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第33回社会保障審議会医療保険部会 柔道整復療養費検討専門委員会議事録 (2026年2月27日)
日時
令和8年2月27日(金)13時00分 ~ 15時00分(目途)
場所
出席者
- <委員等 敬称略>
鳥潟美夏子、幸野庄司、安岡伸久、橋本忠幸
藤川和秀、櫻田裕、細谷吉隆、田畑興介、塚原康夫
齋藤達男参考人
- <事務局>
議題
議事
○安川座長
ちょっと遅くなりましたが、ただいまから第33回社会保障審議会医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会を開催いたします。
本日も対面を基本としつつオンラインも組み合わせての開催としております。
委員の皆様、大変御多忙の中、お集まりいただきましてありがとうございます。
初めに、委員の出席状況について御報告をいたします。本日は新田委員が御欠席です。また、池田委員が御欠席のため、代理といたしまして齋藤達男参考人にオンラインで出席いただいております。参考人の御出席につきまして御承認いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○安川座長
ありがとうございます。
それでは、早速本日の議事に入らせていただきます。本日は「柔道整復療養費の令和8年度改定の基本的な考え方(案)について(その2)」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、事務局から説明をお願いいたします。
○吉田室長
保険医療企画調査室長でございます。本日もありがとうございます。
前回1月30日の検討専門委員会のほうで御議論いただきまして、本日はその続きというか、その際にいろいろいただいた御意見を踏まえて、各論点といったものについて事実関係などを御紹介しながら、さらに議論を深めていただくといった形のセッションにしたいと考えております。資料柔-1に基づきまして説明させていただきます。
最初は令和7年度柔道整復施術所経営実態調査ということでございまして、こちらは前回の専門委員会の中でまた結果を御紹介しますと御報告しておったものでございます。
2ページ、今回の調査の概要でございまして、前回、明細書の関係の調査について御報告いたしましたが、その調査と同じ調査の中で実施させていただいております。対象としては1万9,000の施術所、主な柔道整復師団体に所属している施術所を対象としましてやったということでありまして、回答状況は2,356施術所、有効回答率12.4%でございます。
3ページ以降、いろいろな形で分析しておりますけれども、設置者の属性といったことでございまして、概ね4分の3程度が個人の施術所、それから、残りが法人の施術所といった状況になっているということでございます。
4ページ、医療保険外施術の有無でございまして、法人のほうは多くの施術所が医療保険外の施術もやっているということでございますが、個人のほうになりますと、その割合が若干減少するということでございます。
5ページ、従業員数ということで、個人のほうは柔整師の常勤が1.07、ほぼ1ということでありまして、いわゆる1人施術所というような形の状況なのかなということが、ここからも見て取れるということでございます。
6ページ以降、実際の経営の状況ということで、かなり限られたデータという中で分析をいろいろな観点から試みているということでございます。
まず、年度別の損益率の状況でありまして、こちらは費用、収入、それらの中から計算をしていくということでございますけれども、まず、前提として申し上げなければならないのは、個人の損益率、個人の損益差額というところは、最後、個人の賃金というか、そういったものはここには入ってきませんので、その損益差額の中から個人のいわゆる所得に相当するようなところが出てくることになります。そういうことでありまして、若干法人よりは高くなる傾向というのは、こういった類いの調査では必ず出てくるということでございます。それを前提といたしまして、令和6年度で見ますと、個人のほうが平均で33.1%、法人のほうで24%といったところが平均値となっているということでございます。
7ページ、実際その損益率の分布を見ておりますけれども、かなり広く分布しているということでございまして、マイナス60%未満といった状況のものから60%以上のものまで幅広くあるということでございます。一応20%以上40%未満、それから、40%以上60%未満といった辺りが大きな山になっているところが見て取れます。
ただ、パーセンテージというか、その中で実額がどのようになっているかという状況は必ずセットで見なければならないと思っておりまして、8ページ、実際の額ということで損益差額というところになります。個人のほうは、令和5年、令和6年、損益差額のところで言いますと、300万から270万程度ということでありまして、先ほど申し上げたとおり、この中から最終的に開設者である個人の施術者の所得になってくるところかなと思っております。法人のほうは賃金を支払った上でその残余というところで、500万程度という状況になっているということでございます。
9ページ、地域別に状況を見てみようということを試みてみましたが、いかんせん回答数も限られておりますので、様々な状況、また、データクリーニングが必ずしもしきれていない部分もあるかと思います。これらはあくまでも御参考ということになるかと思っております。
10ページ、これを法人のほうでやっておりますけれども、法人のほうはさらに回答数が少ない中で、例えば四国ですと1ということでありますので、この辺り、これをもって何かをコメントすることはなかなか難しいかなと思っております。
11ページ以降、今度、収益、それから、費用というところで、その分析を試みております。それぞれの増減率をお示ししております。
実際には13ページでどういった額だったかといったところを見ていただくほうが理解が早いかなというところでございます。それぞれ個人、それから、法人のほうで収益費用、様々な内容をお示ししております。収益のほうはある程度の数が出ておりますので、その中で傾向というかトレンド、全体のボリューム感といったところが分かりやすいかなと思っております。
一方で、費用のほうに行きますと、例えば委託費という項目は他の項目に比べて回答数が少ないということになっています。これは回答していただく調査の設計上、この委託費というものが計上されていない場合にはそこにお答えがないということでありまして、必ずしも委託をしているところだけではないところかなと思いますけれども、全体の費用のトレンドとしては、こういう桁感だということをお示ししたいと思います。
そういった意味で言いますと、費用全体ですとか収益全体といった額をお示ししております。それぞれの項目について、各項目に回答があった施術所の金額の平均値でありますので、必ずしもこの費用全体とか収益全体という数字は、その下の細目というか内数を足し上げたものにないことは1点御留意いただければと思います。
14ページ以降、賃上げの実施状況ということでございまして、まず、どちらも多くの施術所において賃上げがなかなかできていないという状況が見て取れるかと思います。その上で、賃上げというのは定期昇給、それから、ベースアップといった要素に分解されるわけでありますけれども、我々の設問の中では賃上げ実施というものは定期昇給及びベースアップの両者を実施した場合というような形で定義をさせていただいておりますが、賃上げ実施が一番多いということであります。この辺りは必ずしも我々の設問の設定が適切でなかった可能性があるということを留保させていただいております。
15ページ、個人と法人のほうで分けて見ているわけでありまして、賃上げの内訳というところで言いますと、法人のほうは令和5年は定期昇給を実施している、令和6年はベースアップを実施しているといった御回答が多いというところが見て取れるということ、もう一つは、賃上げの実施状況ということで、個人のほうは4分の3が賃上げをできていない、法人のほうは3分の2が賃上げをできていない。この辺りは差異があるところでございます。
この実態調査の最後といたしまして16ページ、常勤職員の平均月例賃金額ということでありまして、この辺りも回答数が若干少ない中での金額のばらつきというか、大きな変動が見られるような状況にもあります。例えば令和6年度で見ますと、柔道整復師で言いますと個人で25万円、法人で29万5,000円といった辺りの数字になっているということでございます。その他職員としましては、いわゆる事務職員の方を念頭に置かれると思いますけれども、この辺りは個人で言いますと16万円程度、法人で言いますと20万円程度といった数字になっているということでございます。
これらの経営実態調査ということで、今回初めて施術所の皆さんの御協力もいただきながら取りまとめてみたものでございまして、結果について、受け止めというものも御議論いただきたいと思いますし、この先、この実態調査というものを引き続きやっていくに当たっての精緻化とか、改善といったことについても、また我々としても検討してまいりたいと思っております。
以降、別の論点というか前回の御議論からの継続ということで、それぞれの論点について御説明させていただきます。
まずは明細書の交付ということでございます。
18ページ、現状の通知のほうを示しております。下線を引いておりますけれども、この明細書交付機能が付与されているレセコンを設置している施術所においては、一部負担金の費用の支払いを受けるときは、正当な理由がない限り明細書を無償で交付しなければならないとされております。
