第38回社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会議事録(2026年4月30日)

日時

令和8年4月30日(木) 13時00分 ~ 14時00分(目途)

場所

全国都市会館 第1会議室

出席者

<委員等 敬称略>
安川文朗(座長)、島村暁代、今村英仁、橋爪幸代、宇都宮保典
鳥潟美夏子、幸野庄司、池田俊明、橋本忠幸
小林潤一郎、往田和章、角本靖司、逢坂忠
<事務局>
熊木審議官、吉田保険医療企画調査室長

議題

あはき療養費の令和8年度料金改定(案)について

議事

○安川座長
 大変お待たせいたしました。ただいまより第38回「社会保障審議会医療保険部会あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」を開催いたします。
 本日も、対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
 なお、本日は座長の安川も事情によりオンラインでの進行となります。御不便をおかけいたしますが、何とぞよろしくお願いいたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の中、お集まりいただきましてありがとうございます。
 初めに、委員の交代について御報告申し上げます。新田委員に代わりまして、島村暁代委員が当専門委員会の委員として発令されております。
 島村委員、恐縮ですが、もし一言御挨拶いただけますとありがたいです。
○島村委員
 御紹介いただきましてありがとうございます。立教大学法学部の島村暁代と申します。
 新田先生とは違って若輩者で申し訳ございませんが、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
○安川座長
 よろしくお願いいたします。
 続きまして、委員の出席状況について御報告いたします。本日は安岡委員が御欠席です。
 それでは、本日の議事に入らせていただきます。本日は「あはき療養費の令和8年度料金改定(案)について」を議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、事務局から説明をお願いいたします。
○吉田室長
 保険医療企画調査室長でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 これまで3回にわたりまして、令和8年度料金改定について御議論いただいてまいりました。今回、取りまとめをする方向で御審議いただきたいと思っております。
 資料あ-1に基づきまして説明させていただきたいと思います。
 スライド1枚目のところに移っていきますと、まず、一番上の行にあはき療養費の改定率というものがございます。+0.60%と表示されております。これは令和8年度診療報酬改定における医科の改定率+0.28%に加えまして、経済・物価動向等を踏まえる観点といたしまして、令和8年度改定における医科診療所における物価対応分の水準と同等という観点から0.46%といった水準を上乗せするということで、全体として0.60%という水準を政府として決定したということでございます。
 この改定率を前提といたしまして、令和8年度料金改定に関する具体的な料金項目について御審議をこれまでしてきていただいたわけでありますが、今回、この令和8年度料金改定に関する基本的な考え方ということでございます。現下の物価高騰に対応し、施術に関する料金を引き上げるということ。それから、医療保険制度における適正な評価の推進の観点から、一定回数を超える施術に対する逓減制を導入するということでございます。併せて、施術者と患者の情報共有を促進するための明細書の発行の推進や、令和6年度から導入されている訪問施術制度についての一部見直しを行うということでございます。
 以下、具体的な項目について御説明させていただきます。まず、あん摩・マッサージ・指圧に関してでございますけれども「(1)施術に関する料金及び算定ルールの見直し」ということでございます。マッサージについて、1局所につき20円引き上げまして「1回当たり470円」となるということでございます。5局所の場合ということで見ますと、全体として100円引き上げて「1回当たり2,350円」という形になるということでございます。その上で、月16回以降の施術につきましては、マッサージ、それから、それに伴うものにつきまして、所定料金の100分の50という形で算定する、50%逓減という形になるということでございます。
 (2)で、ルールの見直しという中でございますけれども、実際に訪問施術を行っている場合に、訪問施術料を算定しないで通所の料金で算定するといったことがございます。その辺りはできないということで明確化するということでございます。一方で、出張専門の施術者につきましては、その辺りは施術をする場がないということもありますので、若干、特別の対応が必要になるかということで記載してございます。それから、あん摩・マッサージ・指圧の療養費、はり、きゅうのほうには1日1回に限り支給するものであるという記載がございますけれども、そういったものはございませんので、そういったことを明確化するということでございます。
 はり、きゅうのほうに移っていきますと「(1)施術に関する料金及び算定ルールの見直し」ということでございまして、まず、初検料につきまして、1術、はりまたはきゅうの場合というものを50円引き上げて2,000円、2術、はり及びきゅうを実施する場合を90円引き上げて2,320円という形にしたいと思います。施術料及び訪問施術料についてでございますけれども、通所の場合を表示してございますけれども、1術の場合で40円引き上げ、2術の場合で50円引き上げということで、それぞれ1,650円、1,820円という形になるということでございます。月16回以降の施術についての100分の50による逓減というところは同様でございます。
 次のスライド、スライド2枚目のほうに移っていただきますと、これらはあん摩・マッサージ・指圧、それから、はり、きゅう共通の事項でございます。まず「(1)訪問施術料の見直し」ということでございます。令和6年度の料金改定の中で訪問施術料というものは新設されましたけれども、これの区分を少し見直しをしたいと思います。具体的には、これまで訪問施術料3の中にありました10人以上という区分。これを訪問施術料4という形にしたいと思います。それから、訪問施術料5ということで、20人以上という区分を新設するということをしたいと思います。
 この訪問施術料4及び5につきましてですけれども、特定の施設において行われるものが訪問施術の9割以上であり、極めて集中率が高いといったものにつきましては、当該施設における施術がかなり効率的に行われている、当該施設での施術が前提として行われているということでありますので、100分の80という形で算定する形をしたいと考えております。
