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第122回社会保障審議会医療部会 議事録
日時
令和7年12月8日(月)15:00~17:00
場所
全国都市会館 3階 第1会議室
議題
- 令和8年度診療報酬改定の基本方針について
- 医療機関の業務効率化・職場環境改善の推進に関する方向性について
- 令和7年度補正予算案について(報告)
- 医療法等の一部を改正する法律の成立について(報告)
議事
○医療政策企画官 定刻になりましたので、ただいまから、第122回「社会保障審議会医療部会」を開会させていただきます。
委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席を賜り、誠にありがとうございます。
本日も前回同様、委員の先生方におかれましては、あらかじめオンライン、または現地会場での参加を御選択いただいた上で御出席いただいております。
本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、石飛委員、井上委員、松原委員より御欠席との御連絡をいただいております。医療部会の総委員数は24名でございます。定足数は3分の1の8名となっておりまして、本日は21名の皆様が御出席となりますので定足数に達していることを御報告申し上げます。
また、内堀雅雄委員におかれましては、途中で御退席されるとの御連絡をいただいております。
議事に入ります前に資料の確認をさせていただきます。議事次第、委員名簿、座席表のほか、資料1-1、1-2、2-1、2-2、3、4、参考資料1-1、1-2、1-3、2-1、2-2、2-3でございます。御準備をいただければと思います。
報道の方で冒頭カメラ撮りしておられる方がおられましたら、カメラはここまでとさせていただきたいと思います。
では、以降の進行は遠藤部会長にお願いいたします。
○遠藤部会長 皆さん、こんにちは。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速議事に移らせていただきます。
最初の議事でございます。「令和8年度診療報酬改定の基本方針について」につきましては、本日、とりまとめに向けて、これまでの議論を踏まえた基本方針案が事務局より提出されております。本日、当部会としてのとりまとめができればよいと考えておりますので、御協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局から説明をお願いいたします。
○保険局医療介護連携政策課長 保険局医療介護連携政策課長でございます。診療報酬の基本方針の議論は全部で5回予定されておりましたが、本日は5回目の議論となります。前回までにも丁寧に御議論いただいておりますので、本日は前回お示しした案からの変更点のみ御紹介したいと思います。
資料の1-1は省略いたしまして、資料の1-2をお開きください。
2ページ、「社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和」という欄に「現役世代の保険料負担の抑制努力の必要性を踏まえながら」との語句を追記しております。
3ページ、上から2つ目の○でありますが「賃上げ、人材確保のための取組を的確に進めることが急務である」という部分に「的確に」との語句を追記しております。
4ページ、一番上の○でありますが「地域医療構想に基づき、医療機関の機能に着目した分化・連携・集約化を図るとともに、入院医療だけでなく、外来医療・在宅医療、介護との連携も含め、地域の課題解決を図ることが重要である」という部分を修正・加筆しております。
5ページ、上から2つ目の○、「質の高い在宅医療・訪問看護の確保」の部分に「薬局の評価」という文言を追記しております。
最後に8ページ、最後の○でありますが、医療DXへの投資についての部分であります。「必要な国の対応を検討しながら」との文言を追記しております。
以上が前回からの修正部分になります。
なお、12月4日には医療保険部会でも5回目の御議論いただいておりまして、本日お示しした案と同じものを示しました。修文を求める意見はなかったことを申し添えます。
以上、資料の説明でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ただいまの説明について御質問・御意見等をいただきますが、本日、オンラインで御参加の内堀雅雄委員が途中退席ということでございますので、まずは内堀雅雄委員から御意見・御質問等をいただければと思います。議題1のみならず、2、3、4でも何か御意見があれば、ぜひいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○内堀(雅)委員 遠藤部会長、ありがとうございます。
公務の関係で、議題1、2、3について、コンパクトに発言をさせていただきます。
まず、議題1についてです。今回提示されました基本方針案については、限られた時間の中で、これまでの議論を丁寧にとりまとめていただきました。関係する皆様のこれまでの御尽力に対し、敬意と感謝を申し上げます。
地域の医療提供体制を維持・確保していく上では、医療機関の経営の安定化と働く方々の処遇改善が不可欠であり、社会経済情勢を適切に反映した診療報酬改定となるよう、各都道府県の意見をとりまとめ、全国知事会の総意として繰り返し求めてきたところであります。基本方針案に盛り込まれた各項目は、安全で質の高い医療提供体制を将来にわたって確保していくため極めて重要な内容となっており、基本方針案について賛同いたします。
診療報酬改定に向けては基本方針案を踏まえ、物価や賃金の上昇を適切に反映し、医療機関の危機的な経営状況の改善に資する内容となるよう、引き続き調整をお願いします。
また、持続的な物価高騰、賃金上昇局面における適時適切な報酬措置についても、持続可能な全世代型社会保障実現のため、着実な対応をお願いします。
次は議題の2についてです。今回示された案については医療現場における人手不足が危機的な課題となる中、これまでの議論を踏まえ、医療機関の業務効率化等に医療界全体、そして、国主導で取り組む方向性を整理していただいたものであり、賛同いたします。今後、国全体での取組水準の向上を図るため、国においては財政面や技術的支援の強化をお願いします。
最後に議題の3です。補正予算案に計上された各事業はいずれも重要なものであり、全国知事会の緊急提言を十分反映していただき、都道府県の立場を代表して御礼を申し上げます。その上で、危機的な経営状況にある医療機関等に対して速やかな対応が必要となることから、事業の早期執行に向け、具体的なスキームや手続等について早急に示していただくようお願いします。また、事業実施に伴う都道府県の財政負担については、制度の活用に地域格差が生じることのないよう、国の責任において確実に地方財政措置を講じていただくようお願いします。
私からは以上です。どうぞよろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、議題1に対する御意見・御質問ということで、会場参加の委員の皆さんの中で御意見があればいただきたいと思いますが、いかがでございましょう。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 とりまとめに当たりまして意見を申し上げたいと思います。
診療報酬改定に当たっては、人材確保という点から医療現場で働く全ての労働者の処遇改善や業務負担の軽減につながる項目を評価しつつ、医療機関の機能分化を強力に進め、患者の状態像に応じて効率的に医療を提供できるよう、4つの視点を踏まえ、めり張りのある改定となるよう対応することが必要と考えます。
ただし、診療報酬上求める基準の柔軟化という点に関しましては、これまでも発言させていただきましたとおり、患者の安全と質の担保を前提に丁寧に議論し、判断していくものだということを改めて申し上げたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、山崎委員、よろしくお願いします。
○山崎委員 今回の診療報酬改定には間に合わないと思いますが、令和10年度の診療報酬改定について抜本的な改革をしなければいけないと考えています。どういうことかと申しますと、11月26日、厚生労働省から令和6年度の医療経済実態調査が発表されましたが、その中で、病院全体としては7.3%のマイナス、その内訳で民間は1.0%、国立病院が5.4%、公立病院が18.5%マイナスというようなことになっています。この中の公立病院の赤字は人件費比率が違うということだと思います。したがって、一般病院と国立病院と公立病院の人件費の比率をきちんとデータとして出して、果たして適正な人件費の比率になっているのかどうかきちんと検証して、診療報酬を決めなければいけないと思っています。
一方で、この報告によりますと、診療所は一人医師医療法人で補助金含めて4.8%のプラスですし、個人の診療所においては28.8%のプラスということが発表されています。このような構造の中で、診療報酬は病院と診療所を一緒に含めてやっていいのか、民間では、ものすごい赤字の部分がある一方で、診療所では若干の黒字を含めて、相当な黒字のところもあるわけでして、診療報酬は、これからの方向性としては病院と診療所を分けて診療報酬を考えていかなければいけないと思っています。
私は10年ぐらい病院の消費損税について財務省と交渉していますが、財務省は医療団体一丸となってまとめて意見を持ってこいと必ず言います。ところが、消費税負担については益税のところもあるし損税のところもあって、益税の団体は反対するし損税のところは改善してくれというのでまとまらないのです。診療報酬も財務省のほうから総枠が厚生労働省に行って保険局で、どういう配分するかというのを決めると思います。
その中で、今までのルールを踏襲したままでの配分になってしまうと、その結果として、前回ここの部会でもお話ししましたが、精神科は全病床の21.6%を占めているのに総枠の医療費の4.3%しか払われていないという、配分上もすごく大きな問題があると思っています。先ほどお話ししたように、診療所と病院と同率でひっくるめて診療報酬改定することの意味をもう1回、ここでするのか、中医協を含めてするのかという議論があってもいいのかなと思っています。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見としていただきました。
岡委員、どうぞ。
○岡委員 今回まとめていただいた診療報酬改定の基本方針については賛同しますし、事務局におかれましては、しっかりと内容を吟味してまとめていただいたことに感謝します。
最後に1点だけ申し上げたいのは、基本的視点の1を重要課題としていただいたことは非常に重要ですが、さらに(2)の2040年頃を見据えた医療機関の機能分化・連携と地域における医療の確保、まさにこれは地域医療構想の取組を指していると思います。地域医療構想のことが大分浸透してきまして、各医療機関の院長といろいろ話していますと、その重要性は認識し、病院も変わらなければならないという意識を強く持っております。ただ反面、現在の経営状況では前に進めないと感じている方が多いのも事実であります。
日本の医療環境の将来を見据えると、地域医療構想を実現することはまさしく必須であり、ですから、これはそのための先行投資と考えていただいて、診療報酬改定で地域医療構想が実現できる環境を整えていただきたいということを最後に申し上げたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、米川委員、お願いいたします。
○米川委員 健保連の米川でございます。今回の基本方針のとりまとめに賛同いたします。お疲れさまでございました。
ただ、保険者として少し付言させていただきますと、まず、基本認識につきまして、先ほど御説明いただきましたように、社会保障制度の安定性・持続性の確保、経済・財政との調和の部分で現役世代の保険料負担に配慮する記載を加えていただきまして、誠にありがとうございます。今後、中医協で診療報酬改定の具体的内容が議論されると思いますが、ここは努力ではなくて抑制の必要性ということで、ぜひ御認識いただければと思います。
また、基本的視点につきましても物価や賃金、人手不足等の対応を重点課題にすることを承知いたしましたが、他の項目についてもしっかりとお応えをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、山本部会長代理、お願いします。
○山本部会長代理 診療報酬改定の基本方針に関しては賛同いたします。
私は特に2番目の治し支える医療の実現のところ、次の地域医療構想に向けてということでありますけれども、ここがしっかり進むような診療報酬での裏付けは非常に重要だと思います。今、岡委員もおっしゃったように、いろいろな病院の経営者もここの重要性はかなり認識しております。それから、新たな急性期医療のトラック、比較的若年者の急性期医療、それから、高齢者の急性期医療の2つのトラックで走るのだということの認識、そのためにも診療報酬でしっかりここを裏打ちすることが重要だと考えます。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインで御参加の方の御意見を承りたいと思います。
神野委員、どうぞ。
○神野委員 私も今回の基本方針に関しましては、特に異議はございません。
2ページ、先ほど来お話がある重点課題である物価、賃金、人手不足等の医療機関を取り巻く環境への変化の対応というところでございますけれども、これを重点課題とする以上は、今後、適正な分配ということを考えていただいた中で、この重点課題にどうつけていくのかということに対して、これから中医協の話になると思います。私は、ただ単に物価、賃金が上がって人手不足だから全部上げろではなくて、ここには効率化に向けてのインセンティブをつけていただくというような分配が必要なのではないのかと思います。
それから、先ほど岡委員、山本委員がおっしゃった機能分化の改善は私も同意させていただきます。ありがとうございます。
そして、最後に今後の課題というのがあります。前回も確か申し上げたと思うのですけれども、2年に1回、診療報酬改定で上がった下がったで大騒ぎするというお祭りはもうそろそろ止めにしていただかないと、私たちの将来予見性ということを考えると、世の中の物価、賃金がどうなった、あるいは日本国の経済状態がどうなったに沿って診療報酬をスライドして決めるべきものではないのかと思います。そういったことによって将来の投資とか、あるいは借り入れといったことが可能になるのではないのかと思っております。
ですので、今後の課題といたしましては、この次の診療報酬改定の議論のときに、早いうちにいろいろな経済情勢に応じたスライド制といったものの議論を始めていただきたいというのを強くお願いさせていただきます。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、野村委員よろしくお願いいたします。
○野村委員 野村と申します。基本方針について詳細な部分までとりまとめいただき、ありがとうございます。私からは異論はございません。
現在、様々なところで診療報酬についての報道などをよく耳にしております。診療報酬が上がることや国民の生活への負担など、どうしても不安にならざるを得ない情報も飛び交っております。ただ、診療報酬が上がるということだけでなく、医療の質を保つために様々な議論をした上での改定であり、国民にもその必要性や重要性が伝わるような説明も必要になってきます。具体的に細かな部分が今後決まってくるかと思いますが、ぜひこの改定で医療を受けられなくなったり、医療不信につながることにならないよう、引き続き丁寧な議論と説明を今後もどうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、小野委員、よろしくお願いいたします。
○小野委員 基本方針に修正を求めることはいたしません。
その上で、神野先生がおっしゃったように、保険医療機関が保険診療を適正に担うことで健全に運営できるようにという基本認識の下で、物価や賃金の変動にいわば機械的に連動するような改定のルール化をするべきだと思います。必要な検討にすぐにでも着手すべきだと考えております。
補正予算での医療機関への支援策は歓迎すべきことなのですけれども、こういった支援策を講ずるための陳情活動を毎年秋の連中行事のようにするようなことは、今後はないようにすべきだと思っております。そうした活動がなくても物価や賃金の変動に見合った改定がルールとして行われて、そのルールを所与として改定に向けた議論が医療政策的な中身に注力できるようにするべきで、公正で透明性が高くて両側が納得できるようなルールを設けることについて議論の土俵が設けられるべきだと考えます。
また、以前、松原先生も御指摘があって、私も指摘したのですけれども、医療分野の雇用規模の大きさを考えますと、あと、裾野の広さ、経済全体における需要サイドを下支えする重要性も踏まえますと、医療の現場で働く従事者もまた現役世代である、その消費支出を支えて、日々の生活を支えて、かつ保険診療による平等な医療を担って保障することは大事だと思いますので、今後は基本的に診療報酬を原資として適正かつ十分な賃上げがなされる必要があると考えております。
以上であります。ありがとうございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、長島委員、よろしくお願いいたします。
○長島委員 長島でございます。まず、今回の基本方針の概要案に異論ございません。
特に具体的方向性の(1)で重点課題と位置づけていただいた物価や賃金、人手不足等の医療機関を取り巻く環境の変化は、病院、診療所を問わず、地域や開設者の種類を問わず、全ての医療機関を直撃していることはデータが示しているものと思います。ここのところを重点課題としてしっかりと対応をお願いしたいと思います。
