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2025年4月25日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第1回議事録
日時
令和7年4月25日 13:00~
場所
オンライン開催
出席者
田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、赤沢 学委員、木﨑 孝委員、大寺 祥佑委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、中山 健夫委員、野口 晴子委員、能登 真一委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、福田 敬専門委員、田中 正巳専門委員、小松 康宏専門委員、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官
<事務局>
木下医療技術評価推進室長 他
議題
○ フォセベル錠に係る総合的評価について
議事
〇費用対効果評価専門組織委員長
フォゼベル錠に関わる総合的評価に対する企業からの不服意見聴取を行った上で、再び先生方に御議論いただきたいと思います。
まずは、事務局から説明をお願いいたします。
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、まず本製品に係る総合的評価に対する不服意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○費用対効果評価専門組織委員長
私は、費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですけれども、10分以内でフォゼベル錠の総合的評価について御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答させていただきます。
では、始めてください。
○意見陳述者
ありがとうございます。○○でございます。それでは、意見陳述を始めさせていただきたいと思います。
お手元の資料の2枚目を御覧ください。弊社から今回、不服意見といたしまして2点述べさせていただきたく考えております。
1点目は、服薬負荷はプロセス指標の側面が強く、真の有用性とは言えないという観点から、公的分析の基本分析におきまして分析対象集団aの追加的有用性として、服薬負荷が考慮されなかった点でございます。
不服意見2に関しましては、表2-3-1に関しまして血清リン濃度と各集団の背景の図がございますけれども、こちらの記載に関してでございます。各試験の類似性が強調されておりますが、試験の期間等、差異が認められてるいところが記述されてございません。このような表の提示につきましては、テナパノルの価値を毀損することが懸念されますので、取り下げていただきたいといったところでございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。御専門の先生には釈迦に説法かと思うのですが、現在、左側の図にありますように医薬品の価値に関しましては、このようなバリューフラワーという概念が提示されてございまして、QALYに加えてproductivity=生産性ですとか、アドヒアランス関連因子など患者様の視点等も含めた様々な価値を含めて評価するといったところが提唱されているかと思います。
また、右側の図に関しましては、テーブルに関しましては各欧米のHTA組織におきまして、患者関与の考慮がなされているかどうかを示したサマリーでございます。各エージェンシーで観点は異なるようでございますけれども、ペイシェントのプリファレンススタディーといったところに関しましては、スウェーデンのようにオフィシャルに考慮されているガイダンスがある国もございますけれども、ノンフォーマルに考慮されている右側の黄色の国もあるといったところでございまして、このように幾つかの国に関しましては、患者視点の評価がなされていることが知られてございます。
4枚目を御覧ください。右側に関しましては、がん、C型肝炎でございますけれども、各HTA組織におきまして様々なエレメントが考慮されているかという数でございます。この中で御覧いただきたいところといたしましては、今回、弊社が訴求しているようなAdherence-improving factorsに関しまして、NICE、PBACにつきまして考慮されている事例があったところでございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。こちらの図に関しましては、以前も御提示させていただいたものでございますけれども、今回、我々が訴求させていただいております服薬負荷に関してでございます。今回、服薬負荷を全ての患者様に対しまして考慮することが必要だということでは捉えておりませんで、我々といたしましては透析という極めて疾病の特殊性のある集団に関しましては、服薬負荷は単なるプロセス指標ではなくて、真の臨床的にも重要なアウトカムではないかと考えており、改めて新たなデータも含めて訴求させていただきたいと思います。
左上にありますように、服薬負荷が増加いたしますと透析の患者様では特にアドヒアランスの低下、また、真ん中のデータにおきましては精神的な負担、右側の図では心血管イベントの関連といったところが示されてございます。この背景に、透析の患者様は腎機能が廃絶しておりまして、水分を自由に摂取できないところがございます。そのように食事や服薬におきまして、極めて少ない水分量で管理しなければいけないといったところがございますので、服薬負荷の増加が患者様にとって水分制限に対しての苦悩があると知られてございます。
