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2025年9月26日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第6回議事録
日時
令和7年9月26日 13:00~
場所
オンライン開催
出席者
田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、赤沢 学委員、木﨑 孝委員、大寺 祥佑委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、後藤 温委員、野口 晴子委員、能登 真一委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、福田 敬専門委員、鳥海 弥寿雄専門委員、岡本 渉専門委員、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官
<事務局>
梅木医療技術評価推進室長 他
議題
○ トルカプ錠に係る総合的評価について
議事
〇費用対効果評価専門組織委員長
トルカプ錠について公的分析による再分析結果が提出されておりますので、公的分析からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容及び公的分析による再分析結果の審査並びに費用対効果評価案の策定について、先生方に御議論いただきたいと思います。
まずは事務局から説明をお願いいたします。
(事務局・国立保健医療科学院より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、まず、本品目に関わる公的分析の再分析結果に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内でトルカプ錠の総合的評価について御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
それでは、始めてください。
○意見陳述者
○○です。本日は、意見陳述のお時間をいただき、ありがとうございます。
それでは、早速、御説明させていただきます。
まず、スライド2を御覧ください。
こちらには、分析枠組みの概要をお示ししております。分析対象集団は、内分泌療法後に増悪したPIK3CAなどの遺伝子変異を有するホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんです。
比較対照技術は、基本分析がフルベストラントとCDK4/6阻害薬の併用療法。
その他分析が、エキセメスタンとエベロリムスの併用療法となっております。
スライド3を御覧ください。
今回、公的分析が実施した再分析のうち、1つ目の薬剤費について異論はございません。
2つ目のOSについてでは、OSデータが存在しないpostMONARCH試験において、PFSハザード比からOSハザード比を計算し、ICERを再計算されていますが、弊社は、この方法には大きな問題があると考えております。
3つ目の検査費につきましては、異論ございません。
また、一番下にありますが、再分析には反映していないが、定性的に増分費用効果比に影響を与え得る因子として、高血糖関連の副作用費用を計上すれば、さらにICERが大きくなるという御指摘がございましたが、当該費用を計上しても、ICERへの影響は1万円程度と軽微であり、また、比較対照技術においても副作用費用を広く考慮すれば、むしろ、ICERが小さくなる可能性もありますので、この指摘は全く当たらないと考えております。
本日は時間の関係もございますので、この点につきましては意見を述べませんが、スライド11から13にかけて資料をおつけしていますので、後ほど御確認をお願いいたします。
ここからは、特に弊社が問題と考えます2つ目のOS推定について、意見を述べさせていただきます。
スライド4を御覧ください。
上段の枠囲みに公的分析報告書のOS推定に関する記載を抜粋し、左下にOSデータの推定方法を具体的に御説明しております。
公的分析は、PFSとOSの相関関係を検討した2014年の論文の中にある回帰直線の傾き0.56をpostMONARCH試験のPFSハザード比0.86に適用して、OSのハザード比を0.92と計算し、CDK4/6阻害薬の効果をやや控え目に見積もった0.95を基本分析の値としてICERを再計算しています。
右下には、解析に使用された個々の試験のPFSとOSのプロット図を論文から抜粋してお示ししていますが、御覧のとおり、個々の試験でのPFSとOSの関係のばらつきは、回帰直線から大きく乖離している臨床試験結果も多いという状況です。
スライド5を御覧ください。
公的分析は2つの論文を参照して、再分析を実施していますが、両論文の目的はPFSとOSの相関の有無を検討し、PFSがOSの代替指標になり得るかどうかを検証することであって、PFSからOSを推定する方法を検討したものではありません。
相関関係の検討結果として、回帰式が示されてはいますが、公的分析報告書にあるようなPFSのハザード比からOSのハザード比を推定する方法は、論文中には提示されていません。
また、スライド4の右下の図にありますとおり、個々の試験でのPFSとOSの関係のばらつきは大きく、この回帰式を用いた推定の精度は著しく低いと考えますし、Luxらの論文の結論には、OSにおいて意味のある差が得られるかどうかは最終的なOS、すなわち臨床試験の結果でしか確認できないと書かれております。
スライド6を御覧ください。
このような方法によってOSを推定することは、不確実性が大きく、論文や海外HTA機関のレポートで否定されています。
例えば、一番上にある著名な雑誌に掲載されたBoothらの論文では、PFSは信頼できる予測指標にはならない。仮に特定の研究でPFSの代替性が認められたとしても、その研究の対象以外のがん種や薬剤にまで一般化することはできない。
さらに、PFSが延長しても、毒性によってOSが短縮する場合もあるとされています。
海外HTA機関のレポートでも同様の見解が示されており、特にカナダのCADTHは公的分析が参照したLuxらの論文を指しながら、PFSとOSの相関を報告する論文もあるが、PFSで最終的なOSを予測できるわけではないと、PFSからOSを予測することを明確に否定しております。
スライド7を御覧ください。
公的分析は感度分析によってOSハザード比を0.01ずつ変化させると、それに応じてICERが大きく変化することを示した上で、OSハザード比が0.99を下回ることを前提に、ICERは少なくとも1125万円/QALYを超えると判断していますが、OSハザード比が0.99を下回るという根拠は示されていません。
主要な抗がん剤の臨床試験を見ますと、PFSが優れていたにもかかわらず、OSハザード比が1を上回るものも散見されますので、このような根拠のない前提に基づいてICERを評価することには大きな問題があると考えます。
むしろ、感度分析から言えることは、OSハザード比はICERひいては意思決定に大きく影響する重要なデータであり、正確性が求められるということですので、OSについては、仮想的な値を用いるのではなく、臨床試験で得られた実際のデータを利用すべきと考えます。
スライド8にお進みください。
以上の再分析の問題点を踏まえた弊社の意見を述べさせていただきます。
スライド9にお進みください。
専門組織Ⅰにおいて御議論いただいた結果、比較対照技術を1つに絞ることが困難であったため、CDK4/6阻害薬併用療法との比較を基本分析としつつ、弊社が提案したエキセメスタン+エベロリムスとの比較についても、一定程度の妥当性があると御判断をいただき、これをその他分析として実施することになったと認識しております。
スライド10を御覧ください。
上段の表に各分析のOSデータに関する課題をお示ししています。
御覧いただくとお分かりのとおり、いずれの分析も何らかの問題点をはらんでおりますが、公的分析は、有用性評価の根幹であるOSデータが存在しない中、これをPFSから推定しているという点で、医学的、統計学的観点から最も大きな問題を有しています。
また、このような手法は、海外HTA機関でも明確に否定されているため、費用効果分析の観点からも問題であり、総合評価に用いるべきではありません。
一方、弊社が実施した基本分析はCDK4/6リチャレンジで唯一OSデータが存在するPACE試験を用いており、公的分析の方法よりは、まだ妥当性が高いと考えます。
それでも、なお、やはり同一リチャレンジのデータを用いることは適切ではないということになりますと、基本分析は実施が不可能と言わざるを得ません。その場合は、患者の異質性は存在するものの、その影響は限定的で、英国NICEによる本剤の評価においても、結果が受け入れられているエキセメスタン+エベロリムスとの比較分析結果に基づいて評価いただくべきではないかと考えます。
ここで、医療経済の専門家のお立場から、○○先生の御意見をいただきたいと思います。先生、よろしくお願いいたします。
○意見陳述者(専門家)
○○でございます。よろしくお願いします。
今、ちょうど○○さんにも御紹介いただいたとおり、基本分析の2通り、その他分析の1通りそれぞれ何らかの問題点があるとは認識しております。
当然、限られた時間で結果を出すという費用対効果の特性上、何らかの問題点をはらんでいるということは、もう不可避でありますから、それは、ある意味で仕方のないものだと考えています。しかし、何らかの問題点の軽重を考えたときに、やはりOSのデータがプレマチュアな状態でPFSから持ってくるというのは、ちょうどその他分析のところで指摘されていたような間接比較のネットワークがかなり広過ぎるのではないかということよりも、より私は根本的な問題になると。あるいは、これを認めてしまったときに、では他薬剤の評価がどうなるのかというところ、PFSしか示されていないものをOSが示されたと言っていいのか、少なくとも論文は、あくまで関連があるという話で、予測できるとポジティブな表現を用いていないと、私は読んでおりますので、もちろん、どの分析を採用するか、一意に決まるものではないと考えますが、少なくとも、公的分析だからこのスタイルが最善である、あるいは、その他分析はそもそもその他だから採用しないという形は、少し議論としては不十分なのではないかと考えます。
もともと日本のような使い方で、いわゆるシナリオ分析みたいなものをどのように扱うかというのは、非常に議論があるところですし、限界もあるというのは十二分に理解をしております。
しかし、今回、それぞれのメリット、デメリットというのを考えたときに、一義的にPFSからOSを推計するスタイルを最善のものとするというところは、やはり少し疑問があると考えざるを得ないというのが私の考えであります。ありがとうございました。
○意見陳述者
弊社からの意見は以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の方々から御質、問御意見はいかがでしょうか。
いかがでしょうか、よろしいですか。
よろしければ、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。
○意見陳述者
ありがとうございました。
(意見陳述者退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、議論に先立ちまして、企業から公的分析について御意見がございましたけれども、科学院から何か御意見等ございますでしょうか。
○国立保健医療科学院
国立保健医療科学院です。
簡単に幾つかですけれども、プログレッションフリーサバイバルからOSを予測することについては、我々も非常に厳しいものだと認識していますので、あくまで、それは参考値として求めたということでありまして、0.95という設定は、臨床的な観点を含めて総合的に検討させていただいたものと考えております。
また、先ほどの資料で、御説明が足りなかったのですけれども、費-2-2の18ページ目に、エキセメスタン+エベロリムスを比較対照とした分析が適切でないという理由をお示ししております。
分析枠組みの設定時に、2つの比較対照を用いた分析が設定された理由といたしましては、このエキセメスタン+エベロリムスと、現在比較対照となっているフルベストラントとアベマシクリブ、これのどちらの効果が大きいかということが不明であったことから、両者を設定したものと認識しています。
もし、仮にどちらが優れているかが明確であれば、そちらを比較対照として選定すべきものであります。
しかし、ネットワークメタアナリシスにおいて、エキセメスタン+エベロリムスのOSに対する効果は、フルベストラントと単剤を下回っておりまして、また、製造販売業者の分析においても、エキセメスタン+エベロリムスの効きが悪いということを前提として分析をしているということから、効果の弱いエキセメスタン+エベロリムスを比較対照とすることは妥当ではないものと考えています。
科学院からは以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
そのほかなければ、それでは、当該品目について御議論をお願いしたいと思います。なお、御議論に当たっては、企業分析結果と公的分析の再分析結果のどちらがより科学的により確からしいかを相対的に評価することを踏まえて、御議論を進めていただきますようお願いいたします。
臨床の御専門の先生から少し御意見をいただきたいと思いますが、先ほどから少し論点となっている企業のその他分析のレジメンですけれども、いかがでしょうか、○○先生、御意見をいただければと思いますが。
○○○委員
やはり全部が全部うまくはいかないと思うのですけれども、個人的に、あくまで臨床家としての印象ですけれども、エベロリムスの効き方が、印象としてあまり強くないものですから、このトルカプは大変いい薬だと思うのですけれども、トルカプとエベロリムスを比べていくような格好でいくと、かなりトルカプはいいのではないかと思うのです。
ですから、本当に臨床的には、何と比較するかということを、統計的にうまく説明はできないのですけれども、CDK4/6阻害薬のほうが妥当な印象を持っております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
基本分析という枠組みの位置づけが、それなりに臨床的にも意味があるというお話であったかと思います。ありがとうございます。
その他の先生方から、いかがでしょうか、御意見をいただければと思いますが、特にOSとPFSの辺りについては、いろいろと先生方からも意見書で御意見をいただいているところであります
○○先生、いかがですか、OSとPFSですけれども。
○○○委員
少し意見を言う前に伺わせていただきたかったのですけれども、PFSからOSは推計できないというのは分かるのですが、この委員会の目的としては、何らか数値化をすることで評価をしなければいけないというところで、私は、公的分析は妥当であると思うのですけれども、企業さんがOSのハザード比を1.02とした理由は、PACE試験のほうを使っているからという理解でよろしいですか。対象とした臨床試験がそもそも違うと、そちらはOSのデータが存在したので、それを使ったという理解でよろしいでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、よろしければ、お願いします。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
