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2020年12月17日 第7回年金広報検討会

年金局

○日時

令和2年12月17日(木)14:00~16:00

 

○場所

東京都千代田区平河町2-4-2
全国都市会館 3F 第2会議室(オンライン開催)

○出席者

足利 聖治(オブザーバー)      
上田 憲一郎(座長) 
太田 英利(構成員)
尾崎 俊雄(オブザーバー)
佐久間 智之(構成員)
殿村 美樹(構成員)
野 口  尚(オブザーバー)          
原 佳奈子(構成員)   
山口 真一(構成員)
横尾 良笑(構成員)       
吉野 隆之(オブザーバー)
 

○議事

○上田座長 皆様、おそろいでいらっしゃいますので、ただいまより第7回「年金広報検討会」を開催いたします。
皆様、大変お忙しい中、御参加いただき、誠にありがとうございます。
今回は、前回同様オンラインの開催とさせていただいております。
本日の出欠状況ですが、森下構成員から欠席の御連絡をいただいております。
また、GPIFの森審議役が御欠席ということで、代わりに本多様が傍聴されていらっしゃいます。
なお、本日は、議題4の関係で佐伯印刷株式会社及び株式会社学研プラスの皆様、議題5の関係で株式会社博報堂の皆様に御出席をいただいております。
また、議題3の関係で金融庁の方がオンラインで傍聴をされていらっしゃいます。
それでは、議事に入る前に事務局から資料の確認をさせていただきます。
○古川年金広報企画室長 本日の資料でございますが、
議事次第
資料1 年金広報検討会開催要綱(案)
資料2 年金広報コンテスト
資料3 個々人の年金の「見える化」のための取組み
資料4-1 小学生向け年金教育図書による効果的な広報事業
資料4-2 小学生向け年金教育図書による効果的な広報事業
資料5 被用者保険の適用拡大に関する広報
以上になります。
御不明な点等ございましたら、事務局に御連絡いただければ幸いです。
事務局からは以上です。
○上田座長 それでは、カメラの方はここで退室をお願いいたします。
これより議事に入らせていただきます。
本日は、「(1)年金広報検討会開催要綱の改正について」「(2)年金広報コンテストについて」「(3)個々人の年金の『見える化』のための取組みについて」「(4)小学生向け年金教育図書による効果的な広報について」「(5)被用者保険の適用拡大に関する広報について」の5つを議題としております。
今日は大変盛りだくさんの議題でございますので、ぜひ構成員の皆様の御協力をよろしくお願いいたします。
初めに、議題1の「年金広報検討会開催要綱の改正について」です。
事務局から御説明をお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 まず、議題1の「年金広報検討会開催要綱の改正」について、御説明させていただきたいと思います。
開催要綱の1枚目を御覧ください。
年金広報検討会の構成員の任期がこれまで定められておりませんでしたので、今回、4ポツの運営の「(3)構成員の任期を2年とする」という規定を追加させていただきました。加えまして、「構成員は再任されることができる」という規定を追加させていただきました。
おめくりいただきまして、別紙ですが、今回から新たな構成員として2名の方に御参加いただくことといたしました。
僣越でございますが、私からお二人の御紹介をさせていただきたいと思います。
まず、佐久間智之さん。
PRDESIGN JAPAN株式会社の代表取締役でいらっしゃいます。
主に広報、プロモーション、デザイン等のコンサルティング、研修講師などを手がけていらっしゃいます。
以前は埼玉県の三芳町において公務員として勤務されておりまして、異色の経歴の方でございますが、印刷以外全て独自で制作する町の広報紙「広報みよし」の制作を担当していらっしゃいます。
この広報紙が昭和39年から続いている日本広報協会主催の全国広報コンクールにおきまして内閣総理大臣賞を受賞されております。
三芳町退職後は公務員の広報力を向上させるために会社を設立されて、現在は「広報はラブレター」というすてきな言葉をコンセプトに広報戦略を展開するとともに、自らライター、フォトグラファーとしても活躍中でございます。
私ども年金局でも何度か佐久間先生に講師に来ていただきまして、私たちが作成する広報紙を添削いただくなど学ばせていただいています。
続きまして、山口真一さん。
国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの准教授でいらっしゃいまして、研究分野はネットメディア論、情報経済論、プラットフォーム戦略でございます。
近年多く発生しておりますネット炎上の特徴と実態について、実証分析を基に整理した上で、炎上への理解の向上といった観点から、あるべき政策的対応の考察をされてございます。
NHKの「あさイチ」、「ニュースウオッチ9」、「クローズアップ現代+」、日経新聞をはじめとして、メディアにも数多く御出演、掲載されていらっしゃいます。
また、論文「コンテンツ産業におけるフリー型ビジネスモデルの有効性-音楽産業の実証分析-」で情報通信学会論文賞、書籍『ネット炎上の研究』で電気通信普及財団賞等を受賞されています。
以前から私どもも広報物をつくる際に、山口先生に「炎上」という観点からアドバイスをいただいております。
では、お二方よろしくお願いいたします。
加えまして、太田構成員の肩書に変更があり、株式会社データ・ワン代表取締役社長に御栄転されてございます。
最後に、これまで関係団体の方々におかれましては、構成員として検討会に参加していただいておりましたが、メンバーが増え、なるべく広報の専門的な知識を持っていらっしゃる専門家の方々から御意見をいただきたいという趣旨も含めて、関係団体の方々におかれましては、今後は、オブザーバーとして参加いただくよう体制を整理させていただきました。
私からの御説明は以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、新たに構成員となられましたお二方から一言御挨拶を頂戴したいと思います。まず、佐久間様、よろしくお願いいたします。
○佐久間構成員 皆様、お疲れさまです。
今、御紹介のありました佐久間と申します。
説明がありましたように、埼玉県の三芳町というところで18年、地方公務員として今年の2月まで職務を全うしておりまして、日本の広報力を上げたい、日本のために微力ながら何かできないかということで、退職をして、いろんな自治体で研修とかアドバイザーをやっております。
僕自身は介護保険の担当を5年ぐらいやっておりまして、年金天引きとか、住民の方にすごく近いところ、現場で仕事を行っておりましたので、その視点とか、あとは広報の発信の仕方とかを織り交ぜて、皆さんのお役に立てるような形で微力ながらお手伝いができればと思っております。
皆様、よろしくお願いいたします。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、続きまして、山口様、御挨拶をよろしくお願いいたします。
○山口構成員 皆様、こんにちは。
国際大学の山口です。
私は経済学博士でして、特に専門は計量経済学というデータ分析手法の一種となっております。
その手法を使いましてソーシャルメディア上のフェイクニュースとかネット炎上といった諸課題、あるいはソーシャルマーケティングについて研究をしております。
私は、年金制度とかそういったものに特別詳しいということはないのですが、そういった発信という観点から少しでも貢献できればと考えております。
まだ若輩者で、至らない点も多いかと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○上田座長 ありがとうございました。
お二方様とも御多忙の中、構成員の就任をお願いしたところ御快諾いただきまして、真にありがとうございました。
よろしくお願いいたします。
皆様からこの要綱の改定について、何か御意見ございますでしょうか。
特にないようでしたら、続いて、議題2の「年金広報コンテストについて」に入りたいと思います。
資料2について、事務局から御説明をお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 御説明いたします。
年金広報コンテストについてですが、資料を1枚おめくりいただきまして、「第2回令和の年金広報コンテストの結果について(報告)」というところを御覧いただきたいと思います。
去る11月30日(いいみらい)、「年金の日」に合わせて各賞の受賞作品を決定させていただきました。
厚生労働大臣賞を受賞したポスター、動画部門の作品につきましては、こちらを御覧いただきたいと思います。
来年度も第3回令和の年金広報コンテストとして精力的に開催させていただきたいと思ってございますので、引き続きよろしくお願いいたします。
なお、年金広報コンテストの開催に際しまして、審査委員をお務めいただきました各先生方の皆様におかれましては、この場をお借りしまして改めてお礼を申し上げたいと思います。
私からの御説明は以上です。
ありがとうございました。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明について、御意見、御質問等ございましたら、お願いいたします。
なお、冒頭申し上げましたように、本日は議題が大変盛りだくさんでございますので、御発言は簡潔にお願いできたら幸甚でございます。
よろしくお願いいたします。
広報コンテストについての御意見、御質問ございますでしょうか。
特にないようでしたら、続きまして、議題3の「個々人の年金の『見える化』のための取組みについて」に入りたいと思います。
資料3について、事務局から御説明をお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 御説明いたします。
こちらにつきましては、2回前の第5回年金広報検討会において、現在検討中の事業として御紹介させていただいたものでございます。
そのときからの変更点のみ御説明させていただきたいと思います。
もともとは携帯のアプリをつくるということで、前々回の広報検討会で御紹介をさせていただいたところですが、その際に、スマホのアプリは日々の保守・運用等を頻繁にしないと、アプリがあふれているこの時代においては、なかなかダウンロードしてもらえないのではないか、そもそも計算機をつくるという観点であれば、Webアプリでいいのではないか、といった御意見をいただいたところでございます。
こうした御指摘も踏まえて私どもで改めて検討させていただき、Webアプリという形式に変更させていただこうと考えております。
