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2021年4月28日 令和3年度第1回入院医療等の調査・評価分科会・議事録

○日時

令和3年4月28日
13:00~14:10

 

○場所

日比谷国際ビルコンファレンススクエア8階(8F)

○出席者

【委員】

尾形分科会長、秋山委員、井川委員、池田委員
猪口委員、井原委員、武井委員、津留委員
中野委員、林田委員、牧野委員、眞野委員、山本委員
 
 

【事務局】

医療課長、保険医療企画調査室長他

○議題

1. 分科会の検討方針について
 
2. 令和3年度調査の内容について
 
3. 令和2年度調査の回収状況について
 

○議事

○尾形分科会長
こんにちは。定刻になりましたので、ただいまより「令和3年度第1回診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会」を開催いたします。
なお、本日もコロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催といたしております。また、今回、会議の公開については、You Tubeによるライブ配信で行うことといたしております。
初めに、委員の出欠状況について御報告いたします。
本日は、菅原委員、田宮委員が欠席となっております。
次に、厚生労働省において異動がございましたので、まず事務局から紹介をお願いいたします。
○金光補佐
事務局でございます。
前回の分科会以降に異動がございましたので、紹介させていただきます。
猿渡央子医療課長補佐でございます。
○猿渡補佐
よろしくお願いいたします。
○金光補佐
望月七生医療課長補佐でございます。
○望月補佐
よろしくお願いいたします。
○金光補佐
春日潤子看護医療専門官でございます。
○春日専門官
よろしくお願いします。
○金光補佐
以上、事務局の御紹介でございます。
○尾形分科会長
それでは、早速議事に入らせていただきます。
まずは、1つ目の議題ですが、「分科会の検討方針について」につきまして、議論を行いたいと思います。事務局から資料の説明をお願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
資料、お手元、診調組 入-1を御用意ください。「入院医療等の調査・評価分科会 今後の検討事項とスケジュール(案)」とタイトルしておるものでございます。
「1.背景」でありますが、当分科会においては、答申書附帯意見に関する事項等について、技術的な課題に関して専門的な調査及び検討を行うこととされてございます。
この技術的な検討課題の議論を、より効率的に進められるよう、分科会の下に専門的な視点からの調査・分析を行う作業グループを設置いたしまして、主な課題の作業を行っております。診療情報・指標等作業グループとDPC/PDPS等作業グループでございます。
これにつきましては、診調組 入-1の参考1、横置きの資料でございますが、各作業グループの作業内容ですとか御参画いただく先生方というものを別途御用意しておるところでございます。
診調組 入-1にお戻りいただいて、「2.令和4年度診療報酬改定に向けた対応(案)」でございます。今後、以下のようなスケジュールで進めることとしてはどうかというのを御提示してございます。
本日、令和3年度調査項目(案)を御了承いただきますれば、令和3年度調査というものを進めていくということでございます。
その後、5月以降と書いてございますが、各作業グループにおける検討を開始し、令和2年度調査、こちらは3月10日に「速報 その1」という結果について、一度お示ししてございますが、「速報 その2」という形でお示しし、こちらについては、中医協の診療報酬基本問題小委員会にも御報告するという運びになりますが、その後、個別事項に関する議論というものを進めてまいりたいと考えてございます。
主なテーマとして、こちらに書いてございます一般病棟入院基本料でありますとか、地域包括ケア病棟入院料、回復期リハビリテーション病棟入院料等に代表される特定入院料。また、療養病棟入院基本料や有床診療所入院基本料といったものを主なテーマとして議論を進めてまいりたいと思っております。
例年でございますと、途中経過ということで、診療報酬基本問題小委員会のほうにも御報告しつつ、令和3年度調査結果も速報で御提示しながら、個別事項に関する議論をさらに継続し、当分科会の議論の取りまとめについては、診療報酬基本問題小委員会に最後御報告して、中医協総会で御了承いただいた上で診療報酬改定に進んでいく、このようなスケジュールかと思ってございます。
2ページ目、お進みいただきますと、「なお」ということで書いてございます。DPC/PDPSについては、令和2年度診療報酬改定に向けた分科会の報告書、こちら、下に抜粋してございます。令和元年11月6日中医協承認というものの中の抜粋でございますが、「今後のDPC/PDPS等作業グループにおける作業の方向性について」という小見出しの中で、次に該当する病院について、書面調査や個別のヒアリングなどを通じて、それらの病院で提供されている診療の状況等について、引き続き評価分析を行うこととなったということで、アとイの病院が掲げられてございます。
また、次のポツで、医療資源投入量の多い病院や在院日数が長い病院についても、制度の趣旨に鑑み、提供されている医療の実態の把握を行い、評価分析を行うことが必要である。
こういった報告書があったということを踏まえ、上の2行目に戻ります。DPC/PDPS等作業グループにおいては、特別調査を行うこととしてはどうか。これは、通例的にDPCのほうでやっておりました、中医協等の要請に基づき、退院患者調査を補完することを目的として随時実施される調査と位置づけられているものでありますが、この枠組みの中で、報告書の中にも記載がございます書面調査や個別のヒアリングというものを実施してはどうかと御提案しているものであります。
診調組 入-1の参考2、横置きのものでございますが、こちらでは、4月14日の中医協総会において御提示し、御議論いただいた主な検討スケジュールをお示ししてございます。当分科会に関係することといたしましては、下から2つ目の枠の中が入院医療等の調査・評価分科会ということになります。先ほど私が診調組 入-1の2ポツのところで御説明したような内容について、大枠で矢印を使いながら御説明しておるのと同時に、中医協総会、一番上の枠囲みでございますが、こちらもスケジュールを併せてお示ししているところであります。
このスケジュールの絵的には、7月から次期改定の論点等の議論、それから意見の整理を経つつ、次期改定に関する議論というものが年度の後半に進んでいくということかと思います。2022年1月以降の諮問・答申・附帯意見という中で、2022年4月の改定を迎えていく。このような流れについて、中医協総会のほうで御議論いただいたものをお示ししているところであります。
私から、診調組 入-1に関係する資料の御説明、以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの1つ目の議題であります「分科会の検討方針」につきまして、御質問、御意見等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。