○○先生御指摘のとおりです。企業側がPACE試験を用いて評価をしたという次第です。
○○○委員
それで、科学院、公的機関の意見としては、それは妥当ではない解析集団であるので、PACE試験は使うべきではないという御意見だというところですね。
私も、やはりPFSで有意差が出ていて、効果が出ていて、OSで1よりもハザード比が大きくなる、逆効果になるというのは、そんなに経験をしたことがないというか、パーセンテージで言うと、すごく経験的には少ないと思うので、やはり科学院の意見のほうが、1を超えるというところが、やはりきちんと説明できていないというところで、PFSとOS、どちらかは分からないけれども、どちらかといえば、PFSのほうに相関する傾向はあると思うのです。ですので、逆相関よりも同じ方向を向いているだろうと思いましたので、公的分析のロジックのほうが妥当であると私は思いました。
ただ、臨床的な観点から、実際どのように先生方が感じられているのかというところを、お伺いしたいと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
今の○○委員のお話を受けて、○○先生は、御出席されていますかね、事務局さん、離席されてしまいましたでしょうか。
○事務局
すみません、もう御退席されてしまっています。
○費用対効果評価専門組織委員長
御専門の先生が御退席されたため、その辺は一旦置かせていただいて、続けさせていただきます。○○委員、どうぞお願いいたします。
○○○委員
企業側から強く言われるまでもなく、PFSからOSを推測するというのは、原則的にはやってはいけないことだと理解しています。私も一応臨床のとき、乳がんのこともやっていましたし、がんのそういうことをやっている人にとっては常識だと思います。それだったらもうOSでやらないで、PFSだけやればいいと思うのですけれども、そういうことを分かった上で、少し確認したいのは、このまま待っていてもOSが出ないだろうといった御説明があったのですけれども、その辺は以前、違う薬ですけれども、待てばそういうデータが出てくるのではないかということで、それを待つという判断がありました。そこで、今回も待つという判断もあったかもしれないのですけれども、待っても出てこないというのは、かなり確実と理解していいのでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、その辺り、お分かりなりますか。
○国立保健医療科学院
postMONARCH試験については、時間をかければ、OSの結果が出てくるかどうかというのは不明なのですけれども、我々の分析に基づけば、少なくとも、わずかでも効いている、つまり、0.99以下であれば、その1125万円を超えるということから、結果が出てくるのを待つよりも、この時点できちんと評価いただくほうが適切なのではないかと考えているところです。
○○○委員
当てもなく待つよりは、この手持ちのもので最善のものを探すということで、それは私も賛成します。
それから、先ほど企業側で発言された医療経済学者の方もおっしゃっていましたが、それぞれ完璧なものはないという中で、企業の側とすれば、ああいう御意見を言われるのは、それは納得します。一方で我々の立場とすれば、先ほど、○○先生からもありましたように、こういう中で価格を調整するという、なかなか難しいことをやっているという前提のもとで、では、科学院、公的分析班が出してこられた数字というのが、感度分析も含めて、受け入れられるかどうかという観点で言えば受け入れられると思っております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○委員、どうぞ。
○○○委員
私がポイントを書いた点なのですけれども、やはりどうしても結果を示されて、メインでやる解析がいいのか、それともその他の分析の結果がいいのかって言って、もう費用対効果的には、どちらかを取るかで、かなり薬価の切下げ率が変わってしまうので、やはり後出しジャンケンではないのですけれども、結果を見た上で議論するというのはかなり怖いなと思っています。
一方で、科学院さんの主張にあるように、ある程度、その他の分析を選ぶときに、効果が悪いだろう比較対照薬を、分析をその他としてやるということは、あらかじめこっちのほうが、結果がよくなる可能性があるということは容易に推定できるので、やはりそれをやる前に、どういう点であれば、どちらをメインで採用するかぐらいの議論がないと、結局後で費用対効果の結果を見ながら、どっちがいいかという議論はできないのかなというのが、個人的な意見です。
そういうのも含めて言うと、今回の件に関しては、やはりOSをPFSから引っ張ってくるという変な前例をつくるよりは、ちゃんと評価ができそうな、その他の分析でやりますでも、私はいいような気がしていて、変な実例を残すよりは、今回は企業さんの意見を聞いたほうがいいのではないかと、個人的には思いました。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○委員にはさらに少し確認をさせていただきますが、その他の分析については、臨床の実態というか、臨床家の先生方から少しネガティブなお話があったのですけれども、その辺の整理は、どのようにお考えでしょうか。なかなか難しい面もあるようですけれども。
○○○委員
私は多分、これを決めたときは、委員ではないような気がするので、どういう議論で、これがその他分析としてやるかということになったのか、逆に言うと分からないので、私のほうから逆に聞きたいなと思っていた件ですけれども。
○費用対効果評価専門組織委員長
分析の枠組みでは、実態として臨床の観点から基本分析のほうがいいという、先ほど○○先生のお話もあったので、その辺りと、先生が今おっしゃっていった科学的な根拠というところを、どのように解釈し整理しようかなと思っていたのですけれども。
○○○委員
少なくとも、今回、その他の分析をやらなければいけないということは、恐らくどれを比較対照薬にするかというのが、最終的にうまく決められなかったのではないかなというのは容易に想像ができます。
かつ、科学院さんの18ページ目の資料を見る限りでは、やはりその他の分析対象にした方の効果があまりよくないという意見もあるのであれば、当然、効果が悪いものに比べて、費用対効果分析をやれば、新しいお薬が追加的有用性も含めて、効果が高いということなので、どう考えても費用対効果がよくなるという結果、その他のほうが、それは、やる前からでも容易に想像ができるのではないかなということがあって、やはりそれを決める以上は、どういう段階であれば、その他の分析を見る、もしくはどちらかの判断をするぐらいの、ある程度決め方を決めておかないと、結果で出てきたものを見て、費用対効果が悪いほうを取りましょう、だから値段を下げましょうというのは、少し乱暴な意見のような気がしますという意見です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
基本分析は評価の基本ということなので、基本分析を柱に議論するというのが前提ということだと思います。重要な視点でもありますので、ありがとうございます。まずは御意見として、伺っておきたいと思っております。
その他の先生方から、御意見、御質問はございますでしょうか。いかがでしょうか。
今までの御意見では、基本分析にするのか、その他分析にするのかという議論とともに、基本分析の中におけるOSとPFSの取扱いの話があり、その他分析においては、その位置づけとともに、臨床的な観点からも少しネガティブな御意見があったということであります。
さらに、分析が技術的に難しい場合は、先ほどお話があったとおり、OSの情報公表を待つのか、分析不能みたいな整理もあるのか、少し視野を拡げる考え方もあろうかと思います。分析ができるという前提で、先生方とは、お話を進めたいとは思っているのですけれども、さらに、先生方から御意見とかはございますでしょうか。
○○委員、ありますか。
○○○委員
PFSからOSを推測するという悪例が残るとか、それが前例になってはいけないというのは、そのとおりだと思うのです。ただ今は、そういう議論をしているのではありません。以前別のケースでは、完全な推定値を用いて、それが感度分析して、ほとんどの場合その判断には、こちら側に入るというような、今回以上に頑張った検討もしたこともあります。ですので、これはあくまで今回のケースに限ったものであるというのは、私が今あえて申し上げなくても、今日御参加の委員の方の多くもそのように感じてらっしゃると思います。決して、これがPFSからOSを安易に推測して、それを用いて分析するということではないということを、あえてもう一回言っておきます。下手をすると、先ほどの企業の雰囲気で言うと、この費用対効果評価専門組織はPFSからOSを安易に推定するところだなという論陣を張られかねないので、そんなことは決してないと、私はここではっきり言っておきます。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、お待たせしました。お願いします。
○○○委員
恐れ入ります。今のOSとPFSに関する議論なのですが、まずOSの設定のところでPACE試験を参考にして1.02と、企業の分析では設定していたと思うのですけれども、その元論文は、私、今、拝見できないのですが信頼区間を調べますと、かなり広い信頼区間のように思います。しかし、まずは多分、1.02という仮置きしているものが、どれだけその点推定値に妥当性があるのかというのは少し疑問で、かなりニュートラルにやるのだったら、例えば、1.00とかというのもあり得るのかなと思ったところです。今回の公的分析のところで0.95というのを設定されているわけですが、これもかなり保守的ではあろうかと思いまして、臨床的な観点から0.95と設定されたと御説明があったと思います。これは、かなり保守的かなとも思いまして、もし、よろしければ、そこの御説明等をいただければと思ったのですけれども、いかがでしょう。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、お願いできますでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
○○先生の御指摘のとおり、データ上からは、かなり決めかねる状況でしたので、かなり保守的な値を用いても、その費用対効果の程度が1125万円を超えるのだと、そういう考え方に基づいて設定させていただいたという形になります。
○○○委員
ありがとうございます。
そうすると、保守的ということで、もっと高い数値にすると費用対効果はもっと大きくなるということ、大きいというか、数値が大きくなるということですか。
○国立保健医療科学院
申し訳ないです。保守的という言葉遣いが間違っていたのだと思いますけれども、1に近づくにつれて、費用対効果は改善していきます。
それで、0.99のところまでは1125万円を超えてきますけれども、1.00にした場合は、1125万円を下回る結果になっています。
○○○委員
ありがとうございます。だから、それが結構大きな、そういう意味では1.00にすると、費用対効果が企業にとっては結構よい方向になるということで、そういう意味でよろしいですね。
○国立保健医療科学院
はい、御指摘のとおりだと考えています。
○○○委員
ありがとうございます。
非常に難しい問題ですけれども、0.95も結構、かなり臨床試験でも先行研究のPACE試験でも、これだけ広い信頼区間が出ている中で0.95というのも、かなり保守的にも捉えられるかなと思って少しコメントをさせていただきましたが、実際、感度分析とかで、そういうものは、1.00になると、結構、費用対効果が悪くなってくということを確認した上での公的分析結果だったということで理解いたしました。どうもありがとうございます。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
もう一点追加なのですけれども、分析枠組みを決定したときに、フルベストラントのCDK4/6阻害薬が、定量的には不明ですけれども、一定程度有効であるという前提に基づいて、分析枠組みを設定したものでありまして、そのときとの整合性も考慮しながら分析させていただいたという次第になります。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○委員、お願いいたします。
○○○委員
私も○○委員の御指摘の点を最初混乱したのですけれども、今回はフルベストラント、アベマシクリブのフルベストラント単剤についての効果になりますので、比較対照技術のほうの効果になるのですね。
ですので、比較対照技術のほうの効果がより悪ければ悪いほど、当該技術との費用対効果はよくなるというところで、ですので1に近づけばよくなるというよりは、アベマシクリブ、フルベストラントのOSの結果が悪くなればなるほど、企業に有意な結果になるという理解をしております。
そういう理解でよろしいでしょうか、科学院さん。
○国立保健医療科学院
○○先生、ありがとうございます。
御指摘のとおりです。すみません、うまく説明できなくて申し訳ないのですけれども、資料の12ページ目にその点、記載させていただいておりますので、適宜こちらを御参照いただければと思います。
○○○委員
ありがとうございます。
あとは、PFSからOSを推定できないというのは、私も当然理解はしているのですけれども、やはり確率的なデータに基づいた議論になると、そこの論文のところのPFSからOSを、相関があるとした散布図を見ていただくと、あれは線がちょうど真ん中のところに引いてあるので分かりにくいのですけれども、数を数えると、恐らく29ぐらいの試験中、OSがPFSよりも悪くなる試験は、2つぐらいしかないのですね。ですので、確率的には、やはりどちらかと言われると、PFSで有意差が出ているものに関しては、やはりOSはPFSと同じ方向を向いているだろうと理解するほうが妥当だと思います。
ですので、○○先生の御意見、信頼区間が広いということもあって、企業側の1.02というところを強く主張する根拠も信頼区間が広いという御指摘があって、さらに根拠もないのだなと理解しました。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、どうぞお願いします。
○○○委員
まず、1つは、今、科学院の説明で、ハザード比の決め方が、やはりICERの値を見ながらみたいにどうしても聞こえてしまうので、保守的と言いながらも、こういう結果を出したいから、0.99にしたというのは、どうしても議論としては避けがたいように聞こえてしまいました。
一方で、先ほど委員長が言われたみたいに、基本分析が主体なので、その他の分析というのは、どうしてもサポーティブですよというのも、それも納得いくので、何か中間を取るという言い方は失礼ですけれども、やはり企業が提案されたようなPACE試験でしたか、1.02というハザード比を、何か採用するということが、いろいろ科学院もやられた上で決めているとは思うのですけれども、可能なのかどうか、ある意味でいうと折衷案で失礼ですけれども、PFSからOSを推定してこの値だというよりは、まだ、企業が提出したほうを採用しますよと言ったほうが、議論としては大きく盛り上がらないような気がするのですけれども、いかがでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがですか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
