第13回厚生科学審議会結核部会 議事録

日時

令和7年10月6日(月)13:00~15:00

場所

航空会館ビジネスフォーラム B101

議題

  1. (1)「結核に関する特定感染症予防指針」改正に向けた方向性
  2. (2)結核低まん延状態における結核医療に関する病床の方向性

議事

○小谷結核対策推進室長 定刻となりましたので、ただいまから、第13回「厚生科学審議会結核部会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、御多忙にもかかわらず御出席いただき、誠にありがとうございます。
 私、本日、議事進行を務めさせていただきます感染症対策部感染症対策課の小谷と申します。よろしくお願い申し上げます。
 本日の議事は公開となります。議事の様子をユーチューブで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
 なお、事務局で用意しておりますユーチューブ撮影用以外のカメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、プレス関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
 また、傍聴の方は「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。
 続きまして、本日はウェブ会議で開催することとしております。ウェブ会議を開催するに当たり、会議の進め方について御連絡させていただきます。御発言される場合は、まず挙手機能を用いて挙手していただくか、チャットに発言される旨のコメントを記載していただき、部会長から御指名されてから御発言をお願いいたします。なお、ウェブ会議ですのでタイムラグが生じますが、何とぞ御了承願います。
 会議の途中で長時間音声が聞こえないなどのトラブルが生じた場合は、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
 続きまして、委員の出欠状況について御報告いたします。御出席の委員につきましては、通信の確認も踏まえて委員のお名前をこちらから申し上げますので、一言返事をいただければと思います。
 五十音順に失礼いたします。
 木添委員。
○木添委員 木添です。よろしくお願いいたします。
○小谷感染症対策課長補佐 お願いいたします。
 慶長委員。
○慶長委員 結核研究所の慶長です。部会長をさせていただいております。よろしくお願いいたします。
○小谷感染症対策課長補佐 お願いします。
 佐々木委員。
○佐々木委員 佐々木でございます。よろしくお願いいたします。
○小谷感染症対策課長補佐 お願いいたします。
 笹本委員。
○笹本委員 笹本です。よろしくお願いいたします。
○小谷感染症対策課長補佐 お願いいたします。
 釣永委員。
○釣永委員 釣永です。よろしくお願いします。
○小谷感染症対策課長補佐 よろしくお願いいたします。
 劔委員。
○劔委員 劔です。よろしくお願いします。
○小谷感染症対策課長補佐 よろしくお願いいたします。
 早川委員。
○早川委員 早川です。よろしくお願いいたします。
○小谷結核対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 藤田委員。
○藤田委員 藤田です。よろしくお願いします。
○小谷感染症対策課長補佐 お願いいたします。
 三﨑委員。
○三﨑委員 三﨑です。よろしくお願いいたします。
○小谷感染症対策課長補佐 よろしくお願いいたします。
 由藤委員。
○由藤委員 本日より参加させていただきます由藤でございます。よろしくお願いいたします。
○小谷結核対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 和田委員。
○和田委員 和田です。どうぞよろしくお願いいたします。
○小谷感染症対策課長補佐 よろしくお願いいたします。
 なお、阿戸委員、大角委員から御欠席の連絡をいただいております。
 また、本日は参考人として、山形県健康福祉部健康福祉企画課薬務・感染症対策主幹の本間弘樹様の御参加をいただいております。
○本間参考人 どうぞよろしくお願いします。
○小谷結核対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 以上、現在、委員13名のうち11名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令に基づき、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。なお、これ以降は写真撮影、ビデオ撮影、録音することはできませんので、御留意ください。
 事務局に異動がありましたので、御紹介いたします。
 7月8日付で感染症対策課長に荒木の後任として木庭、結核対策推進室長に佐野の後任として私、小谷が着任しております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入る前に資料の確認をさせていただきます。議事次第及び委員名簿、資料1、資料2となります。不備等がございましたら事務局にお申し出ください。
 それでは、ここからの進行は慶長部会長にお願いいたします。
○慶長部会長 結核研究所の慶長です。よろしくお願いいたします。本日はお忙しいところ、ありがとうございます。
 限られた時間ではございますけれども、今回は新たな改正指針の方向性を決める場ということで位置づけられておりますので、そういった趣旨から、もともと指針ですので、細かい点は書き切れないわけですけれども、特に指針の骨子となる部分について、どのような部分を更新していくとよいのかというところを議論いただければと存じます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議題に入りたいと思います。議題1は「「結核に関する特定感染症予防指針」改正に向けた方向性」ということで、この点について、まず、資料1から事務局より御説明をお願いいたします。
○小谷結核対策推進室長 事務局より御説明させていただきます。
 資料1のほうを画面、お願いいたします。「「結核に関する特定感染症予防指針」改正に向けた方向性」となっております。
 1枚目、おめくりください。まず、日本における結核の現状とか対策について御説明させていただきたいと思います。日本の結核の罹患率と死亡者数の推移をこちらで示させていただいております。2024年時点の罹患率(人口10万人当たりの患者数)は8.1人という形になっており、初めて結核低まん延国となった2021年(令和3年)以降、結核低まん延国の水準を維持している状況にございます。
 次のページ。その中でも、新登録結核患者数及び新登録結核患者に占める各年齢層の割合の推移というものもお示しさせていただいております。2008年時点では2万4760人いました新登録結核患者数も、2021年の時点で1万1519人、2024年に至っては1万51人という形になっております。
