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2025年9月26日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第6回議事録
日時
令和7年9月26日 13:00~
場所
オンライン開催
出席者
田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、赤沢 学委員、木﨑 孝委員、大寺 祥佑委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、後藤 温委員、野口 晴子委員、能登 真一委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、福田 敬専門委員、髙橋 祐二専門委員、山野 嘉久専門委員、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官
<事務局>
梅木医療技術評価推進室長 他
議題
○ ブリィビアクト錠に係る企業分析報告及び公的分析レビュー結果について
議事
○費用対効果評価専門組織委員長
ブリィビアクト錠に係る企業分析報告及び公的分析レビュー結果について御議論いただきます。
対象品目について、企業分析が提出されておりますので、企業からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容について先生方に御議論いただきたいと思います。
まずは事務局から説明をお願いいたします。
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、まず、本製品に関わる企業分析に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は、企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内で、ブリィビアクト錠に係る企業分析についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
では、始めてください。
○意見陳述者
では、始めさせていただきます。まず、2枚目を御覧ください。
基本分析の枠組みを示しています。主な枠組みについて説明いたします。
分析対象技術は、ブリィビアクト錠25mg、50mg。
分析対象集団は、てんかんの部分発作を有する以下の患者ということで、(a)として単剤療法による治療を受ける患者、(b)として併用療法を受ける患者となります。
比較対照技術は、分析対象集団(a)(b)ともにレベチラセタム。
3枚目を御覧ください。
分析モデルの構造を示しています。各健康状態は次のように定義しています。
非レスポンダーは、ベースラインからの発作回数の減少率が50%未満。
50%レスポンスは、発作回数の減少率が50%以上100%未満。
完全発作消失は、発作回数の減少率が100%です。
分析は、非レスポンダーの健康状態から開始し、ベースラインからの発作回数の減少率に応じて、50%レスポンスまたは発作完全消失の健康状態へ推移します。
有害事象や有効性の欠如、効果の減弱などが発生した場合は、後治療へ遷移します。後治療は、合理的多剤併用療法、迷走神経刺激法、外科手術によって構成されます。
また、死亡は、全ての健康状態から遷移すると仮定しました。
4枚目を御覧ください。
追加的有用性に関する結果を示します。まず、完全発作消失です。ネットワークメタナリシスの結果から、完全発作消失の達成に関して、本来ブリーバラセタムは、レベチラセタムよりも数値的に優れているという結果になりました。
完全発作消失は、有害事象とともに、てんかん治療の目標に挙げられており、この指標でレベチラセタムよりも優れているということは、臨床的に大きな意義を持つものであると考えられます。
5枚目を御覧ください。
50%レスポンダーレートの結果を示しています。
ネットワークメタナリシスの結果、50%レスポンダーの達成に関して、先ほどの完全発作消失の達成とは異なり、レベチラセタムがブリーバラセタムよりも優れているという結果を示しました。ただ、50%レスポンダーのように、てんかんの頻度が減少しただけでは治療が成功しているとは言えず、生活の質の向上にはそれほど大きな影響を及ぼさないということが、国内外から報告されているところであります。
6枚目を御覧ください。
有害事象における中止率の結果を示しています。
ネットワークメタナリシスの結果、有害事象による中止率は、ブリーバラセタムのほうがレベチラセタムよりも数値的に優れているという結果になりました。
先ほども申し上げましたように、有害事象は発作の完全消失とともに、てんかん治療の目標として挙げられており、ここでの有意性は、大きな臨床的な意義を満たすものであると考えています。
7枚目を御覧ください。
ブリーバラセタムの追加的有用性の評価をまとめて示しました。それぞれの指標に対して、ブリーバラセタムのオッズ比を算出し、表2にまとめております。
繰り返しになりますが、ブリーバラセタムはてんかん治療の目標である完全発作消失と治療の中断に至る有害事象の発現率で、ともにレベチラセタムよりも数値的に優れているという臨床的な意義の大きい結果が得られています。
8枚目を御覧ください。
各健康状態におけるQOLの値を示しています。
完全発作消失を達成した場合のQOLが0.899で、健康な人のQOLに近い値が得られていますが、50%レスポンスの達成では、0.493と発作の頻度が減少しただけでは、QOLの向上には不十分であることが確認され、国際てんかん連盟も完全発作消失を主要なエンドポイントとすべきであると強調しています。
ブリーバラセタムは、QOLにおいて最も重要とされている完全発作消失率で、レベチラセタムよりも数値的に優れた結果を示しました。
9枚目を御覧ください。
薬物超薬剤費用を示しています。
ブリーバラセタムの1日投与量は、添付文書上の最大投与量である200mgとして薬価を計算しました。
一方、レベチラセタムの1日投与量は、添付文書上の最小投与量である1,000mgとして、ブリーバラセタムが条件的に有利にならないように保守的に設定しました。
その結果、ブリーバラセタムの1日薬価は2,437円、レベチラセタムの1日薬価は249円となり、10倍近い開きとなりました。
このほか、この2剤と併用する薬剤費として315円を計上しています。
10枚目を御覧ください。
完全発作消失を達成している場合と、発生していない場合のてんかん治療の管理費用を示しました。
完全発作消失を達成した場合は、達成していない場合と比べ、約半分の管理費用であることが分かりました。
管理費の内訳や、その頻度に関しては、医師に直接インタビューを行った結果を基に算出しています。
11枚目を御覧ください。
基本分析の結果を示しました。
分析対象集団(a)の単剤療法では、評価に至る信頼性の高い臨床試験や観察試験が存在しないため、分析することができませんでした。
また、分析対象集団(b)である併用療法の結果を表にまとめています。レベチラセタム+薬物療法に対して、ブリーバラセタム+薬物療法の増分費用は147万9484円、増分効果が0.475QALYで、ICERが317万7465円/QALYという結果になり、費用対効果の基準値である500万円/QALYを下回るという結果となりました。
12枚目を御覧ください。
一元感度分析の結果を示しています。
ICERに影響を与える上位10個のパラメータに関して感度分析を行った結果、ICERの上限が500万円/QALYを超えるパラメータはありませんでした。この結果は、高い頑健性を示しているものと思われます。
続いて、13枚目を御覧ください。
確率的感度分析の結果、ICERが500万円/QALY以下になる確率は70%以上となりました。
14枚目の追加的有用性に関する見解に関しましては、今回の会議に御参加いただいている○○の○○先生より、臨床医の立場から陳述していただきたいと思います。
○○先生、よろしくお願いいたします。
○意見陳述者(専門家)
よろしくお願いいたします。
発言の機会をいただきましてありがとうございます。○○病院の神経内科の○○と申します。
日々外来病棟でてんかん診療を中心に行っておりますので、その立場から御説明させていただきます。
てんかんの治療で日々重要であると感じることは大きく2点ございます。
まず、てんかん発作を完全に消失するということ、それから、長期間安全に抗てんかん薬を内服治療できるということの2点に尽きます。
1点目でございますが、てんかんの治療の最大の目的は、てんかん発作を完全に消失させることだと考えております。患者さんのQOLの向上も加えて、逆に、もし1回でもてんかん発作が再発してしまいますと、例えば自動車の運転が一定期間制限されること、また、就職、就労継続の問題、社会的、経済的に大きな影響を与えますので、てんかん発作を完全に消失させるということが、まず最大の治療目標と考えております。
もう一つは、これは、てんかんに関して非常に特異的なものでありますが、いかに安全に抗てんかん薬の治療が継続できるかという点でございます。
小児の一部のてんかんのタイプを除いて成人に発症するてんかんは、数年、数十年と長期間にわたって抗てんかん薬を内服しないといけません。てんかんは、基本的に完治という概念はなく、抗てんかん薬と一生つき合っていくということになります。
したがいまして、ブリーバラセタムは長期間内服しても有害事象による中断率が少ないことが特徴ですので、長期的に安全な治療の継続が可能と考えられます。
