2024年1月17日 令和5年度第17回入院・外来医療等の調査・評価分科会・議事録

日時

令和6年1月17日 14:00~16:00

場所

東京虎ノ門グローバルスクエア コンファレンス ROOM A+B

出席者

【本委員】
尾形分科会長、猪口委員、井川委員、鳥海委員
池田委員、津留委員、林田委員、牧野委員、秋山委員
山本委員、中野委員、眞野委員、小池委員、田宮委員
武井委員 飯島委員
 
【専門委員】
藤田委員 豊見委員
 
【事務局】
加藤課長補佐 他

議事

 
○事務局
 事務局でございます。
 それでは、定刻となりましたので、尾形分科会長、よろしくお願いいたします。
○尾形分科会長
 それでは、ただいまより「令和5年度 第13回診療報酬調査専門組織 入院・外来医療等の調査・評価分科会」を開催いたします。
 本日の開催につきましては、対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
 また、今回の会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
 初めに、委員の出欠状況について御報告いたします。本日は全委員が御出席でございます。
 また、今回も「医療機関等の職員における賃上げについて」を議題としておりますので、これまで2回に分けて御議論いただきました、日本薬剤師会常務理事の豊見敦委員と日本歯科医師会副会長の藤田一雄委員にも、引き続き、専門委員として御参加をいただいております。
 それでは、早速議事に入らせていただきます。
 まず、1つ目の議題でございますが「医療機関等の職員における賃上げについて(その3)」につきまして、まず、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○加藤医療課長補佐
 ありがとうございます。事務局でございます。
 それでは、入-1「医療機関等における職員の賃上げについて(その3)」ということで、御説明させていただきたいと思います。
 2ページ目は目次となってございますが「追加的な分析について」ということで、1-1、1-2で「医科診療所及び歯科診療所について」「訪問看護ステーションについて」ということで、資料を用意させていただいております。
 3ページ目、前回の分科会でいただいた御意見をまとめてございます。
 こちらは、点線枠囲みの中でいただいた御意見でございますが、特に今回、追加的な分析として対応させていただいたところを赤枠でくくってございます。
 1つ目の○でございますが、患者数が変動することが考えられるため、それを考慮したルールを設けるべきではないかということ。また、賃金増率が高い医療機関についても対応を考えるべきということでございます。
 また、2つ目の赤線、枠組みの中ではございますが、診療所について、透析や内視鏡といった初再診料による収益が多くない施設には対応が必要ではないかということで、御指摘いただきました。
 こうした御指摘を踏まえて、4ページ目、追加的なシミュレーションを行っておりますので、その概要を4ページ目にお示しさせていただいております。
 線の枠囲みの中、3つ○がございますが、それぞれ医科、歯科、訪問看護ステーションに係るシミュレーションを追加的に行っております。
 マル1でございますが、各医療機関における初再診料等、在宅患者訪問診療料等における必要な賃上げ点数の中央値を算出し、マル2にありますとおり、マル1で算出した中央値を用いて、賃金増率を算出した結果、1.2%に満たない施設において、その不足分をさらに初再診料等、在宅患者訪問診療料等に上乗せし、1.2%に達するよう評価を行うことを想定しております。
 ○の2つ目でございますが、こちらは歯科診療所、同様に中央値を算出し、1.2%に満たない施設において、さらなる評価をするという想定で計算してございます。
 訪問看護ステーションも同様に、中央値を用いて、1.2%に満たない施設に対する上乗せ評価ということで分析を行いました。
 5ページ目からが、まず「医科診療所及び歯科診療所について」でございますが、6ページ目に、前回資料でもお示ししていますとおり「初再診料等、訪問診療等における必要な賃上げ点数について」ということで、こちらは、2.3%を目標に必要点数を算出したところ、上2つでございますが、初診料と再診料の点数に案分する形で算出した結果、初診料に関しては中央値6点、再診料に関しては2点という結果が出てまいりました。
 マル2-1、マル2-2で、在宅患者の訪問診療料の同一建物居住者以外と、同一建物居住者ということで、28点、7点という中央値が出たということで、前回は、お示しさせていただいたところでございます。
 7ページ目に移っていただきまして、この中央値を用いた賃金増率のシミュレーションということでお示ししておりますが、このような分布になってございます。中央値2.5ということで、ばらつきがございますけれども、この赤枠でくくってございますのが、今回1.2%をカットオフ値として、それより低いところを赤枠でくくって、ここの賃金増率を補填するためにどうすればいいかということで、8ページ目「賃金増率が不足する施設におけるさらなる補填について」ということで、お示ししています。
 枠囲みの中、リード文の1つ目の○でございますが、考え方としましては、1.2%に達しない医療機関において、1.2%に達するための初再診料・訪問診療料等に対する追加の評価を選択可能とするということで検討を行いました。
 2つ目の○でございますが、初診料等と再診料の賃上げ必要点数を8対1ということで設定してございます。
 3つ目、多くの施設で追加の評価1を選択するという結果になってございます。