先ほど○○先生に御指摘いただいた点も含めて、少し御説明したいと思うのですけれども、まず1点目、ICERの値を見ながら分析しているのではないかという点についてですけれども、全くICERの値を見ながら分析していて、ICERの値と臨床的な有効性の双方を見ながら意思決定の判断をしているわけでありまして、これは、検証的な臨床試験ではありませんので、ICERの値とパラメータの値を突き合わせながら検討していくというのは、決して問題ある行為ではないのではないかなと理解しているところです。
それから、先ほどPFSからOSを推計することが前例となるのではないかという御議論をいただきましたけれども、我々、PFSはオーバーオールサバイバルの、ある種のサロゲートエンドポイントだと認識しておりまして、追加的有用性の評価において、PFSでは有意差がついていますけれども、OSで、まだマチュアであるため差がついていない試験というのもたくさん存在するわけでありますが、以前よりPFSで差がついた場合は、OSでも差があるものとして取り扱って、分析、追加的有用性の評価をしてまいりました。
その点、今回PFSが、差がついているにもかかわらず、OSの推定値として1.02を用いてしまうということは、むしろその前例に反してしまうのではないかということを懸念する次第であります。
もう一点、どちらの分析を採用するか、どちらの比較対照を用いた分析を行うか不明確だという御指摘についてですけれども、分析枠組みを設定した際に、我々の資料費-2-2の1ページ目に分析枠組み記載させていただいておりますが、比較対照技術を選定した理由としまして、その3ポツ目に、フルベストラント+CDK4/6阻害薬と製造販売業者の提案するエベロリムス+エキセメスタン+の併用療法について、どちらの治療効果が高いかのエビデンスが十分でなく、判然としないため、両者を用いて分析をするという記載が出されています。
この記載の意味するところは、まさにそのネットワークメタアナリシスを実施したときに、効果が高いとみなされるほうを使用する検討が必要だということを意味するところでありまして、その結果を見てから恣意的に決めたという指摘は当たらないのではないかと、あくまで分析枠組みで事前に決められた、そういう考え方に基づいて、我々としましては、CDK4/6阻害薬、フルベストラントとCDK4/6阻害薬の併用療法を用いるものを比較対照技術とすることが適切なのではないかと考えまして、このような結果を提出させていただいたというところになります。
我々からは以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
最初の点がやはり気になりますね、ICERの結果を見ながらOSの値を決めたというところは、それは先ほどの後出しジャンケンではないのですけれども、私は納得できていないのですけれども、逆に言えば、世間的にも少し疑問を持たれる可能性がある。変な話だけれども、結果ありきで数字をいじっていると言われてもしようがないのかなとは思います。
ですので、分からないけれども、私個人としては、折衷案のほうがまだましかなとは思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、ちなみに折衷案というのは、技術的な観点からみると、いかがですか。
○国立保健医療科学院
折衷案というものの詳細が理解できていないのですけれども。
○○○委員
いわゆる企業が提出したPACE試験に基づく結果という意味です。
○国立保健医療科学院
そのPACE試験に基づくということは、先ほど申し上げたように、PFSで有効性が認められた場合に、OSでも有効性を認めてきたという種々の前例に反するものでありまして、少し慎重に御検討をいただいたほうがよいのかなと考えています。
また、ICERの値を出しながらの点についてですけれども、その分析の頑健性を考えるという点においては、どうしてもICERの値を横目でにらみながら、そのパラメータの値と比較していく作業が必要だという趣旨でございまして、全てのICERの値を、その結果を見ながら算出しているということではないという点、御理解いただければと思います。
すみません、少し言い過ぎたかもしれないのですが。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、いかがでしょうか。
○○○委員
多分、この意見は平行に行くので、ほかの先生の意見を聞いていただいたほうがいいような気がします。
○費用対効果評価専門組織委員長
では、この意見交換については、一旦これで終了させていただいて、議論を拡げさせていただきます。○○委員、お願いします。
○○○委員
少し議論が戻るかも知れませんが、公的分析では対象集団をより適切な集団で評価を行うという意味でPACE試験を除き、PFSからOSを推定していますが、企業分析ではPACE試験を含めて、OSの推定をしています。
OSについて、PFSとの相関から推定するのか、若干の対象集団が異なるが得られたOSから推定するのかの違いに関する温度感というか、バランス感ではないかという気がします。繰り返しになるかも知れませんが、PACE試験を加えるということに関しては、かなり問題があるという解釈でよろしかったでしょうか、科学院さん。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
この切替えの意味するところは、既存のCDK4/6阻害薬が無効になった際に、同じ薬を継続して投与するのか、それを切り替えて別のCDK4/6阻害薬に変えるのかと、そういう違いがありまして、通常、考えるところ、やはり継続するよりも切り替えたほうが効果が高いのではないかということは、通常想定されるわけでありまして、やはり切替えか継続かという点を重視して評価いただくのがよいのかなと考えている次第です。
○○○委員
その辺もある程度は理解できるのですけれども、やはりOSの情報に関して、PFSとの相関関係で評価することに関しては、先ほど来いろいろ議論があった中で、私も問題があると考えます。公的分析で、PACE試験を除いたネットワークメタアナリシスによる間接比較で、資料の6ページの一番下にPFSのハザード比が0.53で追加的有用性の説明がされていますが、この0.53をベースにして、PFSとOSの相関関係からすると、恐らく0.8ぐらいのOSになると思われます。
つまり、使うPSFの情報だけでOSがかなり変わってしまうことに関しては、結構慎重に扱う必要があると考えます。
ただ、感度解析として、PFS値を変化させた場合の結果を考慮した対処をしていますが、実際に公的分析が提案する値の条件などを直前に適切に設定しておかないと、結局、先ほどの○○先生の話に戻りますが、ICERの値を見て適当な数字をパラメータ設定していただけなのではないのと言われかねないかなというところがあるのですが、その辺りは、いかがお考えでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
もう御理解いただいていると思いますけれども、我々のこの推定値というのは、決してPFSとOSの定量的な関係に基づいて計算したものではないわけでありまして、我々が使用した情報というのは、言わば、アベマシクリブを上乗せすることによって、有効性があると、すなわち、わずかでも効くという情報を用いて分析した次第でありまして、そこは、定量性というよりも、定性に関する議論なのかなと我々は考えています。
○○○委員
ただ、パラメータは、定性的な設定はされないですよね。定量的な数値をパラメータ値として、不確実性に対してある程度の幅を持たせた結果を以て、確認されていると思うので、その説明だけでは、企業に対しても十分な説明にはならないのではないかなと思うのですが。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうかね。
○国立保健医療科学院
もちろん御指摘のとおり、定量的にどう算定するかというのは、これは非常に難しいところで、先生おっしゃるとおり、0.95なのか、0.8なのか、0.96なのかというのは非常に不確実で、我々もその点については推計できないと考えているところですが、やはりそこは、我々として定性的な議論だと、少なくとも0.99という形で上乗せの効果が多少なりとも、ほんのわずかでもあるとすれば、ICERの値が1125万円を超えてくると、このことの妥当性について、専門組織のほうで御議論いただくということがよいのではないかと、定性的に幾らであるかというのは、我々も分かりませんし、恐らくその議論をするのは難しいのではないかなと考えています。
○○○委員
科学院も設定したパラメータ値に対して幅を持たせた感度解析をされているということも、十分理解はできます。初めに戻るのですが、OSのデータがないなかで、その不確実性を検討するのが適当なのか、若干対象が異なる状況であってもOSのデータがあるPACE試験を含めるほうがより妥当なのか、あるいは、先ほど○○先生もおっしゃられたように、PACE試験を使ったとしても、かなりOSの信頼区間が大きいので、そうであれば、ハザード比を1にするという設定も取り得るのではないかなと考えます。個人的には、やはり相関関係からOSを推定することに関しては、この品目に限ってとした場合であっても、かなり乱暴な手法ではないかと思います。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、お願いいたします。
○○○委員
私もまさしくその点をコメントしたいなと思っていたのですが、過去に、例えば、サブグループ解析等で集団が小さくなってしまった結果、信頼区間が1をまたいで有意差が出なかった場合に、シミュレーション等でとしてきたかというと、やはり1に設定するというのは、折衷案として過去にもやられていることではあるのです。
ですので、今回は、少しでもあったならばというところで、この0.99よりも小さいというところの仮定になっているのですけれども、1を入れてしまうことで、やはりICERのカテゴリーが変わってしまうというところで、譲れないものがあるとするならば、○○先生が言われたように、結果を見ての判断と言われても仕方ない部分があるのかなと思いましたが、思い切って、○○先生も言われたように1にするというのは、どうなのでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
パラメータの値については、結果を見て判断している部分、その頑健性を評価するために結果と突き合わせて見ている部分はありますが、わずかでも上乗せ効果があるのだということに関しては、そういうことではなくて、あくまでそういう前提に基づいて分析をしているのだということは御理解いただきたいのと、もし、ここでOSのハザード比が1だと設定する場合は、追加的有用性の検討において、多くの臨床試験において、PFSでは差がついているけれども、OSでは差がついていないという試験も一定存在する、あるいは統計的有意差がないことが示されている場合も想定する、そのような状況において、PFSでは差がついているけれども、OSでは差がついていない場合に、追加的有用性を認めないという議論にもなりかねないのではないかと考えていて、やはり、以前の議論との整合性等については、慎重に御検討いただく必要があるのではないかと考えております。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、いかがでしょうか、よろしいですか。
○○○委員
すみません、そこも最近PFSで承認を取って、OSのエビデンスは、それほど承認では求めないという風潮も出てきておりますので、その場合に両方で有意差が出ないと追加的有用性を認めないというのも、少し時代の流れに逆らっているのではないかなと思うのです。
ですので、すみません、大きな議論になってしまうのかもしれないのですけれども。
○費用対効果評価専門組織委員長
そうですね。
○○○委員
ですので、そこは制度の在り方をまた考える機会があれば、ディスカッションをさせていただいたらと思うのですけれども、その追加的有用性がある、なしは切り離した上で、ICERあの値を計算するときに、シミュレーション上どういうパラメータを設定するかという意味では、1と置くというのは1つの折衷案かなとは思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、先に、もしコメントがあればいただきたいと思います。
○○○委員
恐れ入ります。どうもありがとうございます。
非常に難しい議論だなと思って聞いておりまして、やはり点推定値は、これだけ大きく最終的な費用対効果の推計結果が変わってしまうということで、少し衝撃を受けているのですけれども、やはりPFS数で予防的に働いているものが、OSで、むしろ反対側に点推定値を1.02と置くというのも、若干違和感があるところもありまして、企業側の提案というところで、1.0というのは折衷案としていいのかなとも思うのですけれども、例えば、さらに折衷案というか、もう一つ0.99と置いたときは、試されていると思うのですが、0.96とか、0.95とか、0.951とか、もっと細かく3桁まで設定すると、それでも大分結果が変わってくるのかなと思うのですが、その辺は結構されているのでしょうか、科学院さんの分析においては。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
3桁目まで見た分析は、今のところしていなくて、もし必要があれば、少しお待ちいただければという感じですかね。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
ここまでの先生方の御意見を、少し乱暴なところもありますが、整理をさせていただくと、いわゆる基本分析をやはり主体というか、基軸に議論していきましょうということだと考えます。ただ、技術的にPFSとOSの関係については、いろいろな見られ方もありますので、私の解釈としては、科学院さんの案を用いるのだったら、もう少しきちんとした説明ができるような形にしたほうがいいというのが、おそらく多くの多分先生方の御意見だったのかなと思います。
あと、やはり懸念されているところもあるので、折衷案という表現がいいのかどうか分からないですけれども、もう少し1とか0.99みたいなところの3桁の数字を1回出していただいて、もう一度議論してもいいのかなという選択はあろうかと思います。
ただ、科学院さんがおやりになった15ページ目の図にあるとおり、いわゆる感度を見ながら整理されている手法は、ある程度の説明になるというのも、また、先生方の御意見であったかと思います。以上から、できるだけそれらを踏襲して、さらに説明変数を増やして、後々の議論にも耐えられるようにしておいたほうがいいという印象を持っております。そのような観点で、先生方の御意見を伺ったところであります。それも踏まえて○○委員から、御意見がございますでしょうか。
○○○委員
すみません、少しだけ話が戻る可能性があるのですけれども、PFSでハザード比が1を下回っているので、OSでも当然1を下回っているはずだろうという公的分析の見解について、プライマリーエンドポイントをPFSにするか、OSにするかで試験デザインは変わるのではないかと思います。仮に、PFSをプライマリーエンドポイントにした場合、増悪後の治療の変更や、後治療に何を許容しているかによって、PFSでは差がついたが、OSでは差がつかなかったということもよくあるので、各試験の後治療の状況とかも含めて、確認が必要ではないかと思いました。