透析の患者様は、さらに合併症も数多く持っておりまして、その中で高リン血症に対する治療薬といったものが最も多いことも知られてございます。
下の真ん中に関しましては、服薬負荷と透析間体重の関連を示しているものでございますけれども、服薬負荷の増加に伴いまして患者様の透析間の体重増加が示されてございまして、やはり水分量との関連を示唆する成績かと思われます。
右下が日本透析学会のデータでございますけれども、透析間の体重の変化と死亡リスクの関連が示されてございまして、右にいけばいくほど透析間の体重の増加が大きいことを示しておりますほか、そのような症例では死亡リスクの増加とも関連していることが示されてございます。
このように透析の患者様は極めて過酷な状況下で水分制限が求められてございますので、服薬負荷の軽減が重要であると考えてございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。こちらは、テナパノルの海外のデータでございまして、オプティマイズという試験の結果でございます。こちらの試験では、テナパノルをもともとリン吸着薬を服用されている患者様に対しまして、ストレートに切り替える、もしくはリン吸着薬を減らしながらテナパノルに置き換えるというストラテジーで緑色の図で示すものでございますけれども、投与されたものでございます。その結果、血清リン値の管理、血清リン値の低下に加えて、服薬の減少も示されてございます。
また、患者様に対するアンケートにおきまして、84.4%の患者様はリン管理がよくなったと回答されてございまして、リン管理が悪くなったというものはわずか3.3%という回答でございました。
その改善した理由といたしまして、メディケーションのバーデンの関連ということで、服薬負荷の軽減と御回答されてございます。海外のデータではございますけれども、テナパノルは服薬負荷を軽減することによって、血清リン値の管理が良好になったという臨床的な結果も示されているところでございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。こちらは不服意見2でございます。
不服意見2に関しましては、血清リン値の低下に対する公的分析の結果に対するものでございまして、こちらのスライドでは3月28日、前回の専門組織におきまして弊社から企業意見を述べさせていただいた項目でございます。
弊社からは、血清リン濃度の低下に関する公的分析結果の記載に加えて、追加的有用性に対する服薬負荷の妥当性、テナパノルの錠剤サイズとしてのメリット、参照点バイアスについて述べさせていただきました。
右側がその後いただきました決定事項、いわゆる議事録かと思いますけれども、そちらでは製造販売業者からの論点といたしまして、意見2、3、4につきましては記載されておりましたが、1については記載がなされておりませんでした。医療課産業課様にお伺いしたところこれに関しまして、とある委員の先生方から企業の意見に対してアグリーといいますか、このテーブルに対しまして公平ではないという御意見があったと伺ってございますけれども議事録には記載されていなかったところに関しまして、改めて我々といたしましてこのテーブルに対しまして不服意見を述べさせていただきたいと考えているところでございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。こちらは前回も御紹介させていただきました企業の意見でございます。
こちらの意見の背景といたしましては、追加的有用性を血清リン値に関して検討したところ、テナパノルに関しましては鉄含有リン吸着薬と比較したRCTはなかったということ。MAICに関しましては、鉄含有リン吸着に比べて血清リン値を低く下げる傾向を認めましたたが、不確実性が大きかったということを企業意見として回答した事例がございました。
それを踏まえて公的分析におきましては、右の表で示されるように、被験者背景が類似しているテナパノルと鉄含有リン吸着薬の試験を並べ、確かに年齢や女性割合等ベースラインの血清リン値等はあまり変わらないのですが、その結果、血清リン値の低下分に関しましてテナパノルが鉄含有リン吸着薬と変わりないことが示されていたかと思います。
しかしながら、このテーブルには実際載っていないデータといたしまして、観察期間がテナパノルで短いですとか、比較対象が異なっているですとか、試験デザインとしてテナパノルでは二重盲検であり、二重盲検では効果量が示されにくいといったところも言われていることを考慮いたしますと、テナパノルは不利な条件があるにもかかわらず、そういったところがテーブルにも示されておらず、公的分析報告書上にも記載がなかったところがございます。
このような形で類似性が強調されていながら、実際には試験間の差異があるといったところがございましたので、この表の提示はテナパノルの価値を毀損することが懸念されますので、取り下げていただくことを御提案させていただきたく考えてございます。
企業の主張といたしましては、服薬負荷といったところの臨床的な有用性並びに血清リン値の低下度に対するテナパノルの追加的有用性がなかったといった根拠となるこの表2-3-1の取下げでございます。
以上、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、企業からの意見陳述にもあったように、公的分析に対する指摘もございましたので、これらの指摘に対して公的分析から御意見等があればお願いします。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。先ほど御説明させていただいたところから大きな変化はないところですけれども、企業さんにも関わるところですので2点目についてだけ簡単に御説明させていただきたいと思います。
