ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(入院医療等の調査・評価分科会))> 令和3年度第2回入院医療等の調査・評価分科会・議事録(2021年6月16日) - (1)

 
 

2021年6月16日 令和3年度第2回入院医療等の調査・評価分科会・議事録

○日時

令和3年6月16日
10:00~11:11

 

○場所

日比谷国際ビルコンファレンススクエア8階(8F)

○出席者

【委員】

尾形分科会長、秋山委員、井川委員、池田委員
猪口委員、井原委員、菅原委員、武井委員、田宮委員、津留委員
中野委員、林田委員、牧野委員、眞野委員、山本委員
 
 

【事務局】

医療課長、保険医療企画調査室長他

○議題

1. 令和2年度調査結果(速報 その2)の概要について
 
2. 令和3年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)
 
 

○議事

○尾形分科会長
おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより、令和3年度第2回「診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会」を開催いたします。
なお、本日はコロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。また、今回は、会議の公開については、You Tubeによるライブ配信で行うこととしております。
初めに、委員の出欠状況について御報告いたします。
本日は、委員全員が御出席と承っております。
それでは、早速、議事に入りたいと思います。
議題の1番目でありますが「令和2年度調査結果(速報 その2)の概要について」につきまして、議題にしたいと思います。
最初に、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○金光補佐
事務局でございます。おはようございます。
では、お手元の診調組 入-1-1の資料を御用意ください。
なお、入-1-2につきましては、非常に大部な報告書となっております。本日は触れませんが、お手元で御確認いただきながらお進めいただければと思います。
では、入-1-1の資料でございます。
お進めいただきまして、2ページ目は「1 調査の概要・回収の状況について」となっておるところでございます。
7ページにお進みいただきますと、これは4月28日の際にも別の資料で御説明いたしましたが「令和2年度調査の回収結果」でございます。A、B、C、Dの調査対象区分に対して、今回、施設調査票をはじめとして、多くの御協力をいただきました。御協力をいただきました医療機関におかれましては、大変御多忙の折、御協力を賜りましてありがとうございました。
では、9ページ以降で「調査結果について」ということでまとめてございますので、順次御説明をさしあげたいと思います。
10ページは「令和2年度第3回入院医療等の調査・評価分科会等におけるご指摘」ということで、当分科会、また、中医協のほうでもいただいた御指摘の主なものをかいつまんで御紹介しております。
幾つかございますが、例えば上から3つ目でコロナ対応ありの範囲が広すぎるので、精緻化した分析を行うべきではないかとか、その2つ下の、クラスターが起きた医療機関や、その下の、地域の感染状況等による影響、また、標榜科等の医療機関属性を考慮した分析といったことについて、さらに分析を加えるべきという御指摘を賜ったところであります。
また、その下で、地域包括ケア病棟等と回復期リハビリテーション病棟は機能が異なるので、分けて分析すべきではないか、とか、地域包括ケア病棟等について、病棟等を見ている場合と、病棟等を有する医療機関として見ている場合があるので区別するべきではないか、また、重症度、医療・看護必要度等の診療実績に基づく要件をさらに細かく分析していくべきではないかといった御指摘をいただきましたので、今回、できる範囲で分析について御提示するところであります。
それでは、11ページ以降で、まずは「一般病棟入院基本料等」についての結果になります。
お進めいただきまして、14ページを御覧ください。「診療の状況」ということで、急性期一般入院料に関しまして、コロナ関係の診療の状況についておまとめしてございます。
令和2年4~10月の調査期間の間で「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて」で示しております、破線囲みをしておりますア~エの類型、また、院内感染の該当期間の分布ということで、ヒストグラムにしてお示ししてございます。
上側のヒストグラムが臨時的な取扱いにおける該当月数で、また、下側が院内感染の該当月数となっております。
ページをお進めください。17ページでございます。改定の影響等ということで、まずは「令和3年4月以降の病床数の増減の意向」となってございます。
例年でございましたら、10月という調査月については、経過措置が終了して、実際に病棟の変更等が行われているタイミングでございますが、今回は、経過措置を延長してございましたので、基本的には病床数の増減の意向という形でお聞きしているところでございます。
今回、急性期一般1からここにお示ししております入院料について、令和3年4月以降、どういった御意向かということをお聞きしております。現状を維持する意向という医療機関が多かったところであります。
その中でも、18ページに「急性期一般入院料1に関連した届出変更の意向の理由」ということでまとめておりますが、特に左側の急性期一般1から他の病棟へ転換を検討している際の理由といたしましては、多い順に「実際の患者の状態に、より即した入院料等が設定されているため」とか「他の病棟等へ転換することで、より地域のニーズに応えることができるため」といった理由をお示しいただいているということでございました。
19ページは「一般病棟入院基本料の重症度、医療・看護必要度の届出状況」でございます。必要度1と必要度2のいずれに届け出ているかというところをお示ししてございます。
20ページは2年前の調査でございますが、比較して御覧いただければ、急性期1と急性期2において、必要度2の届出が非常に増えているというところが見てとれるかと思います。
お進めいただいて、21ページでございます。22ページと併せて御覧いただければと思いますが、必要度1、必要度2の該当患者割合でございます。
21ページは必要度1の該当患者割合。令和元年と令和2年で大きな差はなかったというところかと思います。
また、22ページの必要度2については、急性期一般入院料5を除いて、令和元年より令和2年のほうが高い傾向があったかと見てとってございます。
23ページ以降は、該当患者割合の分布の比較でございます。これは急性期1、急性期2ともに改定前後を比べているものでございますが、特に必要度1、左側では、改定後の変化はあまり大きくないというところでございましたが、必要度2、右側の赤と青を比較しているものでございますけれども、改定後、青のほうが該当患者割合の高い医療機関が多いということになっていたかと思っております。
24ページは、急性期4と急性期5について、1、2を改定前後で比べているところで、改定後の大きな変化はなかったとなっております。
25ページが急性期6、7、26ページが専門病院入院基本料の7対1と特定機能病院入院基本料の一般病棟7対1の比較になってございます。改定後のほうが高い傾向にあったというところでございます。
27ページは「重症度、医療・看護必要度1を届出ている理由」をお聞きしております。複数選択の質問でございました。