山本委員、どうぞ。
○山本委員
今、事務局から御説明いただいたとおりでございますけれども、前のDPCの作業グループは、前回までのところで医療資源投入量が少ない等、外れ値の病院が一定数あることが分かっておりますので、ここは個別に調べていかないと、その事情・理由が分からないところがございますので、今のコロナという状況の中でどれぐらい進められるか分かりませんけれども、可能な限り進めていく必要があると考えているところでございます。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございました。山本先生、どうぞよろしくお願いします。
ほか、いかがでしょう。
牧野委員、どうぞ。
○牧野委員
牧野です。ありがとうございます。
今回もまだ経過措置がある中での調査を進めていくということで、出てきた結果に関しての解釈は、多分かなり難しくなるかなという気はします。ただ、調査は従来どおり、しっかりと行っていかなくてはいけないと思いますし、その中で、そういった経過措置と関係なく見ていけるもののデータはしっかり取りながら議論を進めればいいかなと思います。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほか、いかがでしょう。よろしいですか。
ほかに特に御質問等もないようですので、本件に係る質疑はこの辺りにしたいと思います。ただいま出されました御意見も踏まえて、今後進めていっていただければと思います。
それでは、次の2つ目の議題ですが、「令和3年度調査の内容について」につきまして、議論を行いたいと思います。まず、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○金光補佐
事務局でございます。
では、資料、お手元、診調組 入-2を御用意ください。「令和3年度調査の内容について」というものでございます。まず、こちらの資料を使って調査の概略について御説明した後に、調査票の説明へと進みたいと思います。
まず、2ページでございます。調査項目でございます。こちらは、令和2年度調査の際にもお示ししたストラクチャーのものでございます。基本的な考え方と、令和2年度、令和3年度の調査項目について掲げてございます。
令和3年度は、オレンジで塗ってあるところでございます。(1)から(4)。(1)一般病棟入院基本料等における「重症度、医療・看護必要度」の施設基準等の見直しの影響について(その2)。(2)特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響について。(3)地域包括ケア病棟入院料及び回復期リハビリテーション病棟入院料の実績要件等の見直しの影響について(その2)。(4)療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響について(その2)ということで、(1)と(3)、(4)の3つの項目については、令和2年度調査に引き続いてのその2という構成になってございます。
3ページから6ページまでは、その調査の状況について、まとめているものでございます。こちらも、多くは前回の調査と重複いたしますので、細かい説明は割愛いたしますが、(2)、4ページ、特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響については、今回、初出となっております。
附帯意見は、一般病棟入院基本料、療養病棟入院基本料等の入院基本料や、特定集中治療室管理料、その他の特定入院料に係る、入院患者のより適切な評価指標や測定方法等について、引き続き検討することというのを受けて、関係する改定内容につきましては、特定集中治療室管理料1及び2における専門の研修を受けた看護師の配置要件の見直しですとか、特定集中治療室管理料3及び4における生理学的スコアの測定に係る要件の見直しというものを踏まえつつ、調査内容案といたしましては、対象を特定集中治療室管理料、救命救急入院料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料等を算定している患者の入院している医療機関とし、調査内容につきましては、重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の状況とか、当該管理料等における患者の状態、医療提供内容、入退室状況、生理学的スコア等というのを調査したいと思っております。
7ページまでお進みください。令和3年度調査全体の概要の資料でございます。
調査方法については、例年どおり、原則として調査票の配布・回収により実施するものでございます。
調査票につきましては、令和2年度にありました患者票というものは今回ありませんが、それ以外、「施設調査票」、「病棟調査票」、そして、特定集中治療室等が対象になりますので、「治療室調査票」というものを併せて配布し、また、別途、調査対象月のレセプト調査も実施するとなってございます。
調査対象施設に関しましては、下の別表でまとめてございますが、(1)一般病棟入院基本料等、(2)特定集中治療室管理料等については、それぞれ届出を行っている医療機関が対象になりますし、(3)地域包括ケア病棟及び回復期リハビリテーション病棟入院料というのは、地ケア、回リハというところの届出を行っている医療機関になります。
また、(4)の慢性期入院料については、療養病棟や障害者施設等入院基本料、特殊疾患病棟入院料等の届出を行っている医療機関というカテゴリー分けになるかと思います。
この区分に応じて、8ページにお示ししている形で、A票からD票まで調査票を区分し、実施したいと思っております。それぞれここに掲げております対象施設数となるように抽出して、実施するということを考えております。
調査項目の概要については、9ページと10ページでございます。
A票については、施設調査票というのが共通してある中で、病棟調査票と治療室調査票という形に分かれます。いずれも新型コロナへの対応状況というのを1行目に書いておりますし、その他、基本的な情報から、重症度、医療・看護必要度の届出状況といったところを網羅するような形での調査票の構成となっております。
B票、C票、D票につきましても、新型コロナへの対応状況というのを聞きながら、基本的な情報から始まって、各種改定内容に関する調査をするということで構成しておるものでございます。
11ページへお進みください。調査スケジュール(令和3年度調査)というものでございます。
今回、4月28日に当分科会で令和3年度調査項目・内容(案)を作成し、追って中医協のほうに調査項目や内容を御報告し、御了解いただきたいと思っております。
その後、6月から7月に調査票に基づいて調査を実施し、8月に集計し、9月以降、できるだけ早い段階で結果報告というのを、当分科会、そして中医協の基本問題小委員会と総会にさしあげたいと考えておるというところで御提示しております。