また、今後は地域医療構想においても、入院、外来、在宅という機能の点から、まずは地域医療が安定的・持続的にしっかりと提供できることを大前提に丁寧に検討していくべきです。また、診療報酬もその観点から検討すべきと考えております。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、木戸委員、よろしくお願いいたします。
○木戸委員 私も特にとりまとめ案には異論はございませんが、1の重点課題のところで1点手短にコメントさせていただきます。
2つ目の○のところに業務改善による医療従事者の人材確保とありますけれども、人口減少が今後急速に進む中で、人材確保はますます大きな問題になってくることが懸念され、お金を出しても肝心の担い手がいなくて、医療や介護が受けられないということに絶対ならないよう、今から対策していくことが大切です。
これは議題2の職場環境の改善の推進、そして、今、大きな課題となっている医師の偏在にも関連するところで、例えば消化器外科学会で勤務が厳しくて若手不足が深刻で、近い将来、がんの手術などに大きな支障が出るかもしれないなど、問題提起がなされています。今、若手も中堅も医師も看護師も様々な職種が保険診療に希望を見出せずに、美容など自由診療に貴重な人材が流出してしまっています。看護職においても、夜勤の待遇が改善しなければ夜の診療の担い手の確保が難しくなってしまいます。
人手不足の地方で地域医療を頑張って担っている方々、時間外の呼び出しや長時間労働になりやすい診療科などにおいて特に担い手の確保が厳しい。でも、誰かがそこを必ずやらなければならないというところには、ぜひ格段の配慮をもって待遇改善を図るべきと思います。待遇とはお給料の問題に限りません。名ばかり宿日直許可で忙しい当直明けも普通に働くとか、夜勤が続いて不規則な勤務で心身の健康を害してしんどくなって離職してしまったりすることがないように、健康確保とか家庭生活と両立できる本来の意味の働き方改革や、DXの推進などで業務負担を減らす取組をセットで行い、働きやすい職場づくりによって、みんなが保険診療に誇りを持って従事できるように、この重点課題に対して、今後、中医協がどう実際に対応されていくのか注目していくべきと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、内堀典保委員、よろしくお願いいたします。
○内堀(典)委員 日本歯科医師会の内堀です。様々な意見がある中で意見を集約してくださって基本方針案をまとめていただき賛同いたします。今後はこの基本方針に沿って、経営規模の小さい医療機関が閉院しないように、地域医療を支えることができる適切な診療報酬改定につなげていただければありがたいと思います。
最後に、遠藤部会長に心より感謝を申し上げます。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
続きまして、望月泉委員、お願いいたします。
○望月(泉)委員 資料1-2の2ページの下のほうから改定の基本的視点と具体的方向性がありまして、○のところですけれども、2年連続5%を上回る賃上げ率であった春闘等により、全産業において賃上げ率が高水準となっている、これはまさに医療従事者、公立病院は特に全て5%程度の賃金上昇を行ってきたわけです。そのときに、今回、ベースアップ評価料というような形で指定された診療報酬にあったわけなのですけれども、とてもこの増加率には足りていないというところが一番の赤字の大きな原因だったと思います。特に我々で言うと、大型急性期病院ほど、人の雇用の多い病院ほど赤字の額がすごく増えてしまって、しかも年間5%とすると2年間でさらに上がるわけですから、2年に1回の診療報酬改定ではとても追いついていかないということがあります。
ここのところ、人件費を診療報酬で指定されて出すという方針、この前の看護師の処遇改善から始まったわけなのですけれども、この方法が果たしてうまくいくかどうかということは、少し検討してもらいたいと思います。
最後に、ここに今後の課題が出ているのですけれども、2つ目の○で現下のような持続的な物価高騰・賃金上昇局面においてということで、諸経費や設備投資の増加及び処遇改善に対応するための支援、これは保険料負担の抑制努力の必要性も配慮しつつ、適時適正に行えるよう検討する必要があるという、まさにそのとおりなのですけれども、これをどうやって検討してくかというところが、今回は出せないと思うのですが、今後の診療報酬改定に合わせても、ここのところは非常に大事なところではないかと思います。全体の改定率がもうすぐ出ると思うのですけれども、診療報酬で病院経営がきちんと成り立つような方向になっていただかないと、本当に全ての医療が倒れていく可能性がありますので、ぜひともしっかりとした診療報酬の改定をお願いしたいところであります。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
続きまして、伊藤委員、よろしくお願いいたします。
○伊藤委員 医療法人協会の伊藤です。今回の基本方針には賛同するものであります、事務局の皆様方には、よくとりまとめていただいたことに感謝を申し上げます。
今回の医療機関の経営が適正に運営できるような対応を要望するということで、補正予算の支給に関しては遅れがないような形で、具体的には年度を超えないように支給を行う、これは必ずお願いを申し上げたいというものでございます。
それから、診療報酬の改定全体に関しまして、地域医療構想を実現するため、特に医療機関機能の整備においては、診療報酬による裏付け、あるいはその誘導というものが必要になるだろうということで、これに関して今後きちんとした体制で議論を重ねていくべきだと思います。これからの地域医療、特に治し支える医療の中核となりますのは高齢者中心の医療ということになっているわけでございますので、急性期の拠点病院の在り方は非常に重要になってまいります。都市部においては規模を拡大しないということが必要になるでしょうし、縮小するようなケースも恐らく多く出てくるのだろうと思います。
それから、特定機能病院の役割ももう一度明確に検討し直さなければ、未来を目指すこの制度も整備するのに非常に難しい面があるだろうと考えます。そんな中で、診療報酬の裏付けというのは非常に重要な役割を示すのだろうと思っています。
あと、神野委員等からも御発言がありましたけれども、この診療報酬の制度自体、この改定の仕組みを誰もが理解することができて、納得ができる、基準が明確でオープンな仕組みを早急につくり上げるべきだろうと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
では、荻野委員、お願いいたします。
○荻野委員 日本薬剤師会の荻野でございます。私からも基本方針については賛同させていただきます。事務局の皆様方におかれましては、丁寧に意見を反映していただきましたことに感謝を申し上げます。
これから将来にわたって医療提供体制の維持・確保につながっていく診療報酬となることに期待をし、見守らせていただきます。ありがとうございました。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、鈴木委員、よろしくお願いいたします。
○鈴木委員 マギーズ東京の鈴木です。このたびは多岐にわたる意見を総合的に勘案して基本方針案として丁寧にとりまとめていただいたことに感謝を申し上げます。提示いただいた案について異論はございません。
地域医療の現場は極めて厳しい現状にあり、まさに今、崩壊の瀬戸際にあると言っても過言ではないと思います。このかけがえのない医療提供体制を将来にわたって守り抜いていくためにも、医療現場の現状や制度の運用について、引き続き国民への丁寧な周知と理解を促していくことに努めていただくようお願いいたします。
その上で、今回の診療報酬改定案を一つの土台にして、決して歩みを止めることなく実態に即した議論と改善を引き続き進めていただきますよう強く要望いたします。改めて、このたびはありがとうございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、会場で何か御意見のある方はいらっしゃいますか。
では、山崎委員、お願いします。
○山崎委員 本日の資料の3ページの具体的方向性というところに、医療機関等が直面する人件費、医療材料費、食材料費、光熱水費及び委託費の高騰という言葉がありますが、こういう個別のところがきちんと診療報酬で分けられていません。例えば入院基本料は、つかみ金で2000円なら2000円の中で、人件費は幾らとか、医療材料費が幾らとか、分けられていません。診療報酬本来の入院基本料と特定入院料の透明化をきちんと図れば、こういう問題は解決していくと思います。したがって、人件費が何%入っていて、何%人件費が上がるから、当然次の診療報酬では何%上げなければいけないと決めれば、個別の点数でもって上げ下げする必要がなくなります。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
ほかにいらっしゃいますか。よろしゅうございますか。
ありがとうございました。それでは、大体御意見が出尽くしたかと思います。
いろいろな御意見も出ましたけれども、この原案につきまして、内容につきましては大筋を認めいただいたと理解をさせていただきます。
それでは、当部会としての基本方針のとりまとめを行いたいと思います。先ほど事務局からお話がありましたように、医療保険部会におかれましては12月4日に基本方針の議論を行って、その内容についてはほぼ了承されていると伺いました。本部会としましては、本日、様々な御意見をいただきました。また、医療保険部会との調整もあるかと思いますので、最終的な基本方針の文案や公表に向けた対応については部会長一任という形にさせていただければありがたいのですけれども、よろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤部会長 特段反対がないということであれば、そのようにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
それでは、2番目の議題に移らせていただきたいと思います。「医療機関の業務効率化・職場環境改善の推進に関する方向性について」でございます。事務局から関連資料の説明をお願いします。
○医療政策企画官 資料2-1と2-2について御説明させていただきます。資料2-1は、前回の11月25日の医療部会でいただいた主な御意見をまとめたものでございます。
資料2-2を御覧いただきたいと思います。医療機関の業務効率化・職場環境改善の推進に関する方向性について、前回の医療部会の御意見を踏まえまして加筆・修正をさせていただいたものになります。加筆・修正箇所に絞って御説明をさせていただきます。
まず、1ページの上のグレー部分のところに黒丸が3つございますが、これは業務効率化・職場環境改善推進に取り組まなければならない趣旨・背景などを改めて簡潔にまとめたものでございます。2040年に向けて高齢者人口がピークを迎え、人口減少がさらに進んでいく中で、医療従事者の確保がますます困難となっていくということ、それに向けまして、この業務効率化・職場環境改善による生産性向上などについて、必要な制度的対応を含めて取り組むことが必要であるということを記載しております。
その下の1番目、業務のDX化の推進について、まず、矢羽根がございます。2行目の後半部分で「その際、全ての医療機関が直ちにDX化に対応できるわけではないことを考慮し、拙速な進め方とならないよう、現場の理解を得ながら丁寧に進める」という旨を加筆しております。
その下、国・自治体による支援等のところでございます。
まず、1つ目の○、今回、令和7年度補正予算案において国費200億円を計上し、より多くの医療機関のDX化を支援することとしております。
2つ目の○、DX化の推進に合わせて必要なデータを収集することとしております。2行目の後ろからでございますが「その際、医療機関の負担が過度なものとならないように留意するとともに、できるだけ簡便な形で収集する方法を検討する。また、医療機関の情報システムと連携できるよう、医療情報の標準化に留意しながら進めることが必要」という旨を記載させていただいております。
3つ目の○、こちらは先ほどの診療報酬改定の基本方針と同様でございますが「医療の質や安全の確保と同時に、持続可能な医療提供体制を維持していくことが重要という視点から、業務の効率化を図る場合における診療報酬上求める基準の柔軟化を検討する」とさせていただいております。
その次の○、こちらは「医療機関が業務効率化に資する機器やサービスの価格や機能、効果を透明性をもって把握できる仕組みを構築する」としております。
追記しましたのは「また」以下でございます。この「業務効率化に資する新たな技術開発等を国としても推進する」という方向性を追記しております。
5つ目の○、これは都道府県の医療勤務環境改善支援センターの体制拡充・機能強化についてでございます。これまでの勤改センターについては勤務環境改善を中心に、助言・指導を行うこととされておりましたけれども、今回、医療法上も業務効率化に関する助言・指導等を行うことを明確化したいと考えております。併せまして、前回の医療部会の御意見を踏まえまして、この地域医療介護総合確保基金を活用した勤改センターへの支援をさらに促進する、また、国から都道府県へ技術的助言を行うという旨を追記しております。
2ページ目の1つ目の○、業務効率化に積極的・計画的に取り組む病院を公的に認定し、対外的にも発信できる仕組みを地域医療介護総合確保法に創設したいと考えております。その際、この認定の仕組みについて「透明性がある分かりやすいものとし、医療従事者の視点を入れることも検討する」ということも追記させていただいております。
次に、医療機関の責務の明確化であります。医療法上の病院、または診療所の管理者について、現在、勤務環境の改善、その他、従事者の確保に取り組む措置を講ずるよう努めるとなってございますが、これに追加して「業務効率化にも取り組むよう努める」という旨を明確化したいと考えております。併せて、健保法上の保健医療機関の責務にも同様の努力義務を明確化したいと考えております。
続きまして、2番のタスク・シフト/シェアの推進、養成体制の確保等でございます。こちらについては追記の箇所が1か所でございます。3つ目の○にポツがさらに3つございまして、その1つ目のところでございます。こちらは養成課程を含めた支援の在り方を検討すると書いてある部分でございますが、2ページ目の中ほどで「医療関係職種の更なる質の向上を図るため」ということを追記させていただいております。
この大きな2番については、全体的に今後具体的な検討を進めていくという方向性を書かせていただいておりますが、この具体的な検討の場、スケジュールなどにつきまして速やかにお示しできるよう、対応していきたいと考えております。
資料の説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。前回からの追記の部分を中心に御説明をいただきました。
本案について何か御質問等はございますでしょうか。
それでは、会場参加の委員の方からお願いしたいと思いますが、岡委員、どうぞ。
○岡委員 今回提示していただいた方向性については賛同したいと思います。その上で、2点だけ御意見を申し上げます。
1つ目は、2ページ目の最初の〇にある業務の効率化及び職場の環境改善に計画的に取り組む病院を公的に認定するということに関して、この方向性については異論がございませんが、認定の仕組みと対外的な発信の仕方は慎重に検討をお願いしたいと思います。というのは、認定された病院と認定を取得できない病院で、今後、医療従事者の確保の観点で格差が大きくなる可能性も否定できないと思います。そうすると、認定されていない病院は医療従事者の確保がさらに困難になる。特に地域差が出ると医療提供体制が維持できなくなりますので、この点だけ慎重に御検討いただきたいということでございます。
2点目は、2ページ目の2の医療従事者確保に資する環境整備についてです。養成体制の充実や若者にとって医療関係職種がより魅力あるものになるように対応ということは非常に重要ですが、ただ、今後、生産年齢人口が少なくなりますので、ここにも限界があると思います。ここはシニア世代にどう長く働いていただくかということも重要だと思います。その意味で、セカンドキャリアとかリカレント教育という文言も入っていますが、シニア世代が75歳ぐらいまでしっかりと働ける職場環境整備、あるいは職場環境の改善というものも視野に入れた検討も追加していただければいいかと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 1ページ目の1ポツ、医療機関の業務のDX化の推進の3つ目の○について、診療報酬上求める基準の柔軟化の検討に当たりましては、患者の安全と質の担保が大前提と考えますので、そうした文言を追加いただきありがとうございます。その前提の下で現場の実態を踏まえ、慎重に検討していくべきと考えております。安全・安心で質の高い医療を担保するには、それを担う人材が欠かせません。そのためには、医療現場で働く方の勤務環境の改善は不可欠ですので、業務の効率化が働く方にとっての職場環境の改善につながるよう、しっかりと支援していただければと思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
続いて、米川委員、お願いします。
○米川委員 今回のとりまとめにつきましては特に異論ございません。
先般、いわゆるデータ収集につきましては、できるだけ簡便な形で収集できるようにしないといけないのではないかということをお話しさせていただきましたが、本日の資料でそのように書いていただきましてありがとうございます。