 「(2)明細書発行の推進等」ということでございまして、施術の透明化や患者への情報提供の観点ということで、明細書発行加算を新設し、施術の内容が分かる明細書を無償で発行した場合にはこの加算を、すみません。ここに表示はございませんけれども、10円という形で算定できることとしたいと思っております。この明細書につきましては、一部負担金等の費用の支払いを受けるごとに交付するということを原則としたいと思いますけれども、通所の場合では患者が希望した場合ということはあるかと思います。
 それから、訪問の場合は月単位で請求という形になるのが一般的かと思いますので、そういった場合の手当てをしたいと思っております。患者さんが希望するということについては、その確認をするすべを講じるということでございます。そういったことも含めまして、明細書発行による規定、それから、様式については整えていきたいということでございます。今、保険者による被保険者等への照会のうち、患者さんに対する照会部分については、明細書を持っているということを前提とした形での手法の見直しといったことを所要の整備として行いたいと思っております。
 「(3)健康保険事業の健全な運営の確保」ということでございます。経済上の利益の提供を伴い行われた施術、いわゆる紹介料といったようなものによって行われた施術、それから、施術所と訪問先の施設等が特別の関係、例えば同一法人であるとか、そういった場合には、療養費の支給対象外であるという形で取扱いとしたいと思います。自己施術、自家施術については、療養費の支給対象外であるということを明確化いたします。
 新設する訪問施術料4及び5、10人以上の場合及び20人以上の場合といったところでありますけれども、保険者が当該施術所における訪問施術の状況を確認することができるような措置というものを講じるということでございます。この辺り、出張専門の施術者における対応というところも少し併せて考える必要があると考えております。
 それから、次のスライドへ移っていただきますと、まず「(4)同意書に係る取扱いの明確化・運用の適正化」ということがありますけれども、同意書に関してはあ-2という資料でまた御説明いたしますが、ここでは一連の改定に係る議論の中で合意が得られているものについて、テクニカルなものでありますけれども、少し見直しをするということで、1つ目でございます。オンライン診療による同意書の交付はできないことを明確化するということで、合意が得られているかと思います。同意書の訂正につきましては、訂正した方が誰であるのかということをはっきりさせるための署名ないし捺印といったことを求めることでそういった整備を行いたいと思っております。
 「(5)その他の見直し」というところでございますけれども、今回、月16回以降の逓減、それから、訪問施術料4や5という区分を新設といったことで、そういったかなり大規模に行っている場合は、極めて頻回に行っている場合というものに対する対応を設けてございますが、これらについては、これまでの使用されている療養費の支給申請書とは別個の様式としたいと思います。それによりまして、それ以外の施術については現行の療養費支給申請書の様式から最小限の見直しで対応できるのではないかということで考えております。
 それから、今、あはき療養費、いわゆる留意事項通知と、それから、受領委任制度の中での取扱規程というところがございまして、一部、重複もあるところもあれば、片方にだけあるといったところもありますので、この辺りは健康保険事業全体も考えるということから内容整理を行いたいと思っております。今、審査会は必ずしも柔道整復と異なりまして、全県にあるわけではありませんけれども、受領委任における審査会に関して、必要な場合には面接確認をするとか、そういった形の規定は整備はしていきたいと思っております。ただ、この辺りは様々な審査会の設置状況にも応じてくると思いますので、もう少し柔軟な対応ということを施行に向けて、きちんと配慮したいと考えております。
 「(6)引き続きの検討事項」でございまして、今回、頻回施術、それから、訪問施術について、見直しを幾つかしておりますので、そういった影響も含めて、それら実態を把握するということを考えていきたいと思っております。それから、患者の求めに応じて一月単位で明細書を発行している事例。これらについて、きちんと検証していくということが重要かと思っております。
 3つ目のポツでありますけれども、受領委任の中で個々の患者さんごとに償還払いに変更する仕組みというものがございますけれども、これら実績等も含めて、今後、把握をきちんとして、内容についても検討を行うということかなと思います。マッサージ、いわゆる料金の包括化という御議論が過去からありますけれども、これについては、いわゆる粗療となるのではないかといったことについて御指摘もあります。そういった対応の在り方等も含めて、引き続き検討を行っていきたいと考えております。最後、療養費制度について、適正な給付の確保及び不正請求防止の観点から、引き続き必要な対応策等の検討を行うとさせていただいております。
 施行時期につきまして、大変恐縮ではございますが、さらに施行に向けて調整させていただくということになるかと思っておりますけれども、今回、新たな支給申請書というところを設ける部分というものがございます。ここには一定の時間がかかるということであるかなと思っております。それ以外の事項につきましても料金の引上げというものが伴いますので、一定、適正化というところからの措置等も相まって考えていくことになると、基本的には同一の時期ということを念頭に置きながら、やむを得ない場合には極めて短い期間での段階施行みたいなものも考え得るのかなということで、こういった記載ぶりにしております。この辺りは、施行に向けて、引き続き、特に請求のソフトといいますか、レセプトコンピューターといったものの改修といったことも必要になるかと思いますので、我々もできるだけ早く通知や様式をお示しするということが前提でありますけれども、さらに協議をさせていただきたいということで、内容につきましては今回お認めいただいた上で、この辺りについては引き続きの協議とさせていただくということをイメージとしております。
 スライド4枚目のほうへ行きますと、明細書のイメージということで、こちらもまだイメージの段階でありまして、引き続き協議をさせていただければと思いますけれども、こういったものを考えているということで、あくまでイメージとしてお示ししております。1か月分についても所要の改正をするということになるかと思います。