委員長がおっしゃられたことに関しては、個人的には合意いたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
科学院さん、今までの先生方の御意見を踏まえて、いかがでしょうか、コメントをいただけたらと思います。
○国立保健医療科学院
よろしいですか、まず、1点目の○○先生からいただいた3桁の件なのですけれども、ハザード比が0.996と設定すると、ICERの値が1125万円を超えてくると計算されております。
それから、○○先生の御意見、もちろん理解するところなのですけれども、後治療が混合することによって、OSの値が1に近づいてしまうという現象があることは存じ上げておるわけですけれども、その場合、もし後治療が混合しなければ、やはりPFSで有意差があった場合、OSでも有意差があると考えるのが適切なのではないかと考えております。
もう一点、やはり分析枠組みを設定した際の議論に立ち返っていただくとよいのではないかなと認識するのですが、比較対照技術がフルベストラント+CDK4/6阻害薬であるという設定がされている背景としては、フルベストラント単剤よりもCDK4/6阻害薬を加えたほうが、有効性が高い、すなわち、比較対照技術としては、効果が高いものを選択するという原則になっていますので、CDK4/6阻害薬に何らかの有効性があるから、この比較対照技術はCDK4/6阻害薬の併用という形になっているわけでありまして、もし仮にCDK4/6阻害薬のハザード比が1である、すなわちCDK4/6阻害薬の有効性がないということであれば、やはりその比較対照技術として、そもそもフルベストラント単剤を設定すべきものだと理解しています。
そのため、専門組織全体の専門組織1で、フルベストラント+CDK4/6阻害薬を比較対照技術として、皆さん方に御議論いただいて、選定いただいている状況においては、やはりそのCDK4/6阻害薬の治療効果が1である、治療効果に差がないと置くというのは、その分析枠組み決定時との議論の整合性という観点を考えても、少々適切とは言えないのではないかなと考えているところです。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
分析枠組みというのは、大変重要な話で、そこからぶれること自体は、先ほど○○先生もおっしゃっているとおり、結果を見て何かデザインを変えてしまったという話になりますので、そういった意味では、分析枠組みを大前提に議論を進めていくということは、多分異論はないということだと思います。
あとは、細かい話として、科学院さんの方法についても、基本的にはできるだけ踏襲をしてくとした場合に、0.99というか、水準の設定の仕方がどれぐらい説明能力というか、頑健性といったら変でしょうけれども、それがあるのか確認が必要と考えられます。もしくは、そのアプローチに対しての正当性をどれだけ主張できるお話になるのかということなのかなと思って伺っておりました。私としても大変、今、悩んでいるところなのですけれども、先生方から何か追加の御意見はございますか。
○○先生、どうぞ。
○○○委員
今の科学院の話を聞いていると、0.99ではなくて0.995と置くほうが、何か粉砕しないような気がするのですけれども、つまり、1よりも足したほうがいいと、それは分かりました。でも、やはりICERの値を見ると、0.996でしたか、どっちか分からない、つまり、悪いほうに設定するというのは、やはり数字を見ながら問題があるという話になりかねないので、むしろ数字を見ながら最悪ではなくて、その一段階下で止めてあげますよというところで、矛盾がないほうが、何か粉砕はしない気がするのですけれども、つまり、企業にとって有利だけれども、科学院にとってもロジカルに妥協できる範囲というほうが、これは収まるような気がするのですけれども、いかがですか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、今の御意見に関して、いかがですか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
結果の示し方という観点で、先生方の御議論を拝聴していますと、点推定値でICERを出すということに関して、なかなかの違和感をお持ちなのかなと、我々は受け取っておりまして、その点、事務局との相談になるかと思いますが、この評価においては、点推定値のICERを明確に定めなくても、1125万円以上であるという確率が非常に高いと、1125万円以上であると推測することが、一定の妥当性を有するということでありますから、その点推定値に関しては、わざわざ出さなくても、結果として、例えば1125万円以上であるというベースケースとしての記載の方法もあるのかなと。これはジャストアイデアでありまして、事務局の皆さんと御相談になるかなとは思うのですが、あえて紛糾の基になるようなICERの値を出さなくてもよいのかなと、その代わり、意思決定としては1125万円以上として取り扱いますという、そういう取扱いでも我々としては構わないのかなと考えています。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
今の意見交換に対しては、皆さま方から何かコメントはございますでしょうか。
組織としては、研究論文か何かを検証しているわけではなく、あくまでも1125万円というラインに対して、ある程度の確からしさを持って、結果が示せていることを確認することが重要かと思います。ただ、そこについては説明の責任はある程度、組織側というか、科学院さんのほうにもあろうかと思いますので、多分、丁寧な説明が必要になるのと、合理性について縦横そろえる必要があるのだろうと、伺っていたところであります。
基本としては、いろいろな条件とかを考慮しながら消去法みたいな考え方になるかもしれませんが、先生方は、科学院さんの案を主体的に踏襲した議論にしなければいけない、とお考えいただいていると思います。以上から、あとは、それの説明能力を上げていくという話であろうと思いますので、その一環として、情報の提供の仕方を少し工夫したらどうかという御提案があったと思います。こういう御時世ですので、やはり透明性とか、説明力というのも多分重要になってくるので、そこのバランスも含めた議論が必要かなと思っています。さらに先生方から、コメントはございますでしょうか。
○○委員、どうぞお願いいたします。
○○○委員
今回、医学専門家の先生が抜けられてしまって、医学的なところの肌感覚みたいなところが。
○費用対効果評価専門組織委員長
そうなのですよ、先生の先ほどのご質問に対しては、落とし込みが十分でない可能性もあります。それらも踏まえつつ、議論を深めたかったのですけれども。
○○○委員
伺えなかったのが、少し残念だなと思っているので、COIの関係で委員の先生が無理であれば、第三者というか、別の医学専門家を立てていただくとか、何かコメントをいただくことというのは可能なのでしょうか、今日は無理だと思いますが。
○費用対効果評価専門組織委員長
実は、○○委員とかもいらっしゃればと思ったのですけれども、今回、退席されてしまっています。そこで、事務局さん、次のようにご対応頂ければと思います。まず、臨床家の御意見をいただいて、専門性と実臨床の観点から、ほぼこの結果が確からしいという確認をいただくということ。続いて、それを理論補強として科学院さんのほうが併せて説明を少し工夫していただくこと。そうすれば、このアプローチでいいのではないかという御意見にもあるかと思うのですけれども。事務局さんのほうから見て、この辺りについては、いかがでしょうか。
私の個人的な意見としては、臨床専門家に参加いただいた上で、組織で議論を展開していくのが理想かなと思います。よって、今回、臨床専門家がいらっしゃらないというのが、この場の会議の意思決定においては、少し不安を覚えるところでもあります。その観点から、事務局さんを通してかどうか分からないですけれども、臨床家の御意見をいただいて、サポーティブな形で科学院さんのものを少し補強していただくと良いと思います。また、科学院さんも、説明変数を少し増やされて、今まで御説明されたものを少し丁寧に文書に落としていただければいいのかなと思います。そのような形で内示をおつくりになると、今回は、それで行けるような気もしたのですけれども、事務局さんのお考えはいかがでしょうか。それとも、科学院さんのほうから、先に何かコメントはございますか。
○事務局
委員長、よろしいですか、事務局でございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
はい。
○事務局
そのような論点で追加分析を、もう一度やるといった方向性ということでしょうか。といいますのは、内示に今からつけるという方向性よりかは、新たに、今日の議事などを踏まえた論点で、もう一度その追加分析をするといった方向性という認識でよろしいでしょうか。
私も少し頭の隅で追加分析も考えていたのですけれども、多分追加分析をするほどの、今、ネタというか情報もないような気がしますし、科学院さんのほうは、できることはある程度されていて、あと、細かいところの説明変数を増やしていくというところかなと思っていたのですけれども、その観点で、今、唯一抜けていたのが臨床家の専門家の御意見だったので、それを追加していただいて、科学院さんの御意見をサポーティブにして、科学院さんのほうも、少し説明を、今まで科学的にいただいた御指摘を踏まえて、少し丁寧に書き込んでいただくような資料をつくっていただくといいのかなと思っていたのですけれども、では、先に科学院さんのほうから御意見があれば、いただいてもいいですか、どうぞ、お願いします。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
少し議事に関わることで差し出がましいかもしれないのですけれども、我々のほうから、本日、退席された○○先生に対して、御見解、御相談をさせていただいて、我々のほうで取りまとめたようなものを、先生方に御提出させていただきますので、それをもって、もし妥当であれば、この分析結果を御承認いただいて、内示等を作成いただくという形でいかがかなと考えたところなのですが、もし、そこで異論が生じるようであれば、事務局がおっしゃったように、追加分析等々、また、次回以降に検討する必要もあるのかなと思いましたが、もし、○○先生のほうで、こういう考え方をサポートいただけるようであれば、その旨、御報告させていただくという形でいかがでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
事務局さん、いかがですか。科学院さんが専門家の御意見を直接いただいて、議題というか、決定に用いる資料をつくるというのは可能かどうかも含めて少し事務局に御確認いただいてもいいですか。
○事務局
事務局でございます。
○○先生、内示の期限とかも結構あったりしまして、その辺りとかは、科学院のマンパワー的なところですとかは、問題なさそうでございましょうか。
○国立保健医療科学院
少し内示の日程については、申し訳ないですけれども、詳細を把握していないのですけれども、もし、○○先生の御都合がよろしいようであれば、来週の前半早々にもお話を伺えるのかなと思っておりまして、少し事務局の日程等々とうまく合わせていければと思うのですけれども、もし難しそうであれば、また、内示の見解等を来月の専門組織にお示ししながら、再度議論をいただくというやり方もあるのかなと考えておりますが、すみません、議事の運営に関して差し出がましい形で申し訳ありませんけれども。
○費用対効果評価専門組織委員長
ロジ的な面もあろうかと思いますけれども、この件に関しては、例えば私に一任という話ではなくて、やはりもう一度委員の先生方に諮るべき内容かと思います。それと臨床の先生方の御意見をいただきつつ、先ほど来科学院さんが御説明されたものにもう少し落としていただいて、皆さんに最終的にレビューしていただいたほうがいいと思います。日程的なものに配慮しつつ、今、科学院さんもおっしゃったのですけれども、来月にスキップするような形にして、それを追加分析という形にするのか、保留という形にするのか、次に回すための方法というものを考えたほうがいいのかなと思って伺っていました。その辺り、事務局さん、いかがでしょうか。
○事務局
来月に開催いたします場合には、追加分析を何らかの形でするという流れになろうかと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
そうすると、今回いろいろな御意見をいただいたので、それを踏まえて追加分析をするという形態にしつつ、足りていない専門家の御意見とかも集約して、まとめたものを、また来月に先生方に諮って、それで企業さんへ内示という流れで宜しいでしょうか。そのほうが、合理性としてある程度確実かと思います。これだけの御意見をいただいたところですし、それなりにテーマとしては重い論点だったと思います。科学院さんのほうも、それでよろしいということみたいですので、事務局さん、いかがですか、そういう形でよろしければ、これから、委員の方々に諮りたいと思いますが。
○事務局
我々としては、それで問題ございません。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さんも、それでよろしいですか。
○国立保健医療科学院
異論等ございませんけれども、1点明確にさせていただきたいのですけれども、次回、○○先生は御出席されると思いますけれども、まず、我々のほうから○○先生に御意見等を賜りまして、その結果を追加分析の1つの材料として、組織に来月御提出させていただいて、それを含めて再度議論をいただくという形で、よろしかったでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
今回は、簡単に申し上げれば、委員の先生方からいただいたものに関して、ある程度説明変数を増やしていただき、さらに臨床実態を踏まえた内容になっていればいいと思っておりますので、科学院さんがよろしければ、それで進めていきますけれども、大丈夫でしょうか。また、御負担をかけることになりますけれども。
○国立保健医療科学院
我々としては大丈夫なのですけれども、もし、事務局さんのほうで何か違和感があればと思いますけれども。
○事務局
こちらとしては、特にございません。
○費用対効果評価専門組織委員長
大丈夫ですね、では、委員の先生方、この品目についての御議論は長くなりましたけれども、大変貴重な御意見をいただきましたので、それを踏まえてここまで整理した、方針で進めさせていただきます。すなわち、追加分析という形で、今回の組織では整理していきたいと思いますが、先生方、それでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
では、議決は、先生方の御意見を踏まえて、追加分析をしていただくということ、特に臨床の先生方の御意見を踏まえた整理をしていただくということで、今回は整理をさせていただきたいと思います。
こういう形の議決で、事務局さん、よろしいですか。
○事務局