その頻度でございますが、次の傍線部分であります。患者から一部負担金等の費用の支払いを受けるごとに交付することが原則である。ただし、患者の求めに応じて1か月単位でまとめて交付することも差し支えないとされております。
次のページ、明細書発行体制加算、いわゆる料金算定の部分でありますが、明細書を無償で患者に交付した場合には、明細書発行体制加算として月1回に限り10円を算定するとされているということでございます。
20ページ、今、ほとんどの施術所が明細書発行機能のあるレセコンを設置していただいているということで、一番上の行が基本になるかと思いますけれども、義務化対象施術所においては令和6年度以降、厚生局への届け出は不要であり、加算が取れる、そういったことを院内掲示などしていただく、そういったことをまとめてございます。
21ページ、明細書の様式でございます。まず都度出していただく場合のフォーマットでありまして、明細書、または領収書兼明細書という形になっている。各項目、それから、右側のほうに負傷箇所何か所という形で記載をいただくといったことが書いてございます。
22ページ、それを月まとめで出す場合ということでありまして、施術日ごとにそういったものを記載していただいて、最終的にまとめていくというような形のフォーマットになっているということでございます。
23ページ、これは医科診療報酬の場合の取扱いであります。病院や診療所を受診した場合、こういった明細書をもらうことになると思いますけれども、こういったフォームで出されております。左側でございますが、再診料に対して明細書発行体制等加算として1点を加算することになっています。初診料には当該加算がないということでありますけれども、こういったものも踏まえつつ、どういった形でやっていくかということを柔道整復療養費という世界の中で必要なものとして御議論いただきたいと考えております。
24ページ、今の療養費の支給申請書のフォームでございますが、幾つか負傷名、それから、負傷の原因といったものを書く欄がございます。まず、左側の負傷名のところは腰部捻挫ですとか、右足関節捻挫ということでありまして、いわゆる柔道整復師として一定の見立てをしていただいて判断・診断をしていただく中で記載していただくことになっております。一方で、右側の負傷の原因でありますけれども、現状では3部位以上の場合に記載いただくことになっております。どういったことが起こってそのような3部位以上の負傷になったのかといったことを記載していただく形になっております。
前回の専門委員会の中でも負傷名などについても御議論があったかと思いますけれども、例えば明細書の中で、こういった患者さんにとって、どういった負傷という形で請求されているのかといったことも含めて把握していただくといったやり方もあろうかと思います。この辺りは実務的なまさに事務的なフローも含めて、どういった形で患者さんにも見える化といったものの両立を図っていくのかといった観点も議論の視点としてはあるのかなと思っております。
25ページ、前回の御議論における明細書関係の御意見ということでまとめております。説明のほうは省略させていただきます。
次の論点といたしまして、部位転がし、それから、初検料及び再検料の在り方ということでまとめてございます。
27ページ、前回、幸野委員のほうから健保連の調査結果というものをお示しいただきました。我々のほうも部位転がしというものについての調査をしております。1月29日締めで回答いただいたものについて順次まとめております。まず、健保組合のほうから先行していただいておりましたので、その辺りで分析をしております。以降、同じような観点でほかの保険者についてまとめていきたいと思っております。
28ページ、健保組合において部位転がしの審査を行うためということで抽出をする条件でございます。これは我々事務局のほうでまとめたものでございますけれども、主に次の4類型に分けられるのではないかということでまとめてございます。
1つ目、この通算での受療期間に着目するものということでございます。今の料金算定のルールの中では同一部位についての施術について長期なり、そういった期間といったところでの着目というのがございます。一方で、この抽出条件の中では同一の患者さんについて通算での受療期間に着目してという形で抽出をしているといった事例が見られたということでございます。
②でございますが、新規の負傷部位に着目するものでございまして、こちらもある意味で①と同様の観点の要素があるかと思いますけれども、新しく負傷されたところについての着目ということでございます。この①②は重複する部分もありますので、②の中には再掲という形で両方に該当するといった形でまとめているようなものもございます。
29ページ、3つ目の類型といたしまして、初検料という観点で見ているといったこともあるかなということでございます。
④その他ということでございます、縦覧点検にて把握ということでありまして、個々の患者さんの支給申請書について何か月単位ということで見て、その中でこれはというものを抽出するといったものかと思います。そういった意味で言いますと、抽出条件を設定していないもの、明確な抽出条件はないが個別判断で対応といった辺りもほぼ同様の観点で個別に御判断されているのかなというところでございます。
30ページ、そうやって抽出したものが実際にはどのようになっているのかということをお示ししております。今、実際には566件という条件で抽出されたものがありますけれども、337件は支給になっているということでございます。この対応に至った主な理由というのが右側にございますが、患者照会をしたという中で、例えば不支給にする確証がないため支給、そういった形で多くのものが支給につながっているということでございます。もちろん返戻ですとか不支給といった判断がされているというものも一部ございます。その上で、これは昨年9月の審査分ということであります。まだ患者照会をしているということで200件程度が患者照会中、継続をしているという案件でございます。
31ページ、部位転がし疑いの実際の申請内容の例ということで幾つか御紹介しております。前回、幸野委員のほうからもいろいろな御説明がありましたけれども、ここでも例えば同月内に負傷と治癒を繰り返すといったもの、それから、部位の変更・ローテーションといったものが見られたということを御紹介しております。
32ページ、現在の初検料のルールがどういうことになるかということを改めて確認をしてみたいと思っております。
まず、1番でありますけれども、同一月内であっても以前の負傷が治癒して別の負傷が発生して施術を行った場合には、新たに初検料を算定するという形になっているということでございます。
一方で、2番や3番、施術中の負傷とは別に新たな負傷が発生したときに初検した場合というところは、初検料は1回のみ算定であると、それから、同時に2つ以上の負傷で初検した場合というのも初検料は一つであるということでございます。
4番、患者さんが任意に施術を中止した場合、1か月以上、これは歴月ということでありますけれども、1か月以上経過した後、再び同一の施術所において施術を受けた場合、こちらは同一負傷であっても再度初検料が算定可能であるといった形になっているということであります。
33ページ、実際の通知のほうをお示しして、今、御紹介したところは1~4の辺りでございます。
それから、6番の辺りで患者さんが異和を訴えて施術を求めた場合で初検をしたのだけれども、特に負傷と見込むべき兆候がないといった場合は初険料のみ、いわゆる施術料といったものは算定できない、初検料のみ算定できるといったことが書かれているということでございます。
一方で、この辺り、例えば初険料を算定して、そのほかに自費の施術をやるといったようなこともある場合の例えばルールといったところは特に今示されておりませんので、その辺りも一つ観点としてはあるのかなと思っております。
34ページ、部位転がし、それから、初検料・再検料についての前回の御意見ということでございます。
次の論点といたしまして、温罨法料・冷罨法料・電療料の在り方でございます。
36ページ、実際の温罨、冷罨、電療のイメージをお示ししております。いわゆるホットパック、アイシングといったもの、それから、電気は低周波、そういったものを使うということでございます。
37ページ、実際に料金体系等がどうなっているかということでございます。それぞれの算定額、温罨法が75円、冷罨法が85円、電療は前回3円上げて33円という現在の料金になっているということでございます。
前回、施術者側の委員のほうからも御発言がありましたけれども、いわゆる待機期間といったところ、この2行目でありますけれども、算定できる期間、できない期間ということでございまして、例えば打撲・捻挫の場合を例に取りますと、温罨法料ないし電療料は受傷から5日間は算定ができないことになっている。一方で、冷罨法料は受傷日、またはその翌日の初検日に限るということになっているということであります。この辺り、料金の設定の仕方、それから、待機期間といったところは論点としてはあると思いますけれども、医学的な観点からのエビデンスも含めて判断をしていくことになるのかなと思っているということでございます。
次の論点といたしまして、長期・頻回施術、患者ごとの償還払いへの変更ということでございます。
