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2018年10月17日 平成30年度第2回入院医療等の調査・評価分科会・議事録

○日時

平成30年10月17日
16:00~17:40

 

○場所

中央合同庁舎第5号館講堂(低層棟2階)

○出席者

【委員】

尾形分科会長、山本委員、奥委員、井原委員
石川委員、池端委員、池田委員、神野委員
武井委員、田宮委員、林田委員、牧野委員
松本委員
 

【事務局】

医療課長、企画官他

○議題

1.2018年度調査の内容について
 

○議事

 

 

○尾形分科会長
それでは、ただいまより「2018年度第2回診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会」を開催いたします。
委員の先生方におかれましては、大変お忙しい中を御出席いただきましてありがとうございます。
初めに、委員の交代がありましたので、事務局から紹介をお願いします。
○事務局
事務局でございます。委員の交代につきまして御紹介させていただきます。
10月8日付で武藤正樹委員が御退任となっております。
以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
委員の出欠状況について御報告いたします。
本日は、川上委員、菅原委員が欠席となっております。
次に、厚生労働省で異動がございましたので、この点についても事務局から御紹介をお願いします。
○事務局
事務局でございます。異動について御報告いたします。
前回の分科会以降の異動につきまして御紹介させていただきます。
医療課長の森光敬子でございます。
○森光医療課長
医療課長になりました森光です。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
保険医療企画調査室長の樋口俊宏でございますが、公務のため欠席しております。
続きまして、薬剤管理官の田宮憲一でございます。
○田宮薬剤管理官
田宮です。よろしくお願いいたします。
○事務局
私は課長補佐の木下でございます。よろしくお願いいたします。
○尾形分科会長
それでは、早速、議事に入らせていただきます。
議題の「2018年度調査の内容について」につきまして、最初に事務局から一括して資料の説明をお願いし、その後に調査票ごとに区切った議論を行いたいと思います。
まずは事務局より資料の一括説明をお願いいたします。
○事務局
事務局でございます。
本日もペーパーレスということで、電子的にごらんいただいている方々もいらっしゃるかと思いますので、ゆっくり目と思いつつも、資料が大分ありますので、できる限り急ぎながら説明させていただければと思っております。
まず、入-1をお手元に御用意ください。タイトルが「入院医療等の調査・評価分科会」となっております。本日の議題といたしましては、今年度、2018年度調査の内容について御審議いただきたいと考えております。
3ページ目までお進みください。まず、3ページ目になりますが、平成30年度の診療報酬改定におきます答申の附帯意見の抜粋になっております。こちらに関しまして、入院医療に関しましても何点か、今後引き続き検討等を行うべきという宿題をいただいているところでございます。
次の4ページ目で、調査項目につきましては、今年度2018年度と2019年度、2カ年で実施することを予定しているところでございます。大きく区分としましては、経過措置が設けられたものにつきましては次年度行うことを念頭に置いているところでございます。
本年度、2018年度につきましては中段の囲みになりますが、大きく4項目を予定しておりまして、急性期、地域一般に関するもの、(2)としまして地域包括ケア、回復期リハビリテーションに関するもの、(3)としまして療養病棟等に係るもの、(4)としまして医療資源の少ない地域におけるものを予定しているところでございます。
次年度、2019年度につきましては、(1)(2)(3)とございますが、(1)と(3)につきましては今年度の引き続きということで、その2を予定しておりまして、(2)に特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響につきましては次年度のみを予定しているところでございます。
5ページ以降、今、申しました4つの項目につきまして、該当する附帯意見の抜粋、関係する改定の内容、調査内容につきましてまとめているところでございます。以前見ていただいている資料と同様になっておりますので、ここでは説明は割愛させていただきます。
9ページまでお進みください。9ページ、10ページで今年度の調査全体の概要をおつけしております。調査項目に応じまして、(1)(2)(3)(4)、それぞれ対象となる施設が、(1)であれば、一般病棟入院基本料でありますとか、特定機能病院入院基本料を算定している施設、(2)におきましては、地域包括ケアでありますとか、回復期リハビリテーションを算定しているところという形になっておりまして、これらを調査票という形に分類した場合は、AからFの表に整理をさせていただいております。
そのAからFの整理をしたものが10ページになっております。調査票を順番に御説明いたします。A票に関しましては、急性期一般と地域一般を算定しているところを対象に2,000施設程度。B票に関しましては、主に地域包括ケアや回復リハビリテーションを算定しているところを1,900施設程度。C票におきましては、療養病棟入院基本料を算定しているところを1,500施設程度。D票につきましては、障害者施設等入院基本料や特殊疾患病棟入院料を算定している800施設程度。E票とF票におきましては、医療資源の少ない地域の病院をE票、有床診療所をF票ということで、それぞれ500施設程度を予定しているところでございます。
続きまして、11ページ以降がそれぞれの調査票の構成、構図を御説明している内容になっております。全てにつきまして、まず施設票という形で病院全体の様子をお伺いして、その後、A票からD票につきましては病棟の様子をお伺いしています。さらには、AからD票に関しましては、患者の様子ということで、入院・退院、それぞれの患者の情報を得るという構成になっております。
11枚目を見ていただきますと、こちらが共通の施設票になっております。この中では、開設者、許可病床数、病棟・病床の数等々、病院全体の様子を聞いておりまして、繰り返しになりますが、AからF、全ての票で聞くこととしております。
また、次の12枚目を見ていただきますと、AからDにつきましては病棟の様子をお伺いしております。病棟ごとの病床数、職員数、入退棟、入退院の状況をお聞きすることを予定しております。
13ページ目まで進んでいただきますと、こちらが患者票ということで、入院患者、退院された患者、それぞれにつきまして、どういった患者であるかという個々の患者の状況をお尋ねするという構成になっております。各調査票の個別の項目につきましては、後ほど別の資料を用いて御説明いたします。
最後の14枚目になりますが、今年度の調査スケジュールをお示ししているところでございます。6月から7月にかけまして、分科会と基本問題小委員会、総会におきまして、今年の調査の項目、内容を概ね御了解いただきまして、本日10月17日に本分科会におきまして調査票案の御意見を伺いたいと思っております。それらにつきまして、11月上旬に予定しております基本問題小委員会、総会に御報告の上、年内に調査票の配布等を進めていきたいと思っております。それらの集計を年明けに行いまして、3月以降に調査結果の報告を改めて本分科会に行いたいと考えております。まず全体の概要になります。
続きまして、調査票の御説明に入りたいと思います。調査票でございますが、A票からF票まで6つの塊になっております。繰り返しですが、それぞれが施設票、病棟票、患者の入院・退院という構成になっております。全体に共通する項目につきましてはA票中心に御説明させていただき、B票以降につきましては、それぞれの調査票の中で異なる箇所のみを中心に御説明していきたいと思っております。
また、各項目につきまして、A票からD票につきましては、2年前の調査に比べまして、特に今回新たに設けた項目につきましては、例えば、2ページを見ていただきますと、左肩に赤文字で(新設)とつけておりますので、今回の調査で、2年前に比較しまして新しい項目につきましては(新設)とつけております。
また、E票につきましては、2年前はなかった調査票でございますが、4年前、平成26年のときの調査と比較しまして、特に追加した項目に(新設)とつけております。
また、F票につきましては、2年前の有床診療所を対象とした調査票と比較しまして追加した項目につきまして(新設)というマークをつけているところでございます。
調査票の説明につきましては、右下の通し番号で御説明をしていきたいと思っておりまして、スタートが1ページ目で、最後が161ページまでございますので、その通し番号で御説明をしてまいります。
まず1ページ目ですが、これは全ての施設に共通していることで、各施設の共通事項ということで、開設者、1-2を見ていただきますと、この表につきましては、急性期に関する基本料を算定しているところを対象としておりますので、入院基本料として急性期に関する項目をお尋ねしております。以降、問2でありますと許可病床数、問3、2ページになりますが、職員数といったものを全てAからFまで共通でお尋ねしております。また、今回新設の問4になりますが、医療機関のシステム導入状況につきましても、全ての施設票でお尋ねする形にしております。
続きまして、3ページに進みまして、それぞれの病棟の数、5-2で患者数等々をお尋ねしているところでございます。また、5-3につきましては、今回、重症度、医療・看護必要度の種別をお尋ねする設問を追加しております。
4ページに進んでいただきまして、それら看護必要度につきまして、それぞれ届出を行った理由につきましては、今回新たな設問として追加させていただいております。
