ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 保険局が実施する検討会等> 先進医療会議> 第123回先進医療会議(議事録)

 
 

2023年8月2日 第123回先進医療会議

○日時

令和5年8月2日(水)16:00~

 

○場所

オンライン開催
 

○出席者


【構成員等】

新井座長 竹内座長代理 北脇構成員 近藤(晴)構成員
近藤(正)構成員 佐藤構成員 滝田構成員 手良向構成員 
長瀬構成員 比企構成員 松山構成員 
渡辺構成員 


【事務局】

医療技術評価推進室長 先進・再生医療開発戦略専門官 
医療課長補佐 研究開発政策課長 研究開発政策課長補佐
治験推進室長補佐 先進医療機器審査調整官 他

 

○議題

1 新規技術(8月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)
(先-1)(別紙1)
 
2 先進医療Bの総括報告書に関する評価について
(先-2)(別紙2)(告示番号旧8/jRCTs032180100)
(先-3)(別紙3)(告示番号旧18/jRCTs031180352)
 
3 先進医療Bの試験終了に伴う取り下げについて 
(先-4)

4 その他

 


○議事

16:00開会

 
○新井座長
 それでは、ただいまより「先進医療会議」を開催いたします。
 まず初めに、構成員の先生方の出欠状況ですが、山本構成員が御欠席でございます。山本先生からは委任状の提出があり、議事決定につきましては座長に一任となっております。また、滝田構成員、長瀬構成員については、少し遅れて参加ということでございまして、山本構成員以外は全員御出席となります。
 次に、事務局の異動がございましたので、事務局から御紹介をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 まず、7月4日付で事務局の異動がございましたので、御紹介させていただきます。
 中田勝己研究開発政策課長でございます。
○研究開発政策課長
 中田と申します。よろしくお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 よろしくお願いします。
 続きまして、7月10日付で事務局の異動がございました。
 木下栄作医療技術評価推進室長でございます。
○医療技術評価推進室長
 医療技術評価推進室長を拝命いたしました木下と申します。よろしくお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 続きまして、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 頭撮りにつきましては、ここまでにさせていただきます。
 それではまず、資料の確認をさせていただきたいと思います。
 議事次第、委員名簿に続きまして、「新規技術(8月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)」として、「先-1」「別紙1」がついてございます。続きまして、「先進医療Bの総括報告書に関する評価について」として、「先-2」「別紙2」及び「先-3」「別紙3」がついてございます。最後に、「先進医療Bの試験終了に伴う取り下げについて」として、「先-4」がついてございます。
 資料につきましては、以上でございます。
 今回の先進医療会議におきましては、Web上で行うこととさせていただいております。先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。
 申請書類等については、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。発言者は、会議資料(公開資料)のページまたはタブレット資料(非公開資料)のページとあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上助かりますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 資料について、よろしいでしょうか。
 今、長瀬先生が入られました。よろしくお願いいたします。
 それでは、今回の検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしておりますが、その結果について、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 今回、検討対象となる技術等に関しての利益相反について御報告いたします。
 佐藤構成員より、「新規技術(8月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて」における受理番号158の技術について報告がございました。
 佐藤構成員におかれましては、検討対象技術について、自施設からの申請であることから、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術に関する検討及び事前評価に加わることができません。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 そのほかの出席されている構成員におかれましては、このような事例はないということでよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○新井座長