40ページ、若干込み入った図になっておりますけれども、患者さんの期間に着目して、どういったことが請求や患者ごとの償還払いといった形で行われるのかということをまとめた表でございます。長期の場合には長期施術継続理由書といったものを添付していただいたりとか、費用の逓減といったものがありますし、患者照会といったもの、それから、一番下でありますけれども、患者ごとの償還払いについては、1回注意喚起通知を出していただき、その後、変更通知を出していただいて、その上で患者ごとの償還払いに移行していくといったプロセスになっているということでございます。
41ページ、長期施術の辺りに着目した費用のところを改めて抜き出しておりますけれども、いわゆる初検から5か月を超えて施術を受けている患者さんについて、1か月当たりの手術回数に応じて7.5割、25%削減した金額ないし5割という形で逓減を置いているということでございます。
43ページ、別の観点というか、似たような形でまとめてございますけれども、この期間と頻度というところでまとめてございます。一定の長期になってきますと、患者照会といったところが出てくる、その上で、頻度の場合にはその期間が短くても患者照会の対象になってくるということでございます。一方で、5か月を超えていきますと、長期施術にかかる先ほども御説明したような費用逓減の対象範囲となってくる。最終的に5か月超、かつ1か月当たり10回以上の施術の場合には、この辺りが5割ということでもありますし、それから、患者ごとの償還払いの対象になってくるということであります。
44ページ、一方で、患者ごとの償還払いの変更の実施状況ということでございまして、全ての保険者に対して網羅的にお伺いをしているわけではございませんが、その中で、実際に患者ごとの償還払いへの変更に至った事例というのは、お伺いした中では3例ということでありまして、かなり限定的な事例になっていることは事実であると思っております。
最後にその他ということで幾つか論点をまとめてございます。
47ページ、自己施術と自家施術という論点でございます。まず、医療のほう、健康保険法等における自己診療につきましては、法の解釈としてこういったものは認められないとなっている。一方で、自家診療、家族ないし診療所等における従業員に対する診療でありますけれども、これは禁止規定があるということではございません。例えば医師が被保険者となる医師国保組合においては、自家診療というものは請求を行わない。規約の中でそういう形になっているということでございます。
翻って、柔道整復療養費のほうでございますけれども、まず、自己診療については疑義解釈の中で療養費の支給対象外とされているということでございます。一方、自家施術については禁止規定がございません。ただ、これらについてまとめて受領委任の場合には、その後の受領委任の取扱いを中止して償還払いに変更可能という形の類型にまとめられておるということであります。この辺り、特に自己施術については療養費の支給対象外であるにもかかわらず償還払い、この中で保険者が個別に判断いただくという体系なのかと思いますが、この辺りを整理する必要がございます。
その上で、柔道整復療養費、それから、はり・きゅうもそうですけれども、療養費の施術体系の中でこういった自己とか自家というものをどのような位置づけとして考えるべきなのかといった辺りは整理すべきかと考えております。48ページ、49ページも含めて、それらについての規定などを御紹介しております。
最後に50ページ、施術管理者の要件ということでございます。前回、施術者側の委員のほうから施術管理者の3年という実務経験要件についての御発言があったかと思います。現行の施術管理者要件についてはここに記載しているとおりでございますけれども、例えばその3年といったところの経緯ですとか、その中で2年にするという御発言でしたけれども、例えば3年ということにしておくとどういった弊害があるのかとか、支障があるのかとか、逆に言えばというか、施術管理者としての資質の維持をどういう形で図るのかといったことについては、もう少し御発言なり補強がないと、なかなか議論ができないのかなと事務局としては思っておりまして、今回はこの中で関係の通知等の御紹介にとどめているということでございます。
以上、大変長くなってしまい恐縮ですけれども、これらの論点につきまして御議論いただければと考えております。
○安川座長
ありがとうございました。
全部で6つの項目を御提示いただいて、最後のその他もさらに2つのトピックを提示いただいたので、話がかなりたくさんあると思います。そこで、本日は大きく2つに分けて意見交換をさせていただきたいと思います。
まず、最初に御提示いただいた令和7年度柔道整復施術所経営実態調査、それから、2番目の明細書の交付及び部位転がし、初検料及び再検料の在り方、この3項目について、まず、御意見・御質問等を承りたいと思います。よろしくお願いをいたします。
では、施術側の藤川委員、お願いいたします。
○藤川委員
日本柔道整復師会の藤川です。よろしくお願いいたします。
資料の12、13ページに、収益と費用の平均額が示されております。12ページを見ますと、全体平均の医療保険での収益が令和5年度は938万9,000円、令和6年度が872万6,000円となっております。私どもの会員は個人開設がほとんどですので、13ページの個人の収益を見てみますと、医療保険での収益は令和5年度が980万6,000円、令和6年度が639万9,000円となっております。
私ども日整でも毎年会員の経営状況については調査をしておりますが、直近の令和5年度の医療保険での収入が500万未満の会員が全体の53.7%という状況であります。施術所を運営しているのに大変苦慮しているというのが現状です。その状況はお分かりいただけるかとは思いますが、前回の1月30日の検討専門委員会でも申し上げましたけれども、今回の料金改定に当たっては、令和6年度改定以上の改定財源の確保を重ねてお願いしたいと思います。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかに施術側の委員の皆様、いかがでしょうか。
では、田畑委員、お願いいたします。
○田畑委員
全国柔道整復師連合会の田畑です。よろしくお願いいたします。
今、藤川委員のほうから経営実態調査の御意見がございましたけれども、私のほうは明細書に関して意見を述べさせていただきたいと思います。18ページですけれども、現行、患者さんの求めによる明細書の月1回まとめというのがございます。結論から申し上げますと、それを残していただきたいという意見でございます。
明細書の目的というのは、まず、費用の透明性の確保でありますとか、患者さんへの説明責任とか、療養費の適正化、あと、保険者さんの審査の補完になるのかなと、その辺りが目的と理解しておりまして、目的について全く異論はございません。その上で、月1回を残していただきたいと思っているわけです。
まず、透明性の確保の観点で申し上げますと、こちらは交付の回数ではなくて記載内容の充実と一覧性にあるのではないかと思います。なぜなら毎回交付する明細書の内容と月1回交付する内容は、情報量は全く同じですので透明性の確保はできていると思っています。そして、月まとめで出しますと、例えば一覧性が高いので患者さんにとっても月全体の施術内容が把握しやすいでありますとか、保険者さんも確認の一覧性が増しますとか、部位の変遷とか算定状況を俯瞰できるというような利点があるように思いますので、例えばこれから議論になります部位転がし等を保険者さんが審査する場合に、月まとめ一覧というのは合理性があるのかなと思っております。
そして、患者さんへの説明のところで申し上げますと、日本労働組合総連合会さんが診療明細書に関する患者調査2020、診療明細書ですから医科のほうですけれども、1,000人に対する調査なのですが、明細書を受け取った人で何かに活用しているという方が52.4%いらっしゃいました。そのうちの54.8%が税金のときの医療費控除に活用しておられる。そして、病気の記録として保存していますという方が39.8%、家計管理という方が24.4%いらっしゃいまして、活用している方の50%以上が医療費控除に使われるということですので、こちらもたくさんの明細書があるよりも医療費控除ですから、マックス年12枚というのが確定申告時に患者さんの利便性に非常に資すると思います。
前回も意見がございましたけれども、1人施術所もございまして、そちらの先生が毎回交付するのも非常に負担がございますので、もう一度申しますけれども、患者さんの申し出により月1まとめ発行というのは、ぜひ残していただきたいと考えてございます。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございます。
細谷委員、お願いいたします。
○細谷委員
日本柔道整復師会の細谷でございます。よろしくお願いいたします。
今、田畑委員のほうからも明細書について発言がありました。私ども日本柔道整復師会としても明細書の交付について前回の専門委員会でも発言しております。その中で、25ページに示されているとおり、保険者のほうからレセコンを持っている施術所95%ぐらいが明細書を発行していると、毎回発行ということで半分程度である、保険者としては患者の求めによらず毎回明細書を出してほしいとの発言もございました。前回の専門委員会において明細書を患者さんに交付することについては当然のことだと我々も考えておること、また、柔道整復師1人で施術するワンオペの施術所を開設する場合、患者さんの対応で施術をしながら、また、施術の終わった患者さんを会計することになり、レセコンを使用していても手間が非常にかかるということについても発言させていただきました。
