2024年8月23日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第4回議事録

日時

令和6年8月23日(金)13:00~

場所

オンライン開催

出席者

田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、池田 俊也委員、木﨑 孝委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、野口 晴子委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、岡本 渉専門委員、泉 並木専門委員、福田 敬専門委員、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官

<事務局>
中田医療技術評価推進室長 他

議題

○ ビロイ点滴静注に係る分析枠組みについて

議事

○費用対効果評価専門組織委員長
続きまして、ビロイ点滴静注に係る分析枠組みについて、御議論いただきます。
まずは、事務局及び公的分析から、説明をお願いいたします。

(事務局・国立保健医療科学院より説明)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、まず、本製品の検証作業に係る分析枠組みに対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。

(意見陳述者入室)

○費用対効果評価専門組織委員長
私は、費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内で、ビロイ点滴静注に係る分析枠組みの案についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
始めてください。

○意見陳述者
本資料につきましては、○○から、説明させていただきます。
3枚目のスライドを御覧ください。まず初めに、本剤、ビロイ点滴静注用100mgについて、御説明いたします。本剤は、CLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がんを対象とした薬剤で、抗がん剤と併用して点滴静注で投与されるものです。薬理作用については、次のスライドで御説明させていただきます。海外は、今月8日に英国で承認になっておりまして、そのほか、欧州・中国等では承認審査中、米国については本年1月の審査完了報告通知において製造関連の指摘があったため、それに対応して、5月に再申請しております。
資料の4枚目を御覧ください。本剤の薬理作用ですが、本剤は膜貫通タンパク質のCLDN18.2を標的とするキメラIgG1モノクローナル抗体で、がん化過程で細胞膜に発現するCLDN18.2の細胞外ドメイン1に選択的に結合し、抗体依存性細胞傷害活性及び補体依存性細胞傷害活性を惹起することにより、腫瘍細胞を溶解して、細胞増殖抑制作用を示すものです。
資料の5枚目を御覧ください。こちらに主な臨床試験についてお示ししていますが、本剤の一次治療としての有効性と安全性を、化学療法(CAPOX、FOLFOX)を対照に評価した国際共同第Ⅲ相臨床試験が行われております。このどちらにおいても、病勢進行、死亡リスクの統計的に有意な減少が検証されております。
資料の6枚目を御覧ください。こちらにお示ししているものは、胃癌学会で出されている胃癌臨床ガイドラインの図ですが、本剤は、赤枠で囲みました一次化学療法のHER2(-)の場合に位置づけられる治療法です。この位置づけに基づいて費用対効果評価の枠組みも検討しておりますので、そちらを御説明いたします。
資料の8枚目を御覧ください。今回の費用対効果評価に当たりまして、弊社が提案いたしました分析枠組みですが、分析対象集団は、本剤の効能に基づき、HER2陰性かつCLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がんの患者、対象技術としましては、本剤とオキサリプラチンの併用療法(CAPOX併用療法)です。比較対照技術として、ニボルマブとオキサリプラチンの併用療法(CAPOX併用療法)としております。分析の立場は公的医療、効果指標としてQALYを用いることを提案いたしました。
資料の10枚目を御覧ください。今回科学院と合意できなかった事項について、御説明いたします。まず、分析対象集団ですが、弊社はHER2陰性かつCLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がんとして1集団を提案したことに対し、科学院からは、PD-L1、CPS5以上の患者と、PD-L1、CPS5未満の患者では、比較対照技術が異なるので、対象集団を分けるべきとの見解が提示されております。
資料の11枚目を御覧ください。CPSレベルで分析対象集団を分けることについて、弊社の見解を御説明いたします。まず、第1に、本剤の適応はCPSによるものではございません。また、胃がん治療において、CPSのレベルに基づいた治療選択は必ずしも行われているものではなく、ここに記載しましたように、ニボルマブを含むPD-L1抗体についてCPSに伴った適用制限は行われておりません。PD-L1検査は、コンパニオン診断薬ではないため、必須とはされておらず、実際、PD-L1検査を実施していない医療機関も一定数存在しています。そのため、実臨床においては、CPSレベルにかかわらず、ニボルマブ併用療法が用いられています。よって、CPS5未満は比較対照技術が異なる主要な集団とは言えず、CPSによって分析対象を分ける意義はないと考えております。
資料の12枚目を御覧ください。ガイドラインの記述を、参考として、示しております。
資料の13枚目を御覧ください。次に、比較対照技術についてですが、弊社は、ニボルマブ+オキサリプラチン併用療法を提案したことに対し、CPSレベルで比較対照が異なるという考えから、科学院からはCPS5以上にはニボルマブとオキサリプラチン併用療法、CPS5未満の集団にはオキサリプラチン併用療法が提案されております。
資料の14枚目を御覧ください。科学院の提案に対する弊社の見解としましては、さきに御説明しましたように、弊社は分析対象集団は1つと考えておりますので、比較対照技術も臨床的に幅広く使用されており、評価対象技術によって代替されるものとして、ニボルマブ併用療法の1つを提案しております。ニボルマブの有効性ですが、ニボルマブの臨床試験結果に基づくと、CPS1以上のサブセット、全登録症例、いずれにおいても有意な延命効果が示されています。科学院は、CPS5未満ではニボルマブと化学療法にOSの有意差は認められなかったことを重要視されておりますが、ニボルマブ併用療法のほうが奏功割合が高く、その結果を基に、実臨床ではニボルマブ併用が選択されていると思います。CPS5未満の集団に対しても、ニボルマブ併用療法が比較対照としては妥当であり、比較対照が異なることを理由に分析対象集団を分ける意義はないと考えます。
本日は、胃癌学会でガイドライン作成にも携わっていらっしゃいます、、○○先生に同席いただいておりますので、実臨床におけるPD-L1検査の位置づけ、CPS5未満の症例に対する治療選択等について、ガイドラインの解釈も含めて、御見解をいただければと思います。
○○先生、どうぞよろしくお願いいたします。