5ページに進んでいただきますと、在宅の復帰率でありますとか、病床の利用率をそれぞれお尋ねしているところでございます。
6ページにつきましては、夜間の看護体制、特定日減算でありますとか、看護補助の配置状況に関しまして、今回、新設の問を追加しております。
7ページに進みまして、問8でございますが、現在算定しているものから、今後どういう病棟に移っていくのかをお尋ねしております。
また、その際、どういう理由でというものを次の8ページでお尋ねしております。転棟先をどこにするか、また転棟理由はいずれに当たりますかという質問を追加しております。
続きまして、9ページ、10ページにつきましては、改定の前に7対1を届けていた病棟が、その後、どういう形で新たな基本料を算定しているかという問になっておりまして、9ページの下半分になりますと、引き続き急性期の一般入院料も7対1相当を届けている理由は何ですか。また10ページに進みますと、今度は一般の2、3に転換した理由をお尋ねしております。また、問10で看護職員の状況ということで、平成30年度の退職者の見込みと平成31年度の採用者の見込みにつきましてもお尋ねを追加しているところでございます。
11ページからは、今度は入退院支援部門に関する設問を追加しておりまして、12ページの12-4におきましては、リアルタイムの画像を介したコミュニケーション、いわゆるビデオ通話が可能な機器を利用したケースについてもお尋ねしているところでございます。
13ページに進みまして、退院時の共同指導料に関して、どういう職種の方に御協力いただいているかという設問。
また、14ページに進みますと、入院予定先の病棟の職員との療養支援計画の共有方法をどのような方法で行っているかといった設問も新たに今回追加させていただいております。
また、13-1以降になりますが、入院時の支援加算の届出に関しまして、どういう効果があったのか、もしくは届け出ない場合はどういう点が困難ですかといった設問を追加しているところでございます。Aの施設票に関しましての変更点、新たに追加設問を中心に御説明を行いました。
続きまして、17ページ目までお進みください。17ページからはA票の病棟票になっております。こちらもまず各病棟の共通項目としまして、それぞれの病棟におきます入院基本料に関する項目として、診療科目、基本料は何を算定しているか、病床数、18ページに進みまして、職員数、各病棟の新規の入院患者数、退院患者数、延べ日数等々を全て共通でお尋ねしているところでございます。
18ページの下の問3の重症度、医療・看護必要度につきましては、現在の状況のみならず、改定前の割合についてもお尋ねするという設問を追加しているところでございます。
19ページまで進んでいただきますと、入退院の支援の状況等を追加させていただいているところでございます。それ以外は、従来お尋ねしている項目とほぼ共通の形で今回もお尋ねする予定にしております。
23ページまでお進みください。23ページから、入院している患者への票になります。こちらにつきましては、変更点が多数ございます。まず23ページを見ていただきますと、病名とか入院日、入棟日、入院する前はどこにいたかにつきましては従前からお尋ねしているところでございます。
24ページにお進みいただきまして、今回追加しているのが11番と12番になります。まず、11番が入院時の褥瘡の有無。入院時のADLスコアにつきましては、今回追加をさせていただいております。
25ページにお進みいただきますと、今度は患者の状態がどういう状態かにつきまして、従来まとめて聞いていた項目の中から幾つかを抽出する形で、認知症の診断、BPSD、せん妄等につきましては、設問をここに残しているところでございます。また、中段以下になりますが、栄養に関する項目、また褥瘡に関する項目も追加させていただいております。
26ページ以降が患者の受療状況ということで、2年前にいただいた御意見を踏まえた最終的な調査票を踏襲する形で、26ページは置いております。
27ページに進んでいただきますと、多くの項目は従前のとおりですが、7番目のところで、入院前の担当の相談支援専門員の有無に関しましては、今回追加をさせていただいております。
28ページから、患者の今後の見通しとなっておりますが、この辺は大きく変更はしていないところでございます。
続きまして、30ページまでお進みください。30ページに関しましては、退院患者に関する調査票になっておりまして、一部の項目ではございますが、入力の負担軽減という観点でDPCのデータから一部拾える項目もあるというのが退棟の患者票になっております。その中で、30ページの5番、6番、退棟時の転帰でありますとか、退棟時の褥瘡の有無という項目につきましては、今回追加をさせていただいております。
あわせまして、31ページに進みまして、退棟時のADLのスコアにつきましても今回新たに設問を追加させていただいております。これがA票になっております。
続きまして、32ページからが今度はB票になっていきます。32ページの1-2を見ていただきますと、まず入院基本料、これはB票になりますが、地域一般の1、2、3、地域包括ケア、回復期リハビリテーション、いずれかを算定している医療機関を対象にこのB票を設けているところでございます。
33ページ、34ページ以降、A票と同じ項目を並べていますので、説明を割愛させていただきまして、それらの項目も基本的にA票とB票共通の項目を並べているところでございます。
43ページまでお進みください。先ほど申しましたように、B票に関しましては、回復期リハビリテーションや地域包括ケアを対象としておりますので、43ページから回復期リハビリテーションに関する項目がB票の特徴となっているところでございます。また、その中で、問12の今回のリハビリテーションの実績数がどうなっていますかという設問でありますとか、44ページに進みますが、外来患者に対するリハビリテーションの実施状況等々、今回、新設の設問として追加をさせていただいております。
45ページに進みまして、回復期リハビリテーションの病棟から退棟した患者数と、そのうちのリハビリテーションを要する状態の患者についての設問を追加しているところでございます。
さらには46ページの最後、15-5でございますが、地域包括ケア病棟と病室における各種実績の状況ということで、在宅医療等の提供状況がどうなっていますかという設問もここで設けさせていただいております。
47ページ以降の入退院支援の設問につきましてはA票と同じ項目を並べているところで、特にB票だけで特化した項目はございません。以上がBの施設票の説明になります。
続きまして、53ページまでお進みください。53ページからがB票の病棟票になっております。基本的な構成はA票の病棟票と同じになっているところでございまして、先ほど申しました地域包括ケアと回復期リハビリテーションを中心にとなっております。57ページからは回復期リハビリテーションの病棟だけの設問となっておりますが、どういった状況になっていますかと、リハビリテーションの計画書でありますとか、そういったものを追加しているところでございます。
また、58ページまで進んでいただきますと、今回、点数の中で、医療機関の外で実施した疾患別のリハビリテーションに関しましても評価を行ったところでございます。それに関する設問につきまして、4-9、さらには4-9-1を追加しております。
58ページの中段からが地域包括ケアの病棟の設問になっているところでございますが、こちらに関しましては、4-11で加算の算定状況をお尋ねした上で、さらに4-11-1に関しましては、人生の最終段階におけます治療の方針、意思決定の支援という内容の設問も今回、追加させていただいております。こちらがB票の特徴的な追加した質問になっているところでございます。
60ページから、B票の患者票になっているところでございまして、大きくA票と変えているところはございませんが、63ページからは患者の受療状況ということで、リハビリテーションに関する項目を追加させていただいております。それらの項目につきましては、基本A票と同じ設問になっているところでございます。
少しページが進みますが、68ページからがB票の退院の患者の設問になっております。繰り返しになりますが、リハビリテーションに関する項目を68ページの6番、さらには69ページ以降、リハビリテーションに関する項目を追加させていただいているところでございます。以上がB票の御説明になります。
しばらくページを飛びまして、73ページからがC票の設問になります。73ページの中段にあります1-2の入院基本料を見ていただきますと、C票に関しましては、療養病棟入院料の1、もしくは2、それらの経過措置が残っているものにつきまして、算定している医療機関に対する設問票となっているところでございます。こちらにつきましては、他の票と同じ設問を行っているところでございます。
例えば、77ページを見ていただきますと、それらの転換先ということで、療養病棟に今、算定されている方が、次にどちらを考えていますかというところにつきましては、07番の介護医療院という選択肢も追加させていただいているところでございます。
ほかの調査票の説明で説明が漏れましたところを1点、76ページを見ていただきますと、看護補助の配置状況に加えまして、6-1-1に関しまして、要件となっています身体拘束等の行動制限の最小化に関する取り組みの状況という設問も今回追加させていただいているところでございます。ほかで説明が漏れたので、ここで追加の説明をさせていただきます。
さらに進んでいただきますと、79ページ、もしくは78ページにつきましては、改定前に算定していたものが今どうなっていますかというお尋ねをしているところでございます。
81ページにつきましては、経過措置の病棟に関しまして、どのような状況ですかというところで、それぞれ、改定前と、現在算定しているものに応じた設問を設けているところでございます。
以降、入退院支援に関する項目につきましては、特に特化した項目を設けているところではございません。