また、その下、業務の効率化を図る場合における診療報酬上求める基準の柔軟化というところですけれども、これも大変議論の焦点になっておったと思います。この場ではなくて中医協になるのかもしれませんけれども、しっかりと議論していただきたいと思います。
最後に、全般的に医療機関の業務効率化については努力義務と記載されておりますけれども、今後、ますます生産年齢人口が減少して、さらに人手不足になることは分かっておりますので、積極的にDXやICTを活用して職場の環境改善にしっかり取り組んでいただけることを保険者としては期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、山崎委員、お願いいたします。
○山崎委員 国民皆保険制度を持続性のあるものにする中で、必要なデータを集めるための手段としての医療DXを否定するつもりはありません。しかし現在、医療機関が使用している電子カルテの種類とか、あるいは入力のフォーマットがメーカーによってバラバラです。これによって互換性がないということで、電子カルテや、電子処方せんの導入は進んできていますが、共通の規格がきちんと整理されないまま来てしまっています。したがって、個人情報をきちんと保護した上で、そういうデータを分析して政策の決定に反映するという、仕組みは非常にいい仕組みだとは思いますが、それと実情が反映していないような気がしています。
もう一つは、このまま進めていくと、結局Amazonのネットワークを使わないと、データの集積ができないということが現状であって、ほかの産業でも、現在、デジタル貿易赤字が7兆円ぐらいになってしまっています。それに加えて、さらに医療機関もこのネットワークを使うことによって相当な赤字が出ることを考えると、きちんと国産のクラウドのネットワークをつくっていかなければいけないと思います。その辺がどれぐらい進行しているか公表されていません。
さらに、日本精神科病院協会加盟病院は電子カルテの導入率がまだ半分です。半分の病院は電子カルテを導入したいのだけれども、経済的にできない状態にあって、そういう取り残されたグループというのは、精神科病院だけではなくて一般の中小の病院も同じです。これらの病院に対して、きちんと導入する基盤を財政的につけていかないと、政策は財源ありきが政策であって、財源をつけなければいけません。政策だけがどんどん先走っても実現性がなくなるので、その辺はきちんと気をつけてほしいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、勝又委員、よろしくお願いします。
○勝又委員 2ページの2ポツ、医療従事者の養成確保のところですけれども、医療関係職種のさらなる質の向上も入れていただきましたので、方向性案については異論ございません。
一つ意見です。医療機関の業務のDX化の推進に当たりましては、財政支援と勤改センターの体制拡充、それから、機能強化が重要と考えております。令和7年度の補正予算で医療分野における生産性向上に対する支援といたしまして200億円が計上され、取組のイメージとしてスマートフォンによるカルテ閲覧や情報共有、それから、インカムの導入等が挙げられています。これらの活用によって看護においても報告や連絡に伴う時間の削減等の効果が示されているところですので、まずは医療機関の実情に応じた業務のDX化の推進に資するICT機器を導入できること、その上で、継続的に活用できるような支援をお願いしたいと考えております。
なお、DXの導入や活用に当たりましては、デジタル技術の専門知識や技術を持つ人材が必要となりますが、特に中小規模の医療機関ではそのような人材の確保が非常に難しい状況だと考えております。そのため、勤改センターの体制拡充・機能強化を図ることによりまして、医療機関が必要なときにICT導入・活用に必要な助言とか、指導を受けることができるような人材の確保をお願いしたいと考えております。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
山本部会長代理、どうぞ。
○山本部会長代理 今後、生産人口が急激に減少するので、DXの推進によって業務の効率化を行いましょう、これはお題目としては非常にきれいなのですが、現状、開発が進んでいるDXのほとんどが情報の処理の部分だけであって、先ほども出ている生産人口の減少をどう埋めるかというところには全然直結していないと私は非常に感じます。小さなベンチャーがいろいろな開発を進めていますけれども、何せ医療は生身の人間相手ですから、その辺の機械とは一緒にできないという難しさはよく分かります。
ここでこれだけ生産人口の減少、それから、医療従事者確保困難ということを大々的にうたっているからには、その辺の新たなDXの開発というところにぜひ政府も目を向けて、私の知る限りにおいて、ここにAMEDのお金が突っ込まれているとかいう認識がないのです。ですから、この辺は産業界としても、医療はお金が余っている業界ではないから、いろいろな開発を進めるうま味に欠ける部分もあるかもしれませんが、日本の社会全体に大きな影響が出るということを考えると、新たな企業の参入を招くような政策も必要ではないかと考えます。よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインで御参加の委員にお願いしたいと思います。
まず、長島委員、よろしくお願いします。
○長島委員 まず、この方向性についての案に特に異論はございません。その上で、1ポツの医療機関の業務のDX化の推進について幾つか意見を申し上げます。
日本医師会は医療DXの目的は2つ、つまりIT化・デジタル化を進めることで、業務の効率化、あるいは情報連携を進める。その結果、一つは、国民の皆様に安心安全で質の高い医療を提供すること、もう一つ大変重要なことは、医療現場の業務負担・費用負担を軽減することと考えています。
一方、実際には、医療現場には知識・人材・財源が不足しているということで、これは国による全面的な支援が必要です。また、命・健康に直結するので、国民も医療提供側も誰一人取り残さないことが重要です。その観点から意見を申し上げます。
まず、矢羽根のところの2行目に、全ての医療機関が直ちにDX化に対応できるわけではないと、拙速な進め方にならないように丁寧に進めるというのは、まさに今の観点から本当に必要なこと、重要なことかと思います。これを入れていただいたことは評価いたします。
一方、財源等がありませんから、1つ目の○のところで補正予算200億円を計上していただいたと、これも大変ありがたいことと思い、感謝しております。
また、3つ目ですが、データをしっかり収集することは重要ですが、先ほど申したように、医療現場にはそのための知識も人材も足りません、そうすると、どうしても業界業者の協力が必要になります。ただし、そこで業界業者の営利目的のために費用が使われてしまって、そちらに誘導されるということはあってはなりません。国でその辺をしっかりとよく見ていただくことが重要です。
業務の効率化という観点から、4つ目の○で、診療報酬上求める基準の柔軟化は、十分な安全性を担保した上で進めるということは非常に望ましいと考えております。
一方、様々なものが医療現場で負担にならないようにするためには、様々な技術開発を推進していただくのも非常に重要です。そういう形でしっかりと進めていただければありがたいと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
続きまして、日本医師会の角田委員、よろしくお願いします
○角田委員 私から、先ほど岡委員からも触れられましたが、2ページ目の1つ目のところをお話しさせていただきます。本当に現在どの医療機関でも職場定着のために大変な努力をしております。しかし、御存じのように、この厳しい経営状況の下では、充実させることは大変難しいケースも十分あり得るということです。
また、一部の限られた病院だけが公的認定をされて、確保基金とか、場合によっては診療報酬上の経済的にメリットを与えられるといった考えがあるとすれば、そうではなく、厳しい状況の下に置かれて、なかなか職場安定が進まないような医療機関こそを何とかするということのほうが、さらに重要であると考えております。この公的認定制度が単なるイメージ戦略であったり、競争促進などに偏らないようにして、この目的となる地域医療の質向上、医療安全、現場の負担軽減、これを明確化する必要があると思っております。
また、この評価基準は単なるシステム導入の有無だけではなくて、医療従事者の確保の観点から、業務改善効果をより重視すべきであると思っております。
繰り返しになりますけれども、認定制度が都市部など一部の大病院に偏ったり、地方の中小病院が非認定になったりしますと、地域医療の信頼性に非常に悪影響を与える懸念がございます。さらに認定公表によりまして、想定外の人の移動とか集約が起こる可能性も懸念されます。地域での医療人材の不足などが一気に広がることがないようにする必要があります。検討に当たっては慎重に行うとともに、地域医療全体の底上げを図ることが必要です。
また、この認定病院の公表は患者さんにとっても受療行動に影響を与える可能性があります。認定の意味をしっかりと丁寧に説明して、誤解や過度な集中が起こらないような広報が必要であると思います。
また、これを踏まえて安定した認定制度となった場合に留意すべきことは、これはあくまで医療機関の業務効率化・職場環境改善を目的に導入されたものということです。したがって、DX化未対応を理由に医療機関に例えばペナルティを付与したりする仕組み等があってはならない、その辺については十分留意するよう求めます。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、神野委員、どうぞ。
○神野委員 まず、この方向性についてというところで、最初に上のグレーの背景の欄に3つがございますけれども、こういった背景、趣旨、また、ある意味で危機感といったものを挙げていただいたこと、大変よかったのかなと思っております。ありがとうございます。まず、DXについて2点、それから、養成体制に対して1点意見を述べさせていただきます。
まず、1点目のDXでありますけれども、これは先ほど来、皆さんがお話になってらっしゃるように、このDXは、医療の質、安全、連携、働き方改革、あるいはそういった効率化といったようなものが目的であるということであって、単なる今やっている仕事をデジタル化することは決してDX、トランスフォーメーションではないと私は思ってございます。そういった意味では、先ほどグレーに挙げていただいたような、危機感に対して仕事のやり方をどう変えていくのかということが重要なのかなと思います。
したがって、このDX化の推進におきまして、規制等を加えることによってDXへの足を引っ張らないようにしていただきたいというお願いと、もう一つ、1ページ目の下から3つ目に診療報酬上の話がございます。これは前から申し上げておりますけれども、質を落とさない安全を確保した上で、診療報酬上での人員配置基準、あるいは専従要件等々をDXの見返りとしての緩和・柔軟化ということを強く求めたいと思います。
次に、養成体制であります。これは前回のときにもお話ししましたけれども、今、多くの養成校、特に専門学校の定員割れ、全ての職種において定員割れが非常に大きな問題になっております。ただ、地方において、その学校がもしなくなってしまえば、そこの医療従事者がいなくなるわけでありますので、この辺の専門学校等の養成校の補助といいますか、助けていただくことが重要なのではないでしょうか。
前回、厚労省の医事課長のほうから検討の場をつくるという言質をいただいて、本当にありがたいと思うのですけれども、学校運営の柔軟化に向けて、サテライトとか、オンライン化とか、その辺のこれまでとは違う学校運営のやり方については早急に検討の場をつくっていただいて、早急にやらないと、どんどん学校が毎年のように消えていくということになると強く思っておりますので、早急な御検討をいただきたいと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、望月泉委員、よろしくお願いいたします。
○望月(泉)委員 この方向性について、ぜひこれを進めていただきたいところです。先ほども出ております医療の質の安全の確保、それから、業務負担軽減、業務の効率化の2つが大事な点かなと思っております。
1ページの最後のところ、伴走支援のために都道府県の医療勤務環境改善支援センターの体制拡充・機能強化とあります。私どものイメージでは、医療勤務環境改善支援センターは主には社労士の方がおって労務管理をされていただきながらアドバイスをいただいてきたと思います。医療DXの伴走支援をやっていただくことは非常に大事なことなのですけれども、今の勤務環境改善支援センターの人員とか、それから、この中ではできないのではないかと、とても難しいのではないかと思います。
ここにざくっと体制拡充・機能評価と書いてありますが、新たにDXが得意な方とか、病院のDXを分かっている方を雇用してここの体制を整備していくのか、財政支援もすると書いてありますけれども、国の直接的な支援がないとなかなか僕は進まないのではないかと思います。ここのところは質問として、勤務環境改善支援センターの内容をどのようにしていければ伴走支援ができるのかという点についてお答えをお願いしたいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
では、事務局、コメントはございますか。
○医療政策企画官 望月委員、御指摘ありがとうございます。
勤改センターの体制拡充・機能強化の方向性でございますけれども、委員の御指摘のとおり、社労士さんを中心に労務管理の支援をやっていただいておりますが、ほかに、現在でも医療系コンサルタントの方を配置しているところもそれなりにございます。実際、47県のうち26県ぐらいのところは、業務効率化・DX化の助言指導なども現在行われているところであります。
ただ、体制としてはまだまだ弱いところがあると思っておりまして、前回、前々回の医療部会の資料にもお出しさせていただきましたが、医療系コンサルタントの配置状況などを見ますと、まだ各県1人ないし2名というような状況でございますので、ここのところの体制拡充を図れるように財政支援などの拡充なども検討していきたいと考えております。
一方で、知事会からの御意見もありましたとおり、国からの技術的な助言も必要だということがありましたので、この辺は先行している介護の取組なども参考に、これから検討していきたいと考えております。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、小野委員、よろしくお願いします。
○小野委員 提案は賛成でございます。以前に申し上げたことも幾つか反映いただき、事務局に感謝を申し上げます。
DXについては医療供給側が、安全安心を前提とした上で、主体的に前向きに取り組んでいただいて、人間という貴重な資源が人間でなければできないことに注力可能となるような変革を遂げるということ、また、DXを進めることがビジネスプロセスというか、ひいては供給自体の変革の引き金となるようにして、患者さん自体がその進歩だとか、改善というものを実感できるようにしていただくということ、これは今後、ますます厳しくなる状況において医療費を負担する側、あるいはサービスを使う側からの負担への理解を得ていく上では欠かせないと思っております。
また、2ポツで書いてあることに関しましては、人材養成とか人材の確保、特に養成に関しては時間がかかります。タイムラグとか時間軸を考えると猶予がないと思っておりますので、早急に議論を開始し、結論を得るべきだと思っております。繰り返しになりますけれども、その際には職種縦割りでの改善策の議論にとどまらず、医療・介護分野を志向する貴重な人材という資源の全体での最適な配置を目指して、医療機関が議論できる舞台の構築、また、アジェンダのセッティングをお願いしたいと思っております。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
では、木戸委員、よろしくお願いします。
○木戸委員 補正予算で医療DXの補助金がつくので、それを活用してぜひうちのシステムを使ってくださいと、既に様々な企業から医療機関に売り込みが始まっています。ただ、システム導入にはそれなりに費用もかかりますし、ランニングコストとか、それから、更新でも多くの経費がかかります。システムが一度入ってしまいますと、そのままずっと使い続けることになることがほとんどで、電子カルテは特にそうですけれども、次の更新の際に別のシステムに変えるとなりますと、その移行が結構大変ですので、価格が高くても、あとは多少使い勝手が悪くても同じシステムを我慢して使い続けていることも多いかと思います。そうなると、最初の導入のときの検討が相当重要になります。
そこで、医療DX関連のシステムにはどういうものがあって、その種類とか機能、価格、使いやすさ、あと、サポートがどうなっているかなど、必要な項目についての情報をどこか1か所に集めて、医療機関とか、先ほどお話があった勤改センターの担当者などが活用できるようにする仕組み、これがあれば勤改センターの担当者が医療DXについてどれだけ詳しいかによって支援にばらつきが生じにくく、均てん化にもつながると思います。
そして、そうした医療DX関連システムの効果について、特にそれによってどれだけ少ない人数で安全に業務が担えるようになったかなどを国としてモニタリングできる仕組みも重要だと思いますので御検討をお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、内堀典保委員、お願いいたします。
○内堀(典)委員 推進に関する方向性について賛同いたします。この中で、医療機関の業務のDX化の推進についてのところで、拙速な進め方にならないように現場の理解を得ながら丁寧に進めるという文言を付け加えていただきましてありがとうございます。