○意見陳述者(専門家)
ありがとうございます。○○です。
胃がん治療、今回のゾルベツキシマブ、ビロイが承認される前までの状況を示しますと、HER2陽性胃がんでは化学療法+トラスツズマブ、HER2陰性においては、CPSは、一応、ニボルマブに対しては5以上と5未満で、有効性、OSのハザードレーシオが異なるということで、ガイドラインでは強い推奨的な意味合いと弱い推奨的な意味合いで記載はされていますが、いずれも推奨レジメンであることと、今、お話があったように、奏功割合の上乗せがCPSによらずあるということで、臨床現場ではHER2陰性であれば、化学療法+ニボルマブ療法が、実際のところ、広く行われておりました。そういった背景で、今回、CLDN という新たなバイオマーカーが登場したことで、HER2とCLDN、両方を見て、CPS、PD-L1の発現に関しましては、コンパニオン診断薬ではなくコンプリメンタリーという位置づけですので、ガイドライン上、測ることを推奨しておりますが、結局、CPSできれいにカットオフでニボルマブを使う・使わないということが臨床現場で行われているわけではないということをぜひ御理解いただけたらと思っております。
私からは、以上です。

○意見陳述者
○○先生、ありがとうございました。
資料の15枚目を御覧ください。今回の分析前協議等を通しまして、弊社が課題と考えた点についてスライドにまとめさせていただいております。
弊社の陳述としては、以上です。ありがとうございました。

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の方及び企業から、御質問はございますでしょうか。いかがでしょうか。
○○委員、お願いします。

○○○委員
○○です。
論点で、企業が合意できないところとは少し違うところになるのですが、HER2陰性の胃がんでビロイの対象を選ぶというところでは、CLDN18.2の陽性の患者を探さないといけないと思うのですけれども、今回の分析の中で、HER2陰性の胃がんの全体集団に対して、CLDNの検査をするコストについても計算をして、そのうち陽性の患者がビロイの対象となるわけですけれども、そこも計算しないといけないのかなとは思っているところなのですけれども、その辺については、公的分析と会社で議論があって、合意されているのかどうかというところについて、コメントをいただければと思います。

○意見陳述者

特に検査の費用等についてどういう取扱いをするかということについては、今までの分析前協議では、特に話合いはまだしておりません。今回、CLDN18.2陽性の患者と対象を限定するのであれば、全て検査を実施した患者ということになりますので、検査実施の有無の費用がつくことになることはないと考えますので、それ自体を分析モデルに入れるか入れないかという点では、入れなくても結果には影響しないものとは考えております。

○○○委員
自然に、胃がんの標本を見て、CLDN陽性と分かればそうなのでしょうけれども、患者を割り出さないと薬の対象として同定ができませんので、そこはこの薬を使う上でのコストに入ってくるのではないかなと私は思うのですけれども。

○意見陳述者
使用上のコストとしては勘案するべきだと思っておりますが、モデルにどういう形でパラメータを入れるかということについては、今後、科学院とも一緒に検討させていただければと思います。