続きまして、89ページまでお進みください。89ページから、C票の病棟票になっております。病棟票に関しましては、療養病棟ということで、それに関する項目を幾つか追加しておりまして、例えば、93ページをごらんください。93ページには、4-2、4-3としまして、要介護度別の入院の患者数、4-3としまして認知症の方の日常生活の自立度合いに関しまして、それぞれの入院患者数をお尋ねしている設問を追加しているのがB票の特徴になります。
また、次の95ページに進みまして、先ほどの患者の状態別の入院、医療区分2、3に該当する方等々の設問がございます。
96ページに進んでいただきますと、病棟におけます医療区分の、患者が今どうなっているかをお尋ねしている設問がC票には入っているところでございます。
97ページにはADL区分の患者の状況という設問を追加させていただいているところでございます。こちらがC票の特徴的な箇所かと思います。
続きまして、99ページまでお進みください。99ページからがC票の入院患者の調査票になっております。多くはA票、B票と共通となっているところでございますが、A票、B票と異なる箇所としましては、101ページの4番の意識障害の有無でございますとか、8番、9番の身体障害者の等級でありますとか、障害支援区分につきましては、C票と、次のD票のみに出現する項目となっております。また、12番のADL区分の評価結果に関しましてもC票とD票でお尋ねしている設問になっております。
続きまして、103ページはほぼ共通となっておりますので、104ページまでお進みください。104ページに関しましては、リハビリテーションの状況を患者にお尋ねしている状況で、こちらに関しましても、A票、B票にはなくてC票、D票に入っている項目となっております。
C票の最後になりますが、108ページまでお進みください。108ページ、109ページがC票の退院患者となっておりますが、ここに特徴的な項目を追加しているところではございません。ここまでがC票の御説明になります。
続きまして、110ページからがD票になります。まず110ページは、中段の1-2を見ていただくとわかるかと思いますが、D票に関しましては、障害者施設等の入院基本料、もしくは特殊疾患病棟入院料を算定している施設を対象にこの設問をお配りすることを予定しております。この中で特に追加している設問としまして、112ページのところでそれぞれ算定しているものに応じた病棟数、病床数、患者数をお尋ねしているところで、それ以外の施設票につきましては、構成は大きく変更はないかと思います。
121ページからD票に関する病棟票になっております。こちらの中で、特にD票のみという設問に関しましては、126ページの4-6、4-7の設問に関しまして、身体障害者の等級別の患者数と障害支援区分別の入院患者数に関しましては、こちらはD票の病棟票のみの設問となっております。それ以外は共通の項目が中心となっております。ただ、D票に関しましては、129ページから患者票が始まっておりまして、設問の多くは先ほどのC票と共通となっている設問になっております。
少し先に進みますが、137ページから、今度はD票の退院した患者の票になっておりますが、こちらも先ほどのC票とほぼ共通の内容となっておりますので、説明は割愛させていただきます。
最後に、E票とF票に進ませていただきます。141ページまでお進みください。141ページからがE票になっております。こちらは医療資源の少ない地域の病院にお送りする調査票になっております。繰り返しになりますが、2年前ではなくて4年前、平成26年の調査票と比較して新しく追加した項目につきまして、(新設)とを追加しております。141、142ページに関しましては、ほぼ共通の施設票となっておりまして、医療資源の少ない地域に特化した設問としましては、144ページの問7からが医療資源の少ない地域に配慮した評価について、届出の状況を7-1でお尋ねして、7-2で要件の緩和に対する評価という設問を追加させていただいております。逆に、届出を行っていない理由、さらに届出ができない理由等につきまして、145ページからお尋ねしている設問を追加しております。この辺はE票とF票のみに特化した設問になっているところでございます。また、入退院支援等々の設問につきましては、他の票と共通となっているところでございます。E票に関しましては施設票のみでございます。
最後、F票にお進みください。153ページになります。最後のF票に関しましては、医療資源が少ない地域の有床診療所にこちらの調査票をお送りすることを予定しておりまして、多くの設問に関しましては、E票と共通となっているところでございますが、155ページの問6、地域との連携の状況でありますとか、特にF票につきましては、最後の161ページになりますが、2年前にもお尋ねしているところでございますが、問12の有床診療所の今後の5年から10年を見据えた運営の方向性についてという設問につきましては、F票のみのお尋ねという設問になっております。
ポイントのみの説明となりましたが、調査票に関しましては以上であります。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
大変膨大な資料ですので、冒頭に申し上げたように、幾つかに区切って検討していきたいと思います。具体的には、以下申し上げる4つのパートに分けて御議論いただければと思います。まず、最初に御説明のあった調査全体の概要説明資料、診調組入-1について御議論いただき、それから、2番目に調査票AとBを一括してお願いします。それから、3番目に調査票CとD、最後の4番目に調査票EとFを一括してという形で、やや機械的ですが、そんな感じで御議論いただければ幸いです。
それでは、まず最初の調査全体の概要説明資料、診調組入-1につきまして、御質問、御意見等がございましたらお願いいたします。
石川委員、どうぞ。
○石川委員
今、おっしゃいましたように大変複雑で、提出に遅延が生じたり、いろいろすると思うのですね。前にもあったことなのですけれども、10ページですか、対象施設数が設定されても、なかなか十分に数が集まらないことも出てくるのではないかと思うのですね。特に今回は新設というのがありまして大変複雑になっているということもあるので、そういう点では、事務局でどう促したりということについての計画をされているか、お知らせいただきたいのです。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○事務局
事務局でございます。
まず、調査の現状に関しましては、回収率のお話をさせていただきますと、改定のあった年のほうが、患者票があることもあって回収率が落ちるということで3割ぐらいとなっております。裏年であります次年度につきましては患者票がなくなることもあり、ある程度回収率が上がって50%弱という状況になります。回答いただくときの御負担が一番大きいかなと思っているところでございます。
回収率を上げる取り組みといたしまして、各団体から会員の方々にアナウンスいただくことと、今回、調査票をお送りするに当たって、この調査がどういう内容で、どう活用されますよというリーフレットも一緒に内封してお送りさせていただいて、御理解を進めて、できる限り回収率を上げることを予定しております。当然ながら、配布した後に回収日までにいただけない場合には督促も行っておりますので、ほかの調査でもやっている取り組みとほぼ同じですけれども、そういった形で回収率を上げる取り組みをしているところでございます。
○尾形分科会長
石川委員、よろしいですか。
○石川委員
以前、日病とか全日病の先生方にかなり組織的にお願いしたということもあったのですよ。ですから、もしそうであれば、早くからそういうのをやって、結果が出て、非常に低調な状態だということに気がつく前に、計画的に日病、全日病の先生方にお願いするとかいうことをぜひやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○尾形分科会長
それでは、神野委員、どうぞ。
○神野委員
10ページのところです。今、石川委員からお話あったように、私は全日病ですけれども、私どもとしてもできるだけ協力したいと思います。A票ですけれども、急性期一般入院料の1はいいとして、2と3のところはまだ数がそんなに多くないやに思われます。となりますと、厚生労働省として、今、2、3がどれぐらいいっているか把握していらっしゃるか。もしそうだとしたら、2、3は全数で調査しなければいけないのではないかと思いますけれども、その辺のところをお話しいただきたいのと、もう一点、今回、これまでの入院医療分科会と違うのは、DPC分科会と一緒になったということですので、最後にありました予定スケジュールの中で、特にDPCのワーキンググループとこことの関係みたいなことをお示しいただければ、全体の流れが見えるかなと思うので、お示しいただきたいと思います。
以上です。
○尾形分科会長
2点御質問いただきました。事務局、お願いします。
○事務局
事務局でございます。
入院基本料の2と3の届出状況は、今、お答えできるものが手元にないところでございます。御指摘のように、少ないことが懸念されるということであれば、今、経過措置がちょうど切れて、今後状況がわかってくるという段階でございますので、わかったところで極端に届出が少ないということであれば、それらを対象に調査票を送るという工夫もさせていただきたいと思っております。
後段の御質問の各作業グループとの関係ということですが、この調査に関しましては、この分科会でやっていただくことを予定しておりますので、それぞれのワーキングで何をするかという話とこの調査とは直接はつながらないところでございます。他方で、それぞれのワーキングでやっていただきたいということにつきましては、今後整理をさせていただいて、それぞれのワーキングの先生方に御相談させていただくことを予定しておりますので、この調査で得られた結果をどう活用するのかとか、どういう分析をするか、さらにどう評価につなげていくかというところで御相談することはあろうかと思いますが、調査そのものの設計とか、調査の最後の報告のまとめということに関しましては、この分科会を中心に行っていくという役割分担と考えております。