薬理学的には、ブリーバラセタムはレベチラセタムよりも、SV2Aがより特異的に作用する治療薬でございますので、日々のてんかん診療を行っている上でも、レベチラセタムよりも発作抑制効果が強く、かつ眠気、ふらつき、精神症状といった副作用が少ないという印象がございます。
以上より、レベチラセタムは、てんかん発作を完全に消失させること、また、長期間にわたり安全に治療を継続できるということ、この2つの最大のてんかん診療の目的を達し得る抗てんかん薬と考えております。
以上のような根拠やネットワークメタナリシスの結果を根拠に、ブリーバラセタムのレベチラセタムに対する追加的有用性を主張することは、私は、臨床医の立場から妥当と考えております。
以上になります。よろしくお願いいたします。
○意見陳述者
企業側の意見陳述は、これで終わりにしたいと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の皆さんから御意見、御質問はございますでしょうか。
いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
○○先生、どうぞ。
○○○委員
○○ですけれども、1点質問なのですけれども、 50%から100%未満は、レベチラセタムよりも劣っているという結果だったと思うのです。そこの部分も優れていて、完全消失率も優れているというのであれば、このお薬が優れているということを、より強い根拠を持って納得できるかなと思ったのですけれども、そこの乖離をどのように御説明されるのかということと、例えば50%以上100%未満と、100%完全消失も加えた場合の有効性はどうだったのかという解析を行っているのかという点について、いかがでしょうか。
○意見陳述者
50から100の解析については特に行っておりませんで、50%レスポンスの定義が、ベースラインからの改善率が50%以上100%未満ということでまとめた形で出しております。
○意見陳述者(専門家)
○○の○○と申しますが、1点、発言させていただいてもよろしいでしょうか。
てんかんを基に見ますと、大体てんかんの約7割の患者さんは、抗てんかん発作薬で、70%ですね、完全消失すると言われております。
ですので、主に抗てんかん薬の効果を見る場合には、100%のレスポンダーと、あと50から100までのレスポンダー、それから、50から25もしくはゼロまでのレスポンダーという論文が非常に多うございまして、先生のおっしゃるように、乖離という面はあるかもしれませんが、これは逆に言うと、ほぼ、ブリーバラセタムが100%のレスポンダー、完全な発作消失率を得ていると、逆に証拠になるのではないかとも考えております。
○○○委員
結局、その証拠になるデータを出そうと思うと、両方の群を足した場合にどうなるのかというデータが出てこないと、証拠にならないと思うのですね。ですので、そうかもしれないという形ですと、なかなかその根拠にはならないので、そのデータをしっかりと出していただくことは非常に重要なポイントかなと思いました。
○意見陳述者
はい、このような乖離が発生するバックグラウンドとして、薬理作用というものが1つあるかと思うのです。
ブリーバラセタムは、てんかんの治療に使用する最も新しい第三世代の抗てんかん薬でございまして、レベチラセタムと共通のシナプスの結合メカニズムでは説明できないようなレベチラセタムよりも潜在的に優れた有効性と忍容性を示していくというところがあります。
また、ブリーバラセタムは、M型、ポタシウム電流、それから遅延整流、過分極活性化陽イオン電流を抑制して、電位依存的なソディウム電位を濃度依存的に抑制するでありますとか、また、ブリーバラセタムは、シミュレーションモデルで神経細胞の活動電位の発火、これを減少させ、活動電位の振幅を低下させるという作用もあります。
あと、ブリーバラセタムは、急性発作モデルで発作を軽減する効果がありますけれども、レベチラセタムは、一部のモデルでのみの効果にとどまると、こういった違いがございまして、これが効果の差に基づいているのではないのかと考えておるところでございます。
○○○委員
そういう動物レベルでのデータは、あまりサポーティブにはならないと思うのです。ですので、しっかりとそこら辺の解析のデータが、もし入手できるのであれば、そういうデータを出していただくような努力をしていただくのは、非常に重要なことかなと思います。
以上で終わります。
○費用対効果評価専門組織委員長
企業さん、よろしいですか。
では、○○委員、お願いします。
○○○委員
同じ件に関しましてなのですけれども、ネットワークメタ解析の結果を見させていただくと、ブリーバラセタムとレベチラセタムの効果と信頼区間は、プラセボに対してのみの表記で、この2つの薬剤を比べて統計的有意差を見ているわけではないと思います。
ですので、この点推定値が上か下かというだけの議論になっておりますので、統計的なエビデンスがあるとは、この資料では言えないのではないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
○意見陳述者
確かにそうですね、ここの結果につきましては、有意的な差はついていないということになります。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、よろしいですか。
○○委員も多分同じような議論でしょうか、どうぞお願いします。
○○○委員
○○先生の御質問なのですけれども、プラセボに対する抗てんかん薬ネットワークメタナリシスから各アウトカムの点推定値を求め、資料の7ページにその点推定値の比を取り間接比較によるレベチラセタムに対するBRVの基本設定値とされていて、完全発作消失達成のオッズ比を1.208とされています。
一方で、12ページの一元感度分析では、この完全発作消失率のオッズ比の95%信頼区間が記載されていますが、1を跨いで幅がすごく広い状況になっていることに関して指摘されていると思います。ここで少し企業さんに説明していただきたいのは、完全発作消失達成のオッズ比は点推定値として、1.2と推定され1を超えていますが、その95%信頼区間は0.45から3.194広い信頼区間幅になっており、この結果をもってレベチラセタムに対して完全発作消失率が、十分に追加的有用性があると判断することが適当なのかについて、どうお考えなのかを説明していただければと思いますが、○○先生、それでよろしいでしょうか。
○○○委員
そうです、まさしくその点です。ありがとうございました。
○意見陳述者
ここについては、解析を委託している会社の方にお答えいただければと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○意見陳述者
ありがとうございます。○○でございます。
御指摘のとおり間接比較の結果は、残念ながら信頼区間は1をまたいでしまっておりまして、統計学的な有意性というところに関しましては、お示しできなかったところが実際かと思っております。
ただ、企業、私たちの立場としては、先ほど先生のほうからも御説明いただいたとおり、臨床的な背景からも有効性としていい傾向があるというところを説明可能と考えておりますので、一旦この点推定値としては、有効性として示せていたデータがありましたので、これに基づいて費用効果分析、費用対効果を評価してみると、今回はこういったデータを示してきましたので、それに対する御評価だったりとか御判断に関しましては、先生方に御判断いただく必要があるところかなと考えております。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、どうでしょうか。
○○○委員
ネットワークメタ解析ですと、総当たり戦で有意差検定もソフトウエア的には簡便に計算できると思うのですね。ですので、そこをやはりエビデンスとしては示していただいた上での議論にしていただきたかったなとは思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員は、いかがでしょうか。
○○○委員
臨床的な意味合いというのは、今まで御説明されていて、十分理解はできましたので、今後、内部で議論するべき点かと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、どうぞ。
○○○委員
私は、ちょっと質問が違うのですけれども、11ページ目の分析対象集団(a)というところで、信頼性の高い臨床試験が存在しないため、分析不能と言っているのですけれども、先ほどの統計解析と同じで、ないというのは、結構証明するのは難しくて、差があるエビデンスは、お示ししていただいたように出せるのですけれども、ないというのは、結構サボればないとなってしまうので、それで、ないということが企業にとっていいことであれば、やはり本当にないのかという議論は、絶対にやらなくてはいけないのですけれども、その辺はどう考えているか教えていただけますか。
○意見陳述者
単剤療法につきましては、臨床試験について調べてみたのですけれども、それはないということであります。
それで、観察試験は幾つかあるのですけれども、それぞれの観察試験、例えば、ブリーバラセタムについては、2つの観察試験がございます。
同じように、レベチラセタムも2つの試験でございまして、その評価項目を見ると、それぞれ出てはいるのですけれども、それぞれの試験同士を比較するような項目での評価が出されていないというところがございまして、これにつきましては、追加的有用性の判断に足るような試験がないという結論にさせていただいているということになります。
