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2022年6月22日 第3回健康増進に係る科学的な知見を踏まえた技術的事項に関するワーキング・グループ(議事録)

○日時

令和4年6月22日(水) 14:00~16:00

 

○場所

TKP新橋カンファレンスセンター 14E(オンライン開催)
 

○議題

 <審議事項>
 

1.質問項目について

2.健診項目について

3.その他

 

○議事

【第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会
第3回健康増進に係る科学的な知見を踏まえた技術的事項に関するワーキング・グループ
令和4年6月22日
 
 
【山本健康課長補佐】 それでは、定刻となりましたので、ただいまより、第3回第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会、健康増進に係る科学的な知見を踏まえた技術的事項に関するワーキング・グループを開催いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきありがとうございます。
出欠状況ですが、本日は綿田構成員から御欠席の御連絡をいただいております。また、宮川構成員は途中退席されます。三好構成員は途中より参加されます。
本日もオンラインによる開催としておりますので、初めに発言の仕方などを説明させていただきます。会議中、御発言の際は、「手を挙げる」ボタンをクリックし、主査の指名を受けてからマイクのミュートを解除し、御発言をお願いいたします。御発言終了後は、再度マイクをミュートにしてくださいますようお願いいたします。また、議題に対して御賛同いただく際には、カメラに向かってうなずいていただくことで、いわゆる「異議なし」の旨を確認させていただきます。
また、本日は、女子栄養大学特任教授の津下一代先生、慶應義塾大学の平田あや先生、公益社団法人日本人間ドック学会の武藤繁貴理事に御出席いただきます。労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室、医政局歯科保健課は、オンラインで参加しております。
なお、本日は、新型コロナウイルス感染防止のため、会場における傍聴は報道関係者のみとさせていただきますので、御承知おきいただきたいと思います。
次に、資料の確認をお願いいたします。構成員名簿、座席表、資料1、資料2-1、資料2-2、資料3、参考資料1になります。また、綿田先生から今回の議題に関する御意見書を頂いており、構成員、参考人の皆様に配付させていただいております。過不足等がございましたら、マイクもしくはコメントでお申し出ください。
よろしいでしょうか。
会議冒頭の頭撮りは、ここまでとさせていただきます。それでは、以降の進行を主査にお願いいたします。
【岡村主査】 お疲れさまです。慶應義塾大学の岡村です。
それでは、本日の議事に入っていきたいと思います。議事次第を御覧いただければと思います。
本日の議題は、1つ目が質問項目について、2つ目が健診項目についてということで、これは前回からの継続した課題ということになるかと思います。3つ目がその他ということになっております。
まず、議題1、質問項目に関して、事務局より資料1の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【田邉女性の健康推進室長】 事務局でございます。では、すみませんが、資料1、質問項目についてというものを御覧ください。お願いいたします。
1ページおめくりいただきまして、まず基本的な考え方について、これは先生方に前回御指導いただきまして、方向性として、4番のところでございますけれども、「地域間及び保険者間」という方向で御了承いただいたということで御報告させていただきます。
また1ページおめくりいただきまして、質問項目でございますけれども、これは前回、前々回と先生方に御指導いただいておりました内容でございまして、まず、たばこについての質問項目でございます。
前回いただきました御意見といたしましては、回答のところで順番が少し分かりにくいので、前回は2番が「いいえ」だったのですが、1番が「はい」、2番がやめた方、3番が「いいえ」の方がよいのではないかということで、今回の修正については緑色で示させていただいてございます。このように回答の順番を変えさせていただきました。
1ページおめくりいただきまして、お酒のところでございます。飲酒に関しましては、主に19番の質問のところの飲酒量の換算について少し御指摘をいただいてございます。まずビールのところで、前回は中瓶等の記載があったのですけれども、少し現実的には分かりにくいのではないかという御指摘。それから、缶チューハイの部分がないということと、缶チューハイはいろいろとアルコール度数がございますので、商品が多い部分というところで複数の例ということで、缶チューハイのところと度数のところを少し修正させていただいてございます。
おめくりいただきまして、次が質問項目の22番についてでございます。こちらの質問項目については、特定保健指導の受診歴を聞く質問ということで、先生方には方向性としては御了解いただいたのですけれども、回答のところが少し細かくなってございまして、少し分かりにくいとご指摘をいただきました。簡素化して、特定保健指導を受けたことがあるか、「はい」「いいえ」の方がよいのではないかという御意見が多かったと考えてございまして、このような修正案を出させていただいてございます。
資料1については、以上でございます。
【岡村主査】 ありがとうございました。
問診項目につきましては、過去2回にわたって議論をしたところでありまして、大体収束するところに来ているかなと思っておりますけれども、ただいまの事務局からの説明につきまして、御質問、御意見等がありましたら、よろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
それでは、また後で気づかれましたら、何かコメント等をいただければと思いますので、次に移りたいと思います。
それでは次、議題2つ目の健診項目に進みたいと思います。資料2-1について、事務局から御説明をよろしくお願いいたします。
【田邉女性の健康推進室長】 事務局でございます。では、資料2-1、健診項目についてというものを御覧ください。
おめくりいただきまして、こちらは前回、先生方に御指導いただきました部分でございまして、主にガイドラインの変更等について、どうするかというところでございます。
次のページをおめくりいただきまして、前回いただきました御意見を少しまとめさせていただいてございます。
まず、各ガイドラインと特定健診・特定保健指導の、特に制度の部分との関係をどうするかについてでございますが、1点目といたしまして、各学会はエビデンスに基づきまして、国際的な協調の中でガイドラインを見直すということが重要であるとなっております。一方で、ガイドラインの見直しを、どのタイミングで特定健診・特定保健指導の制度の中に取り込んでいくかというところが、一つ論点ではないかという御指摘をいただいてございます。各学会がガイドラインを出すタイミングなのか、あるいは現在のような6年ごとの制度の見直しのタイミングでやるのか、その点について、少し整理をする必要があるのではないかという御意見をいただいてございます。
2点目といたしましては、特定健診の受診率及び特定保健指導の実施率につきましては、現在、保険者の皆様を中心に高める努力をしていただいており、当然、健診の受診者が増えますと保健指導等の対象者も増えてくるということでございます。特に、相対的にコストのかかる積極的支援、保健指導の部分について、優先順位づけであるとか、そのような点についてどのように考えるかというのは、少し整理が必要ではないかという御意見をいただきました。
また、特定健診・保健指導の見直しのタイミングがあれば、ガイドラインを参考にして、その修正を反映すべきではないか。とはいうものの、一方で、保険者様の負担をどう考えるかということも非常に重要ではないかという御指摘をいただいてございます。
また、現在の状況といたしまして、特定保健指導の国の目標は45%ということになっているのですが、現状としては20%台ということで、このような状況の中で特定保健指導の対象者の裾野を広げるような考え方というのは、少し慎重に考えた方がよいのではないかという御意見をいただいてございます。
1ページおめくりいただきまして、具体的に、まず高血圧のガイドラインと、特定保健指導の保健指導判定値の関係について、どのように考えるかということで、前回いただきました御意見でございます。
海外のいわゆるエビデンスという面では、拡張期血圧が80というのが基準であり、国際標準という観点ではこの値が妥当ということで、高血圧学会のガイドラインは変更したという経緯があると御指導いただきました。
一方で、高血圧の一つの基準でございます120/80という値は、主に64歳までのエビデンスがメインではないか、特定健診は40歳から74歳という対象でございますので、高齢の方についてはどうかということを検討した方がよいのではないかというご意見をいただきました。
また、拡張期血圧が85から80の間の方に対して、積極的に介入することの効率性や費用対効果という点についても、効果検証が必要ではないかという御意見をいただきました。
まとめますと、特定保健指導にかかる費用、また人手の問題、この辺りを考慮することが大事でございまして、この点についてもう少し検証をした方がよいのではないかということで、高血圧のガイドラインに関しましては、少し慎重な御意見の方が多かったのではないかと事務局では考えてございます。
おめくりいただきまして、続きまして、中性脂肪に関するところでございます。
まず、中性脂肪の基準というところでございますが、空腹時と食後を分けるという考え方については、国際的に考えて標準であると考えてございます。そのため、非空腹時の値を設定することによって、本当にリスクがある方をスクリーニングできるのではないかという御意見をいただきました。
また、第3期の見直しで随時血糖値が入ってございますので、それは随時の採血も、ある一定の基準を満たせば可能として、特定健診の実施率を上げていくということで考えた上では、健診の実施のしやすさという点も考慮し、随時の採血について考えていく必要があるのではないかとご指摘をいただきました。こちらにつきましては、前向きな御意見が多かったのではないかと考えてございます。