委員長、確認なのですけれども、臨床の現場の意見を踏まえた追加分析をしていくといった理解で間違いないでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
はい、臨床の実態を踏まえた追加分析となります。結果として、分析の説明能力を上げていただくということを踏まえた作業と言ったら変ですけれども、御対応ということになろうかと思います。事務局さん、それでよろしいでしょうか。
○事務局
はい、結構です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
トルカプ錠について公的分析による再分析結果が提出されておりますので、公的分析からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容及び公的分析による再分析結果の審査並びに費用対効果評価案の策定について、先生方に御議論いただきたいと思います。
まずは事務局から説明をお願いいたします。
(事務局・国立保健医療科学院より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、まず、本品目に関わる公的分析の再分析結果に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内でトルカプ錠の総合的評価について御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
それでは、始めてください。
○意見陳述者
○○です。本日は、意見陳述のお時間をいただき、ありがとうございます。
それでは、早速、御説明させていただきます。
まず、スライド2を御覧ください。
こちらには、分析枠組みの概要をお示ししております。分析対象集団は、内分泌療法後に増悪したPIK3CAなどの遺伝子変異を有するホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんです。
比較対照技術は、基本分析がフルベストラントとCDK4/6阻害薬の併用療法。
その他分析が、エキセメスタンとエベロリムスの併用療法となっております。
スライド3を御覧ください。
今回、公的分析が実施した再分析のうち、1つ目の薬剤費について異論はございません。
2つ目のOSについてでは、OSデータが存在しないpostMONARCH試験において、PFSハザード比からOSハザード比を計算し、ICERを再計算されていますが、弊社は、この方法には大きな問題があると考えております。
3つ目の検査費につきましては、異論ございません。
また、一番下にありますが、再分析には反映していないが、定性的に増分費用効果比に影響を与え得る因子として、高血糖関連の副作用費用を計上すれば、さらにICERが大きくなるという御指摘がございましたが、当該費用を計上しても、ICERへの影響は1万円程度と軽微であり、また、比較対照技術においても副作用費用を広く考慮すれば、むしろ、ICERが小さくなる可能性もありますので、この指摘は全く当たらないと考えております。
本日は時間の関係もございますので、この点につきましては意見を述べませんが、スライド11から13にかけて資料をおつけしていますので、後ほど御確認をお願いいたします。
ここからは、特に弊社が問題と考えます2つ目のOS推定について、意見を述べさせていただきます。
スライド4を御覧ください。
上段の枠囲みに公的分析報告書のOS推定に関する記載を抜粋し、左下にOSデータの推定方法を具体的に御説明しております。
公的分析は、PFSとOSの相関関係を検討した2014年の論文の中にある回帰直線の傾き0.56をpostMONARCH試験のPFSハザード比0.86に適用して、OSのハザード比を0.92と計算し、CDK4/6阻害薬の効果をやや控え目に見積もった0.95を基本分析の値としてICERを再計算しています。
右下には、解析に使用された個々の試験のPFSとOSのプロット図を論文から抜粋してお示ししていますが、御覧のとおり、個々の試験でのPFSとOSの関係のばらつきは、回帰直線から大きく乖離している臨床試験結果も多いという状況です。
スライド5を御覧ください。
公的分析は2つの論文を参照して、再分析を実施していますが、両論文の目的はPFSとOSの相関の有無を検討し、PFSがOSの代替指標になり得るかどうかを検証することであって、PFSからOSを推定する方法を検討したものではありません。
相関関係の検討結果として、回帰式が示されてはいますが、公的分析報告書にあるようなPFSのハザード比からOSのハザード比を推定する方法は、論文中には提示されていません。
また、スライド4の右下の図にありますとおり、個々の試験でのPFSとOSの関係のばらつきは大きく、この回帰式を用いた推定の精度は著しく低いと考えますし、Luxらの論文の結論には、OSにおいて意味のある差が得られるかどうかは最終的なOS、すなわち臨床試験の結果でしか確認できないと書かれております。
スライド6を御覧ください。
このような方法によってOSを推定することは、不確実性が大きく、論文や海外HTA機関のレポートで否定されています。
例えば、一番上にある著名な雑誌に掲載されたBoothらの論文では、PFSは信頼できる予測指標にはならない。仮に特定の研究でPFSの代替性が認められたとしても、その研究の対象以外のがん種や薬剤にまで一般化することはできない。
さらに、PFSが延長しても、毒性によってOSが短縮する場合もあるとされています。
海外HTA機関のレポートでも同様の見解が示されており、特にカナダのCADTHは公的分析が参照したLuxらの論文を指しながら、PFSとOSの相関を報告する論文もあるが、PFSで最終的なOSを予測できるわけではないと、PFSからOSを予測することを明確に否定しております。
スライド7を御覧ください。
公的分析は感度分析によってOSハザード比を0.01ずつ変化させると、それに応じてICERが大きく変化することを示した上で、OSハザード比が0.99を下回ることを前提に、ICERは少なくとも1125万円/QALYを超えると判断していますが、OSハザード比が0.99を下回るという根拠は示されていません。
主要な抗がん剤の臨床試験を見ますと、PFSが優れていたにもかかわらず、OSハザード比が1を上回るものも散見されますので、このような根拠のない前提に基づいてICERを評価することには大きな問題があると考えます。
むしろ、感度分析から言えることは、OSハザード比はICERひいては意思決定に大きく影響する重要なデータであり、正確性が求められるということですので、OSについては、仮想的な値を用いるのではなく、臨床試験で得られた実際のデータを利用すべきと考えます。
スライド8にお進みください。
以上の再分析の問題点を踏まえた弊社の意見を述べさせていただきます。
スライド9にお進みください。
専門組織Ⅰにおいて御議論いただいた結果、比較対照技術を1つに絞ることが困難であったため、CDK4/6阻害薬併用療法との比較を基本分析としつつ、弊社が提案したエキセメスタン+エベロリムスとの比較についても、一定程度の妥当性があると御判断をいただき、これをその他分析として実施することになったと認識しております。
スライド10を御覧ください。
上段の表に各分析のOSデータに関する課題をお示ししています。
御覧いただくとお分かりのとおり、いずれの分析も何らかの問題点をはらんでおりますが、公的分析は、有用性評価の根幹であるOSデータが存在しない中、これをPFSから推定しているという点で、医学的、統計学的観点から最も大きな問題を有しています。
また、このような手法は、海外HTA機関でも明確に否定されているため、費用効果分析の観点からも問題であり、総合評価に用いるべきではありません。
一方、弊社が実施した基本分析はCDK4/6リチャレンジで唯一OSデータが存在するPACE試験を用いており、公的分析の方法よりは、まだ妥当性が高いと考えます。
それでも、なお、やはり同一リチャレンジのデータを用いることは適切ではないということになりますと、基本分析は実施が不可能と言わざるを得ません。その場合は、患者の異質性は存在するものの、その影響は限定的で、英国NICEによる本剤の評価においても、結果が受け入れられているエキセメスタン+エベロリムスとの比較分析結果に基づいて評価いただくべきではないかと考えます。
ここで、医療経済の専門家のお立場から、○○先生の御意見をいただきたいと思います。先生、よろしくお願いいたします。
○意見陳述者(専門家)
○○でございます。よろしくお願いします。
今、ちょうど○○さんにも御紹介いただいたとおり、基本分析の2通り、その他分析の1通りそれぞれ何らかの問題点があるとは認識しております。
当然、限られた時間で結果を出すという費用対効果の特性上、何らかの問題点をはらんでいるということは、もう不可避でありますから、それは、ある意味で仕方のないものだと考えています。しかし、何らかの問題点の軽重を考えたときに、やはりOSのデータがプレマチュアな状態でPFSから持ってくるというのは、ちょうどその他分析のところで指摘されていたような間接比較のネットワークがかなり広過ぎるのではないかということよりも、より私は根本的な問題になると。あるいは、これを認めてしまったときに、では他薬剤の評価がどうなるのかというところ、PFSしか示されていないものをOSが示されたと言っていいのか、少なくとも論文は、あくまで関連があるという話で、予測できるとポジティブな表現を用いていないと、私は読んでおりますので、もちろん、どの分析を採用するか、一意に決まるものではないと考えますが、少なくとも、公的分析だからこのスタイルが最善である、あるいは、その他分析はそもそもその他だから採用しないという形は、少し議論としては不十分なのではないかと考えます。
もともと日本のような使い方で、いわゆるシナリオ分析みたいなものをどのように扱うかというのは、非常に議論があるところですし、限界もあるというのは十二分に理解をしております。
しかし、今回、それぞれのメリット、デメリットというのを考えたときに、一義的にPFSからOSを推計するスタイルを最善のものとするというところは、やはり少し疑問があると考えざるを得ないというのが私の考えであります。ありがとうございました。
○意見陳述者
弊社からの意見は以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の方々から御質、問御意見はいかがでしょうか。
いかがでしょうか、よろしいですか。
よろしければ、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。
○意見陳述者
ありがとうございました。
(意見陳述者退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、議論に先立ちまして、企業から公的分析について御意見がございましたけれども、科学院から何か御意見等ございますでしょうか。
○国立保健医療科学院
国立保健医療科学院です。
簡単に幾つかですけれども、プログレッションフリーサバイバルからOSを予測することについては、我々も非常に厳しいものだと認識していますので、あくまで、それは参考値として求めたということでありまして、0.95という設定は、臨床的な観点を含めて総合的に検討させていただいたものと考えております。
また、先ほどの資料で、御説明が足りなかったのですけれども、費-2-2の18ページ目に、エキセメスタン+エベロリムスを比較対照とした分析が適切でないという理由をお示ししております。
分析枠組みの設定時に、2つの比較対照を用いた分析が設定された理由といたしましては、このエキセメスタン+エベロリムスと、現在比較対照となっているフルベストラントとアベマシクリブ、これのどちらの効果が大きいかということが不明であったことから、両者を設定したものと認識しています。
もし、仮にどちらが優れているかが明確であれば、そちらを比較対照として選定すべきものであります。
しかし、ネットワークメタアナリシスにおいて、エキセメスタン+エベロリムスのOSに対する効果は、フルベストラントと単剤を下回っておりまして、また、製造販売業者の分析においても、エキセメスタン+エベロリムスの効きが悪いということを前提として分析をしているということから、効果の弱いエキセメスタン+エベロリムスを比較対照とすることは妥当ではないものと考えています。
科学院からは以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
そのほかなければ、それでは、当該品目について御議論をお願いしたいと思います。なお、御議論に当たっては、企業分析結果と公的分析の再分析結果のどちらがより科学的により確からしいかを相対的に評価することを踏まえて、御議論を進めていただきますようお願いいたします。
臨床の御専門の先生から少し御意見をいただきたいと思いますが、先ほどから少し論点となっている企業のその他分析のレジメンですけれども、いかがでしょうか、○○先生、御意見をいただければと思いますが。
○○○委員
やはり全部が全部うまくはいかないと思うのですけれども、個人的に、あくまで臨床家としての印象ですけれども、エベロリムスの効き方が、印象としてあまり強くないものですから、このトルカプは大変いい薬だと思うのですけれども、トルカプとエベロリムスを比べていくような格好でいくと、かなりトルカプはいいのではないかと思うのです。
ですから、本当に臨床的には、何と比較するかということを、統計的にうまく説明はできないのですけれども、CDK4/6阻害薬のほうが妥当な印象を持っております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
基本分析という枠組みの位置づけが、それなりに臨床的にも意味があるというお話であったかと思います。ありがとうございます。
その他の先生方から、いかがでしょうか、御意見をいただければと思いますが、特にOSとPFSの辺りについては、いろいろと先生方からも意見書で御意見をいただいているところであります
○○先生、いかがですか、OSとPFSですけれども。
○○○委員
少し意見を言う前に伺わせていただきたかったのですけれども、PFSからOSは推計できないというのは分かるのですが、この委員会の目的としては、何らか数値化をすることで評価をしなければいけないというところで、私は、公的分析は妥当であると思うのですけれども、企業さんがOSのハザード比を1.02とした理由は、PACE試験のほうを使っているからという理解でよろしいですか。対象とした臨床試験がそもそも違うと、そちらはOSのデータが存在したので、それを使ったという理解でよろしいでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、よろしければ、お願いします。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
○○先生御指摘のとおりです。企業側がPACE試験を用いて評価をしたという次第です。
○○○委員
それで、科学院、公的機関の意見としては、それは妥当ではない解析集団であるので、PACE試験は使うべきではないという御意見だというところですね。