今、企業さんからいただきました表の点についてですけれども、皆様方からの懸念もあることから単純な誤解を避けるためにも、当該臨床試験の研究デザインの詳細などを追加して、表ではなく本文中に記載するなどの対応の上で、製造販売業者の皆様と議論させていただきながら報告書の公開に向けて準備していきたいと考えているところです。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、委員の方々から御質問を受けたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退席ください。お疲れさまでした。
○意見陳述者
ありがとうございました。失礼いたします。
(意見陳述者退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、議論に先立ちまして企業からの不服意見がございましたが、繰り返しになりますけれども科学院さん、こちらについて追加で何か御意見ございますか。
○国立保健医療科学院
我々からは特にありませんので、御審議よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、当該品目について御議論をお願いしたいと思います。なお、御議論に当たっては、企業からの不服意見を踏まえた企業からの提案と公的分析の再分析結果のどちらがより科学的により確からしいかを相対的に評価することを踏まえて御議論を進めていただきますようお願い申し上げます。
不服の御意見2つございました。服薬の負担と表2-3-1についての取下げということですが、前者について御専門の○○先生が御参加されていらっしゃいますが、臨床の立場から御意見いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○○○委員
ありがとうございます。○○です。
この点に関しても、先ほどの説明にありましたとおりで問題ないと考えています。今後の研究などの課題にはなると思いますけれども、今回の結論に対しては問題ないと考えております。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
その他の先生方、御意見いかがでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
さっき説明していただいた1番目の意見のところで、確かに服薬負荷そのものはアウトカムとして適切ではないというのも分かるのですけれども、一方で、今企業の方が服薬負荷自体が臨床的なアウトカムにつながるよという説明もあったと思うのですけれども、変な話ですが、モデルというかアウトカムの出し方がそもそも悪いだけであって、こういう服薬負荷が解明することによって臨床的なメリットがあるよというのをモデルの中に組み込むとか、臨床のアウトカムの中に入れればよかっただけかなとちょっと思ったんです。そうなった場合に再評価みたいなことがあり得るのか、そのときに出していなかったから駄目だよという話になるのかという議論の行方が知りたいです。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
まずは2つあったのかなと思うのですが、服薬負荷のいわゆるバリューというものを今回のモデルというか分析の中に組み込むことができたのか、できないのかというのと、今後そういったエビデンスが出てきたら再評価みたいなことを行うのかどうかということだと思いますが、前者のほう科学院さん意見があればお願いしたいと思います。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。○○先生おっしゃるように、この服薬負荷が低減することによってアドヒアランスが上昇して、死亡率や心血管イベントなどのアウトカムに影響を及ぼすような場合については、その影響というのはきちんと考慮すべきものだと考えているところですが、そのようなエビデンスが十分に存在しないため評価ができなかったというのが現状です。もし、そのようなデータが出てくるような場合がありましたら、また再指定等のプロセスについても検討できるのかなと思っているところです。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
再分析については、立てつけというか論理的にどうなのかという議論もあろうかと思いますけれども、事務局さんのほうで何かこの点に関してコメントがあればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○事務局
再評価につきましては立てつけとしては現在ございまして、H3というところで費用対効果評価の分析が終わった後に、その結果に影響し得るものが科学院から指摘されたような場合に再度評価を行うというスキームはございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
それは影響ということは、新しいエビデンスが出てきた場合も含まれるのかなと思うのですが、ファーストラインの判断を科学院さんがされると思いますが、そのような考え方でよろしいでしょうか。
○国立保健医療科学院
そのような判断で結構だと思いますけれども、現在、このプロセスについては中医協でも御議論いただいていると考えていますので、そことの関係性もあるのかなと思っております。
○○○委員