 こちらは、左の下の表で、評価の1から8まで設けて、初診料・訪問診療に対して必要な点数を8点から64点まで、再診料に対して必要な点数を1点から8点までという形で設定したところ、それぞれ評価の1から8までを選択し得る医療機関として、右側の分布のような形になっております。
 多くの医療機関は1で済むということでございますけれども、中には、8まで評価を取らなければ1.2%に達しませんという医療機関が、11施設あるということでございます。
 続きまして、9ページ目に移っていただきますと、こちらは、歯科診療所における必要な賃上げ点数の分析でございます。
 こちらは、歯科の診療所における初診料、再診料に関しては、中央値10点、2点、訪問診療料1に関しては41点で、訪問診療料2、3に関しては10点という中央値が出てまいりましたので、そちらを用いて賃金増率のシミュレーションを10ページ目で行ったところ、このような分布になっておりまして、中央値は2.3で、赤枠に囲ったところが1.2%に到達しない医療機関ということでございますので、こちらに対して補填的な点数をイメージしたところ、11ページ目でございます。
 同様に1.2%に達しない医療機関において、1.2%に達するための初再診料・歯科訪問診療料に対する追加の評価を選択可能とする検討を行いました。
 その結果、医科同様に8対1というものを前提に、加算のイメージということでございますけれども、1から8まで設けてございまして点数の構造としては、医科と同様でございます。
 歯科に関しては、右側を御覧いただきましたとおり、1で1.2%に達するところが50施設という分析結果になってございます。
 12ページ目からは「訪問看護ステーションについて」ということで、13ページ目にお示ししていますが、訪看に関する御意見ということでございます。
 1月4日の分科会においては、この効果に関しては、医療保険と介護保険の両方から給付していることを考慮する必要があるだろうということと、利用者1人当たりの訪問日数に差があることから、訪問看護療養費に上乗せするほうが適切ではないかという御意見をいただいたところでございます。
 また、こちらは、分科会が報告した総会においても、1月10日の指摘事項の2つ目でございますが、2.3%の賃上げを目指していく中で、グラフを見ると1%に届かない事業所もあるということで、低い事業所に対して何らかの対応が必要だという御指摘をいただいたところでございます。
 14ページ目は、前回もお示ししていますが、管理療養費を選択した場合、こちらは、1か月に1回ということでございますので、中央値は780円ということになっております。
 仮に780円を上乗せした場合、下の賃金増率になりますけれども、一定の事業所が1.2%以下になるということで、赤枠でくくっております。
 こうした事業所に対する補填ということで、15ページ目にお示ししていますとおり、追加の評価に関しては、訪看に関しては1から18という形で設定させていただき、右側、選択される評価ごとの施設数ということでお示ししていますところ、このような形になっております。
 一定のばらつきはございますが、このような形を取ることによって、1.2%に達せられるということでございます。
 16ページ目、論点でございますけれども、2つでございます。
 診療所で一律の評価をした場合に、賃金増率が高い医療機関が生じることについて、どのように考えるかというのが1点目。
 2つ目、追加的なシミュレーションを踏まえ、医科診療所、歯科診療所、訪問看護ステーションにおいて、賃金増率が1.2%に達しない医療機関の評価について、どのように考えるかということで、2点、論点をお示しさせていただきました。
 よろしくお願いいたします。
○尾形分科会長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、御意見、御質問等を承りたいと思います。いかがでしょうか。
 それでは、藤田委員、どうぞ。
○藤田専門委員
 ありがとうございます。
 前回、歯科の立場で極端に補填不足となる施設への配慮を要望させていただきましたけれども、具体的に、今回示していただきましてありがとうございます。
 補填不足となる歯科診療所への対応として、11ページに示していただきましたように、追加を段階的に選択できる仕組みについては必要と思いますので、ぜひこのような方向でお願いしたいと思います。
 一方で、今回の賃上げの仕組みは、歯科診療所にとっても初めてのこととなりますけれども、必ずしも基本給と手当という仕組みを取っていないなど、給与体系が様々である中で、ベースアップという考え方が、なじみのない歯科診療所もございます。これは、前回、医科の診療所のほうも言っていらっしゃいましたけれども、実際に、今後の届出方法も検討される場合には、診療所の実態、また、状況などを考慮していただきながら、柔軟な対応を検討いただくとともに、適切な周知をしていただきたい。要するに、医療現場の混乱が出ないようにお願いしたいと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
○尾形分科会長
 これは、御意見、御要望として承りたいと思います。
 ほかは、いかがでしょうか。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員
 7ページの賃金増率のシミュレーションのところですが、左側の足りないところについて、補填で8段階の評価を加えると、これはいいことだと思いますが、一方で、右側の明らかに多いところ、特に5%以上になるところをざっと暗算すると、200施設ぐらいになるのですね。全体でいうと20%ぐらいが、必要な2.5%に上げようとしていても、5%以上、その倍以上が乗ってくる施設が20%あるというところです。
 ここを、このままでいいのかというのが非常に疑問に思います。私の質問は2つありまして、このようにもらい過ぎている場合、その分、例えば5%もらっていて、実際には2.5%職員に還元すればいいよと言われているときの、その2.5%をほかのところに回していいのかどうかというところが1つ。