具体的なスケジュールにつきましては、本年度中に調達の手続を行って、来年度早々から開発に着手して、令和4年4月からサービスが開始できるように現在検討中です。
私からの御説明は以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして御意見、御質問などがございましたら、お願いいたします。
特に御意見、御質問ございませんでしょうか。
では、原さん、お願いします。
○原構成員 これは意見というものでもあるのですけれども、、「ねんきんネット」は情報量が多く、年金の記録の確認などとても良いのですが、最初の入口ところで登録が必要など少し敷居が高いということがあるように思います。
年金額の目安を知りたいという人が多いと思いますので、こういったWebアプリという取組は非常にいいかと思います。
年金を活用してもらうというのは、これから自分の老後をどんどんデザインしていくという時代になっていきますので、そういった意味では見える化ということでよろしいかと思います。
特に50歳以上の方は「ねんきん定期便」で見込額が出ますでが、50歳未満の方ですと、セミナー時の相談でも多いのですが、「ねんきん定期便」に見込額が載ってないので、大体幾らなのかと聞かれることが非常に多いです。
そういった意味では、簡易計算を使って目安額が分かれば、50歳未満、あるいは20代、30代といった若い方でも公的年金を身近に感じてもらえて、その額が生きている限り終身で支給されるということを実感することで、「自分たちも年金がもらえるんだ」という認識を改めて持ってもらえますし、将来や老後の生活設計も立てやすくなると思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。
ただ、あくまでも公的年金は社会保険の制度ですので、保険としての機能、つまり、人生のリスクに備える制度であるということは、別のところでしっかりとカバーしていただければと思います。
そして、Step4、ほかの民間アプリと連携できるというところで、違う部門でやっていることもありますから、こういったことがどんどん進んでいくのだと思いますけれども、希望に応じてということで、自分の希望するような老後の生活が送れるのかが分かりやすくなると思いますが、ただ、1点、あくまで御本人の希望に応じてということと、情報を連携するということですので、、あくまで本人の希望でやる、個人の責任でやるということかと思うのですが、その辺は明確にしていただいたほうがいいのではないかと思っております。
全体的には自分の年金額を知りたいという方が多いので、これは若い方にとっても使いやすいということであって、また、「ねんきん定期便」がなくてもできると伺っておりますので、進めていただければと思っております。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
では、横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 基本的には原さんと同意見です。
それとは別で。
システム的な問題で、今、楽天とか、いろんなこういうアプリと連携できるように考えているという話があったのですが、連携の仕方に関してです。
アプリをある程度今のものと連携できるようにすると、アプリ側がまた変わっていったりして連携がうまく取れなくなったり、保守がすごく大変になってくる点があるので、これからのやり方というか、GoogleとかAmazonとか、大手の世界的な企業は割と採用している方法ですけれども、エンジニアがある程度、自分が開発するものに組み込めるようにソースをオープンにしておく。
システムエンジニア向けにそういう情報。
要は、今回年金額を計算するという仕組みをつくるわけですが、例えばその仕組みを楽天のエンジニアが見て、自分のところにそれを取り入れてシステムを開発することができるように、フリー、無料でオープンにしておくということです。
例えばこういうふうに発声した言葉を読み取っていくような技術的な仕組みがあるのですが、今、Googleの仕組みが割と様々な企業の提供するアプリやソフトウェアで使われています。
そのGoogleの仕組みを使って例えば翻訳のポケトークとか、そういうのが作られたりしています。
そういう情報はGoogleがシステムエンジニア向けにその連携のやり方をオープンにしているのです。
つまり、制作予定である本アプリ側から積極的に連携するのでなくて、こちら側連携方法をオープンにして、連携するというか、システムに組み込みたい企業など、技術力があるところが組み込んでいけるような形態を取るという方法を採用してはどうかということです。
これは技術的な問題なので細かい話かもしれないのですが、このアプリ制作をしている専門の方は、私が何を言っているのか多分分かると思うので、そういう方法で連携をされてはどうかという御提案でした。
以上です。
○上田座長 古川さん、何かありますか。
○古川年金広報企画室長 ありがとうございます。
横尾先生はOSS、オープンソースシステムのことをおっしゃっているのだと思いますが、将来的にはそういったことも検討していきたいと考えておりますが、まず自分たちのものを制作し、その上で、民間事業者の提供するサービスとどういう連携が望ましいのかということについて皆様に御相談させていただきながら進めていきたいと考えおります。
ありがとうございます。
○上田座長 ほかはいかがでしょうか。
よろしゅうございますか。
それでは、続きまして、議題4の「小学生向け年金教育図書による効果的な広報について」に入りたいと思います。
資料4-1及び4-2について、まずは事業の概要を事務局から御説明いただき、続きまして委託事業者の方から御説明をお願いしたいと思います。
○古川年金広報企画室長 御説明いたします。
資料4-1の3ページ目を御覧いただければと思います。2回前の年金広報検討会の際に、令和2年度の年金広報計画を御紹介させていただきましたが、その中の3番目に該当する事業です。
私どもから若い世代を対象とした教育コンテストをつくりたいと考えている旨を紹介させていただきました。
2ページをご覧いただきたいのですが、年金制度を若い世代の人たちにとっても身近なものに感じてもらえるよう、これまで大学生を対象とした年金対話集会の開催や、先ほど紹介させていただいた年金広報コンテストを開催させていただきながら、若い世代とともに将来の年金を考える機会を多く設け広報活動を行ってきております。
この学生との年金対話集会の場で学生から「今日教えてもらったことをもっと早く知りたかったな。」という声をよく聞きます。
もっと早くというのはどのぐらいかというと、小学校高学年ぐらいがいいのではないかとか、中学校がいいのではないか、高校がいいのではないか、とまちまちではあったのですが、どうせやるなら、最も対象が広くなるよう、まずは小学校からがよいのではないかと考え、今年度は小学校高学年から中学校ぐらいをターゲットにした教育教材の制作について検討を進めています。
小学校の子供たちにまずは、年金制度というものがあることを知ってもらうことを目指したいと思っています。
年金制度のうちよくメディアで話題になるのは、老齢年金が中心ですが、年金の三本柱であります残りの遺族年金、障害年金というものもあるということを知ってもらいたいと考えています。
そういったことを知ることによって、高齢者になるまでにも様々なリスクがあって、もちろん高齢者になったときのリスクもあって、そういう様々な予測できないリスク、多様なリスクに対応するのが年金制度であること、多様化する人生の中で、年金というのはどういう役割を果たしているのかという最初の気づきになるといいのかなと考えております。
具体的には委託事業者であります株式会社佐伯印刷様から御説明をいただきたいと思います。
私からの説明は以上です。
○上田座長 それでは、続きまして、委託事業者の皆様から御説明をお願いいたします。
○佐伯印刷株式会社 それでは、制作メンバーを代表いたしまして、私、学研プラス、三家本と申します。
よろしくお願いいたします。
御説明をさせていただきたいと思います。
では、事業の趣旨になります。
本事業の目的は、年金を小学生、主に5~6年生になるかと思いますが、彼らに理解してもらうこととしておるのですけれども、小学生の学習レベルを考えますと、広く深くというのはなかなか難しいなと考えております。
そこで、最低限の知識と理解を得るために3つの手法を取り入れたいと思っております。
まず1つ目、キーワードとしての「年金」の認知・定着。
タイトルを今回「年金のひみつ」としておりますが、本文の中でもこのキーワードを多用することで、まず「年金」というキーワードを子供たちに認知・定着させることを狙いとしております。
2番目、制度としての「年金」の認知・定着。
公的年金というものは、働いている世代が高齢者や支援を必要としている人を支え合う、いわゆる共助を目的としてつくられた決まり事であるということを子供たちに認知・定着させようと思っております。
3番目、義務としての「年金」の認知・定着です。
読者が20歳になったら、免除・猶予される方は除きますけれども、必ず納付しなければならないということを伝えることで、義務としての認知・定着を図りたいと考えております。
この3つをゴールに定めまして、子供たちが読みやすく、しかも楽しく学べる「まんが」を用いた年金教育図書を制作してまいりたいということで、現在進めております。
続きまして、制作体制と方向性になります。
まんがの制作ですが、これまで学習漫画を数多く発行してまいりました学研プラスが担当させていただいております。
中でも人気シリーズ「学研まんがでよくわかるシリーズ」というものがございまして、こちらのほうは約20年にわたりまして約170タイトル以上発行してまいりました。
この書籍は、全国の約2万の小学校と約4,000あります公立の図書館、一部の児童館に寄贈させていただいております。
2019年に全国学校図書館協議会が行った学校読書調査の中で、これまでに読んだ本の中で一番好きな本部門で小学生の女子で1位、男子でも4位にランクしておりまして、小学生にとっては「ひみつシリーズ」というものが既にブランド化していると私どもは捉えています。
このブランド力を生かしまして、タイトルを今回「年金のひみつ」といたしました。
また、今回参加するスタッフも、過去に「ひみつシリーズ」の制作に携わった経験を持つ者で構成しておりまして、知見を基に連携を高めた制作体制で取り組んでまいりたいと思っております。
まんがのタッチでございます。
こちらのほうは、あらかじめ複数の児童向け漫画を手がけた経験のある漫画家候補を既に御提案させていただいております。
