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第148回先進医療会議 議事録
日時
場所
出席者
【構成員等】
新井座長 竹内座長代理 北脇構成員 近藤(晴)構成員 近藤(正)構成員 手良向構成員
長瀬構成員 比企構成員 藤原構成員 松山構成員
【事務局】
医療技術評価推進室長 先進・再生医療迅速評価専門官 医療課長補佐 研究開発政策課長補佐 他
議題
(先-1)(別紙1)
2 先進医療Bの総括報告書に関する評価について
(先-2)(別紙2)
3 先進医療Bの試験終了に伴う取下げについて
(先-3)
4 その他
議事
15:00開会
○新井座長
それでは、ただいまより「先進医療会議」を開催いたします。
まず、最初に構成員の先生方の出欠状況でございますが、本日は、滝田構成員、山本構成員、佐藤構成員が御欠席となっております。欠席されます構成員の先生からは、委任状の提出がございまして、議事決定につきましては、座長に一任するとされています。
続きまして、資料の確認を、事務局からお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。本日もどうぞよろしくお願いします。頭撮りについてはここまでにさせていただきます。
それでは、まず資料の確認をさせていただきます。
今回の先進医療会議におきましては、現地及びWebを組み合わせたハイブリッド開催で行うこととさせていただいております。先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。申請書類等については、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。発言者は会議資料のページをあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上助かりますので、よろしくお願いいたします。
以上です
○新井座長
資料等についてはよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○新井座長
ありがとうございます。
それでは、今回検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしておりますが、その結果について、事務局から御報告をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
今回検討対象となる技術等に関しての利益相反については特にございません。よろしくお願いいたします。
○新井座長
ありがとうございました。
このほか、出席されている構成員におかれましては、利益相反はないということでよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○新井座長
確認させていただきました。ありがとうございました。
それでは、事務局から議題1「新規技術(11月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け(案)について」の資料が提出されておりますので、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
それでは、資料について御説明をさせていただきます。お手元の先-1、別紙1を御覧ください。
先-1につきましてですが、先進医療の新規届出技術について、11月受理分でございます。
受理番号180番、心臓移植レシピエント由来凍結保存同種組織を用いた外科治療でございます。
適応症ですが、感染性心臓疾患、大動脈基部置換術後の弁機能不全や仮性動脈瘤に対する再手術、肺動脈閉鎖や狭窄を有する先天性心疾患、自己肺動脈弁を用いた大動脈基部置換術、右室流出路再建術後の弁機能不全や仮性動脈瘤に対する再手術となっております。
保険給付されない費用、保険給付される費用、また、保険外併用療養費分に係る一部負担金については、以下に示してあるとおりでございます。
次に、別紙1-1を御覧ください。
本先進医療の先進性でございますが、本邦における感染性心臓疾患に対する年間手術症例は2,100例程度であるが、その中でも膿瘍形成を有するなど重篤な感染性心臓疾患においては、標準的な手術である人工弁などの人工材料を用いた手術の死亡率が10%を超えるなど高リスクであることが知られております。
一方、凍結保存同種心臓弁・血管組織は、感染に対する高い抵抗性を有し、従来の人工材料に比し低い手術リスクと高い治療効果が得られます。また、小児や若年者の右室流出路の再建を要する疾患においては、凍結保存同種心臓弁・血管組織は人工弁などの人工材料と比較して組織親和性と柔軟性が高く、高い治療効果が得られるとされております。
本技術の概要でございますが、当該技術は、心臓移植レシピエントの摘出心から心臓弁を採取、凍結保存し、これを感染性心臓疾患や小児、若年者における心臓血管疾患の外科的治療に際し移植するもので、手順の概要は以下のとおりである。
