の資格を有し、業務として機能訓練を行うことも多くあります。健康増進・運動機能回復に成果を上げている実績を広く国民や介護支援関係者にも御理解いただいて、活用していただきたいと考えておるところでございます。
また、国民病である肩凝りや腰痛といった主訴があれば、命に関わらないと判断できる機能障害であれば、自費で対応させていただいているところでございます。医療費でも肩凝り・腰痛は国民病として対応されていると理解していますが、療養費での取扱いが可能となるように、柔道整復師法17条の改定検討も含めた議論を要望いたします。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
それでは、保険者のほうはいかがでしょうか。
幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
私、提出資料まで出しているのですけれども、そこまで一気に言ってしまっていいですか。
○安川座長
それ以外にどれぐらいの分量があるかにもよりますけれども、提出資料のお話だけであれば、そのまま言っていただいても結構です。
○幸野委員
その前に、皆さん、御無沙汰しております。久々の対面ということで緊張していますが、私が覚えている対面の最後は2020年4月、コロナの真っただ中で、緊急事態宣言が出されたときが対面の最後で、そこから6年間オンラインということで、オンラインになってから、私は少しジレンマを感じていました。やはり話のキャッチボールがないのです。療養費の改定というのは非常に短い期間でいろいろなことを協議しなければいけないので、オンラインでは話のキャッチボールができずに、ストレスがたまるまま終わってしまうこともあるので、私は今回から対面で出ようと決意しました。皆さんにも出ていただいて、この短い中で生きた議論を4月までやっていきたいと思います。私も言いたいことは言わせていただきますので、反論とか、今日もいろいろとボールを投げさせていただきますけれども、私に対する叱咤激励も含めて、ぜひ御意見をいただければと思います。よろしくお願いします。
健保連提出資料の説明に入る前に意見を述べさせていただきます。
今、施術側からは主に財源の話が出たのですが、財源は気になるところですけれども、まだ財源が明らかに決まっていないというのと、今日の時点ではエビデンス、頻度調査、経営実態調査なども出ていないので、今日はあまり中身の議論には入らないと思っています。私の意見としては、この3か月の中でこういうことを話していきたいということを言わせていただきますし、先ほど橋本委員からもありましたけれども、今日提出する資料もこういった実態があるのを何とかしていきたいということで述べさせていただきます。
前回改定は、明細書の発行対象拡大、物価高騰への対策、長期・頻回の料金適正化、患者ごとの償還払いの類型追加というのが大きく行われたのですが、今回改定をするに当たって、前回改定からどういう動きがあったかということをまず検証する必要があるのではないかと思っています。まだ頻度調査などが出ていない段階ですけれども、まずそこからやるべきだという感じがいたします。
その1つ、明細書の発行対象拡大について、これは10年ぐらい議論してきました。やっと最終形に近いところまで来ていると思っているのですが、レセコンを持っている施術所の方は、95%ぐらいが発行していただくようになったということで、非常にうれしくて、来るところまで来たという感じもしますが、我々保険者から言わせていただければ、毎回出していただくということについては、まだ半分ぐらいにしか及んでいないということがあります。施術者の方から言わせれば、月に1回の算定で、毎回出せというのは虫がよすぎるだろうという意見もあるかと思いますが、やはり保険者としては患者の求めによらずに毎回出していただくということは言っていきたいと思います。
加算のつけ方も同時に議論することになると思いますが、そこと併せてどういう発行の仕方をするのかというところも大いに議論していきたいと思います。
それから、前回も行われた物価高騰や、賃上げへの対応もあって、初検料も引き上げられましたし、電療料も引き上げられたのですが、今回の診療報酬の引上げは、特に医療機関の経営状況の悪化に伴って、30年ぶりの3%台という診療報酬の改定になったので、こういった異例の改定に療養費をどう対応させていくかというのは、これからの議論とか、予算編成の課題だと思います。これに準じてある程度引き上がるのであれば、それだけをやるのではなくて、今、橋本委員がおっしゃったように、不正の対策をセットでやっていく必要があるということを強調させていただきます。
料金の引上げが多分されるのでしょう。その程度は分からないのですが、それだけをやるのではなくて、やはり不正の対策は必ず料金改定と同様に議論していきましょうということを強調させていただきたいと思います。
3つ目は、長期・頻回への対応ということで、5か月超、10回以上に5割逓減というところ、それから、患者ごとの償還払いの類型追加というところで、長期・頻回の方を出そうということがなされたのですが、果たしてこれが実効性のある改定だったのかというのは、検証していかなければいけないと思っています。