入-2がここまででして、入-2の参考という形で、1ページから116ページまで大部になりますが、調査票をお示ししております。基本的に、先ほど申し上げたとおり、前半にコロナの対応状況、それから、後半に改定状況等についてお伺いする構成としております。順次御説明していきますが、基本的な構成はそうなっておりますため、特にA票を使って御説明をさしあげたいと思います。
1ページ、2ページ、3ページで、まずコロナの状況についてお伺いする問いを立てております。基本的な問いの構成は、前回、令和2年度調査同様となっておりますが、今回、令和3年5月までの状況をお伺いするというところから、令和2年1月から令和3年5月まで、全ての月について、対応状況等についてお伺いするという問い立てになっております。
また、1ページの問1-4でございますが、令和2年1月以降の、新型コロナウイルス感染症患者の受入病床の確保等のための新型コロナウイルス感染症受入病院からの転院患者受入の動向等。これは、以前の令和2年度調査では、B票からD票、慢性期や回復期の病院に対して聞く調査票には入れておりましたが、A票のほうには入れておりませんでした。ただ、いろいろな現状をお聞きすると、あらゆる医療機関で患者の動きというのがあるとお伺いしておりましたので、全ての調査票にこの1-4の問いを組み込んでいるところでございます。コロナは、そういう意味では、基本的には一緒の構成というところでございます。
5ページを御覧ください。問6でございます。貴院の入院基本料、病棟の状況等についてお伺いします。今回、各種の特定入院料についてのお伺いというところがございますので、6-1の右側、特定入院料という枠をつくって入念にお伺いしていると同時に、6-2で貴院の病院の「簡易な報告」の有無について御回答くださいという項目がございます。
これは、いわゆる特定集中治療室等について、人員配置をそろえれば、新型コロナ対応として届出をしていただいて算定していただけるような特例を設けてございますので、それを御利用いただいているかどうかということをお伺いしつつ、6-3で「簡易な報告を行っている」という選択をされた場合に、前後における医療機関の病棟数及び病床数について、比較をしたい、その変動を見たいということで、前と後で聞かせていただくような質問構成にしております。
また、9ページへお進みください。6-9「小児特定集中治療室管理料」、それから、10ページの6-10、6-11の「新生児特定集中治療室管理料」というところは、いずれも小児関係の集中治療室における患者数等についてお伺いするものでございます。小児の診療状況、かなりいろいろな影響を受けていると聞いておりますので、これらを入念に小児の状況についてお伺いする問いを立てているものでございます。
15ページへお進みください。問12 総合入院体制加算の届出状況についてお伺いいたします。これも、令和元年の調査でもあったものでございますが、12-2のところでございます。手術件数等も個別に聞かせていただくような問い立てにしてございます。これは、コロナの影響で変動があったという部分もあるかと承知しておりますで、この問いの中でお伺いさせていただきたいと思っております。
問13、褥瘡対策チームの状況、それから問14、データ提出加算の算定状況、この辺り、改定に向けてお聞きするものでございます。
また、問15、問16は、いずれも感染対策という観点で問いをつくってございます。問15、感染防止対策加算自身は、今回の令和2年の改定で何か対応したものではございませんが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大というところを踏まえて、届出の有無とか取組というのをお伺いしつつ、また、問16で感染拡大に伴う貴院での感染対策の実施状況ということで、令和3年4月から特例的に算定いただける加算というのを設けておりますので、それも踏まえつつ、実際に行っている内容についてお伺いしているところでございます。
20ページまでが施設調査票のAでございました。
21ページ以降、施設調査票のBが続いてまいります。前半、21ページから23ページまでが新型コロナの関係の問合せになっていて、24ページ以降、基本的な情報から始まって、改定内容についてお伺いするような問いが構成されています。
38ページへお進みください。これは、地域包括ケア病棟・病室における実績の状況を聞く問いになっていて、13-6 在宅医療等の提供状況、それから13-7は今回新しく立てておりますが、在宅医療等の提供状況に関する算定回数等についても、新たにお伺いするということで実態を把握したいと思っております。
問14以降、最後の42ページの問19までは、A票と共通する内容となってございます。
続いて、44ページからは施設調査票のCでございます。こちらも同様に、46ページまでがコロナ関係の問いかけになっておりまして、47ページ以降、基本的な情報からお伺いしているものであります。
50ページの6-8のところで、「療養病棟入院基本料「注11」」、いわゆる経過措置の点数を算定している場合に、どういった状況であるのかというのを新たに問いとして立てております。
53ページの問12以降につきましては、A票、B票、共通する問いということになっております。
59ページは、D票でございます。こちらも構成としては、ほぼ類似しておるものでございます。
66ページでございますが、問8 障害者施設等入院基本料、特殊疾患病棟入院料又は入院医療管理料を届け出ている場合に、満たしている施設基準であるとか、それぞれの患者数及び割合を聞かせていただいております。
また、67ページでございますが、同じく慢性期入院医療という観点から、緩和ケア病棟入院料についてもお伺いする問いを今回つくってございまして、算定状況、それから、入院患者及び退院患者の状況といったものをはじめとして、緩和ケア病棟入院料の実態をお伺いさせていただいているものであります。
69ページ以降は、また共通の問いとなってございます。
続きまして、75ページでございます。こちらは、治療室調査票ということで、令和2年度調査にはございませんでしたので、今回、令和3年度調査に出てくるものでございます。
75ページ、76ページ、問1で、コロナウイルス感染症に関する体制や影響というものをお伺いする問いになっています。治療室に特徴的なものといたしましては、76ページの1-6 新型コロナウイルス感染症患者の受入れを行うにあたり、実施した対応についてご回答くださいという問いを立ててございます。
77ページ以降は、当該治療室の特定入院料の算定状況等についてお伺いする問いを立ててございます。
79ページの問4では、救急体制充実加算、こちらはコロナの影響を一部受けていると考えてございましたので、問いを立ててございますし、また、80ページの5-3につきましては、②ですが、適切な研修を修了した専任の常勤看護師、うち特定行為研修修了者でありますとか、5-3-1の②、常勤看護師を2名組み合わせることにより、20時間の配置要件といったところは、改定と関係する内容でございますので、問いを立ててございます。
また、81ページ、問6でございますが、貴治療室の臨床工学技士の状況、また、問7、バイオクリーンルームの状況というところも、特定集中治療室関係ということでお伺いさせていただいてございます。