おめくりいただきまして、まとめさせていただいてございます。直近の第4期に向けた見直しのイメージでございます。
まず、各学会のガイドラインの変更があった場合ですけれども、これについては、制度見直しのタイミング、今回のようなタイミングでエビデンスの確認、また階層化に与える影響であるとか、特定保健指導への影響、こういうものを多角的に検討した上で、どうするかというのを考えた方がいいのではないかと考えてございます。
また、第3期の見直しで、先ほど申しましたように随時採血というものが認められてございますので、食事の影響が大きい中性脂肪については、随時採血の基準値を新たに設定することがいいのではないかと考えてございます。
一方で、拡張期血圧につきましては、特定健診の対象年齢であるとか、メタボリックシンドロームの対象者に係る有効性や費用対効果ということをもう少し慎重に検討した上で、今後の検討課題としてはどうかと考えてございます。
下の表を御覧いただきましてということで、まず標準的な健診、標準プログラムにおけます保健指導判定値のところですが、今は150のみですけれども、ここを空腹時と随時に分け、それに伴いまして、いわゆる階層化基準のところですけれども、こちらにつきましても中性脂肪に関しては、空腹時という記載を追加し、やむを得ない場合は随時の値を使うという変更をしてはどうかというのが、直近の第4期に向けた見直しのイメージとして、案として出させていただいてございます。
おめくりいただきまして、もう少し中長期的な、例えば第5期以降に向けた検討の在り方ということで、少し書かせていただいてございます。
まず、背景といたしまして、特定健診・保健指導の制度は2008年からの開始でございますので、約10年以上、もう15年ぐらいたっているということでございまして、当然その間に、生活習慣病に対するエビデンスもさらに蓄積が進んでいると考えてございます。
また、特定健診・保健指導のデータですけれども、これに関しましては、NDBに集積されておりますので、こちらにつきましても第三者提供等々を通じまして、先生方に提供し、解析も進んでいるということが考えられるということでございます。
また、各学会のガイドラインでございますけれども、こちらにつきましても当然、エビデンスに基づいたアップデートが適時実施されていると考えてございます。
このような背景を考えますと、階層化基準を含む既存の健診項目については、制度開始以降に蓄積されたエビデンスに基づいて、中長期的な見直しを必要に応じて検討する必要があるのではないかと事務局としては考えてございます。
まずこちらまで、以上になります。
【岡村主査】 ありがとうございました。
これは前回の議論を踏まえてということで、こういう頭出しをしておりますけれども、これにつきまして御意見、コメント等ありましたら、よろしくお願いいたします。
よろしいですか。
安田構成員、よろしくお願いいたします。
【安田構成員】 ありがとうございます。協会けんぽの安田でございます。
今回、見直しに向けたイメージというところについて、3点お話をさせていただきたいなと思っております。
1点目といたしましては、対象者を広げるに当たって、各委員の問題提起としては、現在の状況、保健指導率の目標値に実績が届かない中で、裾野を広げるのはどうかということだと思います。
保健指導というものは、もともとメタボリックシンドロームの該当者及びその予備軍を減らすことを目的としております。その保健事業には、保険者としては相応のコストをかけて実施しております。委員の皆様も、コストがかかるから駄目というわけではなくて、コストに見合った効果あるいは実績が生まれているかというエビデンスがあれば、話が変わってくるのかなと考えております。このことからも、特定健診・特定保健指導の効果について分析し、継続的に評価をしていくこと、マクロ的なアウトカム指標の重要性を改めて認識したところでございます。
2点目でございます。血圧に関する基準値を今回変えないということにすると、どういう契機で今後変更していくということを想定しているのかということでございます。
血糖値につきましては、学会基準に合っていないとしても、同基準よりも厳しい数値を採用しているので、予防という意味では、納得感はあると思うんですけれども、学会基準の緩い状態をそのままにしておくということになりますので、ガイドラインと保健指導の判定値の関係性の整理は、見通しというか、基準についての議論が必要ではないかなと考えております。
3点目でございます。一つだけ確認をさせていただきたいのですが、今回、中性脂肪についての保健指導判定値を変えるという事務局案がございますが、これについては、受診勧奨値には影響はないと考えてよろしいのかだけ確認させてください。
以上でございます。
【岡村主査】 じゃ、まず事務局からどうぞ。
【田邉女性の健康推進室長】 事務局でございます。
御指摘ございました高血圧の基準に関しましては、先生の御指摘のとおりでございまして、こちらにつきましても、先ほど申しました中長期的な検討というところで、しっかりと階層化も含めて考えていきたいと考えてございます。
それから、中性脂肪の受診勧奨判定値につきましては、現時点では特に変更については考えてございません。こちらにつきましては、また今後、受診勧奨のところで御議論させていただければと考えてございます。
【岡村主査】 ありがとうございます。どういうエビデンスがあったら本当に変更していくのかということと、それから、血糖値は既にかなりボトムのところから指導している状態になっているので、血圧とそこを違えていくのはどうかみたいなところで、これも、今すぐということではなくて、今後考えなきゃいけない課題だということの御指摘だと思います。
受診勧奨判定値は、このワーキングでも次に話していかなきゃいけないこと、ということで整理できるのかなと思いました。貴重な御意見、ありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。
ありがとうございます。最初のガイドラインの話と関係しますが、アップデートは無理のない範囲で合わせてやっておかないと、今度は病院にかかったときの治療方針とだんだん乖離してしまうというのがあるので、そこは先々見ておかなきゃいけないところだろうと思っています。
小松原構成員、お願いします。
【小松原構成員】 健保連の小松原です。
岡村先生のご指摘通り、アップデートは必要だと我々も認識しています。しかしながら、例えば高血圧は高血圧学会だけで、エビデンスを基に基準等をつくられていると思います。メタボ全体としてのエビデンスを、我々保険者にも示していただきたいと思います。
特にメタボ健診は義務化されていて、保険料を使って実施するわけですから、加入者や保険者が納得感をもって、そこに投資していく意味を理解して進めるものであり、学会の基準が変わったから変えましょうでは、進まないのではないかと思っています。
もう1点は、中長期的な検討の在り方について、事務局から資料を作っていただき、こういう観点が必要だと思っています。今回の期に間に合わないにしても、第4期の間に制度発足から20年超えてしまうわけです。いまだに根強くあるのは、身長を全然考慮しないウエストの85センチ、90センチが本当にいいのか、対象者から納得感が得られていない部分でもありますので、ぜひエビデンスをためて、次回に向けて議論をしていただきたいと思っています。
【岡村主査】 ありがとうございました。非常に前向きな御意見で、そろそろ全体をどうするかという議論をするための機は熟しているのと思いますけれども、すぐ次の改定でいうことには難しいので、今回は事務局案で最小限の変更かなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
ほかにございますでしょうか。
ありがとうございます。事務局から何か追加はありますか。大丈夫ですか。
【田邉女性の健康推進室長】 ありがとうございます。大丈夫でございます。
【岡村主査】 それでは、今度は健診項目の次のところで、新しい健診項目とか手技について、研究班として検討させていただきましたので、それについての報告を私からさせていただきます。
それでは、3年間、令和元年度から令和3年度まで、厚労科研で健診項目等の検証をさせていただきまして、基本項目に関するところは前回御報告させていただきましたので、それ以外のことを、詳細な項目と新しい健診項目・手技について、研究班としてどういう検討をしたかということだけ御報告させていただきます。これは、次の改定ですぐどうこうということではなくて、現状はこんな状況だということで御理解いただければと思っております。
これは最初に出したものと一緒なんですけれども、現在、基本的な健診項目があって、追加リスクとして使われているものと、それ以外のものにまず分けられ、それから詳細な項目というのがあって、これの目的は、これからさらにハイリスク者を選定するということが恐らく目的になるのだろうと思います。明記されているわけではないので、ここにクエスチョンマークを入れていますけれども、眼底検査と心電図とクレアチニンと貧血検査というのが詳細な健診項目として入っているという状況になるかと思います。
それで、よくここでも指摘されます労安法の定期健康診断の項目がどうなっているかということになりますが、先ほど貧血は詳細項目に入っておりますけれども、労安法は基本項目のほうに入っていてという感じになっているのと、逆にクレアチニンのほうは、医師が必要と見た場合に実施することが望ましいとなって、労安法のほうは必須項目になっていません。
そういうのがあって、例えばクレアチニンなんかは血液検査なので、みんなやってもいいのかもしれないのですが、労安法のほうを変えなきゃいけないというのが一つあるのと、貧血のほうはこちらは全部やっているので、特定健診でもやってもいいような気がするんですが、逆にそれだと項目が増えてしまったりとか、実はいろいろな違いがあるという問題が基本項目のところにはありまして、このような諸事情があって詳細項目に入っているものもあるという理解をしております。
