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第128回社会保障審議会医療部会 議事録
日時
令和8年6月17日(水)16:00~18:00
場所
航空会館ビジネスフォーラム 7階 大ホール
議題
- 睡眠障害の標榜について(報告)
- 一般社団法人が開設する医療機関の非営利性の確認のポイントについて
- 健康保険法等の一部を改正する法律の成立について(報告)
議事
○医療政策企画官 それでは、定刻になりましたので、ただいまから、第128回「社会保障審議会医療部会」を開会させていただきます。
委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席くださいまして誠にありがとうございます。
本日は、委員の先生方におかれましては、あらかじめオンライン、または現地会場での参加を御選択いただいた上で御出席をいただいております。
最初に、委員の異動がありましたので御紹介をさせていただきます。
米川委員の御後任としまして、健康保険組合連合会常務理事の伊藤委員、井上委員の御後任としまして、日本経済団体連合会常務理事の岩崎委員が就任されております。
まず、伊藤委員、岩崎委員より一言御挨拶をお願いしたいと思います。
伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤(悦)委員 健保連の伊藤でございます。本日から医療部会の委員ということでございます。医療部会のために精いっぱい発言をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○医療政策企画官 次に、岩崎委員、お願いいたします。
○岩崎委員 経団連の常務理事の岩崎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○医療政策企画官 ありがとうございました。
本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、内堀雅雄委員、神野委員、望月幹也委員より御欠席との御連絡をいただいております。医療部会の総委員数は24名で、定足数が3分の1の8名となっております。本日、21名の委員の方に御出席をいただいておりますので、定足数に達していることを御報告申し上げます。
また、小野委員より遅れて御参加をされるとの御連絡をいただいております。
次に、資料の確認をさせていただきます。お手元に議事次第、委員名簿、座席表のほか、資料1、2、3、参考資料の1-1から1-3、参考資料2を御準備いただければと思います。
報道の方でカメラ撮りをされている方がおられましたら、ここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
では、以降の進行は遠藤部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○遠藤部会長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
まず、議事に入る前に欠席される委員の代理出席についてお諮りをしたいと思います。本日御欠席の内堀雅雄委員の代理としまして風間参考人、神野委員の代理といたしまして猪口参考人の御出席をお認めいただきたいと思いますけれども、よろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、議事に移らせていただきます。
最初の議題は「睡眠障害の標榜について」でございます。
事務局から関連の資料の説明をお願いしたいと思います。
○保健医療技術調整官 医政局総務課の九十九でございます。
資料1を御覧ください。今回は睡眠障害の標榜についてでございますが、こちらの内容につきましては医道審議会のほうで御議論いただきまして、先日、政令改正を行った内容の御報告でございます。
1ページ目、まず、ここに書いておりますとおり、医療法における広告規制の基本的な考え方について御説明させていただきます。
そもそも医療は人の生命・身体に関わるサービスであり、不当な広告により受け手側が誘引され、不適当なサービスを受けた場合の被害はほかの分野に比べ著しい。
2つ目としまして、医療は極めて専門性の高いサービスであり、広告の受け手はその文言から提供される実際のサービスの質について事前に判断することが非常に困難という背景がございまして、このようなことから限定的に認められた事項以外は原則として広告禁止というのが医療広告のルールであります。
この中で限定的に列挙されたものの一つとしまして、➁で診療科名となりまして、今回はこちらの議論になります。
2ページ目、こちらは条文でありますけれども、第6条の5のところに、今ほど申し上げましたような限定的に広告可能な事項の一つとして診療科名が記されておりまして、第6条の6でありますけれども、こちらの診療科名は医業及び歯科医業につき政令で定める診療科名とされております。また、こちらの政令の制定、または改廃の立案をしようとするときは、医学医術に関する学術団体及び医道審議会の意見を聴かなければならないとされております。
3ページ目、こちらが日本睡眠学会から2025年4月に医政局長宛てに出された要望書の内容でございますけれども、標榜診療科についての要望ということで、国民・患者の睡眠障害の診療を行う医療機関へのアクセスを向上させる観点から、医療法で定められる標榜可能な診療科名について、内科・精神科等の単独で標榜できる診療科名と組み合わせて標榜ができる用語の一つとして新たに睡眠障害を追加したいという要望でございました。こちらを踏まえまして、昨年9月から審議を開始しております。
4ページ目、こちらは標榜診療科名に関する基本的な考え方でございまして、こちらは標榜部会の前身に当たります委員会において考え方を整理されておりまして、具体的にはここに書いております➀~➃の基準に従って議論いただきました。
1つ目が、独立した診療分野を形成していること。
2つ目が、国民の求めの高い診療分野であること。
3つ目が、診療科名が分かりやすく国民が適切に受診できること。
4つ目が、国民の受診機会が適切に確保できるよう、診療分野に関する知識・技術が医師に普及・定着していること。
このような観点で計3回御議論いただきまして、5ページ目が3月の第3回の議論の取りまとめでありますけれども、こちらに書いてありますとおり、睡眠障害を組み合わせで標榜可能な診療科名に追加することは適当であるという結論でありました。
3つ目の○でありますけれども、睡眠学会においては本部会における議論等を踏まえ、患者や住民自身が自分の症状等に合った適切な医療機関の選択を行うことに資するよう、引き続き関係学会と連携の上、必要な取組を進めていただきたいとなりました。
6ページ目、こちらがこれまでの議論のスケジュールでありますけれども、先ほど申し上げましたとおり、昨年9月に第1回の議論、1月に第2回の議論を行いまして、いずれも睡眠学会から質疑応答に対応いただきました。3月に議論の取りまとめを行いまして、その後にパブリックコメント、医学医術に関する学術団体への意見照会等を経まして、先月末に改正政令の公布、今月の1日に改正政令が施行されたところでございます。
7ページ目、こちらが標榜可能な診療科名の政令改正後のものであります。
➀が単独で標榜可能な診療科名となりまして、このピンクの中に書いている診療科については単独で標榜可能なものになります。
➁は単独での標榜はできませんが、ピンクの中に書かれております単独で標榜可能な診療科名と組み合わせることで標榜が可能なものでありまして、具体的には区分として(a)の身体や臓器の名称のくくりであったり(b)の患者の年齢性別等の特性であったり(c)の診療方法の名称、そういったものがありますけれども、今回は(d)の患者の症状、疾患の名称のところに睡眠障害と新たに加わるような政令改正を行ったところでございます。
8ページ目、具体的に不合理な組み合わせのある名称もございますので、その例示であったり、歯科医業に関する標榜について記載したものでございます。
説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、ただいま説明のあった内容につきまして、御意見・御質問等があればいただきたいと思います。
まずは会議室で御参加の方から承りたいと思いますが、いかがでございましょうか。
岡委員、どうぞ。
○岡委員 参考資料を見ますと、不眠を訴える方が国民の25%いるという調査もありますので、睡眠障害を標榜可能な診療科名に追加することで受診できる窓口を国民に明示できるようにする意義は大きく、この件については賛同したいと思います。
そして、今後は睡眠障害に悩んでいる人を適切に拾い上げることが重要と考えておりますし、不眠の訴え以外に日中に眠気を感じたという人が34.8%ということでございます。これらの症状が睡眠時無呼吸などによる睡眠障害に起因している可能性があることは、まだ国民に周知されていないように思います。睡眠の質や眠気などの症状についても睡眠障害による可能性があることをぜひ国民に周知するようにしていただき、睡眠障害の患者さんの医療アクセスが向上するように持続的に取り組むことをお願いしたいと思います。
もう一つは、睡眠障害を診療できる医師を増やしていくことです。私も医師ですが、不眠を訴えると単純に眠剤を出すということで終わってしまうことも結構多いですけれども、生活習慣の改善とか睡眠リズムの改善、そういう指導も重要だと思いますので、こういうことに関して医学教育の段階からやるということも一つの考え方ですし、今の現役の先生方に睡眠障害の診断・治療を学ぶ場を設けることも、ぜひ厚労省のほうで検討いただければと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 今回御提案の睡眠障害の標榜につきましては、御説明がありました資料1の4スライド目の基本的な考え方に記載がありますように、患者や住民自身が自分の症状などに合った適切な医療機関の選択を行うことを支援する観点から定められたものと受け止めております。
睡眠障害に限った話ではないと思いますが、患者にとって診療科名だけでは自身の症状などに合うのかどうか分からずに悩むこともあろうと思っております。患者の適切な医療機関の選択・受診に向けて、広告規制に関する適切な対応はもとより、医療機能情報提供制度の活用・周知などについても、引き続き御対応いただきたいと考えております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインでお手を挙げておられる先生に移りたいと思います。
では、角田委員、どうぞ。
○角田委員 角田でございます。報告事項の睡眠障害の標榜ということでございますが、私からは標榜診療科という総合的なお話をしていきたいと思います。
標榜診療科に関しましては、資料1の4ページの基本的な考え方があるように、患者や住民自身が自分の症状等に合った適切な医療機関の選択を行うことを支援する視点が前提となります。その観点からは、基準の中でも独立した診療分野を形成していること、また、診療科名が分かりやすく国民が適切に受診できることが重要と考えております。
今後は、例えば以前から話題になっています総合診療科などを含めまして、新たな診療科名が正式な手順にのっとって申請された場合など、医学医術に関する団体の意見や医道審議会、医道分科会、診療科名標榜部会、これにおいて今述べましたような観点を含め、総合的にしっかりと判断される必要があると考えております。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、同じくオンラインで鈴木委員、よろしくお願いします。
○鈴木委員 私も睡眠障害を診療していることが国民に分かりやすくなるよう、睡眠障害を内科や精神科など、既存の診療科名と組み合わせて標榜可能な用語として追加する本件に賛同いたします。
これまでの委員の先生方と重なる意見も多いですが、発言させていただきます。睡眠の問題は眠れない、朝に起きられない、日中に強い眠気があるといった症状として現れるため、本人が体調、自身の体質だったり、生活習慣、自身の努力不足の問題だと捉えて、医療機関への受診に至らないケースも少なくないということも伺います。
しかし、実際には睡眠障害そのものや、その背景に様々な疾患が関係している場合もあり、適切な診断や治療によって改善が期待できることについて、国民の理解はまだ十分ではないように感じています。睡眠障害という言葉が医療機関の標榜として分かりやすく示されることで、これは相談してよい症状なのだ、医療につながっていい問題なのだと感じられる方が増え、適切な医療機関へのアクセス向上につながることを期待します。
また、睡眠障害を標榜する以上は、その名称に見合った専門的知識や診療体制が確保され、患者が安心して相談できる環境がさらに整備されていくことを期待します。
睡眠の問題を抱えながら我慢を続けている方が早い段階で相談や受診につながるきっかけとなることを望んでいます。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、野村委員、よろしくお願いします。
○野村委員 野村と申します。よろしくお願いします。
睡眠障害の標榜について、その目的からも異論ございません。資料にもございました、早期治療や質の高い診療を受けることに結びつくなど、重要なものであると考えております。同時に、私たちも受診を考える上で、こうした標榜などを目にすることで存在を知ったり、受診につながるものであります。睡眠障害など、特に専門的な治療などは、研修や学会参加など、一定の質も保持していただけると、より標榜の意義も高くなるのではと今後に向けて感じております。
また、今回の検討会での睡眠障害の内容とは少しずれますが、こうした標榜の表記につきまして複数の表記があったり、小児に関しては、小児科と標榜があっても受診した際に専門ではないのでと受診できないケースもあります。地域の実情に合わせ、対応法も違うかと思いますが、標榜はまさに私たちの受療行動につながる一つの手段であります。よりよい受療行動に結びつくように、4ページにもありますように、基本的な考えに合わせて引き続き検討をよろしくお願いします。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、オンラインでお手を挙げている方がおりませんので、会場参加の委員でいかがでございましょうか。よろしゅうございますか。
それでは、大体御意見は出尽くしたかと思います。これは報告事項でございますので、この議案については以上とさせていただきたいと思います。