○○○委員
でも、ないと言ってしまったほうが、結局御社にとってはメリットになるとすると、どのぐらいやったかとか、本当にないのかとかという議論に絶対になるのですけれども、そこはもう、科学院の資料にもありますけれども、それはしようがないと考えているということでしょうか。
○意見陳述者
2剤の比較ではないのですけれども、このブリーバラセタムの中でリアルワールドエビデンスの結果で、単剤療法が入っているものもございますので、その中で単剤と、それから併用療法を比較したものがございます。
その結果を見ますと、3か月、6か月、12か月時点の完全発作消失率を見ると、むしろその単剤のほうが、結果がいいということが出ておりますので、同じように、有効性につきましては、単剤でもあるのかなということでございまして、レベチラセタムと同じような、比較ができるような観察比較があった場合には、比較可能であるので、有効性の判断をしてみたかったということがございます。
ですから、企業にとって、これを分析不能とすることが有利であるかというと、そういう判断ではないということになります。
○○○委員
最後に分析対象集団として、そもそも単剤が、あまりエビデンスがないようなものが、わざわざ上がってきたというのが、逆に言うと理解できないのですけれども、その辺はどう考えているのでしょう。
○意見陳述者
これにつきましては、臨床試験の中においても、単剤での臨床試験は行われておりません。
ただ、海外で、アメリカで承認されているとか、あとは、ほかの薬剤でも、単剤において、その有効性、安全性に関しては問題がないというものがあるということで、そういったものをシミュレーションによって、今回の単剤療法というものも、臨床試験がない段階ではありますけれども、承認されたと理解をしております。
○○○委員
ちなみに実臨床では、やはり単剤で使われるのかどうかは、どうなのですか。
○意見陳述者
実臨床では、単剤で使われているということが分かっております。
○○○委員
なるほど、でも、エビデンスはないわけですね。
○意見陳述者
エビデンスは、今のところはないです。
○○○委員
分かりました。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、これで質疑応答を終了いたします。
続きまして、科学院から本剤に関わる企業分析についての公的分析のレビュー結果の御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。よろしくお願いします。
○国立保健医療科学院
国立保健医療科学院です。
資料ですけれども、費用対費-1-4「ブリーバラセタム(ブリィビアクト)に関する公的分析のレビュー結果」、この資料を御参照ください。
2ページ目になりますけれども、公的分析において論点として挙げさせていただいたものを5つ並べております。順次御説明いたします。
3ページ目ですけれども、論点1、分析対象集団(b)の追加的有用性についてという点です。
先ほど御議論ありましたように、集団(b)の併用療法における治療を受けている患者においては、追加的有用性評価に際して、ネットワークメタ分析を実施して追加的有用性を検討しております。
しかし、製造販売業者が実施したネットワークメタアナリシスや、以下4点記載させていただいておりますが、課題がありまして、分析の妥当性等について検討する必要があるものと考えています。
2点目、また、ネットワークメタ分析で得られた結果の解釈についてですけれども、製造販売業者のネットワークメタアナリシスの結果、レベチラセタムに対するブリーバラセタムの完全発作消失率のオッズ比が1.208、有害事象における治療中断率が0.678であったことから、ブリーバラセタムの追加的有用性が示されていると主張をされています。
しかし、完全発作消失率のオッズ比は95%信頼区間が広いということに加えて、50%レスポンダーの達成率のオッズ比は0.787となっておりまして、レベチラセタムと比較して、有効性が劣る可能性が示唆されています。
この点から、製造販売業者が実施したネットワークメタアナリシスには課題があるということから、その分析手法や使用データ、結果の解釈について検討を行いたいと考えております。
5ページ目、論点2ですけれども、治療維持の継続率についてです。
製造販売業者は、投与後3か月間に有害事象が発生せず、治療を継続できた患者については、その後の生涯にわたる治療継続率を推計するに当たり、ブリーバラセタムではRCT、レベチラセタムでは観察研究のデータを用いています。
その結果、レベチラセタムと比較してブリーバラセタムに高い治療継続率が推計されています。しかし、RCTと観察研究では研究デザイン等が大きく異なるため、単純な比較をすることには課題があると考えています。
このことから、生涯にわたる治療継続率の推計方法について再検討する必要があります。
6ページ目、論点の3番目ですけれども、分析モデルにおける後治療の扱いについてです。
製造販売業者は、分析モデルにおいて、ブリーバラセタムまたはレベチラセタムによる治療を中止した後に、ブリーバラセタムとレベチラセタムを含まない合理的な多剤併用療法、迷走神経刺激療法、外科手術等により治療される健康状態を後治療と定義しております。
製造販売業者は、この後治療における費用とQOLの値をゼロであると設定しておりますが、これは、死亡と同等の健康状態であるということを意味するところです。当然ながら後治療の患者は生存しておりますので、費用とQOL値がゼロになることはあり得ません。これらの設定について再分析を検討する必要があると考えております。
7ページ目、論点4ですけれども、各健康状態のQOL値について、製造販売業者は、韓国の一般人を対象としたビニエット法に基づいてQOL値データを用いています。しかし、ビニエット法については、種々の限界があることから、対象者本人から回答を得ることが困難な場合等に限って、使用してよいものとガイドライン上位置づけられています。
部分発作を有するてんかん患者に対しては、ブリーバラセタムの臨床試験等を含めて、患者本人に対するQOL調査が行われています。
これらの値と比較しますと、製造販売業者が使用したデータについては、患者本人を対象に測定されたQOL値よりもかなり低値であるという可能性があります。
よって、このようなQOL値の設定について、その妥当性を検討する必要があるものと考えています。
8ページ目、最後ですけれども、論点5、追加的有用性についてです。
集団(a)における追加的有用性評価について、製造販売業者は評価に至る臨床試験が存在せずに、追加的有用性の判断ができないとしまして、分析不能であるという結果を提出いただいております。
しかし、製造販売業者が追加的有用性を検討するために実施したシステマティックレビューはRCTのみが対象となっています。
分析ガイドライン上では、RCTに加えて非RCTのシステマティックレビューを実施することとされておりまして、このことから、非RCTのデータを対象とした検討を行った上で、分析可否の判断や追加的有用性の評価を行う必要があるものと考えています。
以上から、9ページ目になりますが、公的分析としては、今後再分析を実施させていただきたいと考えております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
では、委員の方から今の御説明に関して御質問等はございますでしょうか。
いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。
(意見陳述者退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、当該品目について御議論をお願いしたいと思っております。
論点は、先ほど御説明のあった5つということでございます。
臨床の御専門の先生方が御出席されておりますので、先に○○先生と○○先生から改めて御意見をいただきたいと思うのですが、○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
意見書にも書かせていただきましたけれども、分析方法と科学的妥当性とどっちに分類するか少し迷ったのですけれども、保健医療科学院の先生方の分析が妥当だと考えておりまして、企業側の分析に関しては、QOL値に関しては、当事者、患者さん自身がどのように感じられるかということが、やはり重要だと思いますので、そういったデータに基づいた分析をすべきだろうということと、後治療のQOL値の設定は、これはやはり妥当ではないと考えられるかと思います。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
私も保健医療科学院の御指摘は、非常に適切だなと感じております。できるだけ、そういう客観的なデータを出していただく努力を伝えていただきたいと感じました。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
その他の先生方、いかがでしょうか。
○○先生と○○先生のほうから、先ほどの議論で、もし追加があればいただきたいと思いますが、一番重要かなと思って伺っておりましたので、統計学の御専門から見て、いわゆる追加的な有用性の解釈、どうでしょうか。
○○○委員