○尾形分科会長
神野委員、よろしいですか。
○神野委員
私の勘違いかもしれないけれども、DPC分科会が入院医療分科会に統合されるという話でしたね。そうすると、DPCの議論は、ワーキングから出た結果等に関しての議論は中医協で、総会でやるのですか。それともここでやるのですか。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
事務局でございます。
下の作業グループでやったのは、こちらの入院分科会にまず一度、御報告、御相談をします。その結果を基本小委員会へ行ってから総会という順になります。
○神野委員
そうすると、ワーキングから上がったDPCの話をどの辺で議論するかということがスケジュールでなかったように思ったものですから質問したのです。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
失礼いたしました。14ページ目のスケジュールに関しましては、調査のみのスケジュールを記載させていただいておりましたので、今、御指摘いただいた内容につきましては、この中には欄を設けていないところでございます。それはまた改めて整理の上、御報告できればと思います。
○尾形分科会長
よろしいでしょうか。松本委員、どうぞ。
○松本委員
ありがとうございます。二、三、質問です。自記式調査票の郵送、配布ということですが、封筒に厚生労働省の名前が適切に明記されるのでしょうか。調査会社の名前が明記された封筒だと、受け取った医療機関が、よくわからない調査会社だと捨てられる可能性がありますので、厚生労働省による調査等、明確な形で封筒に明記した方が回収率が上がるのではないかと思います。
あと、今回、自記式調査票ですけれども、回収率を上げるために、電子調査票みたいなやり方はされないのかお尋ねします。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
事務局でございます。
調査の封筒自体は、ここに現物があるところでございますが、厚生労働省の委託事業ということで、厚生労働省の名前が入っております。委託元も厚生労働省ということで、委託先はみずほ総研という名前が入っておりますけれども、厚生労働省というのが表で見える形となっております。
また、電子的な調査も並行して行っておりますので、電子的に御回答いただくこともできる形にはなっております。
○尾形分科会長
牧野委員、どうぞ。
○牧野委員
牧野です。
先ほどの神野先生の質問と関連するのですけれども、DPCのワーキングから上がってきたものをここで議論するということは伺いました。では、一体何を議論するのか、ことしの議論のテーマが何になるのか、そういったことはいつ我々はわかるのでしょうか。
○尾形分科会長
事務局、よろしいですか。
○事務局
各ワーキングで御議論いただくテーマにつきましては、前回、項目自体は御報告、御相談させていただいているところでございます。具体的にどういうスケジュールで今年度やっていくということにつきましてはまだ整理中ということで、改めて御相談させていただければと思います。
○尾形分科会長
池端委員、どうぞ。
○池端委員
今のことに関してですけれども、このスケジュールの流れでいくと、調査のスケジュールだけとおっしゃいましたけれども、きょうの調査分科会が終わった後、この調査が最終的に中医協へ上がって、承認されれば、そのまま集計して、次の分科会は3月となりますね。約半年間、この調査分科会が開かれないことになると、その間に必要な、ワーキングで議論しなければいけないこと等や、我々が考えていることが全然反映できないまま、ワーキングが流れてしまう可能性があるのではないかとちょっと危惧するのです。なぜそういうことを言うかというと、後でお話ししようと思ったのですけれども、療養病床の医療区分等々の抜本な改革とか、そういうことも本当は意見したいところがあるのですが、そこがなくなって1年たってしまうことなるので、その辺について事務局のお考えをお聞きしたいと思います。
○尾形分科会長
これは調査スケジュールですかね。その辺、事務局、お願いします。
○事務局
14ページにつきましては、あくまで今年度の調査のスケジュールをお示ししているところでございまして、委員からお尋ねいただいています各ワーキングの話でありますとか、この分科会全体で今年度どうやっていくのかということにつきましては、また改めて御相談の上、御説明していきたいと思っています。本日はそれを御説明できる資料を用意できていないという状況でございます。
○尾形分科会長
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。それでは、また戻っていただいても結構ですが、とりあえず先に進みたいと思います。
次に、調査票A・Bにつきまして、一括して御質問、御意見をお願いしたいと思います。
池田委員、どうぞ。
○池田委員
まず、設問数の確認なのですが、これは病院の記入者に大変な御負担をかける調査になるわけですけれども、回収率の確保という点からも、ぜひ必要な項目を厳選して調査票を作成することが多分、基本になるのだろうと思います。新設と書いてあるところを説明いただいたので、新設ばかり、質問数がとてもふえているような印象を受けますけれども、実際には、入れかえといいますか、以前のものを削除したとかいうことで、全体として分量はそんなに御負担がふえることはないのか、それともやはり一定の御負担がどうしてもふえてしまうのかということ、設問数についてが1点です。
もう一点は、先ほどの調査概要の説明の中でも、診療実績データ、DPCデータでの代替提出を可能にして調査の負担の軽減を図るという想定があったわけですけれども、今、拝見したところ、実際的に調査の負担の軽減というところには十分つながっていないように感じるのですが、そのあたりはどういう問題があったのか。つまり、DPCで本来とれるけれども、今回調査したい内容とぴったり合っていないので、改めてきょうの形にせざるを得なかったのかとか、調査の負担軽減に向けて何か改善できることがあるかどうかという点を伺いたいと思います。
○尾形分科会長
2点御質問ですが、事務局、お願いします。
○事務局
事務局でございます。
今、御指摘いただきましたように、新たに追加したものにあわせて従前の問をどうしているのかということで、削ることも当然しているところでございますが、全体的に施設票は今回、少し設問数が増えているという状況でございます。他方、病棟票とか入院票、退院票に関しましては、余り大きくは増えていないところです。総設問数に関しては、全体の様子という御説明につきましては、そういう状況になっております。施設票ということで、各病院が1枚お書きいただく票につきましては、少し内容を充実させていただいているということで、病棟ごとの細かい御設問とか、各患者につきましては、前回、平成28年のときと大きく変更はないという状況でございます。
2つ目の御質問は、趣旨を再度、ご説明いただけますでしょうか。
○池田委員
DPCデータでかなり負担の軽減を図ろうということが説明されていたわけですが、DPCデータを提出しても、実際的には記入すべき項目が、そんなに大きくは減らないようなので、もう少し御負担を減らせるような形でDPCデータの活用は可能なものか、あるいは設問自体とDPCでとっている項目が合わないので、DPCのデータの活用は難しい状況なのか、それを伺いたいと思います。
○事務局
DPCデータを活用できるのは退棟票、退院した患者の票なのですけれども、そもそも調査の設計自体で、入院した患者のうち、退院した患者が対象になり、かつDPCのデータがきれいにとれる方ということで、退棟票の中でDPCからデータを入れられる人が、そもそもnが少ないという問題と、御指摘のように、DPCのデータをそのまま持ってこられるという項目も正直少ないということで、本当に限定的に活用ができるという状況でございます。逆に言うと、nの少ないDPCの対象患者に合わせて調査票をつくるとなると、得られる項目というか、こちらが欲しい項目が相当限られるので、DPCは使える部分があるとは言いつつも、限定的な活用というのが実態となろうかと思います。ですので、DPCのあるものを中心に抽出するという調査設計にすると、退棟票で得たい情報が十分得られなくなるのではないかということで、現状の調査票にとどまっていると御理解いただければと思います。
○尾形分科会長
よろしいですか。ほかはいかがでしょうか。では、神野委員、どうぞ。
○神野委員
2点意見を申し上げて、1点確認したいことがございます。
まず、意見の1点目ですけれども、資料のA票の26枚目で、患者の受療状況等であります。これは前回も前々回も、その前も、ここで私とか石川先生がぎゃあぎゃあ言った話でありますけれども、医師による診察、医師の指示の見直し、看護師による直接看護の提供等であります。これはいつも定義等で問題になると思います。特に医師の指示の見直しに関しましては、今、まさに働き方改革で、タスクシフト、タスク支援の話をしている中で、例えば、特定行為研修を終えた看護師が包括的指示で動いたときには、急性期病床であったとしても、医師の指示の見直しは週1回程度かもしれない。今の時代に、この項目を毎回入れることはいかがなものかと思うところであります。医師による診察で、処置、判断を含むと書いてありますので、今と同じでも、そのままでも、経過を見るというのも判断の一つですから、その辺のところもきちんと言わないと、実際に診察して何らか変えたのですかと聞きますと、急性期病床においても処置、判断が少なくなるという結果が、誤った解釈になることを危惧するわけであります。これが1点目の意見であります。