 スライド6枚目のほうへ行きますと、この明細書につきまして、月まとめについては患者さんからの御希望であるということをきちんと確認するための書式というものを定めていきたいと思っています。こちらについては、必ずしも実際の紙でなくても、タブレット上で署名していただくとか、そういった手当ても可能なような配慮はしたいと思っております。
 その上で、次の7ページ以降に新たな8月施行以降の料金表というものをお示ししているということでございます。これがあ-1のほうでございます。
 それから、あ-2につきましても御説明させていただきたいと思います。一連の改定に係る議論の中で、支給基準及び同意書の在り方については様々な御議論がありました。幸野委員のほうからも手数料ということで、具体的な同意書の改正案といったことについても御提案があったということでございます。
 スライド1枚目でございますけれども、今、この支給基準、支給対象というものについては、我々のほうからお示ししています留意事項等通知、それから、疑義解釈資料といったものでお示ししております。それに該当するかどうかというものを医師の同意書によって確認する建て付けになっているということでございます。今回の議論、今、御紹介しましたように、支給基準への該当性の判断ということで、同意書の様式に医師の所見欄を追加するといった御提案があったというところでございます。
 一方で、施術者側からは、この同意書の様式というものは現行の支給基準の解釈上は該当性の判断のためには十分ではないかということで、記載を追加することによって医師の負担増となるといったことについての御懸念が表明されたということでございます。こういった議論の途上の中では、現在の支給基準の文言の妥当性自体、例えばはり、きゅうにおいて医師による適当な治療手段のないものといったところについての疑義とか解釈の幅といったことが明らかになったのではないかということでございます。
 対応の方向性でございますけれども、あはき関係の支給基準につきましては、次の2ページ以降に様々お示ししておりますけれども、昭和40年代に発出されたものを基礎として示されてきておりまして、そこから約60年経過しておりますけれども、疾患名が変わっているものも残っていたりとか、そういったところもあります。医学の進歩の中で変わっているもの、変わっていないものとあるかと思いますけれども、そういった明確化、見直しを検討するということについては、関係者による丁寧な議論が必要なのではないかと考えております。同意書については、それと密接に関わってくるものでありますので、支給基準に係る議論と併せて検討されることが必要であると考えております。これら今回の改定の3回ないし4回の議論の中ではなかなか、その部分について一致を得ていくというのは非常に難しいということだと思いますので、今後、これらの支給基準の在り方、それから、確認するための同意書の在り方ということについては議論していくことが必要ではないかということで御提案申し上げております。
 最後の○でございますが「他方で」ということでありまして、医師が同意書を発行する際に、今、同意の上で記載されている同意書交付の留意点といったものを同意書の裏面に記載していただくということになっていますけれども、それをきちんと見ていただくこと自体は非常に重要であるということは言うまでもないことでありますので、これは同意書の様式の中に、この同意書交付の留意点を確認したという欄を医師にチェックしていただくようなことを追加するということでございます。それから、裏面の記載内容についても、少し見直しすることをしてはどうかということでございます。
 具体的には、この資料の一番最後のほう、14ページの辺りに、まず、同意書の表面の改正案でございますけれども、記載してございます。まず、はり、きゅう、あん摩・マッサージ・指圧、共通で、下のほうに「同意書交付の留意点(裏面)を確認しました」というチェックボックスを記載してございます。これを見ていただいて、チェックしていただくということをお願いしたいと思います。
 それから、あん摩・マッサージ・指圧につきましては、訪問または往療の必要性についてのところで、必要とするというものがどういう意味なのか、通所して治療を受けることが困難というところを追記してございます。この必要性に基づきまして訪問や往療の対応が変わってきますので、この辺りをきちんと確認することが必要かということでございます。
 裏面でございまして、裏面のほうは15ページになりますけれども、まず、はり、きゅうのほう、2の慢性病のところでありますが、文言自体は変わっておりませんが「保険医による適当な治療手段のないものです」というところに下線が追記されているということでございます。
 それから、あん摩・マッサージ・指圧のほうは「医療上のマッサージを行う日に」という記載がありますけれども、医療上のマッサージ。これは、例えば消炎鎮痛等処置において行われる場合、それから、リハビリテーションの中で行われる場合というものもありますので(リハビリテーションにおいて行う場合を含む)といった形で明確化を図るということでございます。両者について、オンライン診療での同意書の交付は認められないという今回の改定での見直し内容について追記しているということでございます。
 あ-2につきましては、引き続きの御議論ということをまずお認めいただくということかなと思いますけれども、あ-1、今回の料金改定(案)につきまして、これを今回御承認いただきまして、その上で、この改定の施行に向けて、さらに通知などを我々もお示ししていくところ、施行に向けた細かい準備というものはありますので、そういった中で、さらに細かい詳細の部分をやや調整はするところはあるかと思いますけれども、これに基づき作業をしていきたいと考えているということでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○安川座長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見等ございましたらよろしくお願いいたします。
○事務局
 往田委員が挙手されています。
○安川座長
 では、往田委員、お願いいたします。
○往田委員
 全日本鍼灸マッサージ師会の往田でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 ただいま、事務局のほうより料金改定(案)について御説明いただきましたが、基本的な考え方のところでお伺いしたいことがございます。診療報酬改定やいわゆる介護保険の臨時改定の中では、目下の物価高騰の対策に加えて、いわゆる賃上げという視点が大きくスポットを受けているわけでございますが、このあはき療養費に関しては特に賃上げに対する記載がございません。これは、あはきの施術所は個人施術でやっていらっしゃる方が非常に多いとはいえ、近年は就職、特に施術管理者になるためには一定の実務経験が必要というところで、勤務をする施術者の割合もかなり増えてきている状況でございます。そういったところから、賃上げという視点はあはき療養費においてはどのようにお考えなのかというところを御説明いただけるとありがたいと思っております。