それで、研究班でどのような検証をしたかといいますと、二つで、一つは文献レビューで、文献の選定基準というのは国内のコホート研究、すなわち前向き研究で、アウトカムが脳・心血管疾患か、糖尿病や腎機能の低下ということで、非常にQOLが下がるような状態というのをアウトカムにしている。それから、初発予防のセッティングということで、要するに患者さんだけの研究じゃないということです。また健診から見ていますので、住民集団または職域集団からの発症を見ると。こういう研究をレビューして、PubMedで検索をかけて、論文数が少ない場合は医中誌でも見るということで、検索期間は期限なしとして、文献レビューを行いました。
これは、この班の前に、第3期のときの永井良三先生の研究班に私は入っていまして、そのときにやったのと同じ方式を踏襲していて、前のデータベース、すなわち永井班の文献レビューと以前の文献が一致するかどうかを見て、やっております。
それから、実際に文献がない場合とか、実地で検証しなきゃいけない場合もありますので、コホート集団で現地調査及び既存データ解析ということで、例えば吹田研究とか、CIRCS研究とか、いろいろなものを使って、あと、ほかの研究班、NIPPON DATAとかEPOCH JAPAN研究とか、現厚労科研の三浦班であるとか村上班の協力も得て、検証したということになります。
現状の詳細項目は、生理検査と血液検査とわれわれは分けましたけれども、心電図と眼底が上に当たるものです。眼底は画像検査になるかと思うんですけれども、要は、血液とか尿から測るかどうかみたいな、検体検査かどうかということで分けていて、検体検査の中でも血液検査になっているものが、今回、クレアチニンと貧血になっていると思います。
現場感で言いますと、上の検査はまだやり方によっては詳細項目にしやすいとか、選択検査にしやすいんですが、血液検査をその場で1本余分に採るとか、もう一回針を刺すというのは難しいので、実際は詳細検査としてどう扱うのかという問題が、実は上と下で差があるだろうと考えています。
それで、心電図と眼底のほうは、かなり古くから日本で行われておりまして、歴史的な意義づけを見ると、国民皆健診になったのが老人保健法、1983年施行の健診からだと思いますが、そのときから心電図と眼底は入っています。心電図と眼底を何のためにこのとき入れたのかというのをひもといてみると、高血圧の重症度評価として最初は入っています。
だから、心電図を取るから別に心臓の検査ということではなく、高血圧による臓器障害の評価として最初はやられているので、当初は血圧が高い人のみに心電図と眼底検査を実施するというスキームになっているので、血圧が高い人のうち、その状態が体の臓器に影響を及ぼしているかどうかということで、この2つを測定していたという立てつけになっているということです。
ですから、心電図で、当時はエコーとかをぱっと取ったりできませんから、心電図で左室肥大があるか、眼底で細動脈硬化があるかということになると、より脳卒中の発症リスクが高いという感じの位置づけをされていたということになります。
例えば心電図の文献レビューだと、ここにありますが、1,755件が文献検索でヒットして、先ほどの選定基準で23件が合致する。心電図は、今日は専門的な話は飛ばしますけれども、いろいろな安静時の心電図の変化の所見というのもあるわけですけれども、これだけの文献について中身を見ていったということになります。
どんなものがあるかというと、自験例で恐縮なんですけれども、これは私が昔、関わった論文ですが、例えば正常と高血圧で分けて、さらに心電図の左室高電位の有無で分けると、同じ高血圧があっても、左室高電位があるほうが循環系の死亡リスクが高いということが、7,000人の10年追跡で出ています。こんな感じの評価になるというか、もともとの重症度評価に使おうと思ったら使えるということを示しているだけですが、レビューした論文の例としてはこんな感じになります。
それからもう一つ、3期から心電図の実施要件に不整脈が入っていますが、基本的に、心房細動というのが不整脈としてありまして、これは循環器疾患対策基本法にも、12条の中に心房細動と明記されているものになりますが、心房細動のありなしで後のリスクがすごく異なります。
これは文献レビューでかかってきた久山町研究の例ですけれども、心房細動があると脳梗塞の発症率は4.7倍になりますし、心原性塞栓という一番重篤なタイプになるんですけれども、これだと17倍とか12倍とかいうリスクになります。また年齢が65歳以上になると、普通に取ったら数%ぐらい見つかってしまうんですが、そこが見つからないままいくと、こういう結果になるということで、心電図で見つける意義があるでしょうみたいな形の文献レビューをしたということになります。
そこを踏まえて現状、永井班のときにそうだったのですけれども、2期までは、前年度の健診結果で高血糖、脂質異常、血圧高値、肥満の全てに該当した人は、心電図を取りましょうとなっていて、何でこの基準が決まったのか、私はよく分からないのですが、平成30年度からはそこが変わって、血圧が高いか不整脈が疑われる者を取ってくださいと整理されています。前回も今回も先ほどのような文献レビューをすると、全く同じ論文が引っかかってきますし、もちろん最近の方がエビデンスは少し増えているかなという感じではあります。また心電図は労安法では法定項目ですと。
それから、先ほど言いましたように、ほかの危険因子を調整しても脳・心血管疾患を予測するし、また心房細動などのハイリスク病態もあるということで、現行の選定基準というので特に問題ないのではないかということだろうと思います。心電図異常自体に、心房細動はいいんですけれども、それ以外の異常に対する介入は困難なんですが、高血圧の厳重管理とか、どのように働きかけをするかというのをセットで考えていけば、それなりに一定の意味はあるだろうというのが、ここで記載したことであります。
それで、実際に前回のときに、要するに、2期から3期に先ほどの心電図の取り方の基準が変わっていますので、どのように変わったかというのを例として見ると、例えば、これは大阪府の泉佐野保健所管内の例ですけれども、そこで見ていると、市町村によって2期のときは心電図の実施率に差があります。
実施率が98%と15%ぐらいになるのですけれども、心房細動の発見率は1.3%、0.1%で、13倍ぐらい違っているということがあるので、そういう違いは、心電図を取るかどうかという違いがあります。そして、この後、3期になってから基準が変更されたことによって、従来の基準というのは第2期の基準ですが、3期の基準になってから、実施率が40%ぐらいに増えて、心房細動の発見率も0.9%まで増えたということが分かっています。そこで3期の見直しで、ある程度スクリーニング機能の改善に寄与しているだろうなということが示唆される状況だということも分かりました。
今の標準プログラム内のフィードバック文例集というのが、このように心電図のところも入っていて、これは一番上のところだけ持ってきていますけれども、一番上の心房細動が疑われる場合は、すぐ医療機関を受診してくださいという形のフィードバック文例集になっておりまして、あとはそれなりに専門性がありますので割愛しますが、医療機関に行って相談していただく範囲というのが、ミネソタコードか何かでかなり細かく規定しておりますけれども、医療機関等で確認されるときは、そちらを見ていただくということに恐らくなるんですが、一応、こういう形のものは今、入っているということになります。
それから、眼底検査のほうなのですけれども、こちらは97件が文献レビューの候補で、眼底の研究というのはほとんどが糖尿病の患者さんの研究になるので、一般集団で眼底を取って、後でどうなったか見るというのが、最近の研究ではほとんどないということが分かりました。PubMedでは2件、医中誌でも6件ということで、永井班からの通算でも8件しかなかったという感じになります。
ごちゃごちゃ書いていますけれども、糖尿病の人は当然、網膜症を見つけるということになるのですが、あと、高血圧で細動脈硬化を見るという感じになってくるので、基本的にはその2つということになるんだろうと思います。
一応こういう形で、ターゲットとしてはそれで良さそうで、これも2期から3期までの変更をしたときに、2期までの基準は先ほどの心電図と全く同じ基準となっていたのが、先ほどの理由がありまして、3期からが血圧と血糖が受診勧奨判定値以上の者に変更されていて、ただ、原則としては、もう要医療状態ですから、医療機関で測るのが原則なんですが、測れる状況があったら測って、要は血液検査の結果だけとか血圧値だけを持ってくるんじゃなくて、眼底の結果も一緒に持って、かかりつけの先生等に相談していくという形に整理されてます。下に受診勧奨とか書いているのもそういう背景があるので、一応、その後の文献等をレビューした結果で、この基準について、特に問題はないのではないかと研究班としては考えました。
レビュー論文例を示しましたけれども、これは茨城健康研究、8万7,000人を15年追いかけましたというのがありますが、眼底の高血圧変化というのがあって、高血圧の有無と眼底の変化を組み合わせて、どのぐらい脳卒中死亡リスクが増えるかというのを見ています。その結果、眼底の高血圧変化がある人は死亡リスクが高かったということです。
高血圧が一見ないように見えても、眼底の高血圧変化があると死亡リスクは高く出るんですが、これは多分、例えば仮面高血圧みたいなのが隠れていて、健診のときは高くないけれども、家では高いみたいな人が交じってくるのだろうと思うのですが、というのがデータとしては出ているということになります。糖尿病とも眼底の関連は明らかなのですけれども、そもそもの昔の健診が始まったときの導入のきっかけというのが高血圧だということになりますので、こういうデータが出てくるということになります。
それから、腎機能検査になりますけれども、長期的予後について幾つかやってみたのですが、これも197件ヒットして、目的に合致した19件の論文がありました。実際に疫学データ解析もやっておりますけれども、CKDは曝露要因、循環器疾患の原因として捉える場合もありますし、逆にCKD自体がアウトカム、要するに血圧が高かったり、糖尿病によってCKDになるという場合もありますから、両方の側面で検討しております。
これも当たり前なのですけれども、eGFRの結果というのが当然低ければ悪いんですが、蛋白尿は独立しているので、どちらかがあったらいいというものでもないと。これはレビュー論文の例で、これも自験例で恐縮なんですけれども、尿蛋白の有無とeGFRで8分割して、循環器疾患のリスク、これは死亡リスクですね、4万人の10年追跡というので見ています。蛋白尿があると一貫して、eGFRがどうであれ、死亡率が高く、それから、eGFRは低くなるほど高くなっていって、両方悪いと、蛋白尿プラスで、ここが45未満だと、すごく悪いという感じのデータがきれいに出てきます。今、蛋白尿とeGFRを両方測ると、クレアチニンのほうは詳細な項目になっていますけれども、両方測ることによって、よりハイリスクの人を見つけるという目的は達成できるだろうと考えます。