○○○委員
ありがとうございます。
よろしく御検討ください。

○費用対効果評価専門組織委員長
その他、いかがでしょうか。
私から、初歩的で瑣末な内容で恐縮なのですけれども、今回のお薬は、集団特性ごとの頻度というか、程度が大きいという話も少しと伺っております。今回の分析の中では、QALY、QOLを基にした分析をされるというところですが、この集団特性ごとに日本人のQOLデータをしっかりと取って、なおかつ、ある程度、薬剤特性としてもしあればですけれども、そこをきちんと議論できるような分析になるかどうかという辺りを、今の見込みで結構なのですけれども、お考えいただきたいと思います。

○意見陳述者
現在手法を考えておりますQOLデータとしましては、臨床試験でEQ-5Dを基に取得したものを用いることになっておりますので、臨床試験において副作用があった場合については、QOLの結果にある程度反映はされているとは考えております。モデル上に副作用の発現率等も入れておりますので、そこである程度は反映できると思います。

○費用対効果評価専門組織委員長
分かりました。その点を、ある程度、見ていただけるということで理解をしました。
その他、先生方、いかがでしょうか。
先に、○○先生、どうぞ。

○○○委員
○○です。
そうすると、治療前、CLDNを調べるということを皆さんはなさると思うのです。そうなると、組織学的に、PD-L1の発現も見ることが多くなるのではないかと思うのですが、その辺は会社としてどのように考えていらっしゃるかということをお伺いしたいのですけれども。

○意見陳述者
モデルにPD-L1の検査割合等を入れるかという観点になりますでしょうか。

○○○委員
いや、CLDNは、組織検体を染色して調べるわけですよね。そうすると、当然、今までPD-L1の発現頻度を調べなくても、あまり選択肢がなかったので調べなかったという施設も、CLDNを調べると、一緒にPD-L1の発現も調べる頻度が増えるのではないかと考えるのですけれども、その辺はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

○意見陳述者
実際にPD-L1の件数割合は今後増加するものとは考えますが、今回、費用対効果評価のモデルにおいてその割合等が影響するかというところでは、直接的には関係しないのではないかと考えます。

○意見陳述者(専門家)
追加で、私の立場からお話しさせていただきますと、胃癌学会では、今回のCLDNが出てきたことなどを受けまして、検査の手引きという、指針というか、ガイダンスのようなものを発出しておりまして、一次治療前に、HER2、CLDN、MSI、MMR、PD-L1、4つの検査を同時に行うことを推奨するという立場で、臨床的には行っていただきたいということを発出しております。

○費用対効果評価専門組織委員長
お待たせしました。○○委員、お願いします。

○○○委員
今の○○先生の御質問とかなりかぶっているのですが、先ほど、臨床実態としては必ずしもPD-L1は測っていないというお話があったのですけれども、要は、コストの問題でコンパニオンみたいになっていないからやめておこうではなくて、今の話だと、そのために組織検査をすることがなかなか大変だからということのようです。どちらにしてもニボルマブみたいなものは非常に効くからと聞こえたのですけれども、今のお話だと、組織を4つ調べるのだったら、そこのハードルというか、リラクタンシーはなくなるような気もするのです。○○先生にお伺いしたいのですけれども。

○意見陳述者(専門家)
今先生が言われたことは、確かに、検査をすることが面倒とか、コンプリメンタリーだから必ずしも測る必要がないだろうという考えもなきにしもあらずなのですが、結局、HER2陰性であれば、ニボルマブをオールカマーで使えるという状況下でございますので、腫瘍縮小効果が高いとか、腫瘍縮小が得られれば延命効果もあるということが臨床試験上で証明されている薬ですので、HER2陰性であれば、CPSにかかわらず、実際に使っていた、今も使っているという現状のために、測る必要もないだろうということで、測らなくなってきているのです。
ただ、この度、CLDNが出てきたことで、CLDNのポジティブと、例えば、CPSの5以上などが両方出てくる可能性があるので、測ることで、どちらを考えるのかということをきちんと臨床的に評価してくださいということで、臨床的にガイダンスというか、手引きを発出したということでございます。

