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2018年7月12日 平成30年度第1回入院医療等の調査・評価分科会・議事録

○日時

平成30年7月12日
10:00~10:49

 

○場所

TKP新橋カンファレンスセンター ホール2A

○出席者

【委員】

尾形分科会長、山本委員、池田委員、池端委員
石川委員、井原委員、奥委員、川上委員、神野委員
菅原委員、武井委員、林田委員、牧野委員、松本委員
武藤委員
 

【事務局】

医療課長、企画官他

○議題

1.入院医療費等の調査・評価分科会の設置等について
2.平成30年度入院医療等の実態調査について

○議事

○事務局
それでは、定刻になりましたので、ただいまより、「平成30年度第1回診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会」を開催いたします。
分科会長が選出されるまでの間、事務局が司会を務めさせていただきます。私、厚生労働省保険局医療課、中谷と申します。よろしくお願いいたします。
それではまず、本日御出席の委員を御紹介させていただきます。五十音順で、席次表の順で御紹介いたします。
まず、国際医療福祉大学医学部公衆衛生学教授、池田俊也委員でございます。
医療法人池慶会理事長、池端幸彦委員でございます。
日本医師会常任理事、石川広己委員でございます。
社会保険診療報酬支払基金医科専門役、井原裕宣委員でございます。
九州大学名誉教授、尾形裕也委員でございます。
聖路加国際大学看護学研究科准教授、奥裕美委員でございます。
浜松医科大学医学部附属病院教授、川上純一委員でございます。
法政大学経済学部教授、菅原琢磨委員でございます。
社会医療法人財団慈泉会相澤東病院看護部長、武井純子委員は少しおくれて御出席の予定です。
産業医科大学病院医療情報部部長、林田賢史委員でございます。
旭川赤十字病院院長、牧野憲一委員でございます。
健康保険組合連合会参与、松本義幸委員でございます。
国際医療福祉大学大学院教授、武藤正樹委員でございます。
国立大学法人千葉大学医学部附属病院長、山本修一委員でございます。
なお、本日は、神野委員、田宮委員が御欠席となっております。
続きまして、議題1の入院分科会の設置につきまして御説明させていただきます。
本日、ペーパーレスですが、資料番号の入-1-1を御用意ください。「診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会の設置について」という資料でございます。
まず、1番の「目的」としまして、「平成30年度診療報酬改定における中医協答申書附帯意見」において、入院医療については「入院医療機能のより適切な評価指標や測定方法等、医療機能の分化・強化、連携の推進に資する評価の在り方について引き続き検討すること」「より適切な評価に資するデータ提出項目の追加やデータ提出を要件化する対象病棟の拡大等について引き続き検討すること」とされ、また、DPC制度につきましては、「DPC制度以外の入院医療とともに、DPC制度の適切かつ安定的な運用について、引き続き検討すること」等とされておりますことと、さらに本年の5月23日の中医協総会で、従前のDPC評価分科会と入院医療等の調査・評価分科会という2つの分科会を再編・統合することにつきまして了承を得たということで、今回新たに、名称は一緒ですけれども、入院医療等の調査・評価分科会ということで、こちらの分科会で、今後はDPC/PDPSについても議論するという形での改めての設置ということになってございます。
資料の2番「検討事項」ですけれども、検討内容としましては、そういう意味で、まず(1)DPC/PDPS等を含む入院医療の診療報酬に関する技術的検討。それから(2)は、DPC固有の話としまして、DPC(診断群分類)、また医療機関別係数等のこと、それから(3)、両方にまたがることとしては、データ提出加算の内容ということで、特に医療ニーズやアウトカム等の指標等に関することです。あと(4)はその他ということで、入院医療の診療報酬に関する技術的な検討に際して必要な事項をこの分科会で検討するということがこの分科会の役割となってございます。
委員構成は先ほど御紹介させていただきましたが、資料、2ページ目の一覧のとおりとなってございます。
4番、「運営」につきましては、別添2の診療報酬調査専門組織運営要綱のとおりということで、3ページ目におつけしておりますが、第1条の(所掌事務)につきまして、この第1条の各項それぞれに分科会を設置してございますので、これまで第1項と第2項でDPC、入院医療ということで2つになっておりましたが、今回、再編統合いたしましたので、第1項にまとめるという形での修正を行っております。
続きまして1ページ目へお戻りいただいて、4番、「運営」の(2)でございますが、「なお、技術的な検討に必要な調査研究に関わる事項の作業については、分科会を構成する委員のうち、分科会長が指名する委員がその作業を行う」ということで、こちらにつきましては、入-1-1参考1をごらんください。5月23日の中医協総会の資料でございます。入-1-1参考1の1ページ目、下の部分に図示しておりますが、これまで2つの分科会、それぞれ独立した分科会でございましたが、今回再編・統合するということに伴いまして、さらに技術的な事項の調査研究に関する部分について2つのワーキンググループを設置するということで、このことも含めて中医協総会で了承を得ておりますので、ワーキンググループにおける作業を行う委員については分科会長が指名するということを運営要綱に追記させていただいております。
以上がこの入院分科会の設置に関する資料の御説明になります。
質問等、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
そうしましたら、続きまして、分科会長の選出を行いたいと思います。先ほどの入-1-1の資料の3ページ目に運営要綱がございますが、その第3条の2の規定に基づきまして、分科会長の選出については、委員の中から互選により選出するということになっておりますので、どなたか御推薦ございませんでしょうか。
武藤委員、お願いいたします。
○武藤委員
従前のこの入院医療分科会の分科会長、私、過去6年ですかね、3回の改定にわたって務めさせていただきました。これまで分科会長としての経験も踏まえまして、新たに再編・統合されました入院医療分科会の分科会長を推薦させていただきたいと思います。
御承知のように、診療報酬と医療政策、大変関係の深いものと思います。この分野、特に医療政策の分野で大変豊富な御経験のある尾形委員にお願いしてはどうかと思いますので、お諮りいたしました。
以上です。
○事務局
ありがとうございます。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○事務局
ありがとうございます。それでは、尾形委員に分科会長をお願いいたします。尾形委員には、分科会長の席への御移動をお願いいたします。