また、前回の資料の受療者の年齢分布にあるように、60歳以上の受療者が44.6%、このうち70歳以上の受療者32.0%ということであります。このような多くの割合を占める高齢者の患者さんからは、ぜひこれを一括にまとめてほしいというような要望も聞こえております。これも事実でありますので、さらに明細書発行体制加算が月1回算定となっていることについてもどのように考えるのか、議論が必要なことではないかと思っております。これにつきましても保険者さん側から、先ほどもありましたように、25ページのところで、併せてどのような発行の仕方をするのかというところでも大いに議論していきたいという御発言もありました。それにつきましてぜひ検討していきたいと思います。よろしくお願いします。
○安川座長
ありがとうございます。
塚原委員、お願いいたします。
○塚原委員
日本個人契約柔整師連盟の塚原でございます。厚労省の担当者の皆様におかれましては、実態調査並びに資料作成までありがとうございました。
様々な関連資料からも、この15年、柔整施術所は全体的に減収傾向が明らかでございます。最近の施術所経営は、今回の資料から見ても療養費取扱いを患者さんに説明する内容が増え、複雑になる窓口業務と書類対応などがあっても、3ページの実態調査でもあるようにほとんどが個人経営であり、4ページの数字では療養費が取り扱えない症例を時間がかかる自費施術を対応していることを表しており、5ページ目以降では、収益のほとんどが給与に還元され、設備投資も十分に行えない中、大半の施術所は人を雇えない、後継ぎができない、伝統が途絶えるというような不安な現状をリアルに表しているものと考えております。
これらの実情から、現在、自費で対応している命にかかわらない運動傷害を業権拡大として療養費取扱いとするべく、施術成果を共有しながら支給対象として定め、新規に追加される関連事務業務に関しては、作業ごと並びに作業項数に応じた算定基準となる収益向上を主とした協議を要望するところでございます。
あと、明細書の件でございますけれども、領収書の毎回発行ではなく明細書の毎回発行義務化並びに負傷原因、負傷名の記載の要望は施術者に作業負担を強いるだけで施術業務の抑制となると懸念しております観点から、全ての施術者に一律に負担をかける明細書の発行方法については、前回第32回でお伝えしたように不要と考えております。実際には作業費用と負傷名決定判断の可否について解決しなければならない問題が多いように思います。施術内容の子細を書面で毎回必要な理由が療養費申請の不正や不当請求の判断に使うというのであれば、審査の方法論を協議するべきであり、その点については施術者側も団体の活用・運用も含めて協力させていただきますことをまずお伝えしておきます。
以上です。
○安川座長
ありがとうございました。
施術側はほかによろしいでしょうか。
保険側からの御意見等はいかがでしょうか。
では、橋本委員、お願いいたします。
○橋本委員
東京都後期高齢者医療広域連合給付管理課長の橋本でございます。事務局におかれましては丁寧な御説明をありがとうございました。
明細書につきましては、我々は後期高齢者、75歳以上を被保険者としていますので、どうしても後期高齢者でも内容を理解しやすい、間違いがあれば気づけるような分かりやすさが求められますので、そのような形をぜひ御検討していただきたいと考えております。
その中で、前回も運営主体として現場で発生している不正案件について情報共有させていただいたのですが、これは医療制度の信頼を守る意味でも共通の課題かなと思いますので、引き続き情報提供させていただければと思っています。
内容といたしましては前回も柔整・あはきを含めて4件ほど不正案件を警察等に相談しているはお話をさせていただいたのですが、判明したきっかけというのが、毎年1月下旬に送っている医療費等通知書、今年も1月26日に送っておりますけれども、こちらを見た被保険者の御家族の方から施術所のほうに連絡があったということがきっかけでございました。また、他の案件では施術所自体の内部調査によって判明したというケースもございます。
いずれにしても通常の国保連の審査では書面上の整合性が取れているので、なかなか不正というのが判明しない、発覚しづらいケースについて、被保険者の方ですとか御家族の方からの連絡、あるいは施術所の内部調査によって判明するというのが非常に多い状況でございます。
また、実際に不正を犯した施術者の話を聞くと、先ほどもお話があった賃金による収入が十分ではないということが不正の理由なのだというような話もしていたので、その賃金上昇につながる施策の必要性は、私としても認識しておりますが、併せて不正対策の必要性も今回の検討に含めて一緒に考えていただければと思っています。
前回の会議で、昨年10月に広域連合が報道発表した医師による14億の不正案件についてお話をさせていただいたのですが、今、広域連合ではこうした事件を二度と起こさないように不正の疑義案件を検出するためのシステムづくりを行っています。今は医科の検出を中心に進めておりますけれども、将来的にはこれに柔整・あはきの不正検出についてもシステムに載せられないかと考えておりますので、本日のような会議を通して、設定が難しい要件定義策定のきっかけになるようなヒントが得られるとありがたいと考えております。
私からは以上でございます。
○安川座長
ありがとうございました。
保険者側のほう、ほかに御意見・御質問等はございますか。オンラインで御参加の委員のほうでございますか。
では、幸野委員、お願いします。
○幸野委員
今、施術側の方から経営実態調査と明細書について御意見があったので、ここに特化して私の意見を述べさせていただきます。
まず、経営実態調査のほうですけれども、事務局はかなり御苦労されたかと思うのですが、有効回答率がまだ1割強という中で、実態を正確に把握するのは非常に難しいと思っていますし、この情報だけをもって何か対応するかというのをここで決めるのはちょっと違うのではないかと思います。
私は紙の上でしか情報がないので、この資料を分析した結果を言わせていただきますと、恐らく回答されているところの施術所は個人か小さい法人だと思うので、規模が小さくて従業員も1人かほとんど数人規模の施術所が回答されていると思います。人件費もあまりかかっていないし、高額な医療機器なども入れないということなので、インフレの影響は多分受けてはいると思いますが、医療機関ほどあまり大きな当たりはないのかなと思っています。損益率などを見ても、医療機関・病院が7割赤字とか、診療所が4割赤字というような状況の中で、診療報酬で特別な対応をされましたが、損益率の7ページの分布を見ても、9割近くがわずかですが黒字を出しているところがあって、高い損益率の山が右のほうに偏っているところを見ると、医療機関と同じようには議論できないのかなと思っています。
ここで何か特別な対応をするのかというところが焦点になると思いますが、前回6年の改定でも一応賃上げ対応ということで初検料が30円引き上げられたので、賃上げをしたところはどれだけなのかというと、7割以上が賃上げを行っていないという状況の中で、さらに今回の改定で何か対応するのかについては、私はこの紙の情報だけで見ると、特別な対応というのは必要ない。それよりも、今、明細書の話が続いて出ましたが、基本的なところにつけるのではなくて、例えば患者のためになる明細書の発行に対して財源を充てるというのが一つの考え方かなと思っています。
率直に言うと、私は今回の改定で資料が出された中で、毎回この体制加算をつけるというのはやむを得ないかなと実は考えていました。これはもう財源を充てて、基本料とかに充てるのではなくて、明細書発行体制加算を月1回ではなくて、一部負担金を取るごとに発行できれば、これはそのごとに加算をつけてもやむを得ないと今までは思っていたのですが、施術側の今の発言でちょっと後退したかなというのがあって、毎回発行は困るということになると、私はそういう意思決定をできないなと考えています。毎回加算をつけるのであれば、毎回発行というのは必要最低限だと思っていますし、明細書に負傷名を書くというのも、ぜひやっていただきたいところです。
これは10年間ずっと追いかけてきて最終形に近づいてきたかと思うのですが、またここになって後退したかなという感があって、なぜここで毎回発行について、負担増というのは分かりますけれども、レセコンを持っているのであれば、そんなに大きな負担になるのかなと実は思っています。しかも今、オンライン申請に議論が進んでいて、何年後になるかは分からないですが、オンライン申請をしようとしているときに、明細書も毎回発行できない状態の中で、オンライン申請などが進められるのかなという非常にがっかりした気分です。
そんなところで明細書の加算、毎回発行が無理ですということであれば、私は毎回発行体制加算をつけるという意思決定をするのは無理かなと思います。これからの議論になりますので、そこは十分に考えていただきたいと思います。財源をここに振り分ける分には、私は絶対反対ではありませんので、その代わり、毎回加算するのであれば、毎回発行は必要最低限ですということはお伝えさせていただきます。何か御意見があれば伺いたいです。
○安川座長
ありがとうございます。
明細書の話もありますが、その前に、調査についてもうちょっと精緻なというか、分析上、何か追加でやれることがあるのかどうかという辺りについて、事務局はいかがでしょうか。
○吉田室長
実態調査のほうは初回でやっております。その中で、例えば今ここにおられるような団体の皆さんを通じてやっているということもありますので、調査対象をどのように拡大していくのかとか、そういったところはあるかなと思います。例えば医療経済実態調査ですと、全国の施設から抽出でやっているわけでありまして、そういったところもある中で、今回は特に照会ということもありまして団体を通じてのお願いということになります。