私も、やはりPFSで有意差が出ていて、効果が出ていて、OSで1よりもハザード比が大きくなる、逆効果になるというのは、そんなに経験をしたことがないというか、パーセンテージで言うと、すごく経験的には少ないと思うので、やはり科学院の意見のほうが、1を超えるというところが、やはりきちんと説明できていないというところで、PFSとOS、どちらかは分からないけれども、どちらかといえば、PFSのほうに相関する傾向はあると思うのです。ですので、逆相関よりも同じ方向を向いているだろうと思いましたので、公的分析のロジックのほうが妥当であると私は思いました。
ただ、臨床的な観点から、実際どのように先生方が感じられているのかというところを、お伺いしたいと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
今の○○委員のお話を受けて、○○先生は、御出席されていますかね、事務局さん、離席されてしまいましたでしょうか。
○事務局
すみません、もう御退席されてしまっています。
○費用対効果評価専門組織委員長
御専門の先生が御退席されたため、その辺は一旦置かせていただいて、続けさせていただきます。○○委員、どうぞお願いいたします。
○○○委員
企業側から強く言われるまでもなく、PFSからOSを推測するというのは、原則的にはやってはいけないことだと理解しています。私も一応臨床のとき、乳がんのこともやっていましたし、がんのそういうことをやっている人にとっては常識だと思います。それだったらもうOSでやらないで、PFSだけやればいいと思うのですけれども、そういうことを分かった上で、少し確認したいのは、このまま待っていてもOSが出ないだろうといった御説明があったのですけれども、その辺は以前、違う薬ですけれども、待てばそういうデータが出てくるのではないかということで、それを待つという判断がありました。そこで、今回も待つという判断もあったかもしれないのですけれども、待っても出てこないというのは、かなり確実と理解していいのでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、その辺り、お分かりなりますか。
○国立保健医療科学院
postMONARCH試験については、時間をかければ、OSの結果が出てくるかどうかというのは不明なのですけれども、我々の分析に基づけば、少なくとも、わずかでも効いている、つまり、0.99以下であれば、その1125万円を超えるということから、結果が出てくるのを待つよりも、この時点できちんと評価いただくほうが適切なのではないかと考えているところです。
○○○委員
当てもなく待つよりは、この手持ちのもので最善のものを探すということで、それは私も賛成します。
それから、先ほど企業側で発言された医療経済学者の方もおっしゃっていましたが、それぞれ完璧なものはないという中で、企業の側とすれば、ああいう御意見を言われるのは、それは納得します。一方で我々の立場とすれば、先ほど、○○先生からもありましたように、こういう中で価格を調整するという、なかなか難しいことをやっているという前提のもとで、では、科学院、公的分析班が出してこられた数字というのが、感度分析も含めて、受け入れられるかどうかという観点で言えば受け入れられると思っております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○委員、どうぞ。
○○○委員
私がポイントを書いた点なのですけれども、やはりどうしても結果を示されて、メインでやる解析がいいのか、それともその他の分析の結果がいいのかって言って、もう費用対効果的には、どちらかを取るかで、かなり薬価の切下げ率が変わってしまうので、やはり後出しジャンケンではないのですけれども、結果を見た上で議論するというのはかなり怖いなと思っています。
一方で、科学院さんの主張にあるように、ある程度、その他の分析を選ぶときに、効果が悪いだろう比較対照薬を、分析をその他としてやるということは、あらかじめこっちのほうが、結果がよくなる可能性があるということは容易に推定できるので、やはりそれをやる前に、どういう点であれば、どちらをメインで採用するかぐらいの議論がないと、結局後で費用対効果の結果を見ながら、どっちがいいかという議論はできないのかなというのが、個人的な意見です。
そういうのも含めて言うと、今回の件に関しては、やはりOSをPFSから引っ張ってくるという変な前例をつくるよりは、ちゃんと評価ができそうな、その他の分析でやりますでも、私はいいような気がしていて、変な実例を残すよりは、今回は企業さんの意見を聞いたほうがいいのではないかと、個人的には思いました。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○委員にはさらに少し確認をさせていただきますが、その他の分析については、臨床の実態というか、臨床家の先生方から少しネガティブなお話があったのですけれども、その辺の整理は、どのようにお考えでしょうか。なかなか難しい面もあるようですけれども。
○○○委員
私は多分、これを決めたときは、委員ではないような気がするので、どういう議論で、これがその他分析としてやるかということになったのか、逆に言うと分からないので、私のほうから逆に聞きたいなと思っていた件ですけれども。
○費用対効果評価専門組織委員長
分析の枠組みでは、実態として臨床の観点から基本分析のほうがいいという、先ほど○○先生のお話もあったので、その辺りと、先生が今おっしゃっていった科学的な根拠というところを、どのように解釈し整理しようかなと思っていたのですけれども。
○○○委員
少なくとも、今回、その他の分析をやらなければいけないということは、恐らくどれを比較対照薬にするかというのが、最終的にうまく決められなかったのではないかなというのは容易に想像ができます。
かつ、科学院さんの18ページ目の資料を見る限りでは、やはりその他の分析対象にした方の効果があまりよくないという意見もあるのであれば、当然、効果が悪いものに比べて、費用対効果分析をやれば、新しいお薬が追加的有用性も含めて、効果が高いということなので、どう考えても費用対効果がよくなるという結果、その他のほうが、それは、やる前からでも容易に想像ができるのではないかなということがあって、やはりそれを決める以上は、どういう段階であれば、その他の分析を見る、もしくはどちらかの判断をするぐらいの、ある程度決め方を決めておかないと、結果で出てきたものを見て、費用対効果が悪いほうを取りましょう、だから値段を下げましょうというのは、少し乱暴な意見のような気がしますという意見です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
基本分析は評価の基本ということなので、基本分析を柱に議論するというのが前提ということだと思います。重要な視点でもありますので、ありがとうございます。まずは御意見として、伺っておきたいと思っております。
その他の先生方から、御意見、御質問はございますでしょうか。いかがでしょうか。
今までの御意見では、基本分析にするのか、その他分析にするのかという議論とともに、基本分析の中におけるOSとPFSの取扱いの話があり、その他分析においては、その位置づけとともに、臨床的な観点からも少しネガティブな御意見があったということであります。
さらに、分析が技術的に難しい場合は、先ほどお話があったとおり、OSの情報公表を待つのか、分析不能みたいな整理もあるのか、少し視野を拡げる考え方もあろうかと思います。分析ができるという前提で、先生方とは、お話を進めたいとは思っているのですけれども、さらに、先生方から御意見とかはございますでしょうか。
○○委員、ありますか。
○○○委員
PFSからOSを推測するという悪例が残るとか、それが前例になってはいけないというのは、そのとおりだと思うのです。ただ今は、そういう議論をしているのではありません。以前別のケースでは、完全な推定値を用いて、それが感度分析して、ほとんどの場合その判断には、こちら側に入るというような、今回以上に頑張った検討もしたこともあります。ですので、これはあくまで今回のケースに限ったものであるというのは、私が今あえて申し上げなくても、今日御参加の委員の方の多くもそのように感じてらっしゃると思います。決して、これがPFSからOSを安易に推測して、それを用いて分析するということではないということを、あえてもう一回言っておきます。下手をすると、先ほどの企業の雰囲気で言うと、この費用対効果評価専門組織はPFSからOSを安易に推定するところだなという論陣を張られかねないので、そんなことは決してないと、私はここではっきり言っておきます。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、お待たせしました。お願いします。
○○○委員
恐れ入ります。今のOSとPFSに関する議論なのですが、まずOSの設定のところでPACE試験を参考にして1.02と、企業の分析では設定していたと思うのですけれども、その元論文は、私、今、拝見できないのですが信頼区間を調べますと、かなり広い信頼区間のように思います。しかし、まずは多分、1.02という仮置きしているものが、どれだけその点推定値に妥当性があるのかというのは少し疑問で、かなりニュートラルにやるのだったら、例えば、1.00とかというのもあり得るのかなと思ったところです。今回の公的分析のところで0.95というのを設定されているわけですが、これもかなり保守的ではあろうかと思いまして、臨床的な観点から0.95と設定されたと御説明があったと思います。これは、かなり保守的かなとも思いまして、もし、よろしければ、そこの御説明等をいただければと思ったのですけれども、いかがでしょう。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、お願いできますでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
○○先生の御指摘のとおり、データ上からは、かなり決めかねる状況でしたので、かなり保守的な値を用いても、その費用対効果の程度が1125万円を超えるのだと、そういう考え方に基づいて設定させていただいたという形になります。
○○○委員
ありがとうございます。
そうすると、保守的ということで、もっと高い数値にすると費用対効果はもっと大きくなるということ、大きいというか、数値が大きくなるということですか。
○国立保健医療科学院
申し訳ないです。保守的という言葉遣いが間違っていたのだと思いますけれども、1に近づくにつれて、費用対効果は改善していきます。
それで、0.99のところまでは1125万円を超えてきますけれども、1.00にした場合は、1125万円を下回る結果になっています。
○○○委員
ありがとうございます。だから、それが結構大きな、そういう意味では1.00にすると、費用対効果が企業にとっては結構よい方向になるということで、そういう意味でよろしいですね。
○国立保健医療科学院
はい、御指摘のとおりだと考えています。
○○○委員
ありがとうございます。
非常に難しい問題ですけれども、0.95も結構、かなり臨床試験でも先行研究のPACE試験でも、これだけ広い信頼区間が出ている中で0.95というのも、かなり保守的にも捉えられるかなと思って少しコメントをさせていただきましたが、実際、感度分析とかで、そういうものは、1.00になると、結構、費用対効果が悪くなってくということを確認した上での公的分析結果だったということで理解いたしました。どうもありがとうございます。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
もう一点追加なのですけれども、分析枠組みを決定したときに、フルベストラントのCDK4/6阻害薬が、定量的には不明ですけれども、一定程度有効であるという前提に基づいて、分析枠組みを設定したものでありまして、そのときとの整合性も考慮しながら分析させていただいたという次第になります。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○委員、お願いいたします。
○○○委員
私も○○委員の御指摘の点を最初混乱したのですけれども、今回はフルベストラント、アベマシクリブのフルベストラント単剤についての効果になりますので、比較対照技術のほうの効果になるのですね。
ですので、比較対照技術のほうの効果がより悪ければ悪いほど、当該技術との費用対効果はよくなるというところで、ですので1に近づけばよくなるというよりは、アベマシクリブ、フルベストラントのOSの結果が悪くなればなるほど、企業に有意な結果になるという理解をしております。
そういう理解でよろしいでしょうか、科学院さん。
○国立保健医療科学院
○○先生、ありがとうございます。
御指摘のとおりです。すみません、うまく説明できなくて申し訳ないのですけれども、資料の12ページ目にその点、記載させていただいておりますので、適宜こちらを御参照いただければと思います。
○○○委員
ありがとうございます。
あとは、PFSからOSを推定できないというのは、私も当然理解はしているのですけれども、やはり確率的なデータに基づいた議論になると、そこの論文のところのPFSからOSを、相関があるとした散布図を見ていただくと、あれは線がちょうど真ん中のところに引いてあるので分かりにくいのですけれども、数を数えると、恐らく29ぐらいの試験中、OSがPFSよりも悪くなる試験は、2つぐらいしかないのですね。ですので、確率的には、やはりどちらかと言われると、PFSで有意差が出ているものに関しては、やはりOSはPFSと同じ方向を向いているだろうと理解するほうが妥当だと思います。
ですので、○○先生の御意見、信頼区間が広いということもあって、企業側の1.02というところを強く主張する根拠も信頼区間が広いという御指摘があって、さらに根拠もないのだなと理解しました。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、どうぞお願いします。
○○○委員
まず、1つは、今、科学院の説明で、ハザード比の決め方が、やはりICERの値を見ながらみたいにどうしても聞こえてしまうので、保守的と言いながらも、こういう結果を出したいから、0.99にしたというのは、どうしても議論としては避けがたいように聞こえてしまいました。
一方で、先ほど委員長が言われたみたいに、基本分析が主体なので、その他の分析というのは、どうしてもサポーティブですよというのも、それも納得いくので、何か中間を取るという言い方は失礼ですけれども、やはり企業が提案されたようなPACE試験でしたか、1.02というハザード比を、何か採用するということが、いろいろ科学院もやられた上で決めているとは思うのですけれども、可能なのかどうか、ある意味でいうと折衷案で失礼ですけれども、PFSからOSを推定してこの値だというよりは、まだ、企業が提出したほうを採用しますよと言ったほうが、議論としては大きく盛り上がらないような気がするのですけれども、いかがでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがですか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
先ほど○○先生に御指摘いただいた点も含めて、少し御説明したいと思うのですけれども、まず1点目、ICERの値を見ながら分析しているのではないかという点についてですけれども、全くICERの値を見ながら分析していて、ICERの値と臨床的な有効性の双方を見ながら意思決定の判断をしているわけでありまして、これは、検証的な臨床試験ではありませんので、ICERの値とパラメータの値を突き合わせながら検討していくというのは、決して問題ある行為ではないのではないかなと理解しているところです。