届け出ている理由を見ると「診療実績データによる評価より、評価票の記入のほうが容易であり、2に変更する必要性を感じないため」という理由が多かったとなっております。また、急性期の2~3、4~7については「看護職員配置などの看護管理業務に用いるため」とか、必要度2を算出するためのシステムの導入が間に合っていないためというのも多かったところでございます。
一方、28ページの必要度2を届け出ている理由でございますが、こちらは、必要度2の届出に必要な診療実績情報データによる評価体制が整っているとか、1よりも評価記入者の負担が軽減されるといった理由で届け出ているという答えが多かったところであります。
続きまして、29ページ以降は「コロナ患者受入医療機関/非受入医療機関の分析について」というシリーズになります。
ここでは、29ページにお示ししておりますとおり、従前の3月10日にお示ししておりました「速報 その1」の際には、コロナ対応の定義について、4~10月の間で、ア~エの中で一度でも該当していればということで、コロナ受入ありをかなり広く取っておった。これが、広いではないかという御指摘があったところでございましたので、今回、この定義を少し見直させていただきまして、コロナ受入ありの定義は、コロナ受入分析期間で、アに一度でも該当、すなわち、新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れた保険医療機関等に一度でも該当している医療機関ということにして、かなり限定的に定義を設けてございます。一方で、コロナ受入なしはそれ以外の医療機関ということで定義しております。それに基づいてこの分析を進めてまいったところであります。
30ページは、重症度、医療・看護必要度1の該当患者割合で、令和元年、改定前と改定後、また、改定後については、コロナのあり、なしというところでお示ししております。紫色が改定前、赤系が改定後で、赤くべた塗りにしてあるのが改定後のコロナ受入あり、波々の線になっているのがコロナ受入なしでございます。御覧いただくと、急性期の1、4、5、専門病院入院基本料7対1において、令和2年度コロナ受入ありの施設の患者割合が低くなる傾向にあったというのが見てとれるかと思います。
一方、31ページは必要度2でございますが、全体的に令和2年の割合が高くなる傾向にあったわけでございますけれども、コロナ受入ありの施設のほうが、なしの施設よりも該当患者割合が低くなっている傾向になっていたところであります。
また、診療実績は、マクロといいますか、この数字の見比べだけではなくて、該当患者の基準にどれぐらい照らしてというところも御指摘をいただいていたところでございますので、各基準を満たす患者の割合というところでこちらをおつくりしてございます。
32ページで、必要度1、必要度2でそれぞれ基準が3つございます。右下の紫枠のところで、基準マル1がA2点以上かつB3点以上、基準2がA3点以上、基準3がC1点以上というところでございましたので、これらがそれぞれでどれだけの該当割合だったかというところをコロナ受入ありとコロナ受入なしで比較する形でお示ししておるところでございます。基準1と2は、必要度1と2でなかなか一定していなかったところでありますが、基準3については、必要度1、2ともにコロナ受入ありのほうが基準を満たす該当患者割合が低かったところでございます。
33ページ以降は、基準を満たさない急性期一般入院料の医療機関の分析ということで、必要度1、2、それから4~6月と8~10月ということで分析を進めてございます。68ページまでは3月10日にもお出ししたヒストグラムと散布図というところで、満たさない医療機関がどういったところかが分かるようにしておるものでございます。定義が変わっておりますので、分布が幾分変化しているところもございますが、特に急性期については、おおむね同様の傾向になっていると受け止めてございます。
大きく違っているとすると、例えば50ページの「基準を満たさない急性期一般入院料4の医療機関の分析(必要度1、4~6月)」とかですと、もともとコロナ受入ありのほうでグリーンの破線をしてあるところが少しあったわけでございますが、それが定義の変更によって、コロナ受入なしとなって移ってしまったものですから、コロナ受入ありのほうでこのグリーンの点線に該当するところはなくなってしまっているところがあったりします。そういった意味で、前々回の3月10日のときも、これによって統一的な傾向は見てとれないということであったところでございますが、今回もそれはおおむね変わらないのかなと思って、この結果を見ているところであります。
少しスキップさせていただいて、69ページでございます。急性期一般入院料の在宅復帰率マル1、マル2でお示ししてございます。69ページが4~6月、70ページが8~10月の改定前後の比較でございます。
69ページを御覧いただければ、急性期一般入院料1及び2、3においては、在宅復帰率9割以上の医療機関が最も多かった。一方で、急性期一般入院料4~7の在宅復帰率はばらついているというところが傾向としてある中で、改定前と改定後では、傾向は大きく変わらなかったと受け止めてございます。
70ページも基本的には同様かと思います。
71ページは、例年も出してございますが「急性期一般入院料1の病棟における患者の流れ」ということで、入棟元、退棟先について、患者の割合をお示ししてございます。この数字も、例年と大きくは変わっていないということかと思います。
続きまして、72ページが「(2)地域包括ケア病棟入院料・回復期リハビリテーション病棟入院料」のまとめでございます。
76ページにお進みください。「地域包括ケア病棟・病室でのコロナ受入有無」という資料でございます。
前回は、こちらを施設票での分析でお出ししておったところでございます。今回は、これを病棟票で細かく見ております。そのため、新型コロナウイルス感染症患者の地域包括ケア病棟・病室そのものでの受入れ状況という形で数字が出てまいりました。それぞれの入院料ごとにこの割合をお示ししてございますが、おおむね10%前後という受入れであったというところかと思います。
77ページが、同様に回復期リハビリテーション病棟での受入れ状況ということで、こちらは地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料よりも低い数字であったということかと思います。
78ページ及び79ページは、地域包括ケア病棟・病室、それから回復期リハビリテーション病棟でのコロナ回復後患者等の受入れ状況ということで、各月ごとにどれぐらい受け入れておられたかというのを割合でお示ししてございます。
さらには、80ページが、急性期のほうでもお示ししました臨時的な取扱いにおける該当月数、院内感染の該当月数で、0~7か月の分布をお示ししてございます。
81ページは、回復期リハビリテーションの分布でございます。
さらに、82ページは「転院患者受入の状況」ということで、地域包括ケア病棟・病室、回復期リハビリテーション病棟でのコロナからの転院患者の受入れというところで、0~7か月のどこに該当していたかということをお示ししております。
84ページにお進みください。「地域包括ケア病棟・病室を届出ている理由」ということで、現状の足元の理由をお聞きしてございます。届け出ている理由をお伺いすると「地域包括ケア病棟・病室にすることで、より地域のニーズに合った医療を提供できるため」とか「地域包括ケア病棟・病室の方が経営が安定するため」という答えが多かったところであります。特に、01の「地域包括ケア病棟・病室の方が経営が安定するため」というのは、例年に比べると、数字としてはやや多いのかなと思っているところであります。