83ページの問9は、早期栄養介入管理加算ということで、前回の改定内容を受けての問合せになってございます。
86ページ以降が病棟調査票となってございまして、こちらは新しいお問合せというのは基本、ありませんで、前回及び前々回というところの調査票を基に設計しておりますので、追加的な説明は省略いたしますが、A票、B票、C票、D票、それぞれ病棟調査票を設計してございます。
以上、116ページまでが今回の調査票の具体項目の様子でございました。
私からの説明は、以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ただいま、一括して資料を説明いただきましたが、かなり膨大なものですので、全体を3つに分けて議論したいと思います。施設調査票、治療室調査票、最後に病棟調査票という順番で御議論いただきたいと思います。
それでは、まず施設調査票のAからD、ページで言いますと1ページから74ページまでのところにつきまして、御質問、御意見等がございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。
中野委員、どうぞ。
○中野委員
基本的には、直近のデータを取りたいという意向だということを確認したいのですけれども、例えば15ページになりますが、12-2の調査票で元年と2年の比較の月数が、aは年度初めから始まっていますけれども、bは6月1日から1年間ということです。これはなるべく直近のデータを取ろうという御意向で、日にちがずれているのだということでよろしいでしょうか。
○尾形分科会長
これは質問ですので、事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
15ページの問12の総合入院体制加算に関係する実績の問いに関してのお問合せだと承知してございます。基本的には、御指摘いただいたとおり、直近の数字を取りたいというところでございます。一方で、医療機関に全て数字を洗い出していただくというのも、これまた手間でございますので、今回、b、右側のところでは、直近の1年を取らせていただいて、a、コントロールとなるところについては、元年度の数字をお出しいただければ、医療機関の手間も少なくなるのではないかと考えて設計いたしました。
○尾形分科会長
中野委員、どうぞ。
○中野委員
了解いたしました。ありがとうございます。
○尾形分科会長
ほか、いかがでしょうか。
井川委員、どうぞ。
○井川委員
ありがとうございます。井川です。
私、今、大阪に住んでおりまして、重症病床の使用率が130%を超えているという状況でございますけれども、急性期病院の先生方にお伺いしますと、重症病床に重症患者がいて、軽症患者が軽症病棟にいるわけでは必ずしもないということで、コロナ受入病院、特に重症病床を持っておられる先生からそういうことをよく伺います。コロナ収容病院の全体の病床が全て埋まっているために、重症患者さんが抜管しても中等症を扱う病院に移れない。
逆に、中等症や軽症を扱っている病院で患者さんが重症化しても、重症病床を持つ病院に転院できないという状況で、中等症の病院では人工呼吸器をつけおられる患者も多くおられる中、さらに悪化して、その病院でECMOをつけることができないために手をこまねいているしかないという状況でございます。大阪府知事も、受入病院を何とか確保するように増床を指示していますけれども、お話を伺いますと、現時点では増加分も数日で埋まってしまうという状況です。
我々慢性期側の人間としましては、この状態を少しでも軽減するためには、後方支援病院というものがポストコロナの患者の受入れを積極的に行って、軽症・中等症の病床使用率を下げる必要があると考えておりまして、日本慢性期医療協会でも協会会員病院にこれを事あるごとにお願いしております。
先ほどの御説明でありました調査票のA、B、C、Dにおいて、新型コロナの感染症受入病院からの転院患者受入れ、すなわちポストコロナ患者の受入れの動向の項目が出ておりますけれども、これは、先ほどの御説明では前回もあったというお話だったのですけれども、私の認識では今回初めて出てきて、ポストコロナの患者さんの受入れにもやっと光を当てていただいたのだと、ありがたいなと思っていたのですけれどもね。
ただ、私ども、大阪のほうで緊急連携ネットワークという急性期から慢性期へのネットワークシステムをつくっておりまして、そこで七十数名のポストコロナを受け入れていますけれども、病院によっては1例から20例近く、受入患者数が違うのですね。そういう意味で言いますと、ここに書かれている、ある、なしというのではなくて、調査票のほうは、施設調査票にも病棟調査票にも同じような項目がありますので、例えば施設調査票のほうは数字といいますか、人数を具体的に記入するということをしていただいたほうが、現状を把握できると思うのですけれども、いかがでしょうか。
以上です。
○尾形分科会長
それでは、事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。ありがとうございます。
御指摘、2つあったかと思います。
1つ目が、1ページ目の1-4、新型コロナウイルス感染症患者の受入病床の確保等のための新型コロナウイルス感染症受入病院からの転院患者受入の動向という質問について、前回なかったのではなかろうかというお問合せでございました。
これは、先ほど私も御説明さしあげましたが、前回、B、C、D票、回復期と慢性期の質問票には組み込んでございましたが、A票の一般病棟入院基本料のほうには入れてございませんでした。今回の令和3年度調査においては、B、C、D票のみならず、このA票のほうにもこの問いを立てさせていただいて、今、先生御指摘いただいたとおり、いろいろな形での患者さんの動きというものがあるかと思いますので、それを捉えられるようにさせていただいたというものでございます。
それから、患者数を入れたほうがよいのではないかという御指摘でございます。これは、ぜひ先生方、様々、御意見伺いたいのですけれども、今回、1ページでありますとか2ページ、それから後段の資料にも同様の問いが立ててございます。我々とすると、できるだけ簡素に、なおかつ答えやすくと思って、あり、なしというところに丸をしていただく。これであれば、基本的にはお分かりいただけるのではないかと思っておるので、あり、なしという質問にしておりますが、これに併せて患者数も入れたほうがよい。答える医療機関側からすると、かなり手間がかかるかもしれませんが、それでもなお入れたほうがよいのか、いや、とりあえずこれのほうがよいのか、これでも集計できるのかというところは、ぜひ御議論いただいて御意見を賜れればと思っているところでございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。後段については、むしろ我々のほうに投げかけられたので、皆さんの御意見を承りたいと思いますが、いかがでしょうか。人数まで求めるかどうかということなのですが、どなたか。
井川委員、どうぞ。
○井川委員