これも頻度調査で出していただきたいのですけれども、前回導入した5か月超、月10回以上で逓減されているのがどれぐらいの割合なのか、ここに多くの方が適合しているのかどうかということを見てみたいと思いますし、患者ごとの償還払いも対象になったのですが、これは健保連でも調べなければいけないと思っているのですが、かなり実効性のない基準になっていまして、これによって償還払いになった患者は皆無に近いというのが感想です。まだよく調べていないのですが、果たしてこういうものが実効性のある対応なのだろうかというところも頻度調査の結果などを見ながら、ぜひこの場で検討していきたいと思っております。
それから、患者ごとの償還払いという類型が5つまでできたわけですけれども、この中の1番と2番に自己施術とか、自家施術があるのですが、よくよく見たら、これは患者ごとの償還払いの対象ではなく、不支給だろうと思います。患者ごとの償還払いという次元ではないと改めて思うので、これは類型として妥当なのかということもぜひ検討していただきたいと思います。こういったことも料金改定の中でやっていただきたいと思います。
最後ですけれども、今回新たに委員になられた方もいらっしゃるので、過去の経緯を申し上げさせていただくのですが、今、言いましたリアルで開催した2020年4月のときに、私は保険者単位で償還払いに戻ります、受領委任協定・契約は破棄しますということを宣言して、そこからオンラインに入っていったのですけれども、それから2回の改定を経て、結果としてまだ実行するには至っておりませんが、この旗を降ろしたわけではないということは理解しておいていただきたいと思います。
今でも健保組合の中には、なぜ保険者単位で償還払いに戻せないのかと、私はどこかに行くたびに健保組合の方に言われますし、87条の根本は何なのか、償還払いでしょうということを追及されます。今でもこれが許されれば、すぐにでも償還払いに戻したいという保険者は健保組合の中にはいます。料金改定の都度、その結果を見て実行するか否かというのは判断させていただくということは、今回改定の中でもやらせていただきたいと思います。
事務局へのお願いなのですが、資料の書き方に違和感があるところがあります。保険者単位の償還払いが明細書の発行対象拡大と対になっているような書き方をされているのですが、これは過去の経緯から明確な誤りですので、次回以降の資料はこういう書き方はやめていただきたい。保険者単位の償還払いという大きな問題が明細書と対になるわけがなくて、保険者単位の償還払いというのは、改定ごとに保険者の納得がいくような不正対策ができたのかということを見ながら判断していくということで終わっていますので、資料の書き方には十分御留意いただきたいと思います。
そういうことで、保険者単位の償還払いの議論も必ずこの数か月の議論の中で挙げさせていただきたいと思いますので、その辺は反対意見を込めて御審議いただければと思います。
資料の前に言いたいことは以上です。
○安川座長
分かりました。ありがとうございました。
それでは、今の幸野委員の御発言に対して、施術側からもし御意見等がございましたら、いただけるとありがたいですが、いかがでしょうか。
細谷委員、お願いいたします。
○細谷委員
日本柔道整復師会の細谷でございます。
今、幸野委員からもありました明細書の交付についてですけれども、現状、日本柔道整復師会の会員を見ますと、柔整師1人で仕事をしている施術所が非常に多くあります。その中で、明細書を毎回発行するとなると、一定の手間がかかります。レセコンを使用していても、その手間に関しては非常にかかってしまうということであります。患者さんの施術、受付、会計、ワンオペでやっていると非常に困難なことがあります。現行、発行体制加算は月に1回の算定となっておりますので、これにつきまして、幸野委員からありましたように毎回発行ということであれば、医科と同様に毎回算定できるような方法をぜひ考慮していただきたいと思っております。
以上になります。ありがとうございます。
○安川座長
ありがとうございました。
ほかによろしいでしょうか。
塚原委員、お願いします。
○塚原委員
ありがとうございます。
幸野委員、御意見ありがとうございました。
保険者判断で返戻、もしくは不支給は、理由があれば受け入れるものであります。それを否定することはないのですし、その理由の決め方として、いろいろなことを協議していくことはやぶさかではない部分でございますけれども、我々も施術者として国民の安心・安全、セーフティーネットだと思っておりますので、受領委任協定は維持していただきたいと感じるところでございます。
また、明細書という話ですけれども、領収書は毎回発行が義務化されているところでございます。無料です。
明細書に関して負傷名の記載というお話があったように思いますが、負傷名の記載は医科の明細書にも記載されていないことを含めて、私は不要だと考えております。医師の診断を仰がなければ決定できない負傷名もありまして、一律の対応ができない明細書の項目は、当日の窓口での対応が困難であり、療養費支給申請書が受理され、支給決定されたものは確定したものとして負傷名記載対応は可能である。そういったところも整理していかなければいけないのではないかと思うところです。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