85ページで利用に係る趣旨もお伺いしてございます。御参考までに、平成30年度調査の結果も少しおつけしてございますが、大きく変わっておりませんが「自院の急性期病棟からの転棟先として利用している」というお答えが6割程度であったというところかと思います。
86ページは、地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料ともに、重症度、医療・看護必要度1と2のどちらを届け出ているかは、1のほうを届け出ているものが多かったというところであります。
87ページが、地ケアの在宅復帰率で、1、2においては復帰率が70%を大きく上回る医療機関が多数存在していたところであります。
88ページは、自院の一般病棟からの転棟割合をお示ししています。上が令和2年5月、下が令和2年10月ということでの比較になっておりますが、この比較においては、あまり大きな傾向の差はありません。「0%」のところが比較的多い一方で、70%以上、80%以上、90%以上といったところに一つのピークもあるというところかと思います。
また、89ページは、自宅等から入棟した患者割合というところで、こちらは「0%より上10%未満」という数字のところに大きな山があるというところになってございます。
90ページが自宅等からの緊急患者の受入れ数でございます。地ケアの1の令和2年4~6月と令和2年8~10月の比較になっております。
91ページが、地ケア病棟・病室における患者の流れでございます。こちらも、入棟元と退棟先ということで割合をお示ししていて、基本的には例年と大きくは変わらない数字になっているところかと思います。
92ページは、今回、質問にも含めておりました、救急の実施の状況を分布でお示ししてございます。地域包括ケア病棟及び回復期リハビリテーション病棟における救急の実施有無は、以下のとおりの分布でございました。
お進めいただいて、次が、回復期リハビリテーション病棟についてのおまとめでございます。
94ページでございます。「回復期リハビリテーションを要する状態について」ということで、こちらは総じて脳血管疾患と大腿骨の骨折等、ブルーとオレンジが大半であったというところでございます。
95ページは、改定前後のリハビリテーション実績指数の比較を入院料別にお示ししてございます。いずれも令和2年のほうが高い傾向というところでございました。
96ページでございます。これは97ページと併せてございますが、疾患別リハの届出状況でございます。脳血管や廃用、運動器リハは、非常に多くの医療機関で届出をしていただいております。心大血管リハと呼吸器リハは、必ずしも多くの医療機関ではないと思いますが、一方で届出をしていただいて、やっていただいている医療機関もあるのかなというところでございます。
98ページが、回リハ病棟の在宅復帰率でございます。
99ページに「回復期リハビリテーション病棟における患者の流れ」をお示ししてございます。こちらも例年とは大きく変わらない傾向の数字になっているかなと受け止めてございます。
100~118ページが、自宅等から入棟・入室した患者割合をはじめとした診療実績に関して、コロナ受入ありとコロナ受入なしとで比較をしているものでございます。定義が変わった関係で、コロナ受入ありの医療機関が少なくなってしまったということがございますので、少しトレンドが変化してはおりますが、それに基づいて、統一的な傾向が申し述べられる状況ではないのかなと思います。
119ページまでお進みください。ここからは「療養病棟入院基本料」でございます。これも、構成としてはここまでと類似してございますが、121ページで「療養病棟でのコロナ受け入れ有無」122ページでコロナ回復患者等の受入れ状況、123ページで「診療の状況」124ページで「転院患者受入の状況」をまとめさせていただいております。
127ページでは、療養病棟入院料1、2、最後に、経過措置で設けている入院基本料もございますので、この3つの種別について、医療区分1、2、3の該当患者割合をお示ししてございます。もともとの施設基準を投影して、療養病棟入院基本料1では医療区分2、3の割合が非常に高いところでございます。
128ページが「療養病棟における患者の流れ」になってございまして、こちらも例年と比較して大きなトレンドの変わりはございません。
129ページに「療養病棟における栄養摂取の状況」をお示ししてございます。
続きまして、130ページ以降は「障害者施設等入院基本料等」でございます。131~135ページまでコロナに関係した診療の状況をおつけしてございます。また、137ページ、138ページに障害者施設等、特殊疾患病棟について、患者の流れを入棟元と退棟先の割合でお示ししてございます。
5番目に「医療資源の少ない地域」における保険医療機関の実態についてまとめてございます。こちらは、今回、調査票をあまねくお配りするという形ではなく、10の保険医療機関にヒアリングをさせていただいて、その結果を取りまとめてございます。
141ページから御覧いただければと思います。設問としては「入退院支援の状況」とか「地域連携の状況」「診療提供体制等の状況」「医療資源の少ない地域に係る診療報酬項目について」「その他」ということで掲げてございます。
おおむね多くのお声をいただいているところでありますが、大別すると、例えば「入退院支援の状況」であれば、専従の看護師と社会福祉士が不足している「診療提供体制等の状況」の項目でいえば「人員配置」で医師、看護師、社会福祉士の確保がしにくいとか、当診療圏を希望する医師が少ない「医療資源の少ない地域に係る診療報酬項目について」で人材の確保とか担当医がいないといった人の不足というところが多く言われております。
また、141ページにお戻りいただくと「診療提供体制等の状況」の「研修」では、オンラインを用いた研修や講義が非常に活用できていて、移動の負担が軽減されたというお声がある一方で、142ページの右側の下ですけれども「オンライン診療」では、小児科では利用しているが、高齢者の対応が難しいとか、光回線などのインフラが整っていない、143ページの下から2つ目のポツでは、ネットワークの環境や整備は、行政が主体で進めてほしいといったお声があったところでございます。
144ページ以降は「その他の調査結果」といたしまして、平均在院日数とか病床利用率をはじめとして、例年もお出しさせていただいている基礎的な状況について、入院料ごとにデータとしておまとめいただいております。今日の御議論でも御活用いただければと思いますし、以降の今後の秋に向けての議論の中でも、また適宜こちらも引用しながら議論を進めてまいりたいと思ってございます。
長くなりましたが、私からの入-1-1の資料についての御説明は以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
それでは、議論に入りたいと思いますが、膨大な資料なので、全体を大きく2つに分けたいと思います。まず、最初から71ページまでの「一般病棟入院基本料等」について御議論いただいて、それから残りの部分をやりたいと思います。
それでは、まず、前半ですが、71ページまでのところで御質問、御意見等を承りたいと思います。
中野委員、どうぞ。
○中野委員
事務局からも説明がございましたけれども、このたび、コロナの影響について、前回の分科会での委員の意見を踏まえて、再度調整の上、集計いただきまして、ありがとうございました。その結果は、今日お示しいただいたとおりですが、結果については御説明いただいたとおり、前回と傾向は変わらずということで、いわゆる統一的な傾向とは言えない、統一的な見解は、まとめるには至らないのだろうと思います。
