ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 社会保障審議会(統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会)> 第21回 社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会議事録(2018年12月13日)

 
  

2018年12月13日 第21回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会議事録

政策統括官付参事官付国際分類情報管理室


○日時     平成30年12月13日(木)10:00~12:00 



 

○場所    厚生労働省 専用第22会議室(18階)


 

○出席者  

明石定子委員、安西尚彦委員、池田仁惠委員、石井太委員、今井健委員、宇於崎宏委員、
大西健児委員、柏井聡委員、加藤真介委員、神庭重信委員、木下博之委員、鈴木眞理委員、
東條美奈子委員、戸倉新樹委員、中島亜矢子委員、中原慎二委員、中谷純委員、
名越澄子委員、冨士幸蔵委員、本多真委員、松本万夫委員、宮園弥生委員、森内浩幸委員、
矢久保修嗣委員、矢冨裕委員、鷲見幸彦委員  <五十音順>


○議題

  1. 委員長の選出について
  2. ICD-11改訂の動向について
  3. ICD-11の日本への適用について
  4. ICD-10(2013年版)提要の修正について
  5. 死因選択検討ワーキンググループについて
  6. WHO-FIC年次会議報告(2017メキシコ、2018ソウル)について
  7. その他   

 

○議事

○ 事務局
 では定刻になりましたので、これより第21回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会を開催いたします。委員の先生方におかれましては、お忙しいところご出席賜りまして誠にありがとうございます。本日進行役を務めさせていただきます、国際分類情報管理室高橋と申します。どうぞよろしくお願い致します。
 では、始めにお手元のタブレット端末について会議資料の確認をさせていただきます。

○ 事務局
 では、タブレットの会議資料の確認をさせていただきます。
 議事次第資料1としまして、ICD-11改訂の概要、資料2としまして、ICD-11の和訳の取り扱いについて、資料2別紙としまして、作業ファイルのイメージ、資料3としまして、ICD-10(2013年版)提要の修正、資料4-1としまして、第6回死因選択検討ワーキンググループの検討の結果、資料4-2としまして、死因選択検討ワーキンググループ設置要綱案、資料4-3としまして、死因選択検討ワーキンググループ委員名簿、資料5としまして、WHO-FIC年次会議報告2017年メキシコ、2018年ソウル、参考資料1としまして、社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会運営要綱案、参考資料2としまして、疾病、傷害及び死因分類専門委員会委員名簿、参考資料3としまして、ICD-11の日本へ適用について、参考資料4としまして、ICD-11の日本への適用の検討用資料、参考資料5としまして、日・WHOフォーラム2018の開催概要となっております。資料につきましては以上でございます。

○ 事務局
 それでは、続いて議事に入る前に本年7月に私共の組織に変更がありましたので、簡単にご報告をさせていただきます。
 参考資料1をご覧いただけますでしょうか。私共の事務局になります国際分類情報管理室ですが、統計・情報政策を担当する政策統括官の下に組織されておりましたが、7月の組織再編で政策統括官組織に政策評価部門が追加されることになりました。これに伴いまして、統計・情報政策、政策評価を担当する政策統括官となりました。この組織名称の変更に伴いまして、参考資料1にあります本専門委員会運営要綱第7条にある組織名称も従来の大臣官房統計情報部企画課から政策統括官(統計・情報政策、政策評価担当)付参事官(企画調整担当)付国際分類情報管理室ということで事務的修正をさせていただきましたので、ご報告させていただきます。なお、当室が所管します所掌事務はこれまで通り特に変更はございません。
 では、本日の委員会は昨年5月22日に第6期の委員の方が任命されて以来2回目の委員会となりますので、委員皆様方の紹介は割愛させていただきますが、一部委員の交代がありましたのでご紹介させていただきます。門脇委員長が日本内科学会理事長を退任されました為、本専門委員会委員長を退任されることになり、門脇前委員長の後任として、同じく日本内科学会から東京大学の矢冨教授が本委員に就任されることになりました。矢冨委員一言ご挨拶いただけますでしょうか。

○ 矢冨委員
 今年の4月から日本内科学会の理事長を務めております東京大学の矢冨と申します。内科学会はICD、ICD-11の開発に深く関与しておりまして、この委員会の重要性を私なりに大変良く認識しておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

○ 事務局
 ありがとうござました。
 それでは、本日欠席の委員ですが、井関委員、井本委員、岡本委員、桑原委員、小﨑委員、小林委員、柴原委員、滝澤委員、冨永委員の9名でございます。現時点で出席委員が全体の1/3を超えておりますので、この会議は成立しておりますことをご報告申し上げます。
 では、次に事務局の人事異動についてご報告いたします。本年4月に国際分類情報管理室に室長補佐として阿部が着任いたしましので、この場を借りて挨拶をさせていただきます。

○ 阿部室長補佐
 おはようございます。4月から当室の室長補佐としまして配属になりました阿部と申します。ご指導のほどよろしくお願いいたします。

○ 事務局
 では、議題に入らせていただきます。円滑な議事の進行の為、写真撮影等ここまでとさせていただきます。ご協力よろしくお願いいたします。
 では、事務局より委員会運営について説明をさせていただきます。本委員会の運営については、社会保障審議会の運営に準ずること、会議は原則公開であること、議事録も原則公開されることとなっております。
 議事に入りますが、前回まで委員長でいらした門脇委員が退任いたしました為、新たに委員長が選任されるまでの間、事務局にて議事を進めさせていただきます。まず、議事1の本委員会の委員長の選任を行いたいと存じます。委員長は委員の互選により選任することとなっております。委員の中からご推薦をいただきたいと思いますが、各委員の先生方いかがでしょうか。

○ 名越委員
 よろしいでしょうか。名越と申しますけれども、私は内科学会の理事長である矢冨先生を推薦したいと思います。やはり、ICD-11は内科、もちろんここにいらっしゃる各学会の方々の、各学会のご貢献というのは非常に多大なるものがありますけれども、内科TAGにおきましては、委員長をずっと日本人が務めるという事もあり、基盤学会である内科学会の理事長である矢冨先生に是非委員長をお引き受けいただければと思います。

○ 事務局
 ありがとうございました。矢冨委員推薦のご発言がございましたがいかがでしょうか。
ありがとうございます。では、本委員会の委員長は矢冨委員にお願いしたく存じますので、矢冨委員はお席の移動をお願いいたします。

○ 矢冨委員長
 矢冨です。この委員会の重要性を大変良く認識しております。委員長を務めさせていただくことになりまして、今後自分なりに努力していきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いいたします。

○ 事務局
 ありがとうございます。続いて委員長代理の選出にあたりましては、委員長の指名によるも
のとして、委員長に一任させていただきたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 では、委員長代理につきましては後日ご報告したいと思います。
 それでは、以降の議事進行、矢冨委員長よろしくお願いいたします。

