2026年3月27日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第11回議事録

日時

令和8年3月27日 13:00~

場所

オンライン開催

出席者

田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、赤沢 学委員、木﨑 孝委員、大寺 祥佑委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、後藤 温委員、野口 晴子委員、能登 真一委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、福田 敬専門委員、田中  正巳専門委員、矢部 大介専門委員、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官

<事務局>
梅木医療技術評価推進室長 他

議題

○ テッペーザ点滴静注に係る分析枠組みについて

議事

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、テッペーザ点滴静注ですが、公的分析による再分析結果が提出されておりますので、公的分析からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容及び公的分析による再分析結果の審査並びに費用対効果評価案の策定について、先生方に御議論をいただきたいと思います。
まずは、事務局から説明をお願いいたします。

(事務局・国立保健医療科学院より説明)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、まず、本品目に係る公的分析の再分析結果に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。

(意見陳述者 入室)

○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内で、テッペーザ点滴静注の総合的評価について御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
では、始めてください。

○意見陳述者
よろしくお願いいたします。
改めまして、○○の○○と申します。よろしくお願いいたします。
お手元の資料の2枚目をよろしくお願いいたします。
本日内容といたしまして、決定された分析の枠組みと、企業分析の結果と、公的分析の結果及び論点、3つについて述べさせていただきたいと思います。
3枚目のスライドをお願いします。
決定された分析枠組みです。分析対象集団は活動性甲状腺眼症の患者さんといたしまして、軽症と中等症から重症で活動性の指標のCAS3点未満及び以上の3つとして設定されました。
比較対照技術は、それぞれ軽症においては対症療法、中等症から重症においてはステロイドパルス療法と放射線外照射療法とされました。
4枚目のスライドをお願いします。
企業分析と公的分析の結果を併記いたしました。分析対象集団a、軽症及びbのCAS3点未満の中等症が重症では、企業分析、公的分析ともに分析不能でございました。
対象集団c、CAS3点以上の中等症から重症では、企業分析においては、ICERは498万円/QALY、公的分析においては、ICERは936万円/QALYでございました。
5枚目のスライドです。
対象集団cにおいては、企業分析と公的分析の結果に違いがあった理由として大きく3つございました。
1つは、テプロツムマブと放射線外照射療法の費用の集計の仕方。
2点目といたしまして、テプロツムマブ再発の割合。
3つ目に、ステロイドパルス療法と放射線外照射療法の併用の再発の割合でございました。
次のスライド、6枚目をお願いいたします。
1つ目の論点であるテプロツムマブの薬剤費の集計でございます。テプロツムマブの用法・用量といたしまして、添付文書上では初回10mg/kg、2回目以降は20mg/kgを7回、3週間間隔で計8回点滴静注することとされております。
企業分析では、薬価算定上のルールと合わせて患者様1人当たり50kgとして分析したのに対しまして、公的分析では、分析ガイドラインに基づき、平均的な使用用量を用いることが妥当として、NDBを用いてテプロツムマブの投与の患者さんの体重区分の割合に基づいて、加重平均した投与量というのを用いてございます。
こちらで、MDV、Medical Data Visionのレセプトデータを用いて、テプロツムマブ投与例のデータを実際に見てみました。