そういった意味で言いますと、こちらもそうですし、あはきのほうもそうですけれども、団体外といったところに対する調査にリーチしないというところもありますので、その辺りは次回以降に向けて検討していく必要があると考えております。
○安川座長
急に振りましてすみません。
今、明細書に関して保険側からも御意見がありましたけれども、それに対する御意見などがございましたらいかがでしょうか。
塚原委員、お願いいたします。
○塚原委員
まず、実態調査は、我々柔整師はこういうのに慣れておらないということもありますので、正しい数値になるためにも経験値を増やしていきたいというところは思っておりますので今後も協力させていただきたいと思います。
また、明細書の毎回発行につきましては、領収書であれば毎回発行は全然問題なくでき、現状もやっておるところでございますので、明細書がなぜ毎回が厳しいのかというところで3点ほど意見を述べさせていただきます。
1点目は、保険者さんの明細書案の反対については、外傷判断と施術に対して柔整師は発生機序の聞き取り、徒手検査や外部観察による鑑別、疼痛への配慮を踏まえ、患者個々の差異にも考慮して施術を行っております。それらの状況を踏まえますと、即座の確定判断は厳しく、安静加療の選択が多い中、負傷当日の詳細に記載した明細書の発行は、傷病変化や医師の診断により負傷名が変更することもありますので、確定資料の提示は困難であるということが1点目です。
2点目は、ほとんどの施術者が毎月提出しております療養費支給申請書をデータ化して、各保険者さんが全患者さんに裁量で確認することを私たちは反対する理由は全くありませんが、その実行をもってすれば、審査のみならず患者署名も不要になるのではないか、いろいろなことのデータ化が進むのではないか、オンライン化に進むのではないかということで、本件について前向きな協議を要望するところであります。
3点目、明細書発行可能な機器が整っている95%以上の施術所で、毎回の明細書発行が半数以下であるという資料から、当会では独自に聞き取り調査を行った結果、実質明細書を必要としている患者さんは医療費の控除や助成に使うときが大多数であり、次に患者照会の際に内容を確認するときに要望されるとのことでした。これらのことから、患者さんが領収書ではなく子細に記載された明細書を毎回本当に必要としているのかどうか、検討の余地が残されると考えるところでございます。
私からは以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
施術側の皆様、ほかに何か御意見はございますか。よろしいですか。
まだ部位転がしの話も残っておりますけれども、そちらに移ってもよろしいでしょうか。部位転がしについて、まず、施術側のほうから追加で御意見等がございましたらお伺いしたいと思います。
では、藤川委員、お願いいたします。
○藤川委員
前回の検討専門委員会のほうで、いわゆる部位転がしと思われる請求をする柔道整復師がいるということについて認識していることは申し上げました。また、そのような柔整師がいるということで、日頃から真面目に施術に取り組んでいる柔道整復師が同様なことを行っているのではないかと疑った目で見られていることはあってはならないことだと思っております。
いわゆる部位転がしについて、方策を考えることについては、必要なことだとは考えております。また、そのようなことも発言させていただきました。
まず、部位転がしと言いますけれど、まず、部位転がしの定義を明確にする必要があると思います。また、定義するとすれば、保険者、それから、施術者側、両者が納得できる定義をつくりたいと思っております。それを前提として、前回、また今回、幸野委員のほうから提出されました資料を拝見しますと、部位転がしが疑われる事例の施術の典型的なパターンとして、それに対する制度上の対応案についての考え方も同時に示されておられます。
まず、疑われるパターンとしてどう考えるかということになりますと、そこの点でもいわゆる定義と同時に保険者側と施術者側と整理して同じような考えを持つべきだろうと思っております。
○安川座長
幸野委員から御説明されているので。
○藤川委員
そうですか。後でもいいですか。
○安川座長
もう少し全体的な部位転がしのところで御意見があれば伺いたいと思います。
○藤川委員
分かりました。基本的には冒頭で言ったように、部位転がしが出ましたので、その部分については、柔整師のほうとしても施術者側のほうとしても何ら異議を唱えるものではございません。また後で詳細を話させていただきます。
○安川座長
ありがとうございます。
後ほど別途資料等が出ると思いますが、部位転がしに関して、ほかに施術側のほうから御意見等はございますでしょうか。
では、田畑委員、お願いいたします。
○田畑委員
今、藤川委員が申されたように、まず、定義づけが一番大事です。幸野委員御提出の資料を前回の専門委員会から帰りましてじっくり見させていただいたのですが、保険者さんがつくられる資料なので請求ベースでつくられたデータということで仕方がないのですけれども、臨床的な医学的な情報は全く皆無である。それは仕方がないことだと思います。実際に部位転がしのように見える再負傷されるような事例がございまして、再負傷事例であっても健保連さんの類型でいくと、疑いのほうに抽出される可能性もあると思って読んでおりました。
もちろん適正化というのは重要なのですけれども、あまり厳しくしてしまって再負傷の例のようなものも疑いで抽出されるようになると、正当な整骨院のアクセス制限でありますとか、施術機会の不合理な制約につながるかなということは懸念しております。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございます。
櫻田委員、お願いいたします。
○櫻田委員
日本柔道整復師会の櫻田でございます。少しポイントが外れるかもしれませんけれども、私は長く柔整審査会の委員をやっております。私は重点的に高額請求で悪質だと疑われる事例についての審査を担当しております。そこでは部位転がしや高額な支給申請をしている施術所などの請求の傾向を見ながら審査をして、必要に応じて返戻をして内容を確認し、その上で、問題のある施術所に対しては面接確認を行い、施術管理者を指導しているところでございます。
その結果、問題としていた施術所、施術管理者からの請求額が徐々に減少する傾向が見て取れます。部位転がしの場合、高額請求になる場合も多々ありますので、高額請求の事例については柔整審査会を活用して審査を行うなどすれば、部位転がしの対応として効果があるのではないかと考えます。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
塚原委員、お願いいたします。
○塚原委員
抽出条件に該当するからと定義をつくってすぐ不支給にするということには、まず反対させていただきます。柔整審査会の審査委員の成果と経験として、私も櫻田委員がおっしゃったように、単純に1件の申請ではなく全体的な申請傾向が不当・不正と疑われる場合に、審査会で留意通知や面接確認を行って指摘しても改善が見られないものに対して不支給や償還払いは効果的な対応であると考えております。不正や不当が疑われる申請を続ける者には、リストアップと継続的な指導・再教育が必要であり、柔整業界に全体的な申請の押さえつけは不正・不当を続ける者には効果が薄いと考えておるところから、明確な区別対応が必要であると考えるところです。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかに施術側の委員の方々、よろしいでしょうか。
保険側のほうから部位転がしに関して御発言等はございますでしょうか。
では、幸野委員、お願いします。
○幸野委員
部位転がしに入る前に、明細書の件で話がかみ合っていないので補足説明させていただきます。塚原委員のほうからもありましたように、患者が必要としないからとか、医療費控除には使わないとか、私が言っているのはそういう問題ではなくて、事業者で施術をして収入をもらうのであれば、その明細はきちんと出す習慣をつけてくださいと言っているのが我々保険者です。
患者が要るからとか、要らないからとかいう問題ではなくて、施術という商売をされているのだったら、そこで対価を受け取ったら、その明細を患者にきちんと渡すというのは商慣行上の常識ではないかと、そういう観点で考えていただきたいと思います。そういう商慣行の常識をきちんと守ってくださいということです。
しかも、この柔道整復師は受領委任という形で患者に代わって印鑑をもらって請求をしているわけです。そういった中で、一つ一つの施術に対して、どの施術に対してどれぐらいのお金をもらいましたというのを一回一回渡して、月の請求がこれだけになりましたというのを見せて受領委任の請求を起こすというのが柔道整復師の在り方ですから、そこを勘違いしないでいただきたいところです。患者が欲しい、欲しくないというのは関係ない。柔道整復師側からの事業者として、そういう商慣行をつけてくださいということです。そのために私は財源を割いても構わないとまで言っているわけですから、それが無理でできないという答えが返ってくるのは非常に悲しいかなと思ったので、補足させていただきます。
