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2023年8月25日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第5回議事録
日時
令和5年8月25日 13:00~
場所
オンライン開催
出席者
田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、池田 俊也委員、木﨑 孝委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、中山 健夫委員、野口 晴子委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、薄井 紀子専門委員、谷口 修一専門委員、福田 敬専門委員、国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官
<事務局>
木下医療技術評価推進室長 他
<事務局>
木下医療技術評価推進室長 他
議題
○ ベスレミ皮下注に係る分析枠組みについて
議事
○費用対効果評価専門組織委員長
まずは、ベスレミ皮下注に係る分析枠組みについて御議論いただきます。事務局から説明をお願いいたします。
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、まず本製品の検証作業に係る分析枠組みに対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内でベスレミ皮下注に係る分析枠組み案についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
では、始めてください。
○意見陳述者
それでは、改めまして○○でございます。説明を開始させていただきます。
お手元資料、早速ですが、3ページ目、本剤の概要から説明させていただきます。
まず、成分名、ロペグインターフェロン アルファ2bで、会社名、ファーマエッセンシアジャパン。
販売名、ベスレミ皮下注250μgシリンジ、500μgシリンジということで、下のほうに行きまして、令和5年3月27日に承認されております。
スライド4ページ目をお願いします。薬価の算定方式ですけれども、原価計算方式で算定されました。補正加算なし、外国平均価格調整なし。
算定薬価は、こちらの資料のとおりになっております。
市場規模予測ですけれども、ピーク時で163億円になっております。
新薬創出加算、該当なし。
費用対効果評価への該当性は、H1で該当するということが本剤の概要となります。
スライド5に移動ください。それでは、○○さん。
○意見陳述者
私のほうからお話しさせていただきます。ここから先は、本剤の適応症であります真性多血症の話と関連事項についてお話しいたします。
真性多血症は、お手元の資料に記載されておりますとおり、日本では10万人当たり2人程度、50歳から60歳代で診断されることが多くあります。男性にやや多くあります。
血液をつくり出す細胞というのは造血幹細胞になるわけですが、向かって右側の図に示したとおり、骨髄にあります造血幹細胞から分化して末梢血として血球成分が出てくるわけですけれども、この疾患におきましては、造血幹細胞のレベルで遺伝子変異が生じていることが分かっております。結果として、血液が濃くなり、血液の流れが悪くなるということで、臨床症状が呈されることになります。
これは進行する疾患で、慢性の病気でありまして、急性白血病や骨髄線維症といった別のより重篤な病気に移行することが問題となっております。
現在の治療では、血栓症を予防するということで、関連症状を改善することがその治療の目標となっております。
次のスライド、6枚目です。今、お話ししたJAK2遺伝子の変異が幹細胞に現れて、それがドライバーとなるわけですけれども、この図はそのJAK2変異のアレルバーデン値、どのぐらい全体の細胞に対して変異を持った細胞があるかという割合で示したアレルバーデン値というものを使ってみますと、そこに示した3種類の項目の発症率が高まります。具体的に申し上げますと、血栓症とか、先ほどお話しした2次的な骨髄線維症とか出血性の合併症等が、このJAK2の変異、アレルバーデン値の増加に伴って発症率が高くなることが分かっております。
次のスライド、7枚目ですが、本剤の構造について少しお話ししたいと思います。このロペグインターフェロン アルファ-2bというのが本剤の薬効成分になるわけですけれども、向かって左側にお示ししましたとおり、ペグ化ポリエチレングリコールをつけた構造となっております。活性本態は、インターフェロン アルファ2bでございます。特徴的なのは、インターフェロン アルファのN末端に唯一、ペグ化したところが特徴的となっています。
このことにより何が起きているかといいますと、向かって右側に示したとおり、部位選択的なモノペグ化によって、安定した体内動態が得られる。それから、毒性の低減。血液学的及び分子遺伝学的な奏効率の向上。さらには、治療スケジュールの簡便化ということが期待されております。具体的に言いますと、もともとのインターフェロン アルファですと、既に使われている薬剤としては、2~3日に1回の投与が必要である。これが本剤におきましては、2週間に1回の投与が可能となっております。
次のスライド、8枚目になりますけれども、これは作用メカニズムを表したものですが、向かって左側の絵が、骨髄幹細胞から血球が分化していく模様を示しておりますけれども、インターフェロン アルファは骨髄幹細胞の変異を持つものに特異的に作用して、過剰な増加を防ぐことが分かっております。
向かって右側の絵は、その造血幹細胞を模式化したものですけれども、インターフェロン アルファとして細胞膜上の受容体に結合して、造血幹細胞や前駆細胞の増殖を抑制する、あるいは免疫を調整するということで効果を発揮いたします。
次のスライド、9番目ですけれども、現在の考え方として、臨床上の使い方としては、まず大きくリスク分類がされております。高リスクと低リスク。その要因は、血栓症の既往があったか、なかったか。それから、60歳以上であるか未満であるかということで分けています。低リスクは、左下にありますように、60歳未満の既往症なし。それ以外は高リスクになります。