やはり、結果は、直接比較のところを11ページ目、記載はされていたのですけれども、そこについての説明が全くなくて、議論的には点推計値だけで、こちらの薬のほうが勝っているという議論でしたので、少し客観性が乏しいといいますか、有意差がないのであればないで、きちんと説明していただいた上で、その理由は何なのかというところのディスカッションだったら分かるのですが、あえてそこを避けて説明をされていたというところが非常に気になりました。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、いかがでしょうか。
○○○委員
明らかに統計学的には有意差は認められていませんので、臨床的な側面から追加的有用性を説明しようという感じかと思います。
ただ、この結果に対する原因の考察に加えて、実際の臨床的にブリーバラセタムとレベチラセタムの効果や使い勝手だとか、中止率など、どこまで説明できるか次第かと思いますが、個人的には、かなり厳しいのではないかなという気がします。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
せっかくですので、○○先生と○○先生から今のコメントに関して、臨床の御経験から御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○○○委員
恐らくあまり差がないのだろうなと、効果に関しては思っていたのですけれども、実際、結果を見ると、そうなのかなという気もします。
レベチラセタムの問題点として易怒性ですね、少し怒りっぽくなってしまったり、興奮してしまったりする症状が出ることがあるのですが、ブリィビアクトのほうがそちら側が少ないという話を伺っているので、その点での差はあるかなとは思いますけれども、効果に関しては、恐らくそんなに差はないのだろうというのが、多分、臨床的な専門家の意見を総合してもそうなのかなと思っています。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
レベチラセタムは、かなりよく使われているお薬で、やはり、○○先生おっしゃったように、どちらかというと、副作用とかが出たときにどうするのかというニーズのほうが、非常に強いのが臨床の今の状況でありまして、そういう部分での期待というのはございます。
あとは、薬価の問題とかがあるので、そういう方に、今度は薬価の部分でなかなか使いにくい、あるいは使われにくいという部分もあるというのが、今の臨床的な現状かなと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
いかがでしょうか、全体を通して、委員の先生方から何かコメント、御意見はございますでしょうか。
○○委員、どうぞ。
○○○委員
○○と申します。どうもありがとうございました。
私から質問なのですけれども、先ほど科学院の先生からの御発表において、5ページ目の完全発作消失率の信頼区間の0.457から3.194というのは、何に対して、業者の資料においては、感度分析を用いたときの上限値と下限値のところを参照されているということでしょうか。独自に信頼区間と、もともと多分LEVに対するオッズ比は、ネットワークメタ解析では推定されていなかったところだと思うのですけれども、それは科学院のほうで計算されたということでしょうか、すみません、理解が私の認識不足でしたら、すみません。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員から何かございますか。
○○○委員
○○です。私もその点すごく気になりまして、ネットワークメタ解析から直接的に信頼区間と出るので、それかなと思って最初見たのですけれど、一元感度解析と書いてあってパラメータを動かしたとも書いてあるので、ですので、それがネットワークメタから直接吐き出してきたものなのかどうかというのが判断できなくて聞いたところもあります。
多分、科学院さんのは、○○先生が御説明いただいた11ページのところの資料から取られていると思うので、それがネットワークメタから直接取ってきたものなのか、さらにそこに何か感度解析的に入れたものなのかは、私も分からない点でしたので、お聞きしたいと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
御説明が少し不足していたようで申し訳ありません。企業のほうの資料の費-1-3の7ページ目、御参照いただきますと、基本の設定値として、ネットワークメタナリシスから1.208という数値が記載されております。
これは、分析上の基本設定値になりますが、12ページ目を御参照いただきますと、こちらは、感度分析を実施するに当たって、各変数の95%信頼区間に基づいて値を振っていると記載されておりまして、その下限値が0.457、上限値が3.194となっております。
こちらが、95%信頼区間に相当するものでありまして、これは、ネットワークメタアナリシスの吐き出した結果とも一致するものとなっています。
○○○委員
どうもありがとうございます。よく理解できました。95%信頼区間と書かれたものが、ネットワークメタアナリシスから吐き出されたものと一致するということで理解しました。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生もうなずかれていますからよろしいですね、大丈夫ですね。
○○○委員
はい。ですので、私の意見としては、ネットワークメタから直接吐き出したのであれば、最初にネットワークメタを表示した時点で、そこのオッズ比と信頼区間は、あそこで出すべきだったと思うのです。
ですので、本来であれば、最初に出していただければ、誰も混乱しなかった点だと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
その他の先生方、いかがでしょうか。
よろしいでしょうか、大体議論は尽くされたと思いますが。
それでは、議決に入らせていただきたいと思います。論点5つに対しての再分析ということになろうかと思いますけれども、○○委員におかれましては、議決の間一時御退席をお願いいたします。
(○○委員退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員を除く先生方の御意見を参考に、先生方の御意見をまとめますと、企業の分析につきまして、決定された分析枠組みに沿って分析がなされているということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
次に、企業の分析データ等の科学的妥当性は妥当ではないと考えられる部分があるということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
こちらもありがとうございます。
最後となりますが、公的分析によるレビュー実施により再分析を実施するという結果の妥当性はおおむね妥当ということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、公的分析におかれまして御指摘のあった5つの論点について再分析をしていただければと思っております。
○○委員、どうぞお願いします。
○○○委員
科学院の、さっき私が質問したエビデンスがないから、単剤は分析不能というところなのですけれども、結局科学院のほうでは、観察研究も含めて、わざわざ再分析をしなければいけないという、かなり負荷が大きい課題が残っていて、もともとやはり企業は追加的有用性があるかないかについては、やはり示す義務があるはずなのですけれども、簡単に言ってしまえば、ないと言ってしまえば、いわゆる費用の、何というか、悪いということであっても、分析が除かれてしまうので、費用対効果的にはないと言ってしまったほうが、エビデンスがなかったり、効果が証明できないものに対しては、かなり有利に働くというのは事実だと思います。
ですので、統計解析と同じで、やはり追加的有用性が証明できるかできないかという話が大事で、追加的有用性が証明できるのであれば、科学的エビデンスの質について議論すればいい話なのですけれども、ないと言ったものに対して、いや、あるよ、だから再分析に使えますよと言うと、公的分析班の仕事が非常に増えるだけなので、やはり、ないという場合は、かなり企業にとって不利という扱いにしていかないと、今後、ほかにもいっぱい同じようなことで、3つぐらい私はコメントをしているのですけれども、そこは評価のやり方としては、何か考えていただいたほうが、結局、余計な仕事がなくていいのかなと思いましたので、ぜひ御検討いただければいいなと思います。
今回の件には関係ないのですけれども、全体的な話として、ついでに御意見をさせていただきました。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、大変ありがとうございます。もっともな御意見かなと思って、今、伺っておりました。
この品目に関しては、一応御意見という形で伺っておきます。ただ、先ほど来、委員の方々も触れたとおり、混乱を招くような御説明もあったので、これは事務局さんとの御相談ですけれども、企業側のほうに少しそういった点、今後気をつけていただきたいということを、何かお伝えするような機会とかがあるかどうかというと、ロジ的なものを含めていかがでしょうか。
○事務局
事務局でございます。