○ 矢冨委員長
 はい、それでは次は議事の2であります。ICD-11改訂の動向について、事務局から説明をお願いいたします。

○ 事務局
 はい、それではICD-11改訂の動向についてということで、タブレットの資料の1をご覧いただけますでしょうか。こちらについては、すでにご承知の内容も多いかと思いますけれども、新しい内容を中心に簡単に説明をさせていただければと思います。ICD-11はこの6月に公表されましたが、その内容について触れたいと思います。
スライド1は、そもそもICDが何に基づいているかということで世界保健機関、「WHO」が策定するものでして、WHO憲章によって統計的、疫学的報告をWHOの世界保健総会が決定した方法によって提出しなければならないと定めておりまして、また、この方法というところで分類が位置付けられております。
 スライドの2枚目になりますけれども、改訂の歴史ということで1900年ICD-1の時代から順次改訂が重ねられ、今回2018年6月にICD-11が公表されたということになります。
 ICD-11の特徴ですけれども、3枚目、これまで先生方にご参加、ご貢献をいただいたところですが、専門家、医学の専門家、臨床の先生方を中心として検討がなされて参りました。これまでICDは死亡統計をまず出発点として歴史を重ねてきましたけれども、疾病統計やプライマリ・ケア、臨床研究といった使用目的に視野を広げてICD-11を改訂してきたところがあります。その為に柔軟なコーディングをしていくということで、エクステンションコードといったようなものも導入をされております。また、日本に関わるものとしては伝統医学が新たな章として導入され、その一つ目として日中韓の伝統医学というものがございます。また、電子環境での使用を前提としてシステムの構築が進められました。
ICD-10までは、書籍、本を中心とした提供が中心となっておりましたけれども、ICD-11についてはウェブサイトで閲覧できたり、コーディング・ツールで検索がしやすくなったりといったような開発が進められております。また、ICD-11開発当初は分類だけではなく、病名、さらにその病態、様々な情報を網羅した情報体系を構築しようという構想がありました。まだそれは途上というような状況ではございますけれども、そのような体系へと進化していく基盤を作ってきたという経緯があります。
 スライド4枚目ですけれども、開発経緯は既にご承知かと思いますが、この専門委員会でもご意見をいただきまして、2017年に日本からもICD-11に対する意見を提出したり、様々な専門分野から直接ご意見も提出をして参りました。この6月18日にインプリメンテーションバージョンが公表されまして、来年の5月WHO世界保健総会に提出される予定となっております。また、その後のスケジュールとしては、2022年にICD-11が発効との説明がWHOからありまして、この発効が何を意味するかというところですが、WHOのオフィシャルな文書や説明においてはICD-10からICD-11に移行することとなります。
5ページ以降、内容の概略になりますけれども、ICD-10とICD-11の構成を比較したものです。コード数自体は約14,000から約18,000に増えております。
7ページ以降になりますけれども、どの様な変更がなされているか様々ではありますけれども、一つは分類自体が詳細になっております。パーキンソン病を例示としておりますが、細分が増えたり、または、細分に伴ってコードの桁数が増えたりといったものが見られるかと思います。
 8枚目の分類軸の変更になりますが、例えば、悪性新生物についてICD-10では解剖学的な軸が中心に構築されておりましたけれども、ICD-11においては、解剖学的な部位というのは多くはエクステンションコードに移り、病理、組織型での軸に変更がなされております。
 9枚目以降は新しい章のご紹介になります。例えば免疫系の疾患、第4章に作られましたが、ICD-10では様々なところにちらばっていたものがまとまっております。特にアナフィラキシーに関する死亡というのは、ICD-10では原死因では20章である外因、そして19章である中毒、有害作用といったコードを付与しておりましたけれども、第4章へ移動しております。
 10枚目になりますけれども、こちらは睡眠・覚醒障害という新しい章になります。主に精神及び行動の障害と神経系の疾患から移動してまとまっております。
 11枚目、性保健健康関連の病態ということで、精神及び行動の障害に従来あった性同一性障害、その他の病態について新しく17章、性保健健康関連の病態ということでまとめられております。
 12枚目、こちらは先程ご紹介しました伝統医学の病態モジュール1としまして、新しく日中韓の伝統医学が案として盛り込まれております。下にディスクリプションから抜粋をしておりますけれども、死亡報告では使用しないという注釈がついております。従来の分類とあわせて両方を疾病統計や研究の場で使っていくということが想定をされているかと思います。
 13枚目、生活機能評価に関する補助セクションとしまして、こちらはICDとは別に作成をされておりました国際生活機能分類(以下「ICF」という)という分類があります。この一部がこちらに取り入れられました。ICDとは異なる生活機能という視点になっておりますけれども、今後このICDの分類とこちらのICFの視点を組み合わせてコードを付加していくといったことを想定して、補助セクションが盛り込まれております。
 14枚目、こちらは新しい章ではなく移動のご紹介です。脳血管疾患についてICD-10では循環器系の疾患の分類に位置付けられておりましたけれども、神経系の疾患の分類へ移動となっております。国際的な議論を経まして現代の治療や患者さんの取り扱いといったところの考え方に沿って循環器系から脳の疾患に移動されたとの説明がなされております。
 15枚目、エクステンションコードのご紹介で、こちらは重症度や時間軸といったものを後から付加するというような情報をまとめております。
 16枚目、ユニークIDといったものが今回ICD-11には導入されておりますが、分類コードだけではなくて、下にぶら下がる病名レベルの用語にも特定の個別のIDが付加されて、用語単位でデータを追いかけたり集計したりということを可能としているようなシステム体系となっております。
 17枚目、こちらはウェブを見ていただくと閲覧できる内容になりますけれども、左側に分類、そして右側に分類項目のそれぞれの情報が盛り込まれた内容になっております。ICD-10ではコードと分類名、そしていくつかの内容例示としていくつかの病名が例示をされていましたが、ICD-11に関しては、もっと充実をしまして分類名に加えて、解説文ディスクリプションであったり、追加情報であったり除外用語、索引用語も充実をしまして、特に索引用語ではかなり多くの病名が用語として入ってきております。
 18枚目はコード体系になりますが、これまでアルファベットで始まっていたコードが英語と数字が混ざる形となっておりまして、ICD-10では3桁に加え、ドットがあって4桁といったものが基本分類でありましたけれども、桁数も変わってきています。ICD-11の概要については以上になります。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございました。ただ今の説明に対して委員の方々からご質問等ありますか。
どうぞ。

○ 大西委員
 本質的な質問ではないのですが、スライドナンバー11で、この性疼痛と性交疼痛とはどう違うのでしょうか。

○ 事務局
 原文にあたって確認をしたいと思いますので、回答は後程でもよろしいでしょうか。ありがとうございます。

○ 矢冨委員長
 ご確認よろしくお願いいたします。他いかがでしょうか。
 ICD-11開発の経緯、ICD-11の特徴等をご紹介いただきましたけれども、ICD-10までは、ほぼ10年ごとに改訂があったのが、ICD-10からICD-11の間が30年近くということで、やはり色々な要因があったと理解してよろしいわけでしょうか。

○ 事務局
 ICD-10は改訂の間隔がかなりあり、結果的には30年くらい空いたのですが、実際にはICD-10の中でマイナーな改正は行っておりました。10年ごとに改訂を行うことに対して、分類の項目自体が増えてきて改訂作業が大変であったことや、各国バージョンを変えることによってシステム改修等が必要となりかなりの時間を要することが理由で、WHOとしても10年ごとに改訂するということについては、それにとらわれずにもう少し長くやっていこうということで、大きな改訂は30年くらいの間隔が空きましたけれども、小さな改正についてはその中で行ってきたというような経緯があります。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。今後はできるだけ速やかに適正なかたちで国内に適用するというのが目標と理解いたします。他いかがでしょうか。

○ 本多委員
 ICDのコーティングというのは、プライマリ・ケアの分野でも使いやすいようにというのが元々の考え方だったと思いますが、今回非常に様々な小数点以下のコーディングが出来るようになったということですが、どこまでの桁をつければ良いかということについては、何か指針はありますでしょうか。

○ 事務局
 コードのつけ方ですね。どのようにつけていくかについては後程ご紹介したいと思うのですが、レファレンスガイドというものにまとめられていて、現在作業中です。案としてはもう出ているのですが、死亡統計や疾病統計で使う際に、どのようにコードを使うかといったようなことが中心にまとめられております。プライマリ・ケアにおいてもICD-11を活用していきたいというのはWHOが従来から言っていますが、現在公表しているものは死亡統計、疾病統計用の分類が中心となっており、プライマリ・ケア用のバージョンについてはWHOで議論をしているところです。どこまで情報を盛り込むか、どのレベルまでのコードをコーディングしていくかというのは、まだまだこれからのWHOでの審議になってくるかと思います。

○ 矢冨委員長
 他よろしいでしょうか。はいどうぞ。

○ 中原委員
 ICD-11という国際的に活用するものができて、次の段階としてそれぞれの国でモディフィケーションを作って良いということになっていると思うのですが、これまで日本にはクリニカルモディフィケーションがなかったと思います。これから作る予定はありますでしょうか。

○ 事務局
 モディフィケーションにつきまして、これまで例えばナショナルモディフィケーション、もしくは分野別のスペシャリティのリニアライゼーション等議論に挙がってきました。まず、ナショナルモディフィケーションについては、昨年にも議論をさせていただいて、まだ結論が出ておりませんが、ICD-11自体かなり情報量が多く、様々なコーディングがしやすくなっているので、現時点ではすぐに国独自のモディフィケーションを作るということは考えておりません。今後のニーズに応じて審議をしていくことになるかと考えております。次の議題でご説明したいと思うのですが、日本の統計における適用にあたっては、ICD専門委員会とは別にICD部会が設置されておりまして、統計法に基づきICDをどのように扱うかといったところは、ICD部会においてこれから審議し諮問答申を行ってまいります。日本の統計として日本独自のモディフィケーションを行うかというのは、ICD部会で議論をすることになりますけれども、現時点ではそこまでのニーズというのは、まだ具体的には挙がってきていないのかなと思います。これから和訳といったような話もしていくのですが、まずICD-11全体を理解した上で、本当に必要なのかといったことをICD部会でも審議していきたいと考えております。

○ 中原委員
 ニーズがまだ挙がってきていないということですが、ニーズはありますので、是非お願いしたいと思います。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。はい、どうぞ。

○ 松本委員
 第26章の伝統医学の項目に死亡報告には使用しないと書いてございますいが、死亡統計、例えば死亡診断書等には、この26章のものは使わないということでよろしいでしょうか。厚生労働省としてこの取扱いをどのようにされるのかお聞きしたいと思います。

○ 事務局
 まず、先程説明したディスクリプションにWHOの見解が示されております。WHOとしては、ICDは国際比較のために用いていることもありますし、恐らく日中韓の伝統医学を実際に使用している国というのは限られているので、これで死亡統計をWHOに報告してもなかなか国際比較というのは出来ないので、これについては国際的な死亡データには使用しないと見解を示しています。ただ日本として使うかどうかについてはICD部会の中で議論していきたいと考えております。
伝統医学の分類に対するニーズや、死亡診断書に実際先生方が書いていただけるかどうか、書いていただくにあたってどの程度精度が確保されるのか、用語の使い方に関する教育や環境を考慮し、死亡統計に日本として導入するかということは、ICD部会でも議論いただきたいと思いますし、もし専門委員会でもご意見を頂ければ、お伝えしながら審議をしていきたいと考えております。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございました。はい、どうぞ。

