2025年12月26日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第9回議事録

日時

令和7年12月26日 13:00~

場所

オンライン開催

出席者

田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、赤沢 学委員、木﨑 孝委員、大寺 祥佑委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、後藤 温委員、野口 晴子委員、能登 真一委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、福田 敬専門委員、髙橋  祐二専門委員、山野 嘉久専門委員、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官

<事務局>
梅木医療技術評価推進室長 他

議題

○ ブリィビアクト錠に係る総合的評価について

議事

○費用対効果評価専門組織委員長
まずは、ブリィビアクト錠について、公的分析による再分析結果が提出されておりますので、公的分析からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容及び公的分析による再分析結果の審査並びに費用対効果評価案の策定について、先生方に御議論いただきたいと思います。
まずは事務局から説明をお願いいたします。

(事務局・国立保健医療科学院より説明)


○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、まず、本品目に係る公的分析の再分析結果に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。

(意見陳述者入室)

○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内で、ブリィビアクト錠の総合的評価について御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
それでは、始めてください。

○意見陳述者
よろしくお願いします。本日はブリィビアクトの費用対効果評価に関する企業意見をお示しします。
2枚目を御覧ください。
これが本日の論点になります。
3枚目を御覧ください。
基本分析の枠組みを示します。分析対象技術は、ブリィビアクト錠25mg、50mgです。分析対象集団は、てんかんの部分発作を有する以下の患者、(a)として単剤療法による治療を受ける患者、(b)は併用療法による治療を受ける患者です。比較対照技術は、分析対象集団(a)に対してはレベチラセタム、分析対象集団(b)はレベチラセタム+薬物療法です。
4枚目を御覧ください。
公的分析による結果をお示しします。単剤療法においては臨床データが存在し、企業分析も同様の結果を提出しております。また、併用療法においてはICERが4816万3534円/QALYであることが示されました。
5枚目を御覧ください。
意見1、データが不足し「分析不能」と評価された場合の対応についての意見となります。通知では、専門組織での協議を実施し、中医協総会において分析・評価の中断ができると記載があります。分析・評価が中断された場合、品目ごとの期間を設定し、企業側に必要なデータの集積及び提出を求めることになっています。弊社では、分析不能とされた単剤療法群における2つの臨床試験実施に向けて、プロトコルが既に完成しており、来年6月より開始予定になっております。したがいまして、この評価をもって改めて御判断をお願いしたいと存じます。
6枚目を御覧ください。
こちらは、本剤における単剤療法と併用療法における処方割合の予測についての意見となります。弊社では、単剤療法の割合は、今後、さらに増加し、最終的に全体の約50%で安定すると見込んでいます。ま
予測の根拠を3点ほど示します。1つ目は、類似製品の実績です。●●、●●では、14日間処方制限解除後に単剤使用が増加し、最終的に約●●%で安定しました。2つ目は、てんかん治療ガイドラインです。新規発症患者は、通常、単剤で治療を開始することが推奨されています。患者数の増加に伴い、単剤割合も高まると考えられます。3つ目は、本剤の特性です。本剤は、患者ごとの至適用量調整を必要としないため、単剤割合はさらに高くなる可能性があると考えています。以上から、単剤使用割合が約●●%になるという当初の予測は妥当であると考えています。
なお、単剤療法の結果が得られる前に評価を終了することは、費用対効果の正確な把握を妨げる可能性があります。
続いて、7枚目を御覧ください。
意見2、ICERに反映できない有用性加算の評価についての意見となります。本剤は、従来薬と比較して、唯一、患者に応じた至適用量の調整を必要とせず、患者及び医療関係者双方にとって大きな利便性と安全性を提供しています。これらの特徴は、ICERの枠組みでは十分に反映することはできません。一方で、医療現場や患者への実質的価値として極めて重要であり、その価値を正当に評価されるべきであると考えます。
スライド8枚目を御覧ください。
意見3、後治療の取扱いについての意見となります。てんかん系疾患では、後治療の費用を考慮すると不確実性の増大につながるため、本分析では後治療を考慮しないようお願いします。公的分析では、QOL値と後治療の2つのパラメーターを同時に変動させてICERを算出しています。弊社は、個々のパラメーターの影響を確認するために、QOL値と後治療を分けてICERを算出したのがスライドの表となります。
QOL値について、企業は韓国人データを使用し、公的分析は欧米人のEQ-5Dを使用しており、大きな差異は50%レスポンダーとノンレスポンダーのQOL値となります。後治療を考慮すると、企業分析のQOL値を使用した場合は約3倍、公的分析のQOL値では約12倍、ICERが増加しました。後治療におけるICERの差異が大きいのは、非レスポンダーにおけるQALY値の違いが大きく影響しているためです。一般的には後治療を含めることが妥当とされていますが、今回のように、後治療によるICERへの影響が極めて大きい場合には不確実性を考慮すべきではないかと考えます。
スライド9枚目を御覧ください。
2023年度、弊社製品であるビンゼレックスの公的分析による再分析でも、同様の理由で、後治療は基本分析に含めず、感度分析で扱う方針が公的分析により採用されました。今回も後治療を含めることにより、ICERへの影響が大きいことから、基本分析では後治療を考慮せず、シナリオ分析で影響を示すことが妥当であると考えます。
続いて、○○先生より臨床医の立場からの御意見の陳述、その後、○○先生から医療経済専門家の立場からの御意見を陳述していただきます。
○○先生、よろしくお願いいたします。