 それから、やはり診療所だから、取りあえず手続は簡単なほうがいいと、これも理解はできますが、足りないほうにきめ細かくやるのであれば、もらい過ぎのほうにも、もう少し幾つかの区分をくくることが、そんなに事務作業として煩雑なのかどうか、この辺の見解を教えていただきたいと思います。その2つをお願いいたします。
○尾形分科会長
 2点御質問ですので、事務局、お願いいたします。
○加藤医療課長補佐
 御質問ありがとうございます。2点御質問いただきました。
 7ページ目でございますが、右側のほうにございます、賃金増率が目標に対して高過ぎるところが一定程度あるということで、これに関しては、いろいろ考えられるところでございますが、御質問いただいた1点目に関して、ほかにしていいのかということで御質問をいただきました。
 あくまで、今回、大臣折衝で定められている0.61%のところに関しては、対象職種が明記されてございますので、あくまでその対象職種の賃上げに充てることは大前提でございますが、それでも、なお、今回のシミュレーションのように、明らかに多過ぎるというところに関しては、医療機関にとっても負担になることも想定されますので、ほかに回していいのかということに関しては、今後、引き続きの論点だと思っております。
 分科会においては、技術的な事項を御議論する場でございますので、今回、山本委員から御指摘いただいたことを踏まえて、総会にも御報告させていただく中で、最終的に、このような医療機関に対して、どのように考えるのか、特に他の職種に対して配り得るのかというところは、論点として検討していきたいと思っています。
 2点目、手続等煩雑ではないのではないかという御指摘もございました。確かに、もらい過ぎの部分に関しては、医療機関にとっても、先ほど負担と御説明しましたが、やはり医療機関の経営判断の中で、賃上げし過ぎることに対して、どのように考えるのかということに関しては、様々な経営判断があるのかと思っています。
 これは、柔軟に対応していただけるような制度設計ということを、我々としては検討していく必要があると思っておりますので、実態として、できるだけこのような状況が起こり得ないような形の制度設計が、極力煩雑にならない中で、どのような形を取り得るのかということは、検討してまいりたいと思っています。区分を分けるというのも1つの考え方ではございますが、今回の御議論の中の大前提として、外来においては、シンプルな、単一な点数設計がいいのではないかということもございましたので、それを前提としながらも、どのような制度設計の中で、この対応ができ得るのかということは、引き続き検討していきたいと思っております。
 御指摘ありがとうございます。
○尾形分科会長
 山本委員、よろしいでしょうか。
○山本委員
 はい。
○尾形分科会長
 それでは、牧野委員、どうぞ。
○牧野委員
 ありがとうございます。
 今回、いろいろとシミュレーションをしてみて、まず分かったことは、2.3%を目指していたときに、入院ではかなり収束が図れたのですけれども、少なくとも外来ということに関しては、ばらつきは解消できないというのが、1つの結論になるのではないかと、私自身は考えています。
 今回、補填不足を配慮してシミュレーションを行っても、補填されるのは1.2%までということ。さらに、入院と同じように、多数の段階に分けて補填をすると、最初から制度設計自体をシンプルではなくて、入院と同じように、多段階の評価ということも考慮はされると思うのですけれども、ただ、その場合には、極端に高い初診料とか再診料ができてしまって、やはり現実的ではないということに、結局はなるのかなと思います。
 今回の制度の全体の流れの中で、補填分が賃上げにきちんと反映されるということを報告しなくてはいけないことも盛り込まれているわけでして、ある施設においては、これが、適切に行われることが難しいということも、特に診療所では分かっているわけですね。そうであれば、こういったばらつきがあることを認識した上で、そこから先の制度設計を考えなくてはいけないのではないか。特に、ちゃんとした補填ができていないから何か罰則があるとか、そういったことがあってはいけない、そういった制度ではないかなと思います。よろしくお願いします。
○尾形分科会長
 では、これは御意見として承っておきたいと思います。
 それでは、津留委員、どうぞ。
○津留委員
 ありがとうございます。
 先ほど、山本委員が御指摘されましたとおり、今回のシミュレーションで、非常にもらい過ぎになってしまう医療機関がどうしても出ていまして、これは論点の1つにも挙がっているところではございますけれども、参考資料の25ページのほうに、これは、以前、お示しいただいたデータですけれども、賃金増が15%以上の施設が23施設あるということでお示しいただいていましたが、対象職員は0人から1人ということで、そういった医療機関、先生が1人で、あとは事務職だけでというところもあろうかと思いますけれども、そういった施設は、職員構成がどうなっているのかというのを、もう少し細かく見たほうがいいのかなというのは、私の意見でございます。
 それと、加算部分の全てを賃上げに使う必要があるとなれば、確かに、もらい得ということにはならないということもあろうかと思いますので、その場合は、加算を辞退するような医療機関も現れてくるのかもしれませんし、あと、逆を言えば、参考資料の24ページにございますけれども、逆にもらうことができない、0.5%の賃上げ増率しかないという医療機関、これも前回、お示しいただきましたけれども、大体透析のクリニックだったりとか、内視鏡専門のクリニックとかが、看護師さんとかをたくさん配置しているところは、なかなか賃上げ増率に及ばないと。