田畑委員、お願いいたします。
○田畑委員
同じく明細書に負傷名を載せるという話なのですけれども、もしかしたら、法的にまずいのではないかと思います。明細書が毎日発行になります。毎回そこに負傷名を載せるとなると、我々が診断していることになりませんか。現状、恐らく患者さんにお渡しする書類として負傷名に触れるものは、我々が発行する施術証明書とか、ごく僅かなものなのですけれども、毎日明細書を出すとなると、毎日負傷名を書きますから、それは著しく診断行為に近づくことにならないかと懸念しております。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかにいかがですか。オンラインで御参加の委員の方ももし御意見等がございましたら、お願いいたします。
小木参考人、お願いいたします。
○小木参考人
小木でございます。今日は鳥潟の代理でございます。
今、幸野委員からありましたところの3点についてですが、まず明細書の交付につきましては、財源の措置についてはいろいろと議論があるかと思いますけれども、加入者の声として、お客様が施術所に行ったときに明細書がもらえなかったとか、そういった声は我々のところにも実際に届いておりますので、そうしたところが不透明さにつながるのではないかみたいな意見がありましたので、お伝えしておきます。
2番目の施術所における費用の動向につきましては、今後の調査の結果を待って、次回からということになろうかと思いますが、世の中、物価高、人件費高騰等、いろいろと対応することもありますので、どれぐらい上がるか分かりませんが、上がるのだろうと思います。加入者の方が適正な施術を受けて、それに対してということについては、何の異論もないし、むしろそうあるべきだと思っておるのですが、不正がそれによってまた起きることがあってはいけないということで、適正な受診につながるような改正ができたらいいと思っています。
あと、先ほど幸野委員から償還払いの変更できる事例について、皆無だというお話がございました。協会けんぽにおきましても、制度としてはあっても、実際に変更した事例があるのかというところを確認したところ、ございません。なので、機能しているのかというと、そこについては機能しておりません。しかしながら、それに至る前に警告をすることによって、施術者様のほうで改めていただいて、償還払いに変更するというところまでに至らなかった、そういうところがございました。今後、報告が出ると思いますけれども、協会けんぽとしてはそういう状況でございます。
以上です。
○安川座長
ありがとうございました。
ほかによろしいでしょうか。
櫻田委員、お願いいたします。
○櫻田委員
日本柔道整復師会の櫻田でございます。よろしくお願いいたします。
先ほど来、料金改定について、るる私どもの団体といいますか、施術者の代表から要望がございました。ぜひとも料金改定に反映していただければと思っております。
塚原委員からは、介護予防に関して、我々の業務・領域の拡大ということ、田畑委員からは明細書に負傷名を記載することについて、今後、検討が必要なのではないかという御意見がございましたが、私からは今後の検討課題といたしまして、柔道整復療養費における施術管理者の要件である実務経験、現在は3年でございますけれども、それを2年という方向で議論していただけるように提案したいと思います。
まず、施術管理者を設置した大きな理由といたしまして、養成施設を卒業して国家試験に合格すると、即開業する人たちが以前は多くいました。柔道整復の臨床現場のこと、療養費のこと、そして、受領委任の取扱いなどを全く理解しないで療養費の申請をして大きな社会問題となりました。それを受けて、平成30年から受領委任の取扱いを行う施術所には受領委任に係る施術管理者を一人置くこととされ、実務経験3年、2日間、16時間の研修の修了が施術管理者の要件とされることとなりました。また、柔道整復師養成施設のカリキュラムの改正も行われ、臨床実習が4単位、社会保障制度と柔道整復師の職業倫理などが追加されました。臨床実習4単位におきましては、180時間という時間設定でございます。
施行から約10年がたっております。養成施設の臨床実習で患者の対応術について、社会保障制度の中で受領委任払いについて学びさらに倫理学の学習も、既にカリキュラムに組み込まれて学習済みであるということですから、実務経験で重畳的に学習する必要性はないのではないか、それよりも実務経験期間にどのようなことを習得するのかということが大切なのではないかと思っています。
現在、私どもの業界で開業予定者が減少している中で、地域貢献のため、少しでも開業しやすくしていくことが私ども業界の発展につながるのではないかという観点から、実務経験の3年間を2年間に短縮してはどうかということを提案させていただきます。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございました。
オンラインで松本委員から手が挙がっておりますので、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