分析不能と、あとは追加的有用性がないと言ったところの、恐らくその扱いのことだと思いますので、そちらは、今回の令和8年度の見直しに向けての意見書でも同じようなことをいただいておりますので、部会などで今後議論がされることだと認識しております。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、それでよろしいですか。一応、対外的にもメッセージとして出ていくのが重要だというお考えをお示しされたと思いますので、それを意見として整理させていただくということにさせていただきます。
その他の先生方、この品目について、何か追加でコメントはございますでしょうか。
よろしいですか。では、先ほどあった5点について、科学院さんのほうには再分析を実施していただくということで進めさせていただきます。ありがとうございます。
ブリィビアクト錠に係る企業分析報告及び公的分析レビュー結果について御議論いただきます。
対象品目について、企業分析が提出されておりますので、企業からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容について先生方に御議論いただきたいと思います。
まずは事務局から説明をお願いいたします。
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、まず、本製品に関わる企業分析に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は、企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内で、ブリィビアクト錠に係る企業分析についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
では、始めてください。
○意見陳述者
では、始めさせていただきます。まず、2枚目を御覧ください。
基本分析の枠組みを示しています。主な枠組みについて説明いたします。
分析対象技術は、ブリィビアクト錠25mg、50mg。
分析対象集団は、てんかんの部分発作を有する以下の患者ということで、(a)として単剤療法による治療を受ける患者、(b)として併用療法を受ける患者となります。
比較対照技術は、分析対象集団(a)(b)ともにレベチラセタム。
3枚目を御覧ください。
分析モデルの構造を示しています。各健康状態は次のように定義しています。
非レスポンダーは、ベースラインからの発作回数の減少率が50%未満。
50%レスポンスは、発作回数の減少率が50%以上100%未満。
完全発作消失は、発作回数の減少率が100%です。
分析は、非レスポンダーの健康状態から開始し、ベースラインからの発作回数の減少率に応じて、50%レスポンスまたは発作完全消失の健康状態へ推移します。
有害事象や有効性の欠如、効果の減弱などが発生した場合は、後治療へ遷移します。後治療は、合理的多剤併用療法、迷走神経刺激法、外科手術によって構成されます。
また、死亡は、全ての健康状態から遷移すると仮定しました。
4枚目を御覧ください。
追加的有用性に関する結果を示します。まず、完全発作消失です。ネットワークメタナリシスの結果から、完全発作消失の達成に関して、本来ブリーバラセタムは、レベチラセタムよりも数値的に優れているという結果になりました。
完全発作消失は、有害事象とともに、てんかん治療の目標に挙げられており、この指標でレベチラセタムよりも優れているということは、臨床的に大きな意義を持つものであると考えられます。
5枚目を御覧ください。
50%レスポンダーレートの結果を示しています。
ネットワークメタナリシスの結果、50%レスポンダーの達成に関して、先ほどの完全発作消失の達成とは異なり、レベチラセタムがブリーバラセタムよりも優れているという結果を示しました。ただ、50%レスポンダーのように、てんかんの頻度が減少しただけでは治療が成功しているとは言えず、生活の質の向上にはそれほど大きな影響を及ぼさないということが、国内外から報告されているところであります。
6枚目を御覧ください。
有害事象における中止率の結果を示しています。
ネットワークメタナリシスの結果、有害事象による中止率は、ブリーバラセタムのほうがレベチラセタムよりも数値的に優れているという結果になりました。
先ほども申し上げましたように、有害事象は発作の完全消失とともに、てんかん治療の目標として挙げられており、ここでの有意性は、大きな臨床的な意義を満たすものであると考えています。
7枚目を御覧ください。
ブリーバラセタムの追加的有用性の評価をまとめて示しました。それぞれの指標に対して、ブリーバラセタムのオッズ比を算出し、表2にまとめております。
繰り返しになりますが、ブリーバラセタムはてんかん治療の目標である完全発作消失と治療の中断に至る有害事象の発現率で、ともにレベチラセタムよりも数値的に優れているという臨床的な意義の大きい結果が得られています。
8枚目を御覧ください。
各健康状態におけるQOLの値を示しています。
完全発作消失を達成した場合のQOLが0.899で、健康な人のQOLに近い値が得られていますが、50%レスポンスの達成では、0.493と発作の頻度が減少しただけでは、QOLの向上には不十分であることが確認され、国際てんかん連盟も完全発作消失を主要なエンドポイントとすべきであると強調しています。
ブリーバラセタムは、QOLにおいて最も重要とされている完全発作消失率で、レベチラセタムよりも数値的に優れた結果を示しました。
9枚目を御覧ください。
薬物超薬剤費用を示しています。
ブリーバラセタムの1日投与量は、添付文書上の最大投与量である200mgとして薬価を計算しました。
一方、レベチラセタムの1日投与量は、添付文書上の最小投与量である1,000mgとして、ブリーバラセタムが条件的に有利にならないように保守的に設定しました。
その結果、ブリーバラセタムの1日薬価は2,437円、レベチラセタムの1日薬価は249円となり、10倍近い開きとなりました。
このほか、この2剤と併用する薬剤費として315円を計上しています。
10枚目を御覧ください。
完全発作消失を達成している場合と、発生していない場合のてんかん治療の管理費用を示しました。
完全発作消失を達成した場合は、達成していない場合と比べ、約半分の管理費用であることが分かりました。
管理費の内訳や、その頻度に関しては、医師に直接インタビューを行った結果を基に算出しています。
11枚目を御覧ください。
基本分析の結果を示しました。
分析対象集団(a)の単剤療法では、評価に至る信頼性の高い臨床試験や観察試験が存在しないため、分析することができませんでした。
また、分析対象集団(b)である併用療法の結果を表にまとめています。レベチラセタム+薬物療法に対して、ブリーバラセタム+薬物療法の増分費用は147万9484円、増分効果が0.475QALYで、ICERが317万7465円/QALYという結果になり、費用対効果の基準値である500万円/QALYを下回るという結果となりました。
12枚目を御覧ください。
一元感度分析の結果を示しています。
ICERに影響を与える上位10個のパラメータに関して感度分析を行った結果、ICERの上限が500万円/QALYを超えるパラメータはありませんでした。この結果は、高い頑健性を示しているものと思われます。
続いて、13枚目を御覧ください。
確率的感度分析の結果、ICERが500万円/QALY以下になる確率は70%以上となりました。
14枚目の追加的有用性に関する見解に関しましては、今回の会議に御参加いただいている○○の○○先生より、臨床医の立場から陳述していただきたいと思います。
○○先生、よろしくお願いいたします。
○意見陳述者(専門家)
よろしくお願いいたします。
発言の機会をいただきましてありがとうございます。○○病院の神経内科の○○と申します。
日々外来病棟でてんかん診療を中心に行っておりますので、その立場から御説明させていただきます。
てんかんの治療で日々重要であると感じることは大きく2点ございます。
まず、てんかん発作を完全に消失するということ、それから、長期間安全に抗てんかん薬を内服治療できるということの2点に尽きます。
1点目でございますが、てんかんの治療の最大の目的は、てんかん発作を完全に消失させることだと考えております。患者さんのQOLの向上も加えて、逆に、もし1回でもてんかん発作が再発してしまいますと、例えば自動車の運転が一定期間制限されること、また、就職、就労継続の問題、社会的、経済的に大きな影響を与えますので、てんかん発作を完全に消失させるということが、まず最大の治療目標と考えております。
もう一つは、これは、てんかんに関して非常に特異的なものでありますが、いかに安全に抗てんかん薬の治療が継続できるかという点でございます。
小児の一部のてんかんのタイプを除いて成人に発症するてんかんは、数年、数十年と長期間にわたって抗てんかん薬を内服しないといけません。てんかんは、基本的に完治という概念はなく、抗てんかん薬と一生つき合っていくということになります。
したがいまして、ブリーバラセタムは長期間内服しても有害事象による中断率が少ないことが特徴ですので、長期的に安全な治療の継続が可能と考えられます。
薬理学的には、ブリーバラセタムはレベチラセタムよりも、SV2Aがより特異的に作用する治療薬でございますので、日々のてんかん診療を行っている上でも、レベチラセタムよりも発作抑制効果が強く、かつ眠気、ふらつき、精神症状といった副作用が少ないという印象がございます。
以上より、レベチラセタムは、てんかん発作を完全に消失させること、また、長期間にわたり安全に治療を継続できるということ、この2つの最大のてんかん診療の目的を達し得る抗てんかん薬と考えております。