現在の治療アルゴリズムでは、JSH、日本血液学会のガイドラインにおきましては、低リスクと高リスクに分けて、そこに示したように、瀉血+低用量アスピリンのみで治療する。あるいは、高リスクですと、それに加えて細胞減少療法が使われる。ヒドロキシカルパミド(HU)あるいはルキソリチニブ(RUX)というものが使われております。
実際の既存治療におきましては、全体の流れとしては、瀉血+アスピリンからヒドロキシカルパミド、それからルキソリチニブというふうに流れてまいります。
次のスライド、10番目ですが、既存治療は今、お話ししたとおりですけれども、既存治療の課題としては、ヒドロキシカルパミドにおきましては、低リスクで有効性は示されていない。それから、抗がん剤であるということから、急性白血病化とか2次がんの頻度を増加させる可能性が否定できていない。これは臨床ガイドラインにも示されております。2次がんが否定できないということですけれども、ルキソリチニブにおきましても免疫の抑制が懸念されていること。それから、がんも懸念されております。
本剤の位置づけになりますけれども、本剤におきましては、現在の治療の流れの中のそれぞれにおきまして、理由に示したとおり、既存治療が効果不十分または不適当な真性多血症患者と判断された場合に、それぞれにおきまして使われることが想定されております。
次のスライド、11番ですが、こちらはこのベスレミのフェーズ3の結果をまとめたものでございます。
向かって左側が疾患奏効率で、横軸が時間、縦軸が奏効の達成率ということで、紺色のラインがベスレミ、ロペグインターフェロン アルファです。対照群はBATとなっておりますけれども、BATはBest Available Therapyのことで、実際には36か月地点で97%とほとんどがヒドロキシカルパミドが使われておりますけれども、この2群におきまして、前半ではロペグインターフェロン アルファのほうが奏効率は低いのですけれども、長期治療に伴い、18か月以上で奏効率が上回っているという結果になっております。
それから、安全性の観点では、2次がんの部分でお話ししますと、ロペグインターフェロン アルファでは、治療に関連する皮膚がん等は認められておりませんし、白血病への移行は認められておりませんが、対照となっているBAT群では、そこに示したように、それぞれ3例、2例が認められております。
それから、次のスライド、12枚目になります。この試験の長期の結果が報告されております。60か月まで追った結果ですけれども、特に先ほどお話ししたJAK2 V617F変異アレルバーデンを追跡した結果ですが、御覧いただいているように、ベスレミ群、ロペグインターフェロン アルファ群では、時間に伴って60か月地点で8%までアレルバーデン値が下がっておりますけれども、対照群では、初めは落ちておりますけれども、最終的には元に戻ってしまっている。こういった形で明確な差が出ております。
ここから、今回の費用対効果の分析枠組みのお話ししたいと思います。次のスライド、13枚目になります。こちらに示しましたように、対象となる集団は、細胞減少療法の治療歴がない患者さんというのを1つ目。もう一つは、これまでお話ししてきた、対象薬剤となるヒドロキシカルバミドに対して不耐容・抵抗性の患者さん、その2つを想定しております。
理由は、既に表にまとめたとおりです。したがって、比較対照技術としては、それぞれにおいてヒドロキシカルバミド、ルキソリチニブという2剤となります。
その理由もお示ししたとおりです。
効果の指標としては、QALYのみを使用する予定でございます。
ナショナルデータベースにおける共同解析は、実施の予定はありません。
それから、最後のスライドになりますが、PICOとしては、そこにまとめたとおりでございます。
ICERで算出している対象薬剤の情報に関しましては、前半のほうでお話しした弊社の試験にありますヒドロキシカルバミドの結果。それから、RESPONSE試験で報告されておりますルキソリチニブの結果が参考データとなります。いずれも有効性と安全性の評価がなされております。
最後、マルコフモデルによるマイクロシミュレーションを行うということでまとめさせていただきます。
私のほうから以上です。ありがとうございました。
○意見陳述者
そうしたら、弊社の説明としましては以上になります。よろしくお願いします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の方及び企業から御質問はございますでしょうか。いかがでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
ありがとうございました。
私だけ知らないのかもしれないですが、ペグの前についているRO(ロ)というのは何を示しているのでしょうか。
○意見陳述者
これは特に開示できるような情報は提供しておりませんが、弊社の命名の中でついたと御理解いただければと思います。
○○○委員
何かの略号とかじゃなくて、御社がつけられた。
○意見陳述者
そうです。
○○○委員
専門の先生に後ほどお伺いしてもいいのかもしれないですけれども、いわゆるペグインターフェロンでは、この真性多血症には適応を取られていないというのは、今回、特殊な技術でPEGをそこにつけたからPolycythemia veraに効くようになったという理解でいいのですか。
○意見陳述者
ありがとうございます。
まず、インターフェロン アルファについては、適応外として国内でも使われてきた経緯がございます。国内におけるインターフェロン アルファの、この疾患における適応は本剤が初めてであります。
○○○委員
適応外で使われてきたけれども、そこに先ほどスライドで示していただいたようなところにくっつけると、はっきり効果が出て薬事申請が通ったという。
○意見陳述者
そうです。安全性・有効性の観点。
○○○委員
もう一ついいですか。BATと比べて、最初、負けているように見えるのですけれどもね。
○意見陳述者
ここの解釈ということでよろしいですか。まず、弊社の薬剤というのは、用量を順次上げていって、最高用量500μに用量を上げていく薬剤でございます。一方で、BATに使われておりますヒドロキシカルパミドは、最初から設定用量が決まっております。もちろん上げ下げはできるわけですけれども、そういったところがまず違うということと。