その上で、まだ規模の小さい歯科医院では、医療DXの進展によって、人材不足、経済的理由によって、現場では逆に事務負担が増えているという現状があることを御理解いただきたいことと、最近ではサイバーセキュリティに対する各医院の費用負担と事務負担が増えています。そういったところも御留意いただければありがたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかに会場の方も含めて、よろしゅうございますか。
ありがとうございます。大体御意見は出尽くしたかと思います。
非常に多様な御意見、あるいは御要望が出されたと思います。どれも非常に重要な視点だったと思います。
この事務局提案の原案について、大きな修文要請はなかったと思いますが、御発言の中には、御発言の内容をこの中に少し交えてほしいというような意図の方もいらしたかもしれませんので、基本的にはこの内容でお認めいただいたということにさせていただきたいと思いますけれども、私も少し事務局と相談させていただいて、もし、そういうようなものがあって、入れるのが適切だと思ったら一部修正をさせていただくこともあり得るという形でおまとめさせていただきたいと思います。そういう形でよろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤部会長 それでは、そのようにさせていただきますので、基本的には原案を御了承いただいたという前提で、修文が必要な場合にはさせていただくということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
続きまして「令和7年度の補正予算案について」は報告事項でございますけれども、事務局から説明をお願いいたします。
○医療政策企画官 資料3、令和7年度補正予算案についてでございます。
1ページおめくりいただきまして、令和7年度厚生労働省補正予算案のポイントでございます。これは省全体の概要でございますけれども、黄色くマーカーを塗っているところが医政局関係の施策でございます。主立ったところを簡潔に御説明させていただきます。
まず、左上のⅠ、医療・介護等支援パッケージ、1兆3600億円でございます。そのうち医療で約1兆円強でございます。主なものが6個、○でございます。
医療機関・薬局における賃上げ物価上昇に対する支援として5341億円。
それから、建物の建て替え等への支援ということで462億円、これは前回、令和6年度補正予算に続いてのものでございます。
それから、福祉医療機構による優遇融資等の実施、今現在行っております優遇融資等の体制拡充などに関する予算として804億円でございます。
それから、先ほど議題2のところでも出ましたけれども、医療機関の生産性向上に対する支援として国費が200億円でございます。
それから、病床数の適正化に対する支援、これは自民・維新・公明の3党合意に基づいて行う病床削減の支援でございます。2年間合計で3490億円となってございます。
それから、出生数・患者数の減少などの地域の産科・小児科への運営支援としまして72億円、これも令和6年度補正予算に続けてのものになります。
それから、左下のところ、そのほかの施策の関係で、医師偏在是正に向けたリカレント教育、マッチング等への支援、それから、看護師確保の推進、ドクターヘリの運航維持、体制の確保に関するもの、それから、無痛分娩の体制構築に関するもの、それから、医療DXの関係としまして、全国医療情報プラットフォームの電子カルテ情報共有サービス、電子処方せん、公費負担医療制度のオンライン資格確認等のシステム整備等に関するもの、また、サイバーセキュリティ対策の強化。
それから、左下でございますけれども、生涯を通じた歯科健診を行う環境整備の推進として8.8億円でございます。
右上でございますが、創薬、研究開発に関する予算でございます。
主なものとして、1つ目と2つ目の○ですが、創薬基金の造成によるものが241億円、また、後発薬品基金の造成について844億円などでございます。
最後、右下でございますけれども、災害の関係で医療施設等の耐災害性強化としまして327億円でございます。
それから、医療介護等支援パッケージのところで、ポンチ絵の修正を少し行っておりますので、その箇所だけ御説明させていただきます。
4ページ目、賃上げ・物価上昇への支援の交付額の一覧を示した表でございますけれども、真ん中のところ、救急に対応する病院への加算でございます。1施設当たり受入件数に応じて500万から2億円の加算になってございますが、その下に※1があります。三次救急病院に指定されているところについての適用の関係を書いておりましたが、ここについて少し分かりにくいという御指摘をいただいておりましたので、改めて整理をいたしたものでございます。三次救急病院につきましては1億円を加算することになっておりまして、上の表でいいますと5,000件未満のところです。9000万円以下の区分になるようなところは、これを適用せず1億円にするということであります。救急車受入件数が5,000件以上の場合は1.5億円、2億円になるということでございます。
資料の説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
報告事項ではございますけれども、何か御質問や御意見等があれば承りたいと思いますが、まず、会場の委員の方々、何かございますか。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 医療機関・薬局における賃上げ、物価高騰に対する支援に関して申し上げます。人材確保に向けては、医療現場で働く方の勤務環境の改善だけでなく処遇改善は不可欠ですので、現場で働く労働者の賃上げが速やかにしっかり行われますよう、対応いただきたいと考えます。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかに会場参加の方はよろしゅうございますか。
それでは、オンラインの長島委員、よろしくお願いいたします。
○長島委員 令和7年度補正予算案において、医療・介護合わせて約1.4兆円、医療だけでも1兆円を超える大規模な補正予算を組んでいただきました。厚生労働省をはじめ、国、多くの関係者の方々に医療界の極めて厳しい状況を御理解いただいた結果と実感しており、この場をお借りして深く感謝を申し上げます。
また、9ページ目の病床数の適正化に対する支援につきましても、昨年度に比べて大幅な増額をもって予算が確保されたことに感謝しております。この全ての支援策に関しまして、極めて厳しい経営環境下にある医療現場では、一刻も早い支援の実現が必要となっておりますので、補助金の仕組みの分かりやすさ、申請のしやすさ、交付金の支払いの迅速さが何よりも求められます。この点につきましても、よろしくお願いいたします。
さて、この補正予算は文字どおり補正的な措置として、過年度の不足分への対応を行うものと理解しております。いわば大量出血の状態にある医療機関に対し、まずは一時的に止血するという対症療法をされたものと思います。大切なことは、出血を止める対症療法を行った上で、令和8年度診療報酬改定での根治治療を行っていくことです。したがいまして、次の改定までの2年間をしっかりと見据えた改定水準が必須と考えております。今回の補正予算の土台を発射台として、次期診療報酬改定におけるさらなる物価高騰・賃上げ対策が不可欠であると考えておりますので、よろしくお願いいたします。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、神野委員、よろしくお願いします。
○神野委員 私も今回、非常に大きな補正予算案をまとめていただいたことに大変深く感謝を申し上げるところでございます。皆様がおっしゃいますように、国会で承認の後、速やかな実行ということをぜひお願いしたいと思います。
と申しますのも、今、出血している状態であるということで、長島委員は今止血剤を打ったということですけれども、私どもとしては、これはまだ輸血してヘモグロビンを上げただけであると理解しております。根本的に止血療法、出血を止めるということは、まさにこれから議論する診療報酬であると強く思っております。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
そして、全体の資料の上から2番目、施設整備促進に対する支援で462億円の補正予算がついてございます。これについて一言だけコメントさせていただきたいと思います。私どもの病院、石川県七尾市の能登半島の病院でありますけれども、昨年1月の能登半島地震で耐えたのは、医療施設近代化整備事業という補助金をいただいて強靱な病院にしたのが一番のことだったわけであります。ただし、今申し上げました補助金制度というのは実際には今使い勝手がないというか、使えないようなことになっております。そういった意味で、今回のこの施設整備促進に対する支援がついたことは非常に評価したいと思います。ただ、これから首都圏直下とか、東南海とか、必ず来ると言われているような大きな災害に対して強靱化するのにこのお金で足りるのかということがあるかもしれません。
今、診療報酬で施設整備、建築するのは大変難しい時代でありますので、今後も継続してこういった施設整備のための補助金制度というものは補正ではなくて、本予算のほうでも組んでいただきたいと強くお願いしたいと思います。ありがとうございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、山本部会長代理、お願いします。
○山本部会長代理 特に今回、賃上げ・物価上昇に対する支援で五千数百億円つけていただいたのは高く評価したいと思います。ここは薄く広くの支援だけではなくて、特に救急を一生懸命やっているところに極めてめり張りのよくついた指数関数的な基準のところもあって、基準に15件足らなくて大変だみたいなことを言っている病院もありますけれども、この救急という社会貢献の部分でかなりめり張りをつけていただいたところは、高く評価できるのではないかと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
では、山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 今回の補正予算案というのは、令和6年と7年度分の赤字の補正という意味合いだったと思っています。令和8年の診療報酬改定が予定どおり6月に行われるとしても、令和8年の4月5月、それから、6月7月の4か月分というのは今のベースでもって4か月過ごさなくてはならないわけです。したがって、4か月分の補正も今回の補正と同じようにつけていただかないといけないと思います。
それと、気をつけなければいけないのは、4月に薬価の引き下げがあります。ここで1000億とか1500億の薬価の引き下げをやられると、せっかくかけてもらった布団がまた剥がされるような話になるので、ここの薬価の引き下げについては、今回補正をつけたところなので、薬価の引き下げは止めさせなければいけません。このようなことを含めて、医療業がまとまって、これから発言していかなければいけないと思っています。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかにございますか。よろしゅうございますか。
それでは、大体御意見は出尽くしたかと思いますので、本件につきましてはこの辺りにしたいと思います。
それでは、最後の議題であります「医療法等の一部を改正する法律案の成立について」です。これも報告事項ですけれども、事務局からよろしくお願いします。
○参事官(救急・周産期・災害医療等、医療提供体制改革担当) 医政局で医療提供体制などを担当しております参事官でございます。資料4に沿いまして御説明をさせていただきます。
先の通常国会に内閣から提出しました医療法等の一部を改正する法律案に関してでございますけれども、現在開会中の臨時国会で審議が行われまして、衆議院における修正が行われた後に先週成立いたしましたので、その内容を御報告いたします。
この法律は高齢化に伴います医療ニーズの変化や人口減少を見据えまして、地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を構築するため、2040年頃を見据えた医療提供体制を確保するため、地域医療構想等について見直しを行っていくとともに、オンライン診療や美容医療に関します規定の整備を行っていくこと、そして、医師の偏在是正に向けた取組を推進していくこと、また、医療情報の基盤の構築及び利活用の推進等を行おうとするものでございます。
また、この法律案に関しましては、赤い文字で示された部分でございますけれども、衆議院におきまして修正が加えられておりまして、病床数の削減を支援する事業等に関する事項の追加、また、医療計画を定める都道府県におきまして、目標の設定等を行うことができるように必要な助言を都道府県に対して行うということ、また、医師手当事業を行うに当たりまして、医療保険者等が意見を述べる仕組みの構築についての検討規定を追加する等の修正が行われております。
これらの内容で先週12月5日に参議院本会議で成立したところでございまして、また、この資料のスライド2以降につけておりますけれども、衆議院と参議院の厚生労働委員会において附帯決議が付されております。大部にわたりますので、その内容の説明は割愛をさせていただきます。
私からの説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、医政局長、よろしくお願いいたします。
○医政局長 まず、今回の法律の成立につきまして本当に御協力いただきました。まず、原案をつくるのに、この部会でも御議論いただきました。様々な方の御協力に非常に感謝を申し上げたいと思います。
また、今回の審議は昨年の通常国会、そして、今回の臨時国会で行われましたけれども、昨年と比べまして、まず、医療の置かれる状況の厳しさということに関しての認識が国会の中でもかなり深まったということが一つ、それから、経営的な厳しさのほかに、人材確保に対しての今の状況の厳しさということについても特に議題となり、今後、そういう点についてしっかりやっていくべしというような御意見をいただいたところでございます。
私どもとしましては、今回の法律の成立を受けまして、担当部局として、社会保障審議会医療部会でのこれまでの御議論、それから、法案審議での御議論、それから、法案の修正内容、そして、附帯決議を踏まえて、関係者の御意見を丁寧にお伺いしながら、施行に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。施行に向けた検討状況につきましてはこの医療部会にも御報告をし、御意見をいただきながら進めていきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
最後にありましたように、この法律を施行する上において、当医療部会においても引き続き議論ができれば幸いだと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
報告事項ですけれども、何か御意見はございますか。
それでは、永井委員、どうぞ。
○永井委員 医師偏在対策における手当事業に関して申し上げます。先ほど御説明いただきましたとおり、保険者が参画できる仕組みの検討規定がそこに追加されましたし、附帯決議には安易に保険料財源を充てる前例としないことや、効果検証を行い必要な見直しを行うことなどが盛り込まれております。検討規定や附帯決議を踏まえ、保険者が参加できる仕組みをはじめ、施策の確実な履行をお願いしたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインの長島委員、よろしくお願いします。
○長島委員 改正の中で医療DXの推進ということがございます。その中で、先ほど申しましたけれども、医療機関は、知識・人材・財源が不足しています。また、サイバーセキュリティ対策もとても困難な状況です。その中で、DXを進める上では、何よりも導入を希望する医療機関に対して政府が全面的な支援をして、しっかりと環境を整備していただくことが最も重要かと思います。特に導入だけではなくて維持、あるいは更新のところ、これはとても負担が大きいというのが実態です。
また、日本医師会が現在紙カルテを利用中の診療所に行った調査では、54%が電子化には対応できない、不可能であるという回答がございました。恐らく診療所だけではなくて中小規模の病院でも極めて困難、あるいは不可能というところが少なくないと考えております。ここに対して、まずはできるだけ導入しやすい、維持しやすい環境をつくるだけではなくて、紙カルテであっても医療DXで提供される様々な情報が活用できるような仕組みをしっかりと整備すること、そして、何よりも電子化が決して義務化されない、強制化されないことが重要です。もしも強制化されることで医療が継続できなくなったらば、地域医療は崩壊します。そういう形で政府としてしっかりとした環境整備支援をよろしくお願い申し上げます。
私からは以上です。
○遠藤部会長 御意見として承りました。
岡委員、どうぞ。
○岡委員 1つだけ御質問ですけれども、地域医療構想の見直しで精神科病院が入ってくるという方向だと思います。ここには書いていないのですけれども、ここに関してはどのようになっているか教えてください。
○遠藤部会長 では、事務局、お願いいたします。
○参事官(救急・周産期・災害医療等、医療提供体制改革担当) こちらの概要のほうには書いてございませんけれども、そのような内容での制度改正が行われておりますので、今後、そのための準備を進めてまいりたいと考えております。
○遠藤部会長 ほかに何かございますか。よろしゅうございますか。
ありがとうございました。以上で本日の4つの議題については全て終了いたしました。
それでは、事務局から何かございますか。