これは津下先生の研究班の資料からいただいてきたものですが、ただ、実際は今、健診で把握できているのは、要するにディップスティックか何かでやっていますので、顕性アルブミン尿の状態で、これは健診で把握できるという状態になります。
なお糖尿病性腎症の場合は、eGFRはかなり直前まで保たれていて、30以上でも、例えば微量アルブミン尿とか蛋白尿が出たら、もう2期、3期となっていて、eGFRが一気に関わってくるのは4期のところだけなんですね。ですから、実際は第2期の微量アルブミンのところで見つければいいのですけれども、これは今、医療機関でないと測定できない。かといって、全員微量アルブミンを測るかということになると、なかなか大変な状況になるというのが問題点としてあり、今後どうしていくかというのは考えなきゃいけないところかなと思います。
ということで、特定健診で今の腎機能の評価というのが、血圧が高めの方と、血糖値、A1cが高めの方というのが対象として推奨されていて、実際は先ほど言ったように、血液検査はなかなか選択検査としての実施は難しいですから、測るところは全部測っていて、測っていないところは測っていないというところもあるかと思うのですけれども、一応、こういう形の整理になっているということです。これは繰り返しますけれども、クレアチニン自体が労安法の法定項目じゃないというところも背景にあるかと思います。
ただ、ターゲットは少し数値の多い少ないはあるのですけれども、先ほどの眼底と同じで、高血圧と糖尿病のより重症になる人を見つけましょうというのが、ここの目的だろうと考えております。
研究班の、今度は解析結果の報告ですけれども、例えばどういう人が健康な状態から腎機能が悪くなるのかということで、すごく健康な方を6年ぐらい追跡して腎機能がどのぐらい、どういう人が落ちるかというのを見た研究を幾つかしたんですが、例えばこれは、尿中のナトリウム/カリウム比が高いと腎機能が低下しやすいという結果が得られていて、今後この辺を見ていくときに、いろいろなものをファクターとして見ていかなきゃいけないということを示しているんだろうなと考えております。
それから、貧血なのですけれども、貧血はかなりいろいろ文献レビューしたんですが、一般集団で貧血がリスクになるかどうかということについては、あまりはっきりしたものがなかったということになります。
自験例で組合せ解析をやってみたんですが、腎臓が悪いと貧血になるというのは周知のことなんですが、一般集団で軽度の貧血と、CKDに当たる人を組み合わせると、後のリスクが悪くなる、後の心血管病のリスクが高くなるという結果は、一応出すことができて、これは今、論文としてはサブミットしている最中ということになります。
貧血については、健常者を対象とした前向き研究というのはほとんどないのですけれども、労安法の必須項目で、あえて削る必要もないのではないかということで、繰り返しますけれども、採血検査の場合は、とにかく選択検査にした場合は運用に困難が生じるので、どのように考えていくかということが必要だろうと考えさせていただきました。
あとは時間の関係もありますけれども、新しい健診項目候補・手技として研究班で検討したものがございまして、これは人間ドック等では取り入れられているところもあるかと思いますが、血液検査ではBNPとNT-ProBNP、高感度CRP、あと、脂質の詳細検査ですね。small dense LDLとか、酸化LDLみたいなものです。
それから、尿検査で微量アルブミンとか、ナトリウム/カリウムの比とか、ナトリウム/カリウムとクレアチニンを測って1日量の推定をするという方法もあるのですが、そういうものと、生理検査と頸動脈超音波検査、PWV、CAVI、FMD、検査手技で指先採血、あと、インピーダンス法による内臓脂肪測定等、研究班で検討させていただきました。
血液検査は、疫学データ解析と文献検索と両方しているのですけれども、この3つがある程度、新しい血液検査としては有用なものだろうということについては、あまり異論はないだろうと私は思っておりますけれども、前向き研究としては発症との関連を報告されているんですが、結果が一致しなかったり、あと基幹項目、要するに血圧と脂質と喫煙と糖尿病ということですけれども、基幹項目の調整をすると、かなり予測効果が減弱しちゃうということです。
だから、この辺をみんなにやりましょうというのは、なかなか現実的ではないかなということと、どのような対象に実施したらいいかというのが、なかなかエビデンスが乏しいです。だから、アメリカのガイドラインだと、既存の危険因子を用いたスコアで中間リスクの人は冠動脈のCTを推奨みたいになっているわけですけれども、そういうことに持っていかないと、導入は難しいかなと考えております。
結局、血液検査の項目でも、測った後の対処法をどうするかということをセットで考えないと、あなたはハイリスクですとだけ言って、じゃ、どうすればいいんですか、分かりませんというわけにいきませんから、対処法とセットにして検討しなきゃいけないということだと思います。
生理検査の候補ですけれども、これは法律の趣旨と研究の動向から下記を選定させていただいていますが、これもやろうと思えば持ち込んで、公民館とかでも使えますぐらいのレベルの機器を選定しているわけですけれども、一般的なものとしては、この範囲ぐらいかなと思います。
これもPWV、CAVI、ABI等はあるのですけれども、基幹項目等を調整するとハザード比が大体、一般集団で2を超えない感じなのですね。1.2から2ぐらいの間で、これが異常値を示すことによって、リスクの上がり方はその程度だということで、いずれにしても古典的危険因子、先ほど言った基幹項目ですけれども、それで調整すると、かなり減弱しちゃうということが分かるので、動機づけとか、個別の治療目標とかがある場合にはすごく有用だと思うんですけれども、これを全部にやっていいかということになると、先ほどと全く同じ問題が発生し、どういう人にやるかということを詰めていかなきゃいけないという事実があるかと考えました。
頸動脈超音波検査についても同じで、意外と日本の一般集団の前向き研究はないのですね。だから、基本的に吹田研究とCIRCS研究から1件ずつあったという感じになりますけれども、普通の危険因子を調整しても予測能は上昇するということになりますが、リスク分類を変えるほどの予測能の改善を示す感じではないので、みだりに全部やるというのは難しいでしょうねというのが文献レビューの結果です。
再度手元のデータの解析等もしましたけれども、同じような結果でありますので、先ほども言いましたけれども、基幹検査項目のスコアで中間リスクとされた方のみ冠動脈石灰化を計測しましょうといった感じで、やるとすれば、こういう人はこの検査をしたほうが、よりハイリスク者を鑑別できるという使い方を、将来考えていかなきゃいけないかなと考えております。
それから、非接触型検査の応用ということで、これは指先で採血できて、家でも使えるようなキット等がありますので、そういうものが使えるかどうかということもやらせていただきました。これは3つの内容でやっていまして、一つは、定期健康診断の採血と同時にやって、どのぐらい値が合うかというのを見たのですけれども、何しろ採血したその場で、指からも採血させてくれとお願いするので、断られまくって、240人にお願いして、10%ぐらいしか、うんと言ってくれなかったという状態になります。
相関係数はこんな形で、大体0.9とか0.8ぐらいで、結構高いのですが、項目によって、これは空腹時血糖ですけれども、若干相関が低めのものもあると。これは幾つか原因があるでしょうが、一つの管で採血するので、実際は、ふだん普通の採血だったら採血管を替えなきゃいけないものというのが全部一つに入っています。それを考えると相関はいいのかなという考え方もなきにしもあらずなんですが、やはり少し無理もあるというのが全体的な印象です。
これを今度は在宅検査ということで、実際、Covid-19の蔓延で調査を中止した我々のコホート研究の中で、これをやってみませんかと。要するに、来所で検査できないから、代わりに家でこれを取りませんかということを呼びかけして、350人の方にやってみませんかと言ったら、はいと言ったのが76人、21%ぐらいです。これは血液だけお願いするのもどうかと考えたので、在宅検査セットと勝手に書いてますけれども、この中に家庭血圧計と、今の指先検査キットが入っていて、あと問診が入っているというものを家に送って、血圧は1週間つけて、指先採血もして送り返してもらうということをやりました。
希望者は78人で、実際にやった人が76人ということですけれども、このキットも、指先から血を搾り出して、吸った後に転倒混和してとか、幾つか作業がありまして、恐らくこれは血糖だけ測るとか、単体物だったらもうちょっと楽にいくんでしょうけれども、一度に測ろうと思うと前処理的な手順が幾つか必要で、再検査というのは、要するに採血量不足で測れないので、もう一回測ってくださいみたいになった人が、結構それなりの数が出てきたというのがここで分かりました。
最後に3つ目としては、岡山大学の公衆衛生学の神田教授に御協力いただきまして、向こうで、家で血圧を測って、それを自動的に転送するような集団というのを持っていて、血圧だけじゃなくて血液も測りたいのではないかということで、改めて研究協力の同意取得をして、どのぐらいの人が血液検査を受けてくれるかというのをやったということですね。で、180人ぐらいにやったということになりますけれども、平均年齢56歳で、普通の勤務者とか、市の職員とか、一般住民の集合体ということになります。案内を386人の方に送って、申込みがあった人が194人で、キットを送る。それから、実施確定、実際にアンケートも返ってきて、全部やってくださった方が179人ということになります。
実際に実施した人はこのぐらいいるのですが、自宅実施というのは、自分で説明書を読んでできた人です。社団実施というのは、この研究の事務局みたいなのがあって、そこに出向いていって、看護職等の人のガイダンスを受けてやったという方が84人ということになります。あと、辞退した方とかがいますが、ここで検査エラーが15人あり、血液量不足とか、溶血とかいろいろあって、エラーが出てうまくいかなかった方がいます。