○意見陳述者(専門家)
よろしくお願いいたします。○○病院脳神経内科でてんかんの診療を主に従事しております○○と申します。このたびは、このような機会をいただきありがとうございました。本剤の特徴について、臨床の立場よりコメントさせていただきたいと思います。
先ほど御説明がありましたように、てんかんの治療というものは、てんかんと診断されて治療を開始するということに関しては、抗てんかん発作薬は徐々に至適用量になるまで増やしていくという漸増期間が必要になってくるということになります。この漸増期間は3か月ぐらいかかります。
しかし、このブリィビアクトというものは本剤の、従来の抗てんかん発作薬と違って、投与開始直後から安定した効果が期待できるということが従来の抗てんかん薬とは異なって、これは患者さんへの経済的な負担や精神的な負担、また、医療従事者に対する負担に関しても期する価値が大きいと考えております。医療現場では、患者と医療従事者双方にとって非常に高い利便性が実感されています。一方で、本剤が有効であると評価された特徴が費用対効果において適切に評価されないということに関しては少し違和感を覚えている次第でございます。
また、後治療につきましての意見なのですけれども、てんかんは、ほかの疾患も同様ですが、患者背景は大きく異なります。てんかんは慢性疾患でございますので、生涯にわたって治療を継続する必要があって、年齢層も広く、高齢者、妊娠、小児とか、治療に関する方針は多岐にわたります。そのような背景を踏まえると、費用対効果分析において、このブリィビアクトの真の有効性を正しく評価するためには、後治療を一律に組み込まないことは、私は妥当であると考えております。むしろ、後治療を含めない分析のほうがブリィビアクトの薬剤本来の価値を正確に反映できると考えております。
私からは以上になります。ありがとうございました。

○意見陳述者
続いて、○○先生、お願いいたします。

○意見陳述者(専門家)
○○でございます。
今、○○先生からも御指摘ありましたが、この後治療についてですが、まず1点目として、後治療の組み込みの有無の影響ですが、公的分析側のQOL値を用いますと、組み込んだ場合と組み込まなかった場合の差が非常に大きく拡大します。すなわち、これは後治療を入れるかどうかという問題と、QOLの値としてどちらを用いるかという問題。この2つが共存していると認識しております。
公的分析側の用いた欧米人のデータですと、基本的にはノンレスポンダーとフルレスポンダーの間でも非常にQOLの差が小さい、おおよそ0.13の差。一方で、製造販売業者の分析ですと0.6の差ということで、非常に大きな差が出ておりますし、基本的には、後治療によって大きくICERが増悪する理由はノンレスポンダーの影響が極めて大きいというところに大きな影響が出ております。
ある意味で、先ほどICERへの影響が大きいという話がありましたけれども、その1点だけではなくて、やはり多岐にわたる後治療を一つの仮定だけで推すというものには無理がある。なおかつ、それはこの会社の製品の過去の分析でもなされている。当然、通常の教科書的な分析であれば十分な分析期間を置いて全てを見るべきであるということになると思いますが、今回、こういう事情がある中で、そうした後治療を用い、かつ後治療の有無に関する影響が極めて大きい公的分析側のQOLをそのまま用いるというものはある程度問題があるのではないかと考えております。
以上です。