実際には、厳密に体重区分に応じて投与量が決定されていないことが分かりました。例えば、50kgや75kgなどの体重区分を少し超えていたとしても、医師、先生方の裁量で一段階下の投与量が投与されている事例もあったため、1回当たりの平均投与量を分析に用いるべきではないかと考えております。
次のスライドをお願いします。7枚目です。
1つ目の論点の続きとして、放射線外照射療法の併用の費用の考え方でございます。
企業分析では、放射線外照射療法では甲状腺眼症の手引を参考に10回ということで費用を見積もりました。
しかしながら、公的分析ではNDBを用いて放射線外照射療法のどの診療報酬が主に用いられているのかというところを確認されて、主に非対向2門照射というところでございました。
8枚目のスライドをお願いします。
論点2及び3としてテプロツムマブとステロイドパルスの再発の割合の違いをお示ししてございます。
公的分析では、費用分析よりもテプロツムマブの再発の割合というのは高くて、再発の割合期間というのも長い。また、ステロイドパルスの再発の割合というのは低く、再発の期間は長い設定でございました。つまり、公的分析ではICERが高く触れる方向に働くパラメータ変更があったと認識してございます。
9枚目のスライドです。
テプロツムマブの再発の割合でございます。フェーズⅢのOPTIC試験で24週間の間に治療レスポンスのあった患者様の中で、眼球突出が2mm以上の悪化、複視は1段階以上の悪化と定義してございます。
企業分析では、第Ⅲ相試験でOPTIC試験の結果から、眼球突出の再発の割合はゼロ%、複視の再発は21.1%、また、ステロイドパルスの開発の期間に合わせて24週から36週というところでさせていただきましたが、公的分析では、テプロツムマブの長期の結果として72週時点の再発の割合24%を用いるべきということでございました。
10枚目のスライドです。
ステロイドパルスの再発の割合についてです。企業分析での再発の割合は、眼球突出、複視ともに30.5%の設定であったに対して、公的分析では、2018年の報告を基に18.4%で設定を用いるべきということでございました。
スライド下方に示しております青枠のところでございますが、ステロイドパルスは眼球突出にはほとんど有効性を示さないということで報告がございます。
また、実際にMAICを用いたものでは、ステロイドパルスを眼球突出及び複視ともにプラセボに対する優越性は示されておりません。
公的分析が引用している論文では、再発の定義というのはスライドの中ほどの表にお示ししておりますとおり、複合的なものというのを用いておりまして、テプロツムマブの再発の定義と異なってございます。
ベースラインと比べて悪化というのを見ておりまして、定義の中身というのを見てみると、ステロイドが臨床的に意義のある効果を示さないものにかかわらず、2mmを超える眼球突出の悪化や複視の悪化というのが含まれてございます。
つまり、公的分析の再発の割合というのが低く見積もられている可能性があるということで考えてございます。
実際、日本人の患者さんのデータというのを見てみると、眼球突出にも一部効果を示すと言われている高用量のステロイド投与量というのが一部含まれていたとしても、再発というのは20%でございました。つまり、ステロイドパルスの再発の割合というのは20%、少なく見ても20%、それよりも大きい値が適切ではないかということで考えてございます。
11枚目のスライドです。
公的分析と企業分析の主な論点について、一部一致していない見解がございました。参考までに一致しない部分におきまして、弊社側で再度想定しましたパラメータを公的分析の再分析に反映したところ、ICERは841万円に下振れをする可能性がございました。
12枚目、最後のスライドでございます。
本剤は、有用性加算1、45%、市場性加算1、10%と薬価算定時に評価されたにもかかわらず、原価計算方式で開示率はゼロ%であったため、実質的には加算はついてございません。
本剤は、薬事審査において、指定難病の基準よりも厳しい基準である希少疾病用医薬品の指定を受け、優先審査にて承認をいただきました。
しかしながら、当該適応症、甲状腺眼症というのが指定難病にではないため、費用対効果評価品目に指定されたと理解してございます。
公的分析の結果は、ICERが1000万を下回る値であり、公的分析に企業見解を反映させたICERというのは750万円/QALYを少し上回る値でございました。
本剤は、米国以外の国では最低の薬価であり、米国MFM政策の懸念も踏まえると、評価上配慮が必要な疾患に同義であるとみなすなど、柔軟な評価を検討する必要があるのではないかということでも考えてございます。
以上でございます。ありがとうございました。