 一方で、この中において高齢者の割合は2022年まで増加傾向にあり、現在も多くの割合を占める一方、2023年からは20代の患者の割合が増加していることが下のグラフからも読み取れるかと思います。
 続いてのページになります。この中で、皆様方におかれても御認識いただいているところだと思いますが、今、問題となってきている外国生まれの新登録結核患者数の点についても少し述べさせていただきます。
 外国生まれ新登録結核患者数及び全新登録結核患者数に占める外国生まれ患者の割合は、増加傾向にあります。
 また、外国生まれ新登録結核患者数の多くは20代であるということも、この令和6年、令和5年のグラフを見ていただければ顕著に分かるところかと思います。
 次のページになります。こちらは世界における結核の発生状況についてお示しさせていただいております。
 各国の罹患率などについてもお示しさせていただいており、日本は2021年の低まん延国化以降、ずっと続けているところですが、近隣諸国においては、まだ依然として高い結核罹患率が見られているという状況になっております。
 続けて、そういったものに対して、入国前結核スクリーニングというものを現在進めているところでございます。
 基本的に外国生まれの患者数の出生国別割合が多い国から優先的に制度を導入する方向で進めており、令和7年3月にフィリピン及びネパール、令和7年5月からベトナムに対して、入国前結核スクリーニング制度を開始しております。
 具体的な仕組みについては、右側のポンチ絵で説明させていただいているところでございますので、細かい御説明は割愛させていただきます。
 続いてのページ。こういった背景を踏まえまして、「結核に関する特定感染症予防指針」の改正に向けて、皆様方からの御議論をいただきたいと思っております。現在の特定感染症予防指針におきましては、第九までの項目を設けております。
 1枚めくっていただきまして、これが平成28年の「結核に関する特定感染症予防指針」の改正に当たって議論の遡上にありました主なポイントになっております。大きなテーマとしては、これまでに行ってきた総合的な取組を徹底しつつ、効果を高めていくという方向性で改正が行われました。
 大きな柱としては、患者中心のDOTSの推進、病原体サーベイランスの推進、低まん延国化に向けた体制の検討などのところが議論されておるところでございます。こういった前回の改正を踏まえまして、今回の改正に当たりましての点について御議論いただきたいと思っております。
 続いてのページ。結核に関する特定感染症予防指針改正に係る基本的な考え方及び論点(案)についてでございます。
 現状としましては、2016年の改正において、低まん延国化に向け、従前行ってきた総合的な取組をしっかり徹底しつつ、効果を高めていくという方針が示されました。
 現在、2024年の結核患者数は約1万人となっており、依然として結核が我が国における最大級の慢性感染症であるという事実は変わりません。
 こういった背景を踏まえながら、指針改正に係る基本的な考え方及び論点(案)としては、指針改正に係る基本的な考え方として、「従前行ってきた総合的な取組を引き続き徹底しつつ、特にリスクの高いグループに対する重点的かつ効果的な対策を講じていく」こととしてはどうかと考えております。この特にリスクの高いグループというのは、こちらの文にもございますが、高齢者や外国生まれの結核患者などに対する対策を想定しております。
 では、具体的にはどのようなものが考えられるのかという点について、以下のような論点について今後議論を進めることとしてはどうかということを提示させていただいております。
 論点の例としては、例えば医療の提供に当たっては、結核患者数が減少する中で引き続き患者を中心とした医療を適切に提供するために、どのような医療提供体制が考えられるか。
 原因の究明という観点では、病原体サーベイランスについて、現状の検査体制や多剤耐性結核対策等の観点から、どのような情報をどのように収集・活用していくべきか。
 発生の予防及びまん延の防止、具体的な目標等、さらにその他考えられる論点などについても議論を進めていければと考えているところでございます。
 以上、資料1につきまして、事務局から御説明となりました。よろしくお願いいたします。
○慶長部会長 ありがとうございました。
 指針につきましては、皆さま、もう御存じのように、先ほどお示しいただきましたように、第一の原因究明から第九の具体的な目標まで、これまで項目立てされてまいりましたが、これまでの指針でかなりしっかり書き込まれている部分が大きいと、私ども理解しております。ただ、昨今の情勢を踏まえて、今、お示しいただいたように、行政的な視点からも改正していかなければいけない点というのは、主にここに書いていただいた医療の提供、原因の究明、発生の予防及びまん延の防止、具体的な目標等、その他考えられる論点ということになっております。
 ここで1つだけ事務局のほうに御確認させていただければと思いますが、ここで主な論点を例として上げていただいて、実際それが審議されていく過程において、「それ以外」とされた点に関しましては、全く同じ文言で行かれるのか、それとも軽微な変更というのはあり得るのかという点に関しては、どんなふうに考えておればよろしいでしょうか。
○小谷結核対策推進室長 ありがとうございます。
 御指摘いただいている点は、今回の論点以外のところについても議論することは可能かということでよろしいでしょうか。
○慶長部会長 基本的に、例えば詳細な部分で文言が変更されるとか、そういうことに関しては、必ずしも議論の俎上に載らない可能性があるのではないかと懸念しているわけですけれども、議論されたところだけが変更されるという形で理解すべきなのでしょうか。
○小谷結核対策推進室長 ありがとうございます。
 もちろん、ここに載っているもの以外、もしくは指針の中でこういった点についても議論すべきではないかなどについては、適宜御意見いただきますと、議論の遡上に乗せていきながら考えていけるものだと思っております。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 そういった御説明を踏まえまして、各委員の先生方、何か御質問あるいは御意見等ございますでしょうか。手挙げ機能を使って御発言いただくような形になっていると伺っております。特に、この4点というのは非常に重要な点を上げていただいているものと理解しておりますが、笹本委員、どうぞ。
○笹本委員 日本医師会の笹本でございます。丁寧な資料、どうもありがとうございました。
 資料1の4ページ、5ページに示されていますように、年新登録結核患者数の中に占める外国生まれの方の割合が年々増えている現実がございます。
 6ページの入国前結核スクリーニングのところにつきましても御指摘いただき、ありがとうございます。ただ、この入国前スクリーニングにつきましては、3か月未満、つまり、90日未満の短期滞在者はスクリーニングの対象外というふうにスクリーニングから外されている現実がございます。
 そこで、9ページの論点のところですけれども、発生の予防及びまん延の防止のところに関しましては、外国生まれの新登録結核患者数の増加を踏まえた議論が必要だと思いますし、また短期滞在者に対してどうするかということに関しても言及が必要なのではないかと思います。