部位転がしは、藤川委員も塚原委員も田畑委員もおっしゃったとおり、定義するというのは非常に難しいと思います。前回もいろいろ分析結果をお示ししましたが、部位転がしにはいろいろなパターンがあるのです。短期間で部位を転がす人もいるし、1年を通して部位を転がす人もいるし、本当に数か月間の中でやってしまう人もいるし、月の中で負傷と治癒を繰り返して部位を転がす人もいるし、これが部位転がしだと定義するのは非常に難しいと思うのです。定義をしてしまうと、その定義を逃れるために、また違う対策を取ってくるというのがこの世界なので、定義するのは非常に難しいということだけ申し上げておきたいと思います。
御苦労いただいて健保組合に調査結果を示していただいているのですが、n数が少なくて、これをもって部位転がしとするかというのも難しいのですけれども、共通して言えるのは、長期間連続して受療している人というのと多部位を施術している人、それから、頻繁に初険料を算定している人、こういう人に目をつけているというのが調査結果から分かったのではないかと思います。
部位転がしに一つ網をかけるために、ここで議論しなくてはいけないのは患者ごとの償還払いの対象にするために、どういう方を部位転がしの範疇に置くかというところを議論しなくてはいけないと思います。これは前回、私が分析結果をお示ししたかと思うのですけれども、しつこいようですが、一律に定義するというのは困難なのですけれども、ある程度、これは部位転がしと強く疑うべきではないかというのは分析した結果、分かってきています。それは分析結果から、例えば直近の1年以内に通算して6か月以上の受療を行っている人、その6か月以上の受療を見てみると、6部位以上の施術を受けていますという方が部位転がしの疑いが強いのではないかということが分かってきました。
というのは、年間で6か月以上受療されていて6部位以上を受けている方は、大体2回から3回、けがと治癒を繰り返しているということなのです。1年間に2回、3回、定期的にけがをするかというところは非常に不自然なところもあって、無理やりではありますが、部位転がしが強く疑われる施術を分析すると、直近1年以内に通算して6か月以上の施術を受けて6部位以上の施術を受けている人が該当するのではないか。患者ごとの償還払いの対象としては、それが一つの目安になるのではないかということで、対象になるのではないかと思います。
もう一つの観点では初検料について、分析結果では8割強の方が、年間で初検料を取っているのが2回となっています。残りの2割が3回以上初検料を取っているということは、多くけがをしても年間に2回初検料を取るというのが通常で、3回以上取っているのは恣意的なものを感じるということで、初検料に焦点を当てると、3回以上初検料を取っている方については対象範囲として詳しく見てみる必要があるということで、患者ごとの償還払いに戻す一つの基準として、直近1年以内に通算して6か月以上の施術、かつ、6部位以上の施術、それから、初検料3回以上、こういった人が対象になるのではないかということで、分析の結果から提案させていただきます。
○安川座長
塚原委員、御発言がございますか。
○塚原委員
名前が挙がりましたので発言させていただきます。先ほどの商取引で明細書は当然と幸野委員からおっしゃっていただきましたけれども、商取引である領収書を毎回出すことは全く問題ありません。一部負担金と保険外の施術は幾らですということは義務化をされてしっかりやっているところでございますが、負傷名や確定判断を記載して毎回書けというところに問題があるとお伝えしているところでございます。商取引の領収書も毎回問題ございませんので、それで毎回発行加算していただけるのであればものすごくうれしいです。
あと、幸野委員も言われておりました悪意の申請者がいろいろと考えてむちゃくちゃなことをしているという見立ての部分がございました。そこは幸野委員の意見と全く一緒です。そういう人を排除するために教育を一緒にしませんかというのが、一つ先ほどお伝えしました提案、区別というところになろうかと思います。
私からは以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
座長の私も若干混乱してきましたので、1回、事務局のほうで少し整理させていただきたいと思います。
○吉田室長
まず、商取引の結果として発行いただく文書というところは、領収書だということだと思います。それは民法の規定だったと思いますが、そういう形で契約の対価の受領の証明として出していただくということであります。ですので、明細書というのはそれとは次元が違う話ではありますが、これに関して申し上げますと、私の記憶の中では平成22年当時、医科のほうでも全く同様の御議論をいただいておりまして、領収書は毎回出しているといった中で、明細書といったものをきちんと出すかどうかということは、その当時かなり議論があったと記憶しております。
その辺りに関しては幸野委員からの御発言にあったとおり、患者が求めているかどうかはどうでもいいということではないとは思いますが、一方で、医療保険制度の中できちんと請求している内容を患者さんにもきちんとそれを把握していただく必要があるという観点から、医科のほうでも明細書の発行というものは毎回都度やるということをベースにして、当時は相当御議論がありましたけれども、最近では、それについてはごくごく当然なものとして出していただいていますし、それから、患者さんにも受け取っていただいているということであります。その辺り、どうしてもこういう形で進めていくに当たっては、過渡的ないろいろなものがあると思いますけれども、事実関係としてはそういった中で議論が進んできたということだと考えております。
○安川座長
ありがとうございます。私も混乱をして申し訳ありません。
では、幸野委員、引き続き御発言がございますか。資料の説明をされますか。
○幸野委員
初検料の資料を32~33ページに出されているのですが、これも見直す必要があると思っていまして、例えば同一月内で治癒すれば2回初検料が算定できるというのは、これは月に1回という限定をつけるべきと見直したほうがいいのではないかと思います。
それから、4番目の1か月経過して同一部位の負傷であっても初検料が算定できるというのは、幾ら治癒したとしても同一部位について再度、1か月経過したから初検料を取れるというのも見直すべきではないか。これははっきり算定できないようにするべきではないかと思います。
それから、6番の負傷が認められない場合でも初検料が取れるということです。冒頭、室長からも御説明があったのですけれども、一部地域で不正が結構起こっていて、負傷していないことを承知の上で見て負傷がないと定義して、頻回の初検料のみを算定しているという事例も出ているので、これはなくせというわけではないのですけれども、ルール的な見直しが必要なのではないかなと思うので説明させていただきます。
それから、今回の部位転がし対策として初検料が取り上げられているのですけれども、初検料だけではなくて、部位転がしをさせないためには、本当にいろいろなルールをつくる必要があるので資料をつくってまいりました。5分以内で説明させていただきます。
幸野委員提出資料を御覧いただければと思います。
1ページ目、部位転がし請求が行われる理由なのですけれども、いろいろあるのですが、一番下のところ、施術部位を替えることにルール上の制約が今ない。これが部位を転がすインセンティブになっている。部位を転がせば初険料という上乗せ料金が取れるといったことも一つの要因になっているのではないかということが挙げられるということです。
2~3ページは分析で出てきた事例ですが、2ページの上のほう、長期頻回の毎月受療者の2割がこのパターンで受療しているということです。3部位を3か月で負傷と治癒を繰り返して、4か月目にまた負傷というパターンを繰り返しているという3か月ごとの部位転がし、これが特に多いということです。
3ページ目は、2か月ごとに全て部位を替えて3部位でやっているのですけれども、これでも請求できるのです。この請求はレセプト上ではルール違反ではないのです。1回ごとの申請ではルール違反がないのでこういうことを繰り返しているのですが、そのルールがないためにこういう部位転がしが行われている。保険者にはこれに対する対抗措置がないのです。患者照会をしていっても、決定的にこれが不支給になる根拠がルール上にないので、柔整審査会もこれを不支給にできかねていると思いますが、そういったところがあるのでルールをつくる必要があるということです。
4ページ目、部位転がしが行われる制度上の問題を挙げているのですが、1回の施術の部位数には制限があるのですが、3部位以降の逓減や、累計で施術する部位数に制限がない。累計では何部位やってもお咎めがないというところに問題があるということ。それから、1部位の負傷の施術回数に制限がない、青天井で施術ができるということについても問題があるということ。それから、初検料、再検料等に算定の制限がないということです。こういったものが部位転がしの要因になっているということで、そのための制度上の対策を5ページに挙げております。
まずは初検料算定に関する対応ということで初検料の算定要件の見直し、これは今、私が申し上げたとおりなのですが、それと、一定の施術部位数を超えた患者に対する初検料、これは誤記があるのですが、初検料を算定できないか、または逓減制を設定すべきと、算定できないというのも入れていただきたいと思います。
それから、2番目が多部位頻回施術に対する対応ということで、一定期間に累計で施術する部位数に制限を設けるべきだと、または一定の部位数を超えた施術には、施療料とか後療料に逓減制を設けるべきというのを提案させていただきます。