その中から子供が親しみやすく読みやすい漫画のタッチという観点で、現役の小学校の教員複数名の御意見を伺いました。
その結果、御覧のタッチの漫画を採用させていただくこととなりました。
続きまして、ストーリー構成になります。
こちらのほうは、実際にシナリオを作成するまでに携わりましたライター本人から簡単に説明をさせていただきたいと思います。
○佐伯印刷株式会社 私から御説明差し上げます。
まず、主な登場人物ですが、小学生4人とお年寄り4人が登場します。
登場人物は多いのですが、これはあえてそうしているものです。
お年寄りたちの多彩な、多様な暮らしぶりとか、子供たちの多様な在り方をストーリーの中で描きたいという意図がございます。
物語の説明に入ります。
プロローグでは、まず小学生5人が授業でグループ学習の課題に取り組むことになります。
その課題は「町で活躍する人たち」というものになります。
自分たちの暮らしがどのような人の支えで成り立っているのかに目を向けて調べましょうという目的です。
では、どんな人を取り上げましょうかという話し合いの中で、主人公たちは登校のときに道路に立っているお年寄りの存在に注目して、町内会を訪れることにします。
これから1、2、3章のお話になるのですけれども、町内会というのは、地域によって違うかもしれないのですが、一般的には地域のパトロールのほか、清掃活動とか、お祭りの運営など様々な活動をしているようなので、舞台はその辺りを中心に取り上げたいと思っています。
町内会の活動を手伝いながら、主人公たちはお年寄りたちの多様な暮らし方を知ることになります。
会社をリタイアした人や、自営業でお店を経営していた人、配偶者を亡くした人、まだ現役で働いているお年寄りなどにも会います。
また、お年寄りではないのですが、40代の障害者の女性も登場しています。
こういった様々な暮らしの中から老齢年金だけではなくて、障害年金、遺族年金の存在や種類、受給方法についても知り、年金がお年寄りや困った人の生活を助ける制度の一つだということを知ることになります。
物語、エピローグに入るのですけれども、結末としては子供たちがお年寄りたちを身近に感じ、今までよりも親しみを持って接する姿を描こうと思っております。
作品の意図としては、実際にこの漫画を読んだ読者たちが町のお年寄りたちに目を向けて、どんな生活を送っているのか、少しでも考える機会ができればと考えています。
以上でございます。
○佐伯印刷株式会社 以上、ストーリー構成のほうを御説明させていただきました。
続きまして、ネットでの公開についてお話しします。
今回制作する書籍ですけれども、データを児童生徒向けのポータルサイト「キッズネット」内で公開いたします。
このサイトは開設して約20年になるのですが、小学生の夏休みの自由研究や、調べ学習の題材探しなどによく使われておるサイトでして、小学生にとっての情報源としてもう既に定着しています。
このサイトの中には、「まんがでよくわかるシリーズ」の電子書籍を格納しました「ひみつ文庫」という名のコーナーを設けております。
この中に今回おつくりする「年金のひみつ」を格納、公開させていただこうと思っております。
ファインダビリティへの対応といたしまして、本サイトのトップページにカルーセル表示枠というところがございます。
トップページの一番上の部分で、時間を置いてローテーションでバナーが回っていく枠でございますが、ここに「年金のひみつ」のバナーも張らせていただきます。
そうすることで子供たちからのアクセス率も高まることを期待しています。
また、来年の3月になるのですが、「年金のひみつ」の公開を告知するチラシを私どものほうで作成いたしまして、全国の小学校へDMとして配布する予定になっております。
最後にスケジュールでございます。
過去の書籍の制作の知見も考慮いたしまして、来期のリリースまでの作業期間、御確認期間、修正期間、納品期日を無理なく振り分けたスケジュールとさせていただいております。
制作過程では、段階的に小学5~6年生を教えられている小学校の社会科、家庭科の先生、また、過去に教科書の編さんにも関わっていらっしゃる専門家の方、さらには実際に読者となる小学校5~6年生4~5名に対してのモニター調査などを行っておりまして、その制作の方向性を確認しながら進めていこうと考えております。
私どもからは以上となります。
ありがとうございました。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして御意見、御質問を承りたいと思いますが、最初に口火を切らせていただければと思います。
私ごとで恐縮ですが、5人の娘を育ててきた親の立場と、何々のひみつのヘビーユーザーである5番目の娘の意見なども踏まえまして何点か述べさせていただければと思っております。
まず、○○のひみつシリーズは、確かに小学生に大人気でございますので、このシリーズを利用して広報するという手法については大賛成でございます。
あと、小学校5~6年生の社会の教科書等を見ると、税とか高齢化とか財政というのは一定のページを割いているのですが、年金というのは触れられている部分が非常に少ないので、小学校6年生というのは一つの節目ですので、この節目に打ち出すスタンスについても賛成です。
この中身についてですが、具体的なストーリー構成等につきまして2~3点だけ述べさせていただければと思います。
1つは最初のストーリーに入る話のきっかけですが、実際に小学校6年生に職場体験というのがございまして、いろんな会社とか商店街とかに小学生が行って職場体験をするということがございますので、こういう身近な体験をきっかけにするようなストーリーの展開も一つあるのではないかと思っています。
ストーリーの構成ですが、年金は、老齢、障害、遺族と3つございます。
今回お出しいただいたストーリーは全部つながっていて、これはこれで一つの展開かなと思うのですが、分かりやすくするには、老齢で1つの章、障害で1つ、遺族で1つと章を分けたほうが分かりやすいかなと。
特に具体的な事例として、例えば遺族でしたら、同級生のお父さんが亡くなった。
同級生のお兄さんは中学3年生で、高校受験を控えているけれども、お父さんが亡くなって本当に大丈夫かなとか、あるいは障害であれば、いとこの大学3年生がバイクで事故を起こしてしまって大変なことになったけれども大丈夫かなとか、学生無年金訴訟という事件も実際にありましたので、こういうエピソードなども取り入れながらストーリーをつくったらどうかなと思いました。
あと、登場人物をあえて多くしたという御説明があったのですが、ヘビーユーザーの感想を言うと、ちょっと多いのではないかなという感想がありましたので、御紹介させていただきました。
すみません。
最初に一言申し上げさせていただきました。
これについては専門家の方、いろんな御意見があると思いますので、ぜひ活発な御議論をお願いできればと思います。
いかがでしょうか。
太田さん、どうぞ。
○太田構成員 ありがとうございます。
私、世代的に学研まんがとかを結構読んでいた、フィジカルなもののほうを読んでいた世代ではあるのですが、これはタブレットで閲覧することを前提にされていると思うのですけれども、タブレットの場合、これを読んでディスカッションするというのはいろいろと難しい気もして、このシリーズというのはフィジカルな紙媒体を過去発行していないのでしょうかという質問と、これを使われる場面は、学校の授業で使うのか、図書館にあるタブレットで見るのか、家で親に促されて見るのか。
実際これを見る場面はどういう場面が一番多いのかというのがぱっとイメージできなかったので、その辺を御教示いただけたらなと思います。
個人的にはフィジカルな漫画もあっていいのかなという気はするのですが、この辺、御意見があれば教えていただけますでしょうか。
○古川年金広報企画室長 ありがとうございます。
使う場面ですが、まず今年度は制作していただき、佐伯印刷様からも御紹介がありましたが、「キッズネット」において紹介していただきたいと考えています。
授業で使うのはその先の検討事項だと考えていますが、まずは子どもたちの目に触れるということを主眼として事業を進めたいと考えています。
来年度以降、評判がよさそうであれば、冊子、書籍化して学校の図書館などに並んでいるといいなと考えており、少し段階を追ってやっていきたいと考えておりますと。
来年度以降、この教育教材が世の中に人気というか、面白いなと思っていただけるようでしたら、その次の段階として小学校の授業などでの活用もあるといいなと思ってはいますが、現時点では、そこまで具体的に決まっていないという状況です。
○太田構成員 分かりました。
ありがとうございます。
○上田座長 ほかの皆様、いかがでしょうか。
では、横尾さん、お願いします。
○横尾構成員 「ひみつシリーズ」に年金を入れるのは、私もすごくいいアイデアだなと思いますし、若い時期からいろんな情報に詳しく触れる機会をきちっと持てるということは、すごくすばらしいことだなと思うので、ぜひこの教育事業自体は進めていかれるといいのではないかと思いました。
気になった点が3つありまして、1つが、事業趣旨としては「共助」という話があったのですが、今、現在推進している方向性として「自助」という方向性もあるかと存じます。要は、今後の自分の生活の蓄えのためにiDeCoが出てきたり、昔は確かに共助だけだったのでしょうけれども、自分で年金を育てていこうといった話も出てきているので、「自助と共助」と書くのは如何と思いました。今、本をつくって、これから20年間読まれるということだと思うので、なるべくアップデートしたような方針にされたほうがいいのかなというのが1点目です。
2点目は名前ですけれども、「ひみつシリーズ」の3ページ目に「みんなを支える生命保険~生き方と自助のひみつ~」というのがあって、このタイトルはすごくいいなと思ったのですが、年金のほうは「年金のひみつ」とかなりシンプルになっているので、どちらかというと「みんなを支える年金のひみつ~生き方と自助のひみつ」ぐらいなほうが、私の年金に対する理解のイメージとして、良いのではないかと感じました。
生命保険よりランクダウンしているわけではないのでしょうけれども、もう少しタイトルをグレードアップされてもいいのかなというのが2点目の意見です。
3点目は内容に関してです。
これは進め方とも関わってくるのですが、シナリオを作成した段階で一度何らかのチェックを入れる。
委員の方に回すのか、小さな検討会を開くということなのか、ちょっと分からないのですけれども、入れたほうがよろしいのではないかなというのが3つ目の意見になります。
というのも、今のスケジュールを見ると、シナリオ作成の後半部分に今回の検討会が入っているのですが、ストーリー構成は、「検討中」とすごく大きく書いてあるように、ここにまだ直す段階ではないのかなと思ったのです。