さっきほど品目の話も結局、長期的なエビデンスがなかったので、提示されたエビデンスに基づいて今回評価していたと思うのですけれども、長期的に臨床的なエビデンスがあった場合にというのと今回の話は全く一緒かなと思ったのですが、今のところは科学院から言われない限りは企業側としては追加のエビデンスを出すメリットがないという感じでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
企業側の判断はこの組織では難しいところがあるのですけれども、そういうデータというかエビデンスが来たら、今、科学院さんがお話ししたようなプロセスによってくるのだろうなと思うのですけれども、科学院さん、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国立保健医療科学院
はい、そういう理解で結構だと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生いかがでしょうか。そういう方向性と考えておりますが、よろしいですか。
○○○委員
エビデンスがない段階でやっているので、企業側にとって追加でエビデンスを構築していくというメリットを議論の中でちゃんと表立って出していただくと、企業側としてもいろいろなことを市販後でもやらなければいけないというメッセージになったらいいなと思って発言しました。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。意見としていただきたいと思います。
その他いかがでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
ありがとうございます。参考までにお尋ねしたいのですけれども、これまで選定された品目の費用対効果評価の中で、単に今回のようなプロセスユーティリティー、いわゆる使い勝手がよくなったことを、そのユーティリティーを採用した品目というのはあるのか、ないのかをお聞かせいただきたいのですが。
○費用対効果評価専門組織委員長
こちらは先例の品目類似系の話については科学院さん、もし先に何かコメントがあればお願いします。
○国立保健医療科学院
アウトカムに関係せずプロセスが改善されただけで評価したという事例は、我々はないものと認識しています。
○○委員
どうもありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
事務局さんも、それでよろしいですよね。
○事務局
科学院からのコメントと同じになります。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
その他いかがでしょうか。よろしければ、これで議決に入っていきたいと思っておりますが、では、議決に入らせていただきます。
基本的には先生方の御意見・御議論を伺いますと、公的分析案を採用する形と理解しております。先生方の御意見を参考に、フォゼベル錠に関する費用対効果を総合的に評価いたしますと、フォゼベル錠に係る総合的評価について、専門組織で決定された総合的評価案のとおりとするということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、専門組織で決定された総合的評価を費用対効果評価案として中央社会保険医療協議会に報告いたします。
なお、企業に対する内示及び中医協に提出する資料に関しては、委員長に一任していただくということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
フォゼベル錠に関わる総合的評価に対する企業からの不服意見聴取を行った上で、再び先生方に御議論いただきたいと思います。
まずは、事務局から説明をお願いいたします。
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、まず本製品に係る総合的評価に対する不服意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○費用対効果評価専門組織委員長
私は、費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですけれども、10分以内でフォゼベル錠の総合的評価について御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答させていただきます。
では、始めてください。
○意見陳述者
ありがとうございます。○○でございます。それでは、意見陳述を始めさせていただきたいと思います。
お手元の資料の2枚目を御覧ください。弊社から今回、不服意見といたしまして2点述べさせていただきたく考えております。
1点目は、服薬負荷はプロセス指標の側面が強く、真の有用性とは言えないという観点から、公的分析の基本分析におきまして分析対象集団aの追加的有用性として、服薬負荷が考慮されなかった点でございます。
不服意見2に関しましては、表2-3-1に関しまして血清リン濃度と各集団の背景の図がございますけれども、こちらの記載に関してでございます。各試験の類似性が強調されておりますが、試験の期間等、差異が認められてるいところが記述されてございません。このような表の提示につきましては、テナパノルの価値を毀損することが懸念されますので、取り下げていただきたいといったところでございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。御専門の先生には釈迦に説法かと思うのですが、現在、左側の図にありますように医薬品の価値に関しましては、このようなバリューフラワーという概念が提示されてございまして、QALYに加えてproductivity=生産性ですとか、アドヒアランス関連因子など患者様の視点等も含めた様々な価値を含めて評価するといったところが提唱されているかと思います。