○医療政策企画官 次回の医療部会の詳細につきましては、決まり次第、改めて御連絡をさせていただきます。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、本日の会議はこれにて終了させていただきたいと思います。
本日は、大変お忙しい中、御参加をいただきましてありがとうございました。
委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席を賜り、誠にありがとうございます。
本日も前回同様、委員の先生方におかれましては、あらかじめオンライン、または現地会場での参加を御選択いただいた上で御出席いただいております。
本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、石飛委員、井上委員、松原委員より御欠席との御連絡をいただいております。医療部会の総委員数は24名でございます。定足数は3分の1の8名となっておりまして、本日は21名の皆様が御出席となりますので定足数に達していることを御報告申し上げます。
また、内堀雅雄委員におかれましては、途中で御退席されるとの御連絡をいただいております。
議事に入ります前に資料の確認をさせていただきます。議事次第、委員名簿、座席表のほか、資料1-1、1-2、2-1、2-2、3、4、参考資料1-1、1-2、1-3、2-1、2-2、2-3でございます。御準備をいただければと思います。
報道の方で冒頭カメラ撮りしておられる方がおられましたら、カメラはここまでとさせていただきたいと思います。
では、以降の進行は遠藤部会長にお願いいたします。
○遠藤部会長 皆さん、こんにちは。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速議事に移らせていただきます。
最初の議事でございます。「令和8年度診療報酬改定の基本方針について」につきましては、本日、とりまとめに向けて、これまでの議論を踏まえた基本方針案が事務局より提出されております。本日、当部会としてのとりまとめができればよいと考えておりますので、御協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局から説明をお願いいたします。
○保険局医療介護連携政策課長 保険局医療介護連携政策課長でございます。診療報酬の基本方針の議論は全部で5回予定されておりましたが、本日は5回目の議論となります。前回までにも丁寧に御議論いただいておりますので、本日は前回お示しした案からの変更点のみ御紹介したいと思います。
資料の1-1は省略いたしまして、資料の1-2をお開きください。
2ページ、「社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和」という欄に「現役世代の保険料負担の抑制努力の必要性を踏まえながら」との語句を追記しております。
3ページ、上から2つ目の○でありますが「賃上げ、人材確保のための取組を的確に進めることが急務である」という部分に「的確に」との語句を追記しております。
4ページ、一番上の○でありますが「地域医療構想に基づき、医療機関の機能に着目した分化・連携・集約化を図るとともに、入院医療だけでなく、外来医療・在宅医療、介護との連携も含め、地域の課題解決を図ることが重要である」という部分を修正・加筆しております。
5ページ、上から2つ目の○、「質の高い在宅医療・訪問看護の確保」の部分に「薬局の評価」という文言を追記しております。
最後に8ページ、最後の○でありますが、医療DXへの投資についての部分であります。「必要な国の対応を検討しながら」との文言を追記しております。
以上が前回からの修正部分になります。
なお、12月4日には医療保険部会でも5回目の御議論いただいておりまして、本日お示しした案と同じものを示しました。修文を求める意見はなかったことを申し添えます。
以上、資料の説明でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ただいまの説明について御質問・御意見等をいただきますが、本日、オンラインで御参加の内堀雅雄委員が途中退席ということでございますので、まずは内堀雅雄委員から御意見・御質問等をいただければと思います。議題1のみならず、2、3、4でも何か御意見があれば、ぜひいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○内堀(雅)委員 遠藤部会長、ありがとうございます。
公務の関係で、議題1、2、3について、コンパクトに発言をさせていただきます。
まず、議題1についてです。今回提示されました基本方針案については、限られた時間の中で、これまでの議論を丁寧にとりまとめていただきました。関係する皆様のこれまでの御尽力に対し、敬意と感謝を申し上げます。
地域の医療提供体制を維持・確保していく上では、医療機関の経営の安定化と働く方々の処遇改善が不可欠であり、社会経済情勢を適切に反映した診療報酬改定となるよう、各都道府県の意見をとりまとめ、全国知事会の総意として繰り返し求めてきたところであります。基本方針案に盛り込まれた各項目は、安全で質の高い医療提供体制を将来にわたって確保していくため極めて重要な内容となっており、基本方針案について賛同いたします。
診療報酬改定に向けては基本方針案を踏まえ、物価や賃金の上昇を適切に反映し、医療機関の危機的な経営状況の改善に資する内容となるよう、引き続き調整をお願いします。
また、持続的な物価高騰、賃金上昇局面における適時適切な報酬措置についても、持続可能な全世代型社会保障実現のため、着実な対応をお願いします。
次は議題の2についてです。今回示された案については医療現場における人手不足が危機的な課題となる中、これまでの議論を踏まえ、医療機関の業務効率化等に医療界全体、そして、国主導で取り組む方向性を整理していただいたものであり、賛同いたします。今後、国全体での取組水準の向上を図るため、国においては財政面や技術的支援の強化をお願いします。
最後に議題の3です。補正予算案に計上された各事業はいずれも重要なものであり、全国知事会の緊急提言を十分反映していただき、都道府県の立場を代表して御礼を申し上げます。その上で、危機的な経営状況にある医療機関等に対して速やかな対応が必要となることから、事業の早期執行に向け、具体的なスキームや手続等について早急に示していただくようお願いします。また、事業実施に伴う都道府県の財政負担については、制度の活用に地域格差が生じることのないよう、国の責任において確実に地方財政措置を講じていただくようお願いします。
私からは以上です。どうぞよろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、議題1に対する御意見・御質問ということで、会場参加の委員の皆さんの中で御意見があればいただきたいと思いますが、いかがでございましょう。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 とりまとめに当たりまして意見を申し上げたいと思います。
診療報酬改定に当たっては、人材確保という点から医療現場で働く全ての労働者の処遇改善や業務負担の軽減につながる項目を評価しつつ、医療機関の機能分化を強力に進め、患者の状態像に応じて効率的に医療を提供できるよう、4つの視点を踏まえ、めり張りのある改定となるよう対応することが必要と考えます。
ただし、診療報酬上求める基準の柔軟化という点に関しましては、これまでも発言させていただきましたとおり、患者の安全と質の担保を前提に丁寧に議論し、判断していくものだということを改めて申し上げたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、山崎委員、よろしくお願いします。
○山崎委員 今回の診療報酬改定には間に合わないと思いますが、令和10年度の診療報酬改定について抜本的な改革をしなければいけないと考えています。どういうことかと申しますと、11月26日、厚生労働省から令和6年度の医療経済実態調査が発表されましたが、その中で、病院全体としては7.3%のマイナス、その内訳で民間は1.0%、国立病院が5.4%、公立病院が18.5%マイナスというようなことになっています。この中の公立病院の赤字は人件費比率が違うということだと思います。したがって、一般病院と国立病院と公立病院の人件費の比率をきちんとデータとして出して、果たして適正な人件費の比率になっているのかどうかきちんと検証して、診療報酬を決めなければいけないと思っています。
一方で、この報告によりますと、診療所は一人医師医療法人で補助金含めて4.8%のプラスですし、個人の診療所においては28.8%のプラスということが発表されています。このような構造の中で、診療報酬は病院と診療所を一緒に含めてやっていいのか、民間では、ものすごい赤字の部分がある一方で、診療所では若干の黒字を含めて、相当な黒字のところもあるわけでして、診療報酬は、これからの方向性としては病院と診療所を分けて診療報酬を考えていかなければいけないと思っています。
私は10年ぐらい病院の消費損税について財務省と交渉していますが、財務省は医療団体一丸となってまとめて意見を持ってこいと必ず言います。ところが、消費税負担については益税のところもあるし損税のところもあって、益税の団体は反対するし損税のところは改善してくれというのでまとまらないのです。診療報酬も財務省のほうから総枠が厚生労働省に行って保険局で、どういう配分するかというのを決めると思います。
その中で、今までのルールを踏襲したままでの配分になってしまうと、その結果として、前回ここの部会でもお話ししましたが、精神科は全病床の21.6%を占めているのに総枠の医療費の4.3%しか払われていないという、配分上もすごく大きな問題があると思っています。先ほどお話ししたように、診療所と病院と同率でひっくるめて診療報酬改定することの意味をもう1回、ここでするのか、中医協を含めてするのかという議論があってもいいのかなと思っています。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。御意見としていただきました。
岡委員、どうぞ。
○岡委員 今回まとめていただいた診療報酬改定の基本方針については賛同しますし、事務局におかれましては、しっかりと内容を吟味してまとめていただいたことに感謝します。
最後に1点だけ申し上げたいのは、基本的視点の1を重要課題としていただいたことは非常に重要ですが、さらに(2)の2040年頃を見据えた医療機関の機能分化・連携と地域における医療の確保、まさにこれは地域医療構想の取組を指していると思います。地域医療構想のことが大分浸透してきまして、各医療機関の院長といろいろ話していますと、その重要性は認識し、病院も変わらなければならないという意識を強く持っております。ただ反面、現在の経営状況では前に進めないと感じている方が多いのも事実であります。
日本の医療環境の将来を見据えると、地域医療構想を実現することはまさしく必須であり、ですから、これはそのための先行投資と考えていただいて、診療報酬改定で地域医療構想が実現できる環境を整えていただきたいということを最後に申し上げたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、米川委員、お願いいたします。
○米川委員 健保連の米川でございます。今回の基本方針のとりまとめに賛同いたします。お疲れさまでございました。
ただ、保険者として少し付言させていただきますと、まず、基本認識につきまして、先ほど御説明いただきましたように、社会保障制度の安定性・持続性の確保、経済・財政との調和の部分で現役世代の保険料負担に配慮する記載を加えていただきまして、誠にありがとうございます。今後、中医協で診療報酬改定の具体的内容が議論されると思いますが、ここは努力ではなくて抑制の必要性ということで、ぜひ御認識いただければと思います。
また、基本的視点につきましても物価や賃金、人手不足等の対応を重点課題にすることを承知いたしましたが、他の項目についてもしっかりとお応えをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、山本部会長代理、お願いします。
○山本部会長代理 診療報酬改定の基本方針に関しては賛同いたします。
私は特に2番目の治し支える医療の実現のところ、次の地域医療構想に向けてということでありますけれども、ここがしっかり進むような診療報酬での裏付けは非常に重要だと思います。今、岡委員もおっしゃったように、いろいろな病院の経営者もここの重要性はかなり認識しております。それから、新たな急性期医療のトラック、比較的若年者の急性期医療、それから、高齢者の急性期医療の2つのトラックで走るのだということの認識、そのためにも診療報酬でしっかりここを裏打ちすることが重要だと考えます。よろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインで御参加の方の御意見を承りたいと思います。
神野委員、どうぞ。
○神野委員 私も今回の基本方針に関しましては、特に異議はございません。
2ページ、先ほど来お話がある重点課題である物価、賃金、人手不足等の医療機関を取り巻く環境への変化の対応というところでございますけれども、これを重点課題とする以上は、今後、適正な分配ということを考えていただいた中で、この重点課題にどうつけていくのかということに対して、これから中医協の話になると思います。私は、ただ単に物価、賃金が上がって人手不足だから全部上げろではなくて、ここには効率化に向けてのインセンティブをつけていただくというような分配が必要なのではないのかと思います。
それから、先ほど岡委員、山本委員がおっしゃった機能分化の改善は私も同意させていただきます。ありがとうございます。
そして、最後に今後の課題というのがあります。前回も確か申し上げたと思うのですけれども、2年に1回、診療報酬改定で上がった下がったで大騒ぎするというお祭りはもうそろそろ止めにしていただかないと、私たちの将来予見性ということを考えると、世の中の物価、賃金がどうなった、あるいは日本国の経済状態がどうなったに沿って診療報酬をスライドして決めるべきものではないのかと思います。そういったことによって将来の投資とか、あるいは借り入れといったことが可能になるのではないのかと思っております。
ですので、今後の課題といたしましては、この次の診療報酬改定の議論のときに、早いうちにいろいろな経済情勢に応じたスライド制といったものの議論を始めていただきたいというのを強くお願いさせていただきます。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、野村委員よろしくお願いいたします。
○野村委員 野村と申します。基本方針について詳細な部分までとりまとめいただき、ありがとうございます。私からは異論はございません。
現在、様々なところで診療報酬についての報道などをよく耳にしております。診療報酬が上がることや国民の生活への負担など、どうしても不安にならざるを得ない情報も飛び交っております。ただ、診療報酬が上がるということだけでなく、医療の質を保つために様々な議論をした上での改定であり、国民にもその必要性や重要性が伝わるような説明も必要になってきます。具体的に細かな部分が今後決まってくるかと思いますが、ぜひこの改定で医療を受けられなくなったり、医療不信につながることにならないよう、引き続き丁寧な議論と説明を今後もどうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、小野委員、よろしくお願いいたします。
○小野委員 基本方針に修正を求めることはいたしません。
その上で、神野先生がおっしゃったように、保険医療機関が保険診療を適正に担うことで健全に運営できるようにという基本認識の下で、物価や賃金の変動にいわば機械的に連動するような改定のルール化をするべきだと思います。必要な検討にすぐにでも着手すべきだと考えております。
補正予算での医療機関への支援策は歓迎すべきことなのですけれども、こういった支援策を講ずるための陳情活動を毎年秋の連中行事のようにするようなことは、今後はないようにすべきだと思っております。そうした活動がなくても物価や賃金の変動に見合った改定がルールとして行われて、そのルールを所与として改定に向けた議論が医療政策的な中身に注力できるようにするべきで、公正で透明性が高くて両側が納得できるようなルールを設けることについて議論の土俵が設けられるべきだと考えます。
また、以前、松原先生も御指摘があって、私も指摘したのですけれども、医療分野の雇用規模の大きさを考えますと、あと、裾野の広さ、経済全体における需要サイドを下支えする重要性も踏まえますと、医療の現場で働く従事者もまた現役世代である、その消費支出を支えて、日々の生活を支えて、かつ保険診療による平等な医療を担って保障することは大事だと思いますので、今後は基本的に診療報酬を原資として適正かつ十分な賃上げがなされる必要があると考えております。
以上であります。ありがとうございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、長島委員、よろしくお願いいたします。
○長島委員 長島でございます。まず、今回の基本方針の概要案に異論ございません。
特に具体的方向性の(1)で重点課題と位置づけていただいた物価や賃金、人手不足等の医療機関を取り巻く環境の変化は、病院、診療所を問わず、地域や開設者の種類を問わず、全ての医療機関を直撃していることはデータが示しているものと思います。ここのところを重点課題としてしっかりと対応をお願いしたいと思います。
また、今後は地域医療構想においても、入院、外来、在宅という機能の点から、まずは地域医療が安定的・持続的にしっかりと提供できることを大前提に丁寧に検討していくべきです。また、診療報酬もその観点から検討すべきと考えております。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、木戸委員、よろしくお願いいたします。