 併せて、レントゲンなどの検査による結核患者の早期発見が重要と考えておりますので、それらについても言及されてはいかがでしょうかと考えております。
 以上でございます。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 今のお話は、発生の予防及びまん延の防止というところを実際に議論していくときに、そのような問題を取り上げてはどうかという御意見でございますね。本日は主にこの4点を取り上げていくのかどうかというところがポイントになるようなので、それぞれの中身についての細かいことは、これが決まったら中で議論していただくような形になっていくと思います。
 それでは、佐々木先生、どうぞ。
○佐々木委員 医療の提供もそうなのですけれども、結核罹患率低下に伴いまして心配しておりますのは、医療の質の担保でございます。現行、呼吸器内科医が結核の医療をほぼ担っている現状なのですが、御存じのように、様々な疾患が現在あふれておりますので、結核についての医療の質の担保というのは今後考えていくところでございますので、論点の中、その他考えられる論点でもよろしいと思いますが、日本の結核医療の質の担保についてを御追加いただければというふうに思います。
 また、それに伴いまして、医療機関の問題も出てくると思いますので、結核医療のあり方という形になりますので、医療の提供のハードウエアという形になるかもしれませんが、御討議をお願いしたいと思います。
 以上です。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 医療の質の担保は、基本的には医療の提供の中で議論していただければよろしいでしょうか。どこの枠の中というので、佐々木先生としてはございますでしょうか。
○佐々木委員 2つございまして、医療の提供もそうですが、原因の究明というところに関しまして、これは多分、菌株を集めるということもありますから、医療機関の協力が必要でございますし、また発生の予防に関しましても、その予防治療をどなたがやるのかということで、医療機関に関わってくるということで、幾つかのところにまたがるものであるだけに、その論点として1つに固めることは難しいのではないかと思います。ですので、医療の提供のところに固めるのは難しいかと思います。
 以上です。
○慶長部会長 それぞれのところに少しずつ入っていくような形になるだろうと。
○佐々木委員 はい。ありがとうございます。
○慶長部会長 分かりました。
 何かこの点、事務局のほうからコメント等はございますか。
○小谷結核対策推進室長 ありがとうございます。事務局でございます。
 貴重な御意見いただき、ありがとうございます。今後、議論を進めていく中で、医療の提供、原因の究明、発生の予防及びまん延の防止の点において、結核医療のあり方の点についても議論すべきという御指摘だったと思っておりますので、議論の中でしっかり深めていければと思っております。ありがとうございます。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 ほかの委員の先生方、いかがでしょうか。
 三﨑先生、どうぞ。
○三﨑委員 ありがとうございます。
 現在、原因の究明のところで病原体サーベイランスと書いてあるのですけれども、私は地方衛生研究所におりますが、地方衛生研究所においてゲノム解析などもしております。
 1つは質問なのですけれども、全国的に、もう既に全ての地方衛生研究所である程度ゲノム解析ができているのか、それともまだまだ不十分な状況なのかというのをお聞きしたいです。もし不十分であれば、28年改正時の方針として全結核患者の菌株の確保を目指して、さらにそれをゲノム解析する、そういったことを徹底していくというふうに方向性が決まっておりますので、その部分をさらに強化するという形で書いていただけると、衛生研究所のほうでもより検査がしやすくなるのではないかなと思いました。
 以上です。
○慶長部会長 三﨑先生、ありがとうございます。
 これはどうしましょうか。事務局から何かコメントされますでしょうか。
○小谷結核対策推進室長 事務局でございます。
 すみません、今、手元に数字として上げられるものはございませんが、全ての地方衛生研究所でゲノム解析ができる状況ではないというふうに認識しておりますので、いただいた御意見を踏まえて、まさにこの原因の究明サーベイランスの点というのは非常に重要だと思っておりますので、そういった点も含めて議論の中に入れさせていただければと思います。
○慶長部会長 三﨑委員のお話いただくゲノム解析は、VNTRまでの話を考えていらっしゃいますか。それとも全ゲノム解析まで含めてという意味での御指摘でしょうか。
○三﨑委員 VNTRは、恐らく多くの自治体でやっているのではないかなと思っております。ですので、この先のことを考えると、全ゲノム解析も加えていくほうが、より判明しやすくなるのではないかなと思っているところです。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 その辺のところは、原因の究明のところで議論していただくような形になると思います。
 それでは、木添委員、どうぞお願いいたします。
○木添委員 木添でございます。
 医療の提供のところにDOTSについてのことが書いてあるのですけれども、今、日本はDOTS戦略として支援を行っているところですけれども、最近、WHOにおいても、このDOTSという言葉があまり聞こえなくなったということを聞いております。患者中心の支援ということが軸となっており、今後、外国生まれの患者さんとかが増えていくことになりますと、患者中心の支援というところに視点を置いて、このDOTSのあり方を考えていければいいのかと思いますので、そういう言葉を使っていただければと思っております。
 以上です。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 この辺も非常に大事な部分と、私なども認識しております。もちろん、DOTSという言葉は確かにWHOから消えてきております。ただ、日本の中で日本版のDOTSというのは非常に定着した言葉で、それを完全になくしてしまうのかどうかということは少し議論があるのではないかと思うのですけれども、患者中心の医療に関して強調していかなければということは、まさにおっしゃるとおりなのではないかと思います。
 これは恐らく医療提供の部分で、基本的に文言の部分が大きいのでしょうか。木添委員のお考えとしては、強調する部分を書き方として変えていったほうがいいのではないかというような考えでしょうか。
○木添委員 今はDOTSという言葉がすごく使われているのですけれども、視点として患者中心の支援という言葉を入れながらDOTSを進めていけばいいのかなというふうに私は考えています。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 それ以外に、また何か御意見とかございますでしょうか。あるいは、今までの話をお聞きいただいて、事務局のほうで追加とかコメントとかございましたら、いかがでしょうか。