弊社の薬剤は、順次上げていくところから、薬剤の効果が徐々に現れてくるというのを1つ考えております。具体的に申し上げますと、開始用量は、細胞減少療法が使われていた患者さんの場合は50μgから、そうでない場合には100μgからスタートして、2週間に1回、50μg上げていって、最大500μgまで使えるということで、そこに少し時間がかかっている可能性がございます。
○○○委員
ありがとうございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他の先生方、いかがでしょうか。
では、○○先生、お願いします。
○○○委員
ありがとうございます。○○でございます。
2点質問させてください。
1点は、今も御説明がありましたけれども、この薬は50μあるいは100μgから始まって増量していく。最大用量は500μgと理解しておりまして、製剤は2つですね。250μと500μの2つしかないのですけれども、例えば100μg製剤を製造するとか、薬剤が無駄にならないような製剤を何故しなかったのかというのが1点と。
それから、もう一つは、今も御質問があったと思うのですけれども、これは有用性が出てくるまでに非常に時間がかかりますね。Best Available Therapy、恐らくハイドロキシウレアなのでしょうけれども、実際に効果を比較すると、ハイドロキシウレアが非常に早く細胞の血球抑制効果があるのですけれども、このお薬の効果はドーズを上げていかないと出てこないという解釈だと思います。ドーズについての検討というのはいかがなのでしょうか。50μあるいは100μから徐々に上げてみる(たしか2週間ごとに上げていくと書いてあったと思いますが)という使い方になるのでしょうか。この2点を教えてください。
○意見陳述者
まず、前半のほうの御質問ですけれども、御指摘のとおり、250μgと500μgの2種類が用意されております。治療の最初の部分は、今、お話ししたように順次ドーズを上げていくことが想定されていますので、50刻みとなりますけれども、安定用量になりますと上げ下げはなくなってくるということで、250μgの中で収まる用量、あるいは500μgに収まる用量の中でそれが使われると考えています。
2つ目の御質問のほうですけれども、この薬剤の開発の経緯の中で、安全性を確認するということも踏まえて用量を上げていくという経緯があったわけですけれども、2つ目の適応症として、同じようなMPNの疾患の中の真性多血症ではなくて、本態性血小板血症の試験を進めておりますけれども、こちらのほうはスタート用量を250μgにして、次、350、そして500μと、その3用量が用意されています。これは安全性の懸念が大分分かってきたということから、このようなデザインになっております。
加えて、こういった背景から、今回の真性多血症の治療に当たっても、現在、新たな試験を行いまして、具体的に申し上げますと、用量の上げ方を確認するということで、先ほどお話しした高い用量から3用量でマックスに持っていく。こういった使い方が有効であるということを示す試験を今、準備中でございます。したがいまして、行く行くは、こちらのほうも早い段階で高用量に至るという形になって、効果の現れ方も改善されてくることが期待されております。
○○○委員
ありがとうございます。
そのお話を伺って、ちょっと安心したのですけれども、このお薬は最低用量250μgですから、初回のところはしばらくの間は1バイアル250μの残薬を廃棄という形の使い方をしなければいけないのですね。それは実際の保険診療あるいは保険審査に当たっては、残薬を捨てるのかという話が必ず支払側(保険者)の方から出てきます。そういうことがあったものですから、スタートドーズをもう少し増量できるということが分かり、安心しました。ありがとうございます。
○意見陳述者
ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他の先生方。
○○先生、お願いします。
○○○委員
○○です。
ちょっと教えていただきたいのですが、効果のアウトカムとして、血疫学的な寛解率というのを一つのアウトカムにしていると思うのですけれども、本来のアウトカムは、むしろ血栓症の予防とか、そういったことではないのかなという気もしているのです。場合によると、寛解に至らなくても、ある程度赤血球の数が減れば、血栓症の予防という観点からは、もしかするとある程度到達できるのかなという気も少しするのですが、この寛解率をアウトカムにするという意義はどういうところにあるのかなと思っているのです。例えば白血病なんかであれば、完全寛解のほうが予後がいいということは明確だと思うのですけれども、真性多血症で寛解率を1つのアウトカムにする意義というのはどういうところかなというのを教えていただければと思います。
○意見陳述者
ありがとうございます。
まず、日本の試験のデザインは、海外でのフェーズ3に従ったというところがございますけれども、具体的に申し上げますと、今回の血疫学的奏効率は、決算値としての指標はヘマトクリットと白血球と血小板。それから、瀉血。以上のものがその要素として入っております。これは御存じのように、この疾患そのものが非常に長期にわたるということで、さらに加えて、白血球が高い場合に血栓症を起こしやすいとか、そういった様々な情報が出てきております。こういった観点から多面的に見ることが必要であって、単に赤血球だけをコントロールするだけでは不十分だというのが1つ背景にあります。
それから、具体的には分子遺伝学的な奏効率も併せて見ておりますけれども、分子遺伝学的な観点から申し上げますと、エビデンスとしては、先ほどお話ししているJAK2 V617Fが高ければ高いほど、2次的な骨髄線維症が起こり得るということで、こちらもエビデンスが相当出てきております。したがって、長期にわたる疾患から2次的な疾患進行というのが抑えられることが重要であるということも、併せて申し添えたいと思います。その観点で試験のデザインが組まれていると御理解いただければと思います。
○○○委員
ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
では、○○委員、お願いします。
○○○委員
御説明どうもありがとうございました。
これは安全性のところに2次がんのことはあるのですけれども、何かPROに関係するような副作用が、分量の少ないとき、多いときで何か変わりがあるのか、具体的にどんなものがあるかということを教えていただければと思います。
○意見陳述者
2次がん以外の副作用の懸念ということでしょうか。