○木戸委員 私も特にとりまとめ案には異論はございませんが、1の重点課題のところで1点手短にコメントさせていただきます。
2つ目の○のところに業務改善による医療従事者の人材確保とありますけれども、人口減少が今後急速に進む中で、人材確保はますます大きな問題になってくることが懸念され、お金を出しても肝心の担い手がいなくて、医療や介護が受けられないということに絶対ならないよう、今から対策していくことが大切です。
これは議題2の職場環境の改善の推進、そして、今、大きな課題となっている医師の偏在にも関連するところで、例えば消化器外科学会で勤務が厳しくて若手不足が深刻で、近い将来、がんの手術などに大きな支障が出るかもしれないなど、問題提起がなされています。今、若手も中堅も医師も看護師も様々な職種が保険診療に希望を見出せずに、美容など自由診療に貴重な人材が流出してしまっています。看護職においても、夜勤の待遇が改善しなければ夜の診療の担い手の確保が難しくなってしまいます。
人手不足の地方で地域医療を頑張って担っている方々、時間外の呼び出しや長時間労働になりやすい診療科などにおいて特に担い手の確保が厳しい。でも、誰かがそこを必ずやらなければならないというところには、ぜひ格段の配慮をもって待遇改善を図るべきと思います。待遇とはお給料の問題に限りません。名ばかり宿日直許可で忙しい当直明けも普通に働くとか、夜勤が続いて不規則な勤務で心身の健康を害してしんどくなって離職してしまったりすることがないように、健康確保とか家庭生活と両立できる本来の意味の働き方改革や、DXの推進などで業務負担を減らす取組をセットで行い、働きやすい職場づくりによって、みんなが保険診療に誇りを持って従事できるように、この重点課題に対して、今後、中医協がどう実際に対応されていくのか注目していくべきと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、内堀典保委員、よろしくお願いいたします。
○内堀(典)委員 日本歯科医師会の内堀です。様々な意見がある中で意見を集約してくださって基本方針案をまとめていただき賛同いたします。今後はこの基本方針に沿って、経営規模の小さい医療機関が閉院しないように、地域医療を支えることができる適切な診療報酬改定につなげていただければありがたいと思います。
最後に、遠藤部会長に心より感謝を申し上げます。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
続きまして、望月泉委員、お願いいたします。
○望月(泉)委員 資料1-2の2ページの下のほうから改定の基本的視点と具体的方向性がありまして、○のところですけれども、2年連続5%を上回る賃上げ率であった春闘等により、全産業において賃上げ率が高水準となっている、これはまさに医療従事者、公立病院は特に全て5%程度の賃金上昇を行ってきたわけです。そのときに、今回、ベースアップ評価料というような形で指定された診療報酬にあったわけなのですけれども、とてもこの増加率には足りていないというところが一番の赤字の大きな原因だったと思います。特に我々で言うと、大型急性期病院ほど、人の雇用の多い病院ほど赤字の額がすごく増えてしまって、しかも年間5%とすると2年間でさらに上がるわけですから、2年に1回の診療報酬改定ではとても追いついていかないということがあります。
ここのところ、人件費を診療報酬で指定されて出すという方針、この前の看護師の処遇改善から始まったわけなのですけれども、この方法が果たしてうまくいくかどうかということは、少し検討してもらいたいと思います。
最後に、ここに今後の課題が出ているのですけれども、2つ目の○で現下のような持続的な物価高騰・賃金上昇局面においてということで、諸経費や設備投資の増加及び処遇改善に対応するための支援、これは保険料負担の抑制努力の必要性も配慮しつつ、適時適正に行えるよう検討する必要があるという、まさにそのとおりなのですけれども、これをどうやって検討してくかというところが、今回は出せないと思うのですが、今後の診療報酬改定に合わせても、ここのところは非常に大事なところではないかと思います。全体の改定率がもうすぐ出ると思うのですけれども、診療報酬で病院経営がきちんと成り立つような方向になっていただかないと、本当に全ての医療が倒れていく可能性がありますので、ぜひともしっかりとした診療報酬の改定をお願いしたいところであります。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
続きまして、伊藤委員、よろしくお願いいたします。
○伊藤委員 医療法人協会の伊藤です。今回の基本方針には賛同するものであります、事務局の皆様方には、よくとりまとめていただいたことに感謝を申し上げます。
今回の医療機関の経営が適正に運営できるような対応を要望するということで、補正予算の支給に関しては遅れがないような形で、具体的には年度を超えないように支給を行う、これは必ずお願いを申し上げたいというものでございます。
それから、診療報酬の改定全体に関しまして、地域医療構想を実現するため、特に医療機関機能の整備においては、診療報酬による裏付け、あるいはその誘導というものが必要になるだろうということで、これに関して今後きちんとした体制で議論を重ねていくべきだと思います。これからの地域医療、特に治し支える医療の中核となりますのは高齢者中心の医療ということになっているわけでございますので、急性期の拠点病院の在り方は非常に重要になってまいります。都市部においては規模を拡大しないということが必要になるでしょうし、縮小するようなケースも恐らく多く出てくるのだろうと思います。
それから、特定機能病院の役割ももう一度明確に検討し直さなければ、未来を目指すこの制度も整備するのに非常に難しい面があるだろうと考えます。そんな中で、診療報酬の裏付けというのは非常に重要な役割を示すのだろうと思っています。
あと、神野委員等からも御発言がありましたけれども、この診療報酬の制度自体、この改定の仕組みを誰もが理解することができて、納得ができる、基準が明確でオープンな仕組みを早急につくり上げるべきだろうと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
では、荻野委員、お願いいたします。
○荻野委員 日本薬剤師会の荻野でございます。私からも基本方針については賛同させていただきます。事務局の皆様方におかれましては、丁寧に意見を反映していただきましたことに感謝を申し上げます。
これから将来にわたって医療提供体制の維持・確保につながっていく診療報酬となることに期待をし、見守らせていただきます。ありがとうございました。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、鈴木委員、よろしくお願いいたします。
○鈴木委員 マギーズ東京の鈴木です。このたびは多岐にわたる意見を総合的に勘案して基本方針案として丁寧にとりまとめていただいたことに感謝を申し上げます。提示いただいた案について異論はございません。
地域医療の現場は極めて厳しい現状にあり、まさに今、崩壊の瀬戸際にあると言っても過言ではないと思います。このかけがえのない医療提供体制を将来にわたって守り抜いていくためにも、医療現場の現状や制度の運用について、引き続き国民への丁寧な周知と理解を促していくことに努めていただくようお願いいたします。
その上で、今回の診療報酬改定案を一つの土台にして、決して歩みを止めることなく実態に即した議論と改善を引き続き進めていただきますよう強く要望いたします。改めて、このたびはありがとうございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、会場で何か御意見のある方はいらっしゃいますか。
では、山崎委員、お願いします。
○山崎委員 本日の資料の3ページの具体的方向性というところに、医療機関等が直面する人件費、医療材料費、食材料費、光熱水費及び委託費の高騰という言葉がありますが、こういう個別のところがきちんと診療報酬で分けられていません。例えば入院基本料は、つかみ金で2000円なら2000円の中で、人件費は幾らとか、医療材料費が幾らとか、分けられていません。診療報酬本来の入院基本料と特定入院料の透明化をきちんと図れば、こういう問題は解決していくと思います。したがって、人件費が何%入っていて、何%人件費が上がるから、当然次の診療報酬では何%上げなければいけないと決めれば、個別の点数でもって上げ下げする必要がなくなります。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
ほかにいらっしゃいますか。よろしゅうございますか。
ありがとうございました。それでは、大体御意見が出尽くしたかと思います。
いろいろな御意見も出ましたけれども、この原案につきまして、内容につきましては大筋を認めいただいたと理解をさせていただきます。
それでは、当部会としての基本方針のとりまとめを行いたいと思います。先ほど事務局からお話がありましたように、医療保険部会におかれましては12月4日に基本方針の議論を行って、その内容についてはほぼ了承されていると伺いました。本部会としましては、本日、様々な御意見をいただきました。また、医療保険部会との調整もあるかと思いますので、最終的な基本方針の文案や公表に向けた対応については部会長一任という形にさせていただければありがたいのですけれども、よろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤部会長 特段反対がないということであれば、そのようにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
それでは、2番目の議題に移らせていただきたいと思います。「医療機関の業務効率化・職場環境改善の推進に関する方向性について」でございます。事務局から関連資料の説明をお願いします。
○医療政策企画官 資料2-1と2-2について御説明させていただきます。資料2-1は、前回の11月25日の医療部会でいただいた主な御意見をまとめたものでございます。
資料2-2を御覧いただきたいと思います。医療機関の業務効率化・職場環境改善の推進に関する方向性について、前回の医療部会の御意見を踏まえまして加筆・修正をさせていただいたものになります。加筆・修正箇所に絞って御説明をさせていただきます。
まず、1ページの上のグレー部分のところに黒丸が3つございますが、これは業務効率化・職場環境改善推進に取り組まなければならない趣旨・背景などを改めて簡潔にまとめたものでございます。2040年に向けて高齢者人口がピークを迎え、人口減少がさらに進んでいく中で、医療従事者の確保がますます困難となっていくということ、それに向けまして、この業務効率化・職場環境改善による生産性向上などについて、必要な制度的対応を含めて取り組むことが必要であるということを記載しております。
その下の1番目、業務のDX化の推進について、まず、矢羽根がございます。2行目の後半部分で「その際、全ての医療機関が直ちにDX化に対応できるわけではないことを考慮し、拙速な進め方とならないよう、現場の理解を得ながら丁寧に進める」という旨を加筆しております。
その下、国・自治体による支援等のところでございます。
まず、1つ目の○、今回、令和7年度補正予算案において国費200億円を計上し、より多くの医療機関のDX化を支援することとしております。
2つ目の○、DX化の推進に合わせて必要なデータを収集することとしております。2行目の後ろからでございますが「その際、医療機関の負担が過度なものとならないように留意するとともに、できるだけ簡便な形で収集する方法を検討する。また、医療機関の情報システムと連携できるよう、医療情報の標準化に留意しながら進めることが必要」という旨を記載させていただいております。
3つ目の○、こちらは先ほどの診療報酬改定の基本方針と同様でございますが「医療の質や安全の確保と同時に、持続可能な医療提供体制を維持していくことが重要という視点から、業務の効率化を図る場合における診療報酬上求める基準の柔軟化を検討する」とさせていただいております。
その次の○、こちらは「医療機関が業務効率化に資する機器やサービスの価格や機能、効果を透明性をもって把握できる仕組みを構築する」としております。
追記しましたのは「また」以下でございます。この「業務効率化に資する新たな技術開発等を国としても推進する」という方向性を追記しております。
5つ目の○、これは都道府県の医療勤務環境改善支援センターの体制拡充・機能強化についてでございます。これまでの勤改センターについては勤務環境改善を中心に、助言・指導を行うこととされておりましたけれども、今回、医療法上も業務効率化に関する助言・指導等を行うことを明確化したいと考えております。併せまして、前回の医療部会の御意見を踏まえまして、この地域医療介護総合確保基金を活用した勤改センターへの支援をさらに促進する、また、国から都道府県へ技術的助言を行うという旨を追記しております。
2ページ目の1つ目の○、業務効率化に積極的・計画的に取り組む病院を公的に認定し、対外的にも発信できる仕組みを地域医療介護総合確保法に創設したいと考えております。その際、この認定の仕組みについて「透明性がある分かりやすいものとし、医療従事者の視点を入れることも検討する」ということも追記させていただいております。
次に、医療機関の責務の明確化であります。医療法上の病院、または診療所の管理者について、現在、勤務環境の改善、その他、従事者の確保に取り組む措置を講ずるよう努めるとなってございますが、これに追加して「業務効率化にも取り組むよう努める」という旨を明確化したいと考えております。併せて、健保法上の保健医療機関の責務にも同様の努力義務を明確化したいと考えております。
続きまして、2番のタスク・シフト/シェアの推進、養成体制の確保等でございます。こちらについては追記の箇所が1か所でございます。3つ目の○にポツがさらに3つございまして、その1つ目のところでございます。こちらは養成課程を含めた支援の在り方を検討すると書いてある部分でございますが、2ページ目の中ほどで「医療関係職種の更なる質の向上を図るため」ということを追記させていただいております。
この大きな2番については、全体的に今後具体的な検討を進めていくという方向性を書かせていただいておりますが、この具体的な検討の場、スケジュールなどにつきまして速やかにお示しできるよう、対応していきたいと考えております。
資料の説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。前回からの追記の部分を中心に御説明をいただきました。
本案について何か御質問等はございますでしょうか。
それでは、会場参加の委員の方からお願いしたいと思いますが、岡委員、どうぞ。
○岡委員 今回提示していただいた方向性については賛同したいと思います。その上で、2点だけ御意見を申し上げます。
1つ目は、2ページ目の最初の〇にある業務の効率化及び職場の環境改善に計画的に取り組む病院を公的に認定するということに関して、この方向性については異論がございませんが、認定の仕組みと対外的な発信の仕方は慎重に検討をお願いしたいと思います。というのは、認定された病院と認定を取得できない病院で、今後、医療従事者の確保の観点で格差が大きくなる可能性も否定できないと思います。そうすると、認定されていない病院は医療従事者の確保がさらに困難になる。特に地域差が出ると医療提供体制が維持できなくなりますので、この点だけ慎重に御検討いただきたいということでございます。
2点目は、2ページ目の2の医療従事者確保に資する環境整備についてです。養成体制の充実や若者にとって医療関係職種がより魅力あるものになるように対応ということは非常に重要ですが、ただ、今後、生産年齢人口が少なくなりますので、ここにも限界があると思います。ここはシニア世代にどう長く働いていただくかということも重要だと思います。その意味で、セカンドキャリアとかリカレント教育という文言も入っていますが、シニア世代が75歳ぐらいまでしっかりと働ける職場環境整備、あるいは職場環境の改善というものも視野に入れた検討も追加していただければいいかと思います。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 1ページ目の1ポツ、医療機関の業務のDX化の推進の3つ目の○について、診療報酬上求める基準の柔軟化の検討に当たりましては、患者の安全と質の担保が大前提と考えますので、そうした文言を追加いただきありがとうございます。その前提の下で現場の実態を踏まえ、慎重に検討していくべきと考えております。安全・安心で質の高い医療を担保するには、それを担う人材が欠かせません。そのためには、医療現場で働く方の勤務環境の改善は不可欠ですので、業務の効率化が働く方にとっての職場環境の改善につながるよう、しっかりと支援していただければと思っております。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
続いて、米川委員、お願いします。
○米川委員 今回のとりまとめにつきましては特に異論ございません。
先般、いわゆるデータ収集につきましては、できるだけ簡便な形で収集できるようにしないといけないのではないかということをお話しさせていただきましたが、本日の資料でそのように書いていただきましてありがとうございます。
また、その下、業務の効率化を図る場合における診療報酬上求める基準の柔軟化というところですけれども、これも大変議論の焦点になっておったと思います。この場ではなくて中医協になるのかもしれませんけれども、しっかりと議論していただきたいと思います。
