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2022年1月19日 第14回年金広報検討会

年金局

○日時

令和4年1月19日(水)14:00~16:00

 

○場所

東京都千代田区平河町2-4-2
全国都市会館 2F 大ホール(オンライン開催)

○出席者 (五十音順)

板谷 英彦(オブザーバー)
上田 憲一郎(座長) 
太田 英利(構成員)
樽見 英樹(オブザーバー)
殿村 美樹(構成員)     
中村 裕一郎(オブザーバー)
原 佳奈子(構成員) 
福本 浩樹(オブザーバー) 
森 浩太郎(オブザーバー)
山口 真一(構成員)
横尾 良笑(構成員)       
 

○議事

○上田座長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第14回「年金広報検討会」を開催いたします。
皆様、大変お忙しい中、御参加いただき、ありがとうございます。
前回同様、オンライン開催とさせていただきます。
本日の出欠状況ですが、佐久間構成員、富永構成員、森下構成員から欠席の御連絡をいただいております。
なお、本日は議題2の関係で株式会社日立製作所の御担当者、議題3の関係で株式会社日本廣告社の御担当者が傍聴されています。
日本廣告社の御担当者は、オンラインでの傍聴となります。
また、金融庁の方がオンラインで傍聴されています。
それでは、議事に入る前に、事務局から資料の確認をさせていただきます。
○田中課長補佐 構成員の皆様には、あらかじめ資料を事前にメールで送付させていただいておりますが、改めて確認させていただきます。
本日の資料は、議事次第、資料1「第3回令和の年金広報コンテストの結果報告」、資料2-1「個々人の年金の『見える化』のための取組み」、資料2-2「年金の『見える化』Webサイト(公的年金シミュレーター)デザイン説明資料」、資料3「『いっしょに検証!公的年金』のリニューアル」、資料4「年金広報検討会開催要綱」です。
事務局からは、以上でございます。
○上田座長 ありがとうございました。
カメラの方がいらっしゃいましたら、ここで退出をお願いいたします。
それでは、これより議事に入ります。
本日は、「第3回令和の年金広報コンテストの結果報告について」、「個々人の年金の『見える化』のための取組みについて」、「『いっしょに検証!公的年金』のリニューアルについて」、「その他」、この4つを議題といたします。
まずは、議題4の「その他」からになりますが、人事異動の関係で年金広報検討会開催要綱の改正がございます。
資料4について、事務局から御説明をお願いいたします。
○田中課長補佐 年金広報検討会開催要綱の改正ですが、今回からオブザーバーである日本年金機構副理事長が、野口尚様から樽見英樹様に変わることになりました。
つきましては、開催要綱の別紙の名簿を御覧のように改正することといたします。
私からの説明は、以上でございます。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、日本年金機構副理事長の樽見様より、一言御挨拶をいただきたいと思います。
○樽見オブザーバー 御紹介いただきました、樽見でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
私自身、去年の10月の頭まで厚生労働省におりましたけれども、厚生労働省におりましたときにも何度か年金の関係の仕事をさせていただきました。
私自身、職業人生の一番初めは年金局ということもありまして、またここで年金の仕事をさせていただくことになりましたので、大変ありがたく思っております。
年金の広報について申し上げますと、年金制度について、あるいは、どういうふうに年金が皆さん方の役に立っているのかということについて、広く知ってもらうことができるようになりますと、私ども年金機構で、年金事務所で、いろいろと手続をしていただく、あるいは、年金についていろいろとお問い合わせいただくところにおいてもよりよい仕事ができるようになる効果があるだろうと思っておりますので、この分野については私ども年金機構といたしましても大変期待しているところでございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
○上田座長 樽見様、ありがとうございました。
続いて、議題1の「第3回令和の年金広報コンテストの結果報告について」に入りたいと思います。
まず、資料1について事務局から御説明をお願いいたします。
○田中課長補佐 御説明いたします。
昨年11月30日、「いいみらい」、年金の日に合わせて、各賞の受賞作品を決定いたしました。
資料1の2枚目を御覧ください。
厚生労働大臣賞、年金局長賞、各協賛特別賞を受賞したポスター・動画部門の作品につきましては、こちらを御覧いただきたいと思います。
さらに、同じく11月30日に2年ぶりに表彰式を開催することができました。
後藤茂之厚生労働大臣から厚生労働大臣賞受賞者に対して直接表彰状を授与し、併せて激励の言葉をかけていただきました。
来年度も引き続き第4回令和の年金広報コンテストとしてぜひとも開催させていただきたいと思っておりますけれども、特に動画部門の在り方について工夫が必要と考えており、事務局で検討後、また改めて年金広報検討会の場などで構成員の皆様に御相談させていただきたいと考えておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
なお、年金広報コンテストの応募作品の審査に際しまして、審査委員をお務めいただきました各構成員の皆様におかれましては、この場をお借りしまして改めて御礼を申し上げたいと思います。
また、協賛特別賞を選出いただいたオブザーバーの皆様、選出に至らなかったものの御検討いただいたオブザーバーの皆様にも感謝を申し上げます。
私からの説明は、以上でございます。
○上田座長 ありがとうございました。
大変高いレベルのたくさんの作品が集まったと聞いておりまして、年金広報を推進する意味でも大変意義深い結果になったかと思っております。
ただいまの御説明につきまして、皆様から御意見等がございましたらお願いいたします。
特によろしゅうございますか。
それでは、次の議題2に移りたいと思います。
議題2「個々人の年金の『見える化』のための取組みについて」、資料2-1及び2-2について事務局より御説明をお願いいたします。
○田中課長補佐 御説明いたします。
資料2-1の2枚目でございます。
こちらは、これまでの資料を現在の公的年金シミュレーターのテスト画面に合わせてブラッシュアップをしたものになります。
現在の状況としては、テスト画面開発が終了し、CSVで保存した試算データを民間事業者が運営するアプリ等において正確に取り込むことが可能かどうか検証する運用実験を開始しています。
年末にユーザー調査も行いましたので、表現や使い勝手の改善など、令和4年4月の公開に向けて対応可能なものは対応しつつ、令和4年4月の公開後も、利用状況や運用実験を踏まえ、UXを向上するためにウェブサイトを継続的に改善して行きます。
続いて、ステップ1の図についてです。