 よろしくお願いいたします。
○安川座長
 ありがとうございます。
 では、これについては事務局のほうから御説明いただけますか。
○吉田室長
 保険医療企画調査室長でございます。
 まず、この0.60%の中に地域経済・物価動向等ということで、具体的にはということで、物価対応分であることを御説明させていただきました。往田委員からも御指摘がありましたとおり、今、現状において、施術所のほとんどといいますか、多くの部分が1人施術所であるということがまず一つであります。
 それから、もう一つ、診療報酬のほうでの賃金の手当てが今回ついておりますけれども、令和6年度もそうでありますけれども、いわゆるベースアップ評価料といった形で、かなり細かい対応というものを伴って措置されているというところでございます。
 今のこのあはきの料金体系といったところの中からすると、かなり事務手続に関するものも、御負担というものも含めて考えると、そういった形での並行しての対応というものはなかなか難しいのではないか。そういったことも踏まえまして、今回の改定の中では物価分で見込んでいるということでございます。
○安川座長
 ありがとうございます。
 往田委員、いかがでしょうか。
○往田委員
 ありがとうございます。
 今後も我が国において賃金上昇というところは非常に大きな課題になってこようと思いますし、あはきの施術所の開設形態も徐々にその実態というものは変わってくると思いますので、今後も引き続き、令和8年度以降の改定においては、診療報酬や介護報酬で賃上げというものが包括されるようであれば、ぜひそういった視点も今後、この令和8年度以降の改定でも御考慮いただけるとありがたいと思っております。
 以上でございます。
○安川座長
 ありがとうございます。
 引き続き、御質問、御意見、いかがでしょうか。
 では、小林委員、お願いいたします。
○小林委員
 日本鍼灸師会の小林でございます。令和8年度改定の金額の提示がございました。+0.60%ということで、これは今までになかった物価上昇ということを酌んでいただいたということでは非常に大きな出来事になるのではないかと考えています。
 ただ、賃金の部分は、今、往田委員からもありましたけれども、今後、2年後、4年後の改定を考えますと、私たちも医療経済実態調査のような調査があったときに、残念ながら、今回の改定に向けて回答率が非常に低かった。1.7%ということで、忸怩たる思いがあるわけですけれども、そういったことのないようにしっかりと回答して、施術所の実態、経営の実態をお示しした上で臨むということが必要になるのではと思ったところです。
 私、この委員会の中で1つ、3ページの「(5)その他の見直し」の審査会の機能強化ということでお話をしたことがございまして「受領委任における審査会の面接確認に係る規定を整備する」ということで今後の方向性を示していただきました。これはありがとうございます。
 あはきの場合は、国保連合会の中のみに、それも全国一律ではなくて、あるところもあればないところもあるという、都道府県によって差があるわけですけれども、この面接確認というものは非常に効果があるということも私は聞いていることでありますので、できるところから行うということも一つのやり方ではないかと思うところであります。
 それから、戻りまして、自家施術のところです。2ページ目の(3)の自家施術、自己施術というところで、療養費の支給対象外の明確化というところで、これは既に国保がおやりになっていることですので、施術者として自ら襟を立てる意味では、こういった対応ということは当然、私たちも受け入れなければいけないものだと考えているところです。
 以上です。
○安川座長
 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。施術側の委員の方、いかがでしょうか。
 では、往田委員、お願いします。
○往田委員
 引き続き、発言させていただきます。大変失礼いたします。
 今回、おおむね、特に2ページの「(3)健康保険事業の健全な運営の確保」というところについてでございます。特に、これは第36回の、今回、令和8年度改定に向ける議論の前の社会保障審議会から私は常に問題提起をさせていただいておりました、経済上の利益の提供を伴う、いわゆるマージンみたいなものが介在されることの施術や、施術所と訪問先の施設が特別の関係にある、例えば施設自体が施術所を経営しているようなケースも含めて、療養費の支給対象外であることを明確にしていただきたいということが、今回、こちらの改定(案)に明記していただいて大変ありがたいと思っております。
 真面目にやっている施術所にとって、そういった施術所側が不利益を被り、こういう不適切、いわゆる被保険者の方からお支払いいただいた、もしくは国の税金が投入されている貴重な社会保障財源が不適切に使われることに関しては、やはり施術者側としてもおかしなことだと思っておりますので、ここは適切にやっていきたい。施術者側からも、施術者側からしか見えない情報みたいなものの中でこういった問題提起をさせていただいて取り上げていただいたことに関しては非常に感謝しております。
 その一方で、第36回の社会保障審議会でも申し上げたとおり、こういったことが起きると、一律に全ての施術者に対して、いわゆる義務的な、事務的な負担が課されるということに関してはやはり避けるべきではないかと思っております。この(3)の一番最後のところですが、新設される訪問施術料4及び5を算定する施術所について、保険者が訪問施術の状況を確認ができるように措置を講ずる。これは一般的には当然のことだと思うのですが、これは一律の義務とならないように御配慮はぜひいただきたいと思います。
 例えば訪問施術料5はともかく、訪問施術料4に関しては10人以上ということなので、例えば御夫婦で施術所を経営されている方、2人でやっているところなどは、こういった訪問施術料4に該当する部分というものもかなり出てくる可能性はあるわけでございます。そういったところに訪問施術料4を一回でも算定したら全ての集計表みたいなものであるとか総括表みたいなものが出てくるというのは、非常に真面目にやっているところにとっては事務的な負担が多いという一方で、私が懸念しているのは訪問施術料4と5に対して、そういう一律の制限がかかった場合に、その事務的な負担を避けるために、意図的に訪問施術料4を算定しなくなるような不適切なディスインセンティブが働くことを非常に懸念しているところでもあります。
