第131回先進医療会議 議事録

日時

令和6年4月10日(水)13:00~

場所

オンライン開催

出席者

【構成員等】 
新井座長 竹内座長代理 北脇構成員 近藤(晴)構成員 近藤(正)構成員
佐藤構成員 手良向構成員 長瀬構成員 比企構成員 松山構成員 山本構成員
渡辺構成員
 
 
【事務局】 
医療技術評価推進室長 先進・再生医療迅速評価専門官 医療課長補佐 
研究開発政策課長補佐 治験推進室長補佐 先進医療機器審査調整官 他

議題

 1 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について
  (先-1)(別紙1)

2 通知等の改正について(報告)
  (先-2)(先-3)

3 その他

議事

 
13:00開会

○新井座長
 それでは、ただいまより「先進医療会議」を開催したいと存じます。
 まず初めに構成員の先生方の出欠状況ですが、滝田構成員以外は全員御出席であります。欠席されます構成員の先生からは委任状の提出があり、議事決定につきましては座長一任となっております。
 なお、近藤晴彦先生、松山裕先生におかれましては遅れて参加という御連絡をいただいております。
 続きまして、事務局の異動がございましたので、事務局より御紹介をお願いいたします。
○医療課長補佐
 事務局でございます。
 それでは、4月1日付で事務局の異動がございましたので御紹介させていただきます。
 高江慎一医薬局医療機器審査管理課長でございます。
○医療機器審査管理課長
 高江でございます。先生方、皆様よろしくお願い申し上げます。
○医療課長補佐
 中島美穂医療技術評価推進室先進・再生医療迅速評価専門官でございます。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 中島でございます。よろしくお願いいたします。
○新井座長
 それでは、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○医療課長補佐
 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 頭撮りについては、ここまでとさせていただきます。
 それでは、まず資料の確認をさせていただきます。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局から御説明させていただきます。
 議事次第、委員名簿に続きまして、「先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について」として(先-1)の資料がございます。こちらには(別紙1)がついてございます。
 続きまして、「通知等の改正について」として(先-2)(先-3)の資料がございます。
 資料につきましては以上でございます。
 なお、今回の先進医療会議におきましては、ウェブ上で行うこととさせていただいております。先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。申請書類等については、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。
 発言者は会議資料(公開資料)のページ、またはタブレット資料のページをあらかじめ御発言いただけますと議事の進行上助かりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 資料等についてはよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○新井座長
 確認させていただきました。
 それでは、今回検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしております。その結果について事務局から報告をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 今回、検討対象となる技術等に関しての利益相反について御報告いたします。
 佐藤構成員及び比企構成員より「先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について」における整理番号174の技術について報告がございました。
 佐藤構成員と比企構成員におかれましては、検討対象技術について自施設からの申請であることから、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術に関する検討及び事前評価に加わることができません。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございました。
 そのほか、出席されている構成員におかれましてはこのような事例はないということでよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○新井座長
 確認させていただきました。ありがとうございました。
 それでは、次に事務局から「先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について」の資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 先ほど御説明いたしましたとおり、佐藤構成員、比企構成員は当該技術に関する検討に加わらないことになりますので、大変申し訳ございませんが、御退席いただきますようよろしくお願い申し上げます。
(佐藤構成員、比企構成員 退室)
○先進・再生医療迅速評価専門官
 それでは、(先-1)に基づきまして御説明をさせていただきます。
 まず、最初の資料を御確認ください。今回御審議いただきます技術でございますが、整理番号174番「食道表在癌に対するアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼療法」でございます。
 こちらの適応症が「食道表在癌」となってございます。