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の方から御質問はございますでしょうか。
いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
よろしければ、それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。

○意見陳述者
ありがとうございました。

(意見陳述者 退室)

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、議論に先立ちまして、企業から公的分析について御意見がございましたが、科学院から何か御意見等ございますでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
資料を作成しましたので、先ほどの費用対費-2-3の資料を御覧いただけますでしょうか。
21ページ以降に、企業陳述資料へのコメント、こちらを記載しております。
まず、1点目ですけれども、費用の再集計についてということで、薬価算定ルールと合わせて50kgにすべきだという御意見かと思いますが、公的分析からのコメントとしては、評価対象技術については、費用はNDBを用いて実際の使用バイアル数に基づいて算出するため、公的分析のほうが妥当なのではないと考えております。
2点目ですけれども、こちらは、ステロイドパルス群における眼球突出等の再発率についてですけれども、こちらは、企業側の主張は、やはり当たらないのではないかと考えています。
テプロツムマブの臨床試験においても、その他の研究においても、2mmというのは、一般的に用いられる再発の基準でありまして、また、公的分析で使用するデータの妥当性については、前段で議論したとおりであります。
また、23ページ目、公的分析における再発率というのは、下振れをしているのではないかという御意見ですけれども、企業側の提出資料によれば、日本人における1年間の再発率というのは20%であるとおっしゃっていたところですが、企業側が提出された36週時点での再発率というのは30.5%ということで、企業側の値というのは、再発率を過剰推計しているのではないかと、公的分析としては考えるところです。
24ページ目ですが、企業側の見解を再分析に反映した場合、ICERの値が下振れする可能性があるものと御指摘いただいていますが、確かに、これについては企業との指摘どおりかと思いますが、同じく企業資料にあるように、企業側が受け入れられないと主張している薬剤費用等、かつ、テプロツムマブの再発割合について、分析結果に反映させたとしても、企業側の推計によってICERは850万円/QALYと推計されておりまして、意思決定には影響を与えないということから、結果の頑健性を支持するものであると考えています。
科学院からは以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、当該品目について御議論をお願いいたします。
なお、御議論に当たっては、企業分析結果と公的分析の再分析結果のどちらがより科学的により確からしいかを相対的に評価することを踏まえて御議論を進めていただきますよう、お願い申し上げます。
論点については、眼球突出の再発割合と併用療法の再発割合、あと、費用パラメータということでございましたが、先生方、御意見いかがでしょうか。
臨床の先生方に、まず、眼球突出の再発割合について御意見とかがあったらいただきたいと思いますが、2mmという解釈も含めてですが、いかがでしょうか。
○○先生、いかがでしょうか。

○○○委員
ありがとうございます。
私も、まずは主観的にも再発率がゼロというのは、なかなか、こういった自己免疫疾患で、しかも抗体製剤を使うような病気で、再発率がゼロというのは、ちょっと違和感があるのですけれども、私、調べてみまして、やはりヨーロッパの甲状腺学会とアメリカの甲状腺学会が合同で出している甲状腺眼症に対するガイドラインがあるのですね、これは2022年に発表になっているものですけれども、それを見ますと、再発率ゼロとは書いてなくて、テプロツムマブの再発率、プロップトーシスですから、眼球突出の再発率が、大体29.4%とか、3割ぐらいはありそうなことが書いてあるのです。何週間に換算するかとか、そういうことにもよると思うのですけれども、私も個人的にも、客観的にガイドラインとかを見ても、報告を見ても、やはり再発がゼロというのは、ちょっと受け入れられないと、やはり科学院様の考えが妥当なのではないかなと、私は思っております。ありがとうございます。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○先生、いかがでしょうか。

○○○委員
ありがとうございます。
個人的にというか、現場感でいうと、確かにテプロツムマブに関しては、そんなに再発というのがないので、企業側の言っているのも分からないわけではないという気はするのですけれども、そこまでの症例と、長期に見られているわけではないので、少し慎重に行ったほうがいいと思いますし、○○先生がおっしゃられるように、再発がないというのは、なかなか受け入れ難い部分もあるので、まずは公的分析の主張のほうに賛同したいと思います。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
その他の先生方いかがでしょうか。
○○委員、お願いいたします。

○○○委員
コメントにも書いたのですけれども、再発率のデータはテプロツムマブもステロイドもそうですけれども、結構な試験によって大きくばらつく値のような気がしていて、どの値を取っても、1点であれば、いろいろ議論は起きそうだと思っています。
当然ながら不確実性があるデータに関しては、感度分析、特に両方変わるとしたら、感度分析みたいなものをやって、どのくらいデータにばらつくかとか、基準値をどのぐらい超える、割合がどのぐらい変わるのかとか、そういう少し科学的な検証をした上で、どの値を使っても変わらないという話であれば、無理して議論しなくてもいいような気がしたのですけれども、そういう話を、この間、コメントしていますが、それはいかがでしょうか、科学院のほうから回答があれば、うれしいです。

○費用対効果評価専門組織委員長
では、科学院さん、お願いしてもよろしいですか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
科学的には、○○先生が御指摘のとおりだと思います。報告書上は、一元感度分析については実施していますが、確率感度分析については実施しておらず、また、分析ガイドライン上も確率感度分析の実施については、マストとしていないという状況です。
この確率感度分析の位置づけ等については、研究班等で改めて検討させていただきたいと考えている次第です。