それでは、次の議案であります「一般社団法人が開設する医療機関の非営利性の確認のポイントについて」に移りたいと思います。
事務局から関連の資料の説明をお願いいたします。
○医療政策企画官 医療政策企画官でございます。資料2について御説明をさせていただきます。
1ページ目、ポイントの作成に当たってというところの1番の経緯でございます。今年1月の医療部会で御議論いただきまして、医療機関を開設する一般社団法人に対して、毎会計年度、事業報告書、貸借対照表、損益計算書を都道府県知事等に届け出るということを義務づけたところであります。その際、都道府県に対して非営利性の確認のポイントを示すべきとされておりますので、今回、改めて非営利性の確認のポイントを整理させていただきたいということであります。
2番の位置づけというところを見ていただきたいと思います。今回、政令を改正して3つの書類の届け出を義務づけましたので、それを基にどのように確認を行っていくか。また、これまで平成5年の医政局の通知、平成19年の医政局通知で、医療法人、または一般社団法人の非営利性を確認する際のポイントを示してきたところでありますので、これまで示してきた内容をさらに具体化する、明確化するという形で整理をさせていただいているものであります。
具体的にはその下の表の(1)~(5)の非営利性の観点に基づきまして、それぞれどの書類でどういった内容を確認していただくかということを整理していっております。
今後、具体的に次の2~4ページの表の形で整理をした内容を都道府県等に通知をすることとしたいと考えております。ただ、その際に、今までも都道府県等におきましてはそれぞれの地域の実情ですとか、審査・指導の体制を踏まえて創意工夫をしながら非営利性の確認を行ってきていただいているという実態がありますので、そういった実態を踏まえつつ、今回お示しする確認のポイントに沿った対応していただくということを求めていきたいと考えております。
2ページの表のところを見ていただきたいと思います。(1)法人の活動目的が営利を目的としていないことであります。右の確認書類、確認方法の例というところを見ていただきたいと思います。これは今でも都道府県等で確認をしていただいていることでありますが、まず、開設時の届け出、定款等で地域医療の確保・公衆衛生の向上など、これに類することを目的としているかということを確認していただくということであります。併せて物品の販売など、営利を追求する内容が記載されていないかといった点を確認していただく。これが満たされていない場合は変更を求めるということであります。
それから、最後の欄の事業報告書であります。これは新しい内容として今回お示しするものであります。ポツが2つございますけれども、一般社団法人の場合、医業以外にも様々な業務を行う場合があります。その医業以外の業務につきまして、投機的な取引、高利の融資など、公の秩序や善良の風俗を害する恐れのある事業でないかどうかということの確認を行っていただきます。これも既に幾つかの都道府県等でこういったことを確認している実態があるということでありますので、今回お示しをしたいと考えております。
また、最後のポツですけれども、事業報告書の役員の欄を確認し、医療法人を開設する医療機関の管理者が役員に記載をされているかということを見ていただくということを示したいと思っております。
次の3ページの(2)利益の移転の禁止であります。これも今までもお示ししてきたものでありますし、既に都道府県でも確認をしていただいているポイントになります。定款で剰余金の配当をしないということが定められているかを確認して、定められていない場合は変更を求めるということであります。
また、今回義務づけることにした事業報告書や貸借対照表等で、ここに記載をされているような確認を行っていただきたいと思っております。事業報告書においては、その他の項目として工事や医療機器の購入、また、リース契約などがある場合には、その内容を記載するということを求めております。その内容を見ていただいて、契約内容が適切かどうかというのを確認していただくということであります。具体的には、例えば借料が医療機関の収入の一定割合とされていないかどうかといったことなどを見ていただくということであります。
また、その下、貸借対照表、損益計算書でも現預金が財政規模に比して過少でないこと、債権、また、債務が財政規模に比して過大でないこと、事業費用が過大でないこととお示しをしたいと考えております。これは一律に現預金が小さい、または債権・債務が過大だということで何か問題があるということではありませんけれども、非営利性を確認する端緒として、現預金が過小でないこと、債権、または債務が過大ないことといったところを注目していただくということでお示しをしたいと考えているものであります。
次の4ページ目の(3)法人が解散した際の残余財産の帰属先を制限しているかどうかということであります。こちらについても今まで一般社団法人が開設する医療機関に対して求めてきたものでございますが、今回さらに医療法人並みの確認をしていただくということで新たにお示しするものであります、法人が解散した際の残余財産の帰属先につきまして、国、または地方公共団体、または持ち分なし医療法人等から選定されているかが定款に明記されているかを確認していただく。明記されていない場合は定款の変更を求めるということを行っていただきたいと考えております。
その下の(4)法人の役員が原則として営利を目的とする法人の役員と兼務をしていないということであります。こちらについても今回義務づけました事業報告書、貸借対照表等で確認をしていただくことになりますが、原則兼務をしていないことになっていまして、兼務がある場合には事業報告書等で非営利性に影響を与えない規模での取引になっているかどうかというのを関係書類で見ていただくということであります。例えば特定の役員が兼務する営利企業との集中的な取引、または非常に高額な取引がないかどうかというところを見ていただくという趣旨であります。
それと同様の趣旨で貸借対照表、損益計算書、附属明細書などでも、そうした非営利性に影響を与えない取引がどうかという観点で見ていただくということをここにお示しをしたいと考えております。
最後の行の(5)の一社員一議決権であることであります。こちらについても医療法人並みの確認をするということで、一社員一議決権の例外が定められていないかというのを確認していただくということをお示ししたいと思っております。
5ページ、非営利性確認の実施時期についてであります。(1)の書類の提出時期であります。今申し上げた定款や開設時の届け出、事業報告書等が、いつ頃に都道府県知事等に出てくるかということを整理したものであります。定款、開設時の届け出などについては開設時、またはその内容が変更されたときに出てきますので、そのときに確認をしていただく。
それから、事業報告書、貸借対照表、損益計算書等につきましては、毎会計年度終了後3か月以内に届けられますので、そのタイミングで確認をしていただくことになります。
その下の(2)の確認の実施時期等についてというところを見ていただきたいと思います。今回の非営利性の確認のポイントにつきましては、この医療部会でお認めいただきましたら、本年夏には都道府県知事等に通知をさせていただきたいと考えております。ですので、この通知の発出後に新たに開設される一般社団法人立の医療機関については、この確認のポイントに沿った対応をしていただきたいと考えております。
また、既に開設された一般社団立の医療機関につきましては、令和9年度以降に事業報告書、貸借対照表、損益計算書等を用いた非営利性の確認を行っていただきたいと考えております。
特にその下に小さなポツが4つ並んでおりますけれども、上から3つ目のポツになりますが、今回、非営利性の確認につきましては、現在、立入検査のときにも行っていただくことになっております。ですので、令和9年4月以降の立入検査のときから今回お示しする確認のポイントを踏まえた対応をしていただきたいと思っております。ただ、令和9年度中に全ての医療機関の立入検査が行われるわけではありませんので、令和9年度中に立入検査が行われない場合については、9年度に提出されてくる事業報告書、貸借対照表、損益計算書、それから、これと併せまして、今回の確認のポイントに適合した定款の提出を医療機関から求めるなどして確認を行っていただくということを都道府県等にお願いをしたいと考えております。
最後の(3)の行政指導等との関係であります。非営利性の確認ができない場合に行政指導としてどこまでできるかということを整理したものであります。
まず、開設許可の申請におきましては、非営利性が満たされない場合には、医療法7条7項に基づき開設許可を与えないことができるとされております。それから、毎年度の事業報告書等の確認や立入検査によって非営利性が確認されない、徹底されていないという場合には、都道府県知事は改善措置命令、業務停止命令ができる、また、この命令に違反した場合は、許可の取消し、期間を定めた閉鎖命令を行うことができるとなってございます。こういった辺りを整理して、都道府県知事等にお示しをしていきたいと考えております。
資料の説明は以上でございます。よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
本件は審議事項ということで、もし、これが承認されますと、先ほどお話がありましたように、今年の夏ぐらいに通知をすることを予定しているということであります。何か御意見・御質問等があれば承りたいと思います。
まずは会場参加の委員からお願いしたいと思いますが、いかがでございましょう。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 2点、意見を申し上げます。
1つ目でございますが、お示しいただきました確認ポイントの中には定性的な内容もありますし、各都道府県が対応していく中で、この場合はどうしたらいいのかと判断に迷うこともあろうかと存じます。したがって、自治体間で確認や指導の水準に差が生じないよう、国として都道府県と連携しながらQ&Aで補足するなど、フォローしていただきたいと思っておりますし、適時状況は把握し、本部会に御報告いただければと思っております。
2つ目ですが、医療機関の非営利性というのは医療の公共性を担保する上で重要な役割を果たしていると思います。美容医療など、自由診療が増加している中で、患者・国民に対して、非営利性の重要性についても周知や啓発をしていくことも必要なのではないかと考えております。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。御意見として承りました。
ほかにいかがでしょうか。それでは、オンラインでお手を挙げておられる方が何人かいらっしゃいますので、オンラインに移りたいと思います。
それでは、伊藤伸一委員、よろしくお願いいたします。
○伊藤(伸)委員 日本医療法人協会の伊藤でございます。意見が1点とお尋ねが1件でございます。
資料2の1ページにありますように、医療機関を開設する一般社団法人に対して毎会計年度、事業報告、あるいは貸借対照表、損益計算書を提出するという、この対応に関して私どもは賛同するものであります。医療の公益性に鑑みて確実にこれを進めていただきたいと強く要望するところでございます。
お尋ねの点でございますが、医療法人を開設する一般社団法人において届け出られた事業報告書等の取扱いについてお尋ねをいたします。医療法人に関しましては届け出た報告書については閲覧が可能という形になっておりますが、今回、一般社団に対する閲覧の条項に関して何ら触れられていないところが大変気になるところでございます。医療の公益性・公共性ということを考えますと、一般社団の届け出も同様に誰でも閲覧が可能であるべきだと思いますが、この点についてどうなっているか教えていただきたいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
では、事務局、お答えください。
○医療政策企画官 ありがとうございます。
都道府県等に届け出られた事業報告書の閲覧でございますけれども、現在、届け出られた事業報告書を閲覧させるべきということは求めていないところでありますが、現状どうなっているのかを確認させて、後ほどお答えさせていただきたいと思います。
○遠藤部会長 伊藤委員、今のようなお答えですがよろしいでしょうか。
○伊藤(伸)委員 ありがとうございます。
先ほど申し上げたように、一般社団も医療法人と同様、同じ医療を扱う公益性の高いものということになりますと、閲覧をすることが可能とすべきではないかという意味で意見をつけさせていただきます。また後で回答をいただければと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、石飛委員、よろしくお願いします。
○石飛委員 全国市長会の雲南市長の石飛でございます。私のほうから1点意見を申し上げさせていただきます。
今回、事業報告書等の届け出に関しまして、都道府県知事、もしくは保健所設置市の市長がその届け出先になるということでございますが、都市自治体の事務に関しまして、具体的な事務の内容が都市自治体にとって繁雑なものにならないように、御考慮いただきますようによろしくお願い申し上げます。
○遠藤部会長 御意見として承りました。ありがとうございました。
続きまして、風間参考人、よろしくお願いします。
○風間参考人 福島県保健福祉部の風間でございます。全国知事会の立場から発言させていただきます。
一般社団法人が開設する医療機関に対して事業報告等の都道府県知事への届け出を義務化することについては、医療機関の非営利性の確保の観点から重要な制度改正であると認識しております。その上で、実務を担う都道府県の観点から2点発言させていただきます。
1点目は、今ほども発言がありました都道府県の確認のポイントについてでございます。資料に基づきまして確認方法、より具体的な詳細な内容が記載されているところではあるのですけれども、例えば貸借対照表、損益計算書、附属明細書の記載の確認の方法にあるとおり、都道府県間において解釈、また、運用上の差異が生じかねないと認識してございます。ぜひとも国においては一定の基準の設定について検討をお願いしたいと思います。
2点目、この制度運用に当たりましては都道府県に対する説明会の実施など、丁寧に周知していただくとともに、都道府県の過度な負担とならず、また、実態を踏まえた柔軟な制度運用となるよう、国において継続的な状況把握及びフォローアップをお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。御意見として承りました。