 では、笹本先生、先にどうぞお願いいたします。
○笹本委員 恐れ入ります。日本医師会の笹本でございます。
 先ほどの部会長の質問と重なるのですが、7ページにこれまでの前文から第九までの章立てがございます。今回、9ページに示された論点の例というのは、このうちの第一、第二、第三、第九の章立ての部分のみ例としてお示しになったのですが、そうすると、この4つのところ以外は今後議論にはならないということになるのでしょうか。
○慶長部会長 事務局から、どうぞお願いいたします。
○小谷結核対策推進室長 事務局でございます。
 今回、あくまで9ページ目で示させていただきましたのは、我々のほうで御用意させていただいた例になりますので、もちろんこれ以外の点、先生から御指摘いただきました第四、第五などの点についても、議論の中で、例えば指針の改正とかも視野に入れながら検討していくべきであるということであれば、もちろん議論させていただければと思っております。
○笹本委員 ということは、今日、この場で発言がなければ、このままというふうに理解してよろしいのでしょうか。
○小谷結核対策推進室長 いえ、まず、基本的な大きな進め方はここで決めさせていただきたいと思っておりますけれども、今後、見ていく中で、もしくは先生方の御経験とか御知見の中で、ここをもう少し触れるべきだということがあれば、事務局として受け止めながら指針の改正に努めていけたらと思っておりますので、そのようにお考えいただければと思います。
○笹本委員 ありがとうございます。
○慶長部会長 その点、整理させていただきますと、その他の考えられる論点というのを最後に上げていただいて、そこのところに、この4つの中で語られていない部分に関して議論する機会が設けられるというような理解でよろしいでしょうか。
○小谷結核対策推進室長 そのような理解で結構でございます。
○慶長部会長 よろしくお願いします。
 藤田委員、どうぞお願いします。
○藤田委員 どうもありがとうございます。
 今回の基本的な考え方には異論はないのですけれども、今回の考え方の中で、特にリスクの高いグループに対する重点的かつ効果的な対策を講じるとして、高齢者と外国生まれの方というようなことが出てきております。今、外国人ということについては、間違った方向での情報の拡散などもあり、そういうことにならないように慎重な配慮が必要かと思います。場合によっては、第七の部分の文言なんかにその点が関わってくるのかもしれませんので、そういった点も含めて、今後の御検討に含めていただければと思います。よろしくお願いします。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 人権の問題。確かに、しっかり正規の形で入ってこられる外国の方が不利益を被らないようにと、非常に大事なポイントだと思います。そのために、患者中心の医療ということでいろいろとお話をいただいているところでもあると理解しております。
 ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 今の形でまとめをさせていただくとすれば、この4点、事務局で上げていただいた部分というのは、もちろん大事な変更しなければいけない部分だということ。ただ、それ以外の部分もありますので、それについては、その他のところをある程度時間を取っていただいて、大事なところに関しては議論いただけるという形ですと非常にありがたいと思いますが、そんなまとめ方で大丈夫でしょうか。
○小谷結核対策推進室長 事務局でございます。
 おまとめいただき、ありがとうございます。そういった進め方を皆様方と議論で深めていければと思っております。
 本日、可能であれば、先ほど私のほうで御説明させていただきました、「従前行ってきた総合的な取組を引き続き徹底しつつ、特にリスクの高いグループに対する重点的かつ効果的な対策を講じていく」という指針の改正の基本的な考え方については、皆様方の一致した見解という形で、次の部会などの議論を深めていければありがたいなと思っておりますが、その点、皆様方、いかがでしょうか。
○慶長部会長 何か御異議のある方とか、この点に関してはございますでしょうか。大丈夫ですか。
(首肯する委員あり)
○慶長部会長 それでは、ありがとうございます。この点に関して、今のまとめ方で進めていくという点に関しましては、部会として了承したということでまとめさせていただきたいと思います。
 それでは、もしよろしければ議題2のほうに入りたいと思います。大事な部分で、いろいろ議論が出ると思いますので、時間を取らせていただければと思います。議題2は「結核低まん延状態における結核医療に関する病床の方向性」ということに移らせていただければと思います。資料2について、それでは事務局から、また御説明のほどお願いいたします。
○小谷結核対策推進室長 続きまして、資料2について事務局より改めて御説明させていただきます。
 1枚おめくりください。結核の医療提供体制に係る指針の記載、及び現在いただいている意見などについてのものを示させていただいております。
 平成28年の結核に関する特定感染症予防指針 第三 医療の提供の中においては、一部割愛いたしますが、「患者を中心とした医療提供に向けて、病床単位で必要な結核病床を確保すること、結核病床及びその他の病床を一つの看護単位として治療を行うこと等により医療提供体制の確保に努める必要がある」としております。
 こういったものに対して、現在、医療提供体制に係る意見という形で、幾つかいただいております。
 都道府県より、結核患者の数自体が減る中で、医療機関は結核病床の維持が難しいだろうと感じるとか、結核病床のある医療機関からは、結核病床の空床補償はなく負担がある、その他の医療機関でも、他の地域では結核病床がなく、年間6~7名程度の広域での搬送依頼があるなどもいただいております。
 また、他の結核病床のある病院も結核病床をなくしたいと言っているが、なくした場合、県内で発生する結核患者に対応し切れなくなるなどの様々な御意見をいただいているところでございます。
 3ページ目、少し参考のものが続きます。病院・診療所病床に関する主な人員の標準という形で、赤枠の中で結核病床を書かせていただいております。病院の中の結核病床としては、結核の患者を入院させるための病床という形で定義されているところでございます。
 続いてのページ、1枚おめくりいただきまして、病院・診療所病床に関する主な構造設備の標準という形におきましては、感染症病床及び結核病床については、一般病床の必要施設に加え、他の部分へ流入しないような機械換気設備とか、感染予防のためのしゃ断その他必要な施設が求められているところでございます。
 1枚おめくりください。結核患者の入院医療提供体制に係る課題と解消策という形で、都道府県は、結核病棟のみならず、結核病棟と一般病棟を併せて一つの看護単位として治療に当たる、いわゆる「ユニット化」とか、結核患者収容モデル事業による「モデル病床」、及び「感染症病床」などを組み合わせることで、適切な医療提供体制の構築に努めているところでございます。