利用者が公的年金シミュレーターにアクセスする方法はQRコード読み取りとウェブから直接の2通りがありますが、前回の検討会で構成員の方々からコメントをいただいたとおり、さらにユーザー調査でもウェブから直接の場合だと入力に戸惑う方もいらっしゃったので、メインのアクセス方法としてはQRコード読み取りを想定しておりますが、改めて各アクセス方法での使い勝手の違いについても、資料上、明確にしております。
ステップ2の図です。
公的年金シミュレーターは、ID・パスワードを必要としない手軽さが大きな特長ですが、併せて、情報セキュリティーの観点から、ウェブサイト離脱後は入力情報を消去し、データは保持しないシステムであることを明記しました。
また、利用促進につながる連携方式については、運用実験の状況を見ながら引き続き検討し、また改めて年金広報検討会の場で御相談させていただきます。
3枚目以降の資料は、これまでの資料の再掲となりますので、説明は割愛させていただきます。
続きまして、資料2-2はデザイン説明資料で、前回の資料から最新のテスト画面に更新しております。
紙の資料では伝わりづらいということがございましたので、構成員の皆様や会場の皆様には、公的年金シミュレーターのテスト画面で実際に試算しているところを動画にしました。
いろいろなケースがありますが、その中の3パターンを動画にしています。
3つ連続して再生しますので、御覧ください。
(動画)
○田中課長補佐 動画は、以上になります。
御覧いただき、ありがとうございました。
ここで、皆様に御意見をいただきたい事項があります。
前回の検討会で「さらに、働き方・暮らし方の変化に対応」の文言について、森下構成員より、「作り手側の目線のように見える、対応しましたという更新情報みたいな感じで書かれているので、何か皆さんの働き方・暮らし方の変化に合わせて何々ができるというベネフィットに言い換えることがもう少しできるのではないか」と御指摘いただいておりました。
「さらに、働き方・暮らし方の変化に対応」、このトップ画面の文言について、ユーザーのベネフィットを表現する言い換え案について、事務局にて当日投影資料を御用意させていただいておりますので、今から投影させていただきます。
上から、「働き方・暮らし方の変化の設定機能にフォーカスしたもの」、「確認することを促すもの」、「試算機能にフォーカスしたもの」の3パターンで15案ほど作成し、当日投影資料を御用意しております。
この場で文言を決めたいということではなく、皆様の率直なコメントを簡単にいただいて、事務局の検討の糧にさせていただきたいと思っておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
私からの説明は、以上でございます。
○上田座長 ありがとうございました。
動画は、大変見やすくなっていたというか、動画を見ると感動しますね。
こうやって画面が動くのだなということがよく分かったと思います。
まず、表現のことについてこれから皆さんより御意見を頂戴したいと思います。
こちらの表現、言い換え案について、今日この場で何か決めるということではございませんが、皆様から忌憚のない御意見をいろいろと出していただければと思います。
いかがでございましょうか。
殿村さん、どうぞ。
○殿村構成員 最初に、文言の提案をさせていただきたいと思います。
内容はすばらしいのですが、働き方・暮らし方の変化の設定機能にフォーカスしたところについては、設定や入力というよりも、将来の働き方・暮らし方を想定できるとしたほうが入りやすいのではないかと思います。
そうすることで今後どのような暮らし方をしていこうか計画を立てることができると思いますので、「設定」や「入力」よりも「想定」にしたほうが使いやすいと思います。
○上田座長 ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。
横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 横尾です。
私も同感で、ここで使われているワーディングは、どちらかというと、全体的に提供者目線なのかなと感じます。
例えば、先ほどお話もありましたけれども、「入力」や「設定」は入力画面での話であって、ユーザー側の言葉ではないと思うのですよね。
私の提案としては、2つの方向性で考えたのですけれども、1つは「いろいろなパターンで試してみよう」程度の方が妥当かなと思いました。
「いろいろなパターンで試してみよう」と言ったら、「これは年金のシミュレーターなので、当然、働き方・暮らし方をいろいろなパターンで試して見られるということはこういうことであろう」ということも分かりますし、どちらかというとユーザーの言葉に近いかなと思います。
一般のユーザー同士で話しているときの言い回しというのは、「これ、いろいろなパターンで試せるらしいよ」程度の言い方であって、「働き方・暮らし方の選択ができて」みたいな言い方はユーザー同士で話すときに使う「ユーザー言葉」としてはあまり使わないワーディングなので、そのほうがよろしいかなということが1つ目の方向性の提案です。
2つ目としては、もうちょっと踏み込んで「これからを考える上で役立てよう」とかというのも良いかなと思いました。
よりユーザーの言葉に近くて、直接的ではないのですけれども、ここに書いてあるような内容を、「これからを考える上で役立てよう」ということであれば、いろいろな情報をこれでやってみてということをニュアンスとして含んでいるということはユーザーに十分伝わるかと思います。
ただ、これはユーザーの言葉に完璧に寄せてしまっていて、提供者側の要望として「もうちょっとこういうことも言いたいんだ」ということもあるかとは思いますので、ご検討頂ければと思います。
どちらの方向性にせよ、一旦それぐらい、ユーザーの言葉のほうに寄せて考えたほうがよろしいのではないかという提案でございました。
○上田座長 ありがとうございます。
「いろいろなパターンで試してみよう」は何となくいいですよね。
響くと思います。
ほかの皆さんもいかがでしょうか。
山口先生、お願いします。
○山口構成員 まずは、御説明いただきまして、ありがとうございました。
先ほどのお話にもありましたけれども、動画を見ると、ここまで来たんだなという感慨深さもあって、しかも大変シンプルで分かりやすく、コンセプトどおりの出来になっているのかなと感じました。
今回の議題になっているところなのですけれども、これまでのお話にもあったとおり、「入力」や「設定」は供給者目線の言葉かなと私も感じました。
これが記載されている部分は、既にパッと分かるということが書いてある下にさらに追記の形なのですよね。
そもそもそこを書く必要があるのかということが私は一つあって、パッと分かるというもので入っていただいて、そこから「働き方・暮らし方の入力」欄があれば、入力する人は入力するという話なので、そこをわざわざ書くと、入力することが多いのではないかと、ハードルを上げることにもつながるので、私の一番推したいアイデアは消すというアイデアです。
その上で、もし文言を入れるのでしたら、ユーザーの利益が直接分かる内容がいいと思うのですよね。
今回、この働き方・暮らし方を入力することで何がいいのかというと、より詳細に分かることがいいのか、あるいは、暮らし方が変わる変化を追えることがいいのか、2つあると思うのですね。
どっちにクローズアップをするか。