○○○委員
ありがとうございます。

○費用対効果評価専門組織委員長
その他、いかがでしょうか。
どうぞ。

○○○委員
○○です。
今のお話で、結局、CLDNとCPSの話だけでいくと、CLDNが陽性でCPSが5以上というときは、ビロイコンテインドレジメンをするか、ニボルマブコンテインドレジメンをするのかということが悩むところだと思いますし、CLDNが陽性でCPSが5未満だったときには、ビロイコンテインドレジメンを使いたいなと多分思うのではないかなと思うので、そういう面では、この薬が出る前は、ニボルマブコンテインドレジメンをCPS5未満でも使っていたというところがあると思うのです。そこが合意していないところになりますが、プラクティスの変遷を考えると、科学院の言っているような(a)と(b)に分かれてくるのではないかなと、プラクティスの考え方はそうなるかなという気もしないでもないのですけれども、いかがでしょうか。

○意見陳述者(専門家)
結局、CLDN陽性でCPS5未満の場合は、 ゾルべツキシマブを使うケースは確かに増えると思うのですが、例えば、CLDN陰性でCPS5未満だった場合、結局、我々は多分ニボ ルマブなりペムブロリズマブを選択するので、やはり比較対照はニボルマブになるのではないかなと考えますが、今回 はCLDN陽性の患者での費用対効果の分析なので、考えなくていいのかなと思います。

○○○委員
CLDN陽性の場合は、ゾルべツキシマブを使うか。ICIだと、オールカマーで使えること、毒性が比較的少ないこと、腫瘍縮小効果が高いということで、それは全部CPSによらないということもある関係上、CLDN陽性の場合でも常にニボルマブが選択肢になってきていることが現状でして、特に副作用マネジメントに慣れていない施設などでは、ニボルマブなどがCPSにあまり関係なく使われることも現状でございます。

○意見陳述者株式会社
ありがとうございます。

○費用対効果評価専門組織委員長
その他、いかがでしょうか。

○○○委員
○○です。
今のお話ですと、例えば、CLDNが陽性だった場合に、ビロイとニボルマブの両方を使うということは、保険上、今、認められていないということですよね。ですから、どちらかを選ばなければいけないということになりますよね。

○意見陳述者株式会社
そうです。

○○○委員
分かりました。

○費用対効果評価専門組織委員長
いかがでしょうか。その他、御質問、御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。
企業の方は、御退室ください。お疲れさまでした。

(意見陳述者退室)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、ビロイ点滴静注に係る分析枠組みについて、御議論をお願いしたいと思います。臨床実態というか、レジメンの話がございましたが、○○先生、改めて今の企業とのディスカッションを踏まえて、御意見をいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。

○○○委員
これまでは、ビロイという薬がなかったので、HER2が陰性だったら、皆さん、PD-L1が発現しているかどうかを調べないで、オールカマーでニボルマブを使っていたと思うのです。ですから、CPSが5以上か5未満かということにすごくこだわらなくて使われていたということだと思うのですけれども、今後、CLDNを測るということになって、陽性の場合はより使うとなると、組織染色をして、きちんと発現分子を見て、治療薬を決めるという時代に一気に変わると思いますので、そのときに、CLDNが高ければビロイを選択するということで、このときには、オプジーボ、ニボルマブは選択できないわけですよね。今回の分析では、CLDN陽性症例に対してのビロイの費用対効果を調べるということであれば、CPSが5以上になるか5未満になるかということは非常に重要なファクターになってくると思いますので、これまでみたいにCPSを見ないでオプジーボを使うかどうかという時代とは、明らかに時代が変わるということなので、対照薬の設定の仕方は、むしろ公的な分析の方針になるのではないかと、私は考えております。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、いかがでしょうか。

○○○委員
○○の○○です。
私は、胃がんの診療をしている立場として、診療側に寄った意見になるかもしれません。意見書に書かせていただきましたとおり、CPS5未満のデータは、CheckMate試験において探索的な項目で、CPSが薬事承認の要件になっていないことから、三次治療以降にニボルマブを単剤で使用できるとはいっても、ニボルマブの使用機会を喪失してしまうことを懸念して、CPS5未満でも一次治療でニボルマブを用いることが多くなるということは、○○先生がおっしゃられていたとおりではないかと、私も理解しております。よって、実情としては、CPS5未満においてもニボルマブが用いられているところに、新たにCLDNの免疫染色で治療を選択するということが加わってきた状況と思います。これまでCLDN陽性でCPS5未満の症例はニボルマブ併用療法をしていたと思いますが、今後はビロイが使われることになると思います。よって、CLDN陽性でCPS5未満だった場合の対照は、CAPOX単独ではなくて、ニボルマブ併用療法であると、私自身は理解しております。先ほどの議論にもございましたが、今後、CPSを測る意義としましては、CLDN陽性でビロイの効果が期待できる症例が、CPSも高値の場合にどちらを用いるべきか。まだ結論は出ておりませんが、今後、研究等が行われ、その結果で、治療選択に用いられるか、になっていくと考えております。
最後に、私の意見書におきまして、CPS5未満においてCAPOXを比較対照とするのであれば、三次治療でのニボルマブの費用対効果も考慮すべきだとコメントさせていただきましたが、評価技術のビロイ併用化学療法においても三次治療では同じようにニボルマブが使われることになり、同じ条件となりますので、このコメントは取り下げさせていただきたいと思います。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○先生、いかがですか。今までの御意見をもふまえながら、もう一度、先生にコメントをいただきたいと思います。