最後に、全般的に医療機関の業務効率化については努力義務と記載されておりますけれども、今後、ますます生産年齢人口が減少して、さらに人手不足になることは分かっておりますので、積極的にDXやICTを活用して職場の環境改善にしっかり取り組んでいただけることを保険者としては期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、山崎委員、お願いいたします。
○山崎委員 国民皆保険制度を持続性のあるものにする中で、必要なデータを集めるための手段としての医療DXを否定するつもりはありません。しかし現在、医療機関が使用している電子カルテの種類とか、あるいは入力のフォーマットがメーカーによってバラバラです。これによって互換性がないということで、電子カルテや、電子処方せんの導入は進んできていますが、共通の規格がきちんと整理されないまま来てしまっています。したがって、個人情報をきちんと保護した上で、そういうデータを分析して政策の決定に反映するという、仕組みは非常にいい仕組みだとは思いますが、それと実情が反映していないような気がしています。
もう一つは、このまま進めていくと、結局Amazonのネットワークを使わないと、データの集積ができないということが現状であって、ほかの産業でも、現在、デジタル貿易赤字が7兆円ぐらいになってしまっています。それに加えて、さらに医療機関もこのネットワークを使うことによって相当な赤字が出ることを考えると、きちんと国産のクラウドのネットワークをつくっていかなければいけないと思います。その辺がどれぐらい進行しているか公表されていません。
さらに、日本精神科病院協会加盟病院は電子カルテの導入率がまだ半分です。半分の病院は電子カルテを導入したいのだけれども、経済的にできない状態にあって、そういう取り残されたグループというのは、精神科病院だけではなくて一般の中小の病院も同じです。これらの病院に対して、きちんと導入する基盤を財政的につけていかないと、政策は財源ありきが政策であって、財源をつけなければいけません。政策だけがどんどん先走っても実現性がなくなるので、その辺はきちんと気をつけてほしいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、勝又委員、よろしくお願いします。
○勝又委員 2ページの2ポツ、医療従事者の養成確保のところですけれども、医療関係職種のさらなる質の向上も入れていただきましたので、方向性案については異論ございません。
一つ意見です。医療機関の業務のDX化の推進に当たりましては、財政支援と勤改センターの体制拡充、それから、機能強化が重要と考えております。令和7年度の補正予算で医療分野における生産性向上に対する支援といたしまして200億円が計上され、取組のイメージとしてスマートフォンによるカルテ閲覧や情報共有、それから、インカムの導入等が挙げられています。これらの活用によって看護においても報告や連絡に伴う時間の削減等の効果が示されているところですので、まずは医療機関の実情に応じた業務のDX化の推進に資するICT機器を導入できること、その上で、継続的に活用できるような支援をお願いしたいと考えております。
なお、DXの導入や活用に当たりましては、デジタル技術の専門知識や技術を持つ人材が必要となりますが、特に中小規模の医療機関ではそのような人材の確保が非常に難しい状況だと考えております。そのため、勤改センターの体制拡充・機能強化を図ることによりまして、医療機関が必要なときにICT導入・活用に必要な助言とか、指導を受けることができるような人材の確保をお願いしたいと考えております。
以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
山本部会長代理、どうぞ。
○山本部会長代理 今後、生産人口が急激に減少するので、DXの推進によって業務の効率化を行いましょう、これはお題目としては非常にきれいなのですが、現状、開発が進んでいるDXのほとんどが情報の処理の部分だけであって、先ほども出ている生産人口の減少をどう埋めるかというところには全然直結していないと私は非常に感じます。小さなベンチャーがいろいろな開発を進めていますけれども、何せ医療は生身の人間相手ですから、その辺の機械とは一緒にできないという難しさはよく分かります。
ここでこれだけ生産人口の減少、それから、医療従事者確保困難ということを大々的にうたっているからには、その辺の新たなDXの開発というところにぜひ政府も目を向けて、私の知る限りにおいて、ここにAMEDのお金が突っ込まれているとかいう認識がないのです。ですから、この辺は産業界としても、医療はお金が余っている業界ではないから、いろいろな開発を進めるうま味に欠ける部分もあるかもしれませんが、日本の社会全体に大きな影響が出るということを考えると、新たな企業の参入を招くような政策も必要ではないかと考えます。よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインで御参加の委員にお願いしたいと思います。
まず、長島委員、よろしくお願いします。
○長島委員 まず、この方向性についての案に特に異論はございません。その上で、1ポツの医療機関の業務のDX化の推進について幾つか意見を申し上げます。
日本医師会は医療DXの目的は2つ、つまりIT化・デジタル化を進めることで、業務の効率化、あるいは情報連携を進める。その結果、一つは、国民の皆様に安心安全で質の高い医療を提供すること、もう一つ大変重要なことは、医療現場の業務負担・費用負担を軽減することと考えています。
一方、実際には、医療現場には知識・人材・財源が不足しているということで、これは国による全面的な支援が必要です。また、命・健康に直結するので、国民も医療提供側も誰一人取り残さないことが重要です。その観点から意見を申し上げます。
まず、矢羽根のところの2行目に、全ての医療機関が直ちにDX化に対応できるわけではないと、拙速な進め方にならないように丁寧に進めるというのは、まさに今の観点から本当に必要なこと、重要なことかと思います。これを入れていただいたことは評価いたします。
一方、財源等がありませんから、1つ目の○のところで補正予算200億円を計上していただいたと、これも大変ありがたいことと思い、感謝しております。
また、3つ目ですが、データをしっかり収集することは重要ですが、先ほど申したように、医療現場にはそのための知識も人材も足りません、そうすると、どうしても業界業者の協力が必要になります。ただし、そこで業界業者の営利目的のために費用が使われてしまって、そちらに誘導されるということはあってはなりません。国でその辺をしっかりとよく見ていただくことが重要です。
業務の効率化という観点から、4つ目の○で、診療報酬上求める基準の柔軟化は、十分な安全性を担保した上で進めるということは非常に望ましいと考えております。
一方、様々なものが医療現場で負担にならないようにするためには、様々な技術開発を推進していただくのも非常に重要です。そういう形でしっかりと進めていただければありがたいと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
続きまして、日本医師会の角田委員、よろしくお願いします
○角田委員 私から、先ほど岡委員からも触れられましたが、2ページ目の1つ目のところをお話しさせていただきます。本当に現在どの医療機関でも職場定着のために大変な努力をしております。しかし、御存じのように、この厳しい経営状況の下では、充実させることは大変難しいケースも十分あり得るということです。
また、一部の限られた病院だけが公的認定をされて、確保基金とか、場合によっては診療報酬上の経済的にメリットを与えられるといった考えがあるとすれば、そうではなく、厳しい状況の下に置かれて、なかなか職場安定が進まないような医療機関こそを何とかするということのほうが、さらに重要であると考えております。この公的認定制度が単なるイメージ戦略であったり、競争促進などに偏らないようにして、この目的となる地域医療の質向上、医療安全、現場の負担軽減、これを明確化する必要があると思っております。
また、この評価基準は単なるシステム導入の有無だけではなくて、医療従事者の確保の観点から、業務改善効果をより重視すべきであると思っております。
繰り返しになりますけれども、認定制度が都市部など一部の大病院に偏ったり、地方の中小病院が非認定になったりしますと、地域医療の信頼性に非常に悪影響を与える懸念がございます。さらに認定公表によりまして、想定外の人の移動とか集約が起こる可能性も懸念されます。地域での医療人材の不足などが一気に広がることがないようにする必要があります。検討に当たっては慎重に行うとともに、地域医療全体の底上げを図ることが必要です。
また、この認定病院の公表は患者さんにとっても受療行動に影響を与える可能性があります。認定の意味をしっかりと丁寧に説明して、誤解や過度な集中が起こらないような広報が必要であると思います。
また、これを踏まえて安定した認定制度となった場合に留意すべきことは、これはあくまで医療機関の業務効率化・職場環境改善を目的に導入されたものということです。したがって、DX化未対応を理由に医療機関に例えばペナルティを付与したりする仕組み等があってはならない、その辺については十分留意するよう求めます。
私からは以上でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、神野委員、どうぞ。
○神野委員 まず、この方向性についてというところで、最初に上のグレーの背景の欄に3つがございますけれども、こういった背景、趣旨、また、ある意味で危機感といったものを挙げていただいたこと、大変よかったのかなと思っております。ありがとうございます。まず、DXについて2点、それから、養成体制に対して1点意見を述べさせていただきます。
まず、1点目のDXでありますけれども、これは先ほど来、皆さんがお話になってらっしゃるように、このDXは、医療の質、安全、連携、働き方改革、あるいはそういった効率化といったようなものが目的であるということであって、単なる今やっている仕事をデジタル化することは決してDX、トランスフォーメーションではないと私は思ってございます。そういった意味では、先ほどグレーに挙げていただいたような、危機感に対して仕事のやり方をどう変えていくのかということが重要なのかなと思います。
したがって、このDX化の推進におきまして、規制等を加えることによってDXへの足を引っ張らないようにしていただきたいというお願いと、もう一つ、1ページ目の下から3つ目に診療報酬上の話がございます。これは前から申し上げておりますけれども、質を落とさない安全を確保した上で、診療報酬上での人員配置基準、あるいは専従要件等々をDXの見返りとしての緩和・柔軟化ということを強く求めたいと思います。
次に、養成体制であります。これは前回のときにもお話ししましたけれども、今、多くの養成校、特に専門学校の定員割れ、全ての職種において定員割れが非常に大きな問題になっております。ただ、地方において、その学校がもしなくなってしまえば、そこの医療従事者がいなくなるわけでありますので、この辺の専門学校等の養成校の補助といいますか、助けていただくことが重要なのではないでしょうか。
前回、厚労省の医事課長のほうから検討の場をつくるという言質をいただいて、本当にありがたいと思うのですけれども、学校運営の柔軟化に向けて、サテライトとか、オンライン化とか、その辺のこれまでとは違う学校運営のやり方については早急に検討の場をつくっていただいて、早急にやらないと、どんどん学校が毎年のように消えていくということになると強く思っておりますので、早急な御検討をいただきたいと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、望月泉委員、よろしくお願いいたします。
○望月(泉)委員 この方向性について、ぜひこれを進めていただきたいところです。先ほども出ております医療の質の安全の確保、それから、業務負担軽減、業務の効率化の2つが大事な点かなと思っております。
1ページの最後のところ、伴走支援のために都道府県の医療勤務環境改善支援センターの体制拡充・機能強化とあります。私どものイメージでは、医療勤務環境改善支援センターは主には社労士の方がおって労務管理をされていただきながらアドバイスをいただいてきたと思います。医療DXの伴走支援をやっていただくことは非常に大事なことなのですけれども、今の勤務環境改善支援センターの人員とか、それから、この中ではできないのではないかと、とても難しいのではないかと思います。
ここにざくっと体制拡充・機能評価と書いてありますが、新たにDXが得意な方とか、病院のDXを分かっている方を雇用してここの体制を整備していくのか、財政支援もすると書いてありますけれども、国の直接的な支援がないとなかなか僕は進まないのではないかと思います。ここのところは質問として、勤務環境改善支援センターの内容をどのようにしていければ伴走支援ができるのかという点についてお答えをお願いしたいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
では、事務局、コメントはございますか。
○医療政策企画官 望月委員、御指摘ありがとうございます。
勤改センターの体制拡充・機能強化の方向性でございますけれども、委員の御指摘のとおり、社労士さんを中心に労務管理の支援をやっていただいておりますが、ほかに、現在でも医療系コンサルタントの方を配置しているところもそれなりにございます。実際、47県のうち26県ぐらいのところは、業務効率化・DX化の助言指導なども現在行われているところであります。
ただ、体制としてはまだまだ弱いところがあると思っておりまして、前回、前々回の医療部会の資料にもお出しさせていただきましたが、医療系コンサルタントの配置状況などを見ますと、まだ各県1人ないし2名というような状況でございますので、ここのところの体制拡充を図れるように財政支援などの拡充なども検討していきたいと考えております。
一方で、知事会からの御意見もありましたとおり、国からの技術的な助言も必要だということがありましたので、この辺は先行している介護の取組なども参考に、これから検討していきたいと考えております。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、小野委員、よろしくお願いします。
○小野委員 提案は賛成でございます。以前に申し上げたことも幾つか反映いただき、事務局に感謝を申し上げます。
DXについては医療供給側が、安全安心を前提とした上で、主体的に前向きに取り組んでいただいて、人間という貴重な資源が人間でなければできないことに注力可能となるような変革を遂げるということ、また、DXを進めることがビジネスプロセスというか、ひいては供給自体の変革の引き金となるようにして、患者さん自体がその進歩だとか、改善というものを実感できるようにしていただくということ、これは今後、ますます厳しくなる状況において医療費を負担する側、あるいはサービスを使う側からの負担への理解を得ていく上では欠かせないと思っております。
また、2ポツで書いてあることに関しましては、人材養成とか人材の確保、特に養成に関しては時間がかかります。タイムラグとか時間軸を考えると猶予がないと思っておりますので、早急に議論を開始し、結論を得るべきだと思っております。繰り返しになりますけれども、その際には職種縦割りでの改善策の議論にとどまらず、医療・介護分野を志向する貴重な人材という資源の全体での最適な配置を目指して、医療機関が議論できる舞台の構築、また、アジェンダのセッティングをお願いしたいと思っております。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
では、木戸委員、よろしくお願いします。
○木戸委員 補正予算で医療DXの補助金がつくので、それを活用してぜひうちのシステムを使ってくださいと、既に様々な企業から医療機関に売り込みが始まっています。ただ、システム導入にはそれなりに費用もかかりますし、ランニングコストとか、それから、更新でも多くの経費がかかります。システムが一度入ってしまいますと、そのままずっと使い続けることになることがほとんどで、電子カルテは特にそうですけれども、次の更新の際に別のシステムに変えるとなりますと、その移行が結構大変ですので、価格が高くても、あとは多少使い勝手が悪くても同じシステムを我慢して使い続けていることも多いかと思います。そうなると、最初の導入のときの検討が相当重要になります。
そこで、医療DX関連のシステムにはどういうものがあって、その種類とか機能、価格、使いやすさ、あと、サポートがどうなっているかなど、必要な項目についての情報をどこか1か所に集めて、医療機関とか、先ほどお話があった勤改センターの担当者などが活用できるようにする仕組み、これがあれば勤改センターの担当者が医療DXについてどれだけ詳しいかによって支援にばらつきが生じにくく、均てん化にもつながると思います。
そして、そうした医療DX関連システムの効果について、特にそれによってどれだけ少ない人数で安全に業務が担えるようになったかなどを国としてモニタリングできる仕組みも重要だと思いますので御検討をお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、内堀典保委員、お願いいたします。
○内堀(典)委員 推進に関する方向性について賛同いたします。この中で、医療機関の業務のDX化の推進についてのところで、拙速な進め方にならないように現場の理解を得ながら丁寧に進めるという文言を付け加えていただきましてありがとうございます。
その上で、まだ規模の小さい歯科医院では、医療DXの進展によって、人材不足、経済的理由によって、現場では逆に事務負担が増えているという現状があることを御理解いただきたいことと、最近ではサイバーセキュリティに対する各医院の費用負担と事務負担が増えています。そういったところも御留意いただければありがたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかに会場の方も含めて、よろしゅうございますか。