今後の集計に当たっては、このコロナに対するまとめについては、今回、これで一応整理がついたということで、私どもは次に進まないといけないと思いますので、コロナ受入あり、なしの状況のこの結果を踏まえつつも、次のステップを踏んで検討していきたいと思います。私たち分科会といたしましては、医療機能の再編・分化・強化・連携についての話を進めていきたいと思いますので、それは皆さんと意思統一しておいたほうがいいかなと思っております。
以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
牧野委員、どうぞ。
○牧野委員
ありがとうございます。
私も同じ考えです。今回、コロナ対応ありがかなり限定されてきたことで、コロナ対応と、コロナの患者さんを受け入れた病院とそうでない病院ということでの違いも若干見えてきているのかなという気はしております。
ただ、結果的に、例えば23ページを見ていただきますと、入院料1で、必要度1、2のそれぞれの平均値、中央値が、入院料1の必要度1では1.5ポイント上がり、必要度2では約5ポイント上がっているということで、評価基準の設定がちょっと変わったのですけれども、そのポイントに近いところになっているというのが、コロナの影響を受けながらもそういった変化が起きているところが読み取れるのかなと思って見ています。
あと、32ページを見ていただきたいのですけれども、今回、コロナあり、なしで見たときに、特に基準マル1、マル2、マル3を必要度1と2で分けて見ているのですが、まず、このグラフから見ますと、必要度2のほうのnは、コロナ受入ありが4万1444と大変多い。それに対して、必要度2のほうではコロナ受入なしが8,890と少ない。必要度1のほうでは、あり、なしが共に約1万1000とほぼ同じぐらいなのです。
このことから分かるのは、今、400床以上の大きな病院は必要度2が必須になっていますので、そういったところでは必要度2を採用し、また、そういったところはより多くのコロナ患者を受け入れていることが読み取れるわけです。そういったところでは、基準マル1、マル2、マル3の中で、特にマル3への影響が大きいということです。これは手術とか侵襲的な検査といった医療が今、コロナの診療のためにかなり制限されているといったところがこういったところから読み解けるのではないかと思います。ですから、現時点でそういった行為を行うところは、今、相当コロナの影響を受けながら診療していると言えるのかと思います。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
田宮委員、どうぞ。
○田宮委員
ありがとうございます。
今お話が出たところは、非常に重要なところなので、もう少し表からきちんと読み取らせていただければと思い、御質問させていただきます。一つは、このコロナを受け入れたかどうかというのは、1人でも受け入れていれば受けたとしたのでよろしかったでしょうか。まずそこを確認させてください。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
先生のおっしゃるとおりでございます。
○田宮委員
なるほど。そうすると、実態はちょっと幅がある可能性は残っているということですね。分かりました。
それから、今の32ページの必要度2の基準3は、確かに9と11.5なのですけれども、これも必要度2を選んでいるところが大きい病院だというのは、おっしゃるとおり、前のデータにも出ています。
ただ、この9と11.5がどのぐらいの違いなのか。今おっしゃったように、急性期で必要なことができていないかどうかというのは、もう少し深掘りしたほうがいいのかなと思って聞いております。ここはもう少しざっくりとでもいいので、病棟の何%以上がコロナ患者か、大きい病棟で1人だけ受けたところと、ほとんどコロナの方を受けているところを分けて分析するようなことをもう一歩していただけると、今の議論につながるかなと思ってお聞きしていました。いかがでしょう。
以上です。
○尾形分科会長
これは御提案ですが、どうでしょうか。
○金光補佐
ありがとうございます。事務局でございます。
今、先生がおっしゃった32ページの必要度2のところを中心に、基準3のところの9.0と11.5の違いをどのように見るかということに関しましても、2つあるのかなと思っていまして、この数字をもう少し分析的に見るべきではないか、特に、前回の令和2年の改定でC項目の内容についても少し見直しをしておりますので、そういったところの違いをきちんと分析すべきではないかという御下問と、その中でコロナの影響をどれぐらい受けたと見てとれるのかという御質問だったかと思っておりますので、どれぐらい分析できるかは分かりませんが、我々としては、いただいた御指摘だと思って、分析の際に着目してまいりたいと思います。
○田宮委員
ありがとうございます。
まさに今おっしゃっていただいたように、改定の影響なのか、コロナの影響なのかも分かりにくいところがございますので、さっき私はコロナの数のことを強調して申し上げましたが、今、事務局で保険局の方に言っていただいたとおり、ぜひそこはできるところをお願いいたします。ありがとうございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
中野委員、どうぞ。
○中野委員
今の32ページのところでございますけれども、私もA、B、Cについては、これをもって詳細を分析していくのだろうなと見ておりました。
今後の分析につきましては、多分、作業グループに作業が下りてくるのかなと思いながら見ております。その点は事務局の御指示に従うのかなと思っておりますけれども、いずれにしろ、今の2つの観点から分析を進めるべきだと思います。
以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
秋山委員、どうぞ。
○秋山委員
ありがとうございます。
私もほぼ同じような意見になるかと思うのですけれども、評価票の影響を調べるために、コロナの影響を比較的受けていないグループをどのように抽出するかということが大前提かなと思います。
例えばコロナの受入れなしの病院の中でも、コロナによって初期の頃はかなり稼働も下がっておりますので、病床の利用率が下がったことで、相対的に例えば必要度の基準を満たす割合が上がったという影響もあったでしょうから、地域によってそういう影響を比較的受けていないところ、あるいは今回、病床利用率についてもデータを取っていますので、この間の病床利用率の変動が少ないグループを抽出した中で評価票の影響を見るなど、そういったことも検討してはいかがかと思いました。
恐らくC得点についても、後半になってきますと、該当日数は延びたものの手術件数が減ったことで、C項目に該当する割合が減ってしまったり、といった影響もありますので、そこはまた細かい項目別の分析が行われるのかもしれませんが、やはり病床利用率に着目して、コロナ禍の影響を比較的受けていないグループを抽出し、コロナの受入れなしの中でも、もう一段階グループを分けて分析するといいのかなと思います。
以上です。
○尾形分科会長
利用率に着目した分析をということですが、いかがでしょうか。
○金光補佐
御指摘ありがとうございます。
コロナの影響を受けていないところを見つけるという着眼点について御示唆をいただいているので、我々としても、その観点はよく見てまいりたいと思います。
一方で、先ほど私が田宮先生への御回答で申し上げましたとおり、まずは改定の影響が大きくあるのだろうと思いますし、その中でよく分析していく中で、コロナの影響も一部見えてくる部分があるかと思います。
調査結果でコロナの影響だけを見ようとすると、よく分からなくなってしまうとこれまでいろいろなデータを拝見していると思ったりもするものですから、できるだけ分析的に見つつも、木を見て森を見ずみたいなことにならないようにはしてまいりたいと思いますし、そこは適宜作業グループにも御示唆をいただきながら進めてまいりたいと思っております。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