 申請医療機関につきましては北海道大学病院でございまして、費用につきましては資料にお示ししたとおりでございます。
 事前評価につきましては近藤正英構成員に御担当いただきまして、総評としましては「適」と御評価いただいております。
 事務局からの説明は以上になります。
○新井座長
 ありがとうございました。
 整理番号174番の技術につきましては、事前評価を近藤正英構成員にお願いしてございます。近藤構成員より、技術の内容及び評価結果について御説明をお願いいたします。
○近藤(正)構成員
 近藤でございます。
 こちらのケースでございますが、高リスクの患者さんで食道表在がんであられる方に典型的なリンパ節切除ができない場合にアルゴンプラズマ高周波で焼灼療法を行うというものでございました。
 それにつきまして、前回9月に申請されたときに真にベネフィットがある患者さんに適応があるのか、ないのかというようなことについて、臨床的な面から専門の先生方から改善の余地があるということで継続審議になっていたものでございます。
 それを受けまして、技術審査部会のほうでしっかり、適応症が最初は胃がん等も含まれていたのですけれども、食道表在がんに絞るとか、そういうような形で検討が行われまして、今回技術的にはよろしいのではないかという話に部会のほうではなってまいりました。
 私のほうといたしましては審査の結果になりますが、先進医療の名称としては「食道表在癌に対するアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼療法」でございますが、倫理的等の問題はおおむねないということでございまして、罹患率、有病率から勘案してある程度普及しているということに関しましては、技術的には他の疾患に関しては技術としてはAPC療法というものが普及しておりまして、かつ食道表在がんに関しましてはガイドライン等もあるので、ある程度普及しているのではないか。消化器の議論のことについては、私は存じ上げないですけれども、そういうふうに判断いたしました。
 さらに、既に保険導入されている医療技術と比較してというところでございますが、比較的安価な技術でありまして、やや効率的かな、そういう患者さんに対しては効率的かなと判断いたしました。
 そして、将来の保険収載の必要性につきましては、将来的に保険収載を行うことが妥当。なお、保険導入後の評価に際しましては以下の事項について検討する必要があるというふうに判断いたしまして、今、簡単に述べてきたところではありますが、APC治療自体は保険収載済みの普及度の高い治療でありまして、本先進医療の適応については日本のガイドラインにおいても示されております。本研究によって安全性・有効性が示されれば、将来的に保険収載されることは妥当というふうに考えることはできるとは考えました。
 総評といたしましては、総合判定として前回は「条件付き適」であったわけですけれども、今回はいろいろなところが修正されたことによりまして「適」になっているということになりました。
 コメントといたしましては、「当該療法は、食道表在癌に対する低侵襲な標準治療である内視鏡切除が、基礎疾患等によって、困難あるいは不可能な患者に対して、新たに低侵襲な内視鏡治療の選択肢を与えることが期待される。当該技術については、令和5年9月の先進医療合同会議において、対象疾患を上部消化管粘膜内癌から真にベネフィットがリスク等を上回るものに絞ることなどの検討が求められ継続審議となっていたが、検討いただいた結果、対象疾患を食道表在癌に限るなど計画が変更され、「適」となったと判断した。」というような形でございます。
 簡単でございますが、以上でございます。よろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について何か御質問等ございますでしょうか。
 特にないようでございますが、よろしいでしょうか。
 それでは、評価結果を取りまとめたいと思います。特に御意見もございませんでしたので、ただいまの御説明の評価結果どおりの決定にしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 特段の異議がないということで、そのようにさせていただきます。
 それでは、佐藤構成員と比企構成員につきましては会議のほうにお戻りいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
(佐藤構成員、比企構成員 入室)
○新井座長
 それでは、次に「通知等の改正について」の資料が提出されております。事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 それでは、資料について御説明させていただきます。資料の(先-2)を御覧ください。
 こちらは、「「厚生労働大臣の定める先進医療及び施設基準の制定等に伴う実施上の留意事項及び先進医療に係る届出等の取扱いについて」の一部改正について」でございます。
 2ページ目から8ページ目にかけて別添の新旧対照表として、表の右側に改正前、左側に改正後という形で変更点をお示ししておりますので御確認ください。こちらの資料に沿って少し御説明させていただきます。
 まず2ページ目でございます。「先進医療に係る基本的な考え方」に一部誤記がございましたので修正し、この後に出てくる箇所を全て修正させていただいております。
 3ページ目を御確認ください。第3の「1 実施上の留意事項」の(3)の部分でございますが、「第2の2に掲げる医療技術を実施する場合には、先進医療会議において認められた先進医療実施届出書に記載された体外診断用医薬品、医療機器等を用いること。」、また「(5)実施するに当たっては、当該先進医療に係る施設基準に適合する体制で行うこと。倫理委員会で認められた試験計画であること。」という部分を記載しております。
 これまで運用で行っていた部分ではございますが、通知上、明記するという形としております。
 続きまして4ページ目でございます。「第4 先進医療Bに係る実施上の留意事項、届出等の取扱い」の「2 新規技術に係る手続」の(1)では、「医政局研究開発振興課」が「医政局研究開発政策課」に名称が替わったことによる変更を行っており、この後に出てくる箇所を全て変更させていただいております。