○○○委員
言われていた意見について、理解はするところなのですけれども、患者さんやお医者さんへの情報の提供というか、そういう観点で、今、○○先生のCPSが高いというときにどうなのかなということはこれからあるという話があったので、そこがCPS5以上を指すのであれば、そこの陽性・陽性のときにどうなのかなとか、CPS陰性でCLDNが陽性というときにはビロイのほうがいいのだなとか、そういう情報を与えるという面としては、そういう分析の数値が分かりやすいのであれば、それは意味があるのかなと思います。全体として、例えば、CPS5未満で、ニボルマブコンテインドレジメンも含めて、企業の言っている情報についても、一部の先生は、それが必要だと、探索的な解析だったと、そこを考慮して、全体としての情報も見ますという分析を加えることも一つの参考情報にはなるのかなと思って、聞いておりました。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
今までの御意見、ディスカッションを踏まえて、その他、先生方、コメントはございますでしょうか。いかがでしょうか。
○○先生、お願いします。

○○○委員
○○です。
先ほどの私の話は、あくまでも臨床的な観点でございます。科学院からの資料には、費用の低いレジメンを比較対照とするという観点も必要だということをおっしゃっておりましたので、あくまで私のコメントは臨床的観点でのコメントであることを追加させていただきます。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
追加のコメントをありがとうございます。
今回、我々の枠組みは、費用対効果というか、経済性も考慮した薬剤の価値みたいな議論をさせていただいているということでありますので、御理解をありがとうございます。
○○委員、お願いします。

○○○委員
ありがとうございます。
費用対効果の標準的なやり方とすれば、何か、線引きして、明らかに効果が違うサブグループになる場合はそれを考慮することが、薬事承認や薬価をつけるということの大きな違いだと思うのですね。CPSで分けることは、私は科学院の言うように分けるべきだと思っていたのですけれども、臨床の先生がそれについて、どうお考えかなということで、今日、この組織の議論を待っていたのです。臨床の先生方の御意見を伺っても、これからはCLDNも測ればCPSも測ることで変わっていくという、臨床側の後押しというか、そういうことも言っていただいたような気がします。私個人とすれば、費用対効果評価とすれば、そこで線を引いてサブグループに分けるということはやるべきだと思います。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
先生方も御理解されているとおり、今までの御議論の論点は、比較対照技術であっても、分析対象集団であっても、このCPS5の閾値というか、カットオフをどう考えるかということだと思います。先生方の御意見をまとめると、あくまでも相対的ですけれども、さらなる論点もあるという前提で、今後の臨床の動向を見てCPS5で一応見ておくべきではないかという話かと思っております。科学院さんに、念のために、2つ、確認したいのですけれども、さっきカットオフのシャープさみたいなものについてのコメントもありましたが、このCPS5でのカットオフはどれぐらいの精度なのか、もし何か過去のお打ち合わせの経緯で情報があればいただきたいということと、公的分析側のCPS5のお話はCheckMate試験がベースでしたが、その他、何か根拠となるようなものがあれば、追加でいただきたいと思います。いかがでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
検査の精度については、正直に申し上げまして、分かりかねる部分もあるのですが、先ほどの費-5-4の資料、4ページ目に書かせていただきましたように、欧州のEMAでは、このCPSの値によって適応が制限されているということでありますので、適応を制限する程度には実用に耐え得るものなのかなと、我々としては、認識しているところです。
もう1点、医療経済学的な観点から申し上げますと、○○ 先生とかがおっしゃる臨床的に実際にどのぐらい効果があるのかということは少し分からない部分もあるのですが、今出ているデータがこのCheckMate649だけということになってしまいますので、事実上、ハザード比が1のところで、ニボルマブのコストだけを乗せてしまうような分析になってしまうので、医療経済学的な観点から見ますと、少し適切ではないのではないかなと考えている次第です。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
逆に言うと、そのニボルマブのコストはどう考えるべきかという辺りは、何かコメントはございますか。