林田委員、どうぞ。
○林田委員
林田です。ありがとうございます。
32ページ目のスライドですけれども、これは前回の分科会のときに、手術等が減ったのではないかということで、ぜひ分析していただきたいとお願いした内容でしたので、こういう結果なのだということが分かって、私自身も非常に興味深いのですが、基準3に関しては、特に牧野委員もおっしゃっていたように、侵襲的な治療とか手術等が減っているのだということが分かるということになるかと思います。
ただ、基準3のC項目に関しては、今回診療報酬改定で、手術に関して、例えば期間が11日間とか13日間とちょっと延びましたので、若干延べ患者数的な影響が大きい部分もあるかと思います。その辺りも踏まえて少し分析することも必要なのかなと思っています。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、また戻っていただいても結構ですが、取りあえず先に行きたいと思います。資料でいいますと72ページ以降の後半部分につきまして、御質問、御意見等を承りたいと思います。
井川委員、どうぞ。
○井川委員
ありがとうございます。
コロナ対策でお忙しい中、非常に詳細なデータを出していただいて、事務局の方には大変御礼申し上げます。
このデータを全部見ていまして、大事なことは、何%であるとか割合のデータがほとんどでございますので、母数は非常に重要なウエートを占めると私は思っております。
そういう点でいいますと、例えば88ページにございます、一般病棟から地域包括ケア病棟に移った割合のグラフがございます。前回の改定で地ケア入院料2の許可病床数を400以上に限定して、6割未満という新しい基準が新設されたことに基づくデータの集積だろうと思うのですけれども、例えば棒グラフの青色の部分、すなわち「地域包括ケア病棟入院料1」を見てみますと、5月も、10月も70施設中25施設が自院の一般病棟からの転棟がゼロと表示されています。
そこで質問なのですけれども、この母数は、一般病棟と地ケア病棟の両者を有する施設を選別して得られた70施設ということでしょうか。
もしそうでなければ、例えば地ケア病棟のみで構成されている病院、いわゆる地ケア病院は、地ケア病棟協会の把握でいけば既に60施設ぐらいございますし、一般病棟を有しない施設も実際にございます。そういうものが母数としてカウントされた場合は、非常に曖昧なデータになってしまうのではないかなという気がしておりますけれども、そこら辺の把握はしていただいているのかどうかをお伺いしたいと思います。
以上です。
○尾形分科会長
これは質問ですので、事務局、お願いいたします。
○金光補佐
御指摘ありがとうございます。事務局でございます。
先生の御下問について、まさに88ページの「0%」のところには、一般病床を持っているところと持っていないところがあるのではないかという御指摘だと思っています。これは今、全部入っております。ですので、そこを少し分析的に見るというのはあり得る着眼点かなと思って、今、聞いてございました。
○尾形分科会長
井川委員、どうぞ。
○井川委員
ありがとうございます。それで結構です。お願いします。
○尾形分科会長
よろしいですか。
ほかはいかがでしょうか。
牧野委員、どうぞ。
○牧野委員
ありがとうございます。
これは質問なのですけれども、89ページは、自宅等から入棟した患者割合ということなのですが、0~10%未満というところが一番多くなっていて、そこには入院料1も入ってくるのですけれども、1の基準は、自宅からの割合が1割5分以上のはずなのですが、ここが一番多くなるとちょっと合わないのかなと思うのですが、この解釈はどうしたらいいのかを教えていただきたいのですが。
○尾形分科会長
89ページですね。
では、事務局、お願いします。
○金光補佐
ありがとうございます。
そこは精査させていただければと思います。
○牧野委員
分かりました。ありがとうございます。
○尾形分科会長
では、井川委員、どうぞ。
○井川委員
ありがとうございます。
牧野委員がおっしゃったように、89ページのスライドは、私は前回の改定のときの調査を見ていますけれども、数字が全然違うのです。1、3で10%未満は2%程度で、大体10~20%、20~30%、30~40%で20%前後の病棟数、60~70%でも10%程度ございました。多分、これは何かの集計間違いと認識しておりますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○尾形分科会長
それでは、その点も含め、精査をしてもらいたいと思います。
ほかはいかがでしょうか。
猪口委員、どうぞ。
○猪口委員
ありがとうございます。
これは感想なのですけれども、76ページ、77ページで、病棟単位で見ると、コロナを受け入れていることは少ないのだなとは思いますが、その後の78ページ、79ページで、回復後の患者、いわゆるポストコロナの連携の受入れがかなり高いパーセンテージになっている。この2つを見ると、地ケアと回リハでコロナ患者さんの一定の回復後の受入れ、いわゆる連携が相当進んできているのだなと思いました。
あと、一つ質問なのですけれども、92ページで、今度は地ケアと回リハからの救急の状況ということで、これもかなり高い確率なのですが、これはそれぞれを持っている病院が救急をやっているか、やっていないかという考え方でよろしいのでしょうか。そこを教えていただきたいと思います。
○尾形分科会長
これは御質問ですので、事務局、お願いします。
○金光補佐
ありがとうございます。
92ページの救急の実施有無についてでございます。こちらは施設票で取っておりますので、地ケアを有する医療機関単位ということでございます。
○猪口委員
ありがとうございます。
○尾形分科会長
よろしいですか。
ほかはいかがでしょうか。
田宮委員、どうぞ。
○田宮委員
96ページなのですけれども、疾患別リハビリテーションのところで、心大血管疾患リハビリテーション料が意外とまだ少ないというデータだと思います。届出がないということですね。
これは、ニーズとしては、心リハのニーズは大分増えてきているように思いますが、ここの届出基準は、たしか専門医がいるとか何かいろいろとあったように思うのですけれども、そこが実際のニーズに合うものかどうかちょっと懸念に思っており、今回も数字が少ないものですから、ちょっと疑問に思っています。その辺で何かもう少しお分かりになることとか、今後、少し見ていただければと思ったりしていますが、いかがでしょうか。
○尾形分科会長
事務局、何かコメントはありますか。
○金光補佐
ありがとうございます。
96ページ、97ページの疾患別リハの届出状況について、特に心大血管リハがほかに比べて少ないという点についての御質問、御意見だったと思いますが、先生が御指摘のとおり、リソースもございますし、そもそも回復期リハビリテーション病棟は、現在、心大血管リハをするということでは患者の入棟の基準とはなっておりませんので、その辺りも反映しているのかなとは思います。
一方で、まさに御指摘いただいたとおり、慢性心不全をはじめとして、心疾患に対するリハビリのニーズも多くあると我々も聞いておりますので、そこも含めて今後の議論の対象かと思っております。
○田宮委員
ぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
井川委員、どうぞ。
○井川委員
ありがとうございます。