ちょっと細かい話ですが、「ナオコは専業主婦だったが20年前に夫を病気でなくし、遺族年金をもらうことになったのだ」という話なのですが、ナオコさんは68歳で、今もらっているということは、48歳以降に産んだ子供を育てている最中だということですね。
ちょっと無理がないかなと。
48歳で出産というのはかなりレアなケースですし、「もらっていたのだ」だったらいいのですけれども、微妙に少しずつ合わないところがもしかしたら出て、そういう突っ込みどころと言ったらあれですが、炎上の専門家もいらっしゃいますが、厚生労働省は国民のことを全然理解していないみたいな発想につながらないように、年金に関わるところだけはリアリティーをもう少し持たせたいなと思います。
あとは、障害、杖をついているから働けないみたいことが書いてあるのですが、杖をついているぐらいで働かないと言って頂いたらちょっと困るかなと。
杖をついているのがいけないのではないですよ。
ただ、もう少し働いてもらって、ちょっと高齢になってきたから再就職が難しくなってきてというのだったら分かるのですけれども、初めからその程度の障害でも一生ずっと働かないで障害年金をもらうというのは理想像ではないのかなと感じました。
特にこれから多様な人がいろんな働き方をして、長寿になっていってということで言うと、今のリアルではあると思うのですが、これが出来上がった後の時代のリアルな感じとしては少しそぐわないところが出てくる可能性があるのかなと思うのです。
それを書いた後に修正というのは、漫画の場合は絵があるのですごく大変だと思うのです。
なので、テキストで出来上がった時点で専門家の方々の御意見を伺いながら、バリエーションをうまくとっていかれたらいかがでしょうかというのが3点目でございました。
以上です。
ありがとうございました。
○古川年金広報企画室長 ありがとうございます。
3点目につきましては、まさに横尾先生がおっしゃるとおりだと思いますので、今日皆さんからいただいた意見を踏まえてストーリー構成を改めて考えさせていただいた上で、シナリオを作成させていただいて、広報検討会の開催というよりは、もう少しリーズナブルにメール等々を活用して皆様から気づきの点について御意見を頂戴できれば非常にありがたいと思っております。
○富永構成員 一言、いいですか。
○上田座長 富永さん、どうぞ
○富永構成員 この場というのは有識者が気づいたことを言う場なので、この場で出てきたことをリスペクトしてくださるというのはとても大事なことだと思うのです。
一方で、一つクリエーティブをつくるときに、いろんな外野がいろんなことを言って、それを全部反映した結果、よく分からないものになってしまうということは、よくあることだと思うのです。
なので、ここで出たことを無批判にクリエーターの方が受け入れるのでなくて、違うと思ったら、ちゃんと違うと言ってほしいのですね。
私は子供の頃、本当に「ひみつシリーズ」のヘビーユーザーだったのです。
そこで宇宙のこととか動物のこととか、基本的なメンタルモデルをつくって、その後、専門書を読んで、ああ、「ひみつシリーズ」には全然こんなことを書いていなかったなとか、随分粗い記述だったのだなと思うことはたくさんあったのですけれども、それでも全く問題なくて、宇宙というものとか動物というものの大体の概念が形成できたということはとても大事だったのだと思うのです。
なので、分かりやすさとか取っつきやすさみたいなこととか、興味を引く度合いが高いとか、そういったことがこの「ひみつシリーズ」とか漫画というアプローチを取ることの最大のメリットだと思うのですけれども、そういったこと、犠牲になるようなことはあまりやらないほうがいいのかなと思ったりもするのですね。
そういうことをクリエーターの方は一番お持ちだと思いますし、編集部にもいろいろなノウハウがあると思いますので、先生方がいろいろ言ったからといって、そこで黙ってしまわないでほしいと思います。
○上田座長 富永さん、ありがとうございました。
クリエーターの方、何か御意見ございますか。
○佐伯印刷株式会社 先生方の有用な御意見を頂戴しました。
ありがとうございました。
大変参考になります。
富永様のコメント、大変励みになりました。
ありがとうございます。
ただ、私ども単独での判断はなかなか難しい部分がございますので、年金局の編集担当者様と今後検討はさせていただきたいと思っておりますので、その結果、また対応のほうを考えていきたいと思います。
ありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございます。
先ほど山口先生が手を挙げていらっしゃいましたので、いかがでしょうか。
○山口構成員 御説明いただきまして、ありがとうございました。
私からは感想と3つのクエスチョンがあります。
まず、皆さんお話をされているとおり、学研まんがでというのは、私も非常によいと思いました。
私も子供の頃、学研のいろんな漫画を読んでおりましたので、これは訴求力があるかなと思います。
また、絵柄という面で言っても非常に今風の作画で、子供に受けがよさそうかなと感じました。
その内容につきましては、特に今、人、高齢者というのは本当に多様な生き方がある。
そして多様な事情があると思うのです。
それらをうまく盛り込んでいて、非常によいかなと思いました。
確かに上田先生並びにヘビーユーザーの娘さんがおっしゃっているように、登場人物が多いという懸念もあるのですけれども、一方で、今回の漫画のストーリー仕立ては、詳しい人が解説するみたいなありがちな教育漫画でなくて、そこにいる人たちが自分の暮らしを説明する。
今の子供たちというのはインタビューをしに行って例えば戦争体験を聞いたりするわけです。
同じテイストで話を聞くみたいなものはすごくリアルに伝わるのかなと思いまして、だから、登場人物が多くても変な混乱はしないかなと感じました。
ただ、上田先生がおっしゃっているように、全部を包括しつつも章を分けると、もしかしたらよりクリアに伝わるかもしれないなと思った次第です。
また、町内会という設定も、既に私の世代でも若干なじみがないものですので、もしかしたら商店街とかそういったもののほうが分かりやすいかなと感じました。
また、ポータルサイトそのものもPCで見させていただいたのですが、非常によいものでして、私が昔、アナログで買っていたような漫画が結構フリーで、良質なコンテンツが非常に多く読めるということで、利用者も多くいるのだろうなと感じた次第です。
その上で、3つの質問です。
まず第一に、「ひみつシリーズ」の漫画の部分のページのページビュー数というのが、答えられましたら教えていただけると幸いです。
2点目が、これはスマートフォンで確認していないので申し訳ないのですが、「キッズネット」の漫画の部分というのは、スマートフォンでLINEマンガのように非常に直感的にいじれるになっているのかというところが2点目です。
最後に、これは本事業というよりは全体的な話ですけれども、漫画のページに行くと時系列に並んでいるのですが、私が見た感じだとジャンル分けをされていないと思うのです。
こんなに大量に出しているのに読みにくいなと思ったので、そこはジャンル分けをして読みやすいようにしたほうがいいのではないかなと感じた。
この3つです。
いかがでしょうか。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
○佐伯印刷株式会社 ありがとうございます。
では、お答えさせていただきます。
まず、1つ目のページビューですけれども、これは1冊当たりのページビューという考え方でよろしいでしょうか。
例えば「年金のひみつ」を公開した際に、年間で例えばどれぐらいのページビューが得られるかとか、そういった。
○山口構成員 そうですね。
効果を知るということで、1冊当たり、あるいはひみつ漫画のページのページビュー数、両方あるとなおよいと思うのです。
○佐伯印刷株式会社 データが実はございまして、数ある作品の中で平均値になるのですが、年間のページビューは3万から5万。ちょっと幅が大きいのですけれども、大体その間で推移しております。
よろしいでしょうか。
○山口構成員 はい。
ありがとうございます。
○佐伯印刷株式会社 恐らく「年金のひみつ」もそれぐらいのページビューが得られるのではないかと考えております。
見え方についてですが、こちらの各作品は、PCでの表示対応に加えまして、スマホの対応もしております。
スマホの場合は、1ページごとでスクロールしていくという表示方法のシステムを採用させていただいております。
ジャンル分けをされていないということですが、100タイトル以上のものがもう既にアップされているにもかかわらず、新しいものはトップ画面に表示されているのですけれども、古いものはどんどん奥底に埋もれていってしまっているというのが現状でございます。
これは近々改善を試みたいと考えておりますが、今のところまだ着手できていない状況でございます。
ただし、「年金のひみつ」につきましては、来年春、公開が始まったと同時に、向こう1年間は常にトップページの頭に表示されるように私どもはお約束させていただいております。
お答えになっていますか。
○山口構成員 はい。
ありがとうございます。
大変勉強になりました。
先ほどもお話にあったとおり、もしかしたら20年間読まれるようなコンテンツになるかもしれないので、ぜひジャンル分けというところもやっていただけると幸いです。
ありがとうございました。
○佐伯印刷株式会社 こちらこそ。
ありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかの皆様、いかがでしょうか。
では、佐久間さん、お願いします。
○佐久間構成員 意見と御質問1個、2つだけシンプルに。
まず、感想として、漫画で、しかも学研というブランドを持ってやると、子供たちにも受けがいいというか、安心して見られるというところもあると思うので、すごくすてきだと思います。
あとは、先ほど山口さんもおっしゃっていましたが、町内会というのが僕も身近に感じられなくて、自分事にもう少し捉えられるような登場人物の出し方というのが見えてくると、子供たちが共感というか、身近に感じてもらえることになると思うので、例えば町内会でなくて、商店街というのもそうだし、親戚のあの子とかが遺族年金とか、種類別に章が分けてあって、登場人物もすごく身近な人でやると、すごく距離も縮まるのではないかなと思ったのが感想と意見です。
1点質問ですが、こちらの電子書籍等々もそうですが、ディスレクシアの子供たちへの配慮というのはどのようにされているのか、印刷屋の皆さんにお伺いしたいのですけれども、その辺りはいかがでしょうか。
○上田座長 では、佐伯印刷の皆さん、いかがでしょうか。
○佐伯印刷株式会社 すみません。
御質問の中にありました横文字のデクスシリアでしょうか。