○意見陳述者
これで企業側の意見陳述を終わります。

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の方々から御質問はございますでしょうか。
いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。

○意見陳述者
ありがとうございました。

(意見陳述者退室)

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、議論に先立ちまして、企業から公的分析について御意見がございましたので、科学院から何か御意見等ございましたらお願いします。

○国立保健医療科学院
国立保健医療科学院です。
企業のコメントに特に追加のものはございませんので、よろしくお願いいたします。

○費用対効果評価専門組織委員長
了解しました。
それでは、当該品目について御議論をお願いしたいと思います。
なお、御議論に当たっては、企業分析結果と公的分析の再分析結果のどちらがより科学的により確からしいかを相対的に評価することを踏まえて御議論を進めていただければと思います。
幾つか論点をいただいているのですが、特に後治療の扱いとQOLの扱いについて、企業側の説明もあったとおり、論点になるのかなと思っておりますが、この点について、まずは臨床の御専門の先生が御出席されておりますので、○○先生、もし御意見があればいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○○○委員
ありがとうございます。
後治療を考えないとなると、やはり患者は生存しているわけでありまして、医療費もむしろ増える可能性もありますし、QOLもゼロではないと思うので、仮定として非現実的な設定、極端な設定なのではないかなと感じました。

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の先生方から御質問、御意見あったらいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
では、○○委員、お願いします。

○○○委員
公的分析に確認ですが、企業の意見で、以前の品目では後治療の影響はなしとして、今回は後治療の影響を加味したという主張がありましたが、その辺りの経緯といいますか、過去の品目では後治療を含めず、今回は何故含めたかの説明をお願いします。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
企業が指摘するように、ビンゼレックスの評価においては後治療の影響を考慮していないのですが、それは後治療の影響を考慮しなくても分析結果が変わらないからでありまして、通常、例えば抗がん剤の評価などであれば後治療を考慮するのは当然でありまして、むしろ、なぜ後治療を考慮しないのが当然なのかというのは理解に苦しむ主張かなと思っております。

○○○委員
以前の品目の分析では、後治療を含める場合と含めない場合で分析結果が変わらなかったからということなのですか。

○国立保健医療科学院
そのように認識しています。

○○○委員
その辺りの検討内容はどこかに説明されているのでしたか。

○国立保健医療科学院
以前の報告書等に、そのような記載があるのではないかなと考えています。

○○○委員
分かりました。

○費用対効果評価専門組織委員長
その他の委員の先生方、いかがでしょうか。
後治療について、特に御議論がありましたので、この点について、では、○○沢委員、どうぞ。お願いします。

○○○委員
今の○○先生と同じで、今回いただいた資料の中では、後治療をゼロとするのは矛盾がおかしい。それは納得するのですけれども、後治療を入れたことによって、どう結果に影響するかということは全く説明されていないので、やはりいただいた資料を基に判断しようとするとなかなかよく分からないというので、恐らく後治療を入れると、QOLなのか、費用なのか、どちらかがさらに大きく影響するからこんなに結果に大きく影響すると思うのですけれども、それの説明が全くないのは後々よくないのではないかなと思いました。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
そうすると、後治療の影響をある程度分かる形の整理をしてほしいということですね。
科学院さん、その辺りについてはいかがですか。