ありがとうございます。大体御意見は出尽くしたかと思います。
非常に多様な御意見、あるいは御要望が出されたと思います。どれも非常に重要な視点だったと思います。
この事務局提案の原案について、大きな修文要請はなかったと思いますが、御発言の中には、御発言の内容をこの中に少し交えてほしいというような意図の方もいらしたかもしれませんので、基本的にはこの内容でお認めいただいたということにさせていただきたいと思いますけれども、私も少し事務局と相談させていただいて、もし、そういうようなものがあって、入れるのが適切だと思ったら一部修正をさせていただくこともあり得るという形でおまとめさせていただきたいと思います。そういう形でよろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○遠藤部会長 それでは、そのようにさせていただきますので、基本的には原案を御了承いただいたという前提で、修文が必要な場合にはさせていただくということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
続きまして「令和7年度の補正予算案について」は報告事項でございますけれども、事務局から説明をお願いいたします。
○医療政策企画官 資料3、令和7年度補正予算案についてでございます。
1ページおめくりいただきまして、令和7年度厚生労働省補正予算案のポイントでございます。これは省全体の概要でございますけれども、黄色くマーカーを塗っているところが医政局関係の施策でございます。主立ったところを簡潔に御説明させていただきます。
まず、左上のⅠ、医療・介護等支援パッケージ、1兆3600億円でございます。そのうち医療で約1兆円強でございます。主なものが6個、○でございます。
医療機関・薬局における賃上げ物価上昇に対する支援として5341億円。
それから、建物の建て替え等への支援ということで462億円、これは前回、令和6年度補正予算に続いてのものでございます。
それから、福祉医療機構による優遇融資等の実施、今現在行っております優遇融資等の体制拡充などに関する予算として804億円でございます。
それから、先ほど議題2のところでも出ましたけれども、医療機関の生産性向上に対する支援として国費が200億円でございます。
それから、病床数の適正化に対する支援、これは自民・維新・公明の3党合意に基づいて行う病床削減の支援でございます。2年間合計で3490億円となってございます。
それから、出生数・患者数の減少などの地域の産科・小児科への運営支援としまして72億円、これも令和6年度補正予算に続けてのものになります。
それから、左下のところ、そのほかの施策の関係で、医師偏在是正に向けたリカレント教育、マッチング等への支援、それから、看護師確保の推進、ドクターヘリの運航維持、体制の確保に関するもの、それから、無痛分娩の体制構築に関するもの、それから、医療DXの関係としまして、全国医療情報プラットフォームの電子カルテ情報共有サービス、電子処方せん、公費負担医療制度のオンライン資格確認等のシステム整備等に関するもの、また、サイバーセキュリティ対策の強化。
それから、左下でございますけれども、生涯を通じた歯科健診を行う環境整備の推進として8.8億円でございます。
右上でございますが、創薬、研究開発に関する予算でございます。
主なものとして、1つ目と2つ目の○ですが、創薬基金の造成によるものが241億円、また、後発薬品基金の造成について844億円などでございます。
最後、右下でございますけれども、災害の関係で医療施設等の耐災害性強化としまして327億円でございます。
それから、医療介護等支援パッケージのところで、ポンチ絵の修正を少し行っておりますので、その箇所だけ御説明させていただきます。
4ページ目、賃上げ・物価上昇への支援の交付額の一覧を示した表でございますけれども、真ん中のところ、救急に対応する病院への加算でございます。1施設当たり受入件数に応じて500万から2億円の加算になってございますが、その下に※1があります。三次救急病院に指定されているところについての適用の関係を書いておりましたが、ここについて少し分かりにくいという御指摘をいただいておりましたので、改めて整理をいたしたものでございます。三次救急病院につきましては1億円を加算することになっておりまして、上の表でいいますと5,000件未満のところです。9000万円以下の区分になるようなところは、これを適用せず1億円にするということであります。救急車受入件数が5,000件以上の場合は1.5億円、2億円になるということでございます。
資料の説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
報告事項ではございますけれども、何か御質問や御意見等があれば承りたいと思いますが、まず、会場の委員の方々、何かございますか。
永井委員、どうぞ。
○永井委員 医療機関・薬局における賃上げ、物価高騰に対する支援に関して申し上げます。人材確保に向けては、医療現場で働く方の勤務環境の改善だけでなく処遇改善は不可欠ですので、現場で働く労働者の賃上げが速やかにしっかり行われますよう、対応いただきたいと考えます。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかに会場参加の方はよろしゅうございますか。
それでは、オンラインの長島委員、よろしくお願いいたします。
○長島委員 令和7年度補正予算案において、医療・介護合わせて約1.4兆円、医療だけでも1兆円を超える大規模な補正予算を組んでいただきました。厚生労働省をはじめ、国、多くの関係者の方々に医療界の極めて厳しい状況を御理解いただいた結果と実感しており、この場をお借りして深く感謝を申し上げます。
また、9ページ目の病床数の適正化に対する支援につきましても、昨年度に比べて大幅な増額をもって予算が確保されたことに感謝しております。この全ての支援策に関しまして、極めて厳しい経営環境下にある医療現場では、一刻も早い支援の実現が必要となっておりますので、補助金の仕組みの分かりやすさ、申請のしやすさ、交付金の支払いの迅速さが何よりも求められます。この点につきましても、よろしくお願いいたします。
さて、この補正予算は文字どおり補正的な措置として、過年度の不足分への対応を行うものと理解しております。いわば大量出血の状態にある医療機関に対し、まずは一時的に止血するという対症療法をされたものと思います。大切なことは、出血を止める対症療法を行った上で、令和8年度診療報酬改定での根治治療を行っていくことです。したがいまして、次の改定までの2年間をしっかりと見据えた改定水準が必須と考えております。今回の補正予算の土台を発射台として、次期診療報酬改定におけるさらなる物価高騰・賃上げ対策が不可欠であると考えておりますので、よろしくお願いいたします。
私からは以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、神野委員、よろしくお願いします。
○神野委員 私も今回、非常に大きな補正予算案をまとめていただいたことに大変深く感謝を申し上げるところでございます。皆様がおっしゃいますように、国会で承認の後、速やかな実行ということをぜひお願いしたいと思います。
と申しますのも、今、出血している状態であるということで、長島委員は今止血剤を打ったということですけれども、私どもとしては、これはまだ輸血してヘモグロビンを上げただけであると理解しております。根本的に止血療法、出血を止めるということは、まさにこれから議論する診療報酬であると強く思っております。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
そして、全体の資料の上から2番目、施設整備促進に対する支援で462億円の補正予算がついてございます。これについて一言だけコメントさせていただきたいと思います。私どもの病院、石川県七尾市の能登半島の病院でありますけれども、昨年1月の能登半島地震で耐えたのは、医療施設近代化整備事業という補助金をいただいて強靱な病院にしたのが一番のことだったわけであります。ただし、今申し上げました補助金制度というのは実際には今使い勝手がないというか、使えないようなことになっております。そういった意味で、今回のこの施設整備促進に対する支援がついたことは非常に評価したいと思います。ただ、これから首都圏直下とか、東南海とか、必ず来ると言われているような大きな災害に対して強靱化するのにこのお金で足りるのかということがあるかもしれません。
今、診療報酬で施設整備、建築するのは大変難しい時代でありますので、今後も継続してこういった施設整備のための補助金制度というものは補正ではなくて、本予算のほうでも組んでいただきたいと強くお願いしたいと思います。ありがとうございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
それでは、山本部会長代理、お願いします。
○山本部会長代理 特に今回、賃上げ・物価上昇に対する支援で五千数百億円つけていただいたのは高く評価したいと思います。ここは薄く広くの支援だけではなくて、特に救急を一生懸命やっているところに極めてめり張りのよくついた指数関数的な基準のところもあって、基準に15件足らなくて大変だみたいなことを言っている病院もありますけれども、この救急という社会貢献の部分でかなりめり張りをつけていただいたところは、高く評価できるのではないかと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
では、山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 今回の補正予算案というのは、令和6年と7年度分の赤字の補正という意味合いだったと思っています。令和8年の診療報酬改定が予定どおり6月に行われるとしても、令和8年の4月5月、それから、6月7月の4か月分というのは今のベースでもって4か月過ごさなくてはならないわけです。したがって、4か月分の補正も今回の補正と同じようにつけていただかないといけないと思います。
それと、気をつけなければいけないのは、4月に薬価の引き下げがあります。ここで1000億とか1500億の薬価の引き下げをやられると、せっかくかけてもらった布団がまた剥がされるような話になるので、ここの薬価の引き下げについては、今回補正をつけたところなので、薬価の引き下げは止めさせなければいけません。このようなことを含めて、医療業がまとまって、これから発言していかなければいけないと思っています。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
ほかにございますか。よろしゅうございますか。
それでは、大体御意見は出尽くしたかと思いますので、本件につきましてはこの辺りにしたいと思います。
それでは、最後の議題であります「医療法等の一部を改正する法律案の成立について」です。これも報告事項ですけれども、事務局からよろしくお願いします。
○参事官(救急・周産期・災害医療等、医療提供体制改革担当) 医政局で医療提供体制などを担当しております参事官でございます。資料4に沿いまして御説明をさせていただきます。
先の通常国会に内閣から提出しました医療法等の一部を改正する法律案に関してでございますけれども、現在開会中の臨時国会で審議が行われまして、衆議院における修正が行われた後に先週成立いたしましたので、その内容を御報告いたします。
この法律は高齢化に伴います医療ニーズの変化や人口減少を見据えまして、地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を構築するため、2040年頃を見据えた医療提供体制を確保するため、地域医療構想等について見直しを行っていくとともに、オンライン診療や美容医療に関します規定の整備を行っていくこと、そして、医師の偏在是正に向けた取組を推進していくこと、また、医療情報の基盤の構築及び利活用の推進等を行おうとするものでございます。
また、この法律案に関しましては、赤い文字で示された部分でございますけれども、衆議院におきまして修正が加えられておりまして、病床数の削減を支援する事業等に関する事項の追加、また、医療計画を定める都道府県におきまして、目標の設定等を行うことができるように必要な助言を都道府県に対して行うということ、また、医師手当事業を行うに当たりまして、医療保険者等が意見を述べる仕組みの構築についての検討規定を追加する等の修正が行われております。
これらの内容で先週12月5日に参議院本会議で成立したところでございまして、また、この資料のスライド2以降につけておりますけれども、衆議院と参議院の厚生労働委員会において附帯決議が付されております。大部にわたりますので、その内容の説明は割愛をさせていただきます。
私からの説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、医政局長、よろしくお願いいたします。
○医政局長 まず、今回の法律の成立につきまして本当に御協力いただきました。まず、原案をつくるのに、この部会でも御議論いただきました。様々な方の御協力に非常に感謝を申し上げたいと思います。
また、今回の審議は昨年の通常国会、そして、今回の臨時国会で行われましたけれども、昨年と比べまして、まず、医療の置かれる状況の厳しさということに関しての認識が国会の中でもかなり深まったということが一つ、それから、経営的な厳しさのほかに、人材確保に対しての今の状況の厳しさということについても特に議題となり、今後、そういう点についてしっかりやっていくべしというような御意見をいただいたところでございます。
私どもとしましては、今回の法律の成立を受けまして、担当部局として、社会保障審議会医療部会でのこれまでの御議論、それから、法案審議での御議論、それから、法案の修正内容、そして、附帯決議を踏まえて、関係者の御意見を丁寧にお伺いしながら、施行に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。施行に向けた検討状況につきましてはこの医療部会にも御報告をし、御意見をいただきながら進めていきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
最後にありましたように、この法律を施行する上において、当医療部会においても引き続き議論ができれば幸いだと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
報告事項ですけれども、何か御意見はございますか。
それでは、永井委員、どうぞ。
○永井委員 医師偏在対策における手当事業に関して申し上げます。先ほど御説明いただきましたとおり、保険者が参画できる仕組みの検討規定がそこに追加されましたし、附帯決議には安易に保険料財源を充てる前例としないことや、効果検証を行い必要な見直しを行うことなどが盛り込まれております。検討規定や附帯決議を踏まえ、保険者が参加できる仕組みをはじめ、施策の確実な履行をお願いしたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインの長島委員、よろしくお願いします。
○長島委員 改正の中で医療DXの推進ということがございます。その中で、先ほど申しましたけれども、医療機関は、知識・人材・財源が不足しています。また、サイバーセキュリティ対策もとても困難な状況です。その中で、DXを進める上では、何よりも導入を希望する医療機関に対して政府が全面的な支援をして、しっかりと環境を整備していただくことが最も重要かと思います。特に導入だけではなくて維持、あるいは更新のところ、これはとても負担が大きいというのが実態です。
また、日本医師会が現在紙カルテを利用中の診療所に行った調査では、54%が電子化には対応できない、不可能であるという回答がございました。恐らく診療所だけではなくて中小規模の病院でも極めて困難、あるいは不可能というところが少なくないと考えております。ここに対して、まずはできるだけ導入しやすい、維持しやすい環境をつくるだけではなくて、紙カルテであっても医療DXで提供される様々な情報が活用できるような仕組みをしっかりと整備すること、そして、何よりも電子化が決して義務化されない、強制化されないことが重要です。もしも強制化されることで医療が継続できなくなったらば、地域医療は崩壊します。そういう形で政府としてしっかりとした環境整備支援をよろしくお願い申し上げます。
私からは以上です。
○遠藤部会長 御意見として承りました。
岡委員、どうぞ。
○岡委員 1つだけ御質問ですけれども、地域医療構想の見直しで精神科病院が入ってくるという方向だと思います。ここには書いていないのですけれども、ここに関してはどのようになっているか教えてください。
○遠藤部会長 では、事務局、お願いいたします。
○参事官(救急・周産期・災害医療等、医療提供体制改革担当) こちらの概要のほうには書いてございませんけれども、そのような内容での制度改正が行われておりますので、今後、そのための準備を進めてまいりたいと考えております。
○遠藤部会長 ほかに何かございますか。よろしゅうございますか。
ありがとうございました。以上で本日の4つの議題については全て終了いたしました。
それでは、事務局から何かございますか。
○医療政策企画官 次回の医療部会の詳細につきましては、決まり次第、改めて御連絡をさせていただきます。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、本日の会議はこれにて終了させていただきたいと思います。
本日は、大変お忙しい中、御参加をいただきましてありがとうございました。