○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、それでいいですか。

○○○委員
やっていないならしようがないですけれども、ただ、両方とも変わるので、結局、どっちかだけ動かしても、本来はあまり意味がないことなので、それこそ両方を下限、上限のデータを含めて、両方動かしたときにどうなるかぐらいは、見てもいいのかなとは思いました。

○費用対効果評価専門組織委員長
では、御意見としていただいておきます。
その他の先生方いかがでしょうか。
○○先生、お願いします。

○○○委員
論点2のステロイドパルス療法と放射線外照射の併用療法の再発割合についてということについて、コメントをさせていただきたいのですけれども、カハリールらの2018年の再発割合を公的分析では採用されていて、一方、企業のほうは、バーチらの2022年の報告の表における21から40%の中点を取っているということのようなのですけれども、いずれもシステマティックレビューという、原著論文というか、多分、レビューからの値だと思われるのですけれども、バーチらのほうが2022年と、年度でいうとやや新しくて、何報の論文を含めているのか、詳細には、私、把握はできていないのですけれども、もし可能であれば、含められた論文における値を取ってきて、対象とする集団に最も近そうな集団における再発割合というのを確認した上で、実際30.5%が妥当なのか、18.4%のほうが妥当なのかというのを考えてもよろしいのではないかなと思ったのですけれども、比較的新しい論文のほうが不採用になっていることも少し気になって、コメントをさせていただきました。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
科学院さん、今のコメントに関して、何か附帯的な御意見とかはございますでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
25ページ目の表を御参照いただきたいと思うのですけれども、企業が出してきたバーチの論文というのは、もともと2012年の論文に基づいて作成されているものでありまして、むしろ、年代的には公的分析の採用したもののほうが新しいと考えています。
また、企業の実施したバーチの論文なのですけれども、そもそも再発の定義というのが不明でありまして、若干この状況ですと、評価がし難いというところと、この評価時点というのも公的分析で用いた文献のほうが、36週と長めに取ってありますので、こちらを用いることが適切なのではないかと、公的分析では考えたところです。

○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、いかがでしょうか。

○○○委員
承知しました。ありがとうございます。
バーチらも2015年の研究であったということなのですね、企業のほうの資料で2022と書いてあったので、すみません、私のほうが誤解してしまったようですけれども、これらは、カハリールらは、1つの研究からのデータで、バーチは複数の研究のデータを用いているということでしょうか、すみません、公的分析だと、海外の1研究のデータで、より明確に再発の期間もしっかり取っている研究に対して、バーチは、2015年に出された複数の論文の結果で、少し定義も曖昧という理解でしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
そのような御理解でよろしいかと思うのですけれども、追加でコメントをさせていただきますと、この企業の採用したバーチの研究というのは、複数の研究をレビューしたものなのですけれども、企業が値を用いている最大値、最小値、こちらは、バルタレーナの2012年の論文の値でありまして、事実上、この2012年の論文を参照して再発率を決めているというのが企業分析だったと理解しています。

○○○委員
承知いたしました。公的分析が妥当だと考えました。ありがとうございました。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
今のは、分かりやすい御説明であったかなと思います。
その他の先生方いかがでしょうか。
○○先生、お願いします。

○○○委員
公的分析に、確認ですが、今回本剤での再発とステロイドパルスでの再発、この2つの値の妥当性について、公的分析の報告書では72週時点で24%の再発率を指数分布に基づいて変換した値を使っているとありましたが、これを企業が想定している例えば1年時点での再発率を推定すると大体どのぐらいになるのかと、ステロイドパルスでは36週時点までの再発率が18.4%でしたが、同じような指数モデルを仮定した場合に、1年時点での再発率が大体どの程度の値で推定できるかを示せばよいのではないかと考えますが、その辺は検討されていますか。

○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。

○国立保健医療科学院
少しお待ちください。

○費用対効果評価専門組織委員長
はい。
あと、お待ちしている間に、最後に先生方とは、この品目において、分析不能集団を除外してしまうことによる不公平感についての議論があると思いますので、その辺りについては、最後先生方と意見交換をさせていただきたいと思っております。さて、科学院さんのほうは、いかがでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
再発率についてですけれども、公的分析では48週時点で12.8%と考えています。
一方、企業については、先ほど御説明したように、眼球突出については、再発率ゼロと置いていますので、そのようなことかなと理解しています。