(移 動)

○事務局
それでは、分科会長から一言御挨拶をお願いしたいと思います。尾形分科会長、お願いいたします。
○尾形分科会長
ただいま、図らずも分科会長に選任されました尾形でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
先ほどお配りいただいた資料によると、診療報酬調査専門組織は、診療報酬体系の見直しに係る技術的課題に関し専門的な調査及び検討を行うということが書かれております。今回、先ほど御説明があったように、2つの分科会が統合されて新たな分科会になったわけですけれども、実質的に入院医療全般を対象とするということで、大変重大な責任があると認識しております。
もとより微力ではございますけれども、皆様の自由闊達な御議論が進みますよう務めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
ありがとうございました。
それでは、以後の議事進行を分科会長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○尾形分科会長
それでは次に、運営要綱第3条の4に基づきまして分科会長代理の指名を行いたいと思います。私としましては、DPC評価分科会の分科会長であられました山本委員にお願いしたいと思います。山本委員、よろしいでしょうか。
(山本委員 首肯)
○尾形分科会長
ありがとうございます。それでは、山本委員、分科会長代理の席への御移動をお願いいたします。

(移 動)

○尾形分科会長
それでは次に、分科会とともに設置される作業グループの議題に移りたいと思います。事務局から資料の説明をお願いします。
○事務局
それでは、お手元に入-1-2「作業グループにおける当面の作業(案)」という資料を御準備ください。こちらの作業グループにつきましては、先ほど、5月23日の中医協総会の資料の中で御説明させていただいたグループになります。名称につきましては、作業を行うという内容がより明確になりますように、作業グループという名称とさせていただいております。
この作業グループ、2つございまして、それぞれ、DPC/PDPS等作業グループと診療情報・指標等作業グループという2つの名称で設置をさせていただきたいと思っております。まず、当面の作業につきまして、この親会といいますか、この分科会の中で整理しておく必要がございますので、この入-1-2の資料で御説明させていただきます。
2番、(1)の「DPC/PDPS等作業グループ」というところをごらんください。1)としまして、「DPC/PDPSの運用に関する事項」ということで、これはDPC制度の固有の内容ということで、1つは、医療機関別係数につきまして、今回、診療報酬改定で行いました内容も含めまして、そのフォローアップを行っていただくということでございます。
参考資料が入-1-2参考でございますが、参考資料の4ページ、5ページあたりになります。参考資料をまた後ほど少し御説明させていただきます。
もう一つの運用に関する事項としては、DPC/PDPSの対象病院の要件についてということで、これも前回改定の際に、課題の中で引き続き検討するということになっておりました内容で、例えば平均的な診療実態から外れている医療機関の取扱いをどうするかといったようなことになります。
続きまして、「2)DPC退院患者調査に関する事項」でございますが、これは参考資料で言いますと6ページから8ページの部分になりまして、DPC退院患者調査における報告内容、どういう内容を報告するかということと、あと病院情報の公表の取組ということで、こちらもDPCの医療機関別係数の中で定めている病院情報の公表の内容をどうするかといったことがございます。
3)はその他関連事項ということでございます。
次に、「(2)診療情報・指標等作業グループ」についてでございます。1)としましては、診療実績データ、ここではDPCデータということですけれども、DPCデータというとどうしてもDPC病院だけと感じてしまうということもございますので、あえてここでは診療実績データと呼ばせていただいております。そうした診療実績データの分析に関する事項がまず1つ目の検討事項です。
具体的には、この診療実績データ等を活用して、医療内容の評価指標や指標測定のための手法に関する調査研究や分析を行うというのが1つ目です。参考資料の9ページから23ページあたりが関連の事項となっております。