その上で、例えば、働き方・暮らし方を入れるとより詳細に分かるとか、あるいは、働き方・暮らし方の変化後の金額も分かるとか、働き方・暮らし方の変化も分かるとか、そういう文言のほうがいいかなと思うのですけれども、私のアイデアはどれもあまりセンスは感じないので、文言をもし使うとしたらこれまでの先生方の内容のほうが、今の御提示いただいている内容よりは少なくとも利用者目線になっているかなと感じるところですので、御検討いただければ幸いです。
以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
確かに、すぐに分かるし、いろいろと働き方を変えると変化も分かるので、両方を注目したいですよね。
ほかの皆様はいかがでしょうか。
よろしいですか。
それでは、この表現の言い換え案については、皆様から御意見を承ったということで、また事務局で御検討いただければと思います。
続きまして、今御覧いただいた動画については、いかがでしょうか。
古川前室長が御出演されて、私も声を聞いた瞬間すぐ分かりまして、大変懐かしい思いに駆られましたけれども。
原さん、手を挙げていらっしゃいますか。
原さん、どうぞ。
○原構成員 いろいろと動画もつくっていただいて、ありがとうございました。
動いたものを見ると、すごく分かりやすいなと本当に思いましたし、文言とかはまた別途ですけれども、シミュレーター自体はこの形でいくということなので、こういう説明動画はあったほうがいいと思いますので、そういったものもすぐ見られるようなところで皆さんが分かりやすく使えるようにしていただければと思います。
対象となる人を最初に考えていたのですが、最後に50歳以上の人の例が出てきたのですけれども、まずはねんきん定期便やねんきんネットで50歳以上の方だと年金の見込み額がそのまま働いたらということで出るわけですが、一番使ってほしい人はだれかということです。
いろいろな年代の人が使うと思うのですけれども、若い人に使ってほしいというものもあると思うので、40代、30代ぐらいの方が使うという想定でいくと、それこそパッと試算できるということで、年金に親しみを持っていただけるし、すごく分かりやすいのではないかと思っていました。
対象となる方、中心の方はどの辺なのかなと思ったときに、まずは、30代、40代の50歳未満の方で、定期便やねんきんネットで見込みが出ない方に対してかと思います。
いろいろな企業の研修とかで必ずといっていいほど年金額は幾らになりますか?という質問が50歳未満の方から出るので、そういった方はその場でスマホを持っていればパッと計算できるので、また、ねんきん定期便を持っていればできるので、非常にいいなと思っています。
その中でも、これはしようがないと思うのですけれども、年金額が、多分、基礎年金と厚生年金を合わせた額で出てくると思いますので、そういった意味では、QAとか、例えば、日本年金機構さんのホームページに飛ぶとか、ここを見てくださいとか、国民年金だけの人、厚生年金も入っている人という形で、同じ色で出ますので、フォローの意味でも、QAなり、説明なり、1号・2号・3号の説明なりもどこかで、何でこうなるのかと思った方はそこを見ていただけるような流れもつくったほうがいいのではないかなと思っています。
特に50歳未満の方についてです。
今、50歳以上の方の例を初めてちゃんと動画で見させていただいたのですけれども、今の例でいうと、60歳までの分は定期便に出ているので、60歳以降の分をどうするかという、これはすごくいいと思います。
特に50代とかだと、いろいろな方が、今後、60歳以降、どうしようかということを考えられる方が多いと思いますので、そういった質問とかも企業等の方からも寄せられるので、60歳まではねんきん定期便で、今と同じ状態でということですけれども見込額が出ます(本当はそこが変えられたら面白いのかなと思ったのですが)。
60歳まではねんきん定期便のもので、60歳以降の働き方、70歳までの働き方、それ以降というものはあると思いますので、今後、そういった長く働く時代の中で、60歳以降をどうするかは、本当に、今、50代の方にいろいろなライフプランや年金のセミナーや研修をやっていると、どうしようかという相談がすごく寄せられます。
年金の質問もすごく多いので、60歳以降もシミュレーションができるというのは、半分驚きというか、すごくいいなと思ったので、それも含めて、全年齢といいますか、若い方は今後転職して将来こういうふうに変わったらどうなるかという部分と、ねんきん定期便ではそこの時点までの年金額しか出ないので、今後こういうふうになったら将来はこうできるというイメージをもっていただけると思います。
一方、50代で受給前になってきた、いよいよ50代になってきた方が60歳以降をどういうふうな働き方・暮らし方をするかという意味で、いろいろ網羅されていて、すごく盛りだくさんでいいと思いますので、何十代の方はこういうふうに使えます。
みたいなもの(動画等)でもいいですし、使い方やQAなども工夫していただければ、リンクも貼ったりなどいろいろ工夫していただければ、よりいいと思います。
長くなってしまって、すみません。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
そのほかは、皆様、いかがでしょうか。
横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 質問なのですけれども、「使い方説明動画」をつけようという話が、以前、委員からの意見としても出ていたかと思うのですが、今回のものが、その動画になりますでしょうか?これをそのまま使う予定なのかどうか気になりました。
○田中課長補佐 事務局から、御説明させていただきます。
使い方動画は別にまた年度末にかけて制作しようと考えておりますので、先ほどお見せした動画は使ってみた様子を皆様に御覧いただくために制作したものであって、使い方動画としてつくるものはまた別のものを考えております。
○横尾構成員 分かりました。
まず感じたことは、実際の使い方説明動画では、今回のような動画の、より画面も見やすくなったり、ポイントとなるところは字幕が出たりといったことを工夫されたようなものをお作りになるのだと思うのですけれども、今回のように、色々な方のパターンであるとすごく分かりやすいだろうなと思いました。
これは個人的に見ての感想なのですけれども、古川さんが出演されていた動画で、最後に、くるっと正面に向かって、厚労省さんとしてはこう思っているみたいなことを言うのはすごくいいなと思ったので、もし可能だったら、ああいうパターンで何パターンかやってみるというのも手なのではないかなとは少し思いました。
次に、2つ目に感じたこととしては、コンテストではないのですけれども、そういうものを何パターンかつくって、TikTokでも何でもいいのですけれども、みんなで投稿してもらえるような、「やってみた」ではないのですけれども、みんなが同じスタイルでやるようなパターンもあってもいいのかなとも思います。
これが2点目ですね。
3点目は、動画だけではないのですけれども、「繰上げ受給」という言葉と「繰下げ受給」という言葉について、ユーザーが直感的に理解できるワーディングを考えることをご提案したいと思います。
年金のプロの皆様や、厚労省様、含め関係団体のみなさまは当たり前に「繰上げ」と言ったら年齢を下げるということをご理解されていると思います。