それから、もう一点の意見として、患者票でありますけれども、これは別にA・B票だけではなく、全てにかかわるところでありますけれども、かかりつけ医の有無ということに関して、ないように思われます。これから医療、介護、あるいは病院、診療所、いろいろな連携を図るときに、かかりつけ医の有無的なものが一つ入っていたらいいのではないかというのが意見でございます。
次に、確認であります。46枚目であります。B票ですけれども、46枚目の新設の15-5のあたりで、地域包括ケア病棟・病室における各種実績の状況ということで、これがまさに地域包括の1の中の200床未満の病院で、1の条件に入っている項目がざっと入っているわけですけれども、ここの確認は、例えば、200床未満の病院でこれを満たしていないところは1を取れなかったということになります。それはわかりますねと。では、200床以上の病院でこれを満たしている、満たしていないも、分類、推計、処理できますねというのが確認であります。
以上であります。
○尾形分科会長
最後の点は御質問ということだと思いますので、お願いします。
○事務局
事務局でございます。
最後の御質問の46ページの新設の15-5につきましては、200床以上でも回答できるということで調査設計させていただいています。
あと、先にいただいた御意見のうちの26ページのところにつきましては、2年前の調査のときの分科会の議事録等も拝見させていただいて、いろいろな御意見をいただいたのを踏まえて、2年前の調査票ができていて、その中にもまさに処置、判断を含むという文言も入れて、この分科会として御了解いただいたというものと変更はしていないという状況になっております。
あと、もう一点の入院したときの状況として、その前提として、地域でどういう医療とつながっていたのかという設問につきましては、事務局でも追加できるかどうか、一度検討させていただきたいと思います。
○神野委員
指示の見直しは。
○事務局
1-2と1-3を合わせて前回の御議論を踏まえてつくった設問で、それ以降、変更はしていないところでございますが、今回改めてどう取り扱うかにつきましては御意見いただいたほうがよろしいかと思います。
○尾形分科会長
神野委員、どうぞ。
○神野委員
ならば、指示の見直しは要らないのではないのというのが意見でございます。
○尾形分科会長
意見として承っておきます。
では、林田委員、どうぞ。
○林田委員
ありがとうございます。今、池田委員からも、調査票の回答に関して、負担軽減という観点から設問数のお話があったかと思うのですがも、もう一つ、選択肢の数もかなり負担軽減につながるのではないかと考えております。例えば、Aの施設票の3ページの新設された一番下の5-3-1のところに、重症度、医療・看護必要度Ⅰの届出を行った理由等の質問があるのですが、この中に01と02という項目がございまして、01に関しては、今の評価手法Ⅰのほうが慣れているという文言があって、02は、評価票の記入のほうが容易であるという選択肢になっております。厳密に言うと、この2つはニュアンス的にはちょっと違うのかもしれませんけれども、イメージとしては、業務上、Ⅰを使ったほうがスムーズなのだということではほぼ等しいのかなという印象を受けますので、選択肢の数や表現等も少し工夫する必要があるかと思います。つまり、適切な選択肢となるよう選択肢の厳選等も必要かなと感じております。よろしくお願いいたします。
○尾形分科会長
大変もっともな御意見だと思いますので、検討していただきたいと思います。
ほかはいかがでしょうか。奥委員、どうぞ。
○奥委員
今の選択肢の数と選択肢のわかりやすさということも、特に患者票とかを答えるのは病棟の看護師であることが多いと思うので、そこらあたりで少し意見があるのですけれども、例えば、患者票の2番の患者の状態というところで、ページで言うと25ページのⅡ-2の「認知症の診断の有無」という項目で、1が認知症あり、2が認知症なしで、3が認知症の診断を受けていないとなると、何となくイメージはわかるのですけれども、認知症の診断の有無と聞かれているのに、受けていないというのがわかりにくいかなとも思って、ありなのか、なしなのか、わからないのか、不明という意味なのか、何となく認知症はありそうだけれども、診断を受けていないのかなと、答えるほうが思ってしまいそうな気がするのです。臨床的な症状としてあるっぽいけれども、診断は必ずしも受けていないなと。というのが臨床にいる者の意見としては悩みそうです。
2個目は、Ⅲの患者の受療行動のところで、内服薬の種類と数を入院時と、もう一回、帰りのときに聞いているのですけれども、例えば、入院時に遡って数えるというのは本当はすごい大変なこと、プラス寝るときだけ飲んでいる薬とか、痛いときだけ飲んでくださいという薬とか、たくさん持っている方がいるときに、答えのガイドになるようなものがないと、どこまでカウントしたらいいのだろうと思うだろうなと思うのです。
それから、27ページの6-2の「情報提供の有用性」とかで、余り有用、多少有用、有用の「余り」と「多少」がどっちがどっちかわかりにくい。悩むと多分、時間がかかって嫌になってしまいそうなので、例えば、とても有用とか、かなり有用、有用、有用ではない、全く有用ではないとかに変えていただくといいかなと思います。
今度はⅣの「患者の今後の見通し等」のところの1番なのですけれども、医学的な入院継続の理由で、4番の退院の予定が決まっているというのは、入院すると、大体、患者は退院はするだろうなと思っているのですね。予定は決まっているけれども、今はどうして入院しているのだということを聞いているのだろうなとニュアンスではわかるのですけれども、予定は決まっているけれども、今はまだその時期ではないという人が、その下に答えなくなってしまうと思うので、4番を答えてしまって、だけれども、今は急性期の治療を行っているから見通しが立っていない。日にちまで決まっているという意味で恐らく4番があるのだろうなと思うのですが、迷うと思いました。あと、現時点で退院日まで決まっているとか書いていただくと、ちゃんとその下に進めるのではないかと思います。通じておりますか。
以上です。
○尾形分科会長
事務局。
○事務局
事務局でございます。
逆順に御回答していきたいと思います。
まず、28ページの「患者の今後の見通し等」の1の医学的な入院継続の理由の表現は、いただいた御意見も踏まえて修正を検討したいと思います。具体的にこうしたほうが回答しやすいということにつきまして、御意見いただきたいと思います。
次の27ページの6-2は、御指摘ごもっともなので、修正したいと思います。
26ページの内服薬の状況につきましては、今回、入院から退院にかけて途中で服薬指導いただいて、それが減っていくという取り組みの評価を一部入れておりますので、できますれば、入院時にどういう状況だったかというのは、事務局としては設問として残していただきたいと思っております。ただ、回答する際に負担ということであれば、場合によって、ここは仮に空欄ということもあり得るとは思いますけれども、できれば設問自体は残していただきたいかなと思っています。
○奥委員
例えば、聞きたいことが減ったかどうかなら、入院時に比べて退院時の服薬数が減りましたかという質問でもいいかもしれないですか。
○事務局
そうなると、退棟票では把握できるのですけれども、入院票でとれないとなると、正直、n数が相当減ってくるなというところも懸念としてはありますけれども、回答の御負担というところとどうするかでは、一度検討させていただきたいと思います。
あと、25ページの認知症の診断の有無は、正直、その後の2-1とか3は、選択肢の03はわからないとしているところでございますが、2の認知症の診断の有無の、受けていないという選択肢の回答が迷うということであれば、他の委員の御意見も踏まえた上で、ここをどうするかというところは御相談させていただきたいと思うところですが、この選択肢だと答えにくいでしょうか。
○尾形分科会長
これはどういう趣旨なのですかね。
○事務局
趣旨としましては、診断をしていないからわからない、そういう趣旨ではあるのですけれども。
○奥委員
臨床上、そうは見えても、診断があるかないかだけ聞きたい。だとしたら、あくまでも診断あり、診断なし、わからないでいいと思うのです。
○尾形分科会長
ちょっと考えてください。
ほかはいかがですか。池田委員、どうぞ。
○池田委員
設問数を減らせるものならば少し減らして負担の軽減をという形で拝見をしているのですけれども、必要性がもしあるのだったら、不勉強で申しわけありません。例えば、新設のもので2ページ目、問4のシステムの導入状況、電子カルテとかオーダリングシステム、これ自体の普及率とか活用状況は私も個人的には大変興味があるのですが、入院医療分科会の調査としてこれが必要な理由が理解できていないので、教えていただきたいということです。
同様に、例えば、10ページの問10も新設で、看護職員の状況、退職者数とか新規採用予定者数、これも看護の受給その他の問題では大変重要な問題だということは私も理解していますが、この入院医療分科会の調査として、これを何らかの形で診療報酬等に反映させるということで、どういう目的なのかと、つまり、設問の必要性という点で教えていただければと思います。
○尾形分科会長
新設の問の趣旨についてでございます。事務局、どうぞ。
○森光医療課長
問4のシステムの導入状況等についてということなのですけれども、これは実は、厚生労働省全体として、データヘルスの改革という形の中で、特に地域における医療情報の共有等を目指した工程表をつくって動いておるところでございます。そういう意味で、特に問4のシステム状況の最後のところ、医療情報ネットワークなどにおいて電子カルテなどの患者情報の開示をやっていますかということが入っているかと思います。こういうことを進めていこうというのが全体で動いておりまして、病院から地域に患者を戻す際に、こういうシステムを使った情報の共有が生かされているのかどうなのかというところを見させていただくことで、次のデータヘルスの改革が2020年に動くことを予定しておりますので、その前段階として、その情報を少しいただきたいと考えておるところでございます。
○尾形分科会長