○ 大西委員
 先程の松本先生のご質問ですが、この点について私も考えておりました。これは原死因としないという意味だと解釈しており、死亡診断書に書くことは問題ないものだと思っておりましたが、認識誤りでしょうか。

○ 事務局
 これまでも死亡診断書には先生方の評価、ご意見で、必要があれば伝統医学の病態を書いていただいていたかと思います。おっしゃる通り、原死因のコードとして、これまでICD-10では存在しなかったため使っていなかったですし、ICD-11に関して国際比較のためのデータということでは使わないということで、おっしゃる通りになるかと思います。ただ、死亡診断書に書いていただくのは今でも自由ですし、ICD-11になっても書いていただいたとして、そこに例えば二次利用してこのコードをつけていただくであるとか、そのようなことも使用方法としては想定しております。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。
それではまた最後に全体を通して質問をお受けいたしますので、次に移らせていただきます。次は議題の3.ICD-11の日本への適応について、事務局から説明よろしくお願いいたします。

○ 事務局
 それでは議題3、ICD-11の日本への適用についてということで説明をしたいと思いますが、まず始めに参考資料3をご覧いただけますでしょうか。
 公的統計に関しましては、統計法に基づく統計基準、ICDに準拠した「疾病、傷害及び死因の統計分類」を告示して、統計調査に使用しております。この告示の諮問答申をする場としては、このICD専門委員会とは別にICD部会を設置しておりまして、この専門委員会と構成は少し異なり、公衆衛生や医療情報、看護や歯科等、様々な分野の先生方で構成された部会になります。6月に公表された後、8月にICD部会を一度開催しまして、その時に審議をした資料になります。日本適用、特に公的統計に対する導入、適用にあたっての論点ということでご紹介をしたいと思いますけれども、まずは告示対象及び和訳の対象範囲をどのようにするかという論点が一つ挙がっております。
告示をしていくためには、原文の英語をまず和訳にしていきましょうということで、優先的にやっていくものとしては、死亡・疾病統計用分類の分類名、そして索引用語、これを含めて10万語くらいあるものについて和訳をしていきたいと考えております。またコードのつけ方であったり、統計のルールをまとめましたレファレンスガイドといったもの、またウェブサイトで閲覧できますのでユーザーガイドであったり、ウェブサイトを利用する上で必要な情報といったものについて、優先的に和訳を進めていき、その上で告示をどこまでの範囲とするか、どこまでのレベルとするかといったものを、議論していきたいというのが一つ挙がりました。
 次に、分類の利用環境整備ということで、こういった分類を和訳した後、実際に使っていただく為にウェブサイトやエクセルファイル等の電子媒体、コーディング・ツールを日本語でも対応できるように整備を進めていく必要があるのでないかという議論がありました。
 さらに、日本で集約して作成している分類表として、例えば死亡統計では死因分類表、疾病統計では疾病分類表というものがあります。こちらも公的統計の表章で使用するために告示に定めておりますので、これらについてICD-11への対応、また安定的に継続的にデータを取っていく為に、また日本の疾病構造も変化をしているということも踏まえながらどのように策定をしていくかについて意見がありました。
 3つ目にICD-11の和訳についてとありますけれども、まず和訳をしてICD-11全体を把握するということで日本医学会、歯科医学会等と連携をして、このICD専門委員会で案を作っていきまして、来年の5月WHO総会に提出される最終のICD-11を確認した上でもう一度部会に諮っていくということで先生方の議論がなされております。
 4つ目に今後の予定を簡単に示しておりますけれども、ICD部会を8月に開催しまして、今日に至りますが、専門委員会で改めて和訳方針についてご相談をしたいと思っております。また、その他にも既にご意見を頂いておりますけれども、適用に係る論点やご指摘があれば頂戴いたしたいと思っております。来年のWHO総会を経まして、ICD部会、または専門委員会にもご相談しながら諮問答申をまとめていく、そこにあたっては単に和訳に加えて、ICD-10からICD-11への変換表や疾病分類表、死因分類表の作成、ルールの確認等を行いまして、答申を行いたいと思っております。
実は統計法自体は総務省の所管する法律でもありますので、統計の観点から総務省の方でも審議が必要となっておりまして、厚生労働省の審議の後、総務省に渡して告示改正をしていくという流れになります。
続きまして、参考資料4を開いていただけますでしょうか。こちらは先ほど説明したものをイメージしたものになりますが、1枚目は告示改正の流れとして、下が厚生労働省での審議、そして総務省の審議に渡していくという流れになっております。
 2枚目に、告示と和訳対象範囲の検討ということで、イメージですけれども、1分類名、2索引用語が優先的に和訳を行うものとして挙げられておりまして、解説文、追加情報といったところは、かなり量も多くなりますので、次の段階と考えております。
 3ページは飛ばしていただいて、4ページ、こちらに翻訳プラットフォームというのがWHOから提供されております。原文は英語ですが、多言語に対応しているシステムをWHOが用意しておりますので、ここに我々が和訳を入れていけば日本語でICD-11をウェブサイトでも閲覧ができるという形になっております。
 5枚目、レファレンスガイドになりますが、ICD-10の総論、第2巻の総論にあたるものになります。約300ページありますが、こちらについても統計のルール等が、盛り込まれておりますので和訳を進めたいと考えております。
 6枚目にマッピングテーブル、これはICD-10とICD-11、またICD-11からICD-10に対する変換表がWHOからも提供されております。エクセルベースで利用できますが、注意をしていかないといけないのが、これは分類と分類のマッピングになりますので、病名レベルとなると少しまた確認が必要になってくると考えております。
資料の2に移りたいと思います。資料2をご覧いただけますでしょうか。資料の2、一枚目になります。こちらは8月のICD部会で基本方針として挙げられたものになります。まず、和訳全体に関して大きな意見を審議いたしましたが、ICD-11の基本方針として、分類全体に共通する定型的な用語、一貫性のある和訳とし、直訳がふさわしくない、また、一般的でない場合は意訳を検討する。意訳を当てる場合は、特に一貫性のある和訳になるかというところにも配慮すること。また、社会的な影響を考慮する一方で、用語の概念や範囲が変わることがないように十分配慮してはどうかというものが挙がりました。また、訳語が複数ある場合は、同義語として追加することを検討してみてはどうか、直訳が臨床現場等で使用されておらず、翻訳することがかえって混乱を招く場合は、英語のまま残すことも検討してはどうかといった案が出てきております。
 2つ目に既存の訳語との調整ということで、日本ではICD以外にも、様々な辞典やマスターにおいて病名が扱われております。そのようなものとも整合性を見ながら和訳をしていく必要があると考えておりまして、まず、ICD-10の既存の訳、また表記方法を含めて見直していき、また、日本医学会用語辞典といった学術的な整合性にも配慮して仮訳を作っていってはどうか。日本の医療機関ではよく使われているかと思いますけれども、標準病名マスター、傷病名マスターでの用語の使い方も参考としてはどうかといったような審議がなされております。これを踏まえまして、こちら事務局案になりますけれども、2ページ目から和訳の取り扱いについての案になります。
 まず、一つ目代表語、同義語についてです。ICD-11の英語を軸にして和訳を作っていきたいと思いますが、一つの英語である用語に対してまず一つの訳語(代表語)を定めたいと思います。ただ、代表語以外にも様々な用語を用いたい、また、用いることが適当ということもあるかと思いますので、代表語以外の訳語を用いることが適当な場合は、同義語を追加していきたいと考えております。この同義語ですけれども、これは先生方の専門的なお立場から、また、現場での使用頻度といったものを踏まえながら、ご意見なりご提案を頂ければと思いますが、分類欄の索引用語として表示すべきものをかなり限定的にしていければと考えております。これは、同義語をどんどん追加していくこともある程度考えられますが、長い期間にわたって使うものとして、将来の用語管理をしていくためにも、そこは限定的に同義語も検討していければと思います。また、漢字やひらがなカタカナ、日本ではかなり色々な表記がありますけれども、双方の表示が必要であれば、同義語として追加していきたいと思いますが、同義語として登録するほどではないけれども、検索に必要ではないかというものについては、コーディング・ツール用に別途整備していきたいと思います。これは、分類表では見えないけれども、コーディング・ツールでひらがなを打てばたどり着けるようにといったような活用を検討したいと考えております。
また、ICD-10においては、山括弧を利用して代替用語を表現してきましたが、電子的に情報を扱う点ではかなり不便でありますので、代替用語の表記は用いずに、代表語、同義語で対応していきたいと思います。例示にありますけれども、例えば、急性灰白髄炎と山括弧ポリオとありますけれども、これは仮ですが、代表語を急性灰白髄炎、同義語をポリオとする。このような形で分けられればと思っております。囊胞線維症は、ひらがな漢字どちらも使い方あるかと思いますけれども、仮にどちらかを代表語とする例です。また、漢字の中でも頸部、例えば頸といった漢字もいくつか種類があるかと思いますが、どちらかを代表語とするか同義語とするか、またはコーディング・ツールといったような対応とするか。そういったところも検討していきたいと思います。また、複数の用語に対して逆に一つの訳語を充てることが適当な場合といったこともあるかと思います。例示としてLiver cirrhosisとHepatic cirrhosis、仮にどちらも肝と訳すこととした場合、日本語で肝硬変として、英語では分かれているのに日本語で一つになると、後々の用語管理のために分けておくことがいいかと思いますので、後ろの方に英語の表記も追加したいと思います。先生方の実際の作業では、学術的な観点から、適当な和訳、適切な和訳をご提案いただいて、後程事務局で機械的に表示をしていくということも考えていますので、最後の形はこのようになるということを、ご了解いただければと思います。
 2つ目に、訳語の統一についてです。分類全体に共通する定型的な訳語は、ある程度一貫性のある和訳としていきたいと思います。複数の訳語がある場合については、章、ブロック、分類項目名については統計表章にも関わってきますので、原則として直訳を優先して代表語としたいと思います。ただし定型的な訳語や直訳がふさわしくない場合、また一般的でない場合、それ以外のものを用いることが適当な場合については、個別に検討していきたいと思います。訳語を個別に検討する中では、やはりその概念や範囲が変わらないように、専門的なご意見も伺いながらご相談させていただければと思います。内容によっては、様々な用語が入り混じる事例もあるかと思いますが、例えば章や共通する分野では、一定程度統一した考え方でまとめられればと思っております。
 4つ目、日本語よりも英語で表記するほうがより馴染むといった場合もありますから、その場合は英語のまま残すということも検討したいと思います。