それから、2)としては「データの利活用のあり方に関する事項」ということで、これは先ほどのDPC作業グループのほうの退院患者調査にも関連するのですが、特に今回の改定では、診療実績データを提出する病棟の種類が拡大しました。これはこれまでの一般病棟や地域包括ケア病棟に加えて、回復期リハビリテーション病棟や療養病棟が追加になったということですけれども、それらの病棟については、今まで、主には急性期の病棟を主眼に置いた病棟機能に関連するデータが報告項目でしたが、回復期リハビリテーション病棟や療養病棟が追加になりましたので、それに合わせた報告項目を追加する必要があるかどうかといったことを整理・作業していただくということを念頭に置いております。
3)はその他関連事項ということでございます。
続きまして、入-1-2参考を少し御紹介させていただきます。2コマ目以降はDPC対象病院の関係で、これはDPC作業グループの関連、参考資料でございます。先ほど御説明した点がまず4コマ目。今回の改定で機能評価係数Ⅱにつきましては、左下の囲みに「現行」とございますが、このうち後発医薬品係数と重症度係数を廃止したり機能評価係数Iに置きかえたりということをしてございます。この改定のフォローアップというのがございます。
それから、病院情報の公表につきましては、ちょっと飛んでいただいて8コマ目でございますが、今現状、この機能評価係数Ⅱの評価の項目の一つとして、こちらにございます【集計項目】1)から7)まで7つの事項につきまして、各病院においてデータを集計して、各病院のホームページで公表するということを行っていただいてございますので、これに関連する事項ということになります。
それから、次の9ページ目、データ提出の様式の見直しということで、これは診療情報指標等作業グループの関連資料になっております。これは今データ提出いただいている項目の主なものでございますが、項目名のところで、例えば一番上、【新】とありまして、SOFAスコアといったスコアが今回新たに提出する項目に追加されているということで、ここにある一覧の中で、【新】とついておるものが新たに追加になっております。
例えば上から7つ目、【新】要介護度とありますが、その下に要介護情報ということで、今回、療養病棟が追加されることに伴いまして、療養病棟については、療養病棟に入院する患者についての要介護度や低栄養情報、摂食嚥下機能というのが追加になっているという改定がございましたので、これらのデータについて、今これから提出していただいているものを実際見ていただいて整理していただくといったようなことを想定されてございます。
以後、少し詳細な資料ということでございます。
あと、13コマ目、これは急性期一般病棟の評価で使っております重症度、医療・看護必要度でございます。大きくA、B、Cと3つの項目がありまして、こちらに関しては、今回改定で右下の該当患者の基準というところを、新たに「B14」「B15」に該当する患者であって、A得点1点以上かつBが3点以上といった基準を追加したりといったことをしておりますので、こちらについての整理ということがございます。
その後は、16コマ目のほうが回復期リハビリテーションの今回新たに追加になった届出病床ですが、約8万床の入院医療の部分が、データ提出が必須になったということでございます。こちらについては18コマ目ごらんください。
回復期リハビリテーション病棟に関しましては実績指数というものを評価に用いておりまして、これがFIM得点の総和と入院日数に関して、1日当たりどれぐらいFIM得点が改善しているかといったことを見ている指標ということでございます。
少し飛んで21コマ目でございますが、療養病棟入院基本料でございます。療養病棟入院基本料は、こちらにありますように、医療区分とADL区分というもので、それぞれ3段階、3×3の9個のマトリックスで点数が設定されておりまして、こちらの指標に関しましての作業ということでございます。
以後、25コマ目以降は、DPC/PDPSが今までなじみのない委員の先生もいらっしゃると思いましたので、制度の概要について参考でつけさせていただいております。
以上、作業グループに関する御説明でございます。よろしくお願いいたします。
○尾形分科会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、御質問等ございましたらお願いいたします。
よろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、作業グループの当面の作業についてはそのように進めるようにお願いいたします。