また、右側の図に関しましては、テーブルに関しましては各欧米のHTA組織におきまして、患者関与の考慮がなされているかどうかを示したサマリーでございます。各エージェンシーで観点は異なるようでございますけれども、ペイシェントのプリファレンススタディーといったところに関しましては、スウェーデンのようにオフィシャルに考慮されているガイダンスがある国もございますけれども、ノンフォーマルに考慮されている右側の黄色の国もあるといったところでございまして、このように幾つかの国に関しましては、患者視点の評価がなされていることが知られてございます。
4枚目を御覧ください。右側に関しましては、がん、C型肝炎でございますけれども、各HTA組織におきまして様々なエレメントが考慮されているかという数でございます。この中で御覧いただきたいところといたしましては、今回、弊社が訴求しているようなAdherence-improving factorsに関しまして、NICE、PBACにつきまして考慮されている事例があったところでございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。こちらの図に関しましては、以前も御提示させていただいたものでございますけれども、今回、我々が訴求させていただいております服薬負荷に関してでございます。今回、服薬負荷を全ての患者様に対しまして考慮することが必要だということでは捉えておりませんで、我々といたしましては透析という極めて疾病の特殊性のある集団に関しましては、服薬負荷は単なるプロセス指標ではなくて、真の臨床的にも重要なアウトカムではないかと考えており、改めて新たなデータも含めて訴求させていただきたいと思います。
左上にありますように、服薬負荷が増加いたしますと透析の患者様では特にアドヒアランスの低下、また、真ん中のデータにおきましては精神的な負担、右側の図では心血管イベントの関連といったところが示されてございます。この背景に、透析の患者様は腎機能が廃絶しておりまして、水分を自由に摂取できないところがございます。そのように食事や服薬におきまして、極めて少ない水分量で管理しなければいけないといったところがございますので、服薬負荷の増加が患者様にとって水分制限に対しての苦悩があると知られてございます。
透析の患者様は、さらに合併症も数多く持っておりまして、その中で高リン血症に対する治療薬といったものが最も多いことも知られてございます。
下の真ん中に関しましては、服薬負荷と透析間体重の関連を示しているものでございますけれども、服薬負荷の増加に伴いまして患者様の透析間の体重増加が示されてございまして、やはり水分量との関連を示唆する成績かと思われます。
右下が日本透析学会のデータでございますけれども、透析間の体重の変化と死亡リスクの関連が示されてございまして、右にいけばいくほど透析間の体重の増加が大きいことを示しておりますほか、そのような症例では死亡リスクの増加とも関連していることが示されてございます。
このように透析の患者様は極めて過酷な状況下で水分制限が求められてございますので、服薬負荷の軽減が重要であると考えてございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。こちらは、テナパノルの海外のデータでございまして、オプティマイズという試験の結果でございます。こちらの試験では、テナパノルをもともとリン吸着薬を服用されている患者様に対しまして、ストレートに切り替える、もしくはリン吸着薬を減らしながらテナパノルに置き換えるというストラテジーで緑色の図で示すものでございますけれども、投与されたものでございます。その結果、血清リン値の管理、血清リン値の低下に加えて、服薬の減少も示されてございます。
また、患者様に対するアンケートにおきまして、84.4%の患者様はリン管理がよくなったと回答されてございまして、リン管理が悪くなったというものはわずか3.3%という回答でございました。
その改善した理由といたしまして、メディケーションのバーデンの関連ということで、服薬負荷の軽減と御回答されてございます。海外のデータではございますけれども、テナパノルは服薬負荷を軽減することによって、血清リン値の管理が良好になったという臨床的な結果も示されているところでございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。こちらは不服意見2でございます。
不服意見2に関しましては、血清リン値の低下に対する公的分析の結果に対するものでございまして、こちらのスライドでは3月28日、前回の専門組織におきまして弊社から企業意見を述べさせていただいた項目でございます。
弊社からは、血清リン濃度の低下に関する公的分析結果の記載に加えて、追加的有用性に対する服薬負荷の妥当性、テナパノルの錠剤サイズとしてのメリット、参照点バイアスについて述べさせていただきました。
右側がその後いただきました決定事項、いわゆる議事録かと思いますけれども、そちらでは製造販売業者からの論点といたしまして、意見2、3、4につきましては記載されておりましたが、1については記載がなされておりませんでした。医療課産業課様にお伺いしたところこれに関しまして、とある委員の先生方から企業の意見に対してアグリーといいますか、このテーブルに対しまして公平ではないという御意見があったと伺ってございますけれども議事録には記載されていなかったところに関しまして、改めて我々といたしましてこのテーブルに対しまして不服意見を述べさせていただきたいと考えているところでございます。
次のスライドを御覧いただけたらと思います。こちらは前回も御紹介させていただきました企業の意見でございます。