 今回、その案としまして、評価のパターンを1から8までお示しいただきましたけれども、ただ、さすがに評価の8で、初診64点、再診8点を患者に請求すると、こんな高い初診料、再診料のところには行きたくないというような、これも患者が減れば、なかなか経営的にも厳しいというケースも出てこようかと思いますので、そういったところをどうするかという問題もあろうかと思います。
 それと、今回は、1.2%まで引き上げるということでの8段階のシミュレーションを出していただいていますが、例えば、ばらつきをより少なくするという意味で、これを2%まで引き上げるとなると、財源の問題はあろうかと思いますけれども、どういったことが想定されるのか、もし、ばらつきが少なくなるのだったら、そういうことも検討してみてはどうかと思いましたので、これも意見でございます。
 以上でございます。
○尾形分科会長
 これも御意見として承りたいと思います。
 ほかは、いかがでしょう。
 井川委員、どうぞ。
○井川委員
 今、津留委員がおっしゃったような点を非常に気にしております。
 とりわけ、増点、非常に多いところを問題にされて、最後の論点のところにも書かれておられるのですけれども、先ほど津留委員がおっしゃった、参考資料の25ページを見ますと、対象の職員が0人とか1人という形で、これも問題点として書かれていますように、実調では、非常勤職員の数が全く把握できていない。
 ドクター1人、それこそお一人だけという施設もあれば、逆に言えば、もう少し多くおられるけれども、皆さん非常勤だという施設になると、ここで10%を超えていても実際に蓋を開けてみれば、もっと下がってしまう、場合によっては、1.2%を下回ってくるような施設も出てこないとも言えなくなってくる。
 そういう場合に、それに対する補填というのは、何が考えられるのかということが1点。そういうものは必要だろうし、それをどう把握されるのかということも、もう一点、お伺いしたいなと思います。
 以上です。
○尾形分科会長
 これは御質問ですので、事務局、お願いします。
○加藤医療課長補佐
 すみません、もう一度、質問を御確認させていただきたいのですが、1.2%に達しない、どういう医療機関が存在するということですか。
○井川委員
 このシミュレーションの最大の欠点は、要するに非常勤職員が入っていないということ。それは、病院の場合は定数配置というものがありますから、そこの部分で補填されて、何とか数字がきっちり2.3%となるようになったわけですけれども、外来の場合は、非常勤が非常に多いので、結果的にその分が全部外されていて、職員はいるけれども、物すごく上がっているように見えるということが、実際に10%以上の中には含まれるのではないかということです。そういうものをどうやって把握していくのか。
 もしくは、逆に結構非常勤職員が多くて、蓋を開けてみれば、上げていただいた点数では足りないということが出てくる可能性もあるということを考えると、それに対する補填というのは、どうなるのかということをお伺いしたいと思います。
○加藤医療課長補佐
 よろしいですか。
○尾形分科会長
 どうぞ。
○加藤医療課長補佐
 賃金増率が高い医療機関の中の0人のところ、実際は非常勤がいるのではないかという御指摘をいただいたと受け止めております。
 その場合、例えば、実際にはカウントされていないものの、実際は常勤換算で1人や2人いる場合においては、当然、このシミュレーションの中では、今、もらい過ぎているというところから、2.3%に当然ながら寄ってくるということでございますので、それはそれで、今、高過ぎるというものが解消されますから、問題ないかと思いますし、逆に非常勤の方がたくさんいるところにおいては、先生御指摘のとおり、より賃金増率が低過ぎて足りないということも起こり得るかと思いますが、それは今回シミュレーションをさせていただいたような形で、今回、実際に点数設計をするに当たっては、実調ベースで出したものではなくて、あくまで届出で、非常勤も含めた常勤換算で何人いるのかということをベースに、足りない部分に関しては申請できるような形を取るべきだと思っておりますので、それによって、今、御指摘いただいている問題は解消されるのだと思っております。
○尾形分科会長
 よろしいですか。
○井川委員
 はい。
○尾形分科会長
 それでは、中野委員、どうぞ。
○中野委員
 皆様の御意見に引き続いて、同じような意見を申し上げたいと思います。
 まず、不足の診療所関係につきましては、皆さん、御発言されたとおりで、補填ということで、この方向でいいのではないかという感じでございますが、ただ、初診で一律の6点に対して、最高値は64点をプラスして合計70点、それから再診では一律2点のところをプラス8点で10点ということで、それなりに外来としては、先ほど井川委員からもありましたけれども、負担増といいましょうか、それなりの加点だなというイメージは持ちます。
 先ほど周知をという御発言がございましたが、医療機関のみならず、患者さんに対しての周知が必要になる場合もあるだろうということが考えられます。
 それから、1.2%とするかどうかは、今後の中医協総会において御議論し決定されることになりますが、いずれにしろ、シンプルなデザインという意味では、この診療所の考え方、それから歯科診療所の考え方、訪問看護の考え方は、今回、整理できているのではないかと思います。この方向で進んでいけばいいのではないかと思います。
 それから、賃金増率が高いほう、これも既に、皆さんが御意見を出されていますけれども、これも初診6点のところ、また、再診2点のところを一律にというところでございますけれども、それにプラスでございますが、高いからといって減額ということはできませんので、当然どうするかということになるわけでございますが、今回の大前提は、先ほど来出ておりますとおり、医療関係職種の方の賃金を確実に上げること。確実に配分すること。ということでございますので、この大前提を崩さないということであれば、あとは各病院内での考え方の整理ではないかなと思う次第でございます。