○国立保健医療科学院
報告書のほうにその点に関して記載があるので、ぜひ御参照いただければと思います。

○費用対効果評価専門組織委員長
もしよろしかったら、今、口頭で簡単に、どれぐらいの差がつくものなのか、御説明いただいてもいいですか。すみません。

○国立保健医療科学院
すみません。ちょっと資料を探すので、お待ちいただきたいのですけれども。

○費用対効果評価専門組織委員長
分かりました。では、議論を進めさせていただいて、後でもし御説明いただけるのだったらお願いします。

○国立保健医療科学院
そもそもの考え方として、やはり後治療を考慮しないというのは特殊なケースで、後治療を考慮するのが当然のケースだと考えていますし、もし後治療を考慮しないのであれば、薬が切り替わった段階で分析を終了する、分析期間をそこまでにとどめるというのがスタンダードな考え方なのではないかと考えています。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。

○○○委員
すみません。別に後治療で切ると言っているわけではなくて、後治療を入れたときにQOLがどう変わっていくかとか、費用がどう変わっていくかという後治療の後の話を聞いているので、恐らく変わらないのであれば、入れようが入れまいが、絶対値は変わりますけれども、相対値は変わらないはずなのでいいのですけれども、この結果を見る限りでは相対値が変わっているので、費用が変わっているのか、QOLが変わっているのかが分からないので質問しています。やはり資料として、昔のものがあるから見てというのは乱暴かなと思います。

○費用対効果評価専門組織委員長
今の観点を含めて、科学院さん、御対応できる範囲でお願いしたいと思います。
議論は進めさせていただきますが、この後治療について、その他、先生方から御意見いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
関わるところでQOLのお話もございましたが、意見書のほうには幾つか委員の先生方から御意見いただいていますが、QOLについて、先生方から御意見あればいただきたいと思います。
ビニエット法かどうかという話については、昔からこの組織では議論させてきていただいているので、大体、先生方のコンセンサスは得られているのかなとは思います。では、その他、全体を通して、先生方から御意見とかはいかがでしょうか。
では、○○委員、どうぞ。お願いします。

○○○委員
すみません。議論を蒸し返すようで恐縮なのですけれども、追加的有用性の考え方について、まだ腑に落ちていないのでお聞きしたいのですが、発作の抑制効果は、完全発作消失率も50%レスポンダー達成率も統計学的に有意差が認められず、95%信頼区間も1をまたいでいます。完全発作消失率の点推定値は1を超えているが、50%レスポンダーは1を下回っているので、発作抑制に対する効果は明確に示されていないことは十分理解できます。一方、有害事象による治療中断率が低いということをもって追加的有用性があると判断することが妥当かについて理解しきれていない状況です。
何が言いたいかというと、有害事象による中断率についても、発作抑制に対する効果と同様にオッズ比は1を下回っていますが、95%信頼区間は1を跨いでいるので、点推定値だけで判断することと、発作抑制効果は明確ではないものの、有害事象による中断率が低減される可能性が高いから追加的有用性があるとする臨床的なさじ加減といいますか、バランスについて、もう少し説明していただけると助かります。

○費用対効果評価専門組織委員長
では、まず、科学院さんからもしコメントがあれば、お願いしてもよろしいですか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
臨床の先生方とも、その点、議論させていただいたのですけれども、臨床の先生方の感覚としては、効果は同等程度であるけれども、有害事象の軽減は期待できるというようなお話でしたので、有効性についてはほぼ等価である。その上で、安全性が一定改善されるということですので、その2点を考え合わせて、追加的有用性があると評価しております。

○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、臨床的な観点からの有効性の議論なのですが、いかがでしょうか。

○○○委員
おっしゃるように、今、御指摘あったように、有害事象は明らかに少ないので、中断しないような状況をつくれるという意味での追加的な有用性はあるという、これまで回答してきたとおりであります。

○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、いかがでしょうか。

○○○委員
結局、モデルのパラメーターとして、発作抑制に関しては対照と差がないオッズ比1として多分分析されているので、どういう結果が得られたら追加的有用性がある、ないという判断と、そのときの設定するモデルのパラメーターをどう設置するかについては、結構、議論になりますので、この辺りを上手く整理できると分かりやすいのかなというコメントだけです。