こちらの意見の背景といたしましては、追加的有用性を血清リン値に関して検討したところ、テナパノルに関しましては鉄含有リン吸着薬と比較したRCTはなかったということ。MAICに関しましては、鉄含有リン吸着に比べて血清リン値を低く下げる傾向を認めましたたが、不確実性が大きかったということを企業意見として回答した事例がございました。
それを踏まえて公的分析におきましては、右の表で示されるように、被験者背景が類似しているテナパノルと鉄含有リン吸着薬の試験を並べ、確かに年齢や女性割合等ベースラインの血清リン値等はあまり変わらないのですが、その結果、血清リン値の低下分に関しましてテナパノルが鉄含有リン吸着薬と変わりないことが示されていたかと思います。
しかしながら、このテーブルには実際載っていないデータといたしまして、観察期間がテナパノルで短いですとか、比較対象が異なっているですとか、試験デザインとしてテナパノルでは二重盲検であり、二重盲検では効果量が示されにくいといったところも言われていることを考慮いたしますと、テナパノルは不利な条件があるにもかかわらず、そういったところがテーブルにも示されておらず、公的分析報告書上にも記載がなかったところがございます。
このような形で類似性が強調されていながら、実際には試験間の差異があるといったところがございましたので、この表の提示はテナパノルの価値を毀損することが懸念されますので、取り下げていただくことを御提案させていただきたく考えてございます。
企業の主張といたしましては、服薬負荷といったところの臨床的な有用性並びに血清リン値の低下度に対するテナパノルの追加的有用性がなかったといった根拠となるこの表2-3-1の取下げでございます。
以上、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、企業からの意見陳述にもあったように、公的分析に対する指摘もございましたので、これらの指摘に対して公的分析から御意見等があればお願いします。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。先ほど御説明させていただいたところから大きな変化はないところですけれども、企業さんにも関わるところですので2点目についてだけ簡単に御説明させていただきたいと思います。
今、企業さんからいただきました表の点についてですけれども、皆様方からの懸念もあることから単純な誤解を避けるためにも、当該臨床試験の研究デザインの詳細などを追加して、表ではなく本文中に記載するなどの対応の上で、製造販売業者の皆様と議論させていただきながら報告書の公開に向けて準備していきたいと考えているところです。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、委員の方々から御質問を受けたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退席ください。お疲れさまでした。
○意見陳述者
ありがとうございました。失礼いたします。
(意見陳述者退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、議論に先立ちまして企業からの不服意見がございましたが、繰り返しになりますけれども科学院さん、こちらについて追加で何か御意見ございますか。
○国立保健医療科学院
我々からは特にありませんので、御審議よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、当該品目について御議論をお願いしたいと思います。なお、御議論に当たっては、企業からの不服意見を踏まえた企業からの提案と公的分析の再分析結果のどちらがより科学的により確からしいかを相対的に評価することを踏まえて御議論を進めていただきますようお願い申し上げます。
不服の御意見2つございました。服薬の負担と表2-3-1についての取下げということですが、前者について御専門の○○先生が御参加されていらっしゃいますが、臨床の立場から御意見いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○○○委員
ありがとうございます。○○です。
この点に関しても、先ほどの説明にありましたとおりで問題ないと考えています。今後の研究などの課題にはなると思いますけれども、今回の結論に対しては問題ないと考えております。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
その他の先生方、御意見いかがでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
さっき説明していただいた1番目の意見のところで、確かに服薬負荷そのものはアウトカムとして適切ではないというのも分かるのですけれども、一方で、今企業の方が服薬負荷自体が臨床的なアウトカムにつながるよという説明もあったと思うのですけれども、変な話ですが、モデルというかアウトカムの出し方がそもそも悪いだけであって、こういう服薬負荷が解明することによって臨床的なメリットがあるよというのをモデルの中に組み込むとか、臨床のアウトカムの中に入れればよかっただけかなとちょっと思ったんです。そうなった場合に再評価みたいなことがあり得るのか、そのときに出していなかったから駄目だよという話になるのかという議論の行方が知りたいです。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