本邦において非生体ドナー由来の凍結保存同種組織・血管組織の移植医療は、保険診療として実施されており、従来の非生体ドナー由来と比較して、当該手術の心臓移植レシピエント由来の凍結保存同種心臓弁組織の移植医療の安全性及び有効性を検証する。
1、心臓移植を受ける者から摘出した心臓から、大動脈弁及び肺動脈弁を採取する。
2、採取した大動脈弁及び肺動脈弁について、保存作業を実施し、液体窒素下で凍結保存する。
3、感染性心臓疾患や小児、若年者における心臓血管疾患の患者の治療に際し、凍結保存された大動脈弁もしくは肺動脈弁を解凍し、移植する。
4、移植後の経過について評価を行うとされております。
本技術の効果でございますが、当該先進医療は、ドナーの対象を非生体から心臓移植レシピエントにも拡大することによりドナー不足の解消と、それに伴い当該外科治療をより多くの患者が享受できる効果が期待されるとされております。
別紙1-2でございますが、使用する医薬品、医療機器または再生医療等製品について、こちらは、いずれも未承認または適用外のものは、今回は該当しておりません。
海外での承認に関する情報でございますが、米国での薬事承認の状況は、米国においては、複数の医療機器関連会社より、医療機器として凍結保存同種心臓弁が販売されている。しかし、心臓移植レシピエントから採取された同種弁が含まれているかどうかについては公表されていない。
欧州での薬事承認の状況でございますが、欧州では主にNPOで構成される複数のValve Bankから凍結保存同種心臓弁が供出されております。欧州のValve Bankには心臓移植レシピエントから採取された同種心臓弁も含まれており、非生体・生体の区別なく運用されております。
当該技術においては、医療技術の安全性・有効性に鑑み、その実施にかかり、実施環境、技術の効果等について、特に重点的な観察、評価を要するものと判断されるものと判断いたしましたので、事務局としては、先進医療Bの振り分けを提示させていただきます。
以上でございます。
○新井座長
ありがとうございました。
ただいまの御説明について、何か御質問、御意見ございますでしょうか。
特にないようです。ありますか、よろしくお願いします。
○藤原構成員
日本医師会の藤原です。
ちょっとお尋ねしたいのですけれども、これは、いわゆる心臓移植レシピエント由来の凍結保存同種組織で、具体的には、心臓の弁を使うということだと思うのですけれども、最後のところで、他国でもということで、欧州の報告があるということでしたが、この弁というのは、結局、心臓の病気で移植を受けた人から取り出された心臓由来の弁ということで、欧州の例がどうなのか分からないのですけれども、基礎疾患による影響というのを受けることがないのかというのは、そのレベルで安全性というのは、何か評価しているのでしょうかね。特に、欧州のレシピエントから取り出されて心臓の弁があるということで、その基礎疾患とかも区別されているものなのでしょうか。
○新井座長
事務局、いかがでしょうか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
非公開資料の実施届出書のほうに、欧州の既報が記載されていたかと存じます。
○藤原構成員
その非公開資料の中に書いてあるものでは、基礎疾患までは分からないですね。
○先進・再生医療迅速評価専門官
おっしゃるとおりです。心臓移植を実施して、実施された方の摘出心を用いた、その心臓移植レシピエント由来の凍結保存同種組織を用いたものについての既報で、安全性が一定程度担保されていると、実施医療機関では判断されたと理解をしております。
○藤原構成員
その取り出された組織が、どんな病気から取り出されたものかまでは分からないということですね。
○先進・再生医療迅速評価専門官
はい。
○藤原構成員
その辺が、大丈夫なのかなという心配がないわけではないのかなと思いました。それ以上のことは、なかなか評価しにくいのかもしれないのですけれども。
○先進・再生医療迅速評価専門官
こちらの内容安全性につきましては、引き続き、先進Bということですと、部会等で審議をされることと存じ上げております。
○藤原構成員
はい、ありがとうございます。
あと、もう一点なのですけれども、本試験課題が、心臓移植レシピエント由来の凍結保存同種組織を用いた血管治療の安全性と有効性の検討ということになっていて、この主要項目が、試験弁移植後30日時点での試験弁移植者の生存割合、生きていたかどうかということを、この評価項目の主要なところにしています。
これは、整合性が取れているかどうかということなのですけれども、別紙1-1の目的というか概要のところで、従来の非生体ドナー由来と比較して、当該手術の心臓移植レシピエント由来の凍結保存心臓弁組織の移植医療の安全性及び有効性を検証するということになっているので、これが主要項目でいいのかなというのが、少し気になったのですけれども、その一方で、副次的な評価項目の中の安全性評価項目の4番目に、試験弁の不具合の発生数というのがあって、これは、安全性というより有効性ではないのかなと感じもしたので、その辺、本質的なところではないかもしれないのですけれども、評価の項目が、これで目的と合っているかどうかというのは、一度確認していただければなと思いました。