私ども、勉強不足で。
○佐久間構成員 ディスレクシアです。
ディスレクシアというのは、読み書きの苦手な発達障害の子供です。
つまるところ、普通の文字を見ていったとき、ディスレクシアの子供、文字を文字として認識できない子が世の中に20人に1人いるのです。
だから、そういう子供たちがもし電子書籍、デジタル、タブレット等々で見たときに、文字も小さいとなると、すごく可読性も鈍ってしまうと思うので、そこら辺が例えばユニバーサルデザインの書体を使っているとか、そういう配慮をなされているのかということをお伺いした次第です。
○佐伯印刷株式会社 理解できました。
ありがとうございます。
文字・書式につきましては、ユニバーサルデザイン、基準に基づいた書式等を今回採用させていただいております。
文字の大きい小さいにつきましては、使っていただく端末にもよるのかなと思ってはいるのですが、そこの部分に関しましては、できる限り文字は大きめのフォントを使うなどの工夫をすることはできようかと思っております。
○佐久間構成員 ユニバーサルデザインの書体といっても、それを使えばディスレクシアの子供が見えるというわけではないので、その辺も配慮していただければなと思いますので。
○佐伯印刷株式会社 はい。
○佐久間構成員 例えばUDデジタル教科書体、デジタルがついていてタブレット端末で見やすい書体とか、そういうものもあるので、そういうのも配慮していただければ、文字を読めない子供たちにも配慮になるかなと思った次第です。
以上でございます。
○佐伯印刷株式会社 承知しました。
検討させていただきます。
ありがとうございます。
○上田座長 それでは、殿村さん、お願いします。
○殿村構成員 殿村と申します。
私はすばらしいコンテンツをどのように知ってもらうかというところが専門ですので、これが「ひみつシリーズ」にあるというのは、すばらしい企画だと思うのです。
だけども、こんなに多くの「ひみつシリーズ」があったら、先ほどお話があったように、すぐ忘れられてしまうというか、埋もれてしまう。
これが物すごくつらいので、小学校で先生方がどのように子供に告知してもらえるか、そこを明らかにしたプランをスケジュールのところに落とし込んでもらえたらと思います。
担当は社会科の先生でしょうか、担任の先生でしょうか。
今の小学校がどういう構成なのか私には分からないのですが、ホームルームの時間など、子供たちに告知するためにどのように先生方が説明するか。
ツールとかお手本とか、いつやるのか、そういうことも事前に考えておくことで安心できると思います。
定期的にお知らせできるようなタイミングをスケジュールに入れながら、いつでも読んでもらえるような形を今から考えることが大切だと思います。
以上です。
○上田座長 今の殿村さんの御発言は御意見として承るということでよろしゅうございますか。
○殿村構成員 結構です。
○佐伯印刷株式会社 承知いたしました。
○上田座長 では、横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 ユニバーサルの話は最後の段階でしようかなと思っていたところもあったのですが、出てきてしまいましたので、ユニバーサル関係の専門家としてはいろいろ物を申したくなってしまって、すみません。
まず、ディスレクシアに関しては、学習障害なのですけれども、文字の方だけではなくて、ほかにも幾つかパターンがあって、多分、佐久間さんは御存じだと思うのですが、対応させる方法としては、フォントで対応するということは基本的には無理です。
幼稚園とか保育園の段階では文字を読む練習をするためにある程度字間を空けたり、いろんな方法によって読みやすくしてあげて、本人が読める能力、要は、文字を読むという技術をディスレクシアの人も身につけられるようにするための工夫はやりようがいろいろあるのですが、まずフォントで対応するということは100%無理なので、そんなことができるとは絶対に思わないでいただきたいです。
やりようとしては、日本での導入がこれからどれだけ普及していくかということもあるのですけれども、世界的にも日本でもきちんとサポートが受けられているこの場合はという限定になりますが、基本的には音声読み上げソフトによる読み上げです。
有名なところだと、「ジュラシック・パーク」の監督の方もディスレクシアだったり、大学教授もディスレクシアの方がいらっしゃって、そういう方も皆さん、基本的には音声読み上げソフトを使っています。
つまり、ページごとにせりふに関して、もしくは書いてある文字媒体について読み上げができるようにテキストを入れておいていただくことによって対応が可能です。
それはやればできることなので、ぜひやっていただく必要があるのではないかと思います。
その点に関してもう一つ言えることとしては、年金に関しては障害年金がございますので、例えば目が見えない聾学校とか、耳が聞こえない盲学校。
耳が聞こえない方は漫画が読めるので大丈夫なのですけれども、目が見えない子供たちは自分の年金の制度について知らなくていいのかというと、そういうわけではないでしょうし、昔のやり方であれば点字図書という方法がありましたが、点字を読める視覚障害者というのは10%しかいないのです。
視覚障害者の9割は点字を読めないのです。
なので、点字図書だけでいいとは絶対思わないでいただきたくて、今の点に関しても読み上げで対応できるようにすることによって対応が可能です。
オーディブルみたいなものを出すのも一つかと思います。
そうすることで学習障害の方だけではなくて、視覚障害者にも一気に対応することができる。
オーディブルとテキスト読み上げの差で言うと、オーディブルのほうは、テレビで音声をつけたときみたいに、「ナオコ現れる」みたいな描写がつくのです。
せっかくシナリオがテキストでできているわけなので、そのテキストをそのまま再活用することでほとんど難なくそれは対応できます。
お金とか手間をかけずにできることですので、ぜひそれはやっていただくといいのではないかなと思います。
こういったことは、昔も年金の委員をやらせていただいていたのですけれども、こういった場ではなく、後で後ろのほうでこういうふうにやるのですよと言って個別に指導することが多かったのですが、こうやって公になっていくということは一つすごくいいことかなと思いましたので、長くなりましたが、発言させていただきました。
○上田座長 ありがとうございました。
では、古川さん、どうぞ。
○古川年金広報企画室長 ありがとうございます。
今年度にできることと今年度にできないことがあると思いますので、まず今年度はコンテンツをつくっていきたいと考えておりますが、来年度以降については、先ほど御説明したように紙媒体化していくことについて検討していきたいと考えています。
そうした取組の中で音声読み上げとか点字とか、そういったことも視野に入れて考えたいと思います。
今年度できることには限りがありますが、引き続き御助言をいただければ幸いです。
どうもありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございました。
そろそろお時間が迫ってまいりましたので、最後にこれだけは申し述べたいという方がいらっしゃいましたら承りますが。
よろしゅうございますか。
それでは、委託事業者の方には今、出していただいた色々な御意見を受け止めていただいて、再度御検討をお願いできればと思っております。
続きまして、議題5の「被用者保険の適用拡大に関する広報について」に入りたいと思います。
まず、資料5につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 御説明させていただきます。
お手元資料5の2ページ目を御覧いただきたいと思います。
本日は、この広報コンテンツの中の中核をなす部分としまして、チラシとリーフレットを中心に御議論いただきたいと思っています。
動画コンテンツはまだできておりませんが、リーフレットを可視化して、動画を見るとリーフレットの内容が理解できるというコンセプトでつくっていきたいと思っております。
お手元の資料にはナレーションの案のみを記載させていただきました。
ただ、文章の具体的な内容につきましては、まだこなれない状態であると御理解いただきたいと思います。
本日はチラシに載せなければいけないエッセンスやチラシのデザイン、リーフレットの説明ストーリーといったことを中心に皆さんから幅広く御意見をいただければと思っております。
事前に構成員の皆様には私から御説明させていただいたとおりでございますので、皆様の御意見をいただく時間をなるべく長く取るという観点で、私の説明は以上にさせていただきたいと思います。
なお、会場に博報堂のクリエーティブチームの皆様にも来ていただいておりますので、構成員の皆様からの御指摘に対して適宜御発言いただきたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、今、古川室長から御説明がございましたが、特にチラシとリーフレットを中心に皆様から御意見をお受けいたしたいと思います。
いかがでしょうか。
では、私がちょっとだけ口火を切らせていただきます。
このリーフレットを見ると、チェックボックスがついていて、チェックボックスにチェックしていくと、どこが対象かなとよく分かるのは非常にいいかなと思いました。
あと、専門家活用支援事業です。
これも殿村さん、横尾さん、原さんもよく御存じだと思うのですが、中小企業の事業者の方は非常にお忙しい方が多いので、こういう専門的なフォローがあるということは大変プラスなことだと思っていまして、この辺を積極的に打ち出していくと、非常に印象よく見ていただけるのではないかなという感じがいたしました。
以上でございます。
皆様、いかがでしょうか。
太田さん、どうぞ。
○太田構成員 事前に御説明いただいたときもちょっと申し上げたのですが、チラシとリーフレット両方あるという前提でいくと、後で理解してみても、チラシのほうが情報量が多過ぎるかなという感じはしました。
事業主さんのほうはいいと思うのです。
事業主さんのほうは本当に理解する必要があるので、チラシだけのみならず、ちゃんとリーフレットも見るとか、必要に応じてウェブで調べたりということもあると思うのですが、それ以外の方、例えばパート・アルバイトさんとか、配偶者の扶養の範囲でお勤めの皆様というところは、チラシだけでそういうものなのかというシーンも多いと思うのですけれども、前回の御説明でもこれは情報量がマックスで記載しているというお話だったのですが、特にこちら側はもう少し情報量を減らして、すっきりしたほうが、手に取ったとき構えずに見てくれるのかなと。