 配分結果については、高いところ、低いところ、ちょうどのところ、全て御報告をいただくわけなので、入ったものがどう出ていったかということは、きちんと見られるとは思うのですが、配分される対象となる医療関係職種については、医療機関ごとにいろいろと考慮していただくことが想定されます。増加率の高い医療機関ではとくに整理が必要かと思います。
 以上でございます。
○尾形分科会長
 ありがとうございました。
 ほかは、いかがでしょう。
 よろしいですか。それでは、ほかに御意見がないようですので、本件については、以上としたいと思います。
 それでは、2つ目の議題でございますが「医療機関等の職員における賃上げに係る入院・外来医療等の調査・評価分科会における検討結果(とりまとめ)(案)」につきまして、まず、これも事務局のほうから説明をお願いいたします。
○加藤医療課長補佐
 事務局でございます。
 今回、この賃上げに関しては3回目でございますが、12月21日、そして1月4日、これまで御議論いただいた内容を、このような形で取りまとめ案として、おまとめさせていただきました。簡単ではございますが、御説明をさせていただきたいと思います。
 今回、4ページにわたって案を作成させていただきましたが、まず「1.経緯及び背景」ということで、簡単に御説明させていただきます。
 1つ目の○が、いわゆる骨太の中で、6月16日に閣議決定されたもの中に、賃上げや業務負担軽減が適切に図られるよう取り組むというような文言が入ってございました。
 そうしたことも受けて、2つ目の○でございますが、令和6年度の診療報酬の基本方針の中で、重点課題として現下の雇用情勢も踏まえた人材確保、働き方改革等の推進として、具体的方向性の例として、医療従事者の人材確保や、賃上げに向けた取組というものが挙げられてございます。
 また、背景としましては、3つ目の○でございますが、医療従事者のうち、医師、歯科医師、薬剤師、看護師を除く医療関係職種の給与の平均は、全産業平均を下回っていて、うち看護補助者については、全産業平均を大きく下回っているということをお示ししてまいりました。
 4つ目でございますが、政府全体で賃上げを進める中、令和5年、春季の季が、すみません、ミスでございますが、生活闘争の結果によると、全産業の平均賃上げに関しては、1万560円、3.58%であったところ、また、明確に分かる組合の部分においては、5,983円、2.12%となっておりました。
 その一方で、医療分野における賃上げは、1.9%にとどまっていたということが報告されているところでございます。
 また、次の○でお示ししていますのが、高齢化に伴う需要増加にもかかわらず、医療分野の人材確保が非常に厳しくなっていると。特に看護職員の有効求人倍率に関しては、全職員平均の2倍程度の水準で高止まりしているということをお示ししてまいりました。
 そうした背景を踏まえて、12月8日の中医協総会において、医療機関等の職員における処遇改善について、診療報酬において対応する場合を想定し、技術的な検討事項を検討していく必要があるということから、本分科会において、必要な分析を行う、検討を進めるという形で決定されたところでございます。
 そうした背景とともに、最後の○でございますが、令和5年12月20日に大臣折衝で、看護職員、病院薬剤師その他の医療関係職種について、令和6年度にベア+2.5%、令和7年度にベア+2.0%を実施していくための特例的な対応+0.61%ということが決定されたものでございます。
 こうした経緯及び背景に基づいて、分科会では、これまで2回にわたって分析を進めてまいりました。
 「2.分析について」ということで、2-1のシミュレーションでございますが、以下の方法で0.61%に対応するためのシミュレーションを行ったと記載してございます。
 2ページ目でございますが、まず、対象職種は、こちらに記載していますとおり、看護職員、病院及び診療所の薬剤師、その他の医療関係職種ということで、※のところにありますとおり、その他の関係職種に関しては、列記しているとおりでございます。
 次のポツでございますが、令和6年度のベアは2.5%、令和7年度は2.0%を実施していくという目標に向かって、賃上げ促進税制を有効に活用されること、また、診療報酬で対応する賃上げ率は、そうしたことを踏まえて、対象職種の2.3%と想定してシミュレーションを行いました。
 次のポツでは、医科診療所、歯科診療所、病院・有床診のシミュレーションにおいては、令和5年度の実調及びレセプトを用いて分析しております。
 また、訪看に関しては、シミュレーションにおいて、令和5年度の介護事業経営実態調査を用いてございます。
 プロセスとしては、マル1の初再診料等、マル2の訪問診療料、マル3の入院基本料等の順に、賃上げ必要点数を設定してございます。
 最後、対象保険医療機関において、個々に賃上げ必要な金額を対象となる診療報酬の算定回数で除したものに掛ける10円ということで算出した点数の中央値を、賃上げ必要点数として、シミュレーションの中では用いてございます。
 こうしたシミュレーションの前提のもと、2-2、2-3で診療所と病院について、シミュレーションを行った結果をお示ししています。
 適宜入-2の参考資料も御活用いただければと思っておりますけれども、まず、2-2の1つ目の○でございますが、診療所のシミュレーション、これは、医科、歯科ともにですが、初診料、再診料、または初再診料が包括されているもの、もしくは併算定ができない診療行為について、それぞれ初診料に類するもの、再診料に類するものということで、2区分に分けた上で、点数の比、医科においては288対73、歯科においては264対56の比率で計算を行って、必要点数を計算しております。