 3つ目の表記方法についてですが、こちらは機械的な話になりますが、英語で用いられている略語や括弧といったような表記方法は、訳語の日本語においても同様に表記をしたいと思います。例示のように、「chronic」を括弧で示しておれば、「慢性」についても括弧で示す。例えばT1DMについては、それもそのまま略語で示すということにしたいと思います。訳語に用いる日本語表記については、日本医学会医学用語辞典において、例えば漢字とカタカナの表記、漢字の中での表記、また人名の扱いといったものも取り扱いを示しておりますので、それを基本として我々の中でも検討していきたいと考えております。これから先生方にご相談していく中で、代表語、同義語、そして分類全体を通じた統一性や使用頻度等も考慮しながら調整をしていきたいと思います。参考に、定型訳の例示をしておりますけれども、略や、表記方法といったような機械的なものの例示を中心に並べております。例えば「unspecified」は「詳細不明」、「certain specified」は「特定の明示された」と訳すなど、このようなものについては一貫性を持って訳していきたいと思います。下の方の4ページ目の中で、例えば「後遺症」「続発症」、「late effect」「sequelae」や、新生児、小児、成人等の用語は多く出てくるかと思いますが、例示として示しております。ただし、分野によっては違う訳語を当てることが適当なものというのも恐らくあるかと思いますので、これから先生方ともご相談をしていきたいと思います。
 そして5ページ目になりますけれども、和訳の作業の進め方というところを、説明をさせていただきます。
 まず、今回イメージとして示したものになりますが、資料2の別紙をご覧いただけますでしょうか。作業ファイルとしてのイメージを今こちらに載せておりますが、まず翻訳作業の範囲としましては、章、ブロック、分類項目名、そして索引用語をB列に、全て1列に並んでおりまして、約10万語となっております。その横にICD-11のコードが付いていまして、D列に原文の英語が載せております。E列に「事務局案」として仮訳で載せているものもあり、空欄のところもあります。主に事務局では、ICD-10の使い方や様々な用語辞典等を加味しながら、章のタイトル、そしてブロックを中心に、一旦仮訳を入れさせていただいております。このようなものを参考にしながら、和訳案といったものを、F、G、H列に入れていただきたいと考えております。
 Fについては、一つの代表語をいただければと思いますが、複数の候補がある場合は同義語に振り分けていただければと思います。まずF列には1つの用語、和訳の記入をお願いします。
 G列に、複数の和訳がある場合は同義語として記入をお願いしたいと思います。
 またH列のコメントコメント欄として、他の学会に照会が必要であるとか、訳語の出典があれば是非教えていただければと思います。また事務局の案を変更したい場合は、その理由について書けるところがあれば是非こちらに記入をいただければと思います。
そしてI列以降に参考の情報を載せております。例えばI列は日本医学会医学用語辞典で、英語の原文と完全一致するものだけを拾ってきたものとなります。完全一致以外の用語も医学用語辞典の中にたくさん入っておりますので、適宜参照していただければと思います。
 J列には、ICD-10またはICD-Oの訳語で完全一致するものがあればここに載せております。
 K列には、それ以外で色々な辞典等から参考となる用語があればK列に入れる予定となっております。
 L列については、WHOが提供したマッピング表を基にしまして、ICD-11に対応するICD-10のコードを載せております。
 M列からO列には、ICD-10コードに対する標準病名マスター、傷病名マスターの用語を載せております。
 M列は病名マスターのコード、N列は、そのICD-10のコードに対して病名マスターで何個用語が入っているか。
 そしてO列は、具体的な用語を選択して閲覧できるようになっています。
スライドの2枚目に移っていただけますでしょうか。B列には、分類項目名と索引用語が混ざっておりますので、分類項目には色を付けております。ここがICD-10でいうコードと、コードが付いている分類項目名にあたるところです。これを目安に、まず和訳をしていただければと思いますが、索引用語はその下にぶら下がる病名と考えていただければと思います。このセルをクリックするとICD-11のブラウザに飛べるようにしたいと考えております。資料右側の吹き出しになりますが、英語に対する訳語が複数ある場合、代表語を1つ選択し、他を同義語として入力をお願いしたいと思います。複数の同義語がある場合は、セミコロンで区別をお願いできればと思います。同義語については、ブラウザ上で掲載すべきと考えられるものを入力していただければと思いますので、すべてのバリエーションを載せるということではありません。多数の候補をいただいた場合は、後程、実際に表に出すのが適当か、コーディング・ツールで活用していくのが適当かなど、ご相談をできればと思います。この2つ目の吹き出しで、英語は異なるけれども和訳が同じになる場合、先ほどの肝硬変の例を出しましたけれども、英語が違うから違う訳語をあてないといけないということではありませんので、ここは同じ日本語でも気にせずに入力をしていただければと思います。
ICD独特の訳語ということで、3つ目の吹き出しですけれども、これも例示に載せておりましたが、「詳細不明」「特定の明示された」「NOS」等の独特の用語がありますので、これについては後程事務局で直すということもあるかと思いますが、もし先生方がお気づきいただけましたら、それも踏まえて訳語をあてていただければと思います。
 3枚目のスライドになりますけれども、具体例になります。例えば「Aspirin-induced asthma」に対する訳語をしていくというときに、事務局案では今「アスピリン誘発性喘息」を仮として入れさせていただいております。これが良い、適当であるということであれば、代表語の列にこの訳語をコピーして入力をいただければと思います。事務局案が適当であってもそのまま入力がないということになると、作業をしたかどうか確認が難しくなってしまうために、適当であればコピーをして、代表語に入れていただければと思います。
 2つ目に、臨床現場で頻繁に使用されている同義語がないかを確認していただきまして、例えばアスピリン喘息、NSAIDs過敏喘息といったような使い方がもしあるのであれば、同義語列にそういった用語を、コロンで区切りをしまして追加をしていただければと思います。可能であれば出典、コメントの欄に、そのような情報を入れていただければと思います。
 4つ目に、AERD等、この事務局案に何も書かれていない用語で適切なものがある場合は、訳語を先生方で作成をしまして、代表語、同義語に入れていただければと思います。前後の分類項目や他の分類項目の和訳語と見比べて適宜入力をしていただければと思います。代表語、同義語の候補に優劣がない場合は、分類全体の用語の統一性といった観点から、基本は直訳を優先したいと思いますが、現場での使い方や専門的な知見としてご意見がある場合は、代表語、同義語で分けて入れていただければと思います。また、分類に対する指摘、意見、問題点がありましたら、ICD-11自体の改正提案に繋がるものになり、WHOのポータルサイトにプラットフォームがありますので、そこでの意見提出をお願いしたいと思います。例えば、索引用語の場所が違う、アスピリン喘息の同義語になるべきなどといった、ICD-11の原文そのものへの意見については、WHOへの意見提出としてお願いしたいと思いますし、意見提出の方法等分からない場合は、事務局にお問い合わせをいただければと思います。
 4枚目になりますが、和訳作業ファイルはエクセルで作成をしておりますが、分類項目や索引用語が一列に並んだ形になっておりますので、ICD-11全体の構造といったものは分かりにくいかもしれません。分類名をクリックすれば、11に移動ができるようにしたいと思いますので、このICD-11の分類全体が見えるブラウザ、またコーディング・ツールも一緒に見ながら作業を進めていただければと思います。注意点として、今回和訳作業を早く進めるということもありまして、6月18日に公表された固定版を基本に今作業ファイルを作っております。ただ、6月18日の固定版はウェブサイト上、青色で表示をされるものなのですが、索引用語全部が見られないということで、もう一つ索引用語が見られるものとして、随時更新しているオレンジの版がありまして、こちらを見ながら構造全体を、理解していただければと思います。両者については時点のずれがあり、6月18日公表した後に、誤植や細かいところの修正がありますので、作業ファイルとオレンジ版を見たときに齟齬があるかもしれません。作業ファイルの用語を和訳するということが基本としまして、もしオレンジ版で気になった、変更があり、こちらの和訳が適当ということ等があればコメント欄へ意見を入れていただければと思います。
 2つ目に、日本医学会医学用語辞典のウェブ版のご紹介になりますけれども、エクセルファイルに入っている医学用語辞典の情報は、一部限られておりますので、日本医学会医学用語辞典ウェブ版で様々な用語の検索をしていただき、また各学会で持っていらっしゃる用語集といったものもあるかと思いますので、そういったものもご活用いただければと思います。日本医学会医学用語辞典は、分科会ごとに通知されたIDがあると聞いており、また、個人でIDを作成することも可能ということですので、是非こちらをご活用いただければと思います。
 その他の参考となる情報としまして、資料下にありますけれども、ICD-10において、英語でどのような構造となっているのか、表現となっているのかを確認する際には、WHOの2016年版がウェブサイトで閲覧可能となっており、基本的には2013年版から大きくは変わっておりませんので、こちらもご参考いただければと思います。2013年版の日本語版に関しては、厚生労働省のホームページで閲覧も可能ですので、お手元に本がない場合はこちらのウェブでも確認をいただければと思います。
それから、病名マスターについても作業ファイルに入れ込んでおり、こちらは今年の6月にリリースした4.05版になります。こちらも年に2回、定期的に更新をしておりまして、例えばコードの変更も若干あるようですので、そこは時点に合わせて確認いただければと思います。
 資料2にお戻りをいただけますでしょうか。5ページ目に戻りますけれども、このような作業ファイルで進めて良いということでございましたら、この専門委員会で、ご意見いただいたものも踏まえて、作業ファイル等準備をしましたら、専門委員会の先生方にお送りできればと考えております。担当案といったものを仮に示させていただいておりますが、もちろん章に割り振られていなくても、ご意見をいただくことは可能ですが、基本的にこの章はこの学会といったことで入力をお願いができればと思っております。今日こちら事務局案を示させていただきましたが、学会としてこの章の担当は適当ではないとか、こちらの章の方が、学会として和訳していくには適当だなどご意見があれば、是非事務局までご連絡をいただければと思います。また、この専門委員会の先生方の所属する学会が明示されてないところもあります。例えば内科学会や外科学会、小児科学会といったところは、様々な章に横断的に関連するところが散らばっておりますので、範囲を限定して担当に特定できなかったところもございました。そのようなところにつきましては、後程ご相談ができればと思いますが、ここの範囲でというものがもしあれば、是非ご担当いただければと思いますし、特にそのようなものがなければ、全般的に見て、もしご意見があればいただければと考えております。