言い出しっぺですみません。私のほうから一言申し上げますけれども、基本的には、補助金等の兼ね合いがありまして、月に何名という把握というのは、割と病院側はできているのではないかと理解しています。私が、例えば地域のほうに何月に何人かと聞いても、比較的即座に答えが返ってくると、ポストコロナに関してはそう思っております。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかの委員の方々、いかがでしょう。
猪口委員、どうぞ。
○猪口委員
ありがとうございます。
人数も分かるといいのですけれども、その月に何人引き受けたかということと、何人いるかというのは、かなり長期になると数が変わってきてしまうのですね。ですから、そこのところを受入人数とした場合に、レセプトの枚数を数えるのはできるのですけれども、受け入れたものを一々数えるのは、少し手間がかかることなのかなという気がします。やれてやれないことはないですけれども、手間との兼ね合いでどっちかいいかなと思いますが。
○尾形分科会長
ほかの委員の方、いかがでしょうか。
井原委員、どうぞ。
○井原委員
今も御意見がありましたように、人数の記載というのは、いつの時点でという正確な把握というのが難しい点が1つあろうかと、私も思います。そして、今回、コロナ禍が始まってからずっとレセプトを受け付けているところとしては、受付件数とか手術件数が明らかに下がっているなといった印象を持って見ておりましたが、各医療機関の特性とか地域性、特徴によって、実に様々なパターンがあったと思うのです。
ですから、私は今回の調査票、原案としては賛成なのですけれども、この中で全ての医療機関が自分たちの表現したいことを全て満足できているかというと、それもまた難しい問題があると思いますので、これを書くだけでも、大変お忙しい中、お手間であることは重々理解しておりますけれども、最後に、どの調査票にもコロナについての御意見があればというフリーコメント欄がありますので、こういった欄を生かして、今のような、例えば当院ではこんな特徴があった、こういうことがこうだったということを、ぜひ今回はそこにきちんと書いていただくことによって、ある程度把握できる点もあれば、また将来、次回などに向けての調査票の参考にもなると思いますので、その辺をぜひ御協力をお願いしたいなと思いました。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
中野委員、どうぞ。
○中野委員
井川委員の御発言内容についてでございますけれども、取れるものだったら取ったほうがいいという観点から言いますと、現場のお声としても、それほど大変ではないということであれば、患者数ということは把握しておいたほうがいいのかなという感じはいたします。
○尾形分科会長
ありがとうございます。
どうでしょうか、委員の先生、余り大変ではないという意見も出ておりますが。
井川委員、どうぞ。
○井川委員
私がこの数字を少し考えたのはなぜかといいますと、せっかく設問がコロナ以外の患者さんの受入人数も一緒に出すようになっていましたので、病床で毎月の入院患者数のうちのどのぐらいの割り振りが、恐らくこれは全部入院患者を書くという設定だろうと思うのですけれども、どう動いているのか。例えば、ポストコロナを取ったがために、ほかの方の取り方が非常に減ってきているとか、そういうことが現れているような病院が出てきているのかということも一緒に知られるのかなと思ったというのが1つでございます。
以上、追加でございます。すみません。ありがとうございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかの委員の方、よろしいでしょうか。
これは、書く側の負担との兼ね合いの話かなと思います。これは引き取らせていただいて、今日出た御意見を踏まえて、事務局のほうで少し具体的に検討してもらって、またお諮りしたいと思いますが、そういうことでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○尾形分科会長
ありがとうございました。では、そのようにさせていただきます。
ほかはいかがでしょう。74枚目までですが。
井川委員、どうぞ。
○井川委員
すみません、井川です。
施設調査票ですけれども、AとCでは問13、Bでは問16、Dでは問12に褥瘡対策チームの状況についての設問があって、ほかの加算の設問では、その加算が取れない理由というのがございますけれども、褥瘡対策チームに関しては、そのチームがつくれない事情というのを、ここには記載する場所がないのですね。例えば、看護師なんかですと、それぞれの経験年数とか特別な研修を受けたという項目がありますから、現在ですと、認定看護師もしくは特定看護師ということになろうかと思いますけれども、そういう者がいなかったらチームがつくれないという項目、つまり、褥瘡対策チームの存在の有無と、それから、それがない場合の理由についての設問が必要ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○尾形分科会長
これは、事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
こちらは、いわゆる加算における褥瘡対策チームという位置づけではございませんで、通則の中に設けられている褥瘡対策チームというものでございますので、基本的にはないことはないというのが我々の認識であります。ないことはないにしても、どういった規模感でやっているのかというのは、医療機関によって様々かと思いますので、そういった実態を把握させていただく。その趣旨で設けている質問でございます。
○尾形分科会長
よろしいでしょうか。
○井川委員
了解いたしました。
○尾形分科会長
ほかはいかがでしょう。よろしいですか。
それでは、またお気づきの点があれば戻っていただいても結構ですが、とりあえず先に進みたいと思います。次が治療室調査票、75枚目から85枚目につきまして、御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。
津留委員、どうぞ。
○津留委員
ありがとうございます。
75ページの問1-1のア、イとございまして、新型コロナウイルス感染症患者入院受入の有無。イのほうは、治療室内での新型コロナウイルス感染症の院内感染の有無ということで、ここで院内感染のことも聞いていただいていますし、※3の1)は、入院患者が原疾患とは別に新たに罹患した感染症、院内感染ということと、それと別に、2)で、医療事情者が医療機関内で感染した場合、これも含むということになっていますので、ここでクラスター病院、クラスター病棟がかなりここで拾えるのではないかなと思いますので、ありがたいと思います。
質問ですけれども、※3の1)医療機関において患者が原疾患とは別に新たに罹患した感染症ということで、コロナは実際、診てみますと、入院時にはコロナの検査が陰性でも、3日目、4日目あるいは1週間目に熱が出てきて、そこで検査すると陽性に出るとか、いろいろなパターンがございまして、それを院内感染かどうかと判断するのは、これは2類感染症ですから、保健所がそういうふうに判断した場合に認める。あるいは、各病院が院内感染だと思えば、それで届けていいのか、その辺はどうなのでしょうか、教えていただければと思います。