 ですので、ここに関しては、保険者さんの裁量によって、ここのこういった必要な措置を、例えば集計表とか総括表みたいなものを提出することに関しては、保険者さんの判断で、ここは疑義がある施術所に限定していただくべきだということは強く申し上げたいと思いますので、ここに関してはそのように取り扱っていただくようにぜひお願いしたいと思っております。
 以上でございます。
○安川座長
 ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。
 では、角本委員、お願いいたします。
○角本委員
 ありがとうございます。日本あん摩マッサージ指圧師会の角本です。よろしくお願いいたします。
 今回、明細書発行の加算が行われるということで、明細書につきまして、施術者としては明細書または領収書の、療養費支給申請書のコピーをお渡しすることで患者様にきちんと御理解いただいて施術を受けていただくことにつながるため、重要なものと考えております。また、この明細を患者等に確認していただいて保存していただくことで不正対策につながるかと思います。
 あはき療養費は、御存じのとおり、医師から同意書をいただき、施術を行った上で療養費支給申請書を患者等に確認いただき、明細書をお渡しします。これらは患者等に制度をある程度御理解いただくからこそ効果があるのかと思います。ただ、療養費の請求の中身が複雑になってしまうと、患者等で理解が難しくなることがあるかと思います。
 不正対策はとても必要なことだと我々も考えますが、患者等に理解していただくことが不正対策になることを考えれば、今後、制度が必要以上に複雑になっていくのであれば、その効果が一部減るのではないかと懸念しております。その上で、不正対策をやった上で、今回の今後の検討の中にもありましたけれども、施術料金の包括化ということも検討に上げていただければと考えております。
 あと、支給申請書において、今回、訪問施術料3までの申請において、あまり様式に変更がない方向性ということで、大変ありがたく思っております。様式が大きく複雑に変われば、患者も療養費支給申請書を理解しにくくなりますし、施術サイドでも今回、当会の会員の声としても、視覚障害者・弱者の施術者の方から、やはり前回の改定で複雑になった支給申請書にやっと慣れてきたというところで大きく変えられるとまた大変だという声がありました。特にあはきの施術所というものは小さな個人単位の施術所が大変多いですから、事務員とかもいるところも少ないわけですから、療養費支給申請書において必要な記載事項があるとはいえ、様式の大きな変更は極力避けていただけると不正対策にもつながると思いますし、視覚障害者への配慮等、様々な面でよいかと考えております。
 これに併せて、あとは同意書の様式も同じように、療養費支給の要件を満たすものであれば、必要以上の内容を増やし出すと、やはり本来の同意からそれていくおそれもあるかと考えます。シンプルに、明快に、分かりやすい様式であるかと思いますので、現行の様式を必要以上に複雑にする必要はないかと考えております。
 以上です。
○安川座長
 ありがとうございます。
 では、逢坂委員、お手が挙がっております。お願いいたします。
○逢坂委員
 ありがとうございます。日本視覚障害者団体連合の逢坂でございます。私のほうからは視覚障害者団体の立場で、今、角本委員からもありましたけれども、支給申請書の内容について、皆さんにも御理解いただきたいと思って発言します。
 視覚障害者と一言で言いますけれども、全然見えない者もいますが、いわゆるロービジョン、見えにくい方も施術者として頑張っておられます。外出等によらないで、御自分の目で、もちろん、パソコン等を使ってですけれども、支給申請書を処理される方もいます。そういう方にとって今回の支給申請書は、ちょうど2年前の10月から採用されたわけですけれども、なかなか複雑で見づらく、また、書くのもなかなか大変というお声をいただきました。それを踏まえて、分割版の御提案もさせていただきました。昨年12月から認められたときには非常に感謝の声もいただいたところでございます。
 1月の検討会で保険者の皆様にも御理解いただいたことをお礼を申し上げさせていただきましたけれども、また、今回の必要な変更についてはこれも受け入れるべきだと思いますけれども、できるだけ変更は最小限にしていただければありがたいということを申し上げたいと思います。
 私のほうからは以上でございます。
○安川座長
 ありがとうございました。
 それでは、保険者側の委員の方から御発言ございましたらお願いいたします。
○事務局
 橋本委員が挙手されています。
○安川座長
 では、橋本委員、お願いいたします。
○橋本委員
 東京都後期高齢者医療広域連合給付管理課長の橋本でございます。事務局におかれましては、丁寧な御説明ありがとうございました。あはき療養費の制度を守るという視点からすれば、施術所等の経営維持も重要だと思いますし、先ほどからもお話がありましたとおり、物価高騰への対策というものも必要だと思いますので、今回の+0.60%の料金改定案に対して、私としても異論もございません。
 ただ一方で、これまでも議論されてきたとおり、不正対策、医療費適正化は並行して取り組まないといけない両輪だと思いますので、この会議で毎回、現場で発生している不正事案について情報提供をさせていただいているのですが、また1つ、前回の会議からこの会議の短い間に情報提供といいますか、いわゆる垂れ込みがあり、現在、調査している事案があるので、情報提供させていただければと思います。
 内容は、施術所による申請書の虚偽記載です。申請書には、施術管理者の記入欄がございますけれども、ここに書かれている施術管理者が実際には施術所を2年前に辞めており、既に東京にはいない方について記載され続けてしまっているという事案です。これは内部通報になります。事実だとすれば、虚偽記載がされてから2年余りとなりますので、月に何百万円と支出しているので、6,000万円~7,000万円という損害が発生し得るということで、現在調査を進めております。情報提供者とは、私と本日の会議に随行している係長と2人でヒアリングをさせていただいたのですが、内容については非常に信憑性があるものと考えております。今後は、施術管理者の登録が厚生局とのことなので、厚生局にも御相談をさせていただいて、広域連合が進める調査にご協力いただければと願っております。
 これまでもこういった不正案件をお伝えしてきているところで、我々としてはこういったことが現場で起きているという事実を皆様に知っていただくということが重要かと思い、情報提供をさせていただいてまいりました。運営主体による書面審査の中では、例えば水増し請求ですとか架空請求を見つけるということが、書面上整合性が取れている以上は、なかなか発見するのが困難だというところが課題でございまして、我々としても被保険者の方へアンケートを毎年取っていて、その時期をずらしたりですとか工夫させていただいてはいるのですが、やはり後期高齢者医療における被保険者は75歳以上であり、記憶もなかなか厳しい面もあって、事実の把握というものが非常に難しいと考えています。