今の関連ですか。牧野委員。
○牧野委員
今の関連で、実は、電子カルテにしろ、オーダリングにしろ、連携のネットワークシステムにしろ、病院にとっては、お金を生まないけれども、設備投資としては結構大変なものがあります。これが、例えば、地域連携に役立つ、退院支援に役立つ、そういったデータが出てくれば、これから先、病院に対する経済的な支援が変わってくる可能性がある。ですから、ぜひともこの点は調査していただきたいと思います。
○尾形分科会長
関連ですか。石川委員、どうぞ。
○石川委員
それは大事なことだと思うのですけれども、2択ではなくて、今後やるつもりがあるとか、それもあったほうが私はいいと思っているのですよ。実は、このシステムのところだけではなくて、例えば、退院支援の職員がいる、いないだけで2択になっているでしょう。実際には人がいなくて、今後は置きたいとか、今後の動的な見込みみたいなものも本来は質問するべきかなと思うのですよ。せめてシステムのところは、今、課長がおっしゃったような思いがあるのだったら、ぜひ3択ぐらいにしていただいて、やる予定があるとか、やりたいとか、そういうことにしたほうがいいのではないかと思います。
○尾形分科会長
どうぞ、課長。
○森光医療課長
御指摘ごもっともだと思いますので、少し検討させてください。
○尾形分科会長
どうぞ。
○石川委員
もう一回、確認なのですけれども、毎回、毎回、神野先生と私がうるさく言うところなのですけれども、もう一回、教えてもらいたいのですけれども、26ページの1-2と1-3、それから、飛んで63ページの1-2と1-3ですけれども、これはある時点から遡った7日間で見るのですけれども、前の事務局がすごくいい判断をしていただいて、医師による診察、判断を含むというのはすごく上手だと思うのですね。しかし、見直しというのは判断ではないのですか。1-3の医師による指示の見直しというのは、診察をして判断をしたのではないですか。だったら、1-2と1-3は重複した問だと思うのですね。それぞれに対照しているから。1-1の01と1-3の01は、診断して判断したから見直しがほとんど必要ないとなるのではないかと思うのですけれども、ここの違いを教えてもらいたいのです。書く人はすごく迷いますよ。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○事務局
1-2と1-3につきましては、前回の2年前と同じ設問にしているところではございます。ただ、1-3は、その結果を積極的に何か使っているかということに関しましては、いろいろ御意見を踏まえまして、今回、1-3を削除するということも、事務局として特段どうしてもというこだわりを持っているところではございませんので、ここでの御意見を踏まえて、1-3は不要ではないかということであれば削除でよろしいかと思っております。
○尾形分科会長
池端委員、どうぞ。
○池端委員
これに関しては、私どもも昨年度の改定で適宜お話しさせていただいたのですけれども、要は、1-3は、療養病床は医師の指示の見直しがほとんどない、何も医療をしていないのではないかと言われて、この問そのものがおかしいということで、実は1-2の問を出していただいたのですけれども、ただ、前々回の調査と整合性を図る意味で一応両方残そうということで前回は決まって今回来たと思うので、必要とするのなら残してもいいのではないかと私自身は思っています。いかがでしょうか。
○尾形分科会長
少し意見が割れているようですが、ほかの委員の方はいかがですか。松本委員、どうぞ。
○松本委員
全般的な話になりますけれども、今日、各委員から調査項目に対し、これはどうだ、これはどうだと質問がありまして、それを修正して実際調査したとしても、現場ではいろいろな考え方があるので、医療機関からいろいろな問い合わせがあると思われます。そのときの問い合わせの窓口とかは設けるのでしょうか。問い合わせの窓口を設けることによって回収率は上がってくると思いますし、より有効回答率が高くなると思いますので、その点についてお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○尾形分科会長
事務局、いかがでしょうか。
○事務局
調査内容に関する問い合わせのコールセンターはこちらで設けることを予定しております。
○尾形分科会長
山本委員。
○山本分科会長代理
今、池端委員から、1-3は前回、前々回とあってという、整合性という点が御指摘ありましたけれども、実際に2回続けてとってみて、変化があるなり、それが行政の資料として有効であるか、そこを考えないと、このデータあったけれども、何も使わないよねということであれば、そっちの検証をまずするほうが重要なのではないかと思いますが、そこはいかがでしょうか。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
事務局でございます。
従前、こういった趣旨の設問に基づいて、いろいろな御議論とか評価をいただいたという経緯はもちろんございます。直近、ここの設問に特化して何か議論いただいたとか、これに基づいて何かしらの評価をお願いしたということは、少なくとも前回の中ではないところでございますので、使っているか、使ってないかといえば、使っているところでございますが、積極的にこれがなければ困るかということに関しましては、そういう設問ではないという認識でおります。
○尾形分科会長
いかがでしょうか。ほかの委員の方。1-3のところで。田宮委員、どうぞ。
○田宮委員
調査票のことですけれども、幾つか。1つは在宅復帰率という言葉、ごめんなさい、違う話ではないのね。
○尾形分科会長
1-3を先にまとめてしまいたいと思います。
○田宮委員
失礼しました。
○尾形分科会長
どうぞ。
○牧野委員
今の1-2、1-3に関連したことで、私は今回から初めて出てきているので、この調査の設計に関しては過去の議論はわかりませんけれども、今の議論を聞いていて、1-2、1-3の両方あることは、私自身も確かに必要ないのではないかと。1-2に統一してしまって、1-3はこの際省いても何ら問題はないかなと思います。
○尾形分科会長
よろしいでしょうか。それでは、1-3は必要ないのではないかという意見が多いように思います。その辺も踏まえて検討したいと思います。
それでは、それ以外の部分について、済みません、お待たせしました。田宮委員。
○田宮委員
失礼しました。「在宅復帰率」という言葉なのですけれども、いろいろなところに、質問に出てくるのですけれども、これは「病床連携率」とかに直したような経緯があったかと思うのですけれども、実際の自宅ではないわけですね。だから、言葉のことですけれども、これからの連携とかいうことを大事に聞くときには、正しい言葉を、7対1の基準のときに自宅復帰、決して自宅ではないので、「病床連携率」とした議論が、どこかの設問によって違うかもしれないのですけれども、確認いただいたほうがいいかなというのが1つ。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
事務局でございます。
御指摘のとおり、急性期に関しましては、御指摘の用語に変えておりますので、それと平仄を合わせる形で表記は変えさせていただきたいと思います。
○田宮委員
そうですね。あとは細かいことですけれども、「治癒軽快」と「寛解」というのが2つ出てくるところと出てこないところがあるので、わざわざ、がんとか、そういうために寛解というのを入れる意義があるなら入れてもいいのですけれども、余りなさそうな感じがするので、治癒軽快だけでもいいのかなと思っています。
それから、もう一つ、28ページの1-3-1とかの、どうして退院できないかというところですけれども、サービスを利用したくないとか、そこの施設サービスに対する抵抗のような質問がないので、どうしても社会的入院は昔から施設に対する抵抗が、今は大分なくなりましたけれども、まだいらっしゃらないことはないので、それでたまっているというのがあると思うので、施設を利用したくないとか、そういうのを一個考えていただければと思います。
以上です。
○尾形分科会長
御意見として承っておきたいと思います。
済みません、お待たせしました。武井委員、どうぞ。
○武井委員
私も意見としてなのですが、6ページと40ページ、76ページにある身体拘束等の行動制限を最小化する取り組みの実施状況についてというところなのですが、この設問を見ると、とても抽象的で答えにくくて、例えば、具体的に言うと、3番の最小限にするためのケアの見直しを定期的に実施しているとあるのですが、病院によって結構差があると思います。例えば、毎日やっているところもあれば、3日に1回やっているところもあればという、その状況を踏まえての定期的なのかどうなのかというところなのです。実はこの看護補助配置加算の要件のところに、取り組み内容については、療養病棟入院基本料の例によるという一文があります。なので、この設問内容をその要件を参考に修正したらどうかと思います。例えば、定期的も、そちらの要件には1日1回と明記してありましたので、その要件を参考に修正していただければと思いますので、御検討をお願いします。
○尾形分科会長
ほかはいかがでしょうか。どうぞ。
○井原委員
いろいろな意見が出ましたけれども、2点ほど、私の立場から意見があるところがあります。
1点は、今、「治癒・軽快」と「寛解」とは1つでいいのではないかという御意見があったのですが、「治癒・軽快」については、旧DPC委員会の先生方は「治癒」と「軽快」をめぐって延々と議論した記憶があるものですから、「治癒」と「軽快」の判断は、外科的疾患、内科的疾患で大変難しい点があると思います。しかし、「寛解」というのは、「治癒・軽快」とは病態が違うと。DPCでも「治癒・軽快」と「寛解」とは分けて考えていますし、ここはあっていいのではないかと思います。