○○○委員
そうです。自覚症状的な何か副作用はないのかということです。
○意見陳述者
患者リポーテドアウトカムですね。
まず、本剤は海外もそうですけれども、特に日本の結果を本日は御紹介しておりませんけれども、副作用としては、グレード1、2のものだけで、グレード2も非常に少なかったということで、全体として副作用は非常に低いグレードのみとなっております。その中で具体的に申し上げますと、脱毛が実は一番数が多くて、これは海外のデータとは少々違うのです。ただ、脱毛もグレード1がほとんど。1例だけグレード2ということで、これらによって治療を中断する、中止するということはあまり考えなくてよかろうという私どもの判断です。もちろん、患者さんにおかれましては、気にされることがありますので、ここは引き続き市販後の安全性情報を集めて、対策は検討していきたいと思っております。
○○○委員
分かりました。ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、お願いいたします。
○○○委員
○○と申します。
気になるのでお聞きしたいのですが、11ページの右側の2次発がんのデータなのですけれども、インターフェロンはもちろん様々な領域で2次発がんが少ないことが分かっているので、右側の様子になってくることは分かるのです。ただ、Best Available Therapy群でも2次がんがそんなにすぐ出てくるわけではないですし、下の行の白血病への移行に関しましても、原疾患そのものでの移行もあるわけですから、こんなにきれいにいくかなと思ったのが最初なのですが、これは事実でしょうから。
499患者年というのは、具体的には患者さんの数と年数を掛け合わせているのだろうと思いますが、大体どれぐらいの観察期間で、どれぐらいの患者さんを見られたのかというのを教えていただけませんでしょうか。
○意見陳述者
まず、この試験そのものは左側と同じものでありまして、3年間の観察期間、36か月の観察期間の結果であります。患者数は、もともと127例でしたが、試験のデザインも最初の12か月で一度区切って、その後、継続試験という値で、具体的にはコンティニュエーション試験という名前になったわけですけれども、そちらに入ったのが95例です。左側の図にありますように、95例と76例の2つの群という形になって、追跡期間は36か月。その結果が右側にも2次がんへの移行ということでまとめられております。
○○○委員
ありがとうございます。
現実的には、3年で2次がんというのはなかなか経験しないような気もしますが、事実なのでしょうから了解いたしました。
○意見陳述者
私どもも、ここはもう少し長期に見ていく必要があるということは理解しておりまして、国内における結果についても、できれば追跡して、具体的に申し上げますと、10年とか15年といったスパンで見ることが適切であろうと理解しております。
○○○委員
ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。どうもお疲れさまでした。
○意見陳述者
ありがとうございました。
(意見陳述者退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
御議論ありがとうございました。
それでは、ベスレミ皮下注に係る分析枠組みについて御議論をお願いしたいと思います。御意見等、いかがでしょうか。ございますでしょうか。
事前の先生方の御意見を伺いますと、ほぼ論点はないということでありますが、御専門の先生、参加されていらっしゃいますので、○○先生と○○先生、もし追加のコメントがあったらいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○○○委員
私は、そこにコメントで書いてございますので、これ以上はないのですけれども、先ほど○○先生がおっしゃったように、2次がんというのは、全然ないわけではありません。今までハイドロキシウレアしか治療薬がありませんでしたが、このお薬の一番恩恵にあずかるのは恐らく若い方だろうと思います。若い方でもありますし、こういう方たちは治療経過が長いので、インターフェロンというのは非常に重要なお薬と思っております。
ですから、お薬として入るのはいいのですけれども、先ほども企業に質問しましたけれども、そもそもドーズが2つしかなくて、最初のところは非常にロードーズから始まるので、患者さんたち、保険の負担も大きいかなと思いましたけれども、少し高い用量のものも出てくるということでありますので、それから先に期待したいと思っております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
解析のほうに異論はないのですけれども、2週間に一遍、病院へ行って注射を受ける治療ですから、通常のBest Available Therapyですか、瀉血とハイドロキシウレアとアスピリンというのは、非常に安定している病気ですから、せいぜい3か月に一遍、来院いただいて処方し、必要ならば瀉血することでほとんどの患者さんがコントロールできるところです。中には、それから2次がんというか、白血病や骨髄線維症に移行する過程だろうと思いますけれども、非常にコントロールしにくくなるときがありますけれども、そのときには恐らくJAK2インヒビターとかが出てきて、それも効かない場合に2週間に一遍、通院しながらでもコントロールできない場合には、こういうインターフェロンが使われるのだろうと思いますが、使われる患者さんの数は非常に少ないのではないかと思います。
○○先生も御指摘なさったように、若い女性にある程度ある疾患ですので、妊娠を希望されるときには、これはハイドロキシウレアもJAK2阻害剤も全く推奨されていませんので、そういった場合のコントロールには、ぜひインターフェロンで、その場合には患者さんと話して2週間に一遍でも来てもらって、コントロールして妊娠・出産、恐らくは授乳期間もこれにするのではないかと思います。ということで、必要な薬であることは絶対に間違いないのだけれども、患者さんの数はとても少なく、解析する必要はあるのだろうと思いますが、必要な薬だとは思っています。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
貴重な御意見ありがとうございました。