 最初のこの会議でお伝えをさせていただいたのですが、昨年、医療のほうで広域連合は不正医師による、これは不正請求ですけれども、14億円の被害を受けまして、こういった事態を二度と起こしたくないということで、今、民間事業者に委託して、不正請求の疑義案件を検出するためのシステムを構築しているところでございます。柔整も含めて、柔整やあはきについても、今後、そういったシステムに乗せられるといいなとは考えているのですが、それでもなかなか見つけるのは困難だと考えています。
 今回御説明いただいた中で、例えば明細書の発行ですとか、自己施術、自家施術のルールの見直しは、不正を防ぐ意味で非常に前向きな取組と考えておりますし、ぜひ実行していただきたいと思っているところです。
 今後も、先ほど往田委員からもお話がありましたが、真面目に取り組んでいる施術者の方が大半の中でこういった不正があると結局、制度自体が揺るがされてしまうということもございますので、ぜひ関係団体の方の御意見も伺いたいですし、国や都とも連携して、我々広域連合としては引き続き取り組んでいきたいですし、御意見もいただきたいと考えているところです。
 私からは以上でございます。
○安川座長
 ありがとうございます。
 引き続き、保険者側の委員の方、いかがでしょうか。
 では、幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
 健保連の幸野でございます。今回、最終回なので、振り返るという意味で、まだ続いているのですけれども、意見を述べさせていただきたいと思います。
 今回、診療報酬が大幅に上がったということで、それに影響されて、かなりの例年にない財源が充てられたということ。これは覚悟しているのですが、第1回目の委員会でも申し上げましたように、こういった財源が大きく充てられて、大きく引き上げられたときこそ、不正対策というものを着実にやっていこう。そういう議論をしていきましょうということを申し上げました。今回、最終回になってどうだったかというところなのですが、この前に行われた柔整のほうの委員会では、かなり施術者側と適正化に向けて非常に前向きな議論が行われて、お互い譲るところは譲るといったところで改定が成立したということで、非常に充実した、実のある議論ができたということがありますが、では、あはきの場合、どうだったのかというところを見ると、吉田室長はじめ、医療課の方が努力いただいたのですが、一部、逓減制とか規制は入ったのですが、まだまだ大きく課題が残るところがあるということを言わせていただきます。
 その一つが、やはり訪問施術の在り方です。まず、これは第1回目、第2回目で、令和6年で入った訪問施術の実態がどうだったのかという検証ができたのかというと、できなかったというのが事実だと思っています。いろいろ調査を行っていただいたのですが、1.何%という低いn数の中で実態把握できるものはなくて、本当に訪問施術がどういう形で行われているのだろうというところがなかなか見えてこなかったところがあります。
 そんな中で、施術側の往田委員のほうから一部不適切な事例というものが出されて、とんでもない囲い込みとか金銭の授受が行われているといったことが発覚したのです。何も見えない中でこういった事実が発覚して、多分、こういうものは氷山の一角なのだろうと思っています。こういったところをちゃんと把握して改定につなげていくということが必要だということで、なぜ分析できなかったかというと、そのデータが支給申請書しかないのです。支給申請書には、訪問施術料3を取ったとか2を取ったのが何回かというものはできるのですけれども、どんな施術が行われているのか、施設に対してどんな施術を行っているかというものが全く見えないのです。
 だから、これはそういう実態を把握させなければいけないのだということで、私は自分で訪問施術の内訳表みたいなものをつくって、これを全部出してくださいというのは非常に酷な話なので、どれかを報告してくださいといった形で委員会の中で、第2回でしたか。お示ししたのですが、一切受け入れられなかったというのがあります。そういうことであれば、では、次回は何をもってデータを分析するのか。また、令和10年は同じことが繰り返されると思うのです。集計方法を劇的に変えれば変わるかもしれませんが、これで本当に分析できるのかというところがあると思うので、そこは非常に残念です。
 ただ、今回の改定、この資料ベースの中では賛成、了解させていただきますが、そういった総論ではなくて各論の部分でまだ積み残している課題というものは多いと思っていて、例えばこの資料の中で言うと、訪問施術料4とか5は別の申請書をつくるということになっているのですが、では、これはどういった申請書にしていくのかというのは大いに議論していくべきだと思います。
 2ページ目の(3)の3つ目のポツで「保険者が当該施術所における訪問施術の状況を確認することができるよう措置を講ずる」とあるのですが、保険者が請求ベースでどういう確認方法をするのか。そういったものは、今日、一応まとめが終わるのですけれども、施行までに向けて、これは重要な事項で、詰めていかなければいけなくて、そこは非常に大きな課題だと思っているので、あした以降、これは大きな議論にならざるを得ないと思います。
 そういうことで、総論は賛成するのですが、各論ではこういった大きな課題がまだ残っているということを理解していただきたいというところです。
 それと、もう一つの私的に大きな課題は、後半戦に論争になった支給要件と医師の同意書の問題です。これは特にはり、きゅうの支給要件です。分かったのは、施術側の理解と健保組合側が理解している解釈に全く大きな乖離があるというのがはっきり分かったというところです。それが現場で紛争になっているという審査請求の事例を私は2件紹介したのですが、ここが解決になっていないからこういう紛争が起きているということを言ってもまだ理解いただけないというのが非常に残念です。
 いろいろ、今日は最後なのでくどくど言いませんが、私が前回出した、自分がつくった同意書の案なのですけれども、これは私の案ではなくて、多くの健保組合が望んでいる案なのです。同意書には医師の医学的所見というものを必ず載せてくださいといったところです。保険者が納得して支給を決定するというのは、この医師の所見というものが重要な要素なのです。これを入れることによって、間違いなく患者照会も減るし、医師照会も減るのです。だから、私はそういったこともあって、この同意書案をつくったのですが、これも全く受け入れていただけなかったというのは非常に残念です。