実際、179人の方には結果返却できたのですけれども、実は、ここにいる179人のうち79人は、受診勧奨領域に入っていたので、そのまま診療情報提供書を発行したみたいな形になっています。ここではこのように受診勧奨域の人の発見みたいなことにこの検査を使っていますが、要するに、いろいろな場面でこれをどう使うかという話になるのですけれども、こういう使い方でやってみたらこんな結果でしたということです。だから、ここではエラー率8.4%ですけれども、これは、出向いてもらって教えてもらった方がそれなりの数がいるから低めだったということになるかと思います。
指先採血のまとめですけれども、在宅実施の指先採血検査と、データを示していないのですけれども、前回の通常採血の結果とも高い相関を認めたので、状況によっては代用になり得る可能性が示唆されたということになるかと思います。
あと、呼びかけの方法でそれなりに参加も期待できることが示されたのですが、どういう場で使うかですね。だから、緊急的な状況、先ほど言ったようにコロナで集まって検査ができないから、代わりに採るとか、あと、全然健診を受けたことがない方に、例えばお試しで血液検査だけやってみませんかみたいな、そんな使い方が取りあえずあるのかなと思うのですが、これも議論をしていかなきゃいけないところだろうと考えております。
最後に、インピーダンス法による内臓脂肪測定ということになりますが、これも大体1,000人ぐらいの方につきまして、インピーダンス法で内臓脂肪面積の測定というのをして、これは機種が2社から出ているので、両方測ってそれぞれの相関を見るということも、もちろんしているわけですけれども、使ったのは上の機械と下の機械で、2つしか出ていなかったので、両方持ち込んで使ったということになります。
詳細な結果は省きますけれども、インピーダンス法の内臓脂肪と腹囲を組み合わせることで、要するに、腹囲は基準値内だけれども、内臓脂肪面積は100を超えていますという方が当然いらっしゃいますから、そういう人は見つけることができそうだということと、あとは慢性腎臓病とか、高感度CRPなんかとの関連を見ていくと、インピーダンス法で内臓脂肪面積が高い人は悪いという結果が出ておりますので、そういう利用方法はあるのかなということになりますが、これも、どこでも扱っていくかということになります。研究班としては、研究としてはいろいろ出せるところはあるのですが、これを一般的に持ってくるときに、どういう持ち込み方をするかということについては、まだ検証が要るだろうなというのが正直な感想でございます。
すいません。3年分でいろいろなことをやっているのを、この期間に一気に詰め込んでお話したので、個々のものについては足りないところがあったかと思いますけれども、一応こういうことができないかという検討はさせていただいたということを御理解いただければということで、御説明させていただきました。
以上です。
お疲れさまです。今の研究班からの報告と、それ以前のことも含めてもいいですが、何か御意見等ありましたら、いただければと思います。今の結果をある程度背景にしながら、検討をもちろん進めているわけですけれども、次に改定でここを大きく変えようという話には、恐らくなってこないような内容に今日はなるんだろうと思いますが、検討の方向性とか、今後大きく見ていくときに、どういうエビデンスがあったらいいか等も含めまして、御意見いただければと思います。
小松原構成員、よろしくお願いします。
【小松原構成員】 岡村先生、感想で構わないので、教えていただきたいです。指先採血について、今、いろいろ取り組まれている健保組合の中で、特にコロナ禍において外出をしたくない方がいらっしゃって、健診を何年も受けられていない方にキットを配っているような保険者もあります。
そのような中で、将来的にこれが特定健診の代用になり得るものなのかどうか、これから研究が進んでいくと思いますが、先生の所感で構いませんので、教えていただけたらと思います。
【岡村主査】 私の所感ですけれども、検査自体というよりは、結果の判断を誰がしていくかという問題が恐らくセットになってきますので、御本人が判断されたのを、誰か例えば専門家の人に見ていただく可能性があるかどうかとか、その辺のものと恐らく一緒に考えていかなきゃいけないのだろうと思います。
恐らく精度としては、だんだんとよくなっていくと思うので、ごめんなさい、要するに測定精度のことですね。測定精度としては、だんだんと使えるものになってくるし、採り方も簡便になってくるでしょうけれども、あとはどういう場面で使って、その結果をどう判断するか。逆に今度は別の意味での政策とか制度とか、そちらの設計の問題のほうが私は大きいような気がしております。
よろしいでしょうか。
津下参考人、よろしくお願いいたします。
【津下参考人】 ありがとうございます。詳細健診については、その目的とか位置づけを、この機会に整理していくことが必要かと思います。
先生がおっしゃったように、高血圧とか糖尿病とかの疾患を持つ方たちが確実に医療機関に受診していて、糖尿病の人には全員眼底検査を年に最低1回は実施していくということがなされていくということが重要で、そうであれば、詳細健診不要ということになりそうな感じもあるんですけれども。医療の質に関することと健診の果たすべき役割のオーバーラップする辺りを、制度的にどのように位置づけていくのか、悩ましいことなのかなと思います。
詳細健診の中で先生が生理検査と血液検査と分けて示されましたが、受診勧奨判定値の方に対する詳細な健診を、特定健診の延長として入れるのか。実際にはすべての高血圧、糖尿病の患者さんが眼底検査を実施しているわけではない状況で、健診で網膜症が見つかるというケースもありますので、その辺をどう扱うかということが1点です。
それから、クレアチニンについてですけれども、そのデータを保健事業として使うことが定着してきています。自治体において重症化予防事業が始まったことで、クレアチニンの測定をされる自治体が非常に増えてきました。何の目的で、その検査をやるのかということを明確にしていくということが重要で、その検査で異常がある人を保険者としてどのように対応するのかという保険事業とリンクして、詳細健診を考えていく必要があるかなと思います。
そこで、国保についてはかなりクレアチニンの実施率が上がっているんですけれども、被用者保険では労働安全衛生法の検診と同一項目なので、そこの中ではクレアチニンが位置づけられていない。最近、雇用延長といいますか、70代まで働きましょうみたいな世界になってきていて、そういう場合に腎機能低下者が職域にも多くなるということになります。年齢層別の必要項目という考え方もあるかもしれないと思います。被用者保険なんですけれども、循環器リスクとか腎症とかを考えると、一定の年齢以上の方にはクレアチニン測定を入れる。高血圧、糖尿病の有病率も非常に上がってきますので、そういう意味では、年齢層別のリコメンデーションというのがあってもいいのかなと思ったんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。
その2点、診療でちゃんとカバーできていれば、詳細健診についてはそれほど保険者が頑張る必要があるかどうか、と思いますけれども、クレアチニンについては、取扱いについて再度検討してもいいのかなと感じました。
それから、岡村先生のエビデンスの整理、これは非常に重要なことだと思いますので、今後も新しいエビデンスを収集しつつ、議論していくということが重要だと思いました。
以上です。
【岡村主査】 ありがとうございました。詳細健診の位置づけと目的は何かということを含めて、考えていかなきゃいけないということで、非常に重要な御意見だと思います。
それから、今のクレアチニンのところはもちろんそうなんですけれども、これは労働安全衛生法との絡みがあり、これまた強力な法律なので、変えてしまうと全部に関わってくるということになるので、これについては、厚労省から何かございますか。
【田邉女性の健康推進室長】 事務局でございます。御指摘のとおり、その辺りは持ち帰らせていただいて、考えたいと思います。
すみません。以上でございます。
【岡村主査】 ありがとうございました。
そしたら三好構成員、よろしくお願いいたします。
【三好構成員】 ありがとうございます。参加が遅れまして、失礼いたしました。
津下先生からも御指摘いただいていたクレアチニンのところは現場の声と実態について御説明しておきたいと思います。令和2年度時点で、自治体においてクレアチニン情報を取得しているところが、全1,740余りのところで1,739、99.4%の自治体で実施されています。それを被保険者で見ると、100%を対象に実施しているところも多いのですが、一部実施も含め、被保険者割合で見て96.5%まで進んでいるところですね。
これは実施の目的として、重症化予防の取組に、クレアチニンのデータがあるということがひもづいており、先ほど岡村先生からありましたように、尿蛋白とクロスして組み合わせてみるという絞り込みの上でも必要があり、それで実施が進んでいるのだと思います。あわせて、現場の声を聞いたときに、先ほど説明いただいたように、2回採血して実施するよりは、1回の枠の中でやる形を取ってもらいたいという、基本項目としての位置づけに変えていただきたいという声がかなり高かったということをお伝えしておきたいと思います。
このような状況から考えて、これはあくまでも確認なのですが、詳細項目で実施する目的として、重症化の進展を早期にチェックするというのが明確に書かれており、この内容などを基に実施しているとは思うのですけれども、まだ今の段階では基本項目に位置づけるほどのエビデンスとしてはちょっと薄いという考え方でよろしいでしょうか。その辺り、もし御意見をいただけるのであればお願いしたいと思います。
【岡村主査】 それでは、今の研究班としての私の考え方と事務局の考え方は、またあれなのですけれども、クレアチニンは、さっき言ったように血液検査であり、2度やるのは難しいということになるので、できたら全部測ったらいいだろうというのが3期のときからの議論としてはありました。
ただ、一つだけ難点を言うと、例えばeGFRでCKDと判定をされてしまったけれども、年齢が高いだけで判定される人がぞろぞろ出てくるので、例えば血圧も血糖も脂質も全て異常のない人でもCKDになっちゃうという人に対しては何を指導するんですかという話があって、その部分が若干、前の永井班の時からの議論ではあったというのもあります。