○尾形分科会長
これは御質問ですので、事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
基本的には、院内感染というものを医療機関の中で最終的に判定していただければよいと考えております。
○津留委員
ありがとうございます。
もう一つよろしいでしょうか。
○尾形分科会長
どうぞ。
○津留委員
この2)のほうですが、医療従事者が感染した場合ということで、ここでかなりのクラスターを拾えると思うのですが、クラスターというのは、入院患者、そして医療従事者、一連の感染の中で、トータルで5名出てこないと、多分保健所のほうはクラスター医療機関という形で認定されないと思いますので、必ずしもこれを満たしたからといってクラスターではないということも、ちょっと注意しておかなければいけないのかなと思っています。これは、意見です。
以上です。
○尾形分科会長
これは、御意見として承っておきたいと思います。
ほかはいかがでしょうか。
牧野委員、どうぞ。
○牧野委員
牧野です。ありがとうございます。
ちょっと確認ですけれども、治療室調査票ですが、今回、コロナで簡易的な報告で、治療室としての診療報酬を頂ける場面が出てきているのですね。そういった簡易的な報告の中で算定した治療室というのは、ここの調査票には入らないと理解してよろしいのでしょうか。
○尾形分科会長
では、事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
この治療調査票を送るか、送らないかという対象医療機関の選定に当たっては、厚生局のほうに届け出ていただいている、通常の特定集中治療室等の届出というところをフラグとして調査票を送付いたします。その上で、受け取っていただいた医療機関におかれては、簡易報告も含めてお答えいただければ結構だと考えてございます。
○牧野委員
分かりました。
あと、もう一つよろしいですか。
○尾形分科会長
どうぞ。
○牧野委員
今回の調査項目にない、例えば、いつも調査の中で補助票というのも送ることがあるのではないかと思うのですけれども、今回そういったものがあるのかどうかということ。と言いますのは、今回、診療報酬改定の影響を見るというのは、結構難しいと思われるのですね。この経過措置もあり、コロナの影響もありということで。そうであれば、それ以外の観点からの議論の部分を進められるのではないかという気も実はしているところです。
例えば、集中治療室における重症度、医療・看護必要度というのが、A得点4点、B得点3以上というのが唯一の要件なのですね。ただ、僕の頭の中では、集中治療室に入る人でA得点4点取ったら、B項目も大体はクリアできているのではないかという気もしてしまうわけです。そうであれば、そういったA得点、B得点というのが、今回の調査の中でちゃんと分かるような調査の仕方というのができているのかどうか、そこのところを確認したいのですが。
○尾形分科会長
これは、事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。
先生御指摘の補助票につきましては、令和2年度調査では御用意してございました。こちらは、患者票に附属する形での補助票という構成になってございます。冒頭御説明をさしあげましたとおり、今回の調査票につきましては、患者票というものは入れておりませんので、同じく補助票というのも付属してございません。
その上で、今、まさにいただいた特定集中治療室用の重症度、医療・看護必要度をどのように扱うかというのは、現時点でいただいている情報も含めて検討する材料になりますし、もしかすると、御指摘いただいたとおり、コロナの影響の中で十分に分析できないといったこともあるのかもしれないと思いますが、現状、いわゆる患者票と補助票というのは、今回の調査票にはおつけしていないということになってございます。
○牧野委員
よろしいですか。昨年の調査では、治療室の患者票に相当するものは送られていないわけですね。一般病棟しか患者票は送っていないのかなと思うのですが、いかがですか。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○金光補佐
令和2年度調査という意味でありますと、お送りしておりません。
○牧野委員
2年目の調査のときに治療室のほうも大体調査しますから、治療室の中の患者票に相当するものがずっと送られないということになるのではないかという気がするのですが、この点はいかがでしょう。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○金光補佐
ありがとうございます。
先ほどの御説明の若干繰り返しになりますが、今回の調査では患者票をお送りしてございません。ですので、要は入院調査の文脈の中で、患者票もしくはその患者票から得られる情報というのは、現時点ではないということになります。
一方で、多くの集中治療室関係をお持ちの医療機関でデータ提出加算を算定していただいていますので、その中でいただいている情報というのもありますので、そういったものも活用しながら、できる範囲で御提示を進めてまいりたいと思っております。
○牧野委員
分かりました。ありがとうございます。
○尾形分科会長 よろしいですか。
ほかはいかがでしょう。
林田委員、どうぞ。
○林田委員
ありがとうございます。
牧野委員のほうから、患者票とか補助票みたいなものがないのではないかというお話がありましたけれども、今の事務局のお話ですと、そうではなくて、そういうデータはデータ提出加算を算定しているところのDPCのデータ等から分析するというお話なのかもしれませんけれども、そもそもより適切な評価指標や測定方法等を検討するに当たっては、治療室の重症度、医療・看護必要度評価票というのは改定されない形でずっと来ておりますので、前回か前年度か分かりませんけれども、改定が必要という話になっていますので、そろそろ抜本的に評価票の内容についても検討していくことが必要になるのかなと思っています。
もちろん、今回の調査票に何か入れるというわけではないのですけれども、そういうものも踏まえた形で、今後議論していければなと考えておりますので、コメントという形でさせていただきます。
ありがとうございます。
○尾形分科会長
御意見として承っておきたいと思います。
ほかはいかがでしょう。
猪口委員、どうぞ。
○猪口委員
ありがとうございます。
ちょっと先ほどの件に戻るのですけれども、井川委員からポストコロナというか、後方支援の人数もあると。これは、あると、本当にどれぐらい後方支援で動いているかというのがデータとして分かるので、実は物すごく役に立つデータなのですけれども、そうすると、そもそもコロナを受け入れている病院が、コロナの患者さんを何人受け入れてというところから始まらないと、多分データにならなくなってしまうのですよ。だから、そこはコロナの患者数というのは、全体の人数は出ていますけれども、多分記載するようになっていないように思う。