それでは、角田委員、よろしくお願いいたします。
○角田委員 一般社団法人が医療機関を開設する場合、その非営利性を確実に確保することが非常に重要であると認識しています。根本的、かつ確実に非営利性が確保できるというような対応についてもさらに検討を進めるべきと考えております。
また一方で、今回の提案にあるような方法で非営利性を確保することは極めて現実的に重要であると考えております。そのためには、非営利性の確認を行うことにより医療機関に非営利性が担保できていることが実効性を伴っていないといけないと考えております。今回提案されている非営利性の確認作業を都道府県でまずはしっかりと行っていただきまして、その効果があったかどうか、実際にどう変わったかを把握して報告していただき、そして、全国でPDCAサイクルを回していけるようにすべきであると思っております。
また、そういう形で進めていただきまして、そして、将来的には一般社団法人が医療機関を開設する場合、この場合は税法でいうところの非営利型の一般社団法人であることを義務づけるべきと考えております。その方向に向かってしっかりと取り組んでいくべきと考えていますので、よろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 御意見としていただきました。ありがとうございます。
それでは、内堀典保委員、よろしくお願いします。
○内堀(典)委員 歯科医師会の内堀です。歯科医師の立場で御意見を申し上げます。
一般社団法人が医療機関を開設する場合、その非営利性をいかに実質的、かつ確実に確保するかは極めて重要な課題であって、一般社団法人であるか医療法人であるかにかかわらず、医療提供主体としては同等の公益性が求められるべきであって、一般の医療法人と同様の水準で非営利性を確認することが必要であると考えております。
その上で、今回示された非営利性の確認のポイントは一歩前進と評価しておりますが、今後はさらに実態をより正確に把握する仕組みを整備した上で、医療法人制度との整合性を踏まえたより踏み込んだ制度的対応が必要であると考えております。その上で、2つ質問をさせていただきます。
1つ目は、一般社団法人の主たる事務所所在地と医療機関の所在地が異なる場合、都道府県をまたぐような場合で、都道府県での地方社会保険医療協議会での保険医療機関、また、保険医の許認可の場合、なかなか情報の共有ができずに、しっかりとした勤務ができないというケースがあるのですが、今後、そのところをどのように対応していかれるのかをお聞かせいただきたい。
2つ目は、保険医療機関の指定と保険医の登録や指導・監査に関連して申し上げますと、各地方厚生局は、医療法人の場合には開設者である医師・歯科医師に対して行政処分が及びますが、一般社団法人においては、監査等で不正があった場合において、管理者の医師・歯科医師には保険医、また、保険医療機関の取消しといった行政処分が行われますが、医療関係者ではない開設者に対する罰則規定が不十分であれば、実効性の確保に課題が残ると考えております。この点について、医療人ではない開設者に対する罰則規定はどうなっているのかをお聞きしたいです。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
御質問が2つありました。事務局としてお答えできればお願いいたします。
○医療政策企画官 先に伊藤委員から御質問のあった事業報告書の閲覧の件からお答えさせていただきます。事業報告書の閲覧に関しては、一般社団法人法におきまして事業報告書が主たる事務所に保管・備え付けなければならないということは義務づけられておりますが、閲覧に関しては、社員、または一定の債権者に限定をされているということでありまして、第三者が自由に閲覧できることまでは求められていないということであります。
一方で、医療機関を開設する一般社団法人が自主的にホームページ等で事業報告書とか一定の財務書類を公開している場合はあると承知をしております。伊藤委員のおっしゃるとおり、事業報告書等を第三者にも広く公開すべきかどうか、これを義務づけるかどうかについては、運用でできることとできないこと、法律が必要なことがあると思いますので、今後、非営利性の確認をしていく中で考えていくべき課題かなと思っております。
○遠藤部会長 伊藤委員には後でコメントをいただきますが、まずは質問の答えを続けてお願いいたします。
○医療政策企画官 今、内堀委員から御質問のあった2点でございます。
1点目の都道府県をまたぐ場合の情報共有でございますが、これにつきましては、今回の通知の発出と合わせて、都道府県の医療担当部署同士での連携といいますか、一般社団法人立の医療機関に関する情報の共有等を促していくということを求めたいと考えています。あくまで地域の実情を踏まえた上で、今でも一定やっていただいているところがあるとは思いますけれども、今回の非営利性確認と合わせて、さらにそれを促していきたいと考えております。
それから、2点目の開設者に対しての罰則についてでございます。こちらについては医療法人と異なりまして一般社団法人の場合、開設者に対して医療法上の罰則が及ぶところについては、ある程度限定がかかってしまいます。それを医療法人と同等にすべきだということについては運用レベルでは限界があると思いますので、法律改正も含めた検討が必要だとは思いますけれども、それが必要かどうかというところは、今回の非営利性の確認のポイントを示した後の実態の把握などもしながら、引き続き考えさせていただきたいと思っております。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
伊藤伸一委員、いかがでございましょうか。
○伊藤(伸)委員 お答えいただいてありがとうございました。そういう考え方の下で、開設主体が違うとしても医療機関の中で提供される医療という業務、その行為自体に差がない、いわゆる公益性・公共性として差がないとするならば、そこは情報の提供という扱いも公正に整備をされるべきだと思っておりますので、これをぜひ積極的に整備ができる方向でお考えいただきたいと思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、内堀委員、御質問についての回答が出ましたけれども、何かコメントはございますか。
○内堀(典)委員 ありがとうございます。
今、ちまたで一般社団法人が有する医療機関、一般社団の売買であったりとか、吸収合併であったりとか、そういったことが行われております。商法上、それを防ぐことはできないのかもしれませんが、公益性を確保するためには、こういった一般社団の売買といったところにも少し規制をかけていただけるとありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 御意見として承りました。
それでは、松原委員、よろしくお願いします。
○松原委員 私も伊藤委員と同様に、社団法人でありましても医療法人同様の情報開示を求めるというのは重要な点だと考えております。
もう一つ、非営利性の徹底ということを私は大変重要だと思っておりますが、それを目的のように捉えられてしまうと、また違うのかなと思っております。なぜ非営利性の徹底が重要かというと、患者の利益と医療機関の利益が衝突した場合に、患者の利益が優先されるということを徹底していくためには、非営利性の徹底ということが常に求められると考えております。
それが単純に非営利さえ徹底してればいいみたいな、非営利の徹底が目的化してしまうと、逆にそれを指導する行政側、あとは医療機関側も、なぜ非営利をそんなに徹底しなくてはいけないのだと、行政のお金がない中では営利もどんどん入れればいいというような反対の動きを招いていく恐れも考えられます。これは目的ではなくてあくまで医療の公益性、患者の利益を守るための手段として、今、この制度を守るためのサブシステムとして重要なものだという認識が求められると思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見として承りました。
オンラインでお手を挙げている方もいらっしゃらないので、会場参加の山崎委員からお願いします。
○山崎委員 最近、診療報酬とか介護報酬というのは取りっぱぐれがないということで、ファンドによる買収がかなり多くなってきて、医療機関、あるいは介護施設を含めてファンドが随分買っています。問題はそのファンドのスポンサーがどこかというと、外国系の資本が相当入ってきて、そういう外国系の資本が入ってきているファンドほど力があって、どんどん医療機関とか介護施設を買っています。
そういうことを考えると、医療法人にしても一般社団法人にしても役員の国籍条項をきちんと調べて徹底して、それを完全に排除するのか、あるいは一部を認めるのかという議論もここできちんとしてほしいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○遠藤部会長 御意見ですけれども、事務局に現状のお考えをお求めなので、答えられる範囲で結構でございますので、よろしくお願いします。
○医療政策企画官 役員の国籍要件ということですけれども、現状の話だけ申し上げますと、今、医療法人もそうですし、一般社団法人、社会福祉法人もそうですけれども、法人の類型の中で役員の国籍要件を課しているものはないと承知しています。外国籍の者ですとか未成年でも後見人があれば役員になれるというような制度が一般的になっています。
一方で、例えば電気事業法とか放送法とか、一定の業種の中には外国資本の制限を入れているところもあると承知をしていますので、医業についてそうした国籍だとか外国資本のところの制限を入れるかどうかというのは、医療の世界でどうあるべきかというかなり大きな議論が必要だと考えております。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 結局、外国資本が入ってくるというのは投資目的で入ってくるわけですから、先ほど話題にあった非営利性の徹底というところでも事業の利潤が外国に流れることになるわけです。この事は、本来の我が国の社会保障制度の根幹を揺るがす問題だと思います。したがって、ここでもう1回きちんとそこは整理しておかないと、気がついてみたら外国の資本に病院も介護施設も乗っ取られていたということが起きる可能性があるので、なるべくこれは速やかに議論してほしいと思います。私の知っている病院も実は中国系の資本に取られてしまって、完全にそういう系列の中で病院が動いているということがあるので心配しています。
○遠藤部会長 御意見として承りました。ありがとうございます。
お待たせしました。山本部会長代理、お願いします。
○山本部会長代理 以前のこの部会でこの案件が議論されたときに、医療法人並みの基準にすべきではないかという御意見がたくさん出たと思います。ただ、そのときは初めの一歩だからということで前に進んできたという経緯があると理解しております。
今日の議論の中でも確認のポイントについても極めて定性的で、都道府県の現場が相当混乱するのではないかとか、情報開示の問題とか、いろいろ問題点が指摘されておりますので、今日ここで確認のポイントが決まったからといってちゃんちゃんではなくて、これは医療部会のメンバーのみならず医療界でも関心の高い案件でありますので、引き続きしっかりアップグレードしていくように努めていただきたいと思います。要望でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、伊藤悦郎委員、どうぞ。
○伊藤(悦)委員 一言だけになります。既に他の委員からもお話が出てございますし、これまでも健保連からも申し上げてきたところでございますけれども、今回の一般社団法人の非営利性の確保、それから、経営の透明化、こういったものは非常に重要だと考えてございますので、事務局にはしっかり取り組んでいただきたいと思います。
今回、ポイントが示されたということでございますけれども、実際に運用していくという場面におきましては、この内容だけで判断ができるかどうかというと、なかなか難しいケースもあるのではないかと思ってございます。できる限り具体的な事例などを集めていただいて、その情報を都道府県が判断する際の参考として国から示すといったようなことも必要だろうと思いますし、運用開始後のフォローみたいなものをしっかりお願いをして、いい形でこのスキームが動くようにお願いをしたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
岡委員、どうぞ。
○岡委員 先ほどの伊藤委員の質問と重なる感じですが1個質問です。情報開示は難しいということは承知しましたが、今、医療法人はMCDBというデータベースを用いて診療報酬改定の医療政策に資するデータを出しておりますが、今回、このような届け出制をすることによって、今後、一般社団法人は開設医療機関のデータも出すようなことを国として考えているのかということをお聞かせください。
○遠藤部会長 では、事務局、よろしくお願いします。
○医療政策企画官 ありがとうございます。
今回、都道府県のほうに事業報告書とか財務諸表を義務づけることにしたわけですけれども、医療法人と同様のデータベース化をするというところまでは、現在まだ考えていないところであります。
○遠藤部会長 岡委員、いかがでしょう。
○岡委員 将来的に、こういうデータがせっかく出ていますので、これなら個々の情報開示ではないので、全体のものであるので、今の日本の医療の状況を知るには非常に重要なデータになります。ぜひ今後検討いただければと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
オンラインでも結構ですけれども、ほかにいかがでしょうか。大体御意見は出尽くしたということでよろしゅうございますか。
様々な運用上の課題であるとか、将来的に医療法人との整合性をさらに進めるべきだとか、いろいろな御意見は出ておりますけれども、これは審議事項ということでございますので、御了承いただけるかどうかを諮らなければならないのです。今回、事務局が出されました内容について反対という意見はなかったと思いますけれども、承認するということにさせていただいてよろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、本件につきましては部会としては承認いたします。
事務局におかれましては、この通知の発表に向けて適切な対応をしていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、最後のアジェンダになりますけれども「健康保険法の一部を改正する法律の成立について」です。