 ありがとうございました。
 次に、「新規技術(8月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案)」の資料が提出されております。1件でありますが、事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 先ほど御説明いたしましたとおり、佐藤構成員は当該技術に関する検討には加わらないことになりますので、大変申し訳ありませんが、御退席いただくようよろしくお願いいたします。
(佐藤構成員 退席)
○比企構成員
 比企ですが、これは質問ですけれども、これは北海道大学病院ということですけれども、私、先月から北海道大学の外科の客員教授として招かれることになったのですけれども、それは外れたほうがよろしいですか。これは消化器内科で、多分、全く違うグループですけれども。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 少しお待ちいただいてもよろしいでしょうか。
○比企構成員
 はい。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 比企先生、すみません。確認でございますが、比企先生が客員教授になられたのはいつでございましょうか。
○比企構成員
 正確にはちょっとあれなのですけれども、一、二か月前だと思うのですけれども。今、秘書に電話すれば、日にちもしっかりと分かるかと思います。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 もう既に北海道大学の外科の客員教授であられるということでございますね。
○比企構成員
 はい。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 すみません。ちょっとお待ちいただいてもよろしいですか。
○比企構成員
 はい。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 確認いたしました。大変恐縮でございますが、利益相反の関係で御退席いただくことでよろしいでしょうか。
(比企構成員 退席)
○先進・再生医療開発戦略専門官
 ありがとうございます。確認いたしました。
 そうしましたら、進行を再び続けたいと思います。
 それでは、資料について御説明させていただきます。
 「先-1」の資料に基づき、受理番号158番についてでございますが、技術名は「上部消化管粘膜内がんに対するアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼療法」でございます。適応症につきましては、食道表在がん、早期胃がんとなってございます。今回、北海道大学病院から申請がございました。係る費用につきましては、それぞれ表にお示ししたとおりでございます。
 次に、「別紙1」の技術の概要についてでございますけれども、1ページ目の(先進性)の欄でございますが、遠隔転移やリンパ節転移リスクの低い肉眼的食道粘膜内がんもしくは肉眼的胃粘膜内がんに対しては、内視鏡的切除(EMR/ESD)が標準治療であるが、透析患者や肝硬変等による出血傾向を有する患者、抗血栓療法の休薬困難などの場合には、術後合併症を引き起こすリスクが高いことから内視鏡的切除が敬遠されることがある。このような患者に対する外科的切除はさらに術後合併症のリスクが上昇し、術後後遺症によってQOLの低下が起こる可能性が高い。しかしながら、APC療法に係る手技は、診療報酬として評価されていないのが現状、とのことでございます。
 その下の(概要)欄のところでございますが、本研究は、20歳以上の男女で、食道表在がんもしくは早期胃がんを有し、EMRやESDが不耐と考えられる患者を対象に、APC療法を行い、術後12週の局所完全奏功割合及び局所無再発生存期間、有再発生存期間、全生存割合、手段的日常生活動作、安全性等を検討する多施設共同臨床試験として実施する、とのことでございます。
 再び、「先-1」の資料にお戻りいただきまして、先進医療Bの4番の規定、医療技術の安全性、有効性等に鑑み、その実施に係り、実施環境、技術の効果等について特に重点的な観察・評価を要するものと判断されるもの、に該当すると考えられまして、このたび、先進医療Bへの振り分け(案)を提示させていただきました。
 御審議のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
○新井座長
 ありがとうございました
 ただいまの御説明について、何か御質問等はございますでしょうか。
 特にないようですね。
 それでは、今、御説明のあったとおり、受理番号158の技術については、先進医療Bとして振り分けをしたいと思います。
 それでは、佐藤構成員、比企構成員におかれましては、会議にお戻りいただきたく存じます。よろしくお願いいたします。
(佐藤構成員、比企構成員 着席)
○新井座長