○ 東條委員
 多分誤植だと思うのですが、5ページ目の11章「circulatory system」が日本呼吸器学会、12章「respiratory system」が日本循環器学会となっておりますので、修正をお願いいたします。

○ 事務局
 失礼しました。こちら反対になりますね。11章が日本循環器学会、12章が日本呼吸器学会になります。大変失礼いたしました。今、担当案としておりますけれども、また担当には明示されてない学会もあるかと思います。作業ファイルを早々にお送りをできればと思いますので、来年の2月末までに、こちらの事務局まで提出をお願いができればと考えております。
 また、この10万語というのはかなりの量になりますので、もちろん作業の進捗状況にあわせて随時ご相談をしていきたいと思いますし、このICD専門委員会は、学会が一部に限られておりますので、日本医学会や日本歯科医学会とも通じて、学会や団体にも意見照会をしていきたいと思います。複数の学会や団体からご意見をいただいた場合は、事務局において適宜協議をしていきたいと思っております。2月末にある程度の案ができてきましたら、その中身次第になりますけれども、改めて専門委員会に案を出して、特に専門委員会で議論すべきというものがあればこちらで審議をしたいと思います。細かいところについては、事務局で複数の学会と調整等していきたいと考えております。

○ 矢冨委員長
 はい、どうぞ。

○ 森内委員
  恐れ入ります。小児科学会ですけれども、ご指摘のとおり小児科学会は、恐らくすべての章に跨ってしまいまして、その場合にこの2月末の提出という期限は、特に関わりのある学会と提出前に事前の調整をせずに、それぞれ勝手に提出よいということでしょうか。それともやはり事前にある程度の調整をすべきでしょうか。

○ 事務局
 小児科学会におかれましては、いくつかの章の中で関連する分野を特定できるのであれば、是非事前にご相談させていただきまして、その分の入力をお願いしたいと思います。この会議の後に、もしご相談ができれば是非お願いをしたいと思います。そこに関しては、恐らく他の学会と、重なるというところもあるかと思いますので、その点についても併せてご相談をさせていただければと思います。

○ 矢冨委員長
 はい、どうぞ。

○ 神庭委員
 精神神経学会です。精神科の病名は、かつての精神分裂病にみるように、スティグマをつくる可能性があり、大きく変える必要がある場合があって、今回ICD-11の病名に関しては、もう2年越しで委員会において検討しております。
質問は、代表語と同義語を分けるときに、これは学会に一任していただけるのか、それとも大方針があって、それは守らなければならないのかという点が一つでございます。
 それから、締め切りが2月ということでございますのは、これは2年越しで、全力でやってきたのですが、なかなかまとまらない病名がいくつか残っていて、お出しできるのが多分暫定案になってしまうと思いますが、それはご容赦いただきたいと思います。
 それから、資料2の4ページ目に出てくる様々な単語を読ませていただくと、「disease, disorder, condition」に、「疾患、障害、病態」と、これは良いのですけども、ICDのDは「疾病」と呼んでいますよね。「disease」は「疾病」と訳しても良いのでしょうか。

○ 事務局
 いくつかご質問をいただきましたが、現時点で原則として考えているのは、今日資料2で説明をしたものになります。まずご意見として代表語、同義語の案をいただければと思いまして、学会の先生方の案を尊重するのか、事務局の調整が必要か中身次第で相談させていただきたいと考えております。事務局の考え方としては、分類全体との配慮も半分ありますし、半分は専門的にも、臨床現場においても、先生方が扱いやすい訳語にというものもありますので、それについては中身次第で先生方とご相談をしていくのかなと考えております。
 今回は全体としての考え方を示しておりますので、個別の対応については今日ご意見もいただいた上で、これからご相談をしていくのかなと考えております。
 疾病に関してですが、こちらはまだ例示ということで、すべてを網羅しているわけではありません。「疾病」の他に、例えば「症」といったような言い方もあるかと思いますので、そちらはまだ網羅できておりませんが、そのような使い方があれば是非作業のファイルの中でご提案なりご意見をいただければと考えております。

○ 神庭委員
 2月の締め切りは暫定案でよろしいでしょうか。

○ 事務局
 はい。暫定案ということでいただければと思いますし、暫定案とした場合、いつぐらいまでに確定をしていくか、プロセスがどのようになるか等併せて教えていただければと思います。

○ 矢冨委員長
 はい、どうぞ。

○ 名越委員
 2点ございますけれども、消化器関連は感染症との関連が深く、先程の小児科学会とのお話し合いの確認なのですけれども、こちらから厚労省に「感染症のこの分野は消化器で持ちたい」ということを申し上げたら、厚労省が、例えば感染症学会と交渉していただけるということでよろしいのでしょうか。

○ 事務局
 もしそのようなご意見ありましたら、我々から改めて感染症学会や消化器病学会へご相談や調整をしたいと思いますので、事務局へご連絡をいただければと思います。

○ 名越委員
 2点目ですけれども、先ほど肝硬変でLiver cirrhosisとHepatic cirrhosisが2つあったというような、これは私の全くの怠慢で全部Liver cirrhosisに統一すべきだったところがちょっと抜けているのですけれども、そういったことで残ってしまっているものを、先ほど括弧内に残さなくてはいけないということになったのですが、そのときに何か用語としての管理が必要だからということだったのですが、日本肝臓学会にも説明しなくてはならないので、どういったことで残さざるを得ないのかもう一度詳細を教えていただけますでしょうか。