「繰下げ」だと上がるのですよね。
それが一般の人の感覚とは逆だなということをずっと思ってきていたのです。
年齢が繰り上がる、要は、65歳のところを75歳にする、かつ、金額も繰り上がるけれども、その名称が「繰下げ受給」という、利用者の直感と逆の名称になっています。
それがかなり分かりにくい言葉なので、コミュニケーションワードを設定する必要があると思います。
もちろん法的な根拠があってのお言葉でしょうから、それを変えることはできないとは思うのですけれども、それを指す別の愛称的な言葉、例えば、「上げる」と「下げる」ではなくて、例えば、「先延ばし受給」というように、時間軸を先にするか遅くするかとか、という、対抗軸のワーディングを設定するということです。
そういう言い回しなりなんなりで、一般の方の感覚と直感的に合うようなコミュニケーションワードを設定されたほうが、今後、よろしいかと思うのですよね。
そうしないと何が起こるかというと、ユーザーの不満や不信感、そして窓口トラブルです。
一番初めに樽見様からもお話があったように、窓口の業務が軽減されてくることは一つの広報の効果かと思うのですけれども、この点を理解して、繰上げや繰下げがあるのだなということは国民の皆様に御理解いただけると思うのですね。
ただ、そのときに、窓口に言うときに、繰上げのことを「繰下げ」と言ったり、繰下げのことを「繰上げ」と言ったりして、電話でのトラブルになったり、ということが、増えていく危険があります。
こういった金額が絡んでいる物事では、そういうトラブルは少なくありません。
民間でも、大きい協会さんとかだと、見直しをされて、法的な言い回しとは別の言い回しでお客様視点の言い回しを一つ設定されることによって解消してきて、20年とかけてやってきているという背景も、一つ、社会がユーザーフレンドリーになってきている背景としてありますので、このワーディングだけは変えないと、後々のトラブルというか、理解度が上がって国民の皆様が真剣に取り組まれるようになった暁にはとてもトラブルになると思いますので、この機会に、そのワーディングの候補を皆さんに聞いてみるとかでもいいとは思うのですけれども、何かコミュニケーションワードの設定を公開までに考えられたらいいのではないかと思いました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
確かに、古川さんが最後に出られて一言述べると、ほっこりしますよね。
私もそう思いました。
ワーディングの話は、例えば、説明の動画をつくるときに、字幕を流すとか、説明画面を加えるとか、横尾さんのお話を聞いていて、そういうものもありかなと思いましたけれども、御意見として承りたいと思います。
殿村さん、手を挙げていらっしゃいましたか。
どうぞ。
○殿村構成員 ありがとうございます。
私の不勉強かもしれないのですけれども、このシミュレーターは、将来に向けて試算するものと思っておりました。
だとしたら、ねんきん定期便が届かない方は過去の実績はどうなるのでしょうか。
ここに、20歳からアルバイトのときにという試算がありますよね。
これは実際に決定しているものなのではないかと、私はこれまで思っていたのです。
その決まっているものをシミュレータで試算して、違っていたらどうなるのかなと疑問が湧きました。
また年金に入っていない人もいるようにも聞いております。
入っていない場合はねんきん定期便が届かないのは分かるのですが、入っていても届かないものなのかなと、少し疑問に思いました。
将来的な試算にこのシミュレーターを使うのは物すごく意義があって、動画もとても分かりやすくて、ぜひともこれをやっていただきたいと思います。
、年金に対する誤解もこれによってかなり解けるのではないかと思うのですが、過去の実績を自分で設定して試算するというプロセスは、間違いの元になりますし、クレームや不信感につながるような気がいたしましたので、過去の実績に関しては、資産するよりどこかで確かめるなど、考え方を分離してしまったほうが、将来的にリスクが少ないのではないかと思います。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
○菊地係長 事務局の菊地でございます。
殿村先生、ありがとうございます。
今回の公的年金シミュレーターは、お使いの方の属性に応じて、過去のことを振り返れる方はそのライフスタイルに合わせて入力していただくようお使いいただきたいと考えております。
また、年金額試算を詳細にしたい方については、ねんきんネットで過去の年金記録を踏まえた試算をしていただきたいと考えておりますので、その旨、Q&A等でご案内したいと考えております。
事務局としては、円滑なご案内のために公的年金シミュレーターのQ&Aにはねんきんネットへの登録のためのホームページのリンク先や過去の年金記録の確認を促すアナウンスも行いたいと考えております。
お手元にねんきん定期便がない状況で、将来の働き方を踏まえてパッと試算したい方のニーズも一定程度あると認識しており、そのようなニーズにお答えするため過去のライフスタイルを直接入力してシミュレートできるような仕様にしております。
これらのコンセプは、丁寧に周知していきたいと思います。
○上田座長 ありがとうございます。
そういう分からない方はここを御覧くださいとか、リンクを飛ばすとか、そういう動画の中で何かしら調べる御案内を差し上げたらいいのかなと思います。
どうぞ。
○三好総務課長 総務課長でございます。
補足ですけれども、ねんきん定期便は、基本的に公的年金に加入している方に対しては全員の方に、毎年1回、誕生月に配られますので、必ず1年に1回はお手に取る機会はあるのですけれども、中には、はがきがどこかに行ってしまったとか、そういう方もいらっしゃると思うので、マニュアルでも入力ができるようにという発想でございます。
○上田座長 ほかはいかがでしょうか。
太田さん、いかがですか。
よろしいですか。
○太田構成員 ただのコメントになってしまうかもしれないのですけれども、動画を見て思ったのが、ユーザーインターフェースに関しては、今まで議論を重ねてきて、いい形になったかなと思って、想像以上に、UIは、レスポンスも速くて、動きも滑らかというか、スムーズで、アプリとしてすごくよくできているなと思いました。
もちろん使い方もそうなのですけれども、すごく直観的に使えて、ハードルが低いものだという印象をパッと見たときに持つのではないか思うので、使い方マニュアルとして動画を使うということもあると思うのですけれども、ちっちゃくサムネイルのようにこんなに簡単に使えるというすごく短い動画でもアプリをアピールすることができるのではないかという気はしましたので、利用促進の一環としてそういうものも検討していいのかなと感じました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、動画についてはこの辺で一旦締めさせていただきまして、最後、画面等につきましては、皆様、検討会で何度か皆様と議論してきましたので、御意見は相当出たかなと思いますが、これがほぼ御意見を承る最後の機会になると思いますので、もし何か特に追加の御意見等があれば。
横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 今、青緑色になっているかと思うのですけれども、これは青緑色の予定なのでしょうか。