ただ、基本的には、そこをどうするかはまた考える話になるのでしょうけれども、血液検査を分けてやるのは結構厳しいんですが、実際は労安法のほうに入っていないので、基本項目にしてしまったときに、全部それで職域が回せるのかどうかというところが、これは事務局からの懸念があるかと思いますけれども、多分、両方セットになっているだろうと考えておりました。
何か追加ございますか。
【田邉女性の健康推進室長】 ありがとうございます。基本項目については、全員に実施するということなのですけれども、例えば先ほど津下先生から御指摘あったように、糖尿病の方でやる場合、今のデータでいうと、問診項目に糖尿病の薬を飲んでいますかという項目がありますが、こちらはオープンデータで公表されており、約160万人の方が「はい」に丸をしていらっしゃいます。
普通に考えますと、この160万人の方は糖尿病の薬が出ていますので、病院にかかって糖尿病の治療を受けていると考えますので、ドクターとして考えますと、通常、クレアチニン検査は実施されている可能性が非常に高いと思います。そういう方についても全員検査をやるのかというところは、少し疑問といいますか、そういう方も対象にするということは、若干オーバーというか、過剰ではないかと考えますので、全員に実施というところは、少し慎重に考えた方がいいかと我々は考えてございます。
以上でございます。
【三好構成員】 ありがとうございます。まだまだ懸案材料があるとは思います。ただ、国保の保険者としては、年齢階層がかなり高めな状況で、健診の実施とその後の取組への接続といいますか、受診勧奨を含め、進めておりますので、津下先生の御意見であった年齢階層別の取組の部分は、なるほどと思いながら伺っていました。また4期も継続的に検証を実施していただきながら、今後、目的に合った項目をさらにご提示いただけるとありがたく思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【岡村主査】 ありがとうございます。これはとにかくずっと前から続いている重要な課題ではあるので、またそれは検討させていただければと思っております。
田中構成員、よろしくお願いいたします。
【田中構成員】 ありがとうございます。いろいろ御研究を聞かせていただきまして、ありがとうございます。
私は指先のところ、益田研究にとても興味がございまして、先生、もし御存知ならなんですが、診療情報提供者数が79と書かれているんですけれども、実際これで診療につながった人とかいう数を御存知でしょうかというのが、まず1点。
どうしてそれを聞きたいかと申しますと、受診勧奨判定値で出てくる人なんですけれども、実際のところ、私が知っているのは市町村国保の何個かなんですが、ほぼ放置されていることが多く、誰がどのように受診しているのかにほぼ関与していないところもいっぱいありますので、この診療情報提供書によって、どのように何かが変わったではないですけれども、受診されているようなことがもしあるとすれば、お聞かせ願いたいなと思った次第です。
【岡村主査】 ありがとうございます。受診勧奨判定のことは、恐らく3つ目の議題として次で話す感じになるので、そこのところはまたあれなんですが、この研究について、紹介状を発行した人がその後、どれだけ受診されたかは、私のほうでは把握しておりませんので、これを実際にやった神田教授に確認はしておきます。
ただ、恐らく御本人から問合せがあったら、それなりの対象の方に生活習慣の指導とかアドバイスとかはした上で、やっていると思うので、それを見て、どういう動き方をしたのかというのがあるので、普通の場に適用できる受療率になっているかどうかというのは分からないので、それは確認させていただきます。ありがとうございます。
【田中構成員】 ありがとうございます。
【岡村主査】 そしたら、野出構成員、よろしくお願いいたします。
【野出構成員】 岡村先生、詳細な御検討をありがとうございます。私は制度的なところはよく分からないんですが、循環器内科医としての感想といいますか、個人的な所感をお話しさせていただきます。
循環器学会・脳卒中学会の5か年計画で、介入等をしているんですけれども、この5年間を見ますと、循環器疾患での死亡率なんですが、心筋梗塞の死亡率は年々低下をしています。脳卒中の死亡率も低下をしています。一方、増えているのが心不全の死亡です。男性の心不全の死亡率だけが年々増加をしているということで、今後、循環器病予防という観点から、心不全を早期に評価して管理するかが問題と思っております。
したがって、岡村先生が検討された詳細項目に関しては、心電図で心肥大があって高血圧であれば、管理をする考え方は、大事と思いました。血液検査では、特にNT-ProBNPとかBNPです。簡便に心不全を測れるマーカーになります。若い肥満の方、腎臓が悪い方には、拡張不全が増えているんですね。拡張不全が評価・診断できにくいですが、血液検査でヒントになるのが、BNPになります。
これを測定することは、100%、高いからといって心不全ではありませんけれども、スクリーニングになると思います。NT-ProBNPは血清で測りますから、通常の血液検査と同じ検体で測りますので、特定の方に測っていただくと、日本人の特に若いメタボの方の拡張不全が早期に評価でき、そこに対して、減塩、運動も含めていろいろな介入ができますので、予防的な効果が大きいと思いました。
一方で、酸化LDLとか、コントロバーシャルなところがありますし、頚動脈エコーも、ほかのリスクを勘案すると、優位性はないデータがありますので、今後の検討課題と思いました。
もう1点大事なことは、心房細動だと思います。心房細動も放置をすると、心不全になります。もっと大きいのは脳梗塞ですね。心房細動の脳梗塞は塞栓源が大きいので、麻痺が残ったり、QOLに対して影響を与えます。これもリスクの層別化があるんですけれども、心電図は、心房細動を評価する上では大事と思いますので、今後、心房細動の評価と治療、管理というのは、特定健診の中でも大事と思いました。
クレアチニンに関しては、先ほどからお話が出ているように、心不全にもなりやすいし、脳梗塞にもなるので、これもどこかである方に絞って、同じ検体で測れるということであればいいと思います。これが異常であれば、減塩とか、そういった介入ができます。推定GFRは年齢によって、あるいは性別によって違いますので、津下先生がおっしゃったように、年齢によって基準値を決めていくというのが一つの方向ではないかなと思いました。
循環器内科医の個人的な感想でございますが、以上でございます。
【岡村主査】 野出先生、ありがとうございます。心電図は、先ほど心房細動の問題もあって、それで、明らかに心房細動に気づいていない方がいっぱいいらっしゃるというのは、私でもそう思っていますので、先生方はいつもその診療をされていると思うのですが、これは前からの課題になっています。
クレアチニンは先ほどから出ているとおり、どうするかという問題点で、あと、BNPは今回、どうやったら取る対象者を絞り込めるか、例えば詳細健診として落とし込めないか等も考えましたが、一般集団でのエビデンスがなかなか日本ではなく、心不全の患者さんのデータはいっぱいあるんですけれどもという状態でございまして、なかなか今回、そこまで提言するまでには至ることができなかったという状況でございます。
先生、本当にありがとうございます。
それでは、武藤参考人、よろしくお願いいたします。
【武藤参考人】 参考人の武藤ですけれども、よろしくお願いいたします。
健診機関側で実際にクレアチニンがどのように測定されているかということをちょっと紹介したいと思いますけれども、これは我々の施設とか大きな施設なんですが、実は1回の採血で全員分、クレアチニンを全員測っちゃっているんですよ。で、該当した人だけ結果を返すという形をしていまして、つまり、健診機関が結構持ち出しになっちゃっているんです。
ということで、とにかく後から呼び出して、もう一回採血をするとかは大変なものですから、手続とか、もちろん受診者への負担もあるので、一応、そういうことを結構現場ではやっているということをお伝えしておこうかなと思います。
それから、詳細項目に関して、基本的に詳細項目というのは合併症を想定されていると思うんですけれども、臓器障害ですね。例えば、この前も塩分に関する質問項目で、高血圧に関する塩分摂取とか、それに関する問診もあってもいいんじゃないかという意見がありますけれども、例えば塩分摂取量を評価するようなものがあれば保健指導でも結構有用に活用できるかなと思いまして、もしそういうものがあったら検討いただければいいかなと思いました。
以上です。
【岡村主査】 非常に貴重な御意見、ありがとうございます。特に今の、測定しているけれども持ち出しでやっているというのは、なかなか衝撃的でございまして、測ったら結果を返してあげられたらいいなというのは、逆に思わないではなかったというところで、大変御苦労されているというのが、お聞きして、よく分かりました。
それから、今の塩分については、先ほどちょっと紹介しましたけれども、尿のナトカリ比をどうするかとかは、次の課題に恐らくなっていくかなと思っていますが、これもいつの段階で、どう提言していくかとかになるので、今回のはデータ収集と頭出しにとどめさせていただいているという状況でございまして、非常に重要なところではないかと考えております。
事務局から何か追加等ありますか。
【田邉女性の健康推進室長】 ありがとうございます。先生御指摘のナトカリ比については、実は別件の大規模実証事業等でも検証を進めておりますので、十分なエビデンスが出た上で、先生方に御検討いただければと考えてございます。
以上でございます。
【岡村主査】 ほかにございますでしょうか。
それでは、次に資料3、その他を御用意ください。そちらについて、事務局から御説明をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【田邉女性の健康推進室長】 事務局でございます。では、資料3のその他を御覧下さい。
1ページをおめくりいただきまして、受診勧奨判定値についての検討事項についてでございます。前回先生方から御指摘いただきましたことで、まず、受診勧奨判定値というものを一覧表で用意させていただいております。それぞれガイドライン等々を踏まえてという経緯でございます。
おめくりいただきまして、すみません、前回、受診勧奨の考え方について御説明する時間がございませんでしたので、今回改めて、すでに御案内のとおりかと存じますが、現在の特定健診・保健指導における受診勧奨について御説明させていただこうと思います。