それから、先ほどの奥委員のご意見は大変よく理解できたのですが、1つだけ、認知症のところなのですけれども、認知症の有無という設問であれば、委員の御指摘はわからなくもないのですが、これは認知症の診断の有無と。その下はBPSDの有無となっているのですけれども、上は認知症の診断の有無となっていますから、これはきちんと認知症を診断できるドクターがいる施設で認知症を診断できたのだという場合にはありにマルをすればいいですし、認知症がないということであればなしであるし、専門病院等でそういうことを判定する医師がいないので、正式な診断はきちんと受けてはいないのだということであれば、不明とも言えると思うのですけれども、その場合には3番にマルをすればいいのであって、診断がきちんとなされたかどうかということの設問であるならば、私はこの回答の3択で特段迷うことはないだろうと。認知症の有無という設問であれば、確かにこの回答案は迷うところがあると、私は個人的にはそのように思います。
○尾形分科会長
どうぞ、池田委員。
○池田委員
確かに設問はそのとおりなので、選択肢を認知症の診断あり、認知症の診断なし、そして3つ目をどうするかですね。受けていないというのは、結局、診断してもらったけれども、認知症とは診断されないという意味にも、つまり、認知症の診断なしにも読まれてしまうから、3は認知症の診断自体を受けていないというか、機会がなかったということなのでしょうから、いずれにしろ、選択肢を問題文に合うように変えていただくほうが誤解が少ないかなとは思いました。
○尾形分科会長
井原委員、どうぞ。
○井原委員
わかりました。では、認知症の判定ができていないという形の回答ならば、迷いは少ない。
○奥委員
「受けていない」のとり方なのだと思うのですけれども、池田委員のおっしゃってくださったように、認知症の診断を受けにいったけれども、受けていないのか、認知症と言われなかったとか、いろいろ迷うと思ったのです。なので、あり、なし、わからないのほうがいいかなと。
○山本分科会長代理
だから、診断を受けている機会があったかどうかを聞きたいのか、認知症があるかないかを聞きたいのか、それを明確にすればいいのですね。
○奥委員
おっしゃるとおりです。
○尾形分科会長
では、事務局。
○事務局
事務局の想定としてみれば、受けているか、受けていないかよりも、あるかないかを知りたいという設問でございます。
○尾形分科会長
では、ここはちょっと表現を考えましょう。
ほかはいかがでしょうか。牧野委員、どうぞ。
○牧野委員
認知症のありなしを知りたいという気持ちはよくわかるのですが、実際の病院の中で見ていると、これは結構難しい問題があります。例えば、今、結構いろいろな施設から直接入院してくる方がいる。そういった方は認知症のお薬を飲んでいる場合が結構あるのですよ。では、それが全部ちゃんとした診断を受けて使っているかというと、必ずしもそうではない。ですから、認知症かどうかということ自体も、突き詰めていくと非常に難しい問題があります。どこかでえいやっと線を引くしかないのだと思うのですね。例えば、認知症の薬を飲んでいる、飲んでいないで分けるのか、飲んでいないけれども、怪しいぞというのも加えるのか、多分、そんなことでしか判断できないのかなという気はしています。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
事務局でございます。
厳格に言えば牧野委員のおっしゃるとおりかと思うのですけれども、やはりここは記入いただく方に厳格性がどこまでかというのを御判断いただきたいと思っております。記載に当たりまして、こちらとしてどういう設問の趣旨かということについて記載要領の中で明確にして、それを判断するに当たっては、記入者に委ねることになろうかと思います。
○尾形分科会長
よろしいでしょうか。今の点ですか。
○神野委員
その下のBPSDとかせん妄は診断の有無ではないのですね。そうすると、そこと整合性を合わせれば、もし認知症があるなしだけでしたら、診断がなくても確信があれば認知症ありではないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。
○尾形分科会長
確かに、やや整合性がとれていないようですので、その辺も含めて検討したいと思います。
どうぞ。
○池田委員
それと少し関連あるのですが、入院患者の基本情報を聞く、23ページのところですが、紙の調査票はこのまま印刷されていくという認識でいいですね。そうだとすると、併存症とか続発症を書く欄が、多分、1つしか書けないかもしれないのですけれども、そういうことになるのかということと、もしここが複数書けるようだとすると、認知症という病名はここに併存症なので書かれることもあるような気がしまして、認知症という病名が確定しているかどうかを聞きたいのか、それとも、その方に認知機能の低下があって、病棟の中で手がかかるというか、非常に見守りが必要だということでの認知機能の状況を聞きたいのか、それがどっちなのかなと思いました。今、診断名として確定診断がついているかどうかを聞くようになっているわけですが、そうすると、多分、併存症のところにそれは書かれるべき病態かもしれないし、もしかしたら、これ以外にマニュアルがあって、病名を幾つまで書くとか、レセプトにあるようにずらっと書くのかとか、ここの書き方も含めて教えていただきたいと思います。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
事務局でございます。
まず、23ページの調査票が紙でいく場合はこのままかというのは、このままでいくところでございます。05、06がこれでは書けないというところは、どういう修正ができるか検討したいと思います。
認知症に関しまして、併存症、もしくは続発症のところで、確実に認知症をお持ちの方が記載されるということであれば、ここである程度、数の制限はあろうかと思いますが、代用できる可能性はあろうかと思いますが、逆に認知症をお持ちかどうかということは特出しで聞きたいという趣旨で別問を立てているところではございますので、05、06でほぼ代用できるという見込みがあるのであれば、そういう対応もできるかと思いますが、どちらかとしましては、認知症に特化した設問で患者の状況を把握したいという趣旨ではございます。
○尾形分科会長
よろしいでしょうか。今の点ですか。どうぞ。
○林田委員
別件で、かなり前の議論に戻ってしまうのですけれども、池田委員がおっしゃられた10ページの問10の看護職員の件なのですけれども、これを議論していると時間の問題もあると思うので、あくまでも意見として述べさせていただきたいと思っているわけですけれども、本調査は基本料等の評価体系の見直しの影響が一つの目的かなと考えておりますので、そうすると、今回、急性期の一般入院基本料ということで、前は7対1と10対1という形で大きく分かれていたものが、基本料1、2、3と、そういう形で幾つかの段階ができたと。特に1と2に関しては、もちろん看護必要度の値にもかなり影響していますけれども、基本的には、どちらかというと看護職員のほうが非常に影響しているのかなと考えています。ですので、看護職員の数が今後どういう形になるのか、あるいはどういう予定にされているのかは影響として見るに非常に重要なことかなと思っていますし、今後、例えば、どういう動向になっていくのか、予測因子とまでは言いませんけれども、そういう形になると思いますので、ぜひこの設問を残していただきたいと考えております。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
ほかにもまだ御意見あるかもしれませんが、時間の関係もあるので先に進みたいと思います。また後で戻っていただいても結構ですが、とりあえず、調査票のC・Dにつきまして、御質問、御意見を承りたいと思います。
池端委員、どうぞ。
○池端委員
ありがとうございます。Cの施設票、病棟票、個人票、それぞれ1つずつ、御意見と御質問をさせていただきたいのですけれども、まず、全体を通じて、これはA票も含めてですけれども、身体拘束とACPの項目を、今回、多分、医療保険がらみのこういう調査では初めて入れていただいたことについては、私どもとしても願ったりだと思いますし、ぜひこれが何か生かせる形にしていただければと思っています。
まず、76ページですけれども、先ほど武井委員からもお話ありましたけれども、身体拘束に関して、項目を少し見直してはということで、これはまた御検討いただければと思います。当然、急性期病院にとって身体拘束というのはリスクマネジメントのかかわりで非常に難しい点もあろうかと思いますけれども、少なくとも療養病床をうたっている病院に関しては、介護療養型との整合性も含めて、身体拘束の抑制についてはかなり進んでいると思います。たまたま看護補助加算をとっている病棟にだけ聞いているのですけれども、できれば療養病床に関しては全ての病棟で聞いていただいて、現状、どういう体制があるかということを、我々、療養病床側もそういうことをどんどん発信していくのが慢性期病棟の役割だと思いますので、全病棟に聞いてもいい時期かなという気がしているので、また御検討いただければと思います。
それから、もう一点は、病棟票に関してですけれども、ACPの設問が、例えば、C票で言うと95ページに、01、02、03と3つありますが、この聞き方だと、少なくとも今回要件化されたAPCに関しては、当然ながら本人が意思確認できれば01になって、確認できなければ02、それでも難しい場合は03ということで、全て、これを考えることがAPCの基準に沿った考え方になるので、これをマルつけることに意味があるかどうかという気がするのですね。むしろ、今、療養病床なら療養病床で入ったときに、01が何割いるか、02が何割いるか、03が何割いるか、そっちのほうが使えるデータになるかと思います。これを聞くのは、この3つの要件をちゃんとやっていますねとマルをつけるだけのことになってしまうので、後でデータを使うときに、どういう目的で使えるかを考えると、少し御説明の仕方を変えてもいいのかなという気がしましたので、これは意見として言わせていただきます。