 6ページ目を御確認ください。「第6 先進医療実施届出書の提出に係る留意事項」の部分は、これまでの記載を削除し、記載箇所を下のほうに移動しております。
 「第7 未承認等又は適応外の医薬品等の入手等」における記載は、時点変更に伴い修正を行っております。
 7ページ目を御確認ください。「第8 先進医療による成果の活用」の4の部分に第6の削除した記載を、記載整備を行った上で追記をさせていただいております。
 続きまして(先-3)の資料を御覧ください。
 「「厚生労働大臣の定める先進医療及び施設基準の制定等に伴う手続き等の取扱いについて」の一部改正について」でございます。
 同じく2ページ目から12ページ目にかけて別添の新旧対照表として変更点をお示ししておりますので、こちらに沿って御説明をさせていただきます。
 まず3ページ目でございます。第1の「5 既評価技術に係る届出事項の変更に係る手続」は(1)で記載整備を行っております。
 また、(2)はこれまでの記載から少し変更して、「既に届出書が受理されている保険医療機関において、届け出ている先進医療技術について、届出事項に変更が生じる場合であって、ロードマップの変更を伴う場合には、以下の書類を保険局医療課に提出すること。変更の適否については、先進医療会議において審議の上判断することとする。」という運用上の明確化をさせていただいております。
 続きまして5ページ目でございます。先進医療Bについて、「1 新規技術に係る手続」の(1)の「先進医療実施届出書の提出」の①の部分ですが、これまで正本1通及び副本7通御提出いただいていたのですが、副本を1通に減らし、また②のアの「文献情報に記載した全ての原文及び和訳概要」を御提出いただいていた部分の和訳概要は不要ということで変更をさせていただいております。
 続きまして、ページが飛びまして10ページ目でございます。「第3 先進医療の定期報告等」の「1 定期・総括等報告」の「(3)総括報告」部分では、不要となった記載を削除しております。
 最後になりますが、12ページ目でございます。「3 留意事項」の部分で「(2)保険局医療課又は医政局研究開発政策課への提出書類について」という部分で、「保険医療機関の開設者が保険局医療課又は医政局研究開発政策課に提出する先進医療実施届出書及び添付書類等については、電磁的記録媒体により提出することでも差し支えない。」という記載を追加させていただいております。
 事務局からの説明は以上になります。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について、何か質問がございますでしょうか。
 特にないですか。
 特にないようでございます。ありがとうございました。
 それでは、本日の議題は残りが「その他」となっておりますが、事務局から何かございますでしょうか。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局からは特にございません。
○新井座長
 構成員の先生方から、何か追加の御発言等ございますでしょうか。
 渡辺構成員が手を挙げていただいていますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○渡辺構成員
 日本医師会の渡辺です。
 1番の議題のところで、近藤先生の御審議なさられたことに異論はないので意見はそのとき述べなかったのですけれども、患者さんの説明文書が添付してありますが、その5ページに国内外におけるAPC療法の主な治療成績に食道がんと胃がんのデータが一緒に載っています。今回は食道がんの表在がんだけが対象になっていると思うので、胃がんのデータはそこに示さなくてもいいように思ったのです。
 これは承認するかしないかの本審の話ではないので、近藤先生の御意見には賛成でそのときには申し上げなかったのですけれども、事務局は意図的に残しておられるのか、それとも今回は食道がんに限った申請なんだけれども、前回の胃がんのデータも一緒に添付する意図は何かということを研究者のほうに御確認いただければと思いました。
 と申し上げますのは、今回は対象が食道がんであるはずなんだけれども、胃がんのデータも患者さんの同一のところにデータとして記載されているのは多少、何らかの期待をしているのか、それとも間違えて前のまま残したかということが知りたかったので、本審とは違う話なので後から追加で意見を述べさせていただきました。御検討いただければと思います。
○新井座長
 ありがとうございました。
 この件について、事務局いかがでしょうか。
○研究開発政策課長補佐
 研究開発政策課長補佐です。
 こちらについて弊課のほうから医療機関に尋ねさせていただきまして、今回は意図的に残していると伺っております。その理由としては、アルゴンプラズマ療法の一般論としての成績を残す意図ということで我々は認識しております。
 以上でございます。
○新井座長
 渡辺先生、今の回答でよろしいでしょうか。
○渡辺構成員
 研究者が意図的に残したということであれば、あとは患者さんの受け取り方なので、それでいいと思います。ありがとうございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ほかは特に御質問等はございますでしょうか。
 特にないようでございます。それでは、本日の議論は以上としたいと思います。
 次回の開催について、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療迅速評価専門官
 事務局でございます。
 次回の開催については、令和6年5月10日金曜日16時からを予定しております。いつもと曜日が異なりますので御注意ください。場所については、別途御連絡させていただきます。
 以上になります。
○新井座長
 ありがとうございました。
 それでは、これをもって第131回「先進医療会議」を終了といたします。皆様方、ありがとうございました。
 以上でございます。