そうすると、ポストコロナだけいじってもちょっと意味がないし、いじるとなると、かなり大きくいじらなければならないのかなという気がしますので、我々としても、後方支援病床がどのぐらい動いているかという実態がなかなか分からなくて、できれば知りたいところですけれども、今回の調査でそれをというのはちょっと難しい。むしろ、単独でそこの調査をかけたほうがいいのかなぐらいの感じはしているのですけれども、いかがでしょうか。医療課としての考え方を聞ければと思います。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。御指摘ありがとうございます。
まさに、先生、今、御指摘いただいたように、例えば1ページで例に挙げて御説明すると、井川委員から1-4の転院患者の受入れのところで人数を聞くとよいのではないかという御指摘をいただきました。さらに言うと、そもそものコロナの患者さんの受入れというものを聞いていないと意味がないのではないかという、猪口委員からの御指摘もございましたので、例えば1-3のイで、新型コロナウイルス感染症患者の入院患者の受入の有無というところがございますので、ここでも併せて、例えば人数を聞くような設問を立てなければいけないという形にもなろうかと思います。
その上で、さきのパートの御議論の中でも、受入患者にするのか、その入院期間、ずっと入院している患者さんの数とするのか、どのように人数を定義するのかというところも非常に大きな問題があって、なおかつ、その集計の仕方についても、レセプトの件数で答えればいいのか、はたまた、そこから1個1個ひもといていって聞かなかなければいけないのか、テクニカルには結構いろいろな問題といいますか、課題があるのかなと思ってございます。
そういう意味で、人数を聞くこと自体の難しさというのもある一方で、それは何かほかの代替する指標で問えないかというところについては、例えば、今、後方患者さんの受入れというところに絞って考えますと、250点の3倍の750点を算定できるという点数があったり、950点の点数を転院の受入れについては90日間算定できるといった特例も御用意してございます。
医療機関ごとの数字としてとらまえるのは、テクニカルなところはまたなかなか難しいのですけれども、算定回数という意味では、どういった算定がされているのか、算定が月ごとにどのように変わっていくのかといった実態は、捉えることができるのであろうと思っておって、猪口委員に直接お答えできているわけではないですけれども、そういった代替的な指標によって、全体的な後方支援、後方患者さんの受入れというところについては、トレンドを捉えることはできるのであろうと受け止めてございます。
○尾形分科会長
猪口委員、いかがでしょうか。
○猪口委員
ナショナルデータベース等を使って、ある程度の実態が把握できれば、コロナはまだ終わるわけではありませんので、今後の対策に役立つ。逆に、この調査票でやるとちょっと時間がかかりますので、また、それは別の方法でリアルタイムで分かる方法があるとうれしいなと思います。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはよろしいでしょうか。
また、それでは戻っていただいても結構ですが、とりあえず先に行きたいと思います。最後の部分です。病棟調査票AからD、86ページから最後まででございますが、この部分につきまして、御質問、御意見等、承りたいと思います。
井川委員、どうぞ。
○井川委員
ありがとうございます。井川です。
病棟調査票Cですけれども、令和2年度の調査票では、たしか今回の病棟調査票Cの1-3の項目の後ろに、1-4で、ほかの調査票と同様に、新型コロナウイルス感染症による貴病棟の重症度、医療・看護必要度に係る基準を満たす患者割合の影響についてという設問があったと思うのですけれども、令和3年度の調査からは消えています。ただ、よく見ますと、私も勘違いしていたのですけれども、療養病床では算定要件に入っていないということですので、この設問自身に答えることができない設問であったのだと理解はしております。そういうふうな意味で今回削除されたということで理解するのですけれども、それでよろしいでしょうか。これが1つです。
もう一つですけれども、これは要望ですけれども、データ提出加算の経過措置があと1年を切りまして、療養病床でも多くの病院が提出することになっています。療養病床の重症度、医療・看護必要度に関しても、DPCデータ、提出データのほうから収集可能となりますけれども、今後のこの検討の中で、ほかの一般、急性期、回リハ、地域ケアなどと同列にしまして、療養病床の重症度、医療・看護必要度のデータ解析をお示しいただけるということを考えておられないかということが1つの要望です。
よろしくお願いいたします。
○尾形分科会長
御要望というか、御質問2点でしょうか。事務局、お願いします。
○金光補佐
ありがとうございます。
1ついただきました御質問で、1-4が前回、令和2年の調査票では、重症度、医療・看護必要度の問いだったというところ。まさに先生御指摘のとおり、療養病棟入院基本料の問いになりますので、今回該当しないということで落とさせていただいているところでございます。
○尾形分科会長
後段はよろしいですか。
○金光補佐
すみません、後段をもう一度おっしゃっていただいてもよろしゅうございますか。
○井川委員
データ提出加算の経過措置があと残り1年ということになりまして、療養病床でもかなり多くの病院が提出していると思います。そういう意味で言いますと、H票が出ていますので、療養病床でも重症度、医療・看護必要度ということが出てくると思うのですけれども、そこの部分で、一般、急性期、回リハ、地域ケアなどと同列にしたような解析というのを今後していただきたいなという要望でございます。要望というか、質問でございます。
○金光補佐
事務局でございます。繰り返させてしまって恐縮でございます。
まさに重症度、医療・看護必要度であるとか、医療区分、ADL区分をどのように扱うかというのは、入-1の資料の御説明の際にも取り上げました診療情報・指標等作業グループのほうでの議論になっていくかと思います。今いただいた御指摘を、どうできるのかということも併せて検討の対象にしてまいりたいと思ってございます。
○尾形分科会長
よろしいでしょうか。
ほかはいかがでしょうか。
それでは、前のほうに戻っていただいても結構です。調査票全体を通じてでも結構ですが。
津留委員、どうぞ。
○津留委員
ありがとうございます。
全体を通じたような形になりますが、今回の調査が例年の調査と異なる点は、まさにコロナに関するものをいろいろな項目で調査の中に盛り込んでいただいているわけですね。そのそれぞれの作業グループの発表も今日ございました。診療情報・指標等の作業グループ、DPC/PDPS、それぞれの作業内容もここに挙がっているわけですが。前回の速報(その1)のときにいろいろなデータをお示しいただきまして、確かに各データで、例えばコロナなしだったら算定が多かったとか、コロナがありの場合は少なかったとか、コロナなしだったら条件が満たせたけれども、コロナありは満たせなかったといったデータが速報では出ていたのですが。