76ページ以降を見ていますと、先ほど猪口委員がおっしゃったように、回リハ、地ケアはポストコロナを頑張って取っておられて、地ケアが思ったほどコロナウイルスの中央病棟としての機能はそれほど果たしていないという感じが否めない状態でございますけれども、療養病床に関しては、コロナに関しては、本当のポストコロナもあまり取っておられないのかなというところでございますが、新型コロナウイルス感染症の患者の受入医療機関からの転院患者の受入れの有無という項目は、例えば地ケア、回リハでは82ページから、療養型では124ページから、障害者では135ページにそれぞれ設問としてございます。
例えば療養病床、124ページを見ていただきますと「新型コロナウイルス感染症患者以外の患者の受け入れ」というところで「0月」が560施設中250ぐらいあるのです。しかも、新型コロナ感染症治療後の患者の受入れが「0月」というのが557施設中500ということになると、1~7か月、昨年4~10月までの期間に、患者をほとんど受け入れていないということになってしまう。
これは施設票ですので、そこの病院に患者さんが来たかどうかといった問いだろうと思うのですけれども、そうなってしまうと、患者を受け入れていない病院ということになってしまうのですが、多分、これは何らかの形で勘違いしておられていて、特に4月ぐらいですと、まだ第一波、第二波ぐらいですね。病床の逼迫率はそれほど高くなかった時代で、しかも療養病床は、その近隣の急性期病院がコロナの患者さんを受け取っておられるかどうかというのをまだはっきりと把握できていない。「どこどこの市民病院は取っておられる」という話があるのだけれども、「ここの市民病院は取っておられない」ということが実際に起こっていたのです。
そのような時期のデータであろうかなと思って、それを把握していなかったのか、もしくはこれは病床として、例えば療養病床に入院した患者さんだけを考えて、そこに入っておられなかったというふうに捉えたのかなという気がしているのですけれども、事務局のお考えはいかがかなと思って、御質問させていただきます。よろしくお願いします。
○尾形分科会長
これはどうでしょうか。
○金光補佐
事務局でございます。
124ページの「転院患者受入の状況」についてでございます。ここは、破線のところでマル1とマル2と振っております。いずれも新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関からのマル1「新型コロナウイルス感染症患者以外の患者の受け入れ」マル2、治療後の患者さんの受入れというふうに質問を構成しておりますので、まず、その流れがあるのだろうと思っています。
さらに言うと、4~10月は、例えば年末以降の病床逼迫の状況の前になりますので、そういった連携は、地ケアのほうでいろいろとやっておられるデータももちろんあるわけでございますけれども、状況としては、必ずしも異なる部分があったとも受け止めておりますので、これを見て全くやっていなかったとか、そういうことを断じる必要は、我々としてはないかなと思っておりますが、4~10月の状況としては、療養病棟のほうでは、マル1のブルーの線のところでいえば、新型コロナウイルス感染症患者以外の患者さんについては、0か月のところもある一方で、7か月引き受けておられるところもあって、一方で、回復後の患者さんについては、まだ受け入れる素地がなかったというところは見てとれるのかなと思っています。
ただ、これはあくまでも4~10月でございますので、その後の状況は、また幾分変わっている部分もあるのかなと推測しておるところでございます。
○井川委員
ありがとうございます。
質問としては、勘違いしてしまうような設問ではなかったかということだけはちょっと心配しておりました。
以上です。ありがとうございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
山本委員、どうぞ。
○山本委員
今の点で、療養の先生方にお願いする急性期側の感覚からすると、第三波で年末以降、本当にせっぱ詰まって急性期が回らなくなるときに、厚労省あるいは各都道府県が動いて療養の先生方にお願いして、かなり流れるようになったということがあるので、今回は、10月までのデータなので、10月までというと、療養の先生方との連携がほとんどなかったように感じていますので、数字としては、10月で切るとこういう数字になるのはしようがないのではないかなと思います。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
津留委員、どうぞ。
○津留委員
ありがとうございます。
今のところの確認なのですけれども、82ページの下段には「①新型コロナウイルス感染症患者以外の患者の受け入れ」と「②新型コロナウイルス感染症治療後(検査陰性)の受け入れ」と書かれていますが、この対象の患者さんと78ページ、79ページのところに出ています「コロナ回復後の患者等」は、聞き方としては、「コロナ回復後の患者等」に関しても、この「検査陰性」という条件がついていて、これは同じ(対象)とみなしていいのかどうかという確認なのですけれども、そこはいかがでしょうか。
○尾形分科会長
これは御質問ですので、事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
一緒でございます。集計しているものが施設票と病棟票とで異なるというところでございますが、質問の形としては一緒でございます。
○津留委員
ありがとうございます。
そうしますと、78ページ、79ページを見ますと、先ほど猪口委員も御指摘されましたけれども、地ケアや回リハにおいては、回復後の患者はある程度受け入れていたという数字かなと思いますが、月単位で見ると、動きがある部分もありますが、あまり動きがなかった月もありということで、この時期はちょうど感染が落ち着いた時期で、この後の第三波の頃はもっと動きがあったのかもしれませんけれども、逆を言うと、(コロナ回復後患者の)受入れが進まなかったのかなという感じもして、(受け入れが進まなかった理由として)どこに課題があったのかなということももうちょっと調べることができればいいかなとは思うところです。これは意見です。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
それでは、前のほうに戻っていただいても結構です。全体を通じてでも結構ですが、何か御質問、御意見はございますでしょうか。
山本委員、どうぞ。
○山本委員
コロナとちょっと関係ない話になりますが、大分戻ってしまって申し訳ないのですが、19ページの看護必要度1と2のところで、確かに看護必要度2が増えてはいますが、いまだに1が急性期1でも4割いるというところ、それから、その理由を見ると、27ページで、まだ1のほうが容易である、評価票の記入のほうが容易であるという回答が3割ぐらいある。下のほうのシステムの導入が間に合わないというのは、やむを得ないと思うのですが、まだ1のほうが便利という回答があるのはちょっと不思議だなと。
一方で、2の届出をしている理由の28ページは、負担が軽減されるという狙いどおりの答えも返ってきているのです。
ちなみに、私がいる機構の傘下の病院でも幾つか聞くと、1でも全然疑問を持っていない現場もあるのです。看護の調査で聞くと、別に1でもそれが何か問題でしょうかみたいな感じもないわけではないので、その辺は、せっかくこういうニッチをつくっているし、移行して2を取っているほうは、実際に現場の負担が減っていることは間違いないので、この辺は少し啓発活動なり何なりが必要かなと思いますが、その辺の保険局のお考えはいかがでしょうか。
○尾形分科会長
では、事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