○国立保健医療科学院
明確に有効性が示されているのであれば、ニボルマブのコストとニボルマブの効果を両方算入すべきだと考えるのですが、ニボルマブの効果がないところで費用だけを入れてしまうと、ニボルマブのコストだけが純粋に乗っかってしまうことになりますので、少々医療経済的には難しい部分もあるのかなと考えている次第です。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
今までの情報を踏まえて、先生方から、追加でコメントとかはございますでしょうか。いかがでしょうか。
多少まとめさせていただくと、CPS5で議論をしておかないといけないというお話もいただいていると思いますが、それは臨床面のみならず経済性という観点も含めてというところだと思います。そこで、基本的には公的分析の案を支持していく形で、附帯事項とか、何か追加の条件や要件があれば、意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○○先生、どうぞお願いします。

○○○委員
○○です。
きっとどんな案件でもそうなのでしょうけれども、実臨床に即した費用対効果を知りたいということであれば、全体集団もデータがあればよりいいと感じますが、リソースとの兼ね合いかと思います。

○費用対効果評価専門組織委員長
分かりました。CPS5で分けた集団の議論をしつつも、オーバーオールでのデータも見ておくべきという今の御提案でした。全体集団とは、現状の実臨床に近い状況での費用対効果と考えられますが、科学院さん、技術面とか、いろいろな要件として、その辺りはどうお考えでしょうか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
感度分析ということであれば、我々も十分対応できるのかなとは認識しているところです。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
いろいろな観点の論点というか、御議論、御意見もございました。今の○○先生の御意見も踏まえて、まとめる方向にさせていただくと、公的分析の御提案のCPS5で集団を分けて、あとは技術も併せて比較評価をする。一方で、感度分析という形で、オプションになりますけれども、これは企業側の御提案になると思いますけれども、全体集団の評価も出していただいき、組織で合理的な意思決定を進めていくという方向性かと思います。先生方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。そういう形でまとめさせていただきます。
どうぞ。

○○○委員
度々、申し訳ありません。
先ほど、○○委員から、検査費用に関しての議論はどうなるのかというお話があったかと思いまして。ここで結論を出していただく必要はないと思うのですが、コメントとして、もし検査費用等も費用分析に関連してくるのであれば、恐らく1つ前の事案のほうが検査費用としては非常に大きいものになると思うので、今後そちらで検査費用も含めた議論が行われるようになるのであれば、本件も御考慮いただければと思います。
以上です。

○費用対効果評価専門組織委員長
貴重な御意見をありがとうございます。
今回の分析の枠組みのレベル感なのですけれども、そういった個別の周辺項目についての費用を入れるべきかどうかは、不確実性などに配慮し、いったん触れずに進められればと思います。ただし、検査費用についてもしっかりと御議論できるよう、分析に反映というか、検討をしておいていただくという整理で、今回はまとめさせていただきたいと思います。上がってきたデータにおいて検査費用のあり・なしみたいな議論も追加でできるようにしておくと本当はいいと思います。この辺は、留意事項という形で入れさせていただく程度でいかがでしょうか。○○先生、そんな形でよろしいですか。

○○○委員
ありがとうございます。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
先ほどの検査費用についてですけれども、科学院さんは、いかがですか。

○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
コンパニオン診断の検査費用については、企業と全然合意していないのですけれども、一般にはコストとして含めるべきものと思いますけれども、その辺りを含めて、少し検討させていただければと思っております。

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
そういうニュアンスで、今回はまとめさせていただきます。
その他、いかがでしょうか。コメントがあれば伺いますけれども、よろしいでしょうか。
それでは、まとめさせていただきます。
議決に入らせていただきますので、○○委員におかれましては、議決の間、一時御退席をお願いいたします。

(○○委員退室)

○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、○○委員を除く先生方の御意見を参考に、ビロイ点滴静注に関する費用対効果評価については、公的分析を支持する形で、ビロイ点滴静注に係る分析枠組みについて、公的分析の提案が妥当と考え、公的分析の分析枠組み案を了承するということでよろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

○費用対効果評価専門組織委員長
先ほど、感度分析というお話がございましたが、そのレベルというか、範囲で、その他の分析として、企業案の比較対照技術集団を対象とした分析も実施していただくということでよろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。