 モデル病床にあっては、令和6年4月1日時点で107医療機関(482床)、感染症病床にあっては、令和6年4月1日時点で359医療機関(1797床)の内数という形になっているところでございます。
 次のページを御覧ください。結核患者収容モデル事業における施設の構造及び設備等に関する要件でございます。結核患者収容モデル事業においては、施設の構造及び設備に関する要件とかを満たすとともに、合併症が重症である結核患者や、入院を要する精神疾患を有する結核患者等を、一般病床又は精神病床において受け入れているものになっております。
 1枚おめくりください。ここからまた数字をお示しいたします。
 結核病床数、感染症病床及びモデル病床数の推移でございます。結核病床数は、13年間で半数以下に減少しています。こちらを見ていただければ分かるとおり、2011年の時点で結核病床は7681床ございましたが、2024年時点で3508床という形になっております。
 一方で、感染症病床数、モデル病床数は微増傾向にございます。例として感染症病床を挙げますが、2011年の時点で1793床が、2024年時点は1941床というような状態になっているところでございます。
 1枚おめくりください。結核病床の利用率及び結核の医療提供体制に関連する病床数の割合でございます。結核病床の利用率は年々低下している中で、結核の医療提供体制に関する病床数の内訳について、結核病床の割合が感染症病床及びモデル病床よりも多い都道府県が大半を占めているものの、感染症病床及びモデル病床の割合が結核病床より多い都道府県も見られる状況になってございます。結核病床の利用率は、現在、2023年時点ですが、全国平均26.8%という形になってございます。
 1枚おめくりください。こちらは山形県における結核患者の入院医療提供体制の資料になりますが、こちらについては、後ほど山形県様よりお話しいただければと思いますので、少し割愛させていただきます。
 1枚おめくりください。結核患者に対する医療提供体制についてでございます。
 現状と課題としては、各自治体は、患者を中心とした医療提供に向けて、病床単位で必要な結核病床を確保すること、結核病床及びその他の病床を一つの看護単位として治療を行うこと等により医療提供体制の確保に努めておられますが、新登録結核患者数は減少しており、結核病床を有する医療機関では結核病床の維持がさらに困難になっているというものがございます。
 そういった背景を踏まえまして、一部の都道府県においては、感染症病床及びモデル病床の割合が結核病床より多い都道府県も見られている状況になっております。
 そういった中、方向性(案)として、今回、事務局より御提示させていただくものになりますが、都道府県は、結核患者数が減少する中で、引き続き患者を中心とした医療を適切に提供するため、病床単位で結核患者への医療の提供に必要な病床を確保することが重要であり、その際、結核病床の確保を前提とせず、地域医療構想や結核以外の疾患・事業等に係る計画等を踏まえ、また、一般病床、精神病床及び感染症病床の運用に留意した上で、地域の実情に応じ、結核病床のほか、感染症病床並びに結核患者に対する適切な医療の提供ができる一般病床及び精神病床により、又はこれらの病床を適切に組み合わせて、必要な病床を確保できることとしてはどうかということを、事務局からの方向性(案)という形で提示させていただきます。
 長くなりましたが、資料2についての御説明は以上となります。よろしくお願いいたします。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 せっかくですので、割愛していただいた山形県さんの部分に関して、参考人としていらっしゃっている本間様から補足の説明を先にお伺いして、全体を通しての質疑というような形にさせていただければと思いますが、よろしいでしょうか。
 では、本間様、よろしくお願いいたします。
○本間参考人 よろしくお願いします。
 まず初めに、このスライドのとおり、山形県の結核患者の入院医療提供体制は、2018年(平成30年)4月からこのようになっておりますので、これを見ながら現状を説明させていただきます。
 まず、結核病床廃止に至った経緯を説明させていただきます。結核病床を有する山形県内のA病院から、結核患者の減少とともに、段階的に病床減少の要望がありました。そのため、昭和49年10月当時ですけれども、当初156床あった結核病床は30床までに減少しております。これは平成24年12月2日付です。
 2018年(平成30年)ですけれども、結核患者の減少から、月間平均10人以下、病床利用率が3割程度となっておりまして、A病院からの経営的な強い要望もありました。その頃、A病院のある医療圏では、地域医療構想に基づいた複数の病院で病床再編がちょうど実施されておりまして、地域医療構想を適切に進められた結果、一般病床の基準病床数が既存の病床数より42床多い現状がありました。A病院の30床の結核病床を一般病床22床に転換して、一般病床の中の6床を結核患者収容モデル事業によるモデル病床として活用し、結核病床は全て廃止となった経緯があります。
 続きまして、2つ目として、結核病床廃止後の結核医療の提供体制について説明させていただきます。当然、結核病床がなくなっても結核患者は発生しておりまして、入院療養を行う病床は依然として必要な状況がありました。結核患者の入院療養に関する新たな整理が求められましたので、医療法では、結核患者は結核病床に入院させることとされております。このままでは、県内の医療機関に入院させることは原則的に不可能な状況になることが想定されました。
 そこで、厚生労働省に対しては、感染症病床への結核患者の入院について要望させていただき、2018年(平成30年)3月に厚生労働省から、一定条件の下、感染症病床への結核患者の入院が可能であるという解釈の通知をいただきました。その後、モデル病床整備に係る改築工事、ちょうどA病院の改築工事の際に、このA病院と連携して各保健所長の協力を得て、県内の感染症指定医療機関などの院長先生とか、結核診療で中心となる感染症科、呼吸器内科のドクターと面談し、工事期間中の結核患者の受入協力依頼を行って、感染症指定医療機関での入院体制構築につながりました。御協力いただいたという形になります。
 本県では、二次医療圏ごとにある感染症病床への入院をベース、基本としながら、従来、結核患者の入院医療を担ってきたA病院は、専門的高度医療・特殊医療を要する患者の療養を担う病院として、保健所による調整の下、入院・療養体制を構築しています。特に、高齢者の患者・家族にとって、転院とか搬送による身体的・精神的な負担は大きいため、居住地近くの基幹病院に入院できれば、退院後の緩和ケア病棟への転院とか介護施設への入居など、基幹病院を中心とする、その地域でよく連携されている地域の医療・介護の包括的なサービスなどをしっかり利用できて、退院患者の状態に適した施設の選択が可能となるため、メリットは大きいものと考えております。
 なお、令和6年度は山形県の入院患者19名のうち10名を結核モデル病床へ、9名を各地域の感染症病床等で受け入れておりました。
 以上、説明させていただきました。ありがとうございます。