以上のような根拠やネットワークメタナリシスの結果を根拠に、ブリーバラセタムのレベチラセタムに対する追加的有用性を主張することは、私は、臨床医の立場から妥当と考えております。
以上になります。よろしくお願いいたします。
○意見陳述者
企業側の意見陳述は、これで終わりにしたいと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の皆さんから御意見、御質問はございますでしょうか。
いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
○○先生、どうぞ。
○○○委員
○○ですけれども、1点質問なのですけれども、 50%から100%未満は、レベチラセタムよりも劣っているという結果だったと思うのです。そこの部分も優れていて、完全消失率も優れているというのであれば、このお薬が優れているということを、より強い根拠を持って納得できるかなと思ったのですけれども、そこの乖離をどのように御説明されるのかということと、例えば50%以上100%未満と、100%完全消失も加えた場合の有効性はどうだったのかという解析を行っているのかという点について、いかがでしょうか。
○意見陳述者
50から100の解析については特に行っておりませんで、50%レスポンスの定義が、ベースラインからの改善率が50%以上100%未満ということでまとめた形で出しております。
○意見陳述者(専門家)
○○の○○と申しますが、1点、発言させていただいてもよろしいでしょうか。
てんかんを基に見ますと、大体てんかんの約7割の患者さんは、抗てんかん発作薬で、70%ですね、完全消失すると言われております。
ですので、主に抗てんかん薬の効果を見る場合には、100%のレスポンダーと、あと50から100までのレスポンダー、それから、50から25もしくはゼロまでのレスポンダーという論文が非常に多うございまして、先生のおっしゃるように、乖離という面はあるかもしれませんが、これは逆に言うと、ほぼ、ブリーバラセタムが100%のレスポンダー、完全な発作消失率を得ていると、逆に証拠になるのではないかとも考えております。
○○○委員
結局、その証拠になるデータを出そうと思うと、両方の群を足した場合にどうなるのかというデータが出てこないと、証拠にならないと思うのですね。ですので、そうかもしれないという形ですと、なかなかその根拠にはならないので、そのデータをしっかりと出していただくことは非常に重要なポイントかなと思いました。
○意見陳述者
はい、このような乖離が発生するバックグラウンドとして、薬理作用というものが1つあるかと思うのです。
ブリーバラセタムは、てんかんの治療に使用する最も新しい第三世代の抗てんかん薬でございまして、レベチラセタムと共通のシナプスの結合メカニズムでは説明できないようなレベチラセタムよりも潜在的に優れた有効性と忍容性を示していくというところがあります。
また、ブリーバラセタムは、M型、ポタシウム電流、それから遅延整流、過分極活性化陽イオン電流を抑制して、電位依存的なソディウム電位を濃度依存的に抑制するでありますとか、また、ブリーバラセタムは、シミュレーションモデルで神経細胞の活動電位の発火、これを減少させ、活動電位の振幅を低下させるという作用もあります。
あと、ブリーバラセタムは、急性発作モデルで発作を軽減する効果がありますけれども、レベチラセタムは、一部のモデルでのみの効果にとどまると、こういった違いがございまして、これが効果の差に基づいているのではないのかと考えておるところでございます。
○○○委員
そういう動物レベルでのデータは、あまりサポーティブにはならないと思うのです。ですので、しっかりとそこら辺の解析のデータが、もし入手できるのであれば、そういうデータを出していただくような努力をしていただくのは、非常に重要なことかなと思います。
以上で終わります。
○費用対効果評価専門組織委員長
企業さん、よろしいですか。
では、○○委員、お願いします。
○○○委員
同じ件に関しましてなのですけれども、ネットワークメタ解析の結果を見させていただくと、ブリーバラセタムとレベチラセタムの効果と信頼区間は、プラセボに対してのみの表記で、この2つの薬剤を比べて統計的有意差を見ているわけではないと思います。
ですので、この点推定値が上か下かというだけの議論になっておりますので、統計的なエビデンスがあるとは、この資料では言えないのではないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
○意見陳述者
確かにそうですね、ここの結果につきましては、有意的な差はついていないということになります。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、よろしいですか。
○○委員も多分同じような議論でしょうか、どうぞお願いします。
○○○委員
○○先生の御質問なのですけれども、プラセボに対する抗てんかん薬ネットワークメタナリシスから各アウトカムの点推定値を求め、資料の7ページにその点推定値の比を取り間接比較によるレベチラセタムに対するBRVの基本設定値とされていて、完全発作消失達成のオッズ比を1.208とされています。
一方で、12ページの一元感度分析では、この完全発作消失率のオッズ比の95%信頼区間が記載されていますが、1を跨いで幅がすごく広い状況になっていることに関して指摘されていると思います。ここで少し企業さんに説明していただきたいのは、完全発作消失達成のオッズ比は点推定値として、1.2と推定され1を超えていますが、その95%信頼区間は0.45から3.194広い信頼区間幅になっており、この結果をもってレベチラセタムに対して完全発作消失率が、十分に追加的有用性があると判断することが適当なのかについて、どうお考えなのかを説明していただければと思いますが、○○先生、それでよろしいでしょうか。
○○○委員
そうです、まさしくその点です。ありがとうございました。
○意見陳述者
ここについては、解析を委託している会社の方にお答えいただければと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○意見陳述者
ありがとうございます。○○でございます。
御指摘のとおり間接比較の結果は、残念ながら信頼区間は1をまたいでしまっておりまして、統計学的な有意性というところに関しましては、お示しできなかったところが実際かと思っております。
ただ、企業、私たちの立場としては、先ほど先生のほうからも御説明いただいたとおり、臨床的な背景からも有効性としていい傾向があるというところを説明可能と考えておりますので、一旦この点推定値としては、有効性として示せていたデータがありましたので、これに基づいて費用効果分析、費用対効果を評価してみると、今回はこういったデータを示してきましたので、それに対する御評価だったりとか御判断に関しましては、先生方に御判断いただく必要があるところかなと考えております。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、どうでしょうか。
○○○委員
ネットワークメタ解析ですと、総当たり戦で有意差検定もソフトウエア的には簡便に計算できると思うのですね。ですので、そこをやはりエビデンスとしては示していただいた上での議論にしていただきたかったなとは思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員は、いかがでしょうか。
○○○委員
臨床的な意味合いというのは、今まで御説明されていて、十分理解はできましたので、今後、内部で議論するべき点かと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、どうぞ。
○○○委員
私は、ちょっと質問が違うのですけれども、11ページ目の分析対象集団(a)というところで、信頼性の高い臨床試験が存在しないため、分析不能と言っているのですけれども、先ほどの統計解析と同じで、ないというのは、結構証明するのは難しくて、差があるエビデンスは、お示ししていただいたように出せるのですけれども、ないというのは、結構サボればないとなってしまうので、それで、ないということが企業にとっていいことであれば、やはり本当にないのかという議論は、絶対にやらなくてはいけないのですけれども、その辺はどう考えているか教えていただけますか。
○意見陳述者
単剤療法につきましては、臨床試験について調べてみたのですけれども、それはないということであります。
それで、観察試験は幾つかあるのですけれども、それぞれの観察試験、例えば、ブリーバラセタムについては、2つの観察試験がございます。
同じように、レベチラセタムも2つの試験でございまして、その評価項目を見ると、それぞれ出てはいるのですけれども、それぞれの試験同士を比較するような項目での評価が出されていないというところがございまして、これにつきましては、追加的有用性の判断に足るような試験がないという結論にさせていただいているということになります。
○○○委員
でも、ないと言ってしまったほうが、結局御社にとってはメリットになるとすると、どのぐらいやったかとか、本当にないのかとかという議論に絶対になるのですけれども、そこはもう、科学院の資料にもありますけれども、それはしようがないと考えているということでしょうか。
○意見陳述者
2剤の比較ではないのですけれども、このブリーバラセタムの中でリアルワールドエビデンスの結果で、単剤療法が入っているものもございますので、その中で単剤と、それから併用療法を比較したものがございます。