まず、現在でも特定健診の後、または特定保健指導の中で、受診勧奨という立てつけは用意させていただいてございまして、専門的な治療を開始する必要がある者に対しては、その必要性を十分に理解できるように支援した上で、確実に受診勧奨を行うとされてございます。ですので、特定保健指導の対象者となる者であったとしても、早急に医療の管理下に置く必要がある方については、受診勧奨を行い、そして、未受診の場合には、受診を確実に進めることが望ましいと、受診勧奨については制度の中に御用意させていただいてございます。
おめくりいただきまして、現在、受診勧奨はどのような状況かというところでございます。まずファクトといたしまして、8割の保険者様は現状でも受診勧奨は既に実施しているとなってございます。この8割の保険者様に、どのような判定基準で受診勧奨されていますかというところをお尋ねしましたところ、先ほどの受診勧奨判定値を使っている方が64%、また独自の基準で受診勧奨されていますという保険者様が36%となってございます。
受診勧奨した後の加入者の方が実際に医療機関を受診したかどうかを確認する方法でございますが、これも複数回答でございますが、保険者様にお尋ねしましたところ、レセプトを使って確認しているという保険者様が一番多かったと。または、受診後に医療機関と保険者間での受診勧奨等の書類のやり取りと、いろいろな工夫をしていただいて、受診勧奨後の受診の有無を確認されているという状況がございます。
おめくりいただきまして、こちらが前回先生方にいただきました御意見をまとめさせていただいております。
受診勧奨判定値についての、まず問題点ということで、課題を書かせていただいてございます。受診勧奨判定値がそのまますぐに、いわゆる服薬開始基準、薬等の治療が必要であると誤解されているケースが少なからずあるのではないか、そのために現場の運用が混乱をしているのではないかということを御指摘いただいてございます。
また、第3期の見直しのときに、フィードバック文例集等をかなり先生方に整理いただきまして、受診勧奨判定値であった場合というのは、まず医療機関を受診していただいて、定期的な検査の必要性であるとか、あるいは服薬の必要性その他について御判断いただくという値であるということが、フィードバック文例集にはいろいろと記載をさせていただいているのですが、なかなかそれが十分に活用できていないのではないかと。それをしっかり活用していただいて、御理解していただくような方向に工夫してはどうかという御意見をいただきました。何とかフィードバック文例集を参考にしてということについて、もう少し工夫をしなさいという御指導をいただいてございます。
また、保険者様からいただきました御意見といたしましては、受診勧奨判定値で医療機関を受診した場合に、当然、服薬の必要性等々がない場合もございますので、そういう場合に、問題ないから帰りなさいと言われた場合に、その後の保健指導担当者との信頼関係というものが少し難しくなるのではないかという御指摘をいただいてございます。
また、医療機関においても、確かにそのようなケースもあるとはいうものの、治療の必要性、経過観察を含めて、一回医療機関に来ていただいて、しっかりと様子を見ていくということが重要ではないかという御指摘をいただいてございます。受診勧奨判定値よりもさらに高いような、緊急性が高い値についても、フィードバック文例集に記載させていただいてございますので、何とかそれが積極的に伝わるような工夫をしてはどうかという御指摘をいただいてございます。
おめくりいただきまして、現状と課題ということでまとめさせていただきました。
まず1点目としましては、先ほど申しましたように、受診勧奨判定値を超えるレベルという項目があった場合に、すぐに服薬等の指導が必要であると誤解されているケースが一定程度生じているのではないかということで、すぐに服薬ではなくて、生活習慣の改善を図りながら、医療機関で経過を見ていくようなケースがあることも、しっかり認識していただくように努力をする必要があるのではないか。また、医療機関側におきましても、その辺りの対応につきまして、少し御留意いただく必要があるのではないかと書かせていただいてございます。
論点といたしましては、受診勧奨判定値がどのようなものであるかということがしっかり伝わるように、標準プログラム等の記載の仕方を工夫する。さらにそれを、フィードバック文例集に書いておりますような内容をしっかり御活用いただくために、どのような工夫をしていったらいいのかということが課題としてあるかなと、事務局でまとめさせていただいてございます。
以上でございます。
【岡村主査】 ありがとうございます。綿田先生の御意見も、ほとんどここに関わるところなので、一緒に御紹介してしまっていいですか。私から読みましょうか。
【田邉女性の健康推進室長】 はい。よろしくお願い致します。
【岡村主査】 お手元に今日御欠席の順天堂大学の綿田教授からの御意見というのが入っておりまして、お手元にあるかと思います。これは幾つか御意見ありますけれども、お手元のものを見ていただけたらいいんですが、基本的に、これは全体的に受診勧奨に関する部分の御意見だと思います。
資料2-1については、眼底検査の医療機関を受診した場合のことで、だから本来は医療機関でやるべきなんですよという先ほど議論した方向性での御意見と、資料3について、HDL低値のみで受診されても医療機関は困るでしょうという話ですよね。糖尿病については、A1cが今、1本になっているけれども、ここはどうですかという、これは基準値についてのお話だと思うので、基本的には全体的に、これは受診勧奨部分に関する御意見だと私は理解しております。
こういう御意見をいただいたということで、今のところと併せた議論になるかと思います。資料の供覧はよろしいです。
そうしたら、ただいまの事務局からの説明につきまして、御質問、御意見がございましたら、よろしくお願いいたします。
津下参考人、よろしくお願いいたします。
【津下参考人】 よろしくお願いいたします。
受診勧奨判定値について、診断基準で疾患のレベルに該当し、医療機関において治療とか経過観察が必要な対象になるということで、そのレベルに分けてフィードバック文例集が作られたわけです。ただ、医療機関の先生方がそれをちゃんと御理解いただいているかどうか、周知が徹底されているかどうかというのは若干気になるところです。例えば医師会の先生、かかりつけ医の先生方、健診や自治体等の保健事業に関わっている先生は御存知だろうと思うんですけれども、急性期病院とかでは周知されていない可能性があります。受診する医療機関を間違えてしまうと、何しに来たのみたいな話が起こってしまうのではないかなと思います。受診勧奨するときに、何の目的で行って、どういう医療機関の選択をすると、適切に受け入れられていけるのかという道筋も示していく必要があるのではないかなと思います。
それから、緊急性が高く、すぐにも行ってほしい人と、しばらく生活習慣が改善してから、その結果を確認したり、定期的な管理のための受診などの区別をつけたメッセージもよいかと思います。例えば特定保健指導の該当者の場合だと、3か月間生活習慣改善に取り組んで、その後に受診勧奨判定値以上の人は受診をして、血液検査等で改善しているかどうかを確認する受診をしてくださいという促しをしてはどうか、と思います。
どういう目的で受診をしていただくのかということを明確にお伝えしていかないと、行っても、検査も薬もしなかった、生活習慣を改善しろと言われただけだったみたいな話になりかねません。医療機関としても、1週間前に健診を受けた人に、何もせずにすぐに採血というのも不合理と考えるだろうと思います。それで生活指導だけをすると、先生は何もしてくれなかったみたいな話になってしまう。そこで、どういう受診勧奨の意味があって、そして、一般的にこういうことなんですよという進め方をするのかというのを整理しておくと、こういうミスマッチが起こらないのではないかなと感じますが、いかがでしょうか。
【岡村主査】 ありがとうございます。
事務局からございますか。
【田邉女性の健康推進室長】 宮川先生にお伺いいただければ。
【岡村主査】 先に宮川構成員から御意見いただければと思います。ありがとうございます。
【宮川構成員】 宮川でございます。今、津下参考人から非常に丁寧なお話をいただきました。現場において、コミュニケーションをどのようにしていくのかというところを整理していかないといけないんだと思います。言葉の行き違い、いろいろなことが起こっているのが現状なので、私たちもかかりつけ医として整理していって、適切な方向性を出していくということが必要なのでしょう。そういうところがもう一つ説明が足りないというか、言葉が足りないというところなので、健診というものは、全ての言葉で補っていくという部分が非常に大きなところなので、津下先生が言われたことを実行していくということがすごく大事なんじゃないかなと思った次第です。先生、ありがとうございました。
多分、厚生労働省もそのように思って私に振ったんだろうと思いますので、よろしくお願いします。
【田邉女性の健康推進室長】 事務局でございます。先生、ありがとうございます。私も一人のドクターとして、おっしゃるとおりだと思いますので、言葉とコミュニケーションは非常に大事だと思っております。精進していこうと思っております。ありがとうございます。
【岡村主査】 ありがとうございます。
小松原構成員、よろしくお願いいたします。
【小松原構成員】 今、対象者と医療機関とのトラブルという話がありましたが、実はもう一つあります。産業医で、これは受診勧奨しなくていいと、既に面談が終った後、保険者から、受診勧奨判定値に該当しているので医療機関を勧めるという話が多々あります。企業側の産業医から、医療機関へ行かなくていいから、しばらく様子を見ましょうと言われたにもかかわらず、保険者で受診勧奨判定値という基準を持って、あなたは少し危ないので病院に行かれたらどうですかと、食い違いが生じ、結構トラブルになっているわけです。
本人からすると、産業衛生の保健指導なのか、保険者の特定保健指導なのか、それはあまり関係なく、健診結果を基に保健指導を受けていると思っています。受診勧奨判定値という言葉の使い方と思いますが、対象者に対して、この健診結果は、緊急度を持っていて、早く医療機関にかかってもらう必要があるラインをはっきりさせないと、永遠にトラブルが起き得ると思います。