1つ視点を変えて、コロナがそれぞれの急性期一般、回リハ・地ケア、療養とかにどういう影響を与えているのか、といった切り口でデータを分析しようとすると、これだけでも1つの作業グループを立ち上げてもいいぐらいの内容になるのかなと思うのですね。それがこの分科会の仕事なのかというと、ちょっとどうかと思いますけれども、これだけいろいろなデータを取ろうとしていますので、そういった分析といいますか、その分析はなかなか難しいだろうと思いますけれども、これからのコロナ禍での医療提供体制について、そういった資料が出てくると、中医協でも新しい視点で議論ができるのではないかと思うのですけれども、その辺り、いかがでしょうか。教えてください。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○金光補佐
事務局でございます。御指摘ありがとうございます。
コロナの影響をどのように分析するのか、体制と分析の手法論についてのお問合せだったと理解しております。作業グループ自体は、今、2つで立てておりますし、そのいずれにもコロナの影響というのが入ってくる、まさに横断的な内容になってくると思いますので、コロナのための作業グループというよりかは、それぞれの中でしっかりテクニカルな御議論をいただきたいと思っているところであります。
その上で、では、どのように分析するのかという点につきましては、3月10日の分科会、また中医協のほうでも、コロナの影響の見方については、各種の御議論をいただいたと受け止めております。例えば、コロナ、あり、なしという、ある意味雑駁な分け方のみならず、もう少し精緻な分け方があるのではないかという御指摘をはじめとして、種々いただいたと受け止めております。
全てをやるには、時間的、また資源的な制約もあるところではありますけれども、それにできるだけトライしながら作業グループにもお示しし、先生方の御意見を伺って、一歩一歩進めてまいりたいと思いますし、コロナ禍というのが今でも続いている、現在進行形の話でもございます。また、その医療提供体制自体も大きく変わりながら、それに対応しているところでございますので、できる限りのことはしつつ、ある意味現状をうまくとらまえながら、先生方とコミュニケーションを取って議論を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○尾形分科会長
津留委員、よろしいでしょうか。
○津留委員
ありがとうございます。分かりました。
○尾形分科会長
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、ほかに特に御質問、御意見等もないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りにしたいと思います。
本日の御議論ですが、1点、コロナの患者数のデータを取るかどうか、あるいはどういうふうに取るのかといったところが宿題として残りましたので、これについては、先ほど申し上げたように、事務局のほうで具体的に検討いただいた上で、皆様にお諮りをして最終案としたいと思います。その上で、中医協の診療報酬基本問題小委員会に報告させていただこうと思います。そのような運びでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○尾形分科会長
ありがとうございました。それでは、そのように取り運ばせていただきます。
それでは、3つ目の議題でございますが、「令和2年度調査の回収状況について」につきまして、これは報告事項でございますが、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○金光補佐
事務局でございます。
診調組 入-3の資料をお手元に御用意ください。「令和2年度入院料等における実態調査」ということで、調査対象施設や回収状況について、まとめているものでございます。
図表の回収状況というところを御覧いただければと思います。回収施設数、また回収率については、3月10日の入院分科会のほうで速報値をお出ししておりますが、今回改めての御提示ということで御用意してございます。回収率、いずれも平成30年度調査の回収状況を上回っている状況でございます。特に、これまで低かった療養病棟入院基本料などもかなり上向きに高い回収率をいただいてございます。御協力いただいた医療機関、また関係者の方々に厚く御礼申し上げたいと思います。
さらに、病棟票、患者票、退棟患者票につきましても、おおむね前回を上回る結果ということでいただいてございます。
今回、こういった回収率や回収状況というのをお示しさせていただきましたので、次の段階におきましては、速報(その2)という形で、中身の分析というのをお出しできるように準備を進めてまいりたいと思っております。
私からは、以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御質問等あればお願いいたします。
中野委員、どうぞ。
○中野委員
質問ではございませんけれども、このたび令和2年度の調査が前回に比べて回収率が上がったということは、事務局の御努力があったものと理解したいと思います。
一方で、コロナという非常事態に基づいて、医療機関側としてはぜひ現場の声を聞いてほしいという趣旨もあって、協力体制が上向いたということも考えられると思います。なので、今回のコロナ禍にありまして、まだ好転していない状況にあって、引き続き、この令和3年度の調査が入るわけですけれども、調査対象医療施設におきましては、また調査かということで、こんな調査票どころじゃないという思いのところも多々あるとは思いますけれども、逆に現状を私ども、しっかりと把握したいという趣旨から、医療機関の皆様におかれましては、ぜひとも御協力いただきたいと切に願うものでございます。
私たちに与えられた評価・分析というタスクを実施するためには、調査結果ありきのものでございますので、その辺は引き続き、毎度お願いでございますけれども、医療施設におかれましては、御協力、よろしくお願いしたいと思う次第でございます。
以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、ほかに御質問等もないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りにしたいと思います。
本日の議題は、以上でございます。本日御議論いただいた内容につきましては、先ほど申し上げたとおり、必要に応じて所要の修正をした上で、次回開催される中医協診療報酬基本問題小委員会に報告をさせていただこうと思います。
それでは、次回の日程等につきまして、事務局からお願いいたします。
○金光補佐
事務局でございます。
次回日程、また定まりましたら、先生方に御通知させていただきたいと思ってございます。
以上でございます。
○尾形分科会長
それでは、以上をもちまして「令和3年度第1回診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会」を終了させていただきます。
本日は、お忙しい中、熱心に御議論いただき、どうもありがとうございました。
 

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