その他の委員、いかがでしょうか。コメントございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、議決に入らせていただきたいと思いますが、議決に入る前に、○○委員におかれましては、一時御退席をお願いいたします。
(○○委員退席)
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、○○委員を除く先生方の御意見をまとめますと、ベスレミ皮下注に係る費用対効果評価に係る分析枠組み案を了承するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
まずは、ベスレミ皮下注に係る分析枠組みについて御議論いただきます。事務局から説明をお願いいたします。
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、まず本製品の検証作業に係る分析枠組みに対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内でベスレミ皮下注に係る分析枠組み案についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
では、始めてください。
○意見陳述者
それでは、改めまして○○でございます。説明を開始させていただきます。
お手元資料、早速ですが、3ページ目、本剤の概要から説明させていただきます。
まず、成分名、ロペグインターフェロン アルファ2bで、会社名、ファーマエッセンシアジャパン。
販売名、ベスレミ皮下注250μgシリンジ、500μgシリンジということで、下のほうに行きまして、令和5年3月27日に承認されております。
スライド4ページ目をお願いします。薬価の算定方式ですけれども、原価計算方式で算定されました。補正加算なし、外国平均価格調整なし。
算定薬価は、こちらの資料のとおりになっております。
市場規模予測ですけれども、ピーク時で163億円になっております。
新薬創出加算、該当なし。
費用対効果評価への該当性は、H1で該当するということが本剤の概要となります。
スライド5に移動ください。それでは、○○さん。
○意見陳述者
私のほうからお話しさせていただきます。ここから先は、本剤の適応症であります真性多血症の話と関連事項についてお話しいたします。
真性多血症は、お手元の資料に記載されておりますとおり、日本では10万人当たり2人程度、50歳から60歳代で診断されることが多くあります。男性にやや多くあります。
血液をつくり出す細胞というのは造血幹細胞になるわけですが、向かって右側の図に示したとおり、骨髄にあります造血幹細胞から分化して末梢血として血球成分が出てくるわけですけれども、この疾患におきましては、造血幹細胞のレベルで遺伝子変異が生じていることが分かっております。結果として、血液が濃くなり、血液の流れが悪くなるということで、臨床症状が呈されることになります。
これは進行する疾患で、慢性の病気でありまして、急性白血病や骨髄線維症といった別のより重篤な病気に移行することが問題となっております。
現在の治療では、血栓症を予防するということで、関連症状を改善することがその治療の目標となっております。
次のスライド、6枚目です。今、お話ししたJAK2遺伝子の変異が幹細胞に現れて、それがドライバーとなるわけですけれども、この図はそのJAK2変異のアレルバーデン値、どのぐらい全体の細胞に対して変異を持った細胞があるかという割合で示したアレルバーデン値というものを使ってみますと、そこに示した3種類の項目の発症率が高まります。具体的に申し上げますと、血栓症とか、先ほどお話しした2次的な骨髄線維症とか出血性の合併症等が、このJAK2の変異、アレルバーデン値の増加に伴って発症率が高くなることが分かっております。
次のスライド、7枚目ですが、本剤の構造について少しお話ししたいと思います。このロペグインターフェロン アルファ-2bというのが本剤の薬効成分になるわけですけれども、向かって左側にお示ししましたとおり、ペグ化ポリエチレングリコールをつけた構造となっております。活性本態は、インターフェロン アルファ2bでございます。特徴的なのは、インターフェロン アルファのN末端に唯一、ペグ化したところが特徴的となっています。
このことにより何が起きているかといいますと、向かって右側に示したとおり、部位選択的なモノペグ化によって、安定した体内動態が得られる。それから、毒性の低減。血液学的及び分子遺伝学的な奏効率の向上。さらには、治療スケジュールの簡便化ということが期待されております。具体的に言いますと、もともとのインターフェロン アルファですと、既に使われている薬剤としては、2~3日に1回の投与が必要である。これが本剤におきましては、2週間に1回の投与が可能となっております。
次のスライド、8枚目になりますけれども、これは作用メカニズムを表したものですが、向かって左側の絵が、骨髄幹細胞から血球が分化していく模様を示しておりますけれども、インターフェロン アルファは骨髄幹細胞の変異を持つものに特異的に作用して、過剰な増加を防ぐことが分かっております。
向かって右側の絵は、その造血幹細胞を模式化したものですけれども、インターフェロン アルファとして細胞膜上の受容体に結合して、造血幹細胞や前駆細胞の増殖を抑制する、あるいは免疫を調整するということで効果を発揮いたします。
次のスライド、9番目ですけれども、現在の考え方として、臨床上の使い方としては、まず大きくリスク分類がされております。高リスクと低リスク。その要因は、血栓症の既往があったか、なかったか。それから、60歳以上であるか未満であるかということで分けています。低リスクは、左下にありますように、60歳未満の既往症なし。それ以外は高リスクになります。
現在の治療アルゴリズムでは、JSH、日本血液学会のガイドラインにおきましては、低リスクと高リスクに分けて、そこに示したように、瀉血+低用量アスピリンのみで治療する。あるいは、高リスクですと、それに加えて細胞減少療法が使われる。ヒドロキシカルパミド(HU)あるいはルキソリチニブ(RUX)というものが使われております。
実際の既存治療におきましては、全体の流れとしては、瀉血+アスピリンからヒドロキシカルパミド、それからルキソリチニブというふうに流れてまいります。