 しかもその理由が、いろいろ意見を聞いたのですけれども、6疾病であれば医師の同意書があれば自動的に支給要件になるという誤った解釈ということで、都合のいい解釈で、これは健保組合を非常に大きく怒らせています。これは前回の小林委員の発言だったと思いますが、6疾患で同意書がついていれば自動的に支給になるのだというのは大きな間違いです。これは健保組合は非常に怒っていて、こんなことでやっているのかというものを目の当たりに見せられて、本当に怒っています。
 だから、それで同意書に医学的所見をつけないというのであれば、そういう見解をお持ちであれば、健保組合は患者照会と医師照会で徹底的に闘いますから、それは配下の人に周知しておいてください。そこははっきり言わせていただきます。保険者が患者照会や医師照会を少しでも減らしたいということで提案したものを一切受け入れず、患者照会とか医師照会を慎んでくれというのは健保組合を怒らすだけですから、それは言っておきます。
 最後、あ-2でまとめられたことなのですけれども、このとおりだと思います。これは短期間で解決できるものではないので、次回への積み残しということで、あはきの支給要件です。これは次回以降見直していくということが書かれたので、そのとおりだと思います。これは昭和40年時代からずらずら出された支給要件をみんなばらばらに解釈していて、それはそごが出るのも当然だと思っています。昭和40年時代から医療も変わって、医療も進化して、この支給要件を今まで引きずっているのかというようなところもありますので、ここに書いてありますとおり、支給要件の在り方、それから、同意書の見直しというものは次回改定の大きな課題になるということだけは伝えさせていただきます。
 私の言いたいことは以上ですが、当然、反論もあろうかと思いますので、そこはお聞きしたいと思います。
○安川座長
 ありがとうございます。
 その前に、池田委員からお手が挙がっていますので、池田委員、お願いいたします。
○池田委員
 ありがとうございます。私からも意見を言わせていただきますけれども、令和8年度料金改定につきましては、昨今の物価、あるいは人件費上昇の状況を鑑みれば、特に異存はないところでございます。
 その一方で、今回の料金改定におきましては、適正な評価推進の観点からの一定回数を超える施術所に対する逓減制の導入とか、あるいは施術者と患者の情報共有のための明細書発行の推進などについて記載がされておりますけれども、これについても異存はございません。
 そして、今回の改定による影響の把握ですとか、適正な給付の確保、あるいは不正請求防止の観点からの必要な対応策等の検討も重要であると考えますので、資料3ページにございます「(6)引き続きの検討事項」に記載されている内容につきましてはしっかりと取り組んでいくべきと考えております。
 ただ、こうした取組を進めるためには、施術所の実態把握が極めて重要だと思います。例えば昨年11月から12月に行いました経営実態調査では、施術所からの回答率が1.7%と、大変低い水準にとどまっております。残念ながら、これでは施術所の実態把握が十分とは言えない状況にあったと考えております。このため、今後は施術所団体の皆さんが施術所に対しての調査協力の働きかけをしていただく。これがこれまで以上に必要であると考えます。
 その一方で、厚労省の事務局におかれましても、施術所の方々が協力をしやすい記入方法とするなど、調査そのものの在り方につきましてさらなる工夫をお願いできればと思っているところでございます。
 私からは以上です。
○安川座長
 ありがとうございます。
 ほかに御意見等ございますでしょうか。
 今、幸野委員からも御発言がありましたが、何か、それについて、もし御発言あれば、時間も大分押しておりますので、大変恐縮ですが、簡潔にお願いできますとありがたく存じます。いかがでしょうか。
 では、小林委員、お願いします。
○小林委員
 ありがとうございます。
 まず、橋本委員からまた不正の事案が紹介されまして、毎回お話をいただくことになって本当に恐縮なのですけれども、おっしゃるとおり、施術管理者は受領委任制度の中で非常に大事な立ち位置であって、施術管理者の責任でもって請求をするということになっていますので、ここをないがしろにしてはいけないです。
 ですので、この施術者の自覚が足りなかったのであるということですけれども、これはやはり、啓発活動を私たちもしていきますけれども、保険者さんと一緒にこういった不正対策、あと、民間事業者の方に委託して今後対応していくというお話もございました。そういった中で、私どもも何か知恵がありましたら御提供させていただいて、一緒になって、この不正対策ということは考えていきたいと思っているところです。毎回ありがとうございます。
 同意書について、私、御指名で幸野委員からありました。そごがある、解釈に乖離があるということでありましたけれども、その解釈というものは本来乖離があってはいけないということだと思っています。一つのルールにのっとって、同じ方向を向いて保険者さんのほうも私たち施術側もルールに沿った対応をしていくということが求められるものだと思っています。
 今回、あ-2として「支給基準及び同意書の在り方について」ということで資料の御提供をいただきました。議論の経緯と方向性ということできっちりまとめていただいたことに感謝申し上げます。
 対応の方向性というところでは昭和40年代に出された文書ということが触れられているので、この機会に少しだけ時間をいただいてレビューさせていただければと思いますけれども、10ページのところに昭和42年の通知がございます。これは保険発第32号で、ここのときに、支給対象は「慢性病であって医師による適当な治療手段のないもの」が書かれているということです。昭和42年、59年前です。
 それで、この「慢性病であって医師による適当な治療手段のないもの」の解釈通知というのでしょうか。11ページのところにあります昭和46年の保険発第28号で、冒頭の3番のところに「医師による適当な治療手段のないもの」ということの説明があったわけです。「保険医療機関における療養の給付を受けても所期の効果の得られなかったもの又は今まで受けた治療の経過からみて治療効果があらわれていないと判断された場合等をいうものであること。なお、通知に示された対象疾患について保険医より同意書の交付を受けて施術を受けた場合は、本要件を満たしているものとして療養費の支給対象として差し支えないこと」と書かれているということです。この昭和46年の第28号通知が平成16年10月1日の、次の通知が発出されたことに伴いまして廃止されているということであります。
 そうしますと、後で平成16年の通知も見ますけれども、その中でこの「医師による適当な治療手段のないもの」の意味、解釈というものが触れられていないので、現在は「医師による適当な治療手段のないもの」ということの通知上で定義をしたり解釈するという根拠がないということがあります。