これは報告事項でございますが、事務局からお願いします。
○医療政策企画官 資料3、健康保険法等の一部を改正する法律についてでございます。こちらは医療部会でも御議論いただきまして、今特別国会に提出をしていたものであります。去る6月5日に国会で成立し、公布がされておりますので、その点を御報告するものであります。
1ページ目の概要を見ていただきたいと思いますが、赤い枠囲みのところの3の➁であります。医療機関の業務効率化・勤務環境改善を支援する新たな枠組みを設けることとしたものであります。地域医療介護総合確保基金に新たな事業を設けるほか、厚生労働大臣が積極的・計画的に取り組む病院を認定する仕組みを設けるということであります。こちらは令和9年の1月1日、または令和9年4月1日施行となっておりますので、施行に向けて準備を進めたいと考えております。
2ページ目以降に衆議院厚生労働委員会、参議院厚生労働委員会での附帯決議をつけさせていただいております。
3ページの一番上の6番に今申し上げた医療機関の業務効率化・勤務環境改善に関する附帯決議の部分がございます。
また、6ページの六のほうにも参議院厚生労働委員会での同様の附帯決議をいただいているところであります。
この附帯決議の内容をしっかりと踏まえまして、施行に向けて準備を進めていきたいと考えております。
説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
報告事項ではありますけれども、何か御意見・御質問等があれば承りたいと思います。会場参加の委員の方でいかがでございましょう。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 まず、この法律に対しましては、連合として医療部会、医療保険部会で意見してきた中で、出産の保険適用を含む標準的な出産費用の無償化に向けた制度の創設、医療機関における業務効率化・勤務環境改善の責務の明確化、高額療養費の見直しにおける長期療養者への考慮の明確化については連合として評価しているところでございます。ただ、制度改正による患者や医療現場への影響も懸念される課題もありますので、御説明いただきましたとおり、衆参両院の附帯決議を踏まえて、今後は見直しの影響を注視し、具体的な検討や必要に応じて改善することが必要だと考えております。
その上で、今回の業務効率化・勤務環境改善支援につきましては、医療従事者の負担軽減や働きやすい職場づくりを目的とするものであり、人員配置基準の緩和や人員削減を目的とするものではないと理解しております。安全・安心で質の高い医療提供に向けては、人材確保や離職防止策の強化が欠かせません。労働時間の増減などのデータの収集はもとより、現場の負担軽減につながっているのか、しっかり状況を把握していただいて、離職防止に向けた取組強化につながるように対応いただきたいと思っております。
また、ICTやAIなどの新技術の適切な利活用が進むよう、医療機関への財政的・技術的支援も併せて行っていただければと思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見として承りました。
それでは、オンラインでお手を挙げておられる方がいらっしゃいますので、長島委員、よろしくお願いいたします。
○長島委員 日本医師会の長島より意見を申し上げます。国の政策として進める以上、現在の医療機関の厳しい状況を踏まえれば、業務効率化や勤務環境改善への財政的な支援は不可欠ですので、支援事業として法律上に位置づけられたことを評価したいと思います。
一方、地域医療介護総合確保基金には、これまで周知が行き届いていない、運用が複雑である、都道府県も3分の1の負担が必要などの理由で十分には活用されていないという課題があります。本件についても支援を受けるための手続により逆に負担が大きくなってしまっては本末転倒ですので、現場の負担が少ない運用をぜひ考えるべきと考えます。
また、業務効率化・勤務環境改善に取り組む意思はあるものの、経営状況や業務量の要因によって取り組むことが困難な医療機関こそ支援していくことが、より効果的で必要性が高い点も重要です。したがって、より困っている医療機関を救うということを念頭に本事業が進められるようお願いいたします。
最後に、再三申し上げておりますが、業務効率化・勤務環境改善に積極的・計画的に取り組む病院を厚生労働大臣が認定できる仕組みについては、今後、診療報酬も含め、何らかの要件づけに転用されることは決していないようお願いいたします。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見として承りました。
では、風間参考人、よろしくお願いします。
○風間参考人 医療機関の業務効率化・勤務環境改善に係る支援について、医療現場における取組は急務であることから、これらの取組を力強く後押しをするため、地域医療介護総合確保基金の所要額を国の責任において十分に確保するようお願いします。
また、確実な事業実施に向けて地方負担を軽減するための財政的支援をしっかりと行うとともに、都道府県の個別の課題に柔軟に対応できるよう、例えば区分間の配分調整を可能とするなど、取扱いの改善についても引き続き御検討をお願い申し上げます。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
お待たせしました。望月委員、よろしくお願いします。
○望月(泉)委員 地域医療介護総合確保基金の対象事業の新区分として、業務効率化・勤務環境改善に関する事業が改正法によって改正されたのは非常にうれしい限りです。参考資料の10ページを見てほしいのですが、今回、上のほうの四角の➀のところの令和7年度の補正予算で200億円が計上されて、現在、都道府県で各病院がここにアプライしている状況です。ものすごい競争率といいますか、すごい勢いで、各病院はここに手を挙げているわけなのですけれども、とてもではないがお金が足りないという状況ではないかと思います。
令和9年の恐らく1月ぐらいから地域医療介護総合確保基金の対象事業として動き出すと思うのですけれども、ここにR8年度当初予算が647億円とあります。国が647億円の負担で公費が960億円になっているのですけれども、この金額でも各病院になかなか回っていかないのではないかなと思います。今、本当にどの病院も医療DXを入れて業務効率化を図っていきたいのですけれど、原資がなかなかないというような状況ですので、これに終わることなく、ぜひ今後ともこの補助事業を展開してほしいなと、これはお願いですが、希望する病院に行き渡るような形になればいいなと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 御要望として承りました。ありがとうございます。
それでは、木戸委員、よろしくお願いいたします。
○木戸委員 生産年齢人口の減少で人手の確保が厳しくなっていく中、医療機関における業務効率化・勤務環境改善への責務が法的に明確化されたのは大変理にかなうことと思います。附帯決議には医療の安全性や質の担保、患者のプライバシー、個人情報の保護への留意とともに、現場労働者の負担軽減に資する取組となるよう留意することと、大変重要な記載がなされていますので、今後、推進におきましてはこの内容を踏まえ、本来の目的を見失わないことが大切と思います。
電子カルテですとかAI問診システムなどの導入には多くの費用がかかりますけれども、システムの維持や更新にも延々とコストがかかり続けます。日々の我々の診療で得られる医療費、すなわち診療報酬、そして、国費がそれに充てられているわけですが、システムの開発や運用を担うITベンダーへ多くの資金が流れていくことを認識しておく必要があります。もちろん業務効率化によって人件費・事務コストの削減、患者さんに向き合う時間を増やせるなどのメリットもいろいろあると言われていますけれども、システムのコストがあまりにも大きくなると医療機関の経営が逼迫してしまい、現場の医療従事者の待遇にしわ寄せが行きかねません。
近年、医療関係職種の養成校において定員割れが深刻な問題となっており、医療の仕事は負担が大きい割に他産業と比べて報酬が少ないという現状で、そうした状況が続けば、せっかくいろいろシステムが整備されているのに、実際にそれを活用して現場で働く人手そのものが確保できなくなるという本末転倒になる恐れがあります。今後、様々なシステムが導入されていく中で、それによって医療現場で働く人の負担を実際にどの程度減らす効果が得られているのかの検証の必要性につきましては、先ほど永井委員もおっしゃっていましたけれども、コスト負担が医療機関の経営にどう影響しているかも含めて、今後、この施策に関しましては、しっかりと検証しつつ進めていくべきと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、小野委員、お待たせしました。よろしくお願いします。
○小野委員 遅刻してしまいまして失礼いたしました。大変申し訳ないのですが、議題2の部分について発言をしようと思いますが、遠藤先生、よろしいでしょうか。
○遠藤部会長 よろしくお願いいたします。
○小野委員 ありがとうございます。
議題2に関しましてですが、非営利性を確認するポイントを取りまとめるということは非常に意義が大きいと思います。特に規定のゆるさを利用するかのような意図で一般社団法人を新設とか、あるいは購入するなどして新たに医療サービスを提供するような経営主体があるのであれば、保険診療の扱いの有無とは関係なく医療の社会的な意義と公益性に鑑みて、その経営面での行動は節度あるべきものだと思います。このような形で運用が徹底されることが望ましいと思います。
その上で、特に事業費用明細書の様式5の関係事業者の取引の状況に関する報告書について、複数の業務をまとめて同一の事業者に委託する場合には、委託する業務ごとに取引の内容・取引金額欄を記載することと念押しされたのは、非常に評価できると思っております。例えば委託料というふわっとした記載だと何のために行っているのか不明確なのですけれども、コンサルティング料だとか、広告費だとか、システム運用費という形で利益移転の抜け穴として使われることがないようにより詳細な記述を促すことは、それぞれの費用の価格の適正性を確認する上でも望ましいと思っております。
今後、記入方法のマニュアルなどを取りまとめるようなことがあれば、それらを具体的に例示し、記載を促すべきだと思います。その上で、適切な記載がないようであれば、そのこと自体をもって都道府県における介入的な監督の端緒とする運用も望ましいと思います。
また、医療法人に対する監査等も同様かもしれませんけれども、こうした業務を実際に行う自治体の体制の支援について、例えばマニュアル等の形でチェックポイントなどを適切に確認して提示し、さらには人員面での体制の整備への支援というようなことについてもお願いをしたいと思います。
どうもありがとうございました。以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
ほかに何かございますか。会場参加の方でも結構です。
それでは、伊藤悦郎委員、よろしくお願いします。
○伊藤(悦)委員 今回、厚生労働大臣の認定というようなことでございますので、可能な限り明確な基準を設定すべきではないかと考えてございます。また、継続的に業務を改善していく必要性は大変重要ですし、着実に進めていくということが大事なのだろうと思ってございます。
そういった中で、既に先進的に取組を進められている医療機関もあろうかと思いますし、その一方で、これから取組を始めていこうという医療機関もあろうかと思います。そういったようなものがございますので、公平性の観点ということから適切な基準になるように工夫のほうをお願いしたいと思います。
また、医療DXの活用などによりまして効率化をしていくということで、仮に人手を減らすといったようなことができるかもしれませんけれども、残った医療従事者の負担がその後どうなっていくのか、そういったことをぜひとも国におきましては丁寧に状況を見ながら進めていただきたいと思いますし、そこのフォローもしていただければと思ってございます。
保険者といたしましては、医療機関の労働生産性が高まっていくことに大きな期待をしているところでございます。今後、新たな地域医療構想を進めていく中で、より一層、地域の医療提供体制の効率化を進めていくということと併せまして、各医療機関それぞれによります業務の効率化といったものが、ある意味で両輪といったような形で積極的に、そして、着実に取組が進むようにお願いをしたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょう。オンラインでも結構です。それでは、大体御意見は出尽くしたということだと思います。
ありがとうございました。報告事項ではありましたけれども、非常に重要な御意見、あるいは御要望があったかと思います。
事務局におかれましては、そういった御要望・御意見等も踏まえまして今後の議論を進めていくように、よろしくお願いいたしたいと思います。
それでは、用意いたしました議題は全て終了いたしましたけれども、全体を通しまして何かございますでしょうか。
それでは、角田委員、どうぞ。
○角田委員 日本医師会副会長の角田でございます。本日のこの社会保障審議会医療部会をもって私は委員を退任いたしますので、一言短く御挨拶させていただきたいと思います。
本当にこの医療部会は医療政策の中枢的な審議の場で、各委員の先生方がそれぞれのお立場から真摯に現実的で現場感あふれる御意見をいただきました。そして、一つの方向性をつくって国へ上げるという形になっております。
御存じのように、今、2040年を一つのターゲットイヤーとして、医療提供体制をしっかりと議論しているところでございます。社会保障審議会医療部会の意見として決めた方向性が、しっかり国の施策に具体的に生かされるようお願いしたいと思います。
遠藤部会長をはじめ、構成員の皆様・国の担当者の方々に心より御礼を申し上げまして御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
○遠藤部会長 角田委員、どうもありがとうございました。
本部会の議事運営に伴いまして大変御尽力いただきまして、私からも御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
それでは、全て意見は出尽くしたと思いますので、事務局にお返しをいたします。事務局、どうぞ。