特に手は上げておりません。
○安川座長
今、画面上、お手が挙がっていたのですが、よろしいですか。
○松本委員
大丈夫です。
○安川座長
失礼しました。
そうしましたら、この辺で幸野委員から御提出いただきました資料について、大変恐縮ですけれども、簡潔に御説明いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
○幸野委員
残り10分ですので、要点だけ説明させていただきます。
何のためにやったかというと、昨年度からの引継事項で、部位転がしについてやっていこうということが検討事項として置かれましたので、部位転がしの実態がどうなっているのかということを調査しました。
2ページ目には調査の概要などを書いているのですが、調査データは健保組合の29組合の約17万人の施術の動向を調査いたしました。いろいろと調査をしたのですが、調査の結果は後で見ていただければと思います。
13ページに施術の傾向が出ましたので、これを説明させていただきます。
傾向として、まず施術の部位数ですが、年間の負傷部位数は2部位が最も多くて、約4分の3が5部位以内の施術に終わっています。
受療月数なのですけれども、1か月が最も多くて、これも約4分の3、75%が5か月以内に施術が終わっているということが出ています。
施術部位数なのですけれども、負傷と部位の関係を見てみますと、1回の負傷について2部位の施術が行われています。1回けがをすると大体2部位施術して、2回目にけがをするとさらに2部位、トータル4部位。3回けがをすると6部位、こういった施術の傾向があることが分かりました。
施術をやっている期間なのですが、一番多いのは30日以内、1か月以内に施術は終わっているのですが、長くて3か月、90日以内におおむね9割の方が施術を終えているということが見てとれます。
角度を変えて、初検料が年間にどれだけ算定されているかということを調べてみたのですが、2回が8割、3回以上が2割になっています。
それから、初検料算定回数と負傷部位数の相関について調べてみたのですが、初検料を1回取ると、施術部位は2部位になっているということが傾向として出ていました。
15ページ以降はまた違った調べ方をしていて、1年間毎月行っている人はどんな施術の形態をしているのだろうかということを調べてみたのですが、15ページにありますように、3回から6回ぐらいの初検をしている。初検料を取っているという意味ではなくて、初検になっている、けがをしているのが3回から6回ということが見てとれます。
それぞれ深掘りして調べたのですけれども、次のページで、例えば初検日が年間3回あった人はどれぐらいいるのだろうかということを見たのですが、2,000人の中の1割が年間に3回の初検日を計上していまして、そのうち8割の方が4か月ごとに初検と治癒を繰り返している、負傷と治癒を繰り返しているということが見てとれます。ですから、4か月行って治癒して、4か月行って治癒して、4か月行って治癒するというのが結構なパターンになっているということです。
次のページを見ていただくと、そのうちの実例なのですけれども、どんな請求がされているのかということを見てみると、最初の4か月は右股関節捻挫、腰部捻挫、左大腿部挫傷ということで、これは4か月で治癒をしている。次の4か月は、左前腕部挫傷、背部挫傷、頸部捻挫。また4か月で治癒して、次の4か月は1回目と同じ請求が来ているものがあります。こういうパターンがあって、何でこんなにきれいに出るのだろうかということです。
次のページなのですが、毎月行っている人で初検日を4回取っている人が一番多いということです。2,000人こういう人がいるのですけれども、2,000人の中の20%は同じ請求パターンになっていることが分かりました。絵に描いてあるとおり、3か月行って治癒して、また3か月行って治癒するのを4回繰り返している。これが一番多い施術のパターンということで、この辺が一番部位転がしの疑われる患者だと言えるのではないかと思います。
その理由として、こういう請求形態を続けていたら、保険者の重点審査にも、長期逓減にも、多部位逓減にも引っかからなくて、いわゆるきれいなレセプトが出せるパターンなのです。何も引っかからずに多くの部位を施術できるのがこのパターンになるので、こういったところが部位転がしにつながっているのではないか。施術側の方から反論があれば、後で言っていただきたいのですけれども、そういう分析を行っています。
でも、このような請求書が来ても、残念ながら保険者は不支給にはできません。何も引っかかっていないからです。コンプライアンス上の引っかかりはありますが、ルール上は何も引っかかっていないので、重点審査の対象にもならないので、不支給にできない状況があります。これが一番悩ましいところです。
この調査結果に基づく総括ですが、説明させていただきますと、1点目、受療行動というのは様々です。特定の受療行動でこれが部位転がしだというのは、いろいろなパターンがありますから、一律に定義するのは無理ですが、一定の受療月数とか、受療部位数とか、初検料の算定回数から、部位転がしが非常に疑わしいというのはある程度特定できると思っています。