先生の御指摘は大変分かりやすいと思って受け止めてございますが、28ページの「重症度、医療・看護必要度2を届出ている理由」でもお示しがあるように、導入することによる評価記入者の負担の軽減は、多くの医療機関が御理解いただいているというか、実感していただいているところであるわけでございます。
一方で、医療従事者の働き方改革、働きやすさみたいなところについては、我々も診療報酬改定の中でも大きなトピックとして取り扱っているところでございますので、その文脈の中で、また一方で、きちんと受け入れてやっていただかなければいけないという実態もございますので、それらをどうやっていくかということは、我々としては、この入院分科会でやることも含めて整理して、またこの御議論をしていただけるようにしたいと思います。
○尾形分科会長
山本委員、よろしいでしょうか。
○山本委員
はい。ありがとうございます。
○尾形分科会長
ほかはいかがでしょうか。
菅原委員、どうぞ。
○菅原委員
ありがとうございます。
1点確認というか、質問なのですけれども、先ほど地ケア、あるいは療養とか回復期リハについて、コロナの受入れの有無というデータがありましたが、この受入れの有無の中には、不幸にして院内でクラスターが発生してしまったとか、そういう形での入院患者のカウントはどのような形になっているのか。
要するに、退院からの受入れという意味ではなくて、自分の中で発生してしまった患者さんもこの中に含まれているのかについて確認をさせていただきたいという点と、先ほど来、各委員の先生からもいろいろな御発言がありましたけれども、今回、このデータをどう見るかという意味では、コロナの影響と改定の影響をある程度どのように識別するかというところが非常に大事だと思います。
この時期において、蔓延防止等重点措置が出ていたとか、緊急事態宣言の対象になっていたとか、コロナの状況は各地域にかなりばらつきがございましたので、時期等あるいは地域の感染者数の人口当たりの割合といったものをちょっと丁寧に見ていただいて、ある程度地域差を分けてデータを出していただけると、よりきちんとした議論ができるかなと思いました。
以上でございます。
○尾形分科会長
1点御質問、1点御要望かと思いますが、事務局、お願いいたします。
○金光補佐
事務局でございます。
御質問について、新型コロナウイルス感染症患者の受入れの中に院内感染とかそういうのが入っているかという御質問ですが、入っております。ですので、医療機関は、それを含めてお答えいただいていると思っております。
○尾形分科会長
御要望のほうは、御要望として承っておきたいと思います。
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
ありがとうございました。
それでは、ほかに御質問、御意見等もないようでしたら、本件に係る質疑は、この辺りにしたいと思います。
若干宿題をいただいたところもありますので、本日の議論を踏まえまして、事務局とも相談した上で、必要に応じて資料を修正した上で、中医協診療報酬基本問題小委員会に報告いたしたいと思います。
その際の文言等については、私に御一任いただけますでしょうか。
(首肯する委員あり)
○尾形分科会長
ありがとうございます。
それでは、そのように取り計らわせていただきます。
それでは、2つ目の議題でございます。「令和3年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)」ですけれども、まず、事務局から資料の説明をお願いいたします。○金光補佐
事務局でございます。
診調組入-2の資料を御用意ください。「令和3年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)」というものでございます。
1ポツで概要をまとめてございます。平成30年度診療報酬改定に向けた「DPC評価分科会報告書」におきまして、診療密度や在院日数が平均から外れている病院は、DPC制度になじまない可能性があると指摘があったことを踏まえ、令和2年度改定に向けて、医療資源投入量が平均から外れた病院、在院日数が平均から外れた病院について着目することとなって、分析を行ってきたところでございます。
医療資源投入量が平均から外れた病院のうち、医療資源投入量の少ない病院について、疾患の頻度が高く、かつ、医療内容の標準化が進んでいると考えられる内科系疾患において「手術なし」「手術・処置等1なし」の症例が占める割合が高いといった病院を分析した。
もう一つが、在院日数が平均から外れた病院のうち、在院日数の短い病院について、自院他病棟への転棟割合が高い病院の分析を行ったということでございます。
「さらに」と書いてございます。こちらは令和3年5月12日の中医協総会でも御了解いただいている内容でございますが、令和4年診療報酬改定に向けては、引き続き適切なDPC制度の運用を図るという観点から、医療資源投入量の少ない病院と在院日数の短い病院に対し、個別調査やヒアリングを実施することとなっているものでございます。
これを踏まえまして、具体的な調査項目等について、DPC/PDPS等作業グループに入られている各委員におかれましては、御尽力を賜り、ありがとうございました。そこにおいて検討を行って、以下のとおり取りまとめてございますので、今回、御提案させていただくというものでございます。
2ポツで「調査の目的について」ということで、大きく(1)、(2)、(3)でまとめてございます。(1)が医療資源投入量の少ない病院、(2)が在院日数の短い病院、(3)が全てのDPC対象病院ということで掲げてございます。
医療資源投入量の少ない病院につきましては、同じ診断群分類の症例でも、医療資源投入量が平均から外れている背景とか、コーディングに関する理解度をお聞きする。
在院日数の短い病院については、転棟割合がDPC対象病院全体と比べて高くなっていることの背景とか、調査対象施設内における転棟に関する考え方。
さらに、全てのDPC対象病院について、コーディングテキストやコーディングの方法に関し、DPC制度の運用に当たっての不明点等ということで調査させていただきたいというものでございます。
調査の実施方法を3ポツでお示ししてございます。
2ページの調査区分の表も併せて御覧いただければと思いますが、調査区分(A)、(B)、(C)ということで掲げてございます。
(A)、(B)について、DPCデータを活用し、医療資源投入量及び平均在院日数の外れ値に該当する病院を最大10施設選定いたしまして、選定した病院に後段で示す内容を含む調査票を送付・回収させていただく。調査の結果等を踏まえて、各区分について数施設程度ヒアリング対象となる病院を選定し、DPC/PDPS等作業グループに御招集させていただくというものでございます。
2ページへお進みください。区分(C)につきましては、全てのDPC対象病院に対して調査票の送付・回収を行うこととしてございます。
なお、令和2年度診療報酬改定に向けた「入院医療の調査・評価分科会報告書」の中で、全てのDPC対象病院、DPC準備病院に対して、以下の情報の通知を行うとされてございましたので、今般、これをさせていただこうとも思っております。医療資源投入量、在院日数、転棟した症例の占める割合「手術なし」かつ「手術・処置等1なし」の症例が占める割合といった内容について、通知を行わせていただくというものでございます。
調査区分の概略についての御説明は、今し方いたしましたが、(A)、(B)、(C)の各区分に対し、(A)の調査対象は、急性心筋梗塞、脳梗塞、狭心症、心不全、悪性腫瘍の症例のうち、こういった症例がこの程度占める病院ということで、施設数最大10。
「在院日数の短い病院」については、自院他病棟への転棟割合が高い病院。