○慶長部会長 本間様、ありがとうございます。大変な御苦労をされつつ、現在の体制に持っていかれたということが非常によく分かりました。
 それでは、事務局からは駆け足で御説明いただいたので、なかなか分かりにくいところもあったのかなというような気はしておりますけれども、私の理解としては、結核患者に対する医療提供体制に関して、必要な病床数を確保するということは当然前提としてありますが、さらにそこで患者中心の医療を提供するため、地域の実情に応じて、いろいろなところとの整合性を取りつつ、病床の選択肢を増やしていく方向で柔軟に対応するというような考え方で、この方向性(案)を出していただいたのだと理解しております。このことに関しては、かなりいろいろなところが絡んでくるような問題でありますので、特に事務局からの御説明に対して、何か御意見、御質問等ございましたら、忌憚なくよろしくお願いいたします。
 特にこの件に関しては、実際の医療現場で関わっていらっしゃり、あるいは医療の採算の問題とか、いろいろなところに非常に苦労されていらっしゃる先生方からの御意見をいただければと思いますが、佐々木先生、よろしくお願いいたします。
○佐々木委員 ありがとうございます。
 私の所属は国立病院機構でありまして、結核病床がある病院にずっと勤めております。まだ罹患率が非常に高い時代から、今までずっと35年以上勤めておりますけれども、結核病床が空床になって採算が取れない。プラス、結核医療がもともと採算が取りにくい診療報酬の体系になっているということで、ここ10年ほど、結核・非結核性抗酸菌症学会を代表して診療報酬のほうにも取り組んでおります。
 押しなべて、結核は隔離される疾患だという概念で日本はずっと来ましたから、軽症者もただ単に隔離されるだけの医療であるという概念が日本の医療の根幹にあって、それがために患者さんも御苦労してきたところもありますし、医療者のほうも、この人は感染性以外は入院する必要はないという方も受けてきたのだと思います。ですので、この時代を考えまして、現在、学会で行っています入院期間あるいは退院基準の問題も踏まえて、いろいろな形の病床を結核患者さんが使えて、かつ、地域に戻れる、この案というのは、今後、討論していって整合性を取っていく必要は非常に強いということがあります。
 ただ、その際に、枠はこのように決めていただけるわけですけれども、必ず後からついてくるソフト、つまり、診療報酬上、どのように扱うか。それから、特に高齢者の方の場合は、後方支援病院をどうするか。それから、外国人の方の場合は、退院後の患者さんを中心とする医療ということになりますので、患者さんが内服することをきちんと支えることができる体制を日本でつくっていくことができるかなどの諸問題が発生してくると思われます。それに対しても何らかのインセンティブが与えられていかなくてはならないというふうに思います。
 先ほど私が申しました医療の質の担保は、これが実際に起こり始めますと、例えばエキスパートがリモートでその患者さんの治療について指導を行うシステムの構築も必要となりますし、また、看護・介護の点におきましても、その分野のエキスパートが実際にやっていらっしゃる医療機関にアドバイスが行えるシステムがないと、これは成立しない。いつまでも1つの病院に患者さんが集中していって、そして患者さんに不便をもたらしてしまう、あるいは結核に対する変な偏見が消えなくなってしまうということがございます。
 ですので、この機会に、結核は最大の慢性感染症でございますが、呼吸器感染症であり、専門性のある部分もございますけれども、感染症としてきちんとした対応を取れば、言葉使いは悪いですけれども、恐れる疾患ではなく、そして患者さんを社会に戻していくことができる疾患であるというイメージの下、一般の感染症病床ないしはモデル病床で患者さんをお預かりいただけるようなシステムをつくっていっていただきたいと思いますし、また、そのおのおのに関して、診療報酬の面からの支援も必要とされますので、こちらについても御配慮いただきたいと思います。
 以上です。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 大変に重要な点をいろいろと御指摘いただいたと思います。特に、指導あるいは助言という専門家からのシステムというのが非常に大事だと。後方支援の病院に関しましても、高齢者の問題に関しましても、一般的な方々あるいは医療者でも非専門家の方々は、非常に偏見というか、なかなか受け入れてくださらないようなところは、保健所、審査会等でもよく経験するところでありますので、その辺のところは何か指針に盛り込めるといいと考えておりますが、この辺りは何か事務局のほうからはコメントございますでしょうか。
○小谷結核対策推進室長 ありがとうございます。
 多岐にわたる御意見をいただいたところでございます。今すぐ何か回答できるという段階ではないと私たちも思っておりますが、議論の遡上に乗せていく必要があるだろうと思っております。
 個人的には、先ほどの論点1でもございましたけれども、言っていただいたように、結核というのは恐れる疾患ではないというか、私、エイズのほうも担当している関係上、医療従事者の中における疾患に対する、言ってみれば避けたいような視点というのをどうやって変えていくのかという観点に関しては、まさに第七章にございますような人権的な要素といったところもしっかり触れていくということが、まず1つ重要な点なのではないかというのを、また佐々木先生の御意見をお聞きしてすごく感じたところでございます。
 インセンティブとかオンラインがどうかといったことに対しては、体制をどうしていくのか、どういった議論が可能なのかということは、今、ここでお伝えすることは難しいですが、引き続きの検討課題とさせていただければと思います。
 事務局からは以上です。
○慶長部会長 ありがとうございます。佐々木先生、よろしいでしょうか。
 それでは、笹本先生、どうぞ。
○笹本委員 ありがとうございます。日本医師会の笹本でございます。
 2点ほど質問がございます。
 まず、1点目は、10ページの一番下の※印のところですけれども、「現行の第8次医療計画による結核病床の基準病床数の取扱いについて変更を要請するものではない」ということは、結核病床を基準病床数に組み入れるものではない、つまり、基準病床数は変わらないというふうに理解してよろしいのでしょうかということと、現在、第8次医療計画が進んでおりますけれども、今後も同じ考えでよろしいか。つまり、結核病床が一般病床になった場合には、それに上乗せするような形でよろしいかという点が1点でございます。
 もう一点は、結核病床を感染症病床あるいはモデル病床に転換することが可能だというふうに理解できる内容だったと思うのですけれども、それでよろしいか、確認したいと思います。お願いいたします。
○慶長部会長 よろしくお願いいたします。
○小谷結核対策推進室長 ありがとうございます。
 まず、基準病床数の扱いを、ここに書いておりますとおり、現状変更を要請するものではございませんし、それを進めるものではありません。一方で、今後、次期医療計画の改定等の中では、当然検討していくべきものだと思いますが、現状において、それに触れるようなものではないと考えておりますので、その点の御理解はいただければと思っております。