次のスライド、10番目ですが、既存治療は今、お話ししたとおりですけれども、既存治療の課題としては、ヒドロキシカルパミドにおきましては、低リスクで有効性は示されていない。それから、抗がん剤であるということから、急性白血病化とか2次がんの頻度を増加させる可能性が否定できていない。これは臨床ガイドラインにも示されております。2次がんが否定できないということですけれども、ルキソリチニブにおきましても免疫の抑制が懸念されていること。それから、がんも懸念されております。
本剤の位置づけになりますけれども、本剤におきましては、現在の治療の流れの中のそれぞれにおきまして、理由に示したとおり、既存治療が効果不十分または不適当な真性多血症患者と判断された場合に、それぞれにおきまして使われることが想定されております。
次のスライド、11番ですが、こちらはこのベスレミのフェーズ3の結果をまとめたものでございます。
向かって左側が疾患奏効率で、横軸が時間、縦軸が奏効の達成率ということで、紺色のラインがベスレミ、ロペグインターフェロン アルファです。対照群はBATとなっておりますけれども、BATはBest Available Therapyのことで、実際には36か月地点で97%とほとんどがヒドロキシカルパミドが使われておりますけれども、この2群におきまして、前半ではロペグインターフェロン アルファのほうが奏効率は低いのですけれども、長期治療に伴い、18か月以上で奏効率が上回っているという結果になっております。
それから、安全性の観点では、2次がんの部分でお話ししますと、ロペグインターフェロン アルファでは、治療に関連する皮膚がん等は認められておりませんし、白血病への移行は認められておりませんが、対照となっているBAT群では、そこに示したように、それぞれ3例、2例が認められております。
それから、次のスライド、12枚目になります。この試験の長期の結果が報告されております。60か月まで追った結果ですけれども、特に先ほどお話ししたJAK2 V617F変異アレルバーデンを追跡した結果ですが、御覧いただいているように、ベスレミ群、ロペグインターフェロン アルファ群では、時間に伴って60か月地点で8%までアレルバーデン値が下がっておりますけれども、対照群では、初めは落ちておりますけれども、最終的には元に戻ってしまっている。こういった形で明確な差が出ております。
ここから、今回の費用対効果の分析枠組みのお話ししたいと思います。次のスライド、13枚目になります。こちらに示しましたように、対象となる集団は、細胞減少療法の治療歴がない患者さんというのを1つ目。もう一つは、これまでお話ししてきた、対象薬剤となるヒドロキシカルバミドに対して不耐容・抵抗性の患者さん、その2つを想定しております。
理由は、既に表にまとめたとおりです。したがって、比較対照技術としては、それぞれにおいてヒドロキシカルバミド、ルキソリチニブという2剤となります。
その理由もお示ししたとおりです。
効果の指標としては、QALYのみを使用する予定でございます。
ナショナルデータベースにおける共同解析は、実施の予定はありません。
それから、最後のスライドになりますが、PICOとしては、そこにまとめたとおりでございます。
ICERで算出している対象薬剤の情報に関しましては、前半のほうでお話しした弊社の試験にありますヒドロキシカルバミドの結果。それから、RESPONSE試験で報告されておりますルキソリチニブの結果が参考データとなります。いずれも有効性と安全性の評価がなされております。
最後、マルコフモデルによるマイクロシミュレーションを行うということでまとめさせていただきます。
私のほうから以上です。ありがとうございました。
○意見陳述者
そうしたら、弊社の説明としましては以上になります。よろしくお願いします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、委員の方及び企業から御質問はございますでしょうか。いかがでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
ありがとうございました。
私だけ知らないのかもしれないですが、ペグの前についているRO(ロ)というのは何を示しているのでしょうか。
○意見陳述者
これは特に開示できるような情報は提供しておりませんが、弊社の命名の中でついたと御理解いただければと思います。
○○○委員
何かの略号とかじゃなくて、御社がつけられた。
○意見陳述者
そうです。
○○○委員
専門の先生に後ほどお伺いしてもいいのかもしれないですけれども、いわゆるペグインターフェロンでは、この真性多血症には適応を取られていないというのは、今回、特殊な技術でPEGをそこにつけたからPolycythemia veraに効くようになったという理解でいいのですか。
○意見陳述者
ありがとうございます。
まず、インターフェロン アルファについては、適応外として国内でも使われてきた経緯がございます。国内におけるインターフェロン アルファの、この疾患における適応は本剤が初めてであります。
○○○委員
適応外で使われてきたけれども、そこに先ほどスライドで示していただいたようなところにくっつけると、はっきり効果が出て薬事申請が通ったという。
○意見陳述者
そうです。安全性・有効性の観点。
○○○委員
もう一ついいですか。BATと比べて、最初、負けているように見えるのですけれどもね。
○意見陳述者
ここの解釈ということでよろしいですか。まず、弊社の薬剤というのは、用量を順次上げていって、最高用量500μに用量を上げていく薬剤でございます。一方で、BATに使われておりますヒドロキシカルパミドは、最初から設定用量が決まっております。もちろん上げ下げはできるわけですけれども、そういったところがまず違うということと。
弊社の薬剤は、順次上げていくところから、薬剤の効果が徐々に現れてくるというのを1つ考えております。具体的に申し上げますと、開始用量は、細胞減少療法が使われていた患者さんの場合は50μgから、そうでない場合には100μgからスタートして、2週間に1回、50μg上げていって、最大500μgまで使えるということで、そこに少し時間がかかっている可能性がございます。
○○○委員
ありがとうございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他の先生方、いかがでしょうか。
では、○○先生、お願いします。
○○○委員
ありがとうございます。○○でございます。