○上田座長 色使いの話ですか。
○横尾構成員 そうですね。
○上田座長 これについて、どうぞ。
○菊地係長 事務局案としてこれまで青緑色でお示しさせていただいており、現時点での変更はありません。
○横尾構成員 分かりました。
青緑色の場合のみ、ユニバーサルデザイン的な話なのですけれども、配慮が必要なことがありまして、お伝えしたいと思います。
カラーユニバーサルデザインの初歩的な話では、赤と緑が同じ色に見えるので、ピーマンとパプリカの見分けが色だけではわからないと言うような、大多数はわかる、色弱にはわからない、という色に着目し、情報保証の観点からの配慮が求められます。
しかしながら、今回多用されている青緑色は、全く逆で、大多数の人が見えない色が、逆に色弱の人には見えてしまう、具体的には大多数の方の肉眼では、全く同じ青緑色に見えるくらい似ている色であっても、色弱の人には、赤と緑くらいはっきりと全く別の色に見えてしまうという特徴があります。
青緑は、要は、色が普通に見える方からすると青緑は1色なのですけれども、色弱の方にはもっとたくさんの色が入ってみえるタイプの色彩になります。
色弱のテストをするときに、この色が見えてしまった人は色弱だと判別するテストもあるくらいで、要は、色弱の方々のほうが、私たちには見えない色が見える色があって、その代表が青緑色になります。
色味としては、私たちから見たら同じ青緑に見える2つの色が、赤と緑くらいはっきりとした色彩差で見えたりするのです。
今回は色に頼った情報提供は基本的にはしていないので、青緑を使ってはいけないわけではありませんが、例えば、これから動画で使い方を説明するとか、いろいろなものが出てきたときに、色はどうしても多少差が出てしまうのですよね。
ブラウザとかによってだったり、見る媒体によって、スマホだったり、パソコンだったり、色味の調整によって、色味が多少違って見えるので、色が全然違うからびっくりしたみたいな声は多分結構来ると思います。
窓口の人の対応として、色が全然違うように見えるケースがあるという、要は、使い方シミュレーションで見たら全部真っ赤で見えていたのだけれども、実際にスマホで開いてみたら真っ青だったから、これは違うページなのではないかと思ってしまったみたいなことは結構起きると思うのですね。
だからといって、ちゃんと文字を読んでくれればいい話なので、すごく問題かというとそうではないとは思うのですけれども、修正が必要なほどではないかもしれないのですけれども、そのこと自体を周知徹底はしたほうがいいかなとは思います。
周知徹底が面倒くさかったら、どっちかの青か緑にしてしまうという手ももちろんあるかとは思いますので、その辺は共有できておけばいいのかなと思いました。
実際、私たちが調査をしていても、カタログなどだと結構あるのですよね。
「カタログのページの色とタグについている色が全然違うからこれだと分からなかった」という人が少数いて、調べてみたら、「見識者には見た目で区別がつかないくらい同じ色に見えるけど、色弱からした全く違う色に見えるくらいの差がある青緑色だった」というようなことは結構あったりするのです。
以上です。
○上田座長 ありがとうございます。
その辺りは、また事務局で御検討いただければと思います。
そのほかはいかがでしょうか。
私から、1点だけ気になっているところがありまして、申し上げていいですかね。
前回ですかね、これを入力して、「パッと試算できる」で「パッと」がいいか、「すぐに」がいいか、「直ちに」とか、いろいろと議論した記憶があるのですけれども、この年末に布マスクのこれでパッと不安が消えますというものを蒸し返されたことを思い出して、ここで見て「パッと」はあまり印象がよくないかなと。
「すぐに」とかのおとなしい表現のほうがいいかなとちらっと思ったのですけれども、皆様、どうでしょうか。
○田中課長補佐 事務局でございます。
「パッと」の表現については、前回の検討会で、いいと言っていただいた意見と違和感があるといった意見の2種類がございましたけれども、上田先生の御懸念もいただいた後に、改めて検討会の構成員の皆様に表現についていろいろと御相談させていただいた結果、ユーザーのベネフィットを的確に表現できている「パッと」を採用した方がよいという御意見を複数いただきましたので、このままでいかせていただければと思っております。
ご説明が不足しており申し訳ございませんでした。
○上田座長 分かりました。
特に皆様の御懸念がなければ、それで結構です。
ほかに、皆様、いかがですか。
特によろしいですか。
それでは、この画面についても皆様の御議論は尽くされたということで、進めさせていただきたいと思います。
これで、ほぼ画面についても最後の御意見を承る場になったかと思います。
これからいよいよ実施に向けていろいろと作業を進めていくわけでございますが、このシミュレーターにつきましては、金融機関をはじめ、年金に関わるいろいろな会社の方、団体の方が、大変高い御興味をお持ちでいらっしゃるように聞いております。
問合せも結構来ているようでございますし、今後、このシミュレーターを取り込んでいろいろなアプリを開発するような企業の方や金融機関の方や団体の方がいらっしゃると思いますので、事務局におかれましては、これからシミュレーターの周知あるいは説明の機会を設ける等、いろいろと心を砕いていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○田中課長補佐 上田座長、ありがとうございます。
これまで一般の金融機関等からの個別のお問合せに対しては、年金広報検討会で使わせていただいた資料を用いて丁寧に御対応させていただいておりますので、今後も引き続き同様の対応をしていきたいと思っております。
なお、昨年秋には、金融庁様にて保険会社向けの総合的な監督指針等の一部改正案について御公表されて、パブリックコメントをなさった際に、その案内文の中で、厚生労働省において個々人の年金の見える化のための取組として、公的年金の受取見込み額を簡易に試算できるウェブページを開発中である旨と、令和4年度初頭に運用開始予定であることなどについて御紹介いただきまして、保険業界での活用に向けた周知に御協力いただきました。
引き続き、金融庁様と御相談しながら、周知に向けて取り組んでいきたいと思います。
また、公的年金シミュレーターの使い方を分かりやすく説明する動画や周知のための動画などの制作についても、年度末に向けて急ピッチで進めていきたいと思いますので、4月の公開に向けてまた各種コンテンツを充実させていきたいと思っております。
以上でございます。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、これで議題2については終わりまして、続きまして、議題3の「『いっしょに検証!公的年金』のリニューアルについて」に入りたいと思います。
資料3について、事務局から御説明をお願いいたします。
○免田課長補佐 年金局数理課でございます。
私から、「『いっしょに検証!公的年金』のリニューアルについて」の御説明を差し上げたいと思います。