次に、作業グループの委員の選出についてでございます。本日説明のあったこの分科会の運営規定に基づき、各グループで作業を行う委員は分科会長が指名することとなっております。
作業グループの作業を管理し、作業結果を本分科会に報告していただくという役割を担う作業グループの班長をそれぞれ指名させていただきたいと思います。
まず、DPC/PDPS等作業グループの班長につきましては、DPC評価分科会の分科会長であった山本委員にお願いしたいと思います。また、診療情報・指標等作業グループの班長は、診療報酬や保険医療分野の調査研究に豊富な御経験のある池田委員にお願いしたいと思いますが、山本委員、池田委員、よろしいでしょうか。
(山本委員・池田委員 首肯)
○尾形分科会長
それでは、よろしくお願いいたします。
それでは、今後事務局において作業内容やその他のメンバーを含め、各班長と相談をしながら、具体的な作業を進めるようにお願いいたします。また、検討状況や作業結果につきましては、各班長から本分科会のほうに報告していただくようお願いいたします。
それでは、次の議題であります平成30年度入院医療等の実態調査についてに移りたいと思います。事務局のほうから資料の説明をお願いします。
○事務局
それでは、入-2という資料を御準備ください。「2018年度(平成30年度)第1回入院医療等の調査・評価分科会」とございまして、この2018年度に行う入院医療等の調査についての資料でございます。
まず、3コマ目をごらんください。先ほども申し上げましたが、「平成30年度診療報酬改定に係る答申書附帯意見」の中から、この入院医療等分科会で関係します項目を抜粋したものが3コマ目でございます。1番目は入院医療に関してでございます。それから3番目、調整係数等のことでございます。それから9番目、医療と介護の連携の関係で、有償診療所等といったことでございます。
この答申書附帯意見に係る事項の中で、入院医療等の調査・評価分科会で、今、御説明した項目について調査・検証・検討を行うことが、ここ、誤植があって恐縮ですが、5月23ではなく、4月25日の中医協総会で了承されたということでございます。
以上の項目につきまして、まず具体的に、どういった調査項目を2年間それぞれどう振り分けて行うかということが本日の議題でございます。
4コマ目をごらんください。今の附帯意見の関係の項目につきまして項立てをしております。この4コマ目の資料の2つ目と3つ目の囲みでございます。(1)(2)(3)(4)と、あと(1)(2)(3)、合計7項目ございますが、これらの7項目を2018年と2019年、2カ年で調査を行う。1年間の長期の経過措置が設けられている項目などについては、効果を検証するまでに一定の期間が必要なので、2年間、特に2年目を中心に調査する部分もあると。それから、2018年度の調査で実施するものについても、改定による効果がより明らかになるように、経過措置終了後、具体的には、入院医療については9月末までという経過措置が全体にかかっておりますので、10月以降に調査期間を設定するということになります。
項目は、2018年度につきましては(1)から(4)、そこに掲げている内容。2019年度につきましては、(1)と(3)は2018年度に引き続きの(その2)、(2)につきましては2年目だけという内容になっております。
次に5ページ目をごらんください。スケジュールですけれども、2018年度につきまして、前改定とほぼ同じスケジュールになっておりまして、10月ころまでに調査票を決定して、10月以降に実際実施して、3月以降に調査結果を報告するというスケジュールで、この調査票の決定に際して、またこちらの分科会で調査票の内容を御確認いただきます。
6コマ目、2年目の2019年度の調査についてですが、こちらも改定の議論に間に合うようにということですので、こちらは3月から5月の間に調査票を決定して、6月、7月ぐらいに調査を実施して、9月には報告をして、年末、大体10月、11月上旬ぐらいまでの議論に間に合わせるというスケジュール感になります。
続きまして7コマ目以降、各項目の概要について御説明します。