より詳しいところに関しては、サイトであるとかリーフレットに誘導するようになっているかと思いますので、ぱっと見たときに、特に裏面を見たときに結構ひるんでしまうかなという気もしたので、せっかくリーフレットとチラシ両方つくるのであれば、そういうふうに情報量を分けてもいいのかなと思いました。
あくまで私見です。
以上です。
○上田座長 では、殿村さん、どうぞ。
○殿村構成員 このチラシとリーフレットは、一般的な視点で見ると、すごくごじゃごじゃしていて見にくいという印象はあるのですが、事前に御説明いただいたとおり、社労士さんから事業主へ、従業員の場合は、企業の総務部などから社員のほうへという決められたルートがある場合は、情報量があったほうがいいと思うのです。
なので、どういうルートでこのチラシとリーフレットを使うのかを明確にしてから、その内容を精査するのが一番大切ではないかと思います。
私も中小企業のオーナーですが、これを、何の説明もなく渡されても全然読まないと思います。
しかし社労士さんがこれを説明しながら渡してくれたら、ああ、なるほどと納得して、大切な書類として取っておくと思うのです。
これだけ印象の差はありますので、まずは伝達ルートの位置づけを決めたほうがいいと思います。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
では、山口先生、どうぞ。
○山口構成員 ありがとうございました。
まず、感想を申し上げますと、例えば事業主向けリーフレットについては、先ほども御意見としてありましたが、支援について明確に、しかも明るい色で表現されているのが大変よいかなと。
また、よくある質問といったところが非常に分かりやすくて、伝わりやすいのかなと感じました。
また、従業員向けのチラシとリーフレットにつきましても、リーフレットの特に最後、質問とかタイプ別の受給額。
私も年金とかを考えるとき一番気になるのは、自分と同じような人がどういう受給額になるのか。
これは一目で一覧できると大変分かりやすいですね。
こういったところがあるのがよいかなと思いました。
私からはコメント2つでして、1点が男女比の問題です。
こちらはもう既に厚労省の方にはインプットさせていただいているのですが、こういう場においてもパートは女性であるとか、あるいは扶養者は女性であるというイメージがまだあるのかなというところは若干懸念するところでして、例えば従業員向けのチラシにおいても男女比を1対1にするとか、そういったところの配慮はあったほうがよいかなと感じます。
また、従業員向けのリーフレットの最後の部分、A、B、Cさんとありますが、これが全部女性というのも、今の私の感覚からしても、そして時代のことを考えても、そしてネット炎上という観点からしても結構なぶっ飛び事例ということなので、これは絶対に変えたほうがいいと考えております。
例えばBさんを男性に変えるとか、そういう配慮はあっていいかなと思います。
2点目は細かいのですが、従業員向けリーフレットの最後の部分は物すごく分かりやすいですが、A、B、Cさんがいるのに、Cさんが左に登場しないというちょっと残念なことになっているので、ここはAさん、Bさん、Cさんと入れていただけると、多分読んでいる方も分かりやすいかなと感じました。
以上です。
○古川年金広報企画室長 ありがとうございます。
御指摘につきましては、そのように修正させていただきたいと思います。
特にケース2のBさん、男性のほうのスーパーマーケットの店員にするというのは、私たちが思いつかなかったご提案です。
ありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
先ほど手を挙げていらっしゃったので、横尾さん、お願いします。
○横尾構成員 ありがとうございます。
一番初めのものよりも基本的な考え方、表現の企画といいますか、その点に関してはすごくよくなったなと思っております。
従業員の皆様へとか、誰向けが分かってとか、こういう条件で自分が該当するか分かってとか、そういった伝え方の手順とか伝える内容というのは、すごく良くなっているなと思っております。
その点は的確になっていると思うのですが、私から2点ございます。
1点目がコンテンツの内容の問題です。
500人以下の事業主の方が、自分が該当するのかどうかがまだ分からないなと思っている部分があります。
例えば「フルタイムの従業員数」+「週労働時間がフルタイムの3/4以上の従業員数」となっているのですが、例えばおもちゃを売っている会社さんというのは、11月、12月、1月は人数を物すごく増員しているのです。
なので、12月で比べるのか。
多いところだと従業員数が3倍になっている企業もあります。
週ということだと、今は入らなければいけないのか。
かといって1月になったら脱会してとか、そういうタイプのものではないと思うので、その辺のことがわかると嬉しく思います。
私の父も会社をやっているのですけれども、本社と子会社があるわけです。
合わせると500人いるけれども、散り散りに考えたら500人いないわけです。
その辺がどういうふうに数えるのかとか、具体的わかると良いと思いました。
例えば介護事業者などもイメージとして入っていると伺っていますが、そういったサービス業というのはすごく離職率も高いので、1年以下の就労も多いのです。
そうしたときに該当するのかどうかが明確にわからないというところが少しあるのかなと思うのです。
なので、分からなかったら、ここに聞けば分かる。
要は、専門家を派遣してくださるということなのですが、そういうふうにつなげるというのも一つだと思いますし、とにかく経営者に「自社が該当するか分かったぞ」というふうになるところまで記載内容を工夫する必要があるのかなと。
コンテンツのところのブラッシュアップというのが1点目です。
2点目は、私どもも分かりやすいとか使いやすいという観点で実際の利用者の方の調査を数多くやっていまして、10年ぐらい前から保険会社のリーフレット、パンフレット、ホームページ、手続が必要な御案内、その辺りの実際の利用者の検証をして、直していくようなことを多々やっております。
物によっては手続の御案内をしているけれども、3%しか手続をしてくれないというものを、私どもが実際に一個一個文言を修正したり、表現方法を変えたりすることによって、大体8割、9割ぐらいの手続率まで持っていくというような仕事を先週も先々週もやっています。
その中で、これはよくやりがちなのだけれども、これをやると実は読まないのだよねということが分かっている表現の仕方が幾つかあります。
保険の民間のものをまねしてくださっていると思うので、そのやり方だと実は分からないのだよという表現が結構分散されてあるので、これら、調査で判明している範囲のことについては、細かく修正されたらいいのではないかなと思いました。
私はその観点ですけれども、ほかの委員の方はそれぞれの御知見があると思うので、それぞれの専門性の観点で修正したほうがいい部分というのは、話を聞いて、適宜、適切な表現へ変えていくということはあるかなと。
具体的に言えば、「従業員数500人以下の事業主のみなさまへ」のトップに、青地の四角に「法改正のお知らせ」と白字で書いてあるのですが、色が乗っているものに白字で書くということをやると、実は無意識に読み飛ばしてしまうということがすごく多いのです。
同じく、「対象となる事業所」というのはすごく大事なタイトルなのですが、白抜きになっているので、認知科学的に本人が全く意識していなくて読み落としてしまうということがすごく多い表現方法になっているのです。
私たちの調査では、初めての情報に出会うような場面においてかなりの数の方が読み飛ばしてしまう。
その情報を認識しないまま、意味を誤解してどんどん読んでいってしまうということが実際ありますので、そういったところの表現を変えていくとか、コンテンツのブラッシュアップと表現の仕方のブラッシュアップ、この2点をされていくといいのではないかなと思いました。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
では、今、横尾さんからいだいた御意見は、御意見として承るということでよろしゅうございますか。
では、一言、古川室長。
○古川年金広報企画室長 御指摘の2点目については、また個別に御意見を伺えればなと思っています。
御指摘の1点目について補足させていただきます。
年末年始に増員した場合についてですが、その方々は基本的に厚生年金の適用対象外です。
従って今回の適用対象となるかどうかのメルクマールである従業員数のカウントには含まれません。
デザイン上「A+B」を強調し過ぎている感がありますが、その上に「現在の厚生年金保険の適用対象者」と記載したのはその点をわかりやすくするという趣旨です。
厚生年金を今、適用している人の数というのは、当然事業主であれば分かっていらっしゃると思いますので、その人数が500人を超えているか超えていないかで判断していただく必要があることをもう少し分かりやすくしたほうがいいのかなと思いました。
AとBで分けているのは、実は厚生年金保険法の条文に則った分類です。
週労働時間40時間以上と30時間以上40時間未満に号が分かれています。
私たちはつい法律の条文の建て付けに合わせて資料をつくってしまう傾向があります。
横尾さんの御指摘を踏まえて現在の厚生年金保険の適用対象者が何人いるのかをカウントするというところをもう少し強く訴求したほうと思いました。
もう一つの御指摘、事業所単位なのか、法人なのかという話ですが、リーフレットの3ページ目に法人は事業所単位でなくて法人単位で名寄せするということを注書きで書かせていただいております。
チラシにはそこまで詳細な説明は記載していないのですけれども、リーフレットを見ていただくと分かるように工夫しています。
あと、従業員数のカウントのところで、例えばあの月に厚生年金保険の適用対象者数が増えて基準を超えると即座に対象事業所になるというわけでなくて、過去1年間の中で半分以上基準を超えたら対象になるということも注記で書かせていただいております。
チラシとリーフレットを全部読むと分かるようにしていますが、殿村さんに御指摘いただいたとおり、多分事業主さんは気がつかない可能性が高いので、社労士などの専門家がこのリーフレットを使って事業主に対して説明していただくのが一番分かりやすいのではないかなと思っていますし、そのような使い方をしていただきたいという狙いでリーフレットをつくっております。
どうもありがとうございました。
○上田座長 横尾さん、よろしいですか。
○横尾構成員 ありがとうございます。よく分かりました。法人単位ということは、子会社も1個、親会社も1個ということですね。
○年金広報企画室長 法人単位ということですね。
法人ごと。
○横尾構成員 ありがとうございます。
私のほうでこの話をさせていただいた背景としましては、実際こういうパンフレットを利用者が読むときに、分からないところが出た瞬間に読むのをやめる人がすごく多いのです。