まずは、そもそも「いっしょに検証!公的年金」についてですが、公的年金の仕組みや財政検証について漫画を使って分かりやすく説明することを目的としたコンテンツでございまして、平成26年5月から厚生労働省のホームページ上で公開しているものでございますけれども、先般、令和元年財政検証が公表されましたので、その内容を踏まえまして全面的にリニューアルを図ろうとしておるものでございます。
今回の検討会で御議論いただきたい点につきましては、大きく2点ございます。
まず、1点目につきましては、委員の皆様は机上配付資料、また、今は投影されておりますけれども、漫画についてでございます。
漫画のネーム、下描きにつきましては、これまでの検討会でも見ていただいて、様々な御議論や御意見を賜りましたけれども、そのうち第1話につきまして、御覧のとおり、色もついた最終形にほぼ近いものをつくることができました。
つきましては、この第1話につきまして、全体的に御覧になっていただいて、例えば、先ほども色味の話とかが出たと思うのですけれども、そういった色味の話であったり、せりふの言い回しであったり、そういった気になる点や御意見等々がございましたら、ぜひとも御意見等をいただければと思います。
ただし、時間の制約等々もございまして、大きな変更は難しいところもございますので、そういった点は御容赦いただければと思います。
続きまして、2点目につきましては、資料3を御覧いただければと思います。
「いっしょに検証!公的年金」のホームページのデザインでございます。
まずは、3ページ目を御覧いただきたいと思います。
3ページ目が、今回リニューアルを考えている「いっしょに検証!公的年金」のトップページの現在の素案でございます。
3ページ目、4ページ目、5ページ目にかけてトップページが出ておりますけれども、御覧のように、漫画につきまして、今、全体で12話を考えてございますけれども、各話ごとにアイコンを用意させていただきました。
そのアイコンをクリックすると読みたい漫画のページに飛ぶことを考えているということでございます。
続きまして、7ページ目を御覧いただきたいと思うのですけれども、一番上、「ナビゲーション」と呼ばせていただいておりますけれども、ちょっと字が読みにくいかもしれませんが、「マンガで読む公的年金制度」という欄をクリックすると、こういうふうに1話から12話まで全ての漫画が出てくるようになってございまして、このようにページがどこにあるかにもかかわらず、読みたいものがあれば、その目的のページにすぐに遷移ができるような工夫もさせていただいているところでございます。
続いて、9ページ目につきましては、スマートフォンのトップページをつくったイメージでございます。
9ページ目の左、「いっしょに検証!公的年金」と書いてある右のほうにバーが3本あるところがあるかと思いますけれども、こちらがメニューボタンになってございまして、このメニューボタンをタップすると、10ページ目のページに遷移いたしまして、1話から12話とか、申し上げ損ねましたけれども、世代別の解説も別途用意しているつもりなのですけれども、そういった目的のページにすぐに飛べるような工夫もさせていただいているということでございます。
11ページ目以降につきましては、漫画ページの構成案となってございます。
12ページ目が、先ほど申しました、読みたいと思った各話のアイコンを押した後に飛ぶページとなってございます。
ここで、今は例として1話を掲載させていただいておりますけれども、この1話の漫画本編をクリックなりタップすると、ポップアップで漫画が読めるような形になってございます。
ポップアップのイメージが15ページ目になってございまして、実際にはポップアップをした画面上で漫画を御覧いただきまして、例えば、スワイプや矢印をタップしていただくことでページをめくっていただくことを考えておるということでございます。
お戻りいただき、13ページ目以降なのですけれども、この漫画の下のほうには、その漫画に関連した解説のページも考えてございます。
ちょっと見にくいかもしれませんけれども、例えば、13ページ目の右上のほうに、「日本の公的年金は『賦課方式』を基本にしています」のちょっと右側に「-」が出ているかと思うのですけれども、こちらはページを開閉できることになってございまして、ここをクリックしていただくとこの部分が閉じて、下のほうにも積立方式の特徴等が書いてございまして、その右に「+」と書いていると思うのですけれども、そういうふうに読みたい部分につきまして「+」を押していただくと、その部分が開いて、該当するところが読めるような仕組みになっておるということでございます。
また、16ページ以降につきましては、世代別の解説として、10代の皆さんとか、20代の皆さんとか、各世代によって、恐らくですけれども、興味のある部分も違ってくるかと思いますので、そういった世代に特化した解説のページも表示していくということでございます。
雑駁ではございますけれども、以上でございます。
皆様の忌憚のない御意見をいただければと思います。
以上、よろしくお願いいたします。
○上田座長 御説明をありがとうございました。
それでは、今の御説明に関しまして、皆様から、御意見、御質問を承りたいと思います。
検討会で議論するのはこれが多分最後になると思います。
太田さん、どうぞ。
○太田構成員 ありがとうございます。
漫画の中身そのものというよりはホームページのほうなのですけれども、今さら感があるかもしれないのですけれども、コンテンツの数が多いとき、自分が何話まで読んだか、結構分からないときも多いと思うのですけれども、コンテンツがいっぱいダウンロードをできるアプリやサイトなどだと、読み物だと進捗率みたいなものが出るホームページは結構多いのですよね。
読んでしまったものは「読了」と出るとか、例えば、1話は50%読んだとか、どのぐらい制作上の負荷が高いのかは分からないところはあるのですけれども、12話ぐらいあると、多分一気に全部を読む人はなかなかいないと思うので、自分がどこまで読んだのか、進捗率が難しいのであれば、読んだものが「済」になるとか、そういう工夫があってもいいのかなと、リアルなホームページのデザインとして、印象を持ちました。
漫画は、ラフのときは情報量がすごく多く感じたのですけれども、文字はもちろん多いのですけれども、ラフで見たときよりも思ったよりもすっきりして見えるので、大きくは変わっていないのかもしれないですけれども、大分見やすくなったなという印象を持ちました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかは、皆様、いかがでしょうか。
殿村さん、どうぞ。
○殿村構成員 ありがとうございます。
打合せのときも申し上げたのですけれども、私はこの漫画のダウンロードにすごくリスク感を持っております。
著作権は厚生労働省さんがお持ちだということは分かっているのですが、著作者人格権というものもありまして、PDFで自由にダウンロードされてしまうと、どう加工されるか、どのように使われるか分からないというリスクがあると思うのです。
その場合に、規制をかけておかないと、歯止めが利かないのではないかと思うのです。
人格権を阻害するとよくないので、どのように規定するかという文言をホームページで明記することを御検討いただければと思います。
○免田課長補佐 年金局数理課でございます。
どうもありがとうございました。
貴重な御指摘だと思いますので、ぜひとも検討させていただきたいと思います。