その結果を見ますと、3か月、6か月、12か月時点の完全発作消失率を見ると、むしろその単剤のほうが、結果がいいということが出ておりますので、同じように、有効性につきましては、単剤でもあるのかなということでございまして、レベチラセタムと同じような、比較ができるような観察比較があった場合には、比較可能であるので、有効性の判断をしてみたかったということがございます。
ですから、企業にとって、これを分析不能とすることが有利であるかというと、そういう判断ではないということになります。
○○○委員
最後に分析対象集団として、そもそも単剤が、あまりエビデンスがないようなものが、わざわざ上がってきたというのが、逆に言うと理解できないのですけれども、その辺はどう考えているのでしょう。
○意見陳述者
これにつきましては、臨床試験の中においても、単剤での臨床試験は行われておりません。
ただ、海外で、アメリカで承認されているとか、あとは、ほかの薬剤でも、単剤において、その有効性、安全性に関しては問題がないというものがあるということで、そういったものをシミュレーションによって、今回の単剤療法というものも、臨床試験がない段階ではありますけれども、承認されたと理解をしております。
○○○委員
ちなみに実臨床では、やはり単剤で使われるのかどうかは、どうなのですか。
○意見陳述者
実臨床では、単剤で使われているということが分かっております。
○○○委員
なるほど、でも、エビデンスはないわけですね。
○意見陳述者
エビデンスは、今のところはないです。
○○○委員
分かりました。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、これで質疑応答を終了いたします。
続きまして、科学院から本剤に関わる企業分析についての公的分析のレビュー結果の御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。よろしくお願いします。
○国立保健医療科学院
国立保健医療科学院です。
資料ですけれども、費用対費-1-4「ブリーバラセタム(ブリィビアクト)に関する公的分析のレビュー結果」、この資料を御参照ください。
2ページ目になりますけれども、公的分析において論点として挙げさせていただいたものを5つ並べております。順次御説明いたします。
3ページ目ですけれども、論点1、分析対象集団(b)の追加的有用性についてという点です。
先ほど御議論ありましたように、集団(b)の併用療法における治療を受けている患者においては、追加的有用性評価に際して、ネットワークメタ分析を実施して追加的有用性を検討しております。
しかし、製造販売業者が実施したネットワークメタアナリシスや、以下4点記載させていただいておりますが、課題がありまして、分析の妥当性等について検討する必要があるものと考えています。
2点目、また、ネットワークメタ分析で得られた結果の解釈についてですけれども、製造販売業者のネットワークメタアナリシスの結果、レベチラセタムに対するブリーバラセタムの完全発作消失率のオッズ比が1.208、有害事象における治療中断率が0.678であったことから、ブリーバラセタムの追加的有用性が示されていると主張をされています。
しかし、完全発作消失率のオッズ比は95%信頼区間が広いということに加えて、50%レスポンダーの達成率のオッズ比は0.787となっておりまして、レベチラセタムと比較して、有効性が劣る可能性が示唆されています。
この点から、製造販売業者が実施したネットワークメタアナリシスには課題があるということから、その分析手法や使用データ、結果の解釈について検討を行いたいと考えております。
5ページ目、論点2ですけれども、治療維持の継続率についてです。
製造販売業者は、投与後3か月間に有害事象が発生せず、治療を継続できた患者については、その後の生涯にわたる治療継続率を推計するに当たり、ブリーバラセタムではRCT、レベチラセタムでは観察研究のデータを用いています。
その結果、レベチラセタムと比較してブリーバラセタムに高い治療継続率が推計されています。しかし、RCTと観察研究では研究デザイン等が大きく異なるため、単純な比較をすることには課題があると考えています。
このことから、生涯にわたる治療継続率の推計方法について再検討する必要があります。
6ページ目、論点の3番目ですけれども、分析モデルにおける後治療の扱いについてです。
製造販売業者は、分析モデルにおいて、ブリーバラセタムまたはレベチラセタムによる治療を中止した後に、ブリーバラセタムとレベチラセタムを含まない合理的な多剤併用療法、迷走神経刺激療法、外科手術等により治療される健康状態を後治療と定義しております。
製造販売業者は、この後治療における費用とQOLの値をゼロであると設定しておりますが、これは、死亡と同等の健康状態であるということを意味するところです。当然ながら後治療の患者は生存しておりますので、費用とQOL値がゼロになることはあり得ません。これらの設定について再分析を検討する必要があると考えております。
7ページ目、論点4ですけれども、各健康状態のQOL値について、製造販売業者は、韓国の一般人を対象としたビニエット法に基づいてQOL値データを用いています。しかし、ビニエット法については、種々の限界があることから、対象者本人から回答を得ることが困難な場合等に限って、使用してよいものとガイドライン上位置づけられています。
部分発作を有するてんかん患者に対しては、ブリーバラセタムの臨床試験等を含めて、患者本人に対するQOL調査が行われています。
これらの値と比較しますと、製造販売業者が使用したデータについては、患者本人を対象に測定されたQOL値よりもかなり低値であるという可能性があります。
よって、このようなQOL値の設定について、その妥当性を検討する必要があるものと考えています。
8ページ目、最後ですけれども、論点5、追加的有用性についてです。
集団(a)における追加的有用性評価について、製造販売業者は評価に至る臨床試験が存在せずに、追加的有用性の判断ができないとしまして、分析不能であるという結果を提出いただいております。
しかし、製造販売業者が追加的有用性を検討するために実施したシステマティックレビューはRCTのみが対象となっています。
分析ガイドライン上では、RCTに加えて非RCTのシステマティックレビューを実施することとされておりまして、このことから、非RCTのデータを対象とした検討を行った上で、分析可否の判断や追加的有用性の評価を行う必要があるものと考えています。
以上から、9ページ目になりますが、公的分析としては、今後再分析を実施させていただきたいと考えております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
では、委員の方から今の御説明に関して御質問等はございますでしょうか。
いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。
(意見陳述者退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、当該品目について御議論をお願いしたいと思っております。
論点は、先ほど御説明のあった5つということでございます。
臨床の御専門の先生方が御出席されておりますので、先に○○先生と○○先生から改めて御意見をいただきたいと思うのですが、○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
意見書にも書かせていただきましたけれども、分析方法と科学的妥当性とどっちに分類するか少し迷ったのですけれども、保健医療科学院の先生方の分析が妥当だと考えておりまして、企業側の分析に関しては、QOL値に関しては、当事者、患者さん自身がどのように感じられるかということが、やはり重要だと思いますので、そういったデータに基づいた分析をすべきだろうということと、後治療のQOL値の設定は、これはやはり妥当ではないと考えられるかと思います。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
私も保健医療科学院の御指摘は、非常に適切だなと感じております。できるだけ、そういう客観的なデータを出していただく努力を伝えていただきたいと感じました。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
その他の先生方、いかがでしょうか。
○○先生と○○先生のほうから、先ほどの議論で、もし追加があればいただきたいと思いますが、一番重要かなと思って伺っておりましたので、統計学の御専門から見て、いわゆる追加的な有用性の解釈、どうでしょうか。
○○○委員
やはり、結果は、直接比較のところを11ページ目、記載はされていたのですけれども、そこについての説明が全くなくて、議論的には点推計値だけで、こちらの薬のほうが勝っているという議論でしたので、少し客観性が乏しいといいますか、有意差がないのであればないで、きちんと説明していただいた上で、その理由は何なのかというところのディスカッションだったら分かるのですが、あえてそこを避けて説明をされていたというところが非常に気になりました。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、いかがでしょうか。
○○○委員
明らかに統計学的には有意差は認められていませんので、臨床的な側面から追加的有用性を説明しようという感じかと思います。