○ 事務局
 例示が適当でなかったかもしれないのですけれども、まずLiver cirrhosisとHepatic cirrhosis、それ自体が、整理が必要ということであれば、WHOに意見提出をまずしないといけないのですが、これは一般論として、日本語で見られるようになったときに、同じ用語、和訳としては同じ用語だけれども、英語では実はその裏に2つ、3ついろんな表現が隠れているといった時に、、英語としていくつあるか、どのようなものがあるか、我々としても把握しておかないと、後々同義語をどんどん追加したり、後々和訳を変えていったりもした時に、どの英語がどの日本語に対応しているかというのがわからなくなってしまうところがありますので、紐付けをしておきたいとの趣旨になります。LiverとHepatic cirrhosisの件は、若干違う問題点を含んでいて、必要があれば表記の工夫が必要かもしれませんが、一般原則としては、一旦このICD-11の和訳を固めたあと、今後、5年~10年使っていく中で、同義語等が増えていくかと思います。その中で、どの英語がどの日本語に対応していたかということが分からなくならないように、用語管理というような表現を使わせていただきましたが、そういったことでの配慮をしていきたいなと考えております。

○ 矢冨委員長
 はい、どうぞ。

○ 矢久保委員
 東洋医学会の矢久保ですが、今、和訳という話だったのですが、これはチャプター全部を訳すのですか。それとも項目と同義語だけ訳すということなのでしょうか。

○ 事務局
 翻訳の中身は章のタイトル、そして基本的にはブロックが中間的にあるのですけれども、分類項目名、コードが付いているタイトル、そして索引用語までをお願いしたいと考えております。

○ 矢久保委員
 索引用語までですか。

○ 事務局
 索引用語まで含みます。

○ 矢久保委員
 26章だけ構造が違うかもしれないのですけども、その病態に関する説明部分は要らないということですか。

○ 事務局
 はい。説明に関しては、将来的にはしたいと考えておりますけれども、まず優先的にするものとしては、タイトル名を優先したいと思います。もちろん先生方の学会でしていただく分には構わないのですけれども、ディスクリプションを訳すと、訳語に対する色々なご意見やディスクリプション自体に対するご意見等、様々なものが出てくるかと思います。日本へ早く導入をしていくということを考えた際には、基本的には項目名や索引用語を最低限導入して、恐らくディスクリプションは先生方であれば、英語でも理解をしていただくこともできるところもあるかと思いますので、そこは次の段階として行っていきたいと思っております。

○ 矢久保委員
 今回は恐らくまだ26章索引ができていないと思うので、できるところ、できているところに関して、項目と同義語の訳を進めるということでよろしいですね。

○ 事務局
 WHOのウェブ上、分類表に出ている索引用語、同義語になります。WHOの原文自体の追加や検討をしている部分もあるかもしれませんが、そこは、和訳対象の範囲外になります。

○ 矢久保委員
 分かりました。ありがとうございます。

○ 矢冨委員長
 事務局からの説明は終了ということでよろしいでしょうか。ICD-11の日本への適用についてということで、事務局からご説明いただきました。すでに多くのご質問をいただきましたけれども、他にございますでしょうか。はい、どうぞ。

○ 矢久保委員
 今その使用に関してですが、先程大西先生から、死因統計に伝統医学ということをお話があったのですけども、直接死因でなければ伝統医学病名も、Ⅱ欄の直接には死因に関係しないがI欄の傷病経過に影響を及ぼした傷病名等のところに記載して良いと捉えてよろしいでしょうか。

○ 事務局
 記載というのは、死亡診断書に書いていただくことを指しているかと思うのですが、現行でも書いていただく病名や病態について特に制限をしておりません。それを人口動態なり死亡統計に集計する際には、ICD-10では従来のコードしかないので、それに基づいてコードを付けております。仮に死亡診断書に伝統医学の用語で上がってきたとしても、それをICD-10のコードに置き換えております。ICD-11でどうなるかといったときには、現行の書き方自体は変わらないのですが、ICDコードへの変換をする際に、死亡統計では、原死因としては26章を使わないということをWHOが言っているだけであって、死亡診断書に記載していただくこと自体は特に問題はありません。

○ 矢久保委員
 はい、ありがとうございます。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございました。他いかがでしょうか。はい、どうぞ。

○ 東條委員
 この和訳についての今後のロードマップを教えていただきたいのですが。学会に持ち帰るにあたって、学会の用語委員というのは、やはり年単位、あるいは2年単位で変わってきますので、目標を、どのぐらいというのを、ある程度分かったほうがいいかと思っております。例えば2022年に向けて、随時更新して和訳もアップデートしていくというようなもの、あるいは1回この会で、和訳はここまでで、一旦そこを目標にしてやっていくというような、もし何か決まっていることがありましたら教えてください。

○ 事務局
 今後のスケジュール感ですけれども、まずこの作業ファイルについては2月末という提出期限をお示しさせていただきましたが、一旦こちらで取りまとめたあと、恐らく各分野にまたがる共通の課題や個別の分野で調整があるかと思います。そしてさらに2019年5月にWHO総会で承認をされ、最終版を確認しまして、そこでも若干差異があれば、修正をしたいと思っています。
 その後、先程の参考資料3に戻っていただくことになるのですが、参考資料3の4、今後の予定をもう一度ご覧いただけますでしょうか。まずこの統計法の告示改正に載せたいということがありますので、この和訳を5月の最終版を確認した上で、できるだけ速やかに、和訳を固めましたら、その後他の検討も取りまとめまして諮問答申をしたいと考えております。一旦固めましたら、ICD-10の時のように2003年版や2013年版のような形で一旦固定をしたいと考えております。
ICD-11自体は、WHOで毎年小さいレベルから大きなレベルまで更新をしていきたいと言っております。WHOでの審議が並行して進むのですけれども、日本におけるICDの運用においては、ある時点で固定をすることになり、章のタイトル、分類項目名については、ある程度数年間は使うということを想定しております。
 一方で、例えばICD-10では内容例示や、索引といったようなものがあるのですが、告示にならない部分については、ある程度柔軟に対応できるのかなということもありますので、WHOの審議の状況にも合わせながら、アップデートする必要があるものがあれば、こちらの専門委員会等に諮りながらアップデートをしていきたいと思います。ただし、骨になる部分、章のタイトルなり分類項目名、コードが付いている部分については、一旦固めたあとは数年なり10年なり使用することを想定して作業を進めていただければと考えております。

○ 東條委員
 2019年の5月が一つの目標ということでよろしいですか。

○ 事務局
 2019年の5月は、WHOでICD-11が最終版として承認をされるので、そこが一つの新しいスタートになります。その次の節目としては、厚生労働省、総務省においての告示改正する時点が一つの節目になると思います。

○ 東條委員
 ありがとうございました。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございました。他いかがでしょうか。今後の作業を進める上で大変重要なところですので。もうすでに多くの質問をいただいていますけれども、他いかがでしょうか。
先程、今後の予定のところで、日本医学会、日本歯科医学会等への和訳依頼とありましたが、例えば日本医学会の分科会等にはすべて届くという理解でよろしいですか。

○ 事務局
 はい。日本医学会の事務局を通しまして、日本医学会傘下の約130の分科会へ、情報提供を兼ねて作業ファイルをお送りしたいと思います。
ただ、そこは入力をしてくださいという依頼ではなくて、全体を見て、ご自分の所属されている学会の分野について作業したい、意見を提出したいというところがあればご提出をお願いしますというような依頼の仕方になると考えております。

○ 矢冨委員長
 わかりました。よろしいでしょうか。はい、どうぞ。

○ 池田委員
 確認をさせていただきたいのですが、例えばこの第2章の「Neoplasms」ですと、多分これは臓器別に非常にたくさん分かれると思うのですが、それは今日の時点で、例えば婦人科のものは婦人科にということのお話を今日して帰ればよろしいのか、あとは感染症等ですと、様々な分野にこれも広がると思うのですが、臓器のようにしっかり分けられるものは非常に分けやすいのですけども、そうではないものもあると思います。そういうものというのは多分色々な、そこに関わる学会からご意見が出てくると思うのですが、出てきたご意見については厚労省で調整をしていただけるのかどうか、そういったところをご説明いただけますか。

○ 事務局
 ご指摘のとおり、例えば01の感染症の章、02の悪性新生物、こういったところはかなり全身に亘るもので、色々な分野に跨るかと思います。こちらは主にということで、感染症学会や日本癌治療学会に一旦あてさせていただいておりますが、ここの部分については、こちらの学会でも見たいということがあれば、是非事務局にご連絡をいただければと思いますし、新生物についてはかなり明確に分かる、この分野は個別のこの学会であるとかいうことが分かるものがあれば、事務局でも少し配慮して、個別にご相談をしたいと思います。

○ 池田委員
 そうですね。一度以前、ICDについて色々確認をする作業があったと思うのですけれども、そのときにかなり臓器別に分かれていたと思いますので、多分そちらは、この日本癌治療学会という担当が、確かにすべての癌なのですけども、恐らく乳腺は乳腺でしょうし、婦人科は婦人科でしょうし、呼吸器は呼吸器なのでしょうから、その辺りは癌治療学会という、統括する学会が振り分けをするのか、それとも、例えば私共であれば日本産科婦人科学会が「婦人科部門は私共でやります」という形で、前もって申し上げればよろしいのかどうなのでしょうか。