2点質問させてください。
1点は、今も御説明がありましたけれども、この薬は50μあるいは100μgから始まって増量していく。最大用量は500μgと理解しておりまして、製剤は2つですね。250μと500μの2つしかないのですけれども、例えば100μg製剤を製造するとか、薬剤が無駄にならないような製剤を何故しなかったのかというのが1点と。
それから、もう一つは、今も御質問があったと思うのですけれども、これは有用性が出てくるまでに非常に時間がかかりますね。Best Available Therapy、恐らくハイドロキシウレアなのでしょうけれども、実際に効果を比較すると、ハイドロキシウレアが非常に早く細胞の血球抑制効果があるのですけれども、このお薬の効果はドーズを上げていかないと出てこないという解釈だと思います。ドーズについての検討というのはいかがなのでしょうか。50μあるいは100μから徐々に上げてみる(たしか2週間ごとに上げていくと書いてあったと思いますが)という使い方になるのでしょうか。この2点を教えてください。
○意見陳述者
まず、前半のほうの御質問ですけれども、御指摘のとおり、250μgと500μgの2種類が用意されております。治療の最初の部分は、今、お話ししたように順次ドーズを上げていくことが想定されていますので、50刻みとなりますけれども、安定用量になりますと上げ下げはなくなってくるということで、250μgの中で収まる用量、あるいは500μgに収まる用量の中でそれが使われると考えています。
2つ目の御質問のほうですけれども、この薬剤の開発の経緯の中で、安全性を確認するということも踏まえて用量を上げていくという経緯があったわけですけれども、2つ目の適応症として、同じようなMPNの疾患の中の真性多血症ではなくて、本態性血小板血症の試験を進めておりますけれども、こちらのほうはスタート用量を250μgにして、次、350、そして500μと、その3用量が用意されています。これは安全性の懸念が大分分かってきたということから、このようなデザインになっております。
加えて、こういった背景から、今回の真性多血症の治療に当たっても、現在、新たな試験を行いまして、具体的に申し上げますと、用量の上げ方を確認するということで、先ほどお話しした高い用量から3用量でマックスに持っていく。こういった使い方が有効であるということを示す試験を今、準備中でございます。したがいまして、行く行くは、こちらのほうも早い段階で高用量に至るという形になって、効果の現れ方も改善されてくることが期待されております。
○○○委員
ありがとうございます。
そのお話を伺って、ちょっと安心したのですけれども、このお薬は最低用量250μgですから、初回のところはしばらくの間は1バイアル250μの残薬を廃棄という形の使い方をしなければいけないのですね。それは実際の保険診療あるいは保険審査に当たっては、残薬を捨てるのかという話が必ず支払側(保険者)の方から出てきます。そういうことがあったものですから、スタートドーズをもう少し増量できるということが分かり、安心しました。ありがとうございます。
○意見陳述者
ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他の先生方。
○○先生、お願いします。
○○○委員
○○です。
ちょっと教えていただきたいのですが、効果のアウトカムとして、血疫学的な寛解率というのを一つのアウトカムにしていると思うのですけれども、本来のアウトカムは、むしろ血栓症の予防とか、そういったことではないのかなという気もしているのです。場合によると、寛解に至らなくても、ある程度赤血球の数が減れば、血栓症の予防という観点からは、もしかするとある程度到達できるのかなという気も少しするのですが、この寛解率をアウトカムにするという意義はどういうところにあるのかなと思っているのです。例えば白血病なんかであれば、完全寛解のほうが予後がいいということは明確だと思うのですけれども、真性多血症で寛解率を1つのアウトカムにする意義というのはどういうところかなというのを教えていただければと思います。
○意見陳述者
ありがとうございます。
まず、日本の試験のデザインは、海外でのフェーズ3に従ったというところがございますけれども、具体的に申し上げますと、今回の血疫学的奏効率は、決算値としての指標はヘマトクリットと白血球と血小板。それから、瀉血。以上のものがその要素として入っております。これは御存じのように、この疾患そのものが非常に長期にわたるということで、さらに加えて、白血球が高い場合に血栓症を起こしやすいとか、そういった様々な情報が出てきております。こういった観点から多面的に見ることが必要であって、単に赤血球だけをコントロールするだけでは不十分だというのが1つ背景にあります。
それから、具体的には分子遺伝学的な奏効率も併せて見ておりますけれども、分子遺伝学的な観点から申し上げますと、エビデンスとしては、先ほどお話ししているJAK2 V617Fが高ければ高いほど、2次的な骨髄線維症が起こり得るということで、こちらもエビデンスが相当出てきております。したがって、長期にわたる疾患から2次的な疾患進行というのが抑えられることが重要であるということも、併せて申し添えたいと思います。その観点で試験のデザインが組まれていると御理解いただければと思います。
○○○委員
ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
では、○○委員、お願いします。
○○○委員
御説明どうもありがとうございました。
これは安全性のところに2次がんのことはあるのですけれども、何かPROに関係するような副作用が、分量の少ないとき、多いときで何か変わりがあるのか、具体的にどんなものがあるかということを教えていただければと思います。
○意見陳述者
2次がん以外の副作用の懸念ということでしょうか。
○○○委員
そうです。自覚症状的な何か副作用はないのかということです。
○意見陳述者
患者リポーテドアウトカムですね。
まず、本剤は海外もそうですけれども、特に日本の結果を本日は御紹介しておりませんけれども、副作用としては、グレード1、2のものだけで、グレード2も非常に少なかったということで、全体として副作用は非常に低いグレードのみとなっております。その中で具体的に申し上げますと、脱毛が実は一番数が多くて、これは海外のデータとは少々違うのです。ただ、脱毛もグレード1がほとんど。1例だけグレード2ということで、これらによって治療を中断する、中止するということはあまり考えなくてよかろうという私どもの判断です。もちろん、患者さんにおかれましては、気にされることがありますので、ここは引き続き市販後の安全性情報を集めて、対策は検討していきたいと思っております。