 2つ目の○にございますが、訪問診療料については、医科が在宅患者訪問診療料の同一建物居住者以外と同一建物居住者の2区分に分けて、点数設定を888点、213点の比率に応じて必要点数を計算しております。
 歯科に関しては、歯科訪問診療1、そして2または3の2区分に分けて、点数設定を1100点と361点の2つで必要点数を計算して中央値を割り出してございます。
 その結果、3つ目の○にございますとおり、医科の診療所においては、初診料に関しては6点、再診料等に関しては、中央値2点ということで算出しておりますし、在宅患者訪問診療料、同一建物居住者以外に関しては28点、同一建物居住者に関しては7点ということでございます。
 歯科に関しても、初診料10点、再診料等に関して2点、訪問診療に関しては、41点と10点という中央値の設定でございました。
 こうした中央値を用いましてシミュレーションを行った結果を、参考資料の23、28でお示ししていますが、一定のばらつきがございましたので、下から2つ目の○にございますとおり、医科診療所、歯科診療所に係るシミュレーションにおいて、指摘をいただいてございます。
 外来においては、簡素な制度設計が必要なのではないか。診療所について、透析や内視鏡といった初再診料による収益が多くない施設には、きめ細やかな対応が必要ではないかということで御指摘をいただきまして、本日、入-1で追加的な分析に基づく御議論をいただいたところでございます。
 2-3に移りまして、病院・有床診ということで、シミュレーションを行ってまいりました。
 病院・有床診のシミュレーションにおいては、マル1一律の点数設計をする場合ということと、マル2の点数を複数に分けて、病院・有床診ごとに点数を設定する場合の2パターンで実施してまいりました。
 2つ目の○には、マル1の一律の点数を設定した場合、点数は62点になるということで、こちらは中央値でございますが、この場合、賃金増率に関しては施設ごとにばらつきがあって、病院を類型別に分けて分析をしても、なお、ばらつきが一定程度残ったということを、1月4日の分科会で御報告させていただいたところでございます。
 一方、マル2の点数を複数に分ける案に関しましては、5つの点数を設定した場合、150の点数を設定した場合ということで分析を行いましたが、点数を多く分ければ分けるほど、賃金増率のばらつきは少なくなりました。
 最後の○でございますが、そうしたシミュレーションを行った結果、御指摘いただいた内容としては、一律に設定することで賃金の引上げが十分にできない施設があるのであれば、きめ細やかな対応をすべきではないかという御指摘をいただいたところでございます。
 ここまでが病院・有床診でございまして、2-4から訪問看護ステーションということで、シミュレーションに係る記載を盛り込んでございます。
 方法としましては、1つ目のポツ、介護事業実態調査(介護事業経営実態調査)における給与費を用いて、各訪問看護ステーションにおける医療関係職種の給与を推計しております。
 介護事業実態調査において、医療保険の訪問看護の利用者や訪問回数が0である訪看に関しては、推計から除外しております。
 訪問看護は、医療保険と介護保険から給付されるものであることから、賃上げに必要な金額については、医療保険の訪問回数及び利用者数で案分しております。
 訪問看護ステーションにおける、医療関係職種の給与総額を2.3%に引き上げる場合に、訪問看護基本療養費・精神科訪問看護基本療養費または訪問看護管理療養費への増額分を算出してシミュレーションをお示ししたところでございます。
 4ページ目に行っていただきまして、訪問看護基本療養費・精神科訪問看護基本療養費に上乗せする場合は、賃上げに必要な金額は130円、管理療養費の場合は780円であったという結果をお示ししております。
 いずれの場合においても、施設ごとの賃金増率にはばらつきがございました。
 こうしたシミュレーションをお示しした結果、最後の○でございますが、2つポツがございまして、訪問看護ステーションにおいては、医療保険と介護保険の両方から給付を受けていることを考慮する必要があるだろうということ。
 2つ目は、利用者1人当たりの訪問日数に差があることから、訪問看護管理療養費に上乗せするほうが適切ではないかという御指摘をいただいたところでございます。
 このような形で、取りまとめ案とさせていただきたいと思っておりますけれども、なお、※には、本分科会においては、技術的な検討のため、シミュレーションの結果をお示ししているが、評価の在り方は、中央社会保険医療協議会の総会において決定されるものであることに留意が必要という記載を付させていただいております。
 取りまとめ案ということで、簡単ではございますが、御説明をさせていただきました。御議論をよろしくお願いいたします。
○尾形分科会長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、御意見、御質問等を承りたいと思います。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員
 病院のシミュレーションについて、2点質問がございます。参考資料の39ページです。
 この間から出ていますように、150通りに分けると、きれいに2.3%に収れんするというのが、39ページの右側のグラフでありますが、そうは言っても、左のほうにこぼれている医療機関があるということです。
 私の質問は、まず、特に左側で、2.3%に対して1ポイントぐらい少ない、つまり1.3%ぐらいまでしかいかないような医療機関が、どういう医療機関なのかというところです。
 これは、何で伺うかというと、仮に大規模な医療機関だとすると、1ポイントの差というのは、下手をすると1億円ぐらいの億単位にいってしまうので、そこはしっかりとした検証が必要だろうというのが1つ目の質問です。