○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、大変重要な御指摘かなと思って伺っておりました。ありがとうございます。
科学院さん、初歩的な質問で恐縮なのですけれども、今の安全性とか中断については、具体的にQOLとかICERの議論の中でQALYのほうに反映するような分析モデルにはなっていないという理解でよろしいですね。
結局、そこもQOLに反映される話なのか、それも含めた追加的有用性の議論になったのか、念のため、確認で御質問させていただきました。
○○先生、中断に伴う臨床的な、有害事象の軽減インパクトというものはどんな内容であるのか、いわゆる疾病機序とかを含めて、先生に御解説いただければと思いますが、いかがでしょうか。

○○○委員
やはり有害事象で、眠気とかふらつきとかが出て中断したり、あるいは減量したりすることによって、当然、てんかん発作の再発ということが起こり得るので、入院しないといけないとか、そういう追加の医療的な負荷がかかったりということは起こり得るという意味での有用性ですので、そこをどう数値に入れていくのかというところが、そこが企業側の主張が極端で、一方、そこの部分をどこまで入れるのかというところが国立保健医療科学院さんの立場が、逆に言うと、企業側には厳し過ぎる部分が確かにあるのかもしれないですね。そう感じました。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。頭の整理がつきました。

○○○委員
委員長、臨床的な意味でお伺いしたいのですけれども、今回、利便性の改善で、企業の方は漸増期間を必要としなくて、最初から高い濃度といいますか、ちゃんとした治療ができますという話だったのですけれども、利便性はなかなか評価できないにしろ、そういう最初からフルドーズといいますか、ちゃんと使えることによって臨床的な効果、つまり、ちゃんと最初からコントロールできるのですとか、そういうものは関連があるのでしょうかという質問なので、ぜひ教えていただけたらありがたいのです。

○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、お願いします。

○○○委員
そこの把握はすごく難しいところがあるのですけれども、実際に再発して入院してきている方はやはり減量して不十分だということを、多々といいますか、時折ありますので、そういう意味で、しっかりと副作用がないような状況でコンプライアンスがいいというものは、我々にとっては非常にメリットの一つと捉えられているかなと思います。
そういう回答でよろしかったですか。

○○○委員
ありがとうございます。
ただ、私が聞きたかったのは、そういう利便性とかフルドーズで使えることが、例えばてんかん発作の抑制が、いわゆる少なければ起きるのに、そういうものを避けることができるとか、効果がないから中断しなくていいとか、そういう利便性が臨床的な効果といいますか、メリットにつながるようなエビデンスがあるのかという質問です。

○○○委員
実際はそういうふうにあるのですけれども、実際の臨床現場ではあるのですけれども、それがしっかりとエビデンスで出ているかというところが非常に乏しいかなと思います。本来であれば、これが市販されたときからそういうものをしっかりと観察研究等でデザインしてデータを取っていれば今回は非常にそれが生きてきたであろうに、たしか先ほど企業は●●月からとかとおっしゃっていたので、もったいないなという感じを受けました。

○○○委員
分かりました。ありがとうございました。

○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、お待たせしました。どうぞ。

○○○委員
すみません。ありがとうございます。○○先生への御質問と、あと、科学院様への御質問なのです。
1点目、○○先生にお伺いしたい点としましては、先ほどの○○先生からの御質問とも重なるのですけれども、両薬剤とも眠気とか倦怠感などの副作用は存在するということが添付文書等でも述べられているかと思うのですけれども、特に本薬剤で副作用が少ないとされているのは、それらの眠気とか倦怠感みたいなものが少ないのか。それとも、行動障害みたいな、より重篤のような副作用等が少ないという意味なのかということをお伺いしたいです。明確な違いがありそうなのでしょうか。

○○○委員
眠気とか倦怠感は差があるという、頻度も比較的多いので、そういう部分は非常にあるかなという感じなのですけれども、重篤なものにどれぐらい差があるかというものは、今、データを見ないと分からないですね。