 一方で、もう一点いただいておりました、結核病床を例えばモデル病床とか感染症病床に変えることが可能なのかという点でございますけれども、こちらにつきましても、こちらの方向性(案)の中で掲示させていただいておりますが、地域の実情に応じて、結核病床、感染症病床並びに適切な医療の提供ができる一般病床、精神病床を、地域医療構想とか結核以外の疾患・事業等に係る計画を踏まえた上で、さらにそういった運用を留意した上で組み合わせたらどうかということになりますので、一概に全て変えられるかどうかということに関しては、当然のことながら、地域の実情の要素が強いものだと考えているところでございます。
○慶長部会長 今の御説明でいかがでしょうか。
○笹本委員 地域の実情に応じて可能というふうに理解いたしました。ありがとうございました。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 基準病床数がそれなりに高くないと、結核病床をモデル病床に変換するのはなかなか難しいわけですね。すみません、事務局への質問ですけれども。
○駒井感染症対策課長補佐 事務局でございます。
 今、慶長部会長、おっしゃったとおりで、基準病床数が一般病床のほうである程度余裕がないと転換ができないというところでございます。先ほど山形県様のほうから御紹介がありましたように、山形県様のときは地域医療構想が適切に進められたことによって、一般病床の基準病床数が既存病床数より余裕があったので転換が実現できたところですので、まさにこの10ページにありますとおり、地域医療構想とかほかの計画等を踏まえた上での運用での話というふうに我々としては考えております。
 以上です。
○慶長部会長 ということは、それぞれの地域によって、かなり状況が異なってくる可能性があると。もちろん、その状況が結核医療をちゃんとやっていく上で必要なところと、いろいろな兼ね合いで最終的に一番いい仕組みをつくらなければいけないという、そんなような話だろうというふうに理解しておりますが。
 ほかにいかがでしょうか。この基本的な方向性について、本当にいろいろな部分が絡んでいる問題ですので、結核だけで決めることのできないものが多いような気がしております。ただ、方向性として、ここに書かれたものでやっていく形でよろしいかどうかという点に絞って、御意見いただければ非常にありがたいです。
 ほかの委員の先生方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 木添委員、どうぞ。
○木添委員 教えていただきたいのですけれども、モデル病床の場合、要件が3つあるかと思うのですね。今後、若い外国出生の患者さんとかが多くなるということが言われておりますので、そのモデル病床の中に若い外国出生の患者さんも入院できるとか、そういうような要件の見直しというようなことはいかがなものなのでしょうか。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。これは事務局のほうで、今、考えていらっしゃることをお願いできればと思いますが。
○小谷結核対策推進室長 ありがとうございます。
 御指摘のとおり、モデル病床の実施要綱自身は平成4年の保健医療局長通知で示しているところですけれども、こちらの要件についての改正の要否についても、当然のことながら検討すべきものだと思っておりますので、御指摘ありがとうございます。
○木添委員 ありがとうございます。
○慶長部会長 拡張される可能性はあるというふうに理解していてよろしいですね。
○小谷結核対策推進室長 その理解で結構です。今後、見直しの要否も含めて、どう書くのがベストなのかということも含めて考えないといけない要素では当然ございますけれども、事務局も含めて検討させていただければと思います。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 佐々木先生、どうぞよろしくお願いします。
○佐々木委員 今、御発言を聞きながら考えていたのですが、現在、日本の問題は2つあって、1つは外国の出生の方の結核の入院の取扱い、もう一つは高齢者の方の入院の取扱いになると思います。あるいは、もう一つ、ここには上がっておりませんが、免疫抑制宿主の方はもともとの合併症がおありになるので、モデル病床等の入院が望ましいと思われるわけですが、高齢者の方々は介護ミックスの病棟が必要になってきます。その介護ミックスの病棟はどこに置くのだろうというのを今、思ったのですね。例えば、結核の専門病床は、結核について非常にエキスパートの方が主に分担される病棟でございますので、特殊な結核や肺外結核を交えた活動性肺結核、あるいはMDR-TBを診ていく病床になると思うのですね。
 そうしますと、ある程度のところで軽症化してくる高齢者結核の療養の方あるいは退院調整がいかない方たちは、ユニット化病床でもない、モデル病床でもない、感染症病床でもない、そういうところで結核病床の過半数を占めているところでございます。そういたしますと、医療的にはかなり手はかかるのですけれども、結核としてはある程度落ち着いた患者さんたちのための病床をどうやって確保していくか。それが後方支援として受け入れられることが確定しない限り、高齢者問題、高齢者の結核の問題は解決しないかなと思います。
 それから、もう一つ、モデル病床につきましても、小さい単位の病床は、もともと一般内科の病床の診療報酬の考え方からちょっと切り離さないと、入院期間が妙に長くなって平均在院日数が延びるとか、一般医療機関が受け入れがたいような形になります。そして、患者さんたちも行動制限が非常に長くなる。つまり、1つの個室ないしは非常に小さいところで長期間滞在しなければならなくなるということがございますので、それらについての配慮も今後考えていかなければならないということがございますので、これについてもちょっと追加させていただきます。
 以上です。
○慶長部会長 ありがとうございます。佐々木先生のおっしゃる介護ミックスの部分というのは、基本的にはまだ退院基準は満たさないままでいる高齢者ということでしょうか。
○佐々木委員 そうです。退院基準を満たすのは、今の基準でも今後出てくるであろう基準にしても、御高齢の方はなかなか達せられないのではないかというふうに思います。ただし、初期の排菌量の多い時期を乗り切った方という形です。
○慶長部会長 なかなか難しいと思いますが、何か今、事務局のほうでコメントございますでしょうか。
○小谷結核対策推進室長 ありがとうございます。
 非常に貴重な論点だと思っております。高齢者対応というのが我が国における医療・介護のトータルでの問題だと思っております。その中で結核という、ある意味長期間の治療が必要な患者に対して、どう対処していくのかということは、ここでは医療という表現がされていますけれども、その後の支援まで入れた形で議論していかないといけないという貴重な御示唆だと思っておりますので、すみません、今、こうします、こういうものでいかがでしょうかという御提案ができるレベルではございませんが、ちょっと大きな論点だという形で考えさせていただければと思います。