それから、2つ目は1部位の負傷の施術回数の制限、これも青天井なので、これもどこかで制限を付ける必要があるということ、または逓減制を設けるということ。
それから、長期多部位施術に対する何らかのルールが必要ということです。今、同一部位の長期には逓減制がかかっているのですが、累計で多部位をやってもやり放題ということになっているので、ここには何らかのルールをつける必要がある。その下のほうは、長期だけではなくて、部位も多部位になっている場合は、さらに切り込む必要があるということです。
こういったルールを全てやれというわけではないのですが、こういったルールを考えていくことによって部位転がしは多分抑制できると思います。今、塚原委員もおっしゃったのですが、柔整審査会で部位転がしが疑われているものは重点的に審査して不支給にできるとおっしゃったのですけれども、実際、柔整審査会で部位転がしをどれだけ不支給にできているかというところは、実態として調べていただきたいと思いますが、不支給にできているところはそんなにないと思います。これが一番部位転がしを助長させる要因になっているのです。柔整審査会で調べたりするのですが、結局不支給にはしていないですよね。しても限定的なのです。だから、これは抑制になっていないということ、これを問題視しているので、柔整審査会に頼るのではなくて、ルール上の制限を設けることが一番実効性があるということを付け加えさせていただきます。
それ以降のページは、これを図にしただけなので説明は省略させていただきます。
○安川座長
ありがとうございます。
先ほど、この件について藤川委員が少しお話をされかけていたと思いますので、引き続き藤川委員のほうから御発言をいただいてよろしいですか。
○藤川委員
先にこの資料をいただいていたものですから、それを見たばかりに話が先行しまして申し訳ありません。
今、幸野委員のほうから提示されましたけれども、引き続いて言わせていただきたいと思います。資料の2~3ページに示されているパターンは、前回、幸野委員が分析されたものなのですけれども、まず、見方としては本当に一定の合理性はあると思っております。また、前回提出の資料の32ページ、前のものなのであれなのですけれども、負傷名別の延べ回数についても示されておりました。その中で、腰部捻挫、頚部捻挫というのが多かったのですけれども、評価として外傷性がない。
明らかな外傷の負傷を見るのが私たちの仕事なので、外傷性がない腰痛とか、首、肩こりの施術を腰部捻挫、頚部捻挫として請求するケースが多いとされております。例外ということではありませんが、腰部捻挫とか頚部捻挫というのは高齢者になればわずかな微細外力でけがをして負傷を繰り返すというようなことは当然あろうかと思います。ただ、これは健保組合の幸野委員が出された内容と、今、私が言っている高齢者ということになると保険者が変わりますけれども、この点は一律にどうだという判断はしづらいのではないかという気がしております。
それと、これまで長期については3か月以上の場合は、その理由を記載することになっております。また、5か月を超える施術については、後療等については100分の75の逓減が現在かかっておりますし、また、5か月以上の月10回以上の施術に関しては、後療においては100分の50というような逓減の対応が今なされているところです。この辺も先ほど幸野委員の説明の中でいわゆる不支給、もしくは新たな逓減という話が出ましたけれども、現在もこの100分の75、100分の50という逓減がかかっているということですので、その点をまず踏まえていただきたいと思います。
その点を踏まえた上で、ただ、機械的に線引きするのではなくて、まず、いわゆる部位転がしが疑わしい事例を抽出した上で、個別に検討して判断していくことが必要ではないかと思います。先ほど委員の中で、特別にそういうものを審査委員会で見て部位転がしのものをどれだけ不支給にできるのかという話がありましたけれども、現実、そういう部位転がしの疑わしい施術所の先生をお呼びして面接確認委員会を実施させていただいております。その場でそういう指摘をすると、次からの請求はグッと変わります。変わること自体、僕らからしてみるとおかしいのですけれども、そこの指摘をすることで変化が生じるということが現実にありますので、その点も方策の一つではないかと思います。
それから、今回の資料の5ページ以降に示されている具体的な制度上の対応に対しては、この場で賛成です反対ですと言うことはなかなか難しいかと思いますけれども、現在、真面目に柔道整復に取り組んでいる柔道整復師が不利益をこうむらないように考えていただきたいと思っております。
部位転がしについては現場で私どもも患者さんに対応させていただいていますが、悪いものは悪い、これははっきり言わせていただきます。悪いものは悪いのです。でも、こういうものは幸野委員がおっしゃられるように、きっちりと排除すべきだと思っています。その上で、何らかの方策を今後検討していかなければならないと思う気持ちは保険者さんとまるっきり同一の気持ちでありますので、今回の資料も踏まえて、分析内容をこれからも施術者側として検討させていただきたいと思っております。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
大分時間も押しておりますが、もし、前半の1番目から3番目の部位転がしまでの議論の中で、どうしても御発言ということがありましたらお願いします。
塚原委員、お願いいたします。
○塚原委員
幸野委員がおっしゃっていただいたように、保険者さんのルールというのは現行の取締りでは厳しいとか、全体抑制になるルールはあると思うのですけれども、その前にすることがあるのではないかというのは、先ほど藤川委員がおっしゃったとおりかと思います。
また、柔整審査会の不支給の話が出ましたけれども、柔整審査会では不支給にできないのです。面接や返戻で得た情報を保険者に提供して判断を委ねているところになります。傾向及び重点審査として何か月も続けて同じ委員が審査傾向を確認してパターンを見抜いた上で呼び出して、いろいろと諸注意や正しい申請の指導をしております。実際に私が関与している国保の運営協議会や審査では、A3の用紙で3枚あった不正の件数が10分の1ぐらいに減っているということだけはお伝えしておきます。
以上です。ありがとうございました。
○安川座長
ありがとうございます。
それでは、大変恐縮ですが、前半の議論は一応ここまでといたしまして、続きまして、後半の3つ、温罨法料、冷罨法料、電療料、それから、長期頻回施術、償還払い、その他、この3つの項目について御議論いただけたらと思います。御質問・御意見等がございましたらお願いいたします。
では、藤川委員、お願いします。
○藤川委員
冷罨法、温罨法のことですけれども、前回、私も申し上げましたけれども、現在、日本では少子高齢化、過疎化、人口減ということが一番問題視されております。また、日本柔道整復師会としても、このような国の環境の変化が進行する中で、柔道整復師の在り方、特に社会の中で柔道整復師をどのように活用していただくのかというのを考えていかなくてはならないと考えているところです。
そのため、厚労省、また、保険者さん、関係団体の皆様の御理解を得ながら、最終的には中長期的な10年程度の先を見据えて、支給基準を段階的に改定していただきたいと思っております。その第1段階として、温罨法と電療の待機期間をまず撤廃をしていただきたい。また、その中で、温罨法、冷罨法の選択というものは、それぞれ来院していただいた患者さんの状態を見て施術者が判断し実施しておりますので、そのような形にしていただきたいと思いました。
そういったところ、事務局のほうから、36ページにあるような温罨法料・冷罨法料・電療料の在り方ということで資料に盛り込んでいただきました。具体的には、脱臼、打撲、不全骨折、捻挫、その場合の受傷日からの5日間という待機期間を何としても撤廃していただきたい。要望ですけれども、お願いいたします。
以上です。
○安川座長
ありがとうございました。
ほかに施術側のほうから御意見・御質問はございますか。
塚原委員、お願いいたします。
○塚原委員
36ページの温罨法の補足文章でございますけれども、私ども現場の聞き取り調査では、マイクロ赤外線などの温熱療法機器が多く使用されて効果を上げておりますので、今後、この資料を使用する際には、文面の中にこれらの機器名を追加していただきたいという要望と、算定できない期間の温罨法・冷罨法・電療が効果的と患者さんや施術者からの反応で確認できるときは、柔整業務範囲と判断して算定額を自費で徴収して、保険外の請求分として領収書等を発行しているという現状を情報共有いたしまして、それぞれの算定待機期間の変更案を私は賛成いたします。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
施術側のほう、ほかによろしいでしょうか。
櫻田委員、お願いします。
○櫻田委員
前回、施術管理者の要件である実務経験3年を2年にしてはどうかということを提案させていただきましたところ、今回50ページにあるような記載をいただきまして大変ありがとうございます。
前回申し上げたことの繰り返しになりますが、施術管理者を設置した大きな理由として、養成施設の学校を卒業して国家試験に合格すると即開業する人たちが多くおりました。柔道整復の臨床現場のこと、そして、療養費のこと、受領委任の取扱いのことなどを理解せずに不適切な療養費の申請をすることが大きな社会問題となりました。