○ 事務局
 ご指摘のとおり、新生物に関して分野がかなり明確であり、そちらの学会にご相談するのが適当というものがあるかと思います。事務局の方で癌治療学会とご相談した上で、各学会にご相談差し上げてもよろしいでしょうか。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございました。よろしいでしょうか。

○ 中島委員
 リウマチ学会です。今までのお話でも色々な病名が、多岐に亘るということがありましたけれども、リウマチ、膠原病の領域それ自体がやはり色々な臓器にも亘りますし、それからこうやって見ると、そこの章がリウマチ科と、あとアレルギー科の二つに分かれているところ、二つが両方関わるというところもありますよね。一つの病名についても、多少科によって、学会によって呼び方が異なる場合がありますので、やはり色々なところを調整してから配っていただくことは伺っておりますけれども、そういったリウマチ学会領域においても同じようなご配慮というか、お願いしたいのと、またそれで何かあれば、こちらのほうからもご連絡させていただきたいかなと思います。宜しくお願いいたします。

○ 事務局
 ありがとうございます。具体的に言いますと、例えば4章の「immune system」の章で、リウマチ学会とアレルギー学会がご専門となるのかなと思っておりますが、一つの用語に対しても二つの学会でご意見があるかもしれないというご指摘になるでしょうか。

○ 中島委員
 そうですね。例えばですけども、多発筋炎と多発性筋炎、神経医学会がメインで扱うものとリウマチ学会がメインで扱うものが異なる場合や最近リウマチ学会の中でも、色々な用語の検討が行われていまして、変更しているところもありますので、そういった点についてです。

○ 事務局
 ありがとうございます。ご指摘を踏まえまして、4章に関して両方の学会に、作業の前にご相談をさせていただければと思います。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。

○ 柏井委員
 日本眼科学会の柏井です。具体的な作業の技術的な面についてお伺いします。日本眼科学会では2017年に新しい用語集を確定し、エクセルのファイルを持っています。そこでこの作業ファイルに、私たちのエクセルファイルを流しこめると大変助かります。代表用語は、私たちは標準用語と指定しています。エクセルファイルを一発で結合していただけると非常に有難いのですが、そういう技術的サポートはしていただけるでしょうか。

○ 事務局
 もしすでにご準備されている和訳、英語の原文と和訳の対応といったものがあれば、原文の英語がマッチするのであれば、我々の作業ファイルとすぐにリンクさせることができるのかなと思いますので、一旦そのファイルを見せていただく等して、作業は効率的に進めたいと思います。

○ 柏井委員
 ありがとうございます。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。よろしいでしょうか。それでは次の議事に移らせていただきます。
次は議事4です。ICD-10(2013年版)提要の修正についてということで、事務局からご説明お願いいたします。


○ 事務局
 では資料につきましては、資料3のICD-10(2013年版)提要の修正(案)についてお開きください。
一番上から、これにつきましては2013年版が導入されましてから、使用していくにあたりまして、色々誤植が見つかってきているところがございます。それにつきましては事務局でも検討いたしまして、修正をかけていくということについて、ここにご報告させていただく形になります。
 一番上のところはですね、三段階に分かれておりまして、お手元に配布しております緑色の書籍の中の第1巻の内容例示になりますけれども、こちらはほとんど全部同じ内容でございまして、変更後の欄の下線のところに、「外因の発生場所と事件発生時の受傷者の活動の分類については、第XX章の最初にある、発生場所コードと活動コードを参照」と書いてあるのですけれども、これはICD分類の中のXX章には外因のコードがWからXのところにございますけれども、その一番最後のところに発生場所のコードというものを付与することができるようになっております。その発生場所のコードがまとまって説明してある場所へ誘導するような文言がございますけれども、原典とちょっと違ってですね、英語の直訳でないものが元々入っておりましたので、こちらを修正すると。修正箇所は多いのですけれども、内容としては同じような形になります。告示されております内容も全く問題ございませんし、コードの番号につきましても、コード自体につきましても変更はございません。内容例示の第1巻につきましては以上でございます。
総論、第2巻につきましてですけれども、ページを捲っていただきまして、こちらについては2か所ございます。こちらの誤植につきましては、英語で出版されておりますWHOの原本での誤植がございましたので、こちらについては訂正をしていきたいと考えております。
最後に第3巻の索引についての訂正箇所でございますけれども、こちらについては31か所見つかっておりまして、英語でできております原典の誤植、あるいは日本語訳を作るときの誤植がございますけれども、こちらについても修正を加えていきたいと考えております。
事務局からの報告は以上でございます。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。只今の事務局からのご報告に何かご質問等ありますか。はい、どうぞ。

○ 大西委員
 感染症学会の大西ですけれども、修正番号のナンバー30ですが、瘻(孔)、フィステル、眼球(角膜)(強膜)H44.4ですけれども、これ内容例示表では確か低眼圧になっていたと思うのですね。H44.5は眼球の変性病態で、絶対緑内障とか、眼球萎縮とか、眼球癆。癆はこの瘻(孔)の瘻ではないのですが、どうなのでしょうか。44.5でよろしいのでしょうか。

○ 事務局
 第1巻ですね。30行の、825ページのご質問でよろしいでしょうか。

○ 大西委員
 H44.5なので、内容例示表の402ページになりますかね。H44、眼球の障害というところなのですけれども。このH44.5だと、この402ページだと眼球の変性病態になっているのですね。これを改訂すると、瘻、フィステルを44.5に入れてしまうという意味だと思って読んでいたのですが。H44.5でいいのかなと思って今これを見ていたのですけれども、いかがでしょうか。時間がかかるようであればあとで検討していただいて構いません。

○ 矢冨委員長
 では、事務局の方で検討してご回答をお願いいたします。ありがとうございます。他いかがでしょうか。

○ 大西委員
 もう一つありまして。11番の、これもあとで教えてもらえればいいのですけれども、周産期に発生した病態で、下線が引いてあるところですけれども、筋緊張低下、フロッピーベビーなのですが、内容例示表では確か非特異性のフロッピーベビー症候群となっていたと思うので、非特異性と入れなくて良いのかなと思ったのですが、これもあとで教えてもらえれば構いません。

○ 事務局
 承知いたしました。内容例示について細かく確認いたしまして、ご説明させていただきたいと思います。

○ 矢冨委員長
 宜しくお願いします。よろしいでしょうか。
 それでは次の議事に移らせていただきます。次は議事の5です。死因選択検討ワーキンググループについて、事務局から説明をお願いいたします。

○ 事務局
 では、資料の4-1をお開きください。こちら第6回の死因選択検討ワーキンググループの検討結果につきましての報告となります。平成28年の12月14日に開催されました第6回のワーキンググループの結果でございまして、親会でありますこちらのICD専門委員会にワーキンググループの座長の先生から報告させていただくという形が本来のあり方でございますが、座長を務めていただきました横田委員から委員が代わっているということもございまして、事務局から報告させていただくという形になります。
前回のワーキンググループの終了後に、当時のICD専門委員会の先生方、委員の方々には、個別にご報告はしておりますけれども、今回、公開の場でご報告という形にさせていただきます。内容につきましては、4点議案がございます。
 一点目は、「膵管内乳頭粘液性腫瘍」等の取り扱いについてでございます。こちらの腫瘍につきましては、1980年代に日本から提唱された腫瘍でありまして、当初良性の性質を持っているものの、随時悪性の性質を帯びてくる可能性があるというようなことでございまして、死亡診断書に挙がってまいりましたときに、取り扱いが難しいというところで議論が行われました。
結果といたしましては、1欄に記載される場合に関しましては悪性腫瘍の取り扱い。2欄に記載される場合には、D37の性状不詳というような形の取り扱いと結論付けられております。
 次に二点目の、疾病、傷害及び死因の統計分類の基本分類R98とR99 の区分についてでございます。こちらにつきましては、死亡原因が不特定の場合に関しまして、R99とR98に分けるということがございますけれども、具体的には2013年の内容例示によりますと、R98は「立会いのいない死亡」「死体が発見されて原因不明」、原因不明の死亡、R99に関しましては、「その他の診断名不明確」というような形になっております。ここの線引きがやはり曖昧であったということで、R98につきましては、不詳の中でもその後病態を明らかにすることができないものというものに関してR98、それ以外のものに関してはR99に分類するという形になっております。
 三点目に関しましては、「低体温(症)」の取り扱いです。これ低体温(症)に関しましては、内因性に低体温を引き起こすような原因があっての低体温(症)、あるいはそうではなく、偶然外界が低温であったところに長く滞在したために低体温(症)に見舞われたというような二つのものがございますけれども、これの区分もなかなかはっきりしないところがございまして、大原則としましては、外因によるものと、外界が低温であったために低体温(症)に見舞われたという判断を採りまして、T68に分類するということになっております。しかし死亡の、死亡診断書の死亡の種類あるいは付言欄のほうに内因を示唆するような文言がございました場合には、内因が主と考えまして、R68.0、低体温、外界の低温状態に関連しないものに分類すると決められました。
 最後に四点目。「摂食障害」等の取り扱いについてです。摂食障害につきましても、摂食機能が問題となっているもの、あるいは精神的な問題が主に問題となっているものが二つに分かれるところと思いますけれども、こちらの線引きも、付言欄に詳しい文言がない場合に、死亡診断書で、これを判断するのはなかなか難しいというところがございまして、議論になりました。結果といたしましては、50歳以上の、年齢で区分しておりますけれども、50歳以上の方で精神的な症状を伴っていないということが分かっている、精神的な症状について文言されていないものに関しましては、R63.8、食物及び、食物及び水分摂取に関するその他症状及び兆候に分類しまして、その他に関しましてはF50.9、摂食障害、詳細不明にするというような形にしております。
以上、ここで第6回死因検討ワーキンググループの結果報告とさせていただきます。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございました。それでは只今のご報告に何かご質問等ございますか。よろしいでしょうか。