まず8コマ目。2018年度に行う項目のうちの一つ、急性期一般と地域一般の評価体系の見直しの影響調査(その1)ということで、具体的には、【関係する改定内容】、これは後ほど参考資料がございますが、それについての調査ということで、3つ目の囲み、【調査内容案】という部分が具体的な内容になります。調査対象は、一般病棟入院基本料、これは急性期一般と地域一般、両方を総称しておりますが、一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料等の届出を行っている医療機関に対して、各医療機関の入院料の届出状況、職員体制や重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の状況や各入院料等の患者の状態、医療提供内容、平均在院日数、入退院支援、退院先の状況等を調べるということで、こちら、代表的な項目のみ挙げてございますが、こういった視点でといったことをこの場で御意見いただければと思います。
9コマ目をごらんください。2つ目の項目、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟入院料の関係。こちらも実績に関する評価の組み合わせを行ってございますので、【調査内容案】としましては、それぞれの入院料届出を行っている医療機関を対象に、それぞれの実績に関する医療の提供状況ですとか入院医療における患者の状態等、それら、どのような医療機能をしているかといった項目を調べるということになります。
次の10コマ目、3つ目の項目の療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療の評価ということで、こちらについては、3つ目の【調査内容案】の部分では、療養病棟入院基本料と障害者施設と入院基本料、特殊疾患病棟入院基本料等の届出を行っている医療機関に対して基本項目及び医療機能に関する項目を調査します。
ここでは、(3)の一番最後に「看取りの取組の状況」とございます。これは今回、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等を要件等に組み込んでおりますので、そういった内容をまたフォローアップするという内容を考えてございます。
11コマ目をごらんください。こちらにつきましては、附帯意見に明示的な指摘はないのですが、参考資料の50ページ目で、参考は同じ入-2の資料の50ページ目になりますけれども、「医療資源の少ない地域に配慮した病床数要件の緩和」ということで、今回改定で、医療資源の少ない地域でさまざまな入院の算定要件と緩和できるという特例措置を設けておりまして、この特例措置を受けられる対象がこれまで200床未満の病院と限定されていたのですが、400床未満の病院も新たに追加するということで対象を広げてございます。
また、病床の基準についても、病床数2割不足、または超過しても差し支えないということで、例えば在宅療養支援病院は200床という要件がありますが、医療資源の少ない地域でしたら、例えば240床ぐらい、あるいはそれ以外、200床以上必要というときには、200床を割っていてもこの要件を満たしているものとみなすといった弾力的な運用をするという要件の改定を行っておりまして、これらについてフォローアップをするという趣旨で、先ほどの調査を立てさせていただいております。
以上が1年目の調査です。
続きまして13コマ目にお戻りいただいて、急性期一般入院基本料、地域一般入院基本料の(その2)ということで、これは2年目の調査でございます。基本的には、調査対象それぞれ抽出しますので、ほぼ同様の内容を調査するという案になっております。
14コマ目が特定集中治療室管理料等の入院で、これは2年目だけ調査するということになっておりまして、先ほど少し御紹介したSOFAスコアですとか、そういった項目などを含めまして、それらの治療室の機能に関する項目を調査するということでございます。
15コマ目をごらんください。2年目の調査の療養病棟の関係の調査の(その2)ですが、2年目につきましては調査期間が短くなりますので、対象は療養病棟入院基本料のみということで、あとは同様の医療機能に関する項目を調査するということで考えてございます。
16コマ目をごらんください。回収率の向上については毎回委員の皆様から御指摘を受けているところで、30年度改定の際にも、例えば関係団体に周知をお願いする、あるいはリーフレットを配布する、あるいは調査内容を簡素化するということを行ってまいりましたので、これは今回調査でも同様に行うとした上で、さらにデータ提出でいただく項目も少し増やしたこともありますので、調査票の中の項目を合理化するとか、そういった工夫はさらに続けていくということを考えてございます。