そこをおそらく、保険者が混乱していて、津下先生おっしゃるように、受診勧奨判定値だが、まず保健指導介入し、しばらく様子を見て、その後、改善しなければ医療機関へ行くと、保険者は分かっています。しかし、片や大丈夫ですよと言う先生と、いや、このようにやりましょうねという、齟齬があまりにもあり過ぎるということです。実際、保険者の言うことを聞いて医療機関へ行ったら、医療機関から、「別に大丈夫ですよ」とまた戻される、そういう三重構造になっている現状を少し御理解いただきたいと思います。
【岡村主査】 小松原構成員、ありがとうございました。実は研究班でも、産業医大の立石先生に入ってもらって、産業医のところでどれだけこれに業務を割けるかみたいなところを分析していて、驚くほど使う時間がないというのが結論として、実は出ています。ほかの用務、例えば産業災害であるとかメンタルヘルスとか、そちらのほうでほぼ追われている。
あと、すぐ就業制限をかけなきゃいけない基準というのが幾つか出ていますよね。だから、そういう人がまず真っ先に、例えば血圧が200で来たみたいな人はということの対応を、ぱっとされているという感じの状況というのは、実はこちらも把握しておりまして、間に立ってよほどうまくやらないと、保険者が怒られるのだろうなというのが容易に想像がつきますので、非常に貴重な御意見だということで承らせていただければと思います。ありがとうございます。
杉田構成員、よろしくお願いいたします。
【杉田副主査】 ありがとうございます。今の皆さんのディスカッションを拝聴していて、改めて標準プログラムのフィードバック文例集を見ていたんですけれども、もし皆さん、お手元にあったら御確認いただきたいと思うんですが、2の70ページに血圧高値に関することが書いてあって、一番上に表があると思います。今、ディスカッションしていたのが、②の受診勧奨判定値を超えるレベルの2段目、生活習慣を改善する努力をした上で数値が改善しないなら、医療機関の受診をと表記されているので、健診結果を受け取ってすぐにというよりも、ある程度生活習慣を見直して、その後、医療機関の受診を勧めるという表記になっているのかなと思えます。
実際に2の71ページを見ますと、上のほうの②の場合ということで、本文を読んでいくと真ん中に隙間が1行空いていて、その上ですね。1か月から3か月後にかかりつけの医療機関で再検査を受けてくださいとなっていて、明確に、すぐに受診してくださいというメッセージにはなっていない。
同じような感じで、2の73から、脂質異常に関する受診勧奨判定値を超えるレベルの方への対応ということで、同じような感じで②が、生活習慣を改善する努力をした上で数値が改善しないなら、医療機関の受診をというように、この文例集が記されているわけなんですね。
なので、そもそもフィードバック文例集でどのようにメッセージを出していて、それが正確に現場に伝わっているのかどうか、あと、現場の解釈もあると思うのですが、メッセージとして伝えていることと、現場での取扱いの違いといいますか、そこら辺もあるんじゃないかなと思いました。なので、より現場が使いやすいような標準プログラム、読み込んでいかないと主旨が分からないんじゃなくて、もっと明確に伝えたいメッセージを示すことが必要なのかなと思ったということが1点。
あともう1点なんですけれども、今、事務局から御説明いただいたスライドの中で、4枚目の下半分に、特定健診後に加入者が医療機関を受診したかどうかを確認する方法についてです。複数回答で回答を集めているので、もしかして全然確認していない医療保険者さんもいるということになると解釈したんですけれども、よろしいですかね。
お伝えしたいのは、今、標準プログラムで、受診勧奨後のフォローアップについては記載が結構弱いのではないかと思います。ページで言うと2の8に、受診勧奨後のフォローアップと書かれてはいるんですが、もしかしてほかにも書かれているかもしれないですけれども、確実に医療保険者が、この方はちゃんとかかってくれたかなという確認が大事かと思うので、そこら辺ももうちょっと丁寧に標準プログラムで記載していき、もちろんさっきと同じ、現場に伝わる記載の仕方をしていかないといけないんじゃないかなと思ったというのが、発言したい2点になります。
以上となります。
【岡村主査】 ありがとうございました。後段のところは事務局のほうからで、前段のフィードバック文例集のところは、私のほうで分かっている範囲でお答えさせていただきますが、これは結局、受診勧奨判定値と今の保健指導判定値のところは、なかなかすぐ変えるのが大変だという点から作成されました。先ほど言ったように、ガイドラインのほうはどんどん更新されていって、現場の医療機関はガイドラインに基づいて治療しますので、その齟齬をある程度埋める形でフィードバック文例集が入っています。だからフィードバック文例集のほうは、そのときの一番新しい診療ガイドラインに従った形になっているということで、最初から作成されています。
例えば血圧と脂質のところと、心電図のところは私が原案をつくって、それぞれの関係学会に一回見てもらって、今の形に落ち着いているという状況で、糖尿病のところは津下先生がつくられたと私は理解しておりますが、こんな形のつくり方をしていますので、冒頭、事務局が言っていましたように、受診勧奨判定値よりもさらに重症度が高い、緊急性が高い基準がフィードバック文例集に入っているというところと同じですが、いずれにしても受診前に生活習慣の改善をというのが、例えば高血圧学会も動脈硬化学会も、ガイドラインはそのように記載されていますので、それに合わせた記載になっており、この書き方になっています。
ただ、今の受診勧奨判定値と保健指導判定値の表がありますが、これとフィードバック文例集をリンクさせる見せ方になっていないので、場合によっては、フィードバック文例集は全く見ていないのではないかと思われる節が、あくまで見た範囲ですがそういうところもないことはないので、どこまで見ていただけているのかという疑問はあるので、どのようにここを見ていただけるものにするか、あと、書き方もどうするかみたいなのももちろんあるんですが、忙しいので表しか見ないという場合も、場合によってはあるんじゃないかなと見ておりまして、それを踏まえてどう変えるかというのが一つの課題だと思います。
それから、受診勧奨の流れについては、事務局からよろしくお願いいたします。
【田邉女性の健康推進室長】 4ページの下段のところにございます。
先生、生データの確認をして、また後日、御回答させていただきます。すみません。
【岡村主査】 重複等がどうなっているか、確認してもらうということになるかと思いますので、いずれにしても、どのぐらいのところがやっていない、逆にどこまでやっているのかということの確認は必要だろうと思いますので、ありがとうございました。
【杉田副主査】 どうぞよろしくお願いいたします。
【岡村主査】 ほかにございますでしょうか。
三好構成員、よろしくお願いいたします。
【三好構成員】 興味深いお話をいろいろありがとうございます。
確認ですが、4ページを見たときに、全保険者の集計が母数になっているかと思います。もしかしたら働く方たちは、リスクがそんなに高くないというわけではないにしても、医療機関に受診勧奨されたからといって、行きにくいような状況もあるかもしれませんし、国保だと年齢が比較的高くて、これくらいの基準だと引っかかりやすいというのもあって、保険者別の分析も一緒に見せていただけるとありがたいと思い、補足のお願いです。よろしくお願いします。
【田邉女性の健康推進室長】 事務局でございます。検討させていただきます。
あと、国保に関しての集計は、たしかあると思いますので、また情報を共有させていただきます。
【岡村主査】 津下先生、よろしくお願いします。
【津下参考人】 ありがとうございます。受診確認というのは重要だと思うんですが、もっと簡単な方法といいますと、前年度も受診勧奨判定値で2年連続とか、受診勧奨判定値が重複しているとか、そういう方々については、よりしっかりと見ていく必要がある。受診勧奨判定値が数年続いても、まだ受診に至っていない方々については、強力なプッシュが必要ということになりますので、保険者とか、また事業者の場合は産業保健も巻き込んで、どういう人をとくにハイリスク者として取り扱うかを整理することが重要かと思います。産業医との視点から見ると、両立支援に該当する事項になるかなと思います。
糖尿病等の場合の両立支援は、何か事が起きてからではなく、仕事と継続的な治療の両立を図るというのが産業保健の中でも重要な位置づけになっています。受診勧奨のなかでも緊急性が高いレベルとか、また何年もその状態で放置されている方について、特に警告といいますか、発したほうがいいかなと思いました。
また、データヘルス計画の見直しなどもあると思いますけれども、保険者としても受診勧奨判定値全員の方に対して、レセプトを用いて受診しているか確認というのをしているのか、一部の方に絞り込んでしているのか、レセプトで追跡して確認をしなければいけない範囲も、先ほどのフィードバック文例集のレベル感にも合わせて、緊急度の高い方の場合にはこうするとか、いろいろそういうコストも考えた提案を出していくというのがいいんじゃないかなと思いました。
以上です。
【岡村主査】 ありがとうございました。
ほかに御意見ございますでしょうか。
それでは、大体御意見はいただいたと思いますので、一応、本日の議事というのはここまでにさせていただきたいと思います。
それでは、事務局から次回日程等、連絡事項をよろしくお願いいたします。
【山本健康課長補佐】 次回の日程につきましては、事務局で調整をさせていただきまして、先生方に御連絡をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
【岡村主査】 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきたいと思います。問診と基本項目のところは話が進みまして、それから、今度は受診勧奨のところをどうするかというのが次の課題として残っているという状況だと思いますので、引き続き、また御検討、御意見等いただければと思いますので、今後ともよろしく御指導いただければと思います。
今日はお忙しい中、御参集いただき、御活発な御議論をありがとうございました。これで閉じさせていただきます。
 

 ── 了 ──

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