○○○委員
分かりました。ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、お願いいたします。
○○○委員
○○と申します。
気になるのでお聞きしたいのですが、11ページの右側の2次発がんのデータなのですけれども、インターフェロンはもちろん様々な領域で2次発がんが少ないことが分かっているので、右側の様子になってくることは分かるのです。ただ、Best Available Therapy群でも2次がんがそんなにすぐ出てくるわけではないですし、下の行の白血病への移行に関しましても、原疾患そのものでの移行もあるわけですから、こんなにきれいにいくかなと思ったのが最初なのですが、これは事実でしょうから。
499患者年というのは、具体的には患者さんの数と年数を掛け合わせているのだろうと思いますが、大体どれぐらいの観察期間で、どれぐらいの患者さんを見られたのかというのを教えていただけませんでしょうか。
○意見陳述者
まず、この試験そのものは左側と同じものでありまして、3年間の観察期間、36か月の観察期間の結果であります。患者数は、もともと127例でしたが、試験のデザインも最初の12か月で一度区切って、その後、継続試験という値で、具体的にはコンティニュエーション試験という名前になったわけですけれども、そちらに入ったのが95例です。左側の図にありますように、95例と76例の2つの群という形になって、追跡期間は36か月。その結果が右側にも2次がんへの移行ということでまとめられております。
○○○委員
ありがとうございます。
現実的には、3年で2次がんというのはなかなか経験しないような気もしますが、事実なのでしょうから了解いたしました。
○意見陳述者
私どもも、ここはもう少し長期に見ていく必要があるということは理解しておりまして、国内における結果についても、できれば追跡して、具体的に申し上げますと、10年とか15年といったスパンで見ることが適切であろうと理解しております。
○○○委員
ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。どうもお疲れさまでした。
○意見陳述者
ありがとうございました。
(意見陳述者退室)
○費用対効果評価専門組織委員長
御議論ありがとうございました。
それでは、ベスレミ皮下注に係る分析枠組みについて御議論をお願いしたいと思います。御意見等、いかがでしょうか。ございますでしょうか。
事前の先生方の御意見を伺いますと、ほぼ論点はないということでありますが、御専門の先生、参加されていらっしゃいますので、○○先生と○○先生、もし追加のコメントがあったらいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○○○委員
私は、そこにコメントで書いてございますので、これ以上はないのですけれども、先ほど○○先生がおっしゃったように、2次がんというのは、全然ないわけではありません。今までハイドロキシウレアしか治療薬がありませんでしたが、このお薬の一番恩恵にあずかるのは恐らく若い方だろうと思います。若い方でもありますし、こういう方たちは治療経過が長いので、インターフェロンというのは非常に重要なお薬と思っております。
ですから、お薬として入るのはいいのですけれども、先ほども企業に質問しましたけれども、そもそもドーズが2つしかなくて、最初のところは非常にロードーズから始まるので、患者さんたち、保険の負担も大きいかなと思いましたけれども、少し高い用量のものも出てくるということでありますので、それから先に期待したいと思っております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
解析のほうに異論はないのですけれども、2週間に一遍、病院へ行って注射を受ける治療ですから、通常のBest Available Therapyですか、瀉血とハイドロキシウレアとアスピリンというのは、非常に安定している病気ですから、せいぜい3か月に一遍、来院いただいて処方し、必要ならば瀉血することでほとんどの患者さんがコントロールできるところです。中には、それから2次がんというか、白血病や骨髄線維症に移行する過程だろうと思いますけれども、非常にコントロールしにくくなるときがありますけれども、そのときには恐らくJAK2インヒビターとかが出てきて、それも効かない場合に2週間に一遍、通院しながらでもコントロールできない場合には、こういうインターフェロンが使われるのだろうと思いますが、使われる患者さんの数は非常に少ないのではないかと思います。
○○先生も御指摘なさったように、若い女性にある程度ある疾患ですので、妊娠を希望されるときには、これはハイドロキシウレアもJAK2阻害剤も全く推奨されていませんので、そういった場合のコントロールには、ぜひインターフェロンで、その場合には患者さんと話して2週間に一遍でも来てもらって、コントロールして妊娠・出産、恐らくは授乳期間もこれにするのではないかと思います。ということで、必要な薬であることは絶対に間違いないのだけれども、患者さんの数はとても少なく、解析する必要はあるのだろうと思いますが、必要な薬だとは思っています。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
貴重な御意見ありがとうございました。
その他の委員、いかがでしょうか。コメントございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、議決に入らせていただきたいと思いますが、議決に入る前に、○○委員におかれましては、一時御退席をお願いいたします。
(○○委員退席)
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、○○委員を除く先生方の御意見をまとめますと、ベスレミ皮下注に係る費用対効果評価に係る分析枠組み案を了承するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。