 戻っていただきまして、2ページのところが、今、生きている平成16年の通知ということになります。ここで療養費の支給対象として「慢性病であって医師による適当な治療手段のないもの」が冒頭に書かれています、ということです。これは平成16年の通知で、そこの後、下って、2番として6疾患に対する対応、それから、3番として6疾患以外に対する対応ということで、先ほど幸野委員から6疾患であれば何でもいいのではないかということでコメントございましたけれども、2番は6疾患について「保険医より同意書の交付を受けて施術を受けた場合は、医師による適当な治療手段のないものとし療養費の支給対象として差し支えないこと」が書かれているということで、これは何度かやり取りをさせていただいたところです。これが書かれているという事実であります。
 ここで資料の8ページを見ていただきたいのですけれども、8ページは平成30年の当委員会の取りまとめ文書ということであります。当委員会で受領委任導入をめぐって長く議論された最後の取りまとめ文書であったかと思います。
 その中に「Ⅰ 不正対策」ということで書かれているわけです。それで「2.医師の同意・再同意」という項目があって、先に「(1)医師の同意書の様式」ということで、これは平成30年の文書の中で「保険者が、施術が支給対象に当たるかどうかを判断することに資するため、医師の同意書の様式を次のとおり見直す」ということで、8年前のこの平成30年のときに見直しをされていて、それが現在生きているということがございます。それが一つ。
 あと、支給の内容なのですけれども、そこに「2.医師の同意・再同意」というところで、○の2つ目で「また、はり、きゅうの施術に係る療養費は、神経痛、リウマチ、頸腕症候群、五十肩、腰痛症、頸椎捻挫後遺症の6疾病、及び6疾病以外の疾病であって慢性的な疼痛を主症とし医師による適当な治療手段のないものが支給対象とされている。具体的には、6疾病については医師の同意を受けて施術を受けた場合は療養費の支給対象として差し支えないとされているとともに、6疾病以外の慢性的な疼痛を主症とする疾病については、医師による適当な治療手段のないものであるかを個別に判断し支給の適否を決定することとされている」ということです。そうしますと、今の平成16年の書かれている、運用されている通知は、冒頭に昭和42年の文言「慢性病であって医師による適当な治療手段のないもの」が書かれているのです。平成30年になって、この見直しといいますか、書かれた文書の中には、もう少し分かりやすいといいますか、現在の運用実態に即した形で文言が書かれているというところをお伝えさせていただきたいと思います。
 そうしますと、今後、この見直しということを考えますと、昭和42年の当時、先ほど幸野委員おっしゃっていましたけれども、医学の進歩というものがございます。「慢性病であって医師による適当な治療手段のないもの」で、現在、その定義もないということで、様々な治療手段というものはあるかもしれないです。それについて、ずっととらわれるといいますか、そこをずっと文言として正面に残す必要性があるのかどうか。平成30年の取りまとめ文書を見ますと、そこまで書かれてはいないのです。もちろん、6疾患以外のところについては「医師による適当な治療手段のないもの」という文言は残っていますけれども、書きぶりが違うということがありますので、これも平成30年の取りまとめ文書は当委員会で承認されているものと理解しておりますので、このところは、国民のための鍼灸療養費ということを考えれば、誰が見てもそうだというような内容で書きぶりを改めるということも一つの方法ではないかと考えるところです。
 以上です。
○安川座長
 ありがとうございます。
 いろいろ、まだ御意見があるかと存じますが、一応、座長の提案として。
○事務局
 幸野委員が挙手されています。
○安川座長
 幸野委員、ちょっとお待ちいただけませんか。すみません。一応、座長の提案といたしまして、一旦、改定(案)そのものについての御承認の可否を承りたいと思います。
 もし、この改定(案)自体が受け入れられないということであれば、座長一任で、また御議論を続けていただく必要があるのですが、まず、この料金改定(案)についてはお認めいただけますでしょうか。書式の問題、実態把握の問題、課題がまだ残っておりますが、これは引き続き、座長一任ということで、事務局も交えて、続けて検討させていただくということで、というのは、これを続けていますと、きっと多分、収拾がつかないといいますか、今、お互いに言い分がすれ違っていますので、この場では結論が出ないように思いますので、まずは今日の目的である改定(案)そのものをお認めいただくかどうかについてお諮りいたしたいのですが、いかがでしょうか。お認めいただけますでしょうか。
 よろしいでしょうか。
                   (委員首肯)
○安川座長
 それでは、その上で、今、幸野委員からの御発言、また、小林委員からの御発言がございました。通知等のすり合わせをきちんとしなければいけないというところも含めて、ここは今後の課題、今後といっても、これは実際には書式を決定する際にも必要になってまいりますが、差し当たって、この改定作業を進めることと並行して、大変、事務局にはお手数をおかけいたしますが、その辺のすり合わせも少しずつやっていっていただきたい。その上でどうしても、まだこの令和8年度改定についてじくじたるものが残るということであれば、そこは改定の際に少しまた工夫をするかもしれませんが、一旦、この会議では、この改定(案)については、今、お認めいただいたということで進めていただきたいと思いますが、事務局、それでよろしいでしょうか。
○吉田室長
 ありがとうございます。そういう形で進めさせていただきたいと思います。
○安川座長
 御発言いただきました皆様方、また、これから御発言いただこうと思っている皆様方、大変恐縮ですが、そのような形で皆様の御意見を吸い上げていきたいと存じますので、この先につきましては、一旦、座長預かりということで御了承いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
 一旦、今日の議題は以上ということで、次回、もし意見交換等の必要がございましたら、その日程等についても追って事務局から御連絡を差し上げたいと思います。
 
 それでは、第38回「あん摩・マッサージ・指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」を終了いたします。
 お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございました。