2025年9月26日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第6回議事録

日時

令和7年9月26日 13:00~

場所

オンライン開催

出席者

田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、赤沢 学委員、木﨑 孝委員、大寺 祥佑委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、後藤 温委員、野口 晴子委員、能登 真一委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、福田 敬専門委員、薄井  紀子専門委員、谷口 修一専門委員、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官

<事務局>
梅木医療技術評価推進室長 他

議題

○ エルレフィオ皮下注に係る総合的評価について

議事

〇費用対効果評価専門組織委員長
エルレフィオ皮下注について、公的分析による再分析結果が提出されておりますので、公的分析からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容及び公的分析による再分析結果の審査並びに費用対効果評価案の策定について、先生方に御用意いただきたいと思います。
まずは、事務局から説明をお願いいたします。

(事務局・国立保健医療科学院より説明)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、まず、本品目に係る公的分析の再分析結果に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。

(意見陳述者入室)

○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内でエルレフィオ皮下注の総合評価について、御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
それでは始めてください。

○意見陳述者
意見陳述者でございます。
本日は陳述のお時間をいただきまして、誠にありがとうございます。
それでは、意見陳述者の陳述を始めます。

○意見陳述者
私のほうから、エルレフィオ皮下注に関する意見陳述を始めさせていただきます。
スライド2を御覧ください。
こちらに企業及び公的分析における分析結果を示しております。
企業の分析におけるICERは約6万円/QALY、公的分析におけるICERは約640万円/QALYとなっております。
両者の結果に乖離が生じた理由として、スライドで公的分析による御指摘事項を御説明し、それに対する企業の見解をお示しいたします。
スライド3を御覧ください。
1つ目の御指摘事項は、エルラナタマブの投与期間長期推計についてです。
公的分析は、企業の仮定したエルラナタマブ投与終了までの期間、TTDが臨床試験の観察と乖離していると指摘しております。
その上で、パラメトリック分布の当てはまりを考慮し、分析において、対数正規分布への外挿を行っております。
これに対する企業の見解ですが、企業分析では、比較対照技術のデータソースでは、TTDの中央値のみが報告されており、1つのパラメータで曲線の形状推定可能な指数分布を採用いたしました。
その上で、比較対照技術とエルラナタマブの間で、推定方法に一貫性を持たせるため、エルラナタマブのTTDについても、指数分布を用いて曲線を推定しております。
しかしながら、公的分析の御指摘のとおり、指数分布を用いて推定されたTTD曲線と臨床試験データに乖離があることは事実でございます。
そのため、両群間の推定方法の一貫性を考慮しないのであれば、公的分析による再分析は妥当と考えております。
続いて、スライド4を御覧ください。
2つ目の御指摘事項は、IVIGの投与についてです。
公的分析では、エルラナタマブ投与に伴う重大な副作用である低γグロブリン血症が分析で考慮されていないと指摘されております。
再分析において、エルラナタマブの臨床試験、リアルワールドデータ及び添付文書に基づきIVIGの費用を算出し、分析に組み入れております。
スライドの5を御覧ください。
先ほどの御指摘事項に対する企業の見解でございます。
エルラナタマブの臨床試験では、免疫グロブリンG値が400mg/dLを下回った場合にIVIGを投与することが推奨されております。
また、臨床専門家のインタビューによると、医師によって考えは異なるものの、多くの場合、200mg/dLを下回った場合には、IVIGの投与を検討するため、実臨床における投与割合は、おおむね臨床試験の割合と一致するとのことです。
以上より、IVIGを分析に組み入れること、さらにその推計方法については、一定の妥当性があると考えるため、こちらについて、企業から異論はございません。
以上で資料の御説明を終わります。

○意見陳述者
ありがとうございました。
両方の公的分析からの指摘、非常に妥当だと考えております。
特に2つ目のIVIGの投与については、企業は分析に含めておりませんでしたが、科学院から、公的分析から指摘されて含めたICERに関しては、臨床的に非常に妥当だと思っています。
このような御指摘をいただきました国立保健医療科学院、もしくは公的分析大学の皆さんに敬意を表したいと思います。
意見陳述者からは以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
では、委員の方々から、御質問はございますでしょうか。
○○先生、どうぞお願いします。

○○○委員
ありがとうございます。○○の○○でございます。
今の2番目のところのIVIGの件ですけれども、これを入れていただいたのは非常にリーズナブルだと思うのですけれども、臨床現場では最近、SCIGですか、ハイゼントラ等の皮下注の免疫グロブリンもよく使われていますのでその辺のデータ(IVIG以外にSCIG使用実態など)とか、もしあれば、今回のことには関係ないかもしれませんけれども、教えていただきたいと思います。
以上です。

○意見陳述者
○○先生、御質問いただきまして、ありがとうございます。
御指摘の点は、おっしゃられるとおりだと思います。ハイゼントラとか、皮下注のほうが、最近はよく使われているということも承知しておりまして、我々の臨床専門家のほうからもそのような意見をいただいております。
一方で、二重特異抗体であるエルラナタマブに伴う重大な副作用で、皮下注のγグロブリンが使われた割合がどれぐらいというデータがないのです。
ですので、公的分析のほうが引用したのは、リアルワールドデータを用いて、服用中の低γグロブリン血症において治療されるものを用いて、回数も実際の参照から持ってきているというのがあります。
ですので、○○先生の御指摘は本当におっしゃるとおりだと思うのですけれども、一応公表論文に従って、こういう再分析が公的分析のほうでされたという理解です。

○○○委員
ありがとうございます。理解いたしました。

○費用対効果評価専門組織委員長
その他、いかがでしょうか。
○○委員、どうぞお願いします。

○○○委員
今回の解析は、MAICを使われて、アンカーなしで、当該技術は認証試験からのデータで、比較対照技術は観察研究のデータが使われているというところで、生存率曲線を外挿できるかどうか以前の問題として、比較対照技術をリアルワールドから取ってきたアンカーのない解析というのが、果たして追加的有用性を示すエビデンスとして十分なのかというところに少し疑問を持っております。
これに対しては、公的分析のほうにも同じ質問をさせていただきたいと思うのですが、アンカーのない試験、特に対照技術がリアルワールドから来ている場合、全くデータの性質が違いますので、これを比較可能であるという議論をしないで、エビデンスとして採用するのは非常に危険だと考えております。
それで、この報告書の中で、用語が間違って使われているところが非常に気になっておりまして、この観察研究のことを試験、試験と呼ばれているのですけれども、このLocoMMotionですかね、観察研究のほうは、試験ではなくて研究と呼ぶべきものでありますので、これは公的分析のほうの報告書も全く同じ間違いがされております。
ですので、トライアルは、介入を伴わない研究ではトライアルになりませんので、そこのワードをちゃんと使い分けていただけると、私たち委員が報告書を読むときに、性質の違うデータを比較しているのだというところが明確に分かりますので、恐らくそれを試験、試験と呼ばれていて、少し分かりにくくなっているのではないかなと思います。
ですので、本当に対照技術をリアルワールドで、当該技術を介入研究からというのは、本当に問題があると思うのですけれども、その点いかがでしょうか。

○費用対効果評価専門組織委員長
では、企業さん、まず、そのアンカーについて御回答いただいてもいいですか。

○意見陳述者
御指摘いただきまして、ありがとうございます。
おっしゃられるとおりで、アンカーがないMAICそのものとして、試験の性質が違うものを間接比較しているということは、おっしゃられるとおりだと思います。
一方で、今回、エルレフィオの適応症が、3剤不応の多発性骨髄腫ということで、システマティックレビューの結果、そのようなRCTが見つからず、分析対象集団に合致した比較対照技術が用いられた試験というのは1つも見つからなかったことから、ベストアベイラブルなものとして、このLocoMMotion試験を用いた間接比較をしたということです。
ですので、エルレフィオがLocoMMotion試験の結果よりも優れているということではなくて、考えられる最善の手段で間接比較を行ったということで、御理解いただければと考えておりますがいかがでしょうか。

○○○委員
MAICというのは、本当に昨今問題だらけの解析でありまして、特に企業側が個票データを持っているというところで、作為的にデータを削除したりというところも、可能と言えば可能なわけなのですね。
ですので、例えば、組入れ除外基準がずれていないですとか、介入と観察研究において類似の疾患での研究において、アウトカムに違いがないですとか、もう少し客観的にエビデンスとして採用できるかどうかというところを教えていただきたいと思いますが、その辺は、そういう考慮をされてMAICを行われたのでしょうか。
例えば、臨床試験であると、除外基準でリアルワールドでは使えるけれども、試験では入れない患者さんは、たくさんいますね。ですので、その辺がちゃんと基準合わせというのができたのか。
あとは、背景ですね、異なる国で行われているのかですとか、その辺も大分エビデンスとして、いろいろな方面から見てみないと、採用できるかどうかというのは分からないと思うのですけれども。

○意見陳述者
ありがとうございます。
今すぐに即答できないところもあるのですけれども、そもそも本剤は、少ない人数での臨床試験が唯一の臨床試験になっておりますので、アンカーがない間接比較をしないことには、比較対照技術との比較が不可能だという、前提がまずあるのではないかと一応考えております。
それで、御指摘の点、本当にMAICが危ういとか、そこは同意するのですけれども、同じ回答になって申し訳ないのですけれども、システマティックレビューの結果、これが一番質の高い観察研究かつ3剤不応の多発性骨髄腫を含んでいる試験だったということで、これを用いたということが回答です。
それで、両試験の異質性に関しては、もう少しきれいにまとめてから回答したいと思いますので、少しお時間をいただければと思います。申し訳ありません。
○○○委員
ありがとうございます。
しっかりその辺をデータとして示していただきたいと思います。

○意見陳述者
続いて、用語については、おっしゃられるとおりで、我々としても気をつけたいと思います。ありがとうございます。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
その他、いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。

○意見陳述者
ありがとうございました。

(意見陳述者退室)

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、議論に先立ちまして、企業から公的分析について御意見がございましたので、科学院さんから何かありましたら、お願いありがとうございます。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
企業のほうが公的分析の結果を受け入れていただいているということですので、我々のほうからは、特にコメントはございません。

○費用対効果評価専門組織委員長
ちなみに、先ほど○○委員のお話しされていた表現のほうはいかがですか。

○国立保健医療科学院
表現のほうについては、大変申し訳ありません、○○先生御指摘のように、文献等を公表するときには、研究に直させていただきたいと考えています。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、当該品目について御議論をお願いいたします。なお、議論に当たっては企業分析結果と公的分析の再分析結果のどちらがより科学的により確からしいかを相対的に評価することを踏まえて、御議論を進めていただきますようお願い申し上げます。
論点としては、投与期間の長期推計とIVIGの投与についてとなります。一応、企業さんのほうは、お認めになっていらっしゃるということでありますけれども、臨床の御専門の○○先生、いかがでしょうか。

○○○委員
IVIGの必要性については、その比率で計算しておりますので、それはもういいので、あと生存期間に関しては、これは、まだの使用歴が短いですので、正確な比較というのは無理で、可能なところで比較するしかないので、もうこれが妥当な判断ではないかなと思いました。
以上でございます。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、追加でございますか。

○○○委員
ありがとうございます。
〇〇先生がおっしゃったとおりで、こういう薬というのは、本当に出てきたばっかりの薬剤で、今までないところというのは、T-cell Engagerということで、T-cellの活性を誘導して、そして、治療効果を得るということなので、全く異なるお薬なものですから、3剤の対象がありましたけれども、あの治療に抵抗性となった人たちに使うようなものなので、なかなか正当な比較というのは難しいと思います。
今後、この手のお薬が出てきますので、それとの比較というときに、今回いろいろ得たことを基にして比較していくのが宜しいかと、そのように思います。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
その他、委員の先生方、いかがでしょうか。この品目について御意見をいただければと思いますが。
科学院さんの御主張が正しいとお認めになっていらっしゃるようですが、では、先に〇〇委員、どうぞお願いします。

○○○委員
本当にこのMAICの比較で、観察研究と介入研究を比べるのは、とても危険なことなのですね。ですので、通常は、比べるべき介入研究の対照技術のデータがなければ、解析不能とするのも1つの案だと思うのですけれども、これは、今までに出てきた例の場合は、観察研究を比較対照群にしたMAICは、かなり厳しく審査をしてきたと思うのです。
それを今回、科学院がすんなり受け入れられたというところが、どうしてなのかなという疑問が、すみません、今になって申し訳ないのですけれども浮かんできております。
ですので、本当にMAICというのは、背景情報を平均的にそろえるだけなので、必ずしも除外基準を意識してマッチさせているかというと、そうではない研究も非常に多いですし、時間的なずれが研究間であったり、問題だらけのデザインがMAICなのですね。
それで、一番最悪なのが、各群のリアルにおいてというのが、リアルワールドのほうが悪い結果が出るというのは、それは比較しなくても分かっていることなので、それをもって追加的有用性があると判断することが危ういと思います。ですので、生存曲線を何の関数で外挿するかというのと、比較にならないぐらい重大な問題がそこにあると思うのですね。その点、少し蒸し返して申し訳ないのですけれども、意見をいただければと思います。

○費用対効果評価専門組織委員長
重要な点かと思いますので、科学院さん、いかがでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
学術的な観点から、先生おっしゃることは、全くそのとおりなのではないかと考えていまして、比較可能性等について、かなりの限界がある、あるいは試験デザインを超えて比較が可能であるかという点についても、なかなか難しいものがあるという点は、全く御指摘のとおりかなと考えています。
一方、我々もシステマティックレビュー等を実施しましたけれども、企業側のデータを超えるものが全く存在しなくて、特にこの分野は、先ほど○○先生や○○先生からもコメントがありましたとおり、かなりエビデンスとして限られている状況でありまして、我々も苦肉というとあれですけれども、苦肉の対応として、企業側の分析を受け入れたという次第であります。
ですので、この企業分析が不適切であると御議論いただくようであれば、また御検討をいただければと考えているところです。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、いかがでしょうか。

○○○委員
ほかの審査に比べると、かなり、先ほどの評価対象品目の話などに比べると、こっちのほうが重大なバイアスがあると、私は思っております。ですので、ほかの審査基準と比べると、やはりデータが妥当ではないというところで、企業側が提示した解析を公的機関が却下するということはよくやってこられているので、今回だけ全くほかにデータがないからといって、非常に危うい解析に基づいて有用性がありと言ってしまってよいものなのかなと思っています。
ですので、ほかの審査と比べましても、今回は企業側にすごく有利な結果になっているのは、本当に何でなのかと思いますが。

○費用対効果評価専門組織委員長
ちなみに、私のほうから、今回の結果の確からしさという話にもなろうかと思うのですけれども、海外の評価機関の評価と比べて、今回、公的分析で出されたものは、そんなに大きく違ってはいないのでしょうか。他国と比較すること自体が、どういう意味なのかと言われるかもしれませんが、いかがですか。たしか、先ほどの資料でいくと、3ページの辺りで、オーストラリアとかは、非推奨とかにしていますけれども、その辺りとのバランス感というか、いかがでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
この諸外国の評価技術機関における評価結果については、比較対照技術が異なる場合があります。このように化学療法の場合と既存の二重特性抗体を用いて評価している場合とがあって、なかなか我々の分析結果に寄せるのも難しいのかなと考えております。

○費用対効果評価専門組織委員長
そうですね。今回企業に対して、桁が変わるぐらい数字が変わりましたけれども、それがある程度確からしいという議論ができてればいいのかなと思っていたのですけれども。
○○委員、どうぞお願いします。

○○○委員
これは、私が冒頭に言った、追加的エビデンスが証明できないのであれば、結局分析不能ということになるので、今回対象者が100%この集団になるから、結果的には薬価は全く変わらないという結論になるので、結局、追加的エビデンスが証明できない、もしくはエビデンスがないという段階が、やはり今、かなりおかしな形での評価になっています。
本当は、○○先生が言われたみたいに、大企業としては、追加的エビデンスをどんな形であっても出せば、このように費用対効果上メリットがあれば、いい話になりますし、本来は、なしだから90%加算を下げるほうが、本当は妥当なのかもしれません。
ですので、今、議論中という話なので、これも今の方法がおかしいという具体的な事例になるのかなとは思います。
問題は、○○先生がおっしゃられたみたいに、それを認めていっていいのか、つまり認めないということは、分析不能になってしまうので、これもまた問題になるかと思うのですけれども、どっちがいいのか、私はよく分からないところがあります。
だから、分からないですけれども、○○先生がおっしゃられたみたいに、逆に認めてしまうのも、また、大きな問題になるような気もしなくはないと思います。
それで、私が手を挙げたのは別の件で、分析対象者という形で事前に決められていると思うのですけれども、結構今回は分析対象者として除外される集団がいるという形になっています。
別に本当に使われないのであれば、全然問題はないのですけれども、結構今までの議論の中で言うと、結構除外するのだけれども、実は使われていますみたいな話が結構いっぱいあったりすると、やはりこれは、分析対象として除いたのに、実はたくさん使われていると、これもまた逆に問題かなと思っているので、やはり分析対象として除かれた集団に関しては、ほとんど使われていないとか、もしくは使わないとか、何かそういうところも企業に担保していただかないと、少し怖いなという気はしています。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○委員のお話は、少し大きなテーマですので、もう分析枠組みは決めている話ですから、御意見としていただきたいと思いますし、私もそういった懸念というか、考えを持っておりますので、大変重要なお話かなと思っておりました。
あとは、○○委員がお話をされていたMAICの辺りについて、これは、ある制約要件とか前提条件の中でやっているというものを、少し枕詞で入れて、誤解というのは変ですけれども、そういう前提で今回も結果を出しているという話みたいなものをされるかどうかというと、科学院さん、その辺り、いかがでしょうか。説明の方法というか、提示のし方のところになるかもしれませんが。

○国立保健医療科学院
そうですね、○○先生御指摘のように、極めて限定されたエビデンスで、また、比較可能性も非常に限定的であるということは御指摘のとおりでありますので、もし、この結果をそのままお認めいただいて、何か公表するということがあった場合は、少し報告書等で注意喚起する必要があるのかなとは考えています。

○費用対効果評価専門組織委員長
というのは、やはり分析不能になるということの意味合いも少し考えながら、議論していかないといけないと思って伺っていたところです。○○委員、いかがでしょうか。

○○○委員
できましたら、科学院側が、今回のMAICを妥当とした理由というのを、もう少し詳細に書いていただきたいと思うのです。
例えば、2つの研究間で時代がずれていないとか、対象者の組入れ除外基準がずれていないですとか、類似の疾患で介入研究と観察研究で、アウトカム自体のずれがなかったですとか、あと、本当にどういう国が入っているのか、どういう医療機関が入っているのか、言い出したら切りがないぐらい研究間というのは、違いというのがあるのですね。
通常は、やはり比較対照技術のほうが古いお薬になりますので、時間軸のずれと、1年、2年、これは半年でもずれていたら、新しい薬剤のほうが有利な結果というのは、簡単に出てしまいます。
ですので、限られた中でということは理解しているのですけれども、やはり、本当にきちんと評価をしたのかというところを、少なくとも残していただくのは、非常に重要ではないかなと思います。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
先ほど○○先生もおっしゃっていたとおり、この後に出でてくるお薬も幾つかあるということですので、今回のデータがある程度どういう位置づけで、どういう整理になっていたのかというのが、後からちゃんと理解、議論できるようにしておいたほうがいいというのが、多分、○○委員のコメントでもあるかなと思いました。技術的なライフサイクルとか、タイムラグみたいなものは、結構、いろいろな研究で議論になるのですけれども、○○先生から見て、今回はいかがですか。現状として、その辺りはどれぐらい大きいのかというと、先生の私見で結構なのですけれども、いただければと思いますが。

○○○委員
ありがとうございます。
先ほど申し上げましたように、そもそも化学療法と比較すること自体が非常に難しいお薬です。全く違う新しいお薬なものですから、これは、似ていると言ったらCAR-T療法です。とっても高い3000万とかだの5000万とかの治療法です。それに比べると、割とこのお薬は、アクセスもいいですし、使いやすいですし、皮下注ですから、多くの患者さんに使えるということでは、臨床的には非常に大きなメリットがあります。
ただ、そうは言っても非常に高いお薬ですから、それと私が見て、私個人の意見ですけれども、本来使ってはいけないのではないかと思うような患者さんにまで使われているというのが現状です。
ですから、そこのところを、やはり先ほど先生方がおっしゃったように、ある程度使い方について縛りをつけるような、そういう形の評価をしたほうが、本当はいいのかもしれないと思うのです。添付文書で見ると、誰でも使えてしまうので、例えば、例を言いますと、88歳の、いろいろな治療をして、多発性骨髄腫の患者さんで、もうやる治療がないような方でも、このお薬は使えます。全く違う(作用機序の)お薬ですから。ただ、使ったはいいけれども、効果が出る前に亡くなられるということも多いので、そこのところを見ていくと、きちんと評価をしていくということで、これが多分基準になって、次のお薬をきちんと評価して、費用対効果を出していくというのが大事なのかと思います。今までの化学療法とは全く違うので、なかなか比べること自体が難しいかなと思いました。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
この件に関して、ほかの先生方から御意見いかがでしょうか、ございましたらお願いします。
よろしいでしょうか。先生方の御意見を踏まえると、MAICのところは、確かに議論としてはあるということかと思います。さりとてその前提の中でも、公的分析による再分析結果は一定の確からさにありますので、今回は、先生方のほうで御承認いただく形で進めさせていただければと思います。ただ、○○委員及び○○先生からあった御意見を踏まえて、少し科学院さんのほうで作文というか、説明を少し丁寧にしていただくということが必要であるという方向で、まとめていきたいと思います。科学院さん、これに関して何かありますか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
○○先生から御指摘いただいた点についてなのですけれども、我々もLocoMMotion試験のIPDデータ、個票データを持ち合わせていなくて、それは、意見陳述者さんが持っているものなので、その比較可能性、背景因子や、その時代環境の比較可能性を検討する場合には、恐らく意見陳述者さんのほうからデータを出してもらわないと、我々の手だけではなかなか難しいところがありますので、その辺り、どうしたものかというか、どうしたらいいのか、少し御相談させていただきたいなと思っているのですけれども。

○○○委員
これは、意見陳述者さんが両方個票を持っているということですか、そうすると、LocoMMotionのほうも。

○国立保健医療科学院
いや、観察研究については持っていないのですが、MagnetisMM-3のほうについては、ピボタル治験ですので。

○○○委員
観察研究は持っていないと。

○国立保健医療科学院
はい、お持ちではないと思います。

○○○委員
ですので、観察研究は論文からで、個票は意見陳述者のほうが持っていてというところですね。ですので、やはりMAICでは、危ういところが本当にありますので。

○○○委員
○○です、すみません。先ほど○○先生が意見陳述者の方に質問したときに、意見陳述者のほうでまとめますよと、ちゃんと答えていただいたので、今回は科学院への宿題ではなくて、やはり企業のほうに、MAICを使うことの妥当性は、やはりやらせるというか、再分析とは言いませんけれども、ちゃんと評価できるぐらいはやったほうがいいのではないかなというのが1点。
もう一つは、やはり使用実態も含めて、本当に適切な人に使われているかどうかみたいなものも、結構これは適正使用の観点からも大事なので、それは、意見陳述者さんは、多分データを持っているはずなので、その2点は宿題として出したらどうでしょうか。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
ちなみに今の件に関して、科学院さんのほうは、お考えはどうですか。お話の流れに対して、提案あどはありますか。

○国立保健医療科学院
○○先生おっしゃるとおり、我々のほうでは、かなり情報が限定されていますので、もし、そういう情報が御利用でしたら、意見陳述者さんにお尋ねいただいたほうがいいのかなと思う点と、それから使用状況等については、これも、もしかしたら市販後のデータ等をお持ちかもしれないので、我々はNDBを用いて検討したのですが、まだ、その使用症例がかなり限定されているところでして、統計的な処理などに耐え得るようなデータではないですので、そちらで、もし御利用であれば、やはり意見陳述者さんのほうにお問い合わせいただくのがいいのかなと考えています。

○費用対効果評価専門組織委員長
事務局さん、ちなみにそういうオーダーというのは、問い合わせも含めて手続的には出せるものなのでしょうか。

○事務局
ちょっとそちらは確認が必要かと思われます。

○費用対効果評価専門組織委員長
今回の組織でどうまとめていくのか、という方針にも少し絡んできますが、今までにはなかった話です。個票を出してもらって整理をし、それをもう一回議論するので合理性が進むのだったら、それはそれでいいかなと思うのですけれども。科学院さんは、そういうことも考えていらっしゃるということになりますか。

○国立保健医療科学院
いや、あまりよく考えていなかったのですけれども、追加分析等を御指示いただければ、企業が直接出すパスウェイは存在しないので、追加分析の御指示をいただければ、我々のほうから企業にかけて、次回なり、あるいはその間なりに御提示することはできるかなと思いますけれども。

○費用対効果評価専門組織委員長
分かりました。
事務局さん、そういう立てつけというか、流れはいかがですか。

○事務局
では、そのような方向で追加分析をしていくという理解でよろしいですかね。

○費用対効果評価専門組織委員長
今までの議論を振り返ると、そうしたほうが、何かすっきりするような気もしますが。○○委員、お願いいたします。

○○○委員
すみません、公的分析にお聞きしたいのですけれども、企業分析の報告書1.0版の3.9.1.2章で、MAICを使うことでの分析の限界に関して、今まで議論になった内容も含めて考察されています。
それに対して、公的分析では、この分析の限界に対するレビューとか、どういう検討を経て企業分析を受け入れたのか、という考察は、どこかにまとめられているのでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
報告書等においては、十分な記載がない可能性もありまして、その点を併せて、公表するときには、少し追記させていただくとか、そのような対応を取らせていただければなと考えています。

○○○委員
そうですね、企業分析に対する公的分析の検討内容やそのような考察をして企業分析を受け入れたかという点は、まとめていただくことも必要かと思います。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
そうすると、追加分析という形で、次回に持ち越しという形でよろしいですか。
事務局さん、それでいいですね、大丈夫ですね。

○事務局
はい、大丈夫です。

○費用対効果評価専門組織委員長
分かりました。それで科学院さんもオーケーのようですし、委員の先生方も、それでよろしいとお考えの様子と推察いたしましたので、では、そういう形で進めさせていただきたいと思います。
その他、この品目について、御意見はございますでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは議決とさせていただきますけれども、○○委員におかれましては、議決の間、一時御退席をお願いします。

(○○委員退室)

○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員を除く先生方の御意見を参考に、エルレフィオ皮下注に関する費用対効果については、今、議論のあったとおり、企業側からのデータを出していただきつつ、MAICという技術的な論点についても対応しながら、改めて議論するということで、追加分析という形にさせていただきたいと思います。それでよろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、以上の内容を踏まえて、次回その結果について御報告いただくということで進めさせていただきます。