○医療政策企画官 次回の医療部会の詳細につきましては、決まり次第、改めて御連絡をさせていただきます。
以上です。
○遠藤部会長 それでは、本日の会議はこれまでとさせていただきたいと思います。
本日は、大変お忙しいところ、お集まりをいただきまして、どうもありがとうございました。
委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席くださいまして誠にありがとうございます。
本日は、委員の先生方におかれましては、あらかじめオンライン、または現地会場での参加を御選択いただいた上で御出席をいただいております。
最初に、委員の異動がありましたので御紹介をさせていただきます。
米川委員の御後任としまして、健康保険組合連合会常務理事の伊藤委員、井上委員の御後任としまして、日本経済団体連合会常務理事の岩崎委員が就任されております。
まず、伊藤委員、岩崎委員より一言御挨拶をお願いしたいと思います。
伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤(悦)委員 健保連の伊藤でございます。本日から医療部会の委員ということでございます。医療部会のために精いっぱい発言をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○医療政策企画官 次に、岩崎委員、お願いいたします。
○岩崎委員 経団連の常務理事の岩崎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○医療政策企画官 ありがとうございました。
本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、内堀雅雄委員、神野委員、望月幹也委員より御欠席との御連絡をいただいております。医療部会の総委員数は24名で、定足数が3分の1の8名となっております。本日、21名の委員の方に御出席をいただいておりますので、定足数に達していることを御報告申し上げます。
また、小野委員より遅れて御参加をされるとの御連絡をいただいております。
次に、資料の確認をさせていただきます。お手元に議事次第、委員名簿、座席表のほか、資料1、2、3、参考資料の1-1から1-3、参考資料2を御準備いただければと思います。
報道の方でカメラ撮りをされている方がおられましたら、ここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
では、以降の進行は遠藤部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○遠藤部会長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
まず、議事に入る前に欠席される委員の代理出席についてお諮りをしたいと思います。本日御欠席の内堀雅雄委員の代理としまして風間参考人、神野委員の代理といたしまして猪口参考人の御出席をお認めいただきたいと思いますけれども、よろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、議事に移らせていただきます。
最初の議題は「睡眠障害の標榜について」でございます。
事務局から関連の資料の説明をお願いしたいと思います。
○保健医療技術調整官 医政局総務課の九十九でございます。
資料1を御覧ください。今回は睡眠障害の標榜についてでございますが、こちらの内容につきましては医道審議会のほうで御議論いただきまして、先日、政令改正を行った内容の御報告でございます。
1ページ目、まず、ここに書いておりますとおり、医療法における広告規制の基本的な考え方について御説明させていただきます。
そもそも医療は人の生命・身体に関わるサービスであり、不当な広告により受け手側が誘引され、不適当なサービスを受けた場合の被害はほかの分野に比べ著しい。
2つ目としまして、医療は極めて専門性の高いサービスであり、広告の受け手はその文言から提供される実際のサービスの質について事前に判断することが非常に困難という背景がございまして、このようなことから限定的に認められた事項以外は原則として広告禁止というのが医療広告のルールであります。
この中で限定的に列挙されたものの一つとしまして、➁で診療科名となりまして、今回はこちらの議論になります。
2ページ目、こちらは条文でありますけれども、第6条の5のところに、今ほど申し上げましたような限定的に広告可能な事項の一つとして診療科名が記されておりまして、第6条の6でありますけれども、こちらの診療科名は医業及び歯科医業につき政令で定める診療科名とされております。また、こちらの政令の制定、または改廃の立案をしようとするときは、医学医術に関する学術団体及び医道審議会の意見を聴かなければならないとされております。
3ページ目、こちらが日本睡眠学会から2025年4月に医政局長宛てに出された要望書の内容でございますけれども、標榜診療科についての要望ということで、国民・患者の睡眠障害の診療を行う医療機関へのアクセスを向上させる観点から、医療法で定められる標榜可能な診療科名について、内科・精神科等の単独で標榜できる診療科名と組み合わせて標榜ができる用語の一つとして新たに睡眠障害を追加したいという要望でございました。こちらを踏まえまして、昨年9月から審議を開始しております。
4ページ目、こちらは標榜診療科名に関する基本的な考え方でございまして、こちらは標榜部会の前身に当たります委員会において考え方を整理されておりまして、具体的にはここに書いております➀~➃の基準に従って議論いただきました。
1つ目が、独立した診療分野を形成していること。
2つ目が、国民の求めの高い診療分野であること。
3つ目が、診療科名が分かりやすく国民が適切に受診できること。
4つ目が、国民の受診機会が適切に確保できるよう、診療分野に関する知識・技術が医師に普及・定着していること。
このような観点で計3回御議論いただきまして、5ページ目が3月の第3回の議論の取りまとめでありますけれども、こちらに書いてありますとおり、睡眠障害を組み合わせで標榜可能な診療科名に追加することは適当であるという結論でありました。
3つ目の○でありますけれども、睡眠学会においては本部会における議論等を踏まえ、患者や住民自身が自分の症状等に合った適切な医療機関の選択を行うことに資するよう、引き続き関係学会と連携の上、必要な取組を進めていただきたいとなりました。
6ページ目、こちらがこれまでの議論のスケジュールでありますけれども、先ほど申し上げましたとおり、昨年9月に第1回の議論、1月に第2回の議論を行いまして、いずれも睡眠学会から質疑応答に対応いただきました。3月に議論の取りまとめを行いまして、その後にパブリックコメント、医学医術に関する学術団体への意見照会等を経まして、先月末に改正政令の公布、今月の1日に改正政令が施行されたところでございます。
7ページ目、こちらが標榜可能な診療科名の政令改正後のものであります。
➀が単独で標榜可能な診療科名となりまして、このピンクの中に書いている診療科については単独で標榜可能なものになります。
➁は単独での標榜はできませんが、ピンクの中に書かれております単独で標榜可能な診療科名と組み合わせることで標榜が可能なものでありまして、具体的には区分として(a)の身体や臓器の名称のくくりであったり(b)の患者の年齢性別等の特性であったり(c)の診療方法の名称、そういったものがありますけれども、今回は(d)の患者の症状、疾患の名称のところに睡眠障害と新たに加わるような政令改正を行ったところでございます。
8ページ目、具体的に不合理な組み合わせのある名称もございますので、その例示であったり、歯科医業に関する標榜について記載したものでございます。
説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、ただいま説明のあった内容につきまして、御意見・御質問等があればいただきたいと思います。
まずは会議室で御参加の方から承りたいと思いますが、いかがでございましょうか。
岡委員、どうぞ。
○岡委員 参考資料を見ますと、不眠を訴える方が国民の25%いるという調査もありますので、睡眠障害を標榜可能な診療科名に追加することで受診できる窓口を国民に明示できるようにする意義は大きく、この件については賛同したいと思います。
そして、今後は睡眠障害に悩んでいる人を適切に拾い上げることが重要と考えておりますし、不眠の訴え以外に日中に眠気を感じたという人が34.8%ということでございます。これらの症状が睡眠時無呼吸などによる睡眠障害に起因している可能性があることは、まだ国民に周知されていないように思います。睡眠の質や眠気などの症状についても睡眠障害による可能性があることをぜひ国民に周知するようにしていただき、睡眠障害の患者さんの医療アクセスが向上するように持続的に取り組むことをお願いしたいと思います。
もう一つは、睡眠障害を診療できる医師を増やしていくことです。私も医師ですが、不眠を訴えると単純に眠剤を出すということで終わってしまうことも結構多いですけれども、生活習慣の改善とか睡眠リズムの改善、そういう指導も重要だと思いますので、こういうことに関して医学教育の段階からやるということも一つの考え方ですし、今の現役の先生方に睡眠障害の診断・治療を学ぶ場を設けることも、ぜひ厚労省のほうで検討いただければと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 今回御提案の睡眠障害の標榜につきましては、御説明がありました資料1の4スライド目の基本的な考え方に記載がありますように、患者や住民自身が自分の症状などに合った適切な医療機関の選択を行うことを支援する観点から定められたものと受け止めております。
睡眠障害に限った話ではないと思いますが、患者にとって診療科名だけでは自身の症状などに合うのかどうか分からずに悩むこともあろうと思っております。患者の適切な医療機関の選択・受診に向けて、広告規制に関する適切な対応はもとより、医療機能情報提供制度の活用・周知などについても、引き続き御対応いただきたいと考えております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインでお手を挙げておられる先生に移りたいと思います。
では、角田委員、どうぞ。
○角田委員 角田でございます。報告事項の睡眠障害の標榜ということでございますが、私からは標榜診療科という総合的なお話をしていきたいと思います。
標榜診療科に関しましては、資料1の4ページの基本的な考え方があるように、患者や住民自身が自分の症状等に合った適切な医療機関の選択を行うことを支援する視点が前提となります。その観点からは、基準の中でも独立した診療分野を形成していること、また、診療科名が分かりやすく国民が適切に受診できることが重要と考えております。
今後は、例えば以前から話題になっています総合診療科などを含めまして、新たな診療科名が正式な手順にのっとって申請された場合など、医学医術に関する団体の意見や医道審議会、医道分科会、診療科名標榜部会、これにおいて今述べましたような観点を含め、総合的にしっかりと判断される必要があると考えております。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、同じくオンラインで鈴木委員、よろしくお願いします。
○鈴木委員 私も睡眠障害を診療していることが国民に分かりやすくなるよう、睡眠障害を内科や精神科など、既存の診療科名と組み合わせて標榜可能な用語として追加する本件に賛同いたします。
これまでの委員の先生方と重なる意見も多いですが、発言させていただきます。睡眠の問題は眠れない、朝に起きられない、日中に強い眠気があるといった症状として現れるため、本人が体調、自身の体質だったり、生活習慣、自身の努力不足の問題だと捉えて、医療機関への受診に至らないケースも少なくないということも伺います。
しかし、実際には睡眠障害そのものや、その背景に様々な疾患が関係している場合もあり、適切な診断や治療によって改善が期待できることについて、国民の理解はまだ十分ではないように感じています。睡眠障害という言葉が医療機関の標榜として分かりやすく示されることで、これは相談してよい症状なのだ、医療につながっていい問題なのだと感じられる方が増え、適切な医療機関へのアクセス向上につながることを期待します。
また、睡眠障害を標榜する以上は、その名称に見合った専門的知識や診療体制が確保され、患者が安心して相談できる環境がさらに整備されていくことを期待します。
睡眠の問題を抱えながら我慢を続けている方が早い段階で相談や受診につながるきっかけとなることを望んでいます。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、野村委員、よろしくお願いします。
○野村委員 野村と申します。よろしくお願いします。
睡眠障害の標榜について、その目的からも異論ございません。資料にもございました、早期治療や質の高い診療を受けることに結びつくなど、重要なものであると考えております。同時に、私たちも受診を考える上で、こうした標榜などを目にすることで存在を知ったり、受診につながるものであります。睡眠障害など、特に専門的な治療などは、研修や学会参加など、一定の質も保持していただけると、より標榜の意義も高くなるのではと今後に向けて感じております。
また、今回の検討会での睡眠障害の内容とは少しずれますが、こうした標榜の表記につきまして複数の表記があったり、小児に関しては、小児科と標榜があっても受診した際に専門ではないのでと受診できないケースもあります。地域の実情に合わせ、対応法も違うかと思いますが、標榜はまさに私たちの受療行動につながる一つの手段であります。よりよい受療行動に結びつくように、4ページにもありますように、基本的な考えに合わせて引き続き検討をよろしくお願いします。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、オンラインでお手を挙げている方がおりませんので、会場参加の委員でいかがでございましょうか。よろしゅうございますか。
それでは、大体御意見は出尽くしたかと思います。これは報告事項でございますので、この議案については以上とさせていただきたいと思います。
それでは、次の議案であります「一般社団法人が開設する医療機関の非営利性の確認のポイントについて」に移りたいと思います。
事務局から関連の資料の説明をお願いいたします。
○医療政策企画官 医療政策企画官でございます。資料2について御説明をさせていただきます。