○上田座長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 ありがとうございました。
漫画のテイストとかは、非常によくなったと思っております。
私からは2点ありまして、漫画とウェブサイトとあるのですけれども、ちょうど漫画のお話が出ていたので先に漫画からお伝えします。
漫画に関して、文字のところはまだ変えられるとも伺っていますので、文字のところをさらにブラッシュアップすることを御提案したいなと思います。
なぜかというと、一番初めの1個目の漫画でちゃんと信頼関係が築けているかどうかということによって、次からの情報の心への響き方もかなり変わってくるかと思うので、もちろんほかのコンテンツも大事なのですけれども、1話だけはというか、よりブラッシュアップすることを考えていただけたらいいのではないかと思いました。
具体的に改善を検討いただけると良いかと思った点をいくつか挙げますと、まず、「老後は、すべて自分で備えなければいけないの?」というものに答えていないという問題。
この漫画に書いてあるのは「年金の仕組みを知ろう、意識しよう」という答えなのですけれども、これは老後は全部自分で備えなければいけないのかの質問に答えていませんよね。
この漫画のメインテーマは財政検証だと思うので、質問と答えが噛み合わないくらいであれば、いっそのこと、もっとそこにフォーカスをしてもいいのではないかと思うのですよね。
もう少し国民の気持ちに寄った感じにしたほうがいいかなという話を個別の話でもさせていただいたのですけれども、「掛金を払っているのに公的年金は自分で備えていないのか」という問題もありますし、国民としては自分で掛け金を払っている公的年金は、自分で備えていることにならないかのように言われるのも心外な感じもするかもしれません。
26歳は実家に住んでいる子とそうではない子でかなり貯金額に差が出るので、500万と30万ぐらいのぶれがあってもよさそうなものなのかなとも思います。
一番気になっているのはゆいちゃんと猫の話がかみ合っていないところで、貯金の話が出てきて、この後、SNSで見たけれどもこうだみたいな話が出てくるのですけれども、「年金が信頼できないのではないか」ということに対して、猫が、「いや、SNSのほうが信頼できない」と、いう、やりとりがあります。
この根拠の立て方、どっちが信頼できないかみたいな勝負をするというのは、財政検証の在り方として信頼できないというか、財政検証の話をするからにはもう少し信頼ができるような検証方法で反論してもらいたいところではあります。
言いたいことは分かるのですが、もうちょっと、文字部分の内容について、信頼できる感じにしていただけるといいのではないかなと。
ユニバーサルの話とは関係がないのですけれども。
要望ですかね。
漫画関係は、保険の関係のものをやるときにも難しいものを漫画にしてみようというケースはいろいろなケースであるのですけれども、かえって分からなくなるようなこともあるので、信頼感を大事にしてもらいたいなと。
猫が言うことをそんなに信頼ができるのか、これから年金の仕組みをこの猫から学んでいって信頼できるのかという感じで、「ネットやSNSの情報が全部正しいわけではないニャン」と言いながら、これをネットで掲載するのですよね。
自己矛盾を抱え過ぎていて、もう少し論理の持っていき方や説得方法はあるのではないかということは大変気になりました。
このぐらいにして、細かく言っていくと時間になってしまうので、漫画については、もう一回だけ、絵はこのままでいいので、文字だけを変えて、もう少し何とかできると思いますので、そういうことでご検討いただければ幸いです。
次に、ウェブページなのですけれども、まず、具体的な説明が後ろにつく、文字の説明がつくのは非常にいい仕組みだと思いますので、教材としてもすごく価値があると思いますし、すばらしいなと思いました。
その上で、太田構成員からのご意見の、どれぐらい読んだか分かるようにというのは、私も賛成です。
また、ユニバーサル的な観点から、ユニバーサルやアクセシビリティーの規格で、タブで移動してエンターキーで開いたりできるかということは、最終チェックの段階で漏れがないようにしていただくといいかなと思います。
そういうものを正義感からチェックしてアップする方もいますし、今の若い子は割とそういうものを気にしている傾向にあります。
障害者配慮的なことをきちんとやっているというだけでこの組織は信頼できるなと思うとか、そういう傾向は割とあります。
化粧品なども、選んだ理由が、視覚障害者への配慮をちゃんとやっていると知ったことがきっかけでずっと使っているという若い子とか、結構いらっしゃるのですね。
若い子の意識はすごく高いので、そういうところは気にしていただくといいかなと思いました。
この猫とゆいちゃんとかの言っているせりふだけを文字にして出しているようなものを視覚障害者用に用意するのもぜひご提案したいです。
ページを作ってコピペをやるだけなので、そんなに難しいものではないので、提供者側の負担も大きくありませんし、リンクを貼って目の見えない方向けページとして提供できると、よろしいのではないかと思いました。
もちろんそれは目の見えない方向けではあるのですけれども、そう言いつつも、今、日本語がしゃべれない子供たちとかももちろんいるわけで、そういう子たちも翻訳して読むことができる、子供だけではなくて大人たちももちろん文字になっていればいろいろな変換をしてみることもできますので、グローバル化にも寄与しますのでその辺りのメリットも含めて御検討いただくといいかなと思いました。
以上です。
○免田課長補佐 ありがとうございました。
漫画の中身といいますか、せりふといいますか、そういったものにつきましては、我々といたしましても、少しでもいいものにしていきたいと思いますので、信頼できるといったワーディングもあったかと思うのですけれども、最後の最後まで汗をかいて突き詰めていきたいと思っております。
また、最後の視覚障害者の方への配慮につきましては、重要な御指摘だったと思いますので、そういったことも検討させていただければと思います。
○上田座長 財政検証は非常に難しい内容ですし、私も大学で社会保険論を教えているのですけれども、ここをどう教えるかは非常に苦労しますよね。
なかなか難しいところだと思います。
大変だと思いますが、頑張ってください。
ほかに御意見はいかがでしょうか。
原さん、どうぞ。
○原構成員 ありがとうございます。
今、内容について御意見が出たので、それに少しコメントだけをさせていただきますと、今、上田先生もおっしゃいましたけれども、財政検証のお話は難しい中で、タイトルのQで「老後は、すべて自分で備えなければいけないの?」というところから、いきなり財政検証はと入ってしまうと難しいので、まずはパッと柔らかい言葉でQという形で出しているのは、中身的には私はいいと思っているので、Qとしてまずはこういう問いかけがあって、話の流れの中で、老後の中には公的年金というものがあるんだよねと、徐々に流していくというか、財政検証に導いていくということがあるので、最初の問いから、流れ的に、易しい言葉を使いながら、あまり説明も多くなく作っていくということで、すごく苦労されているなというのはよく分かるので、私的には、分かりやすくなっていると思います。