つまり、かなり初めのほうで「分からないな」とか、「ちょっと理解できない」なというところが出ると、そこでドロップアウトしてしまうので、その後の注釈も読まないということになってきがちだということもあるため、ぜひ。
かといってたくさん書けばいいというものではないということももちろんおありかと思いますので、とにかく分かるようにしていくというのはすごく大事かなと思ったのと、さらに読み込んでみたいなと思います。
どうもありがとうございました。
○上田座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
原さん、どうぞ。
○原構成員 ありがとうございます。
リーフレットのほうでお願いとコメントをさせていただきます。
まず、事業主向けのほうですけれども、今、いろいろ話が出てきました専門家の活用支援事業ですが、専門家の方に説明していただくということと、事業主もその話を聞きたくなるようなことが必要だと思います。
そこでお願いなのですが、専門家活用支援事業のところにもありますし、いろんなところでイラストが専門家2名、男性、女性で、同じような顔に見えてしまうのですけれども、もし社労士がイメージであれば、特に女性のほうを明るくしていただきたいなと思っています。
正直公務員の方のように見えてしまいます。
事業主の方々から見れば、行政から言われるようにと捉えられてしまうかもしれませんので。
できれば女性のほうだけでも華やかな、事業主さんがちょっと話を聞きたいなという雰囲気のイラストでお願いします。
専門家の人に相談したいなと思えるような明るいイメージ、華やかなイメージに色をしていただきたいなと思います。
これはお願いです。
それが1つです。
一方、従業員さんのリーフレットなのですが、こちらは例えば社会保険加入で会社員と同じ保障に変わりますというのが最初のほうにありますけれども、全体的に言えるかと思うのですが、働いたらその分将来の給付に反映されるという認識を働く人全てに持ってもらえるように今後していってほしいと思います。
もちろん、保険料の支払いは必要になるのですが、ただ、それは従業員から見れば、事業主が半分負担してくれていて、働くことで自分の年金の層が厚くなって、終身で生きている限り受け取れる年金額も増えることになる。
そういう厚生年金に加入することの魅力をもっと伝えることが重要かと思います。
そういった中で、いろんな方がいらっしゃいますので、例えば今現在の家計のやりくりなどもあると思うのですが、自分の老後のためにせっかく働いているのであれば、厚生年金加入の権利を得て加入して働くほうが、企業の福利厚生の恩恵も受けられ、国の社会保険の恩恵も受けられて、長い人生を考えればお得なのですよという視点は必要だと思います。
もう一つは、これからの時代は「セルフプロデュース」という言葉もあるとお聞きしていますけれども、そういったこともありますし、自分で自分の年金をつくっていくとか、増やしていくとか、活用していくことが重要になると思います。
繰下げなどもそうだと思うのですが、そういう時代かと思いますので、そのようなことが伝わるようにしていただければと思います。
つまりは厚生年金の加入の魅力というか、そういったものをリーフレットで、できれば大きめに分かりやすく伝えていただければと思います。
いろんな働き方をしていて、いろんな事情もあり、厚生年金に加入していない方もいらっしゃると思うのですけれども、厚生年金加入がもたらす年金の充実、もちろん健康保険の充実もあるかと思いますが、その辺りが伝わるような従業員のリーフレットをより工夫していただければと思っております。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、博報堂の方、一言、いかがですか。
○博報堂 博報堂です。
御指摘ありがとうございます。
確かに双子でしたね。
顔が似ていましたね。
特に女性のほうを原先生の御指摘を受けまして明るくしたいと思います。
眼鏡も取ってもいいかもしれないなと思いました。
ジャケットの色も髪型も変えていきたいと思います。
ありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
野口さん、どうぞ。
○野口オブザーバー 表現ぶりの話ではなくて恐縮ですが、まさに2年後の10月に適用拡大の事務処理を私どもが担当させていただくことになります。
今、想定で45万人の方々が新たに加入されるということで、取得届を受けまして、どのくらい協会けんぽか分かりませんが、相当多数の被保険者証を発行する。
被保険者証を待ち望んでおられる方に一日も早くお届けしなければいけないということになります。
それが2年後の10月第1週、第2週がピークかもしれませんが、10月いっぱいは恐らく大きな節目になると思います。
その際、私どもは事務処理をなるべく円滑にさせていただきたいと思っておりまして、極力電子申請。
このリーフレットに「オンライン申請」と若干出ておりますが、できたら紙届出ではなくて電子申請を。
101人以上という比較的規模の大きな事業主の方々でもありますので、徹底して電子申請のほうを働きかけていただけないかなと思っております。
中身的にはリーフレット、チラシ等につきましても、例えば準備をするという中に「電子申請」というところを。
もちろん、2年後ですので、今、電子申請の推進を一生懸命やっておりまして、大分世の中は変わっていくと思いますが、このリーフレット、チラシ自体はこれからできて、今から働きかけていくということになると思いますので、ぜひその視点を盛り込んでいただければありがたいと思っております。
それから、御発言の機会をいただきましたので、先ほどの「年金のひみつ」なのですが、一言だけ。
障害年金とか遺族年金につきましてリアリティーの話がございましたけれども、年金エッセイの受賞作、これまで蓄積がございます。
その中で極めて実感を込めた事例がありますし、また、「天国のパパからのお給料」といったすてきなキーワードもございますので、ぜひ制作者の側につきましては、皆さんにぜひ御一読いただいて、参考にしていただきたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 ありがとうございます。
電子申請の関係ですけれども、チラシ、リーフレットともにそれを少し意識しております。
例えばチラシの事業主向けの裏面を御覧いただくと、「社内準備のステップは4つ!」のところに「④書類の作成・申請(オンライン)」と書かせていただいておりまして、その中身も被保険者の資格取得届をいつまでに年金事務所にオンライン申請するという記載をさせていただいております。
さらに、リーフレットについてもなるべくオンライン申請していただきたいという趣旨が伝わるように、例えば事業主向けのリーフレットの7ページ目に「届書の申請」とした上で、パソコンのマークをつけて、「オンライン申請を活用しましょう」と記載しております。
積極的にオンライン申請をしていただきたいなと思っております。
もう少し強調すべきという御指摘があれば、後ほど、御意見をいただければ幸いです。
ありがとうございます。
○野口オブザーバー 本当に御配慮ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
○古川年金広報企画室長 もう一点だけ。
日本年金機構において「年金エッセイ」という事業をやっているのは存じ上げていたのですが、具体的にどういう作品があるのか拝見したことがありませんでした。
もし年金機構のほうでこのエッセイが使えるのではないかという作品があれば、御紹介いただけるとありがたいと思います。
ありがとうございました。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
原さん。
○原構成員 今の御意見についてプラスなのですが、電子申請はちょっとハードルが高いという事業主さんは、電子申請についても、社労士の専門家活用支援に入れていいのではと思います。
それについても専門家に聞いてくださいということで、社労士でしたら、電子申請も行っておりますので、会社だけでは難しいという方は、そういうことも含めて支援しますということも御検討いただければと思います。
○上田座長 ほかにいかがでしょうか。
富永さん、佐久間さん、殿村さん、御発言いかがでしょうか。
では、殿村さん、どうぞ。
○殿村構成員 ありがとうございます。
私は、従業員向けのチラシとかリーフレットを拝見して申し上げるのですが、先ほど古川室長からご説明いただきましたように、私たち事業主が社労士さんから御説明いただくように、従業員には総務部などからご説明いただくと良いと思います。
その場合、多分私は説明する側に立つのだろうと思うのですが、そのシーンを想像すると、おそらく従業員は損失回避の考え方がまず浮かぶのだろうと思うのです。
その場合、二階建てになるということは、引かれる金額が多くなるという発想になりますので、それで年金が多くなるよりも、自分の給料はどれぐらい引かれるのというほうに関心が向くと思うのです。
そうなると、説明する側は、恐らく私だったら時給をその分20円アップしますとか、それぐらいわかりやすいメリットを提示しないと、多分説得できないだろうと思うのです。
そこで表現はどうすればいいのか。
パーセンテージの表示など、厚生年金が二階建てになると、どれぐらい給料から引かれるのかという部分の表現が少しあったら、私はすごく説明しやすいし、対策が立てやすいと思います。
御検討いただければ幸いです。
○上田座長 どうぞ。
○古川年金広報企画室長 ありがとうございます。
殿村さんの御指摘は、国民年金第3号被保険者、いわゆる被扶養者の方をイメージされているのだと思っております。
従業員向けのリーフレットの中で御指摘のメッセージが伝わるようにすることを意図して、5ページ目、6ページ目に「タイプ別の年金受給額、年金保険料額を御紹介します!」と記載させていただいております。
35歳のBさんが制度改正がなかったらこうだったのが、制度改正があると年金保険料の負担がどのぐらい増えて、給付額、受給できる年金額がどのぐらいに増えるのかイメージできるようにしたいと思っています。
それに加えて、左側にある「従業員の皆さまのよくあるご質問を紹介します!」というところのBさんの事例のところで、今回の制度改正で私は3号から2号になったので、年金の保険料はどうなるの、受給額はどのなるのということを猫ちゃんに質問してもらおうかと考えており、猫ちゃんがそれに答えるようなやりとりを想定しています。
さらに、最終的には、今、××万円となっている年間の給料や社会保険料を仮置きしたものを入れようかと思っております。