1ページ目、ポイントの作成に当たってというところの1番の経緯でございます。今年1月の医療部会で御議論いただきまして、医療機関を開設する一般社団法人に対して、毎会計年度、事業報告書、貸借対照表、損益計算書を都道府県知事等に届け出るということを義務づけたところであります。その際、都道府県に対して非営利性の確認のポイントを示すべきとされておりますので、今回、改めて非営利性の確認のポイントを整理させていただきたいということであります。
2番の位置づけというところを見ていただきたいと思います。今回、政令を改正して3つの書類の届け出を義務づけましたので、それを基にどのように確認を行っていくか。また、これまで平成5年の医政局の通知、平成19年の医政局通知で、医療法人、または一般社団法人の非営利性を確認する際のポイントを示してきたところでありますので、これまで示してきた内容をさらに具体化する、明確化するという形で整理をさせていただいているものであります。
具体的にはその下の表の(1)~(5)の非営利性の観点に基づきまして、それぞれどの書類でどういった内容を確認していただくかということを整理していっております。
今後、具体的に次の2~4ページの表の形で整理をした内容を都道府県等に通知をすることとしたいと考えております。ただ、その際に、今までも都道府県等におきましてはそれぞれの地域の実情ですとか、審査・指導の体制を踏まえて創意工夫をしながら非営利性の確認を行ってきていただいているという実態がありますので、そういった実態を踏まえつつ、今回お示しする確認のポイントに沿った対応していただくということを求めていきたいと考えております。
2ページの表のところを見ていただきたいと思います。(1)法人の活動目的が営利を目的としていないことであります。右の確認書類、確認方法の例というところを見ていただきたいと思います。これは今でも都道府県等で確認をしていただいていることでありますが、まず、開設時の届け出、定款等で地域医療の確保・公衆衛生の向上など、これに類することを目的としているかということを確認していただくということであります。併せて物品の販売など、営利を追求する内容が記載されていないかといった点を確認していただく。これが満たされていない場合は変更を求めるということであります。
それから、最後の欄の事業報告書であります。これは新しい内容として今回お示しするものであります。ポツが2つございますけれども、一般社団法人の場合、医業以外にも様々な業務を行う場合があります。その医業以外の業務につきまして、投機的な取引、高利の融資など、公の秩序や善良の風俗を害する恐れのある事業でないかどうかということの確認を行っていただきます。これも既に幾つかの都道府県等でこういったことを確認している実態があるということでありますので、今回お示しをしたいと考えております。
また、最後のポツですけれども、事業報告書の役員の欄を確認し、医療法人を開設する医療機関の管理者が役員に記載をされているかということを見ていただくということを示したいと思っております。
次の3ページの(2)利益の移転の禁止であります。これも今までもお示ししてきたものでありますし、既に都道府県でも確認をしていただいているポイントになります。定款で剰余金の配当をしないということが定められているかを確認して、定められていない場合は変更を求めるということであります。
また、今回義務づけることにした事業報告書や貸借対照表等で、ここに記載をされているような確認を行っていただきたいと思っております。事業報告書においては、その他の項目として工事や医療機器の購入、また、リース契約などがある場合には、その内容を記載するということを求めております。その内容を見ていただいて、契約内容が適切かどうかというのを確認していただくということであります。具体的には、例えば借料が医療機関の収入の一定割合とされていないかどうかといったことなどを見ていただくということであります。
また、その下、貸借対照表、損益計算書でも現預金が財政規模に比して過少でないこと、債権、また、債務が財政規模に比して過大でないこと、事業費用が過大でないこととお示しをしたいと考えております。これは一律に現預金が小さい、または債権・債務が過大だということで何か問題があるということではありませんけれども、非営利性を確認する端緒として、現預金が過小でないこと、債権、または債務が過大ないことといったところを注目していただくということでお示しをしたいと考えているものであります。
次の4ページ目の(3)法人が解散した際の残余財産の帰属先を制限しているかどうかということであります。こちらについても今まで一般社団法人が開設する医療機関に対して求めてきたものでございますが、今回さらに医療法人並みの確認をしていただくということで新たにお示しするものであります、法人が解散した際の残余財産の帰属先につきまして、国、または地方公共団体、または持ち分なし医療法人等から選定されているかが定款に明記されているかを確認していただく。明記されていない場合は定款の変更を求めるということを行っていただきたいと考えております。
その下の(4)法人の役員が原則として営利を目的とする法人の役員と兼務をしていないということであります。こちらについても今回義務づけました事業報告書、貸借対照表等で確認をしていただくことになりますが、原則兼務をしていないことになっていまして、兼務がある場合には事業報告書等で非営利性に影響を与えない規模での取引になっているかどうかというのを関係書類で見ていただくということであります。例えば特定の役員が兼務する営利企業との集中的な取引、または非常に高額な取引がないかどうかというところを見ていただくという趣旨であります。
それと同様の趣旨で貸借対照表、損益計算書、附属明細書などでも、そうした非営利性に影響を与えない取引がどうかという観点で見ていただくということをここにお示しをしたいと考えております。
最後の行の(5)の一社員一議決権であることであります。こちらについても医療法人並みの確認をするということで、一社員一議決権の例外が定められていないかというのを確認していただくということをお示ししたいと思っております。
5ページ、非営利性確認の実施時期についてであります。(1)の書類の提出時期であります。今申し上げた定款や開設時の届け出、事業報告書等が、いつ頃に都道府県知事等に出てくるかということを整理したものであります。定款、開設時の届け出などについては開設時、またはその内容が変更されたときに出てきますので、そのときに確認をしていただく。
それから、事業報告書、貸借対照表、損益計算書等につきましては、毎会計年度終了後3か月以内に届けられますので、そのタイミングで確認をしていただくことになります。
その下の(2)の確認の実施時期等についてというところを見ていただきたいと思います。今回の非営利性の確認のポイントにつきましては、この医療部会でお認めいただきましたら、本年夏には都道府県知事等に通知をさせていただきたいと考えております。ですので、この通知の発出後に新たに開設される一般社団法人立の医療機関については、この確認のポイントに沿った対応をしていただきたいと考えております。
また、既に開設された一般社団立の医療機関につきましては、令和9年度以降に事業報告書、貸借対照表、損益計算書等を用いた非営利性の確認を行っていただきたいと考えております。
特にその下に小さなポツが4つ並んでおりますけれども、上から3つ目のポツになりますが、今回、非営利性の確認につきましては、現在、立入検査のときにも行っていただくことになっております。ですので、令和9年4月以降の立入検査のときから今回お示しする確認のポイントを踏まえた対応をしていただきたいと思っております。ただ、令和9年度中に全ての医療機関の立入検査が行われるわけではありませんので、令和9年度中に立入検査が行われない場合については、9年度に提出されてくる事業報告書、貸借対照表、損益計算書、それから、これと併せまして、今回の確認のポイントに適合した定款の提出を医療機関から求めるなどして確認を行っていただくということを都道府県等にお願いをしたいと考えております。
最後の(3)の行政指導等との関係であります。非営利性の確認ができない場合に行政指導としてどこまでできるかということを整理したものであります。
まず、開設許可の申請におきましては、非営利性が満たされない場合には、医療法7条7項に基づき開設許可を与えないことができるとされております。それから、毎年度の事業報告書等の確認や立入検査によって非営利性が確認されない、徹底されていないという場合には、都道府県知事は改善措置命令、業務停止命令ができる、また、この命令に違反した場合は、許可の取消し、期間を定めた閉鎖命令を行うことができるとなってございます。こういった辺りを整理して、都道府県知事等にお示しをしていきたいと考えております。
資料の説明は以上でございます。よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
本件は審議事項ということで、もし、これが承認されますと、先ほどお話がありましたように、今年の夏ぐらいに通知をすることを予定しているということであります。何か御意見・御質問等があれば承りたいと思います。
まずは会場参加の委員からお願いしたいと思いますが、いかがでございましょう。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 2点、意見を申し上げます。
1つ目でございますが、お示しいただきました確認ポイントの中には定性的な内容もありますし、各都道府県が対応していく中で、この場合はどうしたらいいのかと判断に迷うこともあろうかと存じます。したがって、自治体間で確認や指導の水準に差が生じないよう、国として都道府県と連携しながらQ&Aで補足するなど、フォローしていただきたいと思っておりますし、適時状況は把握し、本部会に御報告いただければと思っております。
2つ目ですが、医療機関の非営利性というのは医療の公共性を担保する上で重要な役割を果たしていると思います。美容医療など、自由診療が増加している中で、患者・国民に対して、非営利性の重要性についても周知や啓発をしていくことも必要なのではないかと考えております。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。御意見として承りました。
ほかにいかがでしょうか。それでは、オンラインでお手を挙げておられる方が何人かいらっしゃいますので、オンラインに移りたいと思います。
それでは、伊藤伸一委員、よろしくお願いいたします。
○伊藤(伸)委員 日本医療法人協会の伊藤でございます。意見が1点とお尋ねが1件でございます。
資料2の1ページにありますように、医療機関を開設する一般社団法人に対して毎会計年度、事業報告、あるいは貸借対照表、損益計算書を提出するという、この対応に関して私どもは賛同するものであります。医療の公益性に鑑みて確実にこれを進めていただきたいと強く要望するところでございます。
お尋ねの点でございますが、医療法人を開設する一般社団法人において届け出られた事業報告書等の取扱いについてお尋ねをいたします。医療法人に関しましては届け出た報告書については閲覧が可能という形になっておりますが、今回、一般社団に対する閲覧の条項に関して何ら触れられていないところが大変気になるところでございます。医療の公益性・公共性ということを考えますと、一般社団の届け出も同様に誰でも閲覧が可能であるべきだと思いますが、この点についてどうなっているか教えていただきたいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
では、事務局、お答えください。
○医療政策企画官 ありがとうございます。
都道府県等に届け出られた事業報告書の閲覧でございますけれども、現在、届け出られた事業報告書を閲覧させるべきということは求めていないところでありますが、現状どうなっているのかを確認させて、後ほどお答えさせていただきたいと思います。
○遠藤部会長 伊藤委員、今のようなお答えですがよろしいでしょうか。
○伊藤(伸)委員 ありがとうございます。
先ほど申し上げたように、一般社団も医療法人と同様、同じ医療を扱う公益性の高いものということになりますと、閲覧をすることが可能とすべきではないかという意味で意見をつけさせていただきます。また後で回答をいただければと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、石飛委員、よろしくお願いします。
○石飛委員 全国市長会の雲南市長の石飛でございます。私のほうから1点意見を申し上げさせていただきます。
今回、事業報告書等の届け出に関しまして、都道府県知事、もしくは保健所設置市の市長がその届け出先になるということでございますが、都市自治体の事務に関しまして、具体的な事務の内容が都市自治体にとって繁雑なものにならないように、御考慮いただきますようによろしくお願い申し上げます。
○遠藤部会長 御意見として承りました。ありがとうございました。
続きまして、風間参考人、よろしくお願いします。
○風間参考人 福島県保健福祉部の風間でございます。全国知事会の立場から発言させていただきます。
一般社団法人が開設する医療機関に対して事業報告等の都道府県知事への届け出を義務化することについては、医療機関の非営利性の確保の観点から重要な制度改正であると認識しております。その上で、実務を担う都道府県の観点から2点発言させていただきます。
1点目は、今ほども発言がありました都道府県の確認のポイントについてでございます。資料に基づきまして確認方法、より具体的な詳細な内容が記載されているところではあるのですけれども、例えば貸借対照表、損益計算書、附属明細書の記載の確認の方法にあるとおり、都道府県間において解釈、また、運用上の差異が生じかねないと認識してございます。ぜひとも国においては一定の基準の設定について検討をお願いしたいと思います。
2点目、この制度運用に当たりましては都道府県に対する説明会の実施など、丁寧に周知していただくとともに、都道府県の過度な負担とならず、また、実態を踏まえた柔軟な制度運用となるよう、国において継続的な状況把握及びフォローアップをお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。御意見として承りました。
それでは、角田委員、よろしくお願いいたします。
○角田委員 一般社団法人が医療機関を開設する場合、その非営利性を確実に確保することが非常に重要であると認識しています。根本的、かつ確実に非営利性が確保できるというような対応についてもさらに検討を進めるべきと考えております。