○○○委員
コントロールのステロイドパルス療法は、36週で18.4%という数字を使われていますね。企業側としては、大体1年ぐらいで20%を超えるので、設定がおかしいと説明されていますが、公的分析が設定した36週時点で18.4%の再発割合が、例えば眼球突出と同様に指数モデルを当てはめた下で48週時点、52週時点での再発割合の推定値が示せれば、1年時点の再発率20%よりも高い低いに対する判断材料が出せるのではないかなという提案ですが、そこまではされていないのでしょうか。

○国立保健医療科学院
そうですね、そこまで実施していないです。失礼しました。ステロイドパルス群については、公的分析のほうは、再発期間が12週から36週まで設定していまして、36週時点での再発率が18.4%、企業のほうは、再発期間が12から24週と考えていて、12週、24週時点での再発率が30.5%となっています。
先ほど企業の陳述資料では、1年間で高く見積もって再発率が20%だと記載されていると理解しています。

○○○委員
完全に評価している期間が違うので、そこを一律に比較することが難しいという理解でいいのですね。

○国立保健医療科学院
はい、その理解で結構です。

○○○委員
分かりました。

○費用対効果評価専門組織委員長
その他の先生方いかがでしょうか。
意見書とかも拝見させていただくと、今回は公的分析の再分析を支持する先生方が多いと思いますので、その方向でまとめさせていただきたいと思いますが、1つだけ、仕組みとして少し御議論しておかないといけないのが、科学院さんのほうで最後御説明のあった19ページ目でしょうか、費-2-3、こちらの取扱いは、結果にダイレクトにはねてきますので、先生方の御意見をいただいておきたいなと思うのですが、科学院さん、改めてここについて何か説明はございますか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
1つの考え方といたしましては、データが存在しない結果、分析不能であるというものと、データが存在する結果、費用対効果が悪くなったものというのを、どちらが重大な瑕疵があるかと考えるのかなと考えています。
我々としては、データが存在するほうが望ましいのではないかと、費用対効果が悪くてもデータが存在するということには価値があるのではないかと考えていますので、データが存在するものより、データが存在しないものが有利に取り扱われるというところに関しては、少し違和感があるところです。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
大変重要な御指摘なのかなと思って伺っておりましたし、企業の方々も、こういうようなものを見ながら、多少、戦略、戦術を考えていらっしゃるところもあると思いますので、今後のことも含めて、この場で一度意見をいただきたいと思っております。○○先生、意見書でコメントをいただいておりますが、よろしかったらお願いします。

○○○委員
この問題は、以前から言われていて、今、科学院さんがまとめてくださったように、データが出せないものが、データを出して一番低くなったものよりいい扱いを受けるということは、おかしいのではないかというのは、理論的にずっと指摘されてきたと思います。幸いなことにというか、今までそのサブグループを除外しても結果が変わらないということで、ある意味判断を、先送りしていたものが、今日、突きつけられたような感じです。先ほど科学院さんの御説明にあったように、やはりそこは同じように扱うのは、理論から言ってもおかしいし、今、委員長もおっしゃいましたが、勘繰るわけではないですけれども、そこら辺もよく考えた上で企業が戦略を練ってくるということもなくはないでしょうから、そういうことを考えても、やはりここははっきりした対応を示しておくべきだと思います。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
今、科学院さんと、あと、齋藤委員がお話ししたものが、基本的には筋論といったら変ですけれども、考え方として重要だと思っております。
これを具体的にどうするのかという話は、また別の機会になろうかと思いますけれども、事務局さんのほうで、何かこの点について補足があればいただきたいと思います。

○事務局
事務局でございます。
また、制度改革のとき等に議論になるかもしれませんが、現時点で皆様の意見を伺っております。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
問題意識として御意見をまずは、ここで1回整理をしておきたいと思いました。その他、先生方、この件に関して御意見ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
では、品目の意思決定のほうに入らせていただきたいと思います。
それでは、議決に入らせていただきます。先生方の御意見を参考に、テッペーザ点滴静注に係る費用対効果評価については、公的分析による再分析結果を費用対効果評価案として決定するということでよろしいでしょうか。

(異議なしの意思表示あり)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、以上の再分析結果を費用対効果評価案として、中央社会保険医療協議会に報告いたします。
なお、内示及び中医協に提出する資料に関しては、委員長に一任していただくということで、よろしいでしょうか。

(異議なしの意思表示あり)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。