 ありがとうございました。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 今、滝田先生も入られました。
○新井座長
 分かりました。よろしくお願いします。
 続きまして、事務局から、「先進医療Bの総括報告書に関する評価について」の資料が提出されております。事務局から御説明をお願いします。2件ございますので、まず、1件目からの御説明になります。よろしくお願いします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、資料「先-2」に基づいて御説明をさせていただきます。
 今回、旧告示番号8番として実施されておりました「LDLアフェレシス療法」につきまして、横浜市立大学附属病院から総括報告書の提出がございました。
 まず、適応症につきましては、閉塞性動脈硬化症(薬物療法に抵抗性を有するものであり、かつ、血行再建術及び血管内治療が困難なものであって、フォンタン分類IIB度以上のものに限る。)となってございます。
 医療技術の概要のところでございますが、3行目、標準的治療は、動脈硬化リスクファクターの是正、血管内治療・血管外科的治療による血行再建等であるが、血管内治療技術が進歩した今日でも一部の症例では治療抵抗性を示し、下肢切断術に至る。本研究では、内服治療等により血中総コレステロール値220mg/dL以下、かつLDLコレステロール値140mg/dL以下の正コレステロール血症を呈している標準治療抵抗性閉塞性動脈硬化症の者を対象として、LDLアフェレシス療法を施行する治療法の効果について検討を行う、となってございました。
 有効性につきましては、共主要評価項目である治療1か月後のABI及びVascuQOLはともに、治療前と比較して対応のあるt検定で有意に上昇し(ABI値、0.60±0.09 VS 0.65±0.13、p=0.023)、治療3か月後時点においても同様の値であった、とのことでございます。
 安全性につきましては、試験と因果関係を認める有害事象は15名の患者において計27件発生した。このうち重篤な疾病等は6件であり、いずれも研究計画書・試験機器添付文書等に記載のある既知の有害事象であり、いずれも軽快・回復した、とのことでございます。
 総括のところでございますが、正コレステロール血症を呈している閉塞性動脈硬化症患者において、10回のLDLアフェレシス治療の前後でABI及びVascuQOLの数値が有意に増大した、とのことでございます。
 続きまして、御担当者の御評価につきまして、御説明をさせていただきます。「別紙2」の4ページ目を御覧いただければと思います。
 主担当の戸高構成員からの御評価でございますけれども、有効性に関しましてはE「その他」、安全性に関しましてはB「あまり問題なし」、技術的成熟度に関しましてはB「当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」。
 総合的なコメント欄でございますが、事前に比較的しっかり準備された試験であるが、主要評価項目の治療後欠測の影響は残念ながら無視できない。加えて観察された差は比較的小さく、単施設、単群、オープンでQOLを含む前後比較に対する共変量の影響の可能性など、臨床的意義の解釈は困難である、とのことでございます。
 また、薬事承認申請の効率化に資するかどうか等についての助言欄でございますけれども、「試験デザイン、欠測等から困難である」とのことでございます。
 続きまして、副担当の上村夕香里構成員の評価でございますけれども、有効性に関しましてはE「その他」、安全性につきましてはB「あまり問題なし」、技術的成熟度に関しましてはD「その他」となってございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について、何か御質問等ございますでしょうか。
 特にないようですね。
 ありがとうございました。
 それでは、2件目について御説明をよろしくお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 それでは、資料「先-3」に基づいて御説明をさせていただきます。
 今回、旧告示番号18番として実施されておりました「水素ガス吸入療法」につきまして、慶應義塾大学病院から総括報告書の提出がございました。
 まず、適応症につきましては、心停止後症候群となってございます。
 医療技術の概要のところでございますが、2段落目、本研究では、心原性心停止が院外で発生し、自己心拍が再開したものの意識障害が遷延する患者を対象に、標準治療として体温管理療法を行い、人工呼吸下で2%水素添加酸素吸入を行う治療法が、神経学的予後を改善するか否かを明らかにする、となってございました。
 有効性につきましては、主要評価項目では90病日のCPCスコアの1、2を有効、3-5を無効として解析し、水素群は対象群より有効率が高い傾向が見られたものの、統計的有意差は認められなかった。副次的評価項目として、90病日までの死亡率は水素群が有意に低かった、とのことです。