また一方で、今回の提案にあるような方法で非営利性を確保することは極めて現実的に重要であると考えております。そのためには、非営利性の確認を行うことにより医療機関に非営利性が担保できていることが実効性を伴っていないといけないと考えております。今回提案されている非営利性の確認作業を都道府県でまずはしっかりと行っていただきまして、その効果があったかどうか、実際にどう変わったかを把握して報告していただき、そして、全国でPDCAサイクルを回していけるようにすべきであると思っております。
また、そういう形で進めていただきまして、そして、将来的には一般社団法人が医療機関を開設する場合、この場合は税法でいうところの非営利型の一般社団法人であることを義務づけるべきと考えております。その方向に向かってしっかりと取り組んでいくべきと考えていますので、よろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 御意見としていただきました。ありがとうございます。
それでは、内堀典保委員、よろしくお願いします。
○内堀(典)委員 歯科医師会の内堀です。歯科医師の立場で御意見を申し上げます。
一般社団法人が医療機関を開設する場合、その非営利性をいかに実質的、かつ確実に確保するかは極めて重要な課題であって、一般社団法人であるか医療法人であるかにかかわらず、医療提供主体としては同等の公益性が求められるべきであって、一般の医療法人と同様の水準で非営利性を確認することが必要であると考えております。
その上で、今回示された非営利性の確認のポイントは一歩前進と評価しておりますが、今後はさらに実態をより正確に把握する仕組みを整備した上で、医療法人制度との整合性を踏まえたより踏み込んだ制度的対応が必要であると考えております。その上で、2つ質問をさせていただきます。
1つ目は、一般社団法人の主たる事務所所在地と医療機関の所在地が異なる場合、都道府県をまたぐような場合で、都道府県での地方社会保険医療協議会での保険医療機関、また、保険医の許認可の場合、なかなか情報の共有ができずに、しっかりとした勤務ができないというケースがあるのですが、今後、そのところをどのように対応していかれるのかをお聞かせいただきたい。
2つ目は、保険医療機関の指定と保険医の登録や指導・監査に関連して申し上げますと、各地方厚生局は、医療法人の場合には開設者である医師・歯科医師に対して行政処分が及びますが、一般社団法人においては、監査等で不正があった場合において、管理者の医師・歯科医師には保険医、また、保険医療機関の取消しといった行政処分が行われますが、医療関係者ではない開設者に対する罰則規定が不十分であれば、実効性の確保に課題が残ると考えております。この点について、医療人ではない開設者に対する罰則規定はどうなっているのかをお聞きしたいです。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
御質問が2つありました。事務局としてお答えできればお願いいたします。
○医療政策企画官 先に伊藤委員から御質問のあった事業報告書の閲覧の件からお答えさせていただきます。事業報告書の閲覧に関しては、一般社団法人法におきまして事業報告書が主たる事務所に保管・備え付けなければならないということは義務づけられておりますが、閲覧に関しては、社員、または一定の債権者に限定をされているということでありまして、第三者が自由に閲覧できることまでは求められていないということであります。
一方で、医療機関を開設する一般社団法人が自主的にホームページ等で事業報告書とか一定の財務書類を公開している場合はあると承知をしております。伊藤委員のおっしゃるとおり、事業報告書等を第三者にも広く公開すべきかどうか、これを義務づけるかどうかについては、運用でできることとできないこと、法律が必要なことがあると思いますので、今後、非営利性の確認をしていく中で考えていくべき課題かなと思っております。
○遠藤部会長 伊藤委員には後でコメントをいただきますが、まずは質問の答えを続けてお願いいたします。
○医療政策企画官 今、内堀委員から御質問のあった2点でございます。
1点目の都道府県をまたぐ場合の情報共有でございますが、これにつきましては、今回の通知の発出と合わせて、都道府県の医療担当部署同士での連携といいますか、一般社団法人立の医療機関に関する情報の共有等を促していくということを求めたいと考えています。あくまで地域の実情を踏まえた上で、今でも一定やっていただいているところがあるとは思いますけれども、今回の非営利性確認と合わせて、さらにそれを促していきたいと考えております。
それから、2点目の開設者に対しての罰則についてでございます。こちらについては医療法人と異なりまして一般社団法人の場合、開設者に対して医療法上の罰則が及ぶところについては、ある程度限定がかかってしまいます。それを医療法人と同等にすべきだということについては運用レベルでは限界があると思いますので、法律改正も含めた検討が必要だとは思いますけれども、それが必要かどうかというところは、今回の非営利性の確認のポイントを示した後の実態の把握などもしながら、引き続き考えさせていただきたいと思っております。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
伊藤伸一委員、いかがでございましょうか。
○伊藤(伸)委員 お答えいただいてありがとうございました。そういう考え方の下で、開設主体が違うとしても医療機関の中で提供される医療という業務、その行為自体に差がない、いわゆる公益性・公共性として差がないとするならば、そこは情報の提供という扱いも公正に整備をされるべきだと思っておりますので、これをぜひ積極的に整備ができる方向でお考えいただきたいと思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、内堀委員、御質問についての回答が出ましたけれども、何かコメントはございますか。
○内堀(典)委員 ありがとうございます。
今、ちまたで一般社団法人が有する医療機関、一般社団の売買であったりとか、吸収合併であったりとか、そういったことが行われております。商法上、それを防ぐことはできないのかもしれませんが、公益性を確保するためには、こういった一般社団の売買といったところにも少し規制をかけていただけるとありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 御意見として承りました。
それでは、松原委員、よろしくお願いします。
○松原委員 私も伊藤委員と同様に、社団法人でありましても医療法人同様の情報開示を求めるというのは重要な点だと考えております。
もう一つ、非営利性の徹底ということを私は大変重要だと思っておりますが、それを目的のように捉えられてしまうと、また違うのかなと思っております。なぜ非営利性の徹底が重要かというと、患者の利益と医療機関の利益が衝突した場合に、患者の利益が優先されるということを徹底していくためには、非営利性の徹底ということが常に求められると考えております。
それが単純に非営利さえ徹底してればいいみたいな、非営利の徹底が目的化してしまうと、逆にそれを指導する行政側、あとは医療機関側も、なぜ非営利をそんなに徹底しなくてはいけないのだと、行政のお金がない中では営利もどんどん入れればいいというような反対の動きを招いていく恐れも考えられます。これは目的ではなくてあくまで医療の公益性、患者の利益を守るための手段として、今、この制度を守るためのサブシステムとして重要なものだという認識が求められると思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見として承りました。
オンラインでお手を挙げている方もいらっしゃらないので、会場参加の山崎委員からお願いします。
○山崎委員 最近、診療報酬とか介護報酬というのは取りっぱぐれがないということで、ファンドによる買収がかなり多くなってきて、医療機関、あるいは介護施設を含めてファンドが随分買っています。問題はそのファンドのスポンサーがどこかというと、外国系の資本が相当入ってきて、そういう外国系の資本が入ってきているファンドほど力があって、どんどん医療機関とか介護施設を買っています。
そういうことを考えると、医療法人にしても一般社団法人にしても役員の国籍条項をきちんと調べて徹底して、それを完全に排除するのか、あるいは一部を認めるのかという議論もここできちんとしてほしいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○遠藤部会長 御意見ですけれども、事務局に現状のお考えをお求めなので、答えられる範囲で結構でございますので、よろしくお願いします。
○医療政策企画官 役員の国籍要件ということですけれども、現状の話だけ申し上げますと、今、医療法人もそうですし、一般社団法人、社会福祉法人もそうですけれども、法人の類型の中で役員の国籍要件を課しているものはないと承知しています。外国籍の者ですとか未成年でも後見人があれば役員になれるというような制度が一般的になっています。
一方で、例えば電気事業法とか放送法とか、一定の業種の中には外国資本の制限を入れているところもあると承知をしていますので、医業についてそうした国籍だとか外国資本のところの制限を入れるかどうかというのは、医療の世界でどうあるべきかというかなり大きな議論が必要だと考えております。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 結局、外国資本が入ってくるというのは投資目的で入ってくるわけですから、先ほど話題にあった非営利性の徹底というところでも事業の利潤が外国に流れることになるわけです。この事は、本来の我が国の社会保障制度の根幹を揺るがす問題だと思います。したがって、ここでもう1回きちんとそこは整理しておかないと、気がついてみたら外国の資本に病院も介護施設も乗っ取られていたということが起きる可能性があるので、なるべくこれは速やかに議論してほしいと思います。私の知っている病院も実は中国系の資本に取られてしまって、完全にそういう系列の中で病院が動いているということがあるので心配しています。
○遠藤部会長 御意見として承りました。ありがとうございます。
お待たせしました。山本部会長代理、お願いします。
○山本部会長代理 以前のこの部会でこの案件が議論されたときに、医療法人並みの基準にすべきではないかという御意見がたくさん出たと思います。ただ、そのときは初めの一歩だからということで前に進んできたという経緯があると理解しております。
今日の議論の中でも確認のポイントについても極めて定性的で、都道府県の現場が相当混乱するのではないかとか、情報開示の問題とか、いろいろ問題点が指摘されておりますので、今日ここで確認のポイントが決まったからといってちゃんちゃんではなくて、これは医療部会のメンバーのみならず医療界でも関心の高い案件でありますので、引き続きしっかりアップグレードしていくように努めていただきたいと思います。要望でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、伊藤悦郎委員、どうぞ。
○伊藤(悦)委員 一言だけになります。既に他の委員からもお話が出てございますし、これまでも健保連からも申し上げてきたところでございますけれども、今回の一般社団法人の非営利性の確保、それから、経営の透明化、こういったものは非常に重要だと考えてございますので、事務局にはしっかり取り組んでいただきたいと思います。
今回、ポイントが示されたということでございますけれども、実際に運用していくという場面におきましては、この内容だけで判断ができるかどうかというと、なかなか難しいケースもあるのではないかと思ってございます。できる限り具体的な事例などを集めていただいて、その情報を都道府県が判断する際の参考として国から示すといったようなことも必要だろうと思いますし、運用開始後のフォローみたいなものをしっかりお願いをして、いい形でこのスキームが動くようにお願いをしたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
岡委員、どうぞ。
○岡委員 先ほどの伊藤委員の質問と重なる感じですが1個質問です。情報開示は難しいということは承知しましたが、今、医療法人はMCDBというデータベースを用いて診療報酬改定の医療政策に資するデータを出しておりますが、今回、このような届け出制をすることによって、今後、一般社団法人は開設医療機関のデータも出すようなことを国として考えているのかということをお聞かせください。
○遠藤部会長 では、事務局、よろしくお願いします。
○医療政策企画官 ありがとうございます。
今回、都道府県のほうに事業報告書とか財務諸表を義務づけることにしたわけですけれども、医療法人と同様のデータベース化をするというところまでは、現在まだ考えていないところであります。
○遠藤部会長 岡委員、いかがでしょう。
○岡委員 将来的に、こういうデータがせっかく出ていますので、これなら個々の情報開示ではないので、全体のものであるので、今の日本の医療の状況を知るには非常に重要なデータになります。ぜひ今後検討いただければと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
オンラインでも結構ですけれども、ほかにいかがでしょうか。大体御意見は出尽くしたということでよろしゅうございますか。
様々な運用上の課題であるとか、将来的に医療法人との整合性をさらに進めるべきだとか、いろいろな御意見は出ておりますけれども、これは審議事項ということでございますので、御了承いただけるかどうかを諮らなければならないのです。今回、事務局が出されました内容について反対という意見はなかったと思いますけれども、承認するということにさせていただいてよろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、本件につきましては部会としては承認いたします。
事務局におかれましては、この通知の発表に向けて適切な対応をしていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、最後のアジェンダになりますけれども「健康保険法の一部を改正する法律の成立について」です。
これは報告事項でございますが、事務局からお願いします。