最後、3点目ですけれども、入院費患者票に関して、99ページ、これは共通ですけれども、特に先ほどもちょっと話題になった主病名の01から06の書き方ですけれども、療養病床の中でデータ加算をとっているところはこういうやり方になれていますが、まだまだデータ加算をとっていない療養病床も多いので、できれば医療資源2とか、併存症でどういう病名を入れたらいいかがわかりにくいと思うので、療養病床に関しては少し丁寧に書き方について説明を入れていただけるようお願いしたいと思います。
以上です。
○尾形分科会長
御意見として承りたいと思います。
ほかはいかがでしょうか。松本委員、どうぞ。
○松本委員
療養病床については、患者の病状がよくわからないままこれまで議論されてきました。今回の調査で、Cの入院患者票のところなどでは、意識障害の有無、嚥下調整食の必要性、ADL区分の評価結果、褥瘡に関する危険因子の状況などについて、かなり詳しく調べるので、これらの患者の病状を把握したうえで議論すること資すると思います。調査票を回答される医療機関は大変だと思いますけれども、事実データに基づいて議論するために、非常にいい調査票だと思います。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。石川委員。
○石川委員
先ほど言った医師の判断の問題はCにもDにもありますので、よろしくお願いします。
○尾形分科会長
わかりました。
田宮委員、どうぞ。
○田宮委員
大きい話になるかもしれませんが、ちょっと気になっているのですが、地域医療計画との関係とかはどうなのですか。片や、そっちもすごい議論になっていて、病棟をどう変えるかとかいう話になっているので、そのことを検討しているかということは全く切り離して、せっかくこういうアンケートをするので、現場の方はいかがか、ちょっと難しい点かもしれないですけれども、全く離れているとどうなのかなと、ちょっと気になっています。
○尾形分科会長
木下さん、お答えありますか。
○事務局
事務局でございます。
委員御指摘のように、地域で、調整会議の中で、各医療機関が今後、2025年に向かってどうやっていくのかという議論をいただいているところでございます。今回の設問の中にも、今、算定している病棟を将来どういう病棟に切りかえますか、またその理由は何ですかという設問は全ての中に入れさせていただいておりますので、地域との整合性というところまでは聞けていないところでございますが、各医療機関が今後どの方向で、今、急性期をとっているのが引き続き急性期をやるのか、もしくは回復期とか、地域包括ケアに転棟する意思がありますか、またその理由は何ですかということで、各医療機関の御意向につきましては把握しているところでございますが、地域全体との整合性がとれているかという趣旨の設問は入れていないところではございます。
○田宮委員
ごめんなさい、計画の変更の理由は聞いていましたかしら。理由というのはこの中にありますか。私、見落としているかもしれません。どういう方針ですかというのはあったような気がするのですけれども、どうしてそう思っていますかみたいのは、ごめんなさい、あったかもしれません。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
通しのページでいきますと77、78ページあたりを見ていただきますと、まず、77ページで、今、算定しているのは何ですかということと、今後の意向、転換しますか、減らしますか、ふやしますかというのを聞いておりまして、さらに7-1-1では転換先を細かく、介護施設もお尋ねしておりまして、さらに理由としまして、78ページ、検討している理由は何ですかということはお尋ねしておりますので、各施設がどちらの方向を向いて取り組みをされているかということはある程度とれるかなと思っております。
○田宮委員
02で、より地域のニーズに応えることができるというのもありますね。この辺がもしかしたら。
○事務局
そのように考えています。
○田宮委員
わかりました。ありがとうございます。
○尾形分科会長
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、最後に、調査票のE・Fについて、御意見、御質問を承りたいと思います。どなたからでもどうぞ。
松本委員、どうぞ。
○松本委員
ありがとうございます。保険料だけ納めて医療サービスが受けられないということでは困りますので、医療資源の少ない地域における保険医療機関の実態をよく把握し、よく考える必要があります。そういう点においては、新たな調査項目として追加した今回のE・F施設調査票については回収率を特に高くするように努力していただきたいと思います。
以上です。
○尾形分科会長
御要望として承っておきます。
ほかはいかがでしょうか。あるいは前のほうに戻っていただいても結構です。全体を通じてでも、何かお気づきの点があれば承りたいと思います。
松本委員、どうぞ。
○松本委員
ありがとうございます。全般的な話ですけれども、今回の調査は、平成30年度診療報酬改定に係る答申書附帯意見に基づいて、調査項目や調査票についてよく考えられております。また、患者票についてはいろいろ御意見がありますけれども、そういう点を修正しながら、よりよいものにしていけばいいと思います。特に支払側としては、急性期一般入院医療や地域一般入院基本料等の評価体系見直しの影響や、療養病棟入院基本料等の慢性期医療に係る評価の目安等の影響について非常に関心を持っているところであります。ただ、経過措置が設けられていますので、今年度の調査だとある程度限界があるでしょうが、この部分については来年度も調査があるということで、適切な調査ではないかと思っております。また、調査のスケジュールにつきまして示されておりますけれども、事務局の案でよろしいのではないかと思っています。
以上です。
○尾形分科会長
ありがとうございます。
事務局事務局事務局事務局 ほかはいかがでしょうか。どうぞ、池端委員。
○池端委員
では、全体的なことで、冒頭、少しお話をしたのですけれども、今回、2020年に向けての改定の最初の入院医療等の調査・評価分科会ということで、一応、確認をしておきたいのですけれども、前回、前々回から、療養病床の医療区分に関しては、10年以上たって制度疲労もあるので抜本的な改革をということがそのたびに出てはいましたけれども、前回の改定の医療設計の段階で、医療区分1と2、3はきちんと整合性がある。ただ、2、3は、データを分析しても重症度がちょっと違う、段階的になっていないねという資料も出てきたところで、2020年の次の改定に向けて、医療区分の抜本的改正というか、抜本的な見直しをやるおつもりが今回、医療課にあるのか、それとも、これは少しずつの微調整で次もいくのか(をお伺いしたい)。というのは、きょう、この段階で決めないと、次のときではもう時間がないからということで、また先延ばしになってしまうので、医療区分に関しては基本的に整合性が保てるので、このまま当分いきますということなのか、そろそろ結論を出していただかないと、療養病床を持っても、またがらっと変わるのではないかとおびえた先生方もたくさんいらっしゃるので、もし結論出せなければ出せないで結構ですけれども、現時点での医療課としてのお考えがあれば聞かせていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。
○尾形分科会長
医療課長。
○森光医療課長
今すぐにここで御返事はなかなか難しいところであるかとは思います。ただ、特に矛盾があれば変えざるを得ないと思いますし、変えるための検討をしなければいけないと思っていますが、一応、これまでの経緯を聞かせていただいたところでは、大きな矛盾はなかったと。特に抜本的に見直せという御意見はあったけれども、データを見たところでは大きな矛盾はなかったということでした。今回、もし何かするのであれば、そこの辺について、より適切なものがあるという御提案ですとか、そういうものがあれば広く受け付けたいと思っておりますけれども、今のところ、抜本的に何かを変えるということで検討しているものはございません。
○池端委員
ありがとうございました。
○尾形分科会長
よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、ほかに御意見、御質問等もないようですので、本件にかかわる質疑はこのあたりにしたいと思います。
本日は大変貴重な御意見を多数承りました。本日の議論を踏まえまして、事務局とも相談し、必要な資料の修正を行った上で、中医協診療報酬基本問題小委員会に報告したいと思います。
また、具体的な修正点については、必要に応じ、個別に御相談をさせていただきたいと思いますけれども、全体の文言等については、私に御一任いただけますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○尾形分科会長
よろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、そのように取りはからわせていただきます。
本日の議題は以上でございます。本日御議論いただいた内容につきましては、今、申し上げましたように、11月上旬に開催される予定の中医協診療報酬基本問題小委員会に報告させていただきます。
それでは、次回の日程等について、事務局からお願いいたします。
○事務局
事務局でございます。
次回の開催につきましては、現時点では日程等、未定でございますが、日程が決まりましたら改めて御連絡させていただきたいと思います。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
それでは、「2018年度第2回診療報酬調査専門組織(入院医療等の調査・評価分科会)」をこれにて終了させていただきます。本日はお忙しい中、大変長時間にわたりまして熱心な御討議ありがとうございました。

 

 

(了)

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