ちょっと読んでいて、生きているかどうかということではなくて、その弁がちゃんと機能しているかどうかということのほうが、主要の項目なのかなと思って読んだので、お尋ねをしました。
私からは以上です。
○新井座長
ありがとうございました。
事務局、何か追加でございますか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
御指摘いただき、ありがとうございました。
主要評価項目、また、副次的評価項目等々については、いずれが適切な評価になるかということにつきましても、引き続き部会に伝えて、妥当な内容を引き続き検証してまいりたいと思います。
○新井座長
よろしいでしょうか。
今、藤原構成員からいただきました意見を部会等にも伝えまして、先進医療Bとして振り分け、これを十分に審議をしていただくということになろうかと思います。
ほかは、よろしいでしょうか。
ありがとうございました。それでは、受理番号180の技術につきましては、先進医療Bとして振り分けさせていただきたく存じます。ありがとうございました。
続きまして、事務局から議題2「先進医療Bの総括報告書に関する評価について」の資料が提出されておりますので、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
続きまして、先-2の資料を御覧ください。
タクロリムス経口投与療法、告示番号旧41の総括報告書が、先進医療技術審査部会より提出されておりますので、そちらの御報告をさせていただきます。
国立成育医療研究センターから提出のあった総括報告書について、先進医療技術審査部会で評価が行われました。
先進医療の名称は、タクロリムス経口投与療法、適応症等につきましては「不妊症(卵管性不妊、男性不妊、機能性不妊又は一般不妊治療が無効であるものであって、これまで反復して着床又は妊娠に至っていない患者に係るものに限る。)」となっております。
医療技術の概要等は、以下に示してあるとおりでございます。
本医療技術の試験結果は、以下に示されておるとおりでございまして、有効性の評価結果がなされております。
結論としまして「本研究の結果から、重症不妊症患者に対する本試験治療は、安全性が高く有効な治療法であると判断した」と結論が出ております。
続きまして、別紙2を御覧ください。
評価委員の主担当の先生並びに副担当の先生より、評価表が記載されており、こちらについて御参照いただければと存じます。
事務局からは以上でございます。
○新井座長
ありがとうございました。
ただいまの御説明について、何か御質問、御意見ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、ありがとうございました。
次に移りたいと思います。
事務局から議題3「先進医療Bの試験終了に伴う取下げについて」の資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局でございます。
それでは、資料について御説明をさせていただきます。先-3の資料を御覧ください。
先進医療Bの試験終了に伴う取下げについてでございます。
先進医療名はメトホルミン経口投与及びテモゾロミド経口投与の併用療法でございます。
適応症等についてですが「膠芽腫(初発のものであって、テモゾロミド経口投与及び放射線治療の併用療法後のものに限る。)」となっております。
取下げ理由としましては「研究期間が終了したため、当該先進医療を取り下げる。なお、総括報告書については後日提出する」となっております。
事務局からは以上でございます。
○新井座長
ありがとうございました。
ただいまの御説明について、何か質問、御意見ございますでしょうか。
ないようです。ありがとうございました。
それでは、本日の議題は、残りは「その他」となっておりますが、事務局から何かございますでしょうか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
事務局からは、特にございません。
○新井座長
構成員の先生方から、何かございますでしょうか。
特にないようです。ありがとうございます。
それでは、次回の開催について、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
次回の開催については、令和7年12月4日木曜日15時からを予定しております。場所については別途御連絡を差し上げる予定でございます。
○新井座長
ありがとうございました。
それでは、第148回の「先進医療会議」を、これをもって終了いたします。
構成員の先生方におかれましては、御協力ありがとうございました。