ただ、この結果に対する原因の考察に加えて、実際の臨床的にブリーバラセタムとレベチラセタムの効果や使い勝手だとか、中止率など、どこまで説明できるか次第かと思いますが、個人的には、かなり厳しいのではないかなという気がします。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
せっかくですので、○○先生と○○先生から今のコメントに関して、臨床の御経験から御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○○○委員
恐らくあまり差がないのだろうなと、効果に関しては思っていたのですけれども、実際、結果を見ると、そうなのかなという気もします。
レベチラセタムの問題点として易怒性ですね、少し怒りっぽくなってしまったり、興奮してしまったりする症状が出ることがあるのですが、ブリィビアクトのほうがそちら側が少ないという話を伺っているので、その点での差はあるかなとは思いますけれども、効果に関しては、恐らくそんなに差はないのだろうというのが、多分、臨床的な専門家の意見を総合してもそうなのかなと思っています。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
レベチラセタムは、かなりよく使われているお薬で、やはり、○○先生おっしゃったように、どちらかというと、副作用とかが出たときにどうするのかというニーズのほうが、非常に強いのが臨床の今の状況でありまして、そういう部分での期待というのはございます。
あとは、薬価の問題とかがあるので、そういう方に、今度は薬価の部分でなかなか使いにくい、あるいは使われにくいという部分もあるというのが、今の臨床的な現状かなと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
いかがでしょうか、全体を通して、委員の先生方から何かコメント、御意見はございますでしょうか。
○○委員、どうぞ。
○○○委員
○○と申します。どうもありがとうございました。
私から質問なのですけれども、先ほど科学院の先生からの御発表において、5ページ目の完全発作消失率の信頼区間の0.457から3.194というのは、何に対して、業者の資料においては、感度分析を用いたときの上限値と下限値のところを参照されているということでしょうか。独自に信頼区間と、もともと多分LEVに対するオッズ比は、ネットワークメタ解析では推定されていなかったところだと思うのですけれども、それは科学院のほうで計算されたということでしょうか、すみません、理解が私の認識不足でしたら、すみません。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員から何かございますか。
○○○委員
○○です。私もその点すごく気になりまして、ネットワークメタ解析から直接的に信頼区間と出るので、それかなと思って最初見たのですけれど、一元感度解析と書いてあってパラメータを動かしたとも書いてあるので、ですので、それがネットワークメタから直接吐き出してきたものなのかどうかというのが判断できなくて聞いたところもあります。
多分、科学院さんのは、○○先生が御説明いただいた11ページのところの資料から取られていると思うので、それがネットワークメタから直接取ってきたものなのか、さらにそこに何か感度解析的に入れたものなのかは、私も分からない点でしたので、お聞きしたいと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
御説明が少し不足していたようで申し訳ありません。企業のほうの資料の費-1-3の7ページ目、御参照いただきますと、基本の設定値として、ネットワークメタナリシスから1.208という数値が記載されております。
これは、分析上の基本設定値になりますが、12ページ目を御参照いただきますと、こちらは、感度分析を実施するに当たって、各変数の95%信頼区間に基づいて値を振っていると記載されておりまして、その下限値が0.457、上限値が3.194となっております。
こちらが、95%信頼区間に相当するものでありまして、これは、ネットワークメタアナリシスの吐き出した結果とも一致するものとなっています。
○○○委員
どうもありがとうございます。よく理解できました。95%信頼区間と書かれたものが、ネットワークメタアナリシスから吐き出されたものと一致するということで理解しました。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生もうなずかれていますからよろしいですね、大丈夫ですね。
○○○委員
はい。ですので、私の意見としては、ネットワークメタから直接吐き出したのであれば、最初にネットワークメタを表示した時点で、そこのオッズ比と信頼区間は、あそこで出すべきだったと思うのです。
ですので、本来であれば、最初に出していただければ、誰も混乱しなかった点だと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
その他の先生方、いかがでしょうか。
よろしいでしょうか、大体議論は尽くされたと思いますが。
それでは、議決に入らせていただきたいと思います。論点5つに対しての再分析ということになろうかと思いますけれども、○○委員におかれましては、議決の間一時御退席をお願いいたします。
(○○委員退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員を除く先生方の御意見を参考に、先生方の御意見をまとめますと、企業の分析につきまして、決定された分析枠組みに沿って分析がなされているということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
次に、企業の分析データ等の科学的妥当性は妥当ではないと考えられる部分があるということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
こちらもありがとうございます。
最後となりますが、公的分析によるレビュー実施により再分析を実施するという結果の妥当性はおおむね妥当ということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、公的分析におかれまして御指摘のあった5つの論点について再分析をしていただければと思っております。
○○委員、どうぞお願いします。
○○○委員
科学院の、さっき私が質問したエビデンスがないから、単剤は分析不能というところなのですけれども、結局科学院のほうでは、観察研究も含めて、わざわざ再分析をしなければいけないという、かなり負荷が大きい課題が残っていて、もともとやはり企業は追加的有用性があるかないかについては、やはり示す義務があるはずなのですけれども、簡単に言ってしまえば、ないと言ってしまえば、いわゆる費用の、何というか、悪いということであっても、分析が除かれてしまうので、費用対効果的にはないと言ってしまったほうが、エビデンスがなかったり、効果が証明できないものに対しては、かなり有利に働くというのは事実だと思います。
ですので、統計解析と同じで、やはり追加的有用性が証明できるかできないかという話が大事で、追加的有用性が証明できるのであれば、科学的エビデンスの質について議論すればいい話なのですけれども、ないと言ったものに対して、いや、あるよ、だから再分析に使えますよと言うと、公的分析班の仕事が非常に増えるだけなので、やはり、ないという場合は、かなり企業にとって不利という扱いにしていかないと、今後、ほかにもいっぱい同じようなことで、3つぐらい私はコメントをしているのですけれども、そこは評価のやり方としては、何か考えていただいたほうが、結局、余計な仕事がなくていいのかなと思いましたので、ぜひ御検討いただければいいなと思います。
今回の件には関係ないのですけれども、全体的な話として、ついでに御意見をさせていただきました。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、大変ありがとうございます。もっともな御意見かなと思って、今、伺っておりました。
この品目に関しては、一応御意見という形で伺っておきます。ただ、先ほど来、委員の方々も触れたとおり、混乱を招くような御説明もあったので、これは事務局さんとの御相談ですけれども、企業側のほうに少しそういった点、今後気をつけていただきたいということを、何かお伝えするような機会とかがあるかどうかというと、ロジ的なものを含めていかがでしょうか。
○事務局
事務局でございます。
分析不能と、あとは追加的有用性がないと言ったところの、恐らくその扱いのことだと思いますので、そちらは、今回の令和8年度の見直しに向けての意見書でも同じようなことをいただいておりますので、部会などで今後議論がされることだと認識しております。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、それでよろしいですか。一応、対外的にもメッセージとして出ていくのが重要だというお考えをお示しされたと思いますので、それを意見として整理させていただくということにさせていただきます。
その他の先生方、この品目について、何か追加でコメントはございますでしょうか。
よろしいですか。では、先ほどあった5点について、科学院さんのほうには再分析を実施していただくということで進めさせていただきます。ありがとうございます。