 2つ目の質問は、一方で、こういう左のほうにこぼれているところを解消しようとすれば、もう少し165通りとか、170通りとか、数を増やせばいいことではないかなと、150通りというのは、たしか看護師の処遇改善のときに150通りでやったのを引っ張っているのかなと思いますけれども、これは、もう少し数を増やせば済むだけのことではないかと思うのですが、この辺は不可能なのでしょうかと、この2つが質問です。
○尾形分科会長
 2点御質問です。事務局、お願いいたします。
○渡邊(周)補佐
 1点目に関してですけれども、39ページで示されたシミュレーションの中で、賃金増率が特に低いところがどういった医療機関なのかというところですが、基本的には、34ページでお示ししている賃上げ必要点数が高くなる医療機関というところが、結果的に賃上げ増率が低くなるところと一致しますので、34ページの医療機関というのが、該当する医療機関の特徴として、お示ししているところでございます。
○尾形分科会長
 2点目については。
○加藤医療課長補佐
 すみません、先生、2点目をもう一回お願いします。
○山本委員
 こういうところを拾うのだったら、150通りではなくて、160通りとか170通りという方法があると思いますが、それは難しいのでしょうかという質問です。
○加藤医療課長補佐
 技術的には可能でございますが、どこに線を引くかということに関して、これは、看護職員の処遇改善評価量においても同様のことがございましたが、一定のところに線を引くに当たって、どこまでで線を引くかということに関して、前回165でしたので、今回は150でございますが、先生に御指摘いただいたような、今、まだ2.3に達していないところがどのようなことかということで、今、事務局から御説明させていただいた34ページ目のところ、累計でしか見ることはできませんが、こういったところに対しても増率2.3%にする必要性があるのかどうかも踏まえて、検討してまいりたいと思いますけれども、これが外れ値と言えるものなのかどうか、そういったところの精査も踏まえて、150にするのか、あるいは御指摘のとおり増やすべきなのかどうかといったところは、判断していきたいと思っております。
 御指摘ありがとうございます。
○尾形分科会長
 よろしいですか。
○山本委員
 ありがとうございます。
 34ページを見ると、一般病院に関して言うと、それほど規模は大きくないのかなというのは、見て取れるのかなと、今、認識したところです。ありがとうございます。
○尾形分科会長
 それでは、津留委員、どうぞ。
○津留委員
 ありがとうございます。
 今回のまとめの文章、ありがとうございます。
 この文章の2ページ目のポツの上から5つ目ですが、今回のシミュレーションですけれども「対象保険医療機関において、個々に『賃上げに必要な金額』」と書かれていますが、これは法定福利費を含むのか、含まないかというのは、明記されていないのですけれども、これは含むという理解でよろしいでしょうか、確認です。
○尾形分科会長
 では、これは事務局、お願いいたします。
○加藤医療課長補佐
 こちらで記載しているのは、法定福利費を含むものとして記載してございます。
○尾形分科会長
 津留委員、よろしいでしょうか。
○津留委員
 ありがとうございます。
○尾形分科会長
 それでは、猪口委員、どうぞ。
○猪口委員
 もう今日で、この分科会も終わりかなと思っているので、全体的なやり方として確認をしておきたいのですけれども、今回、ベアの2.5、それから翌年の2.0を実施するためということで、様々、入院と外来は違う方法、在宅も違う方法で計算して、+2.3ということで、賃上げの額はそこで多分固まってくるのだと。それを実際に4月にベアを乗っけるのに、2年分点数は決まってしまうから、最初の年は、ある程度抑えておかないと、2年目のベアには対応できないのだろうと思うのです。
 だから、そういうことで+2.5を目指すとしても、ある程度そこは計算の上で、それぞれの法人が考えて賃金を上げていけばいいのかどうかということが1つ質問です。
 もう一つは、マックスの+2.3の上がる額が決まったときに、それをどの職種にどのように配分するかというのは、それぞれの医療機関が自由に考えていいのかどうか、この2点を教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○尾形分科会長
 2点御質問ですので、事務局、お願いいたします。
○加藤医療課長補佐
 事務局でございます。御質問ありがとうございます。2点御質問をいただきました。
 まず、御指摘いただいたように、ベースアップに関しましては、政府目標として令和6年度2.5%、令和7年度は、さらに2.0%という目標設定がされてございます。
 御指摘いただきましたとおり、仮にこちらの加算を設ける場合においては、2年間を通しての点数設計になりますので、2.5%、そして2.0%の段階的な賃上げを達成するためには、御指摘のとおり1年目に全て配り切るのではなく、翌年に繰り越すという運用が必要になってくると思いますので、そのようなことが可能になるような制度設計が、今後必要だということで認識しております。
 ただし、そのような場合においても、この加算において、0.61%分に関しては、全てこの賃上げに用いることが大前提でございますので、2年間を通じて、対象職種の賃上げに使われたということが、報告書の中で確認される、そのような制度設計にしていく必要があると思っております。
 2点目に関しまして、どのような職種にどのように配るのかということに関しましては、当然ながら、2.3%の賃上げを行うに当たって、各医療機関において、それぞれの職種における賃金体系というのは異なっていると認識しております。