○医療政策企画官 資料3、健康保険法等の一部を改正する法律についてでございます。こちらは医療部会でも御議論いただきまして、今特別国会に提出をしていたものであります。去る6月5日に国会で成立し、公布がされておりますので、その点を御報告するものであります。
1ページ目の概要を見ていただきたいと思いますが、赤い枠囲みのところの3の➁であります。医療機関の業務効率化・勤務環境改善を支援する新たな枠組みを設けることとしたものであります。地域医療介護総合確保基金に新たな事業を設けるほか、厚生労働大臣が積極的・計画的に取り組む病院を認定する仕組みを設けるということであります。こちらは令和9年の1月1日、または令和9年4月1日施行となっておりますので、施行に向けて準備を進めたいと考えております。
2ページ目以降に衆議院厚生労働委員会、参議院厚生労働委員会での附帯決議をつけさせていただいております。
3ページの一番上の6番に今申し上げた医療機関の業務効率化・勤務環境改善に関する附帯決議の部分がございます。
また、6ページの六のほうにも参議院厚生労働委員会での同様の附帯決議をいただいているところであります。
この附帯決議の内容をしっかりと踏まえまして、施行に向けて準備を進めていきたいと考えております。
説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
報告事項ではありますけれども、何か御意見・御質問等があれば承りたいと思います。会場参加の委員の方でいかがでございましょう。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 まず、この法律に対しましては、連合として医療部会、医療保険部会で意見してきた中で、出産の保険適用を含む標準的な出産費用の無償化に向けた制度の創設、医療機関における業務効率化・勤務環境改善の責務の明確化、高額療養費の見直しにおける長期療養者への考慮の明確化については連合として評価しているところでございます。ただ、制度改正による患者や医療現場への影響も懸念される課題もありますので、御説明いただきましたとおり、衆参両院の附帯決議を踏まえて、今後は見直しの影響を注視し、具体的な検討や必要に応じて改善することが必要だと考えております。
その上で、今回の業務効率化・勤務環境改善支援につきましては、医療従事者の負担軽減や働きやすい職場づくりを目的とするものであり、人員配置基準の緩和や人員削減を目的とするものではないと理解しております。安全・安心で質の高い医療提供に向けては、人材確保や離職防止策の強化が欠かせません。労働時間の増減などのデータの収集はもとより、現場の負担軽減につながっているのか、しっかり状況を把握していただいて、離職防止に向けた取組強化につながるように対応いただきたいと思っております。
また、ICTやAIなどの新技術の適切な利活用が進むよう、医療機関への財政的・技術的支援も併せて行っていただければと思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見として承りました。
それでは、オンラインでお手を挙げておられる方がいらっしゃいますので、長島委員、よろしくお願いいたします。
○長島委員 日本医師会の長島より意見を申し上げます。国の政策として進める以上、現在の医療機関の厳しい状況を踏まえれば、業務効率化や勤務環境改善への財政的な支援は不可欠ですので、支援事業として法律上に位置づけられたことを評価したいと思います。
一方、地域医療介護総合確保基金には、これまで周知が行き届いていない、運用が複雑である、都道府県も3分の1の負担が必要などの理由で十分には活用されていないという課題があります。本件についても支援を受けるための手続により逆に負担が大きくなってしまっては本末転倒ですので、現場の負担が少ない運用をぜひ考えるべきと考えます。
また、業務効率化・勤務環境改善に取り組む意思はあるものの、経営状況や業務量の要因によって取り組むことが困難な医療機関こそ支援していくことが、より効果的で必要性が高い点も重要です。したがって、より困っている医療機関を救うということを念頭に本事業が進められるようお願いいたします。
最後に、再三申し上げておりますが、業務効率化・勤務環境改善に積極的・計画的に取り組む病院を厚生労働大臣が認定できる仕組みについては、今後、診療報酬も含め、何らかの要件づけに転用されることは決していないようお願いいたします。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見として承りました。
では、風間参考人、よろしくお願いします。
○風間参考人 医療機関の業務効率化・勤務環境改善に係る支援について、医療現場における取組は急務であることから、これらの取組を力強く後押しをするため、地域医療介護総合確保基金の所要額を国の責任において十分に確保するようお願いします。
また、確実な事業実施に向けて地方負担を軽減するための財政的支援をしっかりと行うとともに、都道府県の個別の課題に柔軟に対応できるよう、例えば区分間の配分調整を可能とするなど、取扱いの改善についても引き続き御検討をお願い申し上げます。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
お待たせしました。望月委員、よろしくお願いします。
○望月(泉)委員 地域医療介護総合確保基金の対象事業の新区分として、業務効率化・勤務環境改善に関する事業が改正法によって改正されたのは非常にうれしい限りです。参考資料の10ページを見てほしいのですが、今回、上のほうの四角の➀のところの令和7年度の補正予算で200億円が計上されて、現在、都道府県で各病院がここにアプライしている状況です。ものすごい競争率といいますか、すごい勢いで、各病院はここに手を挙げているわけなのですけれども、とてもではないがお金が足りないという状況ではないかと思います。
令和9年の恐らく1月ぐらいから地域医療介護総合確保基金の対象事業として動き出すと思うのですけれども、ここにR8年度当初予算が647億円とあります。国が647億円の負担で公費が960億円になっているのですけれども、この金額でも各病院になかなか回っていかないのではないかなと思います。今、本当にどの病院も医療DXを入れて業務効率化を図っていきたいのですけれど、原資がなかなかないというような状況ですので、これに終わることなく、ぜひ今後ともこの補助事業を展開してほしいなと、これはお願いですが、希望する病院に行き渡るような形になればいいなと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 御要望として承りました。ありがとうございます。
それでは、木戸委員、よろしくお願いいたします。
○木戸委員 生産年齢人口の減少で人手の確保が厳しくなっていく中、医療機関における業務効率化・勤務環境改善への責務が法的に明確化されたのは大変理にかなうことと思います。附帯決議には医療の安全性や質の担保、患者のプライバシー、個人情報の保護への留意とともに、現場労働者の負担軽減に資する取組となるよう留意することと、大変重要な記載がなされていますので、今後、推進におきましてはこの内容を踏まえ、本来の目的を見失わないことが大切と思います。
電子カルテですとかAI問診システムなどの導入には多くの費用がかかりますけれども、システムの維持や更新にも延々とコストがかかり続けます。日々の我々の診療で得られる医療費、すなわち診療報酬、そして、国費がそれに充てられているわけですが、システムの開発や運用を担うITベンダーへ多くの資金が流れていくことを認識しておく必要があります。もちろん業務効率化によって人件費・事務コストの削減、患者さんに向き合う時間を増やせるなどのメリットもいろいろあると言われていますけれども、システムのコストがあまりにも大きくなると医療機関の経営が逼迫してしまい、現場の医療従事者の待遇にしわ寄せが行きかねません。
近年、医療関係職種の養成校において定員割れが深刻な問題となっており、医療の仕事は負担が大きい割に他産業と比べて報酬が少ないという現状で、そうした状況が続けば、せっかくいろいろシステムが整備されているのに、実際にそれを活用して現場で働く人手そのものが確保できなくなるという本末転倒になる恐れがあります。今後、様々なシステムが導入されていく中で、それによって医療現場で働く人の負担を実際にどの程度減らす効果が得られているのかの検証の必要性につきましては、先ほど永井委員もおっしゃっていましたけれども、コスト負担が医療機関の経営にどう影響しているかも含めて、今後、この施策に関しましては、しっかりと検証しつつ進めていくべきと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、小野委員、お待たせしました。よろしくお願いします。
○小野委員 遅刻してしまいまして失礼いたしました。大変申し訳ないのですが、議題2の部分について発言をしようと思いますが、遠藤先生、よろしいでしょうか。
○遠藤部会長 よろしくお願いいたします。
○小野委員 ありがとうございます。
議題2に関しましてですが、非営利性を確認するポイントを取りまとめるということは非常に意義が大きいと思います。特に規定のゆるさを利用するかのような意図で一般社団法人を新設とか、あるいは購入するなどして新たに医療サービスを提供するような経営主体があるのであれば、保険診療の扱いの有無とは関係なく医療の社会的な意義と公益性に鑑みて、その経営面での行動は節度あるべきものだと思います。このような形で運用が徹底されることが望ましいと思います。
その上で、特に事業費用明細書の様式5の関係事業者の取引の状況に関する報告書について、複数の業務をまとめて同一の事業者に委託する場合には、委託する業務ごとに取引の内容・取引金額欄を記載することと念押しされたのは、非常に評価できると思っております。例えば委託料というふわっとした記載だと何のために行っているのか不明確なのですけれども、コンサルティング料だとか、広告費だとか、システム運用費という形で利益移転の抜け穴として使われることがないようにより詳細な記述を促すことは、それぞれの費用の価格の適正性を確認する上でも望ましいと思っております。
今後、記入方法のマニュアルなどを取りまとめるようなことがあれば、それらを具体的に例示し、記載を促すべきだと思います。その上で、適切な記載がないようであれば、そのこと自体をもって都道府県における介入的な監督の端緒とする運用も望ましいと思います。
また、医療法人に対する監査等も同様かもしれませんけれども、こうした業務を実際に行う自治体の体制の支援について、例えばマニュアル等の形でチェックポイントなどを適切に確認して提示し、さらには人員面での体制の整備への支援というようなことについてもお願いをしたいと思います。
どうもありがとうございました。以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
ほかに何かございますか。会場参加の方でも結構です。
それでは、伊藤悦郎委員、よろしくお願いします。
○伊藤(悦)委員 今回、厚生労働大臣の認定というようなことでございますので、可能な限り明確な基準を設定すべきではないかと考えてございます。また、継続的に業務を改善していく必要性は大変重要ですし、着実に進めていくということが大事なのだろうと思ってございます。
そういった中で、既に先進的に取組を進められている医療機関もあろうかと思いますし、その一方で、これから取組を始めていこうという医療機関もあろうかと思います。そういったようなものがございますので、公平性の観点ということから適切な基準になるように工夫のほうをお願いしたいと思います。
また、医療DXの活用などによりまして効率化をしていくということで、仮に人手を減らすといったようなことができるかもしれませんけれども、残った医療従事者の負担がその後どうなっていくのか、そういったことをぜひとも国におきましては丁寧に状況を見ながら進めていただきたいと思いますし、そこのフォローもしていただければと思ってございます。
保険者といたしましては、医療機関の労働生産性が高まっていくことに大きな期待をしているところでございます。今後、新たな地域医療構想を進めていく中で、より一層、地域の医療提供体制の効率化を進めていくということと併せまして、各医療機関それぞれによります業務の効率化といったものが、ある意味で両輪といったような形で積極的に、そして、着実に取組が進むようにお願いをしたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょう。オンラインでも結構です。それでは、大体御意見は出尽くしたということだと思います。
ありがとうございました。報告事項ではありましたけれども、非常に重要な御意見、あるいは御要望があったかと思います。
事務局におかれましては、そういった御要望・御意見等も踏まえまして今後の議論を進めていくように、よろしくお願いいたしたいと思います。
それでは、用意いたしました議題は全て終了いたしましたけれども、全体を通しまして何かございますでしょうか。
それでは、角田委員、どうぞ。
○角田委員 日本医師会副会長の角田でございます。本日のこの社会保障審議会医療部会をもって私は委員を退任いたしますので、一言短く御挨拶させていただきたいと思います。
本当にこの医療部会は医療政策の中枢的な審議の場で、各委員の先生方がそれぞれのお立場から真摯に現実的で現場感あふれる御意見をいただきました。そして、一つの方向性をつくって国へ上げるという形になっております。
御存じのように、今、2040年を一つのターゲットイヤーとして、医療提供体制をしっかりと議論しているところでございます。社会保障審議会医療部会の意見として決めた方向性が、しっかり国の施策に具体的に生かされるようお願いしたいと思います。
遠藤部会長をはじめ、構成員の皆様・国の担当者の方々に心より御礼を申し上げまして御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
○遠藤部会長 角田委員、どうもありがとうございました。
本部会の議事運営に伴いまして大変御尽力いただきまして、私からも御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
それでは、全て意見は出尽くしたと思いますので、事務局にお返しをいたします。事務局、どうぞ。
○医療政策企画官 次回の医療部会の詳細につきましては、決まり次第、改めて御連絡をさせていただきます。
以上です。
○遠藤部会長 それでは、本日の会議はこれまでとさせていただきたいと思います。
本日は、大変お忙しいところ、お集まりをいただきまして、どうもありがとうございました。