○○○委員
承知しました。ありがとうございました。
先ほどの追加的有用性の議論とも重なるのですけれども、先ほどの中断率が必ずしも統計学的には有意でないけれども、追加的有用性があると判断して、治療継続率の推定に中断率のオッズ比を乗じて推定したということが多分述べられて、論点にも入っていると思うのですけれども、それが実際、ICERの推定におけるモデルで組み込まれているという理解でよろしいでしょうか。継続率を推定することで、ICERの推定にもちゃんと反映されてというように理解してよろしいでしょうか。

○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
御指摘のとおり、モデル上も組み込まれて反映されているということになります。

○○○委員
理解いたしました。ありがとうございます。
この統計学的に有意でないときでも点推定値を使ってモデルに入れるというのは、かなり一般的、最も確からしいだろうということで入れられるということでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
これはまさに状況によるという形になるのかなと思うのですけれども、今回の場合、一定程度、点推定値の値も大きいことと、また、臨床の先生方の御見解を伺いましても、安全性については少し違うのではないかとおっしゃっていただいているので、そのように対応したということになります。

○○○委員
理解いたしました。ありがとうございます。

○費用対効果評価専門組織委員長
その他の先生方、いかがでしょうか。
そうすると、あとは○○委員から御質問のあった後治療のインパクトについて、科学院さん、その辺りについてはいかがですか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
後治療のインパクトとしては、企業よりも増分QALYに与える影響が大きくなっているというところになります。実際には、具体的には企業の設定ですと、QALYが0.215のところ、公的分析の推計だと0.023まで小さくなると計算されております。その理由としては、やはり企業のモデルが後治療を死亡と同様に扱っているということから非常に大きな問題が生じていると考えていまして、先ほども議論にありましたように、ブリィビアクトのほうで治療中断率が低いということになっていますので、事実上、生存期間が延びてしまう効果が入ってしまうので、QOLの改善ではなくて、そもそも、生存期間が延びてしまうということで、予後の改善効果をかなり過大に推計しているということから、その効果を取り除くと、その値がかなり小さくなるということかなと理解しております。

○費用対効果評価専門組織委員長
細かく御説明ありがとうございました。
○○委員、いかがでしょうか。

○○○委員
さっきも言ったように、絶対値はしかたがないとしても、相対的なところの差が開く理由がよく分からないという、つまり、ブリィビアクトのほうがやめないから長く生きるということで理解してよろしいのでしょうか。

○国立保健医療科学院
実際の臨床的には生存期間が延びるということは分かっていないのですが、企業のモデルにおいては、後治療の状態を、QOLがゼロ、つまり、死亡と同様に扱っているため、その期間が、予後の生存期間の延長効果と同等の作用が働いてしまうので、それはさすがにおかしいのではないかということで、その設定をオフにすると増分QALYがかなり小さくなってくる。公的分析としてはそう考えております。

○○○委員
なかなかデータがないので理解が難しいのですけれども、何となく言いたいことは分かりました。

○費用対効果評価専門組織委員長
その他の先生方、いかがでしょうか。
ここまでの御議論で、まずは、集団(a)についての追加的有用性については、科学院さんの御説明で皆さん御納得されていると思います。あとは、分析対象集団(b)のほうの追加的有用性について、いわゆる中断の考え方とか、後治療の扱い、あとはQOLの扱いについて、整理が必要になります。御説明の一貫性が整っているかどうかという観点で私は伺っていたのですけれども、今までの御意見を踏まえると、そこは一応整っていらっしゃるようです。先生方の御意見も公的分析のほうを支持するという形だったかと思いますが、これらについて、その他、先生方から何か御意見いただければと思います。臨床的な観点からも、先ほど、○○先生から視点を御説明いただいたかと思いますが、いかがでしょうか。
よろしければ、そのような整理で議決に入らせていただきたいと思います。
今回は利益相反の方はいらっしゃらないので、このまま議決に入らせていただきます。
先生方の御意見を参考に、ブリィビアクト錠に関する費用対効果については、公的分析による再分析結果を費用対効果評価案として決定するということでよろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、再分析結果を費用対効果評価案として中央社会保険医療協議会に報告をさせていただきます。
なお、内示及び中央社会保険医療協議会に提出する資料に関しては、委員長に一任していただくということで、こちらもよろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。