まずは2つあったのかなと思うのですが、服薬負荷のいわゆるバリューというものを今回のモデルというか分析の中に組み込むことができたのか、できないのかというのと、今後そういったエビデンスが出てきたら再評価みたいなことを行うのかどうかということだと思いますが、前者のほう科学院さん意見があればお願いしたいと思います。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。○○先生おっしゃるように、この服薬負荷が低減することによってアドヒアランスが上昇して、死亡率や心血管イベントなどのアウトカムに影響を及ぼすような場合については、その影響というのはきちんと考慮すべきものだと考えているところですが、そのようなエビデンスが十分に存在しないため評価ができなかったというのが現状です。もし、そのようなデータが出てくるような場合がありましたら、また再指定等のプロセスについても検討できるのかなと思っているところです。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
再分析については、立てつけというか論理的にどうなのかという議論もあろうかと思いますけれども、事務局さんのほうで何かこの点に関してコメントがあればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○事務局
再評価につきましては立てつけとしては現在ございまして、H3というところで費用対効果評価の分析が終わった後に、その結果に影響し得るものが科学院から指摘されたような場合に再度評価を行うというスキームはございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
それは影響ということは、新しいエビデンスが出てきた場合も含まれるのかなと思うのですが、ファーストラインの判断を科学院さんがされると思いますが、そのような考え方でよろしいでしょうか。
○国立保健医療科学院
そのような判断で結構だと思いますけれども、現在、このプロセスについては中医協でも御議論いただいていると考えていますので、そことの関係性もあるのかなと思っております。
○○○委員
さっきほど品目の話も結局、長期的なエビデンスがなかったので、提示されたエビデンスに基づいて今回評価していたと思うのですけれども、長期的に臨床的なエビデンスがあった場合にというのと今回の話は全く一緒かなと思ったのですが、今のところは科学院から言われない限りは企業側としては追加のエビデンスを出すメリットがないという感じでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
企業側の判断はこの組織では難しいところがあるのですけれども、そういうデータというかエビデンスが来たら、今、科学院さんがお話ししたようなプロセスによってくるのだろうなと思うのですけれども、科学院さん、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国立保健医療科学院
はい、そういう理解で結構だと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生いかがでしょうか。そういう方向性と考えておりますが、よろしいですか。
○○○委員
エビデンスがない段階でやっているので、企業側にとって追加でエビデンスを構築していくというメリットを議論の中でちゃんと表立って出していただくと、企業側としてもいろいろなことを市販後でもやらなければいけないというメッセージになったらいいなと思って発言しました。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。意見としていただきたいと思います。
その他いかがでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
ありがとうございます。参考までにお尋ねしたいのですけれども、これまで選定された品目の費用対効果評価の中で、単に今回のようなプロセスユーティリティー、いわゆる使い勝手がよくなったことを、そのユーティリティーを採用した品目というのはあるのか、ないのかをお聞かせいただきたいのですが。
○費用対効果評価専門組織委員長
こちらは先例の品目類似系の話については科学院さん、もし先に何かコメントがあればお願いします。
○国立保健医療科学院
アウトカムに関係せずプロセスが改善されただけで評価したという事例は、我々はないものと認識しています。
○○委員
どうもありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
事務局さんも、それでよろしいですよね。
○事務局
科学院からのコメントと同じになります。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
その他いかがでしょうか。よろしければ、これで議決に入っていきたいと思っておりますが、では、議決に入らせていただきます。
基本的には先生方の御意見・御議論を伺いますと、公的分析案を採用する形と理解しております。先生方の御意見を参考に、フォゼベル錠に関する費用対効果を総合的に評価いたしますと、フォゼベル錠に係る総合的評価について、専門組織で決定された総合的評価案のとおりとするということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
それでは、専門組織で決定された総合的評価を費用対効果評価案として中央社会保険医療協議会に報告いたします。
なお、企業に対する内示及び中医協に提出する資料に関しては、委員長に一任していただくということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。