17コマ目以降は今の調査に関係する関連項目を御紹介しておりまして、例えば20コマ目以降は急性期一般入院料の改定ということで、20、21以降はその急性期の関係になります。
あと、改定の概要ということですので、ごらんいただければと思います。
御説明は以上でございます。
○尾形分科会長
ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして御質問等がありましたらお願いいたします。
よろしいですか。せっかくの機会ですので。
○事務局
補足を。
○尾形分科会長
どうぞ。
○事務局
DPCは何を使うのかというのが御説明不足していたので補足しますが、DPCについては、基本的にはDPCデータでかなり詳細なデータがとれておりますので、基本的にDPCデータを用いながら分析等の作業に使わせていただく予定です。
○尾形分科会長
どうぞ、菅原委員。
○菅原委員
ありがとうございます。
今、御説明のあった過去の調査の回収率向上に向けた取組ということで、今回、2017年度調査、大変回収率が上がったということで本当にすばらしいことだと思っておりますけれども、引き続きこのような努力を続けていただくとともに、その回収票がどういった医療機関から戻ってきているのか、サンプリングバイアスが本当に発生してないかどうかについては、さまざまな属性とクロスをかけていただくとか、あと、過去の調査の、戻ってきている病院と今回の調査の戻り方というのをきちんと把握していただく等、引き続き努力いただければと思います。
以上です。
○尾形分科会長
事務局、いかがでしょう。
○事務局
御指摘ありがとうございます。前回も、特に2年目の調査は、患者個票を調査しておりませんので、それで回収率向上につながったのではないかと考えておりまして、なるべく今回もそのような工夫を、項目によるところは当然ありますが、そういった工夫をさせていただこうと思っていますし、サンプリングバイアスに関しましても、病床規模別の分析を全数と比較してみるとか、入院届出のものの全数との比較ということで、そういったことを努力させていただきたいと思います。御指摘ありがとうございます。
○尾形分科会長
よろしくお願いします。
どうぞ、牧野委員。
○牧野委員
データテ提出加算の調査のデータがDPCデータという言い方をされているのですけれども、例えばDPC病院であれば、DPCで診療報酬請求する部分と、あと自賠責ですとか、自費ですとか、労災ですとか、そういった、通常、DPCの請求から外れている部分があるのですね。こういった部分のデータはどう扱われるのか、そこを確認したいのですが。
○尾形分科会長
事務局、よろしいですか。
○堤補佐
事実関係ですけれども、DPCデータは、基本的に詳細な部分というのは医療保険に関係する部分のみが提出されておりまして、そのようなデータは基本的にはDPCデータになっていないということになりますので、以上、事実関係の補足とさせていただきます。
○尾形分科会長
牧野委員、よろしいですか。
○牧野委員
では、DPC病院以外の病院が出しているデータに関しても同じということになりますか。
○事務局
基本的には同じフォーマットでさせていただいているので、扱いは同じです。それはDPCに限らず、診療報酬の点数の全体に係る入院医療の通則として、保険診療の請求等にかかわる対象患者のみとなっておりますので、一応データとしてもそういった形になります。
○尾形分科会長
ありがとうございました。ほかはいかがでしょう。
どうぞ、川上委員。
○川上委員
少し細かい話ですけれども、スライドの8、9、10枚目になります、今年度の調査項目の内容のところです。「調査内容」の(1)を見ると、スライドの8番と10番は「各医療機関における入院料の届出状況」の後に「職員体制」がありますけれども、スライドの9番、地域包括ケアと回復期リハビリテーションの病棟では、その職員体制が書き漏れているのでしょうか。看護職員の配置や病棟薬剤師もいるかなど、入院医療がどのような提供体制で提供されているかとの基礎的情報になると思うので、これらの回復期の特定入院料病棟についても職員体制を調べられると宜しいかと思います。
○尾形分科会長
事務局、いかがでしょう。
○事務局
御指摘ありがとうございます。基本的には病院の基本情報になる部分でございますので、病院と、あと病棟とそれぞれ職員体制というのはなるべく横串で見られるように、地域包括ケア等の調査のほうでも同様に盛り込むようにいたします。ありがとうございます。
○尾形分科会長
ほかはいかがでしょう。