 ページをおめくりいただきまして、総括のところでございますが、主要評価項目に挙げたい有効性評価は、統計学的有意差を観察し得なかったが、副次的評価項目によって、院外心停止症候群に対する水素吸入療法は90日後の死亡率の改善と神経学的予後の改善に寄与することが強く示された。本試験において安全性に関する懸念事項は観察されなかった、とのことでございます。
 続きまして、各担当の御評価でございますけれども、「別紙3」の3ページ目を御覧いただければと思います。
 主担当の上村(尚)先生の御評価でございますけれども、有効性に関しましてはC「従来の医療技術を用いるのと、同程度である」、安全性につきましてはB「あまり問題なし」、技術的成熟度につきましてはB「当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」。総合的なコメント欄でございますが、A「水素吸入は、心臓を原因とする院外心停止後から90病日後の神経学的転帰と生存率を改善するであろうという仮説のもとに先進医療として実施された臨床試験である。
 COVID-19の影響で、組み入れが当初予定していた患者数を大幅に下回り、試験の検出力が低下したことは残念であった。主要評価項目では、優越性を示すことができなかったが、試験自体はランダム化比較試験であり、高いエビデンスを創出した重要な研究として認識されている。」とのことです。
 薬事承認申請の効率化に資するかどうかの助言欄でございますけれども、「本試験では、主要評価項目の優越性を示すことができなかった。したがって、現時点で本試験の結果をもって薬事承認申請に持ち込むことはできないと考えられる。仮に薬事承認を目指すのであれば、臨床的な有用性を別の形で示す必要がある。すなわち、この試験の結果をもとに主要評価項目を再検討した上で、より大きなRCTを実施する必要があるだろう。ただし、研究者自身が考察しているとおり、この技術を臨床応用するには、救急医療現場の相当なリソースを必要とすることを鑑みると、現実的にはその可能性は低いものと考えられる。」とコメントをいただいております。
 副担当の飛田構成員の評価でございますけれども、有効性に関しましてはC「従来の医療技術を用いるのと、同程度である」、安全性に関しましてはB「あまり問題なし」、技術的成熟度に関しましてはB「当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」でございます。
 また、村垣技術専門委員の評価でございますけれども、有効性につきましてはC「従来の医療技術を用いるのと、同程度である」、安全性につきましてはB「あまり問題なし」、技術的成熟度につきましてはB「当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師の指導の下であれば実施できる」となっております。
 事務局からの説明は、以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について、何か御質問等はございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 続きまして、事務局から、「先進医療Bの試験終了に伴う取り下げについて」の資料が提出されておりますので、御説明をよろしくお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 現在申請中の先進医療Bの技術に関する取り下げの申請が1件ございましたので、資料「先-4」に基づきまして、説明させていただければと存じます。
 こちらにつきましては、既に先進医療技術審査部会にて取り上げさせていただいているものでございます。
 1件目が、告示番号24番、「自家骨髄単核球移植による下肢血管再生治療」でございますけれども、こちら、「取下げ理由」のところでございますが、「予定された登録期間を終了し、全ての研究対象者について規定している観察が完了したため取り下げる。総括報告書を後日提出する。」とのことでございます。
 事務局からの説明は、以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について、何か御質問はございますでしょうか。
 それでは、ありがとうございました。
 本日の議題は、残りは「その他」となっておりますが、事務局から何かございますでしょうか。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 特にございません。
○新井座長
 構成員の先生方からは何かございますでしょうか。
 よろしいですかね。
 それでは、本日の議題は以上としたいと思います。次回の開催について事務局から御説明をお願いいたします。
○先進・再生医療開発戦略専門官
 事務局でございます。
 次回の開催につきましては、令和5年9月7日(木)16時からを予定しております。場所につきましては、別途御連絡させていただきたいと思います。
 以上でございます。
○新井座長
 ありがとうございました。
 それでは、第123回「先進医療会議」をこれにて終了といたします。皆様の御協力に感謝申し上げます。ありがとうございました。
 

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 保険局が実施する検討会等> 先進医療会議> 第123回先進医療会議(議事録)

ページの先頭へ戻る