「コーディングに関する調査」については、全ての対象病院ということで、こちらを整理してございます。
2ページの後段で「調査項目(主なものの案)」としてまとめてございます。
区分(A)は、医療資源投入量の少ない病院に対しての調査項目でございます。
特定の症例は、急性心筋梗塞等ということで、以下同じでございますが、それについて、治療を行うための人員が配置されているか。
治療を行うための機器等がそろっているか。
患者の受入れや入院の基準を設けているのか。
地域での役割が定められているのか。
治療方針を誰がどのように決めているのか。
クリニカルパスを設けているか。設けている場合に、その評価をどのように行っているのか。
これまで「手術なし」「手術・処置等1なし」に着目してまいりましたが、反対に「手術あり」「手術・処置等1あり」の症例が少ないわけでございますので、この少ない理由について。
診断群分類の入力や確認を誰がどのように行っているのか。
「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト」について、診断群分類の入力者や確認者が理解されておられるのかどうか。
DPC参加病院の平均から外れていることについて、どのような理由があるとお考えになっておられるか。
区分(B)でございます。
一般病棟からその他病棟への転棟は、患者ごとにどのように決める手順となっているか。
転棟も含めたクリニカルパスを設けていらっしゃるか。設けている場合には、クリニカルパスの評価をどのように行っておられるのか。
転棟に関して、※で振ってございますが、調査対象施設内で統一された医学的な方針があるかどうか。
在院日数がDPC参加病院の平均から外れていることについて、どのような理由があると考えておられるのか。
区分(A)、(B)の共通項目として、新型コロナウイルス感染症の診療への影響、患者の受入れ状況とか診療体制の変化、提供する医療内容の変化も併せてお聞きさせていただこうと思っております。
区分(C)でございます。
「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト」を認知されていらっしゃるか。
診断群分類の入力者や確認者が活用されているか。
先ほど来掲げてございます急性心筋梗塞、脳梗塞、狭心症、心不全を疾患の頻度が高く、かつ、医療内容の標準化が進んでいると考えられる内科系疾患としておりますので、これらについて「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト」で分からない点があるのか。
コーディングする上で分かりづらい点がありますかといった内容についてお聞きするということで整理してございます。
入-2参考としておつけしておりますのが、DPC対象病院・準備病院の規模見込みでございます。こちらは御参考までにおつけしてございます。
私からの説明は以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見を承りたいと思います。
いかがでしょうか。
中野委員、どうぞ。
○中野委員
私も作業グループとしてこの内容に関わらせていただいておりますけれども、(C)のところなのですが、(C)はコーディングに関する調査ということでございます。今回、悉皆調査を実施する意向になっております。特にコーディングテキストに関係していろいろとお聞きすることになると思うのですけれども、悉皆で調査対象施設が多いので、調査の負担に配慮しつつも、自由記載なども含めて詳細を聞いていってもいいのかなと思います。
これだけの病院を対象にお聞きできるので、結果は期待するところは大きいと思っている次第でございます。
調査前項目については、お示しいただいたとおり、このように整理されておりますけれども、聞き方についても含めてもっと精査していきたいと思っております。
以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
猪口委員、どうぞ。
○猪口委員
ありがとうございます。
私が非常に気になるのは、(B)のところなのです。在院日数が短くて、恐らく院内での転棟がかなり早い時期から行われている。そこがどのような形で運用しているのかというのは、ちょっと詳しく調べていただきたいなと。
特に、回リハの場合ももちろんあるとは思いますが、先ほども地域包括ケア病棟で90%が院内の受入れをしているという病院も多々ありましたので、そこがどのような運用で、地ケアがちゃんと動いているのかどうかということも含めて、そういうことをよく調べていただけたらと思います。
○尾形分科会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
井原委員、どうぞ。
○井原委員
私も今回のヒアリングのワーキンググループに入っているのですけれども、DPC制度の場合の大事なポイントは、ほかにいろいろと御意見はあったとしても、適正なコーディングと医療サービスの質の評価の2点が、2本の大きな柱だと思います。
今回、このヒアリングで誤解されたくないのは、いいとか悪いということをお聞きしたいということではなくて、今、猪口委員もおっしゃっていただきましたが、実態がどのようになっているかということで、その内容を少し詳しく調査してみる必要があるだろうということと、実際に指導等の現場に行った際にも、コーディングに対して非常に迷われている病院も少なからずあります。ということは、例えば急性心筋梗塞の症例ですが、急性期のものと慢性の虚血性心疾患の2つしかないと、いわゆる急性の処置が終わった後の患者さんを引き受けたところはどちらでコーディングしたらいいのでしょうかという御質問を逆に指導側にする医療機関も少なからずございます。
このように、今、こちらが提供しているコーディングの種類、数が十分なのか、あるいはコーディングテキストが本当に広く読まれていて、その内容が分かりやすいのか、制度設計側だけではなく、実際にそれを使われる臨床現場の先生方にどれだけ分かりやすく丁寧に書かれているのかといった点も含めて、制度が始まって19年目に入りますので、こういったことをきちんと調べてみることがとても重要な時期に来ているのかなと思っております。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございます。ごもっともな御指摘かと思います。
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
ありがとうございました。
それでは、作業グループは、ヒアリング等、引き続きまた御苦労をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
本日用意した議題は以上でございます。
先ほど申し上げましたが、本日御議論いただいた内容につきましては、次回開催される予定の中医協診療報酬基本問題小委員会に私から報告させていただきます。
それでは、次回の日程等について、事務局からお願いいたします。
○金光補佐
事務局でございます。
次回の開催は未定でございます。日程が決まりましたら、改めて御連絡をさしあげます。
○尾形分科会長
それでは、以上をもちまして、令和3年度第2回「診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会」を終了させていただきます。
皆さん、大変御多用の中、熱心な御議論をありがとうございました。
 

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(入院医療等の調査・評価分科会))> 令和3年度第2回入院医療等の調査・評価分科会・議事録(2021年6月16日) - (1)

ページの先頭へ戻る