それから、先ほどPFSからOSを推計することが前例となるのではないかという御議論をいただきましたけれども、我々、PFSはオーバーオールサバイバルの、ある種のサロゲートエンドポイントだと認識しておりまして、追加的有用性の評価において、PFSでは有意差がついていますけれども、OSで、まだマチュアであるため差がついていない試験というのもたくさん存在するわけでありますが、以前よりPFSで差がついた場合は、OSでも差があるものとして取り扱って、分析、追加的有用性の評価をしてまいりました。
その点、今回PFSが、差がついているにもかかわらず、OSの推定値として1.02を用いてしまうということは、むしろその前例に反してしまうのではないかということを懸念する次第であります。
もう一点、どちらの分析を採用するか、どちらの比較対照を用いた分析を行うか不明確だという御指摘についてですけれども、分析枠組みを設定した際に、我々の資料費-2-2の1ページ目に分析枠組み記載させていただいておりますが、比較対照技術を選定した理由としまして、その3ポツ目に、フルベストラント+CDK4/6阻害薬と製造販売業者の提案するエベロリムス+エキセメスタン+の併用療法について、どちらの治療効果が高いかのエビデンスが十分でなく、判然としないため、両者を用いて分析をするという記載が出されています。
この記載の意味するところは、まさにそのネットワークメタアナリシスを実施したときに、効果が高いとみなされるほうを使用する検討が必要だということを意味するところでありまして、その結果を見てから恣意的に決めたという指摘は当たらないのではないかと、あくまで分析枠組みで事前に決められた、そういう考え方に基づいて、我々としましては、CDK4/6阻害薬、フルベストラントとCDK4/6阻害薬の併用療法を用いるものを比較対照技術とすることが適切なのではないかと考えまして、このような結果を提出させていただいたというところになります。
我々からは以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
最初の点がやはり気になりますね、ICERの結果を見ながらOSの値を決めたというところは、それは先ほどの後出しジャンケンではないのですけれども、私は納得できていないのですけれども、逆に言えば、世間的にも少し疑問を持たれる可能性がある。変な話だけれども、結果ありきで数字をいじっていると言われてもしようがないのかなとは思います。
ですので、分からないけれども、私個人としては、折衷案のほうがまだましかなとは思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、ちなみに折衷案というのは、技術的な観点からみると、いかがですか。
○国立保健医療科学院
折衷案というものの詳細が理解できていないのですけれども。
○○○委員
いわゆる企業が提出したPACE試験に基づく結果という意味です。
○国立保健医療科学院
そのPACE試験に基づくということは、先ほど申し上げたように、PFSで有効性が認められた場合に、OSでも有効性を認めてきたという種々の前例に反するものでありまして、少し慎重に御検討をいただいたほうがよいのかなと考えています。
また、ICERの値を出しながらの点についてですけれども、その分析の頑健性を考えるという点においては、どうしてもICERの値を横目でにらみながら、そのパラメータの値と比較していく作業が必要だという趣旨でございまして、全てのICERの値を、その結果を見ながら算出しているということではないという点、御理解いただければと思います。
すみません、少し言い過ぎたかもしれないのですが。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、いかがでしょうか。
○○○委員
多分、この意見は平行に行くので、ほかの先生の意見を聞いていただいたほうがいいような気がします。
○費用対効果評価専門組織委員長
では、この意見交換については、一旦これで終了させていただいて、議論を拡げさせていただきます。○○委員、お願いします。
○○○委員
少し議論が戻るかも知れませんが、公的分析では対象集団をより適切な集団で評価を行うという意味でPACE試験を除き、PFSからOSを推定していますが、企業分析ではPACE試験を含めて、OSの推定をしています。
OSについて、PFSとの相関から推定するのか、若干の対象集団が異なるが得られたOSから推定するのかの違いに関する温度感というか、バランス感ではないかという気がします。繰り返しになるかも知れませんが、PACE試験を加えるということに関しては、かなり問題があるという解釈でよろしかったでしょうか、科学院さん。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
この切替えの意味するところは、既存のCDK4/6阻害薬が無効になった際に、同じ薬を継続して投与するのか、それを切り替えて別のCDK4/6阻害薬に変えるのかと、そういう違いがありまして、通常、考えるところ、やはり継続するよりも切り替えたほうが効果が高いのではないかということは、通常想定されるわけでありまして、やはり切替えか継続かという点を重視して評価いただくのがよいのかなと考えている次第です。
○○○委員
その辺もある程度は理解できるのですけれども、やはりOSの情報に関して、PFSとの相関関係で評価することに関しては、先ほど来いろいろ議論があった中で、私も問題があると考えます。公的分析で、PACE試験を除いたネットワークメタアナリシスによる間接比較で、資料の6ページの一番下にPFSのハザード比が0.53で追加的有用性の説明がされていますが、この0.53をベースにして、PFSとOSの相関関係からすると、恐らく0.8ぐらいのOSになると思われます。
つまり、使うPSFの情報だけでOSがかなり変わってしまうことに関しては、結構慎重に扱う必要があると考えます。
ただ、感度解析として、PFS値を変化させた場合の結果を考慮した対処をしていますが、実際に公的分析が提案する値の条件などを直前に適切に設定しておかないと、結局、先ほどの○○先生の話に戻りますが、ICERの値を見て適当な数字をパラメータ設定していただけなのではないのと言われかねないかなというところがあるのですが、その辺りは、いかがお考えでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
もう御理解いただいていると思いますけれども、我々のこの推定値というのは、決してPFSとOSの定量的な関係に基づいて計算したものではないわけでありまして、我々が使用した情報というのは、言わば、アベマシクリブを上乗せすることによって、有効性があると、すなわち、わずかでも効くという情報を用いて分析した次第でありまして、そこは、定量性というよりも、定性に関する議論なのかなと我々は考えています。
○○○委員
ただ、パラメータは、定性的な設定はされないですよね。定量的な数値をパラメータ値として、不確実性に対してある程度の幅を持たせた結果を以て、確認されていると思うので、その説明だけでは、企業に対しても十分な説明にはならないのではないかなと思うのですが。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうかね。
○国立保健医療科学院
もちろん御指摘のとおり、定量的にどう算定するかというのは、これは非常に難しいところで、先生おっしゃるとおり、0.95なのか、0.8なのか、0.96なのかというのは非常に不確実で、我々もその点については推計できないと考えているところですが、やはりそこは、我々として定性的な議論だと、少なくとも0.99という形で上乗せの効果が多少なりとも、ほんのわずかでもあるとすれば、ICERの値が1125万円を超えてくると、このことの妥当性について、専門組織のほうで御議論いただくということがよいのではないかと、定性的に幾らであるかというのは、我々も分かりませんし、恐らくその議論をするのは難しいのではないかなと考えています。
○○○委員
科学院も設定したパラメータ値に対して幅を持たせた感度解析をされているということも、十分理解はできます。初めに戻るのですが、OSのデータがないなかで、その不確実性を検討するのが適当なのか、若干対象が異なる状況であってもOSのデータがあるPACE試験を含めるほうがより妥当なのか、あるいは、先ほど○○先生もおっしゃられたように、PACE試験を使ったとしても、かなりOSの信頼区間が大きいので、そうであれば、ハザード比を1にするという設定も取り得るのではないかなと考えます。個人的には、やはり相関関係からOSを推定することに関しては、この品目に限ってとした場合であっても、かなり乱暴な手法ではないかと思います。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○委員、お願いいたします。
○○○委員
私もまさしくその点をコメントしたいなと思っていたのですが、過去に、例えば、サブグループ解析等で集団が小さくなってしまった結果、信頼区間が1をまたいで有意差が出なかった場合に、シミュレーション等でとしてきたかというと、やはり1に設定するというのは、折衷案として過去にもやられていることではあるのです。
ですので、今回は、少しでもあったならばというところで、この0.99よりも小さいというところの仮定になっているのですけれども、1を入れてしまうことで、やはりICERのカテゴリーが変わってしまうというところで、譲れないものがあるとするならば、○○先生が言われたように、結果を見ての判断と言われても仕方ない部分があるのかなと思いましたが、思い切って、○○先生も言われたように1にするというのは、どうなのでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
パラメータの値については、結果を見て判断している部分、その頑健性を評価するために結果と突き合わせて見ている部分はありますが、わずかでも上乗せ効果があるのだということに関しては、そういうことではなくて、あくまでそういう前提に基づいて分析をしているのだということは御理解いただきたいのと、もし、ここでOSのハザード比が1だと設定する場合は、追加的有用性の検討において、多くの臨床試験において、PFSでは差がついているけれども、OSでは差がついていないという試験も一定存在する、あるいは統計的有意差がないことが示されている場合も想定する、そのような状況において、PFSでは差がついているけれども、OSでは差がついていない場合に、追加的有用性を認めないという議論にもなりかねないのではないかと考えていて、やはり、以前の議論との整合性等については、慎重に御検討いただく必要があるのではないかと考えております。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、いかがでしょうか、よろしいですか。
○○○委員
すみません、そこも最近PFSで承認を取って、OSのエビデンスは、それほど承認では求めないという風潮も出てきておりますので、その場合に両方で有意差が出ないと追加的有用性を認めないというのも、少し時代の流れに逆らっているのではないかなと思うのです。
ですので、すみません、大きな議論になってしまうのかもしれないのですけれども。
○費用対効果評価専門組織委員長
そうですね。
○○○委員
ですので、そこは制度の在り方をまた考える機会があれば、ディスカッションをさせていただいたらと思うのですけれども、その追加的有用性がある、なしは切り離した上で、ICERあの値を計算するときに、シミュレーション上どういうパラメータを設定するかという意味では、1と置くというのは1つの折衷案かなとは思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、先に、もしコメントがあればいただきたいと思います。
○○○委員
恐れ入ります。どうもありがとうございます。
非常に難しい議論だなと思って聞いておりまして、やはり点推定値は、これだけ大きく最終的な費用対効果の推計結果が変わってしまうということで、少し衝撃を受けているのですけれども、やはりPFS数で予防的に働いているものが、OSで、むしろ反対側に点推定値を1.02と置くというのも、若干違和感があるところもありまして、企業側の提案というところで、1.0というのは折衷案としていいのかなとも思うのですけれども、例えば、さらに折衷案というか、もう一つ0.99と置いたときは、試されていると思うのですが、0.96とか、0.95とか、0.951とか、もっと細かく3桁まで設定すると、それでも大分結果が変わってくるのかなと思うのですが、その辺は結構されているのでしょうか、科学院さんの分析においては。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
3桁目まで見た分析は、今のところしていなくて、もし必要があれば、少しお待ちいただければという感じですかね。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
ここまでの先生方の御意見を、少し乱暴なところもありますが、整理をさせていただくと、いわゆる基本分析をやはり主体というか、基軸に議論していきましょうということだと考えます。ただ、技術的にPFSとOSの関係については、いろいろな見られ方もありますので、私の解釈としては、科学院さんの案を用いるのだったら、もう少しきちんとした説明ができるような形にしたほうがいいというのが、おそらく多くの多分先生方の御意見だったのかなと思います。
あと、やはり懸念されているところもあるので、折衷案という表現がいいのかどうか分からないですけれども、もう少し1とか0.99みたいなところの3桁の数字を1回出していただいて、もう一度議論してもいいのかなという選択はあろうかと思います。
ただ、科学院さんがおやりになった15ページ目の図にあるとおり、いわゆる感度を見ながら整理されている手法は、ある程度の説明になるというのも、また、先生方の御意見であったかと思います。以上から、できるだけそれらを踏襲して、さらに説明変数を増やして、後々の議論にも耐えられるようにしておいたほうがいいという印象を持っております。そのような観点で、先生方の御意見を伺ったところであります。それも踏まえて○○委員から、御意見がございますでしょうか。
○○○委員
すみません、少しだけ話が戻る可能性があるのですけれども、PFSでハザード比が1を下回っているので、OSでも当然1を下回っているはずだろうという公的分析の見解について、プライマリーエンドポイントをPFSにするか、OSにするかで試験デザインは変わるのではないかと思います。仮に、PFSをプライマリーエンドポイントにした場合、増悪後の治療の変更や、後治療に何を許容しているかによって、PFSでは差がついたが、OSでは差がつかなかったということもよくあるので、各試験の後治療の状況とかも含めて、確認が必要ではないかと思いました。
委員長がおっしゃられたことに関しては、個人的には合意いたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
科学院さん、今までの先生方の御意見を踏まえて、いかがでしょうか、コメントをいただけたらと思います。