池端委員。
○池端委員
ありがとうございます。
今回、200床以上の病院の療養病床ということですけれども、データ提出加算が義務化されて初めての調査になりますし、今後、将来的には多分、全病床がデータ提出加算という方向に持っていこうという狙いもあるかと思いますので、ぜひ今回、そのデータ提出加算することに対してのいろんな難しかった点とか、あるいは、これだからできてないとか、できなかったとか、そういうことが少しでもあぶり出されるような項目を、チェック項目でもいいですので、提出いただけると今後につながるかなと思うので、要望でお願いしたいと思います。
○尾形分科会長
事務局、よろしいですか。
○事務局
はい、ありがとうございます。
○尾形分科会長
石川委員、どうぞ。
○石川委員
若干牧野委員の御質問にも関係するかもしれないですけれども、3ページですかね、参考で診療報酬調査専門組織運営要綱というのが抜粋で出ております。この中に、先ほどからずっと考えていたのですけれども、「医療機関のコスト」という項目が3番目に書いてあります。(所掌事務)というところですね。「医療機関のコスト」の、これが所掌事務でこの要綱にあるとすれば、この専門組織で一応こういうことについて調査・検討を行うということでございますので、そうすると、今の、例えば保険に関係するものと、それから、保険は介護の分野のほうで病院に負担が出てきたりいろいろするのですけれども、そういった関連だとかいうことで全体像を私たちは頭の中に入れてこういうものを評価していかなければいけないのではないかと思うのですね。
そのように思いながらずっと今までやってきたのですけれども、そういう点についてはどうなのでしょうか。調査で上がってくるのは保険の部分、診療報酬部分だけだということと、私たちの頭の中では、病院の経営だとか、こういったコスト全体を見ていかなければいけない、そういうちょっと乖離があるのではないかなと思っているのですけれども、その辺についてはどうコメントされますでしょうか。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○事務局
御質問ありがとうございます。まず、運営要綱の部分で医療機関のコストとある部分については、これは入-1-1参考2のほうですが、この図の中で医療機関のコスト調査分科会というのがかつて、最近開いてないのですけれども、ございまして、一応そちらで見ていたということです。
御質問の医療機関のコストに関しては、医療経済実態調査が、この同じ参考2の資料でいきますと、調査実施小委員会のほうで調べておりますので、費用等に関しましてはこちらでも調べて全体としては見ているということでございます。
さらに具体個別項目に対してのコスト等を見る必要等があれば、適宜分科会を開くといったような体制、役割分担という形になってございます。
○石川委員
わかりました。
○尾形分科会長
私もかつて、このコスト調査分科会におりましたけれども、最近は全く開かれていない」ですね。
牧野委員、どうぞ。
○牧野委員
牧野です。
今回のデータ提出で精神科の病棟に関してもある程度データ提出を求めるようになってきていると聞いているのですけれども、これのデータの解析とか分析とか、これはどういう形で進めることになるのでしょうか。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○事務局
精神病棟関係の入院料については、精神医療は特に地域移行等の課題と両方見る必要がございまして、基本的には検証調査の部会のほうでの調査でデータをとることになっております。
ただ、こちらの診療実績データでも、精神病床を持っている医療機関さんは精神病棟のデータも提出いただいているので、適宜、中医協の総会のほうで議論する際に、このデータ提出でいただいた精神病床のデータを使うことももちろんできるということになっております。
○尾形分科会長
どうぞ。
○牧野委員
あえて言わせていただくと、精神科の病棟、今まで余りデータ提出に関して関心がなかったというか、なれていなかったというか、結構大変なことになっているのですね。これを有効に使っていただけるのであればいいですけれども、そういったことでないのであれば、少し緩和するとか、こういったことも考慮できないかなと思ってお聞きしたわけです。済みません。
○尾形分科会長
ありがとうございました。ほかはいかがでしょう。
池端委員。
○池端委員