それに加えて、従業員向けのリーフレットの裏面に年収別、加入期間別の厚生年金の受給額の変化や、保険料負担の変化が大まかに把握できるようにしたいと思っています。
さらに詳細をお知りになりたい場合には、ちょっとアクセスしづらいという指摘もありますが、「ねんきんネット」でも調べられますということを御紹介させていただくということも考えています。
ありがとうございます。
○上田座長 殿村さん、よろしいですか。
○殿村構成員 ちゃんと受給額を計算したいと思います。
ありがとうございます。
○上田座長 ありがとうございました。
では、佐久間さん、お願いします。
○佐久間構成員 こちらを事前に見させていただいて、前のものからかなりブラッシュアップしたというお話を聞いていたので、大分検討の上でこういう形になったのかなと思っております。
本当に細かい情報があって、先ほど横尾さんがおっしゃったように、最初に何か受け付けないとなったら、ほかの大事なところが見られないというところもあるので、経済書のところは関心を持てるように、もう少し工夫があると切れないかなと思うのです。
これ以上そぐものがないのかもしれないですが、例えばめり張りをつけてあげるとか、情報の優先順位ももう少しつけてあげると、余白もあって少し読みやすくなるかなというのが所感としてありました。
最後に、室長もおっしゃっていたように、細かい情報はサイトに行くという形、誘導をもう少しスムーズに行けるような見せ方というのもデザイン上できるかなということで、今あるものをもう少しブラッシュアップすると、よりすてきなものになるのではないかと思いました。
以上でございます。
○上田座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでしょう。
富永さん、いかがですか。
○富永構成員 今の佐久間さんのコメントに近いのですが、チラシを見るときの接触態度というのがあって、本当にぱっと見て、2秒見て、はいというのが一般的なチラシに対する接触の仕方だと思うのです。
そうすると、これだけは伝えたいということが伝わればラッキーというぐらいだと思うのです。
そういう意味で、フォーカスを利かせるというのが大事なことだと思うのです。
前のバージョンから今のバージョンへのブラッシュアップの過程でいろんなプロセスがあったと思うので、やみくもに今のからそぎ落とせと言う気はないのですけれども、今のバージョンから何か変化を加えるのだったら、なるべくレス・イズ・モアの原則で、よりフォーカスが効く方向に行けばいいかなと思います。
リーフレットのほうは違う接触体験が期待できて、もっと読んでもらえるものだと思いますので、今の話は該当しないかと思っています。
先ほど佐久間さんもおっしゃったメディアをまたいで消費者にコンタクトをしてもらうというやり方は、チラシを起点にしたコミュニケーションデザインを考えるときは有効だと思うのです。
そういったやり方も検討すればいいかなと思います。
以上です。
○上田座長 ありがとうございました。
では、横尾さん、どうぞ。
○横尾構成員 何度も申し訳ございません。
佐久間様と富永様の御意見、殿村様の御意見にも大変賛成というか、同じような理解をしているのですけれども、まず殿村さんの話のところですが、時給がと先ほどおっしゃっていたように、経営者の人とか現場の人は、時給が幾らで、週に何時間、何時から何時まで働いているという認識なので、いきなり年額で言われると、「…ということは?」、「結局、何十円単位の時給金額や時間はちょっと分からないぞ?」と。
しかも、5週ある月もあったり、3週しかない月もあったりするので、分からないということも出てくると思うので、その点についても現場に合わせた表現を心がけて頂くと良いかと思いました。
もう一つは、先ほどシミュレーションをされるというのがありました。
私の認識が間違っているかもしれないのですが、「ねんきんネット」は、自分の現状が分かるだけで、いろんなシミュレーションをしてみたりとかはできなかったのではないかという気がしています。
例えば10円時給が上がって、働いている時間を何時間調整してというふうにやって、ああ、これでこうなるのだと。
ここまで行くと厚生年金に入ってこうなるのだということは多分できなかったような気がするので、シミュレーションソフトをこれとは別件でつくることになっていますね。
先ほどオープンソースにしたらどうかという話、それと連携して自分のケースをシミュレーションして確認できるようにするということができると良いと思いました。
せっかく一緒にやっているので、時期的にもちょうど合うのではないかと思ったので、そこの連携をされてはいかがでしょうか、というのが1点目、ちょっと気になった点です。
2点目は、コンテンツに限りがあるので、ウェブページに飛ばして詳しく見てもらうというのは、企業でもよくやっていて、いい方法なのですけれども、1点懸念されるのは、行った先に同じ情報しかないということがあり得る。
要は、行政さんのホームページでもそうですし、保険の昔の、あまりいけていなかったころはそういうことがよくあったのです。
クリックして行った先に自分が知りたい情報がない。
もっと詳しくいろんなことが書いてあるわけではない。
探しにくい。等、いろんなことがあったので、連携するのであれば、ホームページのほうは、もっと情報量を増やして、詳しく分かりやすく書いてあったほうがいいだろうなということ。
昔、通販の保険商品が出始めた初期の時期というのは、実は申込みをして保険のパンフレットを取り寄せたにもかかわらず、実際に申し込む人が4%とか5%というレベルで、わざわざ「どうですか?」という電話をかけるとか、それでもあまり申し込み率は上がらない、10%を超えることはないという状況が初期にあったのです。
その頃と似ている部分があって、その後、私たちもいろんな調査をして、その調査結果は広く知られるようになって、今や民間では当たり前になっている工夫も多くありますので、取り入れていってはいかがでしょうか。
例えば、ここの紙面の該当箇所ですが、「インターネット」と書いてあるのですが、「具体的なアドレス」は書いていない箇所があるかと思います。
一方で、電話番号が書いてあります。
そうすると、インターネットではなく、電話のほうに行ってしまうという現象が起きます。
そうすると、電話対応による業務量がばっと上がってしまうという問題があるので、それでよいかどうか。
私たちがやった調査のものにおいては電話がかかってくる件数が30倍になったケースがありました。
コールセンターを増強しなければいけないとか、パンクしてしまって大変だと。
情報の発信側としては、「いやいや、そのようなリスクがあるのであれば、電話でなくてなるべく電子申請にしてほしい」とか、「いやいや直接連絡をくれたほうが詳しく説明でき、理解度や反応の手ごたえも確認したいから電話でもいいのだ」とか、いろいろ内部の御事情もおありかと思うのです。
なので、そこに合わせて、でも、読み手がドロップアウトしないようなつなげ方。
つながって、ちゃんと理解できたぞと。
そういう風な考え方で、全体をコーディネートされるとさらに良いと思います。
チラシやパンフレットの説明の動画がありますね。
であれば、まずその動画につないであげるというのも一つだと思うのです。
全体のサイトではなくて、このチラシの説明をしているこの動画にちゃんとつながるというようにしないと、そこから動画があることすら知らないので、探し出すことができないという状況があると思います。
動画があると知っていれば探せるかもしれないのですけれども、初めての人たちは知らないので、そういう連携をうまく取っていけるといいのかなと思いました。
すみません。
長くなりました。
以上です。
○上田座長 古川室長、どうぞ。
○古川年金広報企画室長 すみません。
前段だけ補足させていただきます。
「ねんきんネット」は、御指摘のようないろんなシミュレーションができるものです。
○横尾構成員 そうだったのですね。
すみません。
○古川年金広報企画室長 「ねんきんネット」は、例えば自分が国民年金第1号被保険者だったのが国民年金第2号被保険者に変わった場合のシミュレーションもできますし、受給開始時期を70歳に繰り下げたらどうなるのか、標準報酬がいくらに変わると受給額がどう変わるのかなどといったシミュレーションができます。
ただ、セキュリティー対策の関係もあって「ねんきんネット」を利用している方が少ないという課題もあります。
こうした「ねんきんネット」の課題がある中で、議題3で挙げさせていただきました個々人の年金の「見える化」を検討している一つのきっかけになったのがまさにこの適用拡大です。
「見える化」は、令和4年4月からのスタートを目指しておりますが、それまではリーフレットの目安表で見ていただく、または「ねんきんネット」を確認していただくということになりますが、令和4年4月以降は、「ねんきんネット」を確認しなくても簡易に将来の自分の年金額がどういうふうに変わるのかということをシミュレーションできるようにしたいと思っています。
事業主や企業の人事労務担当の方が従業員に説明するときにも効果的に活用していただき、「あなたの年金はこうなるよ」という説明に使えるようにしていきたいと考えています。
これによって適用拡大の影響がより分かりやすく浸透することを期待しています。
ありがとうございました。
○横尾構成員 ありがとうございました。
○上田座長 ありがとうございました。
大分時間が押してまいりましたが、これだけは言っておきたいという御意見がございましたら、最後に承ります。
いかがでしょうか。
皆さん、よろしゅうございますか。
それでは、事務局から何かございますでしょうか。
大丈夫ですか。
○古川年金広報企画室長 特にございません。
○上田座長 それでは、委託事業者におかれましては、本日の議論を踏まえましてさらに検討を進め、次回の年金広報検討会において改善点を御報告いただきたいと思っております。
そのほか、構成員の皆様、事務局から何かございますでしょうか。
どうぞ。
○古川年金広報企画室長 本日は様々なご意見をいただきまして、ありがとうございました。
次回の年金広報検討会は、すでに構成員の皆様に御案内させていただいているとおり、1月28日を予定しております。
本日いただいた御意見を踏まえて修正いたしますので、改めて小学生向けの教育教材や社会保険適用拡大の広報コンテンツなどにつきまして、再度御意見をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○上田座長 ありがとうございました。
それでは、本日の会議はこれで終了いたしたいと思います。
皆様、御多忙の折、御参加いただき、誠にありがとうございました。
 

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