1話は確かに大事だと思うので、1話からということだと思うのですけれども、もしやるとしたら、もちろん中身の言葉一つ一つもありますけれども、確かにQに対してAをどう受けるかということをもし重視するのであれば、公的年金があることをまずは意識しようというものがQに対しての答えAとなっているかという部分については、最後の締めくくりの言葉はQと呼応させるとか、そういうところはもう少し最後に考えてもいいかなと思います。
話の流れ的には、何とかして、最初の導入、皆さんが読んでくれるところから最後まで読んでもらうという意味では、内容的にはいいのではないかと思うので、そういった意味で、Qに対しての最後のAの締めくくりはどういうふうにするかというのは、そういうものを意識するのであれば、確認していってもいいのかなと思いました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
山口先生が手を挙げていらっしゃいました。
お願いいたします。
○山口構成員 御説明いただきまして、ありがとうございました。
ネームの段階から非常にいいなと思っていたのですけれども、かなりよい漫画になっているなと感じたところです。
私のコメントはほとんど感想みたいになってしまうのですけれども、特に前回、私はスワイプをして読めたほうがいいのではないかみたいな話をして、それはどうなるか分からなかったというすり合わせだったのですけれども、最終的には採用していただけたみたいですね。
今、LINEマンガとか、ジャンプ+とか、様々な漫画と同じようにスワイプをして気軽に読めるようになったことは大変よかったのではないかと思います。
特に若い世代はそういう読み方に慣れていますので、これはいいのかなと。
あえて言うなら、この漫画の話数をクリックした後にさらにもう一回クリックすることは若干面倒くさいなと、正直、思ったのですけれども、あまり解決策も思いつかないところですので、これ以外に方法はないのかなと感じております。
ここからは余談になるのですが、今回、スワイプで読むというところは世間の常識と一番合致しているわけですけれども、最近、私がマーケティングや経済の関連で、ピッコマという漫画アプリ会社、日本企業ではないのですけれども、今日本で一番売れている漫画アプリなのですが、あそこの方とお話ししたところ、結構スマトゥーンというジャンルがはやっていると。
皆さんも、もしLINE漫画や漫画アプリを触っていたら分かると思うのですが、要するに、縦に読むものですね。
縦に読むといっても、普通の漫画を縦に貼り付けているだけではなくて、縦に読むことに特化したもの、要するに、そういう新しいコンテンツ形態が出てきていて、恐らくなのですが、既に相当のシェアをそれが占めているらしくて、特に海外ではそうなのですね。
日本は漫画文化が既に発達しているのでそれが入ってくるのが遅いのですけれども、それでも恐らく5年後とかには相当主流になっている可能性がありますので、そうしたら、特に若い世代はそういったものを読んで成長してきていると思うのですね。
ですから、次の更新をするタイミングがあると思うのですけれども、そういったときにはそういうコンテンツの在り方に柔軟に対応した中で、新しい形式でまた発表していくことになるのかなと感じた次第です。
以上です。
○免田課長補佐 ありがとうございました。
申し上げなかったのですけれども、この漫画をスマホで見た場合に、文字が小さいのではないかといった御指摘もいただいておるところでございます。
スマホの画面を、ピンチ、2つの指で広げたりして文字を拡大する等々はできるのですけれども、それでもそういった手間があるといった課題もございましたので、来年度以降もスマホで見たときの漫画につきましては少し検討の余地があるのかなと考えておりました。
先ほどの先生の御意見も参考にさせていただきながら考えていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかは、皆さん、よろしいでしょうか。
殿村さん、どうぞ。
○殿村構成員 今のお話で、1つ、漫画のテクニックなのですけれども、猫がしゃべり過ぎていますよね。
長い文章なので全部読めないかもしれない。
これは漫画のテクニックによくあるのですけれども、例えば、「将来どうなるか分からないもんね」みたいなものだったら、横のところに赤い色の吹き出しみたいな形で「不安」とか、そういうポイントになる言葉を少し添えておくのですね。
そしたら、絵の中でこういうことを言っているんだとすぐ分かりますので、そういった漫画のテクニックを駆使して分かりやすいようにされたらどうかと思います。
参考にしていただければと思います。
○上田座長 ありがとうございます。
皆様から一通り御意見をいただきましたが、よろしいですか。
私から1点だけ、色合いの話なのですけれども、スマホの画面のところで、1話から12話が全部同じ黄色になっていたのですが、私は色彩の専門家ではないのですけれども、この辺は色を少しずつ変えていったほうがいいのか、同じ色がいいのか、この辺は、横尾さんや殿村さん、いかがですかね。
どうぞ。
○殿村構成員 上田先生の御指摘は、私もそう思います。
これは変えられないのかなとは思っていたのですが、できたら淡い色合いとかで少しずつ変えていけばいいのではないかと思います。
今、ちょうどSDGsなどカラフルな色調に慣れている時代ですので、少し変えたほうが格好いいかなと思います。
○上田座長 横尾さん、お願いします。
○横尾構成員 ユニバーサル的な観点でいったときには、黄色が使われていたとしても、これを白黒コピーにしたときに読めるぐらいの形にはなっているので、どこかが読めないということはあまり発生していないので、その点は問題ないかとは思います。
ただ、全部が黄色だと、目がちかちかするとか、見えにくいとか、白内障とか、これは高齢者向けではないのでいいのですけれども、高齢になってくると黄色が白に見えてくるということがあるので、黄色かどうかが分からなくなってくるというケースはあるかもしれません。
これは本当にどう動くのかということが、これからまた改変がなされてくると思うのですけれども、ここまで読んだと分かるようにするとか、そのときにどうなっていくか次第かなという感じで、様子見ではないのですけれども、現時点では大きくは問題はないけれども…というところですかね。
○上田座長 ありがとうございました。
そのほかに皆様から特に御意見はございませんか。
よろしいですか。
ありがとうございます。
それでは、本日の議論を踏まえまして、事務局には御検討を進めていただいて、漫画作成の際の御参考にしていただければと思います。
全体を通しまして、構成員の皆様から何かございますでしょうか。
よろしいですか。
それでは、事務局からお願いいたします。
○田中課長補佐 次回は3月の開催になりますが、日程につきましては、後日、御連絡させていただきます。
ちょうど年度末ですので、令和4年度の広報計画が議題の一つになりますので、よろしくお願いいたします。
なお、構成員の皆様におかれましては、閉会後、お知らせがございますので、そのままお待ちください。
○上田座長 ありがとうございました。
皆様、本日は、お忙しい中、御参集を賜りまして、誠にありがとうございました。
これで、本日の会議は終了いたします。
 

 

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