○ 事務局
 本日、このICD専門委員会の終了の後に、第7回になりますけれども、死因検討ワーキンググループを開催させていただく準備をしております。
資料4-2につきましては、平成27年に、3月3日の段階で設置要綱が決議されておるところでございますけれども、今回は厚生労働省内の組織の改編に伴いまして、3番の運営のところに変更がございますので、こちらでご報告させていただいて、改訂させていただこうと思います。ワーキンググループの庶務は、厚生労働省政策統括官(統計・情報政策、政策評価担当)付参事官(企画調整担当)付人口動態・保健社会統計室が行うというところが、今回改訂をお願いしたいところです。
続きまして、資料の4-3をお願いします。こちらは、本日からワーキンググループの委員にお願いしたいと思っております先生方の名簿を示させていただきます。石井先生、井本先生、大西先生、木下先生、中原先生、鷲見先生にお願いしたいと思っておりますけれども、こちらの任命につきましては、ICD専門委員会の委員長を務めていただく先生に任命していただくという設置要綱になっておりますけれども、前回のメンバー、委員の先生方の段階で、前任の委員長の先生から、こちらの6人の先生方について選定がございましたので、それに基づきまして、先生方にお願いするという形にさせていただいております。こちらの先生方で委員のほうをお願いしたいと思っておりますけれども、提案という形でお願いいたします。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。よろしいでしょうか。まず資料の4-2に関しては、要綱案の改訂のご説明をいただきましたけれども、この3番の運営の政策評価担当の箇所だけでありますので、問題ないかと理解いたします。
 資料の4-3に関しましては、ルールに従ってこの6人のワーキンググループ委員をご推薦いただいたということで、問題ないかと思いますが、いかがでしょうか。もしご意見あればお伺いいたします。お認めいただいたと理解いたしますので宜しくお願いいたします。
以上が死因選択検討ワーキンググループ関連の議事でありましたが、よろしいでしょうか。それでは次に移らせていただきます。次は議事の6で、WHO-FIC年次会議報告についてです。事務局から説明をお願いいたします。

○ 事務局
 それでは資料の5をご覧いただけますでしょうか。こちらはWHOが組織をしております、WHO-FIC、Family of International Classifications、統計分類のネットワークとして、毎年、年次会議というものを開催しておりまして、こちらのご報告になります。2017年につきましては、メキシコ、2018年につきましては韓国で開催をいたしまして、日本からも協力センターや各専門の分野の先生方が参加をしてきました。
主なところをかいつまんでご報告をしたいと思いますが、全体としましてWHOではSDGやユニバーサル・ヘルス・カバレッジを推進しております。その中で統計分類についても、より質の高い健康医療情報の整備をしていくことが、重要であると謳われておりました。また、今年の韓国では、プライマリ・ヘルスケアの重要性を謳ったアルマ・アタ宣言が1978年にあり、それから40年を迎えたということで、医療情報の重要性について、期待が述べられております。
体制のご紹介ですけれども、2017年にマーガレット・チャン事務局長からテドロス・アダノム事務局長に交代がなされておりまして、新しい体制で運営がなされております。
統計部門に関しましては、Director にJohn Grove氏が就任をしております。
 ICDに関しましては、これまで説明をしてきたとおり6月に公表したという内容になっておりますが、他の分類の参考の情報としましては、ICF、国際生活機能分類に関しまして、ICD-11にfunctioningの章が盛り込まれたということや、ICF本体自体の改正、またEducationのplatform等の公表について情報が共有されました。
 ICD、ICF以外に、現在WHOで開発が進めているICHIと呼ばれるものがあります。こちらはHealth Interventionsの分類としまして、手術、検査や公衆衛生上の介入等、幅広いものを扱っております。2007年から開発が進めておりまして、現在ベータ-2版といったものがウェブで公表をされております。今後、教育ツールを用いてフィールドテストを実施し、WHOとしても固めていくというような動きがありました。
 その他としましては、これまでICD、ICFに関してはURC、改正・改訂委員会で、審議をして、随時アップデートをしてきたところですが、組織としてURCを終了しまして、CSACと呼ばれるものに移行をしております。また、新たに伝統医学が、ICD-11に盛り込まれたことを受けまして、TMRGといったものが新しく設立されました。2ページ目に、各委員会グループ、その共同議長を示しておりますけれども、日本からも先生方に共同議長やメンバーとしてご参画をいただいております。例えば情報科学用語委員会、ITCに関しましては、この専門委員会の委員でもあられます中谷純先生が共同議長をされております。また、死因分類グループ、死亡統計のルール等を議論しているところでは、厚生労働省の中山佳保里氏が共同議長、そして新しく設立された伝統医学グループに関しましては、日本から慶應義塾大学の渡辺賢治先生が新たに議長として選出をされております。
主な議論については、資料に載せているとおりでして、主なところだけ紹介をしたいと思いますが、各委員会で議論がそれぞれ進んでおりまして、例えばFDC、国際分類ファミリー委員会では、ICD-11のプライマリ・ケア版の作成といったような議論。また、ITCと共同して、マッピングプロジェクトといったようなものが進められております。
 ICHIに関しましては、先程ご紹介しましたとおり、これからフィールドテストを経て、2019年にプレファイナル版を公表したいとの話もありました。教育普及委員会、EICでは、統計や国際分類の普及、現場での教育等を扱っているところですが、ICD-11のフィールドトライアルに取り組み、各委員会と協同しながら、フィールドトライアルの分析や課題抽出、これからICD-11を使っていくにあたっての教材開発等についての検討がなされております。こちらでは、ICDだけではなくて、ICFのe-learning toolといったような開発も進められております。
 3つ目のITC、先ほど中谷先生に共同議長をいただいているというご紹介をいたしましたが、情報科学用語委員会といったところで、ICD-11に関してはブラウザやコーディング・ツール等の開発が進められました。またAPIと呼ばれる、ICDのツールを他のソフトウェアや電子カルテ等に利用するためのインターフェイスといったものも開発が進められておりまして、こういったものの説明もありました。また、用語のマッピングということで、例えばSNOMED-CTやISO等に関する標準化といったところでの議論もありました。
 4つ目のURC、改正改訂委員会では、現在CSACに改組をされておりますけれども、CSACのメンバーとしましては、各協力センターのセンター長、そしてMSAC、 MRG、MbRGの議長で構成をされております。2017年につきましては、ICD-10に関して88件審議しまして、日本から継続審議ということで4件がありました。そのご報告になりますけれども、2件採択がされておりまして、1つ目は過敏性腸症候群のサブタイプということで、K58に関しまして細分類を、最新のガイドラインRome IV分類に基づきまして、下痢型、便秘型、混合型等に再構成をされたというところで採択がなされております。
 ウイルス性肝炎キャリアの移動というところが2つ目になりますけれども、Z22.5として以前ICD-10にあったのですが、2014年にURCの審議において、臨床上の概念と照らし合わせて、一度Z22.5が削除されております。その後、日本としてもキャリアというような概念や行政的な対応として改めてこの分類は必要ではないかとする提案をしまして、慢性ウイルス性肝炎のB18に細分を設けるということが採択をされております。
棄却としましては1件、十二指腸憩室や左室右房交通症が棄却をされましたが、これはICD-11にて新たに検討するといったような審議がありました。
 今年の2018年におきましては、基本的なICD-10について改正は終了ということで、ICD-11の維持管理やプロポーザル、今後の意見提出に対する投票方法、採択のプロセスといったものについて議論が行われております。現在ICD-11は、プラットフォーム上で多くの意見提出を受け付けております。今後も同じような方法で行っていくようですが、優先順位をつけて審議をしていくことや、処理方法、採択基準等が課題となっております。
 5つ目のMSAC、医学・科学諮問委員会になりますが、これは2016年に設立されたものになります。基本