健保連が調査した今までの分析傾向からすると、これぐらいの施術をやっていたら部位転がしの疑いがあるというのが2つ目の■に書かれていまして、通算6か月以上、6部位以上を施術している患者は、部位転がしを行っている疑いがあるパターンではないか。ほかにもいっぱいあると思いますが、ここに網をかけると大体部位転がしの対象になるということが定義できるのではないかと思われます。したがって、患者ごとの償還払いの類型に追加するのであれば、例えば通算6か月以上、6部位以上の方を対象にするというのも1つの考え方ではないかということをこの場で提言させていただきます。
それから、初検料ですが、初検料はほとんどの方が年間2回です。初検料を3回取る、要は4か月に1回はけがをする、こういった方は部位を転がしている疑いがあるのではないかということで、初検料も見ていく必要があるというのがこの分析の総括でございます。
最後に提言なのですが、27ページです。これが今日一番言いたいことなのですけれども、令和8年度改定で部位転がしの対策を何かする必要があるということで、今までは長期・頻回とか、いろいろな逓減などがされてきて、ある程度の抑制対策はできたのですが、部位転がしに関しては、それを抑制するような対応が全く取られていないのが現状ですので、ここに対して令和8年度改定で何らかの対応を取る必要がある。すなわち、それが不正対策になるということで提言させていただきます。
1つは、2年前からの引継事項で、患者ごと償還払いに部位転がしが疑われる類型を追加するということです。もう一つは、それだけだったら実効性がないので、制度上の逓減対応が必要ではないかということで、冒頭の田畑委員とは違う考えになりますが、初検料、再検料、施療料などは、ある一定程度の部位とか、施術が継続される場合には逓減を入れていくべきではないかということで、制度上の対応ということで、この2点を料金改定の中で同時に議論していただきたいと思います。
もちろん施術側からの意見もあると思いますが、保険者が一番言いたいのは、どんなに調べても部位転がしに対しては不支給ができないのです。不支給にしようとしたら、相当な労力がかかるので、そういったものへの対策は必ず入れる必要があるということです。どんなことをするかというのは今からの議論だと思いますが、この2つについてはぜひ実現するように、短い議論の中で議論を重ねていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
私からは以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
時間が押しておりますが、施術側からもし御意見等がございましたら、一言、二言で簡潔にお願いできますと幸いです。藤川委員からお願いいたします。
○藤川委員
今の幸野委員から説明があったことは、業界としても真摯に受け止めたいと思います。ですが、一部の柔道整復師の不正だと思われる行為により、業界全体をそのように見られるということに関しては、私としてはじくじたるものがございます。
この問題については、平成28年の検討専門委員会の資料の中で部位転がし請求というのが出ております。その後もいろいろな発言が出ておりますけれども、部位転がしについては、幸野委員が後半で発言されましたけれども、定義づけをしなければ難しいと思います。保険者さんの考え方、柔整師の考え方が当然ありますので、部位転がしに対する方策を検討専門委員会で決定するのであれば、定義を明確にしていかなければならないと思います。
その点も踏まえて、今回、幸野委員が出された資料に関しましては、私どもとしては持ち帰って内容をしっかり精査したいと思いますので、継続して審議していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○安川座長
ありがとうございます。
それでは、まだまだ議論は尽きないところではございますけれども、本日の議論・質疑はここまでとさせていただきたいと思います。
本日は、柔道整復療養費の令和8年度改定の基本的な考え方、問題点を含め、いろいろな観点から問題提起をいただけたと思います。
本日いただきました御意見・御提案等を踏まえて、専門委員会において令和8年度改定に向けた議論をより進めてまいりたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。
(委員首肯)
○安川座長よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
それでは、ただいまいただいた御意見を踏まえ、事務局におかれましては、令和8年度改定に係る具体案の作業を鋭意進めていただけますように、お願いいたします。
本日の議題は以上です。
次回の日程について、事務局からお願いいたします。
○吉田室長
本日はどうもありがとうございました。
次回の日程については、後日御連絡をさせていただければと思います。
ありがとうございます。
○安川座長
それでは、第32回社会保障審議会医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会を終了いたします。本日は、大変お忙しい中、ありがとうございました。