ちょっと確認ですけれども、資料1-2参考の9ページにあったデータ提出の見直しに関して、私もこれまで入院分科会に出ていながら今更ですけれど、要介護度と要介護情報というのは、療養病棟に限って今回【新】で項目を入れて、一般のデータ解析にはこの項目は入ってないということの理解でよろしかったでしょうか。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
御質問ありがとうございます。療養病棟に入院する患者についてはということで、療養病棟の患者が必須で、ここを提出していただくということになっております。
○池端委員
であれば、今回、急性期も対象となる、入院前からの連携ということで要介護度等々の連携、ケアマネとの連携等(の加算)も出てきていますし、今後療養病床に限らず、急性期もこの要介護度というのは、介護との連携ということで必要になってくるのではないかと思うので、その辺のも少し検討してもいいのかなとちょっと思いましたので、意見させていただきました。ありがとうございます。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
御意見ありがとうございます。データ提出のほうでは、療養病棟以外は入れてもいいという扱いになってございまして、もしかしたら、データ提出していただく一般病棟等もある場合には一緒に見られると思います。今の視点については、入院医療の調査の、今回別途行う調査票のほうの患者票で例えば要介護度というのを入れることができますので、それで横串で見てみて、また提出項目の対象病棟を広げるかどうかは御議論いただければいいかと思います。
○池端委員
ありがとうございました。
○尾形分科会長
武藤委員、どうぞ。
○武藤委員
武藤です。
今回の調査に関しては、中医協の附帯意見に基づいた調査になると思いますけれども、この入院医療分科会、2つの作業部会、DPC、それから診療情報等の作業部会に関してのこの調査は今後どういう進め方をされるのか、それをちょっとお伺いしたいのですが。
○尾形分科会長
事務局、お願いします。
○事務局
御質問ありがとうございます。入院医療等の実態調査、入-2の資料の調査に関しましては、その内容を含め、結果も含め、こちらの分科会で議論するということになります。その調査結果を活用して作業するという部分はこの作業グループでやるという形になりますので、この調査の中身については、作業グループが経由するのではなく、この分科会でやるという形になります。お答えになっていますでしょうか。
○尾形分科会長
どうぞ、武藤委員。
○武藤委員
その作業グループとしての新たな調査をするとか、そういう御意向というか、それは何かあるのでしょうかね。独自調査といいますか、作業グループの中で発生した課題に関して調査を行うのかどうかという。
○尾形分科会長
事務局、どうぞ。
○事務局
作業グループに関しましては、先ほどの課題につきまして、世にあるデータを整理していただくということなので、当然、作業に必要であればNDBを使うこともありましょうし、過去の調査研究で上がってきたデータを少し分析するということもありましょうし、特に作業グループが必要な作業を行うためのデータというのは、新たに別途やるということは予定しておりませんで、既存の、今回この分科会で行う調査も含めてさまざま活用して作業していただくというのが目的になってございます。
○武藤委員
わかりました。
○尾形分科会長
ありがとうございました。ほかにいかがでしょう。
よろしいですか。
それでは、ほかに御質問等もないようでしたら、本件に係る質疑はこのあたりにしたいと思います。今後事務局におかれましては、本日出された御意見を踏まえて実態調査の具体案を作成するようにお願いいたします。
本日の議題は以上でございます。本日御議論いただいた内容につきましては、7月18日に開催される診療報酬基本問題小委員会に報告させていただきます。
それでは、次回の日程等について事務局のほうからお願いいたします。
○事務局
次回の日程は、また追って御連絡させていただきます。よろしくお願いします。
○尾形分科会長
それでは、少し早いですが、「平成30年度第1回診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会」をこれにて終了させていただきます。
本日は、皆様、御多忙の中、どうもありがとうございました。

 

 

(了)

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