それを受けて、平成30年4月から受領委任の取扱いを行う柔道整復師は施術管理者の要件として実務経験3年と、2日間16時間の研修が実施されることとなりました。それに伴いまして、柔道整復師養成施設のカリキュラムにつきましても、臨床実習4単位、社会保障制度と柔道整復師の職業倫理など、新たに追加されて施行からほぼ10年が経過しております。
養成施設の臨床実習では受領委任について患者対応術、そして、倫理学習等既にカリキュラムに組み込まれ、十分な時間を提供して学習済みであるということから、実務経験では到達目標と義務研修、具体的にこれから考えなくてはならないのですけれども、例えば療養費の取扱いについてであったり、支給基準を全く知らないような状態で開業している方々がいらっしゃるということですので、ただ単に3年から2年に短くしたということではなくて内容をしっかりとしていくことが必要なのかなと思います。
本件につきましては導入から10年程度が経過しておりまして、免許取得時の柔道整復師も当時とは違いまして基本的な知識がついているなど、状況が変わってきていることを踏まえ、これから検討課題として認識しているということで発言させていただきました。今後、厚生労働省とも議論しなくてはならないことは無論でございますが、柔道整復研修試験財団や全国柔道整復学校協会などの関係団体とも議論していかなければならないと考えておりますので、ぜひとも御理解いただきたいと思います。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございました。
それでは、保険者側の鳥潟委員、お願いいたします。
○鳥潟委員
温罨法料・冷罨法料・電療料の在り方のところで、待機期間の撤廃をお求めだと理解をしております。保険者としましては、待機期間を撤廃するのであれば、保険料を支払うという意味において医学的なエビデンスをしっかり提示した上でお支払いしたいと考えておりますので、そういったエビデンスを集めた上で議論していきたいと考えております。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかに保険者側のほうから何か御発言はございますでしょうか。
では、橋本委員、お願いいたします。
○橋本委員
広域連合としても今の協会さんと同様で、きちんとしたエビデンスが必要かなと思いますし、外に向けても説明ができるような形を私としても言及していきたいですし、ぜひ御意見をいただきたいと思います。
○安川座長
ありがとうございます。
では、幸野委員、お願いします。
○幸野委員
御意見のなかったところですけれども、私は長期頻回施術、それから、患者ごとの償還払いの変更について意見させていただきます。
まずは44ページに記載されて、0がたくさん並んでいるのですけれども、実績はこれが全てなのです。患者ごとの償還払いルールはつくったものの、どれだけ実効性のあるルールなのかというと、この表が示しているとおりで全く実績がないという状態、これははっきりルールを見直すべきだと思っています。
何点かありますが、まず、今ある5類型を見直すべきだと思います。自己施術、自家施術は患者ごとの償還払いの類型に入っているのが今思えば不思議で、当時の議論を思い出せず、なぜ入ったのか私にも分かりません。これは償還払いという次元ではなくて明らかに不支給案件なので、それを明記して、もう類型から取っ払っていいのではないかと思っています。
それから、基準を見直していただきたいところです。41ページに表が出ているのですけれども、長期頻回受療について、5か月超、かつ月10回以上が対象になるということなのです。はっきりいって実績がないところですけれども、なぜかというと、こういうルールをつくれば必ず対策を取ってくるのです。これに引っかからないために、例えば5か月目に10回ではなくて9回に抑えておこうと、10回以上やっているのだが請求は9回にしておくかということをやれば、これは通りすぎるわけで、また翌月から同じことができるというルールになっているので、まさに抜け穴になっているのです。5か月超かつ月10回以上という議論を2年前にしたときに、私が提案したのは3か月超かつ月10回以上というのをエビデンスを出して提案したのですが、なぜか長期逓減の基準をそのまま使うという考えで5か月超かつ月10回以上というルールになったのです。これをもう1回検討していただいて、必要ならばエビデンスを出しますので、3か月超かつ月10回以上というルールに変更すべきだということを申し述べさせていただきます。
もう一つは実務的な話なのですけれども、患者ごとの償還払いに移行する手続が非常に煩雑だと、受領委任協定に定めている手続が非常に煩雑で、対象となってもそれから手続を行って実際に償還払いに変更できるのは、実は対象になった4か月後なのです。その間に保険者は何をしなければいけないかというと、注意喚起通知を出して、それでも変わらなければ電話等で聞いて、それでも駄目だったら3か月目に償還払い通知を出して、その翌月に初めて償還払いに戻せるという手続を1か月ごとに繰り返さなくてはいけないのが非常に負担になっています。
これが実効性のなさにつながっているところもあるので、一度の注意喚起は必要だと思うのですけれども、これで直らない場合は即償還払いという保険者の裁量をもっと与えていただきたいというルールに、ぜひこれを機に変更していただきたい。これは受領委任協定・規定マターになりますので、これを変更していければと思います。私はこの件について意見させていただきます。
○安川座長
ありがとうございます。
では、田畑委員、お願いいたします。
○田畑委員
45ページ、今の幸野委員の発言ですけれども、実効性に乏しいということでして、同じく45ページの下の前回専門委員会の意見のポツの2つ目のところに、協会けんぽさんの御意見が載っていまして、償還払いに移行する可能性がございますと患者さんに通知を出したところ、それが抑制になって改善に進んでいったというようなお話もあります。上の表の合計の数字というのは大変少ないですけれども、抑止が働いてこの数字になったのかなとも解釈できるのではないかと思います。そして、償還払いにどんどん移行していくというよりも、抑止が働いて償還払いにさせないというのが皆保険制度の理念だったり、そちらのほうにしっくりくるのかな、望ましいのかなと思います。
そして、34ページのポツの2つ目、これは健保連さんの御意見だと思いますけれども、下から3行目、患者ごとの償還払いに部位転がしが疑われる類型を追加するとあります。疑いの段階で償還払いに移行するのはちょっと丁寧さに欠けるのかなという印象を受けております。
そして、先ほど幸野委員がおっしゃった自己施術、自家施術の不支給は、本当にそのとおりだと思います。
以上でございます。
○安川座長
ありがとうございます。
それでは、時間も大分押してきましたので、全体を通じて前半の3つのトピックも踏まえて改めて御発言・御意見等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
私が不思議に思ったのは、温罨法・冷罨法のところです。これで除外期間を外してほしいという話だったのですが、例えば打撲、捻挫で腫れている場合は温めてはいけないし、逆にそういうところは冷罨法をしないといけないのです。これは算定していい。しかし、打撲、捻挫で腫れているところに温罨法をするのはおかしいということで、外傷である限り、この除外期間は外すべきではないと私は思います。これを外してほしいというのは、外傷でないものに施術しているのではないのかなと思えてしまいます。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
田畑委員、お願いします。
○田畑委員
今の話ではございませんけれども、全体を通して、いつも厚労省の皆様に施術実態調査をはじめ、資料のお取りまとめ、大変ありがたく思います。そろそろ改定財源、改定のパーセンテージをお示しいただいて、パーセンテージが決まれば、どこに幾らつけましょうという深い話にもなってくるかと思いますので、もし、できるのであれば、早く財源のお示しをいただければと思います。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
藤川委員、お願いいたします。
○藤川委員
先ほど松本委員のほうから温罨法と冷罨法の待機期間についてご意見がありました。松本先生がおっしゃられたとおり、激しい外傷の初期に温罨法をするかというとそのようなことはしません。当然、腫れているときには冷罨法をするということなり、現場では今、先生がおっしゃられるとおり、外傷の程度に応じて冷罨法をします。その後、温罨法でも治療効果が見込める場合もあるのですが5日間できないのです。ですから、その部分を外していただきたいという発言なので、全部が全部そういうような捉え方をされると困ると思いますので、一応一言だけ言わせていただきました。
以上です。
○安川座長
ありがとうございます。
ほかに御意見はございますでしょうか。オンライン参加の委員からはいかがでしょうか。大丈夫でしょうか。
座長の不手際で意見があっちに行ったりこっちに行ったりしてしまいましたが、一応大方出尽くしたかなと思います。
事務局から何か追加の発言はございますか。
○吉田室長
特にございません。
○安川座長
分かりました。
そうしましたら、質疑はこれまでとさせていただきます。
事務局におかれましては、本日様々な御意見をいただきましたので、それを踏まえて次回以降、御準備のほうをよろしくお願いいたします。
本日の議題は以上です。
次回の日程につきましては、追って事務局から御連絡いたします。
それでは第33回柔道整復療養費検討専門委員会を終了いたします。
本日は、お忙しい中、本当にありがとうございました。