 これまで、看護職員の処遇改善評価料で、一定の賃上げが達成できている職種が偏っているということも当然ながら想定されることから、こうしたどの職種に対してどのような賃上げがなされるべきかということに関しては、一定の医療機関においての裁量があるものと認識しておりますので、ただし、その場合においても繰り返しになりますが、この加算なりに設定されたものに関しては、100%賃上げに用いられることを担保すべく、報告書には記載が必要になってくると考えております。
○尾形分科会長
 猪口委員、よろしいでしょうか。
○猪口委員
 ありがとうございました。
○尾形分科会長
 それでは、中野委員、どうぞ。
○中野委員
 2ページ目に、対象職種ということで毎回提示していただいていますけれども、最終的に等という文字が残っておりますが、これにつきましては、中医協総会で整理の上、最終的には明記されるものと理解しております。
 そこで、看護職員に関して確認でございますけれども、今回、訪問看護ステーションも対象となっておりますので、一般的にいうと、医療関係職種というと、医療機関に所属する方を対象にしたイメージで見ていたのですけれども、訪問看護ステーションにつきましては、経営者たる看護師さんプラス、そのほかの看護師さんという、構造になっているかと思います。経営者の看護師さんもこの度の賃上げの対象の看護職としてカウントされていくのかどうか、現時点でそれが整理されているのか、されていないのか分からないのですけれども、その辺りはどうなっているのでしょうか、事務局、お答えがあれば、教えていただきたいと思います。
○尾形分科会長
 これは、御質問ですので、事務局、お願いします。
○加藤医療課長補佐
 今回のシミュレーションにおきましては、訪問看護ステーション2.5人以上ということで、最低限の職員の人数は決まっておりますが、管理職を含めた人数としてシミュレーションを行っておりますので、そのような前提で、今後、制度設計をしていくものと認識しております。
○尾形分科会長
 中野委員、よろしいでしょうか。
○中野委員
 管理職とか経営者とか、いろいろ言葉はあると思うのですが、そういう職に関係なく、看護職として、今まで整理されているように、これからもそれでいくということですね。
○尾形分科会長
 事務局、どうぞ。
○加藤医療課長補佐
 まず、技術的な検討は、この分科会で求められておりますので、今回のシミュレーションにおいては、あくまでそのような形で管理職も含めた制度設計がなされる前提でシミュレーションを行っておりますので、そのように御理解いただければと思っております。
○中野委員
 ありがとうございました。
○尾形分科会長
 それでは、田宮委員、どうぞ。
○田宮委員
 ありがとうございます。
 私は2点で、1つは、今、話題に出た訪問看護のことなのですけれども、訪問看護ステーションは、今回、医療で賄うということで、医療の訪問でカウントするということはリーズナブルだと思うのですが、介護の訪問にかなり寄っている事業所もあるわけで、そちらは介護のほうで手立てするということで進んできていると思うのですが、それがどの程度同等なものなのが気になります。それは一度、あまりそこに差ができてしまうと、同じように訪問看護ステーションから訪問に行っているナースに対して、どうなのかと考えます。
 その辺、今回の議論とは少し違う介護のほうですけれども、バランスという意味で、一度確認いただければなと思います。
 もう一つは、いろいろこれだけ議論を尽くして、大分決まってきたわけですけれども、やはり社会的に必要なことでありつつ、ご負担いただくのは患者様なので、そこへの御説明というのも丁寧にしていく必要があるかなと思っております。
 これは意見です。1番目は、もし、お分かりになれば、お願いします。
○尾形分科会長
 最初の点ですが、介護のほうの対応ということですが、事務局、分かりますか。
○加藤医療課長補佐
 御質問ありがとうございます。
 介護のほうでは、介護給付費分科会で、まさしく御議論されているところでございますので、そちらにおいて、今後決定されていくものだろうと認識しております。
○田宮委員
 バランスがある程度つくようにと思っておりますので、よろしくお願いします。
○尾形分科会長
 これは、御意見として承りたいと思います。
 ほかは、いかがでしょうか。
 よろしいですか。ありがとうございました。
 それでは、ほかに御意見、御質問等もないようでしたら、本件に関わる質疑は、このあたりにしたいと思います。
 本日の議論は以上でございます。
 本日御議論いただきました取りまとめにつきましては、中医協診療報酬基本問題小委員会のほうに御報告をさせていただきます。
 その際、本日の入-2につきましては、本日御議論いただいた「医療機関等の職員における賃上げについて(その3)」の議論の内容の反映、あるいは細かい文言等の微修正が必要かと思いますが、その点につきましては、私に御一任いただけますでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○尾形分科会長
 ありがとうございました。
 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
 ほかに何かございましたら、事務局のほうからお願いいたします。
○加藤医療課長補佐
 年始早々から御参画いただきまして、ありがとうございました。賃上げに関する御議論としては、一旦本日までとさせていただきたいと思います。
 今後の勉強会の開催に関しましては、再度御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
○尾形分科会長
 それでは、以上をもちまして「令和5年度 第13回診療報酬調査専門組織 入院・外来医療等の調査・評価分科会」を終了させていただきます。
 本日は、熱心な御議論をいただき、どうもありがとうございました。