○慶長部会長 あともう一つ、佐々木委員が御指摘になったモデル病床の行動制限の問題ですけれども、これはよく言われることで、どうしても陰圧個室で1つの部屋にずっといないといけないということで、いろいろなアメニティーの問題とか、その辺りがなかなか苦しいなという、ずっとある問題ではありますけれども、これも何か今の時点であれば、コメント等、事務局からいただければありがたいですが。
○小谷結核対策推進室長 事務局でございますが、今の時点では特段ありませんが、引き続きの課題だと。
○慶長部会長 非常に大事な部分で、患者中心の医療と言いながら、確かにアクセスがよくなるという点で、地域の感染症病棟に入れるということで、そこはよろしいところなのですけれども、そうするとどうしても陰圧個室ということで、長期になってしまった場合の問題というのが残るということがいつも言われておりますので、ぜひ御検討ください。
 早川委員、どうぞ。
○早川委員 ありがとうございます。
 全体的な医療提供の方向性については、私自身は賛成でございます。当院が感染症病床で運用していて、以前、かなり長期化したエムポックスの方等が入られていたことがあって、専門性ゆえに他院にその方をお渡しすることはちょっと難しい状況で、そういったときに地域の中で、先ほどから出ておりますように、結核の患者さんのフレキシブルな地域としての医療提供ということも、感染症病床の本来の1類、2類対応、その他高度感染症対応を考えると、そういったところ。これをどこに盛り込むのか難しいと思うのですけれども、そういった目がちょっと必要な場面もあるのかなと感じました次第です。
 あと、先ほど佐々木先生がおっしゃっておりましたけれども、高齢の方とか、あと外国人の方、かなり手がかかる。うちは国際診療部がかなり全面的に通訳サポートはしているのですけれども、そういったところも実際に病床で運用していくときに課題になるのかなと思いました。ここは佐々木先生がおっしゃっていただいたことで、私どもは、今、ハンセン病の外国人の方が数例、最近かなり集まってきている状況で、少し話は違うのですけれども、ハンセン病センターの診療支援をかなり活用させていただいていて、今後、結核の方が減ってきたときに、そういった診療支援のようなスキームがもしかしたらかなり役立ってくるというか、必要になってくるときが、もう少し先になるのかもしれないですけれども、あるのかなと思った次第です。
 雑多な意見で恐縮です。
○慶長部会長 ありがとうございます。
 外国出生者の問題、入国前スクリーニングが始まって、3か国に関しては、それなりの減少は見込めると考えておりますけれども、それでもちろん全てが解決するわけではないということも周知のことでございますので、そういったところでの医療通訳等々、いろいろやらなければいけないことは多いと思いますが、全体的な方向性については、早川先生も御賛同いただきましたけれども、ほかに何か異論があるとか、この辺に関しての異議とか、お持ちの方、いらっしゃったら、ぜひこの際、御意見をいただければと思いますが、釣永先生、どうぞ。
○釣永委員 ありがとうございます。
 全体の方向性に関しては問題ないかなと思うのですけれども、もしよければ佐々木先生か慶長先生から、退院の基準について、今どういった議論がされているかというのを一度確認させていただけると、今後の方向性と、それがどういうスケジュール感で決まっていくか。結局、退院の基準がこの病床に多く関わるかなと思うので、専門の先生方と思いますけれども、一度確認させていただくとありがたいかなと思います。
○慶長部会長 退院基準の議論に関しては、学会主導でやっているという理解で、佐々木先生、よろしいでしょうか。
○佐々木委員 ありがとうございます。
 学会の中の予防委員会と治療委員会のほうで案を重ねまして、いろいろパブリックコメントもいただいた段階でまとめて、しかるべきところに提出させていただいたところでございます。
 しかし、まとめている間にこれだけ長期間かかってはいるのですけれども、1つ審議すれば終わるという内容ではございませんので、現状、どこまで行っているということについて明確な答えをすることは、私はできません。また、付随して決めていかなくてはならないことも非常に多い内容でございますので、曖昧なことはちょっと申せないかなと思っております。
 以上です。
○釣永委員 ありがとうございます。
 学会の主導どおりいけば、短くなる可能性は恐らくあるのではないかというふうに個人的には思っていますということを補足させてもらいます。
○佐々木委員 ありがとうございます。
 慶長先生、少し付け足してよろしいでしょうか。
○慶長部会長 どうぞ。
○佐々木委員 あくまで現状の体制の中で感染性というものを考えて、それをどうやって拡大しないようにしていくか。そして、かつ患者さん中心の医療をどのようにやっていくか。そして、それを支える人たちがどのようにやっていくかということを考えるので、現状と変わらない部分も含まれるということを御理解いただければと思います。
 以上です。
○慶長部会長 そうですね。これはかなりいろいろなところの議論があって、もちろん保健所の先生方とか、違う意見をお持ちの方もいらっしゃいますので、難しいことで、薬剤耐性の検査システムがどうなるかとか、いろいろなことに関わって変わってくるので、確かに短くしなければいけないということをすごく感じての提言であるということは、私、理念としては正しいことだと思いますが、それを満たすにはいろいろなことをクリアしなければいけないということで、その辺、佐々木先生も非常に悩まれているのではないかと思います。それ自体は指針の中に入ってくることはないのかなと思っておりますけれども、大事なことの御指摘ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。大体出尽くしましたでしょうか。
 大勢をまとめさせていただくと、確かに方向性としては、ここにお書きいただいた事務局の文言に関しては、非常によく練れていて、そのとおりだと。ただ、課題は山積している。いろいろなことをクリアしないと、その地域にとってベストなものをつくることはなかなか難しいのですよということは、それぞれの先生方がおっしゃっていただいたと思いますので、その全てを結核の部署だけで何か解決することができる問題ではないということも重々承知しておりますけれども、できる限り関係部署との連携をお取りいただいて、何かいい形で持っていっていただければというふうに感じております。
 よろしければ、方向性に関しては、部会として議題2について了承したということでよろしいでしょうか。特に御異議はございませんか。
(首肯する委員あり)
○慶長部会長 ありがとうございます。
 それでは、事務局のほうにお返ししたいと思います。よろしくお願いいたします。
○小谷結核対策推進室長 皆様、ありがとうございました。
 本日の皆様の御意見を踏まえ、進めさせていただきたいと思っております。
 この後、記者ブリーフィングとして、議事の概要を説明させていただく予定としております。
 次回につきましては、事務局より改めて御連絡させていただきます。
 本日は皆様方、大変お忙しい中、御出席いただきありがとうございました。