○国立保健医療科学院
よろしいですか、まず、1点目の○○先生からいただいた3桁の件なのですけれども、ハザード比が0.996と設定すると、ICERの値が1125万円を超えてくると計算されております。
それから、○○先生の御意見、もちろん理解するところなのですけれども、後治療が混合することによって、OSの値が1に近づいてしまうという現象があることは存じ上げておるわけですけれども、その場合、もし後治療が混合しなければ、やはりPFSで有意差があった場合、OSでも有意差があると考えるのが適切なのではないかと考えております。
もう一点、やはり分析枠組みを設定した際の議論に立ち返っていただくとよいのではないかなと認識するのですが、比較対照技術がフルベストラント+CDK4/6阻害薬であるという設定がされている背景としては、フルベストラント単剤よりもCDK4/6阻害薬を加えたほうが、有効性が高い、すなわち、比較対照技術としては、効果が高いものを選択するという原則になっていますので、CDK4/6阻害薬に何らかの有効性があるから、この比較対照技術はCDK4/6阻害薬の併用という形になっているわけでありまして、もし仮にCDK4/6阻害薬のハザード比が1である、すなわちCDK4/6阻害薬の有効性がないということであれば、やはりその比較対照技術として、そもそもフルベストラント単剤を設定すべきものだと理解しています。
そのため、専門組織全体の専門組織1で、フルベストラント+CDK4/6阻害薬を比較対照技術として、皆さん方に御議論いただいて、選定いただいている状況においては、やはりそのCDK4/6阻害薬の治療効果が1である、治療効果に差がないと置くというのは、その分析枠組み決定時との議論の整合性という観点を考えても、少々適切とは言えないのではないかなと考えているところです。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
分析枠組みというのは、大変重要な話で、そこからぶれること自体は、先ほど○○先生もおっしゃっているとおり、結果を見て何かデザインを変えてしまったという話になりますので、そういった意味では、分析枠組みを大前提に議論を進めていくということは、多分異論はないということだと思います。
あとは、細かい話として、科学院さんの方法についても、基本的にはできるだけ踏襲をしてくとした場合に、0.99というか、水準の設定の仕方がどれぐらい説明能力というか、頑健性といったら変でしょうけれども、それがあるのか確認が必要と考えられます。もしくは、そのアプローチに対しての正当性をどれだけ主張できるお話になるのかということなのかなと思って伺っておりました。私としても大変、今、悩んでいるところなのですけれども、先生方から何か追加の御意見はございますか。
○○先生、どうぞ。
○○○委員
今の科学院の話を聞いていると、0.99ではなくて0.995と置くほうが、何か粉砕しないような気がするのですけれども、つまり、1よりも足したほうがいいと、それは分かりました。でも、やはりICERの値を見ると、0.996でしたか、どっちか分からない、つまり、悪いほうに設定するというのは、やはり数字を見ながら問題があるという話になりかねないので、むしろ数字を見ながら最悪ではなくて、その一段階下で止めてあげますよというところで、矛盾がないほうが、何か粉砕はしない気がするのですけれども、つまり、企業にとって有利だけれども、科学院にとってもロジカルに妥協できる範囲というほうが、これは収まるような気がするのですけれども、いかがですか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、今の御意見に関して、いかがですか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
結果の示し方という観点で、先生方の御議論を拝聴していますと、点推定値でICERを出すということに関して、なかなかの違和感をお持ちなのかなと、我々は受け取っておりまして、その点、事務局との相談になるかと思いますが、この評価においては、点推定値のICERを明確に定めなくても、1125万円以上であるという確率が非常に高いと、1125万円以上であると推測することが、一定の妥当性を有するということでありますから、その点推定値に関しては、わざわざ出さなくても、結果として、例えば1125万円以上であるというベースケースとしての記載の方法もあるのかなと。これはジャストアイデアでありまして、事務局の皆さんと御相談になるかなとは思うのですが、あえて紛糾の基になるようなICERの値を出さなくてもよいのかなと、その代わり、意思決定としては1125万円以上として取り扱いますという、そういう取扱いでも我々としては構わないのかなと考えています。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
今の意見交換に対しては、皆さま方から何かコメントはございますでしょうか。
組織としては、研究論文か何かを検証しているわけではなく、あくまでも1125万円というラインに対して、ある程度の確からしさを持って、結果が示せていることを確認することが重要かと思います。ただ、そこについては説明の責任はある程度、組織側というか、科学院さんのほうにもあろうかと思いますので、多分、丁寧な説明が必要になるのと、合理性について縦横そろえる必要があるのだろうと、伺っていたところであります。
基本としては、いろいろな条件とかを考慮しながら消去法みたいな考え方になるかもしれませんが、先生方は、科学院さんの案を主体的に踏襲した議論にしなければいけない、とお考えいただいていると思います。以上から、あとは、それの説明能力を上げていくという話であろうと思いますので、その一環として、情報の提供の仕方を少し工夫したらどうかという御提案があったと思います。こういう御時世ですので、やはり透明性とか、説明力というのも多分重要になってくるので、そこのバランスも含めた議論が必要かなと思っています。さらに先生方から、コメントはございますでしょうか。
○○委員、どうぞお願いいたします。
○○○委員
今回、医学専門家の先生が抜けられてしまって、医学的なところの肌感覚みたいなところが。
○費用対効果評価専門組織委員長
そうなのですよ、先生の先ほどのご質問に対しては、落とし込みが十分でない可能性もあります。それらも踏まえつつ、議論を深めたかったのですけれども。
○○○委員
伺えなかったのが、少し残念だなと思っているので、COIの関係で委員の先生が無理であれば、第三者というか、別の医学専門家を立てていただくとか、何かコメントをいただくことというのは可能なのでしょうか、今日は無理だと思いますが。
○費用対効果評価専門組織委員長
実は、○○委員とかもいらっしゃればと思ったのですけれども、今回、退席されてしまっています。そこで、事務局さん、次のようにご対応頂ければと思います。まず、臨床家の御意見をいただいて、専門性と実臨床の観点から、ほぼこの結果が確からしいという確認をいただくということ。続いて、それを理論補強として科学院さんのほうが併せて説明を少し工夫していただくこと。そうすれば、このアプローチでいいのではないかという御意見にもあるかと思うのですけれども。事務局さんのほうから見て、この辺りについては、いかがでしょうか。
私の個人的な意見としては、臨床専門家に参加いただいた上で、組織で議論を展開していくのが理想かなと思います。よって、今回、臨床専門家がいらっしゃらないというのが、この場の会議の意思決定においては、少し不安を覚えるところでもあります。その観点から、事務局さんを通してかどうか分からないですけれども、臨床家の御意見をいただいて、サポーティブな形で科学院さんのものを少し補強していただくと良いと思います。また、科学院さんも、説明変数を少し増やされて、今まで御説明されたものを少し丁寧に文書に落としていただければいいのかなと思います。そのような形で内示をおつくりになると、今回は、それで行けるような気もしたのですけれども、事務局さんのお考えはいかがでしょうか。それとも、科学院さんのほうから、先に何かコメントはございますか。
○事務局
委員長、よろしいですか、事務局でございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
はい。
○事務局
そのような論点で追加分析を、もう一度やるといった方向性ということでしょうか。といいますのは、内示に今からつけるという方向性よりかは、新たに、今日の議事などを踏まえた論点で、もう一度その追加分析をするといった方向性という認識でよろしいでしょうか。
私も少し頭の隅で追加分析も考えていたのですけれども、多分追加分析をするほどの、今、ネタというか情報もないような気がしますし、科学院さんのほうは、できることはある程度されていて、あと、細かいところの説明変数を増やしていくというところかなと思っていたのですけれども、その観点で、今、唯一抜けていたのが臨床家の専門家の御意見だったので、それを追加していただいて、科学院さんの御意見をサポーティブにして、科学院さんのほうも、少し説明を、今まで科学的にいただいた御指摘を踏まえて、少し丁寧に書き込んでいただくような資料をつくっていただくといいのかなと思っていたのですけれども、では、先に科学院さんのほうから御意見があれば、いただいてもいいですか、どうぞ、お願いします。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
少し議事に関わることで差し出がましいかもしれないのですけれども、我々のほうから、本日、退席された○○先生に対して、御見解、御相談をさせていただいて、我々のほうで取りまとめたようなものを、先生方に御提出させていただきますので、それをもって、もし妥当であれば、この分析結果を御承認いただいて、内示等を作成いただくという形でいかがかなと考えたところなのですが、もし、そこで異論が生じるようであれば、事務局がおっしゃったように、追加分析等々、また、次回以降に検討する必要もあるのかなと思いましたが、もし、○○先生のほうで、こういう考え方をサポートいただけるようであれば、その旨、御報告させていただくという形でいかがでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
事務局さん、いかがですか。科学院さんが専門家の御意見を直接いただいて、議題というか、決定に用いる資料をつくるというのは可能かどうかも含めて少し事務局に御確認いただいてもいいですか。
○事務局
事務局でございます。
○○先生、内示の期限とかも結構あったりしまして、その辺りとかは、科学院のマンパワー的なところですとかは、問題なさそうでございましょうか。
○国立保健医療科学院
少し内示の日程については、申し訳ないですけれども、詳細を把握していないのですけれども、もし、○○先生の御都合がよろしいようであれば、来週の前半早々にもお話を伺えるのかなと思っておりまして、少し事務局の日程等々とうまく合わせていければと思うのですけれども、もし難しそうであれば、また、内示の見解等を来月の専門組織にお示ししながら、再度議論をいただくというやり方もあるのかなと考えておりますが、すみません、議事の運営に関して差し出がましい形で申し訳ありませんけれども。
○費用対効果評価専門組織委員長
ロジ的な面もあろうかと思いますけれども、この件に関しては、例えば私に一任という話ではなくて、やはりもう一度委員の先生方に諮るべき内容かと思います。それと臨床の先生方の御意見をいただきつつ、先ほど来科学院さんが御説明されたものにもう少し落としていただいて、皆さんに最終的にレビューしていただいたほうがいいと思います。日程的なものに配慮しつつ、今、科学院さんもおっしゃったのですけれども、来月にスキップするような形にして、それを追加分析という形にするのか、保留という形にするのか、次に回すための方法というものを考えたほうがいいのかなと思って伺っていました。その辺り、事務局さん、いかがでしょうか。
○事務局
来月に開催いたします場合には、追加分析を何らかの形でするという流れになろうかと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
そうすると、今回いろいろな御意見をいただいたので、それを踏まえて追加分析をするという形態にしつつ、足りていない専門家の御意見とかも集約して、まとめたものを、また来月に先生方に諮って、それで企業さんへ内示という流れで宜しいでしょうか。そのほうが、合理性としてある程度確実かと思います。これだけの御意見をいただいたところですし、それなりにテーマとしては重い論点だったと思います。科学院さんのほうも、それでよろしいということみたいですので、事務局さん、いかがですか、そういう形でよろしければ、これから、委員の方々に諮りたいと思いますが。
○事務局
我々としては、それで問題ございません。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さんも、それでよろしいですか。
○国立保健医療科学院
異論等ございませんけれども、1点明確にさせていただきたいのですけれども、次回、○○先生は御出席されると思いますけれども、まず、我々のほうから○○先生に御意見等を賜りまして、その結果を追加分析の1つの材料として、組織に来月御提出させていただいて、それを含めて再度議論をいただくという形で、よろしかったでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
今回は、簡単に申し上げれば、委員の先生方からいただいたものに関して、ある程度説明変数を増やしていただき、さらに臨床実態を踏まえた内容になっていればいいと思っておりますので、科学院さんがよろしければ、それで進めていきますけれども、大丈夫でしょうか。また、御負担をかけることになりますけれども。
○国立保健医療科学院
我々としては大丈夫なのですけれども、もし、事務局さんのほうで何か違和感があればと思いますけれども。
○事務局
こちらとしては、特にございません。
○費用対効果評価専門組織委員長
大丈夫ですね、では、委員の先生方、この品目についての御議論は長くなりましたけれども、大変貴重な御意見をいただきましたので、それを踏まえてここまで整理した、方針で進めさせていただきます。すなわち、追加分析という形で、今回の組織では整理していきたいと思いますが、先生方、それでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
では、議決は、先生方の御意見を踏まえて、追加分析をしていただくということ、特に臨床の先生方の御意見を踏まえた整理をしていただくということで、今回は整理をさせていただきたいと思います。
こういう形の議決で、事務局さん、よろしいですか。
○事務局
委員長、確認なのですけれども、臨床の現場の意見を踏まえた追加分析をしていくといった理解で間違いないでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
はい、臨床の実態を踏まえた追加分析となります。結果として、分析の説明能力を上げていただくということを踏まえた作業と言ったら変ですけれども、御対応ということになろうかと思います。事務局さん、それでよろしいでしょうか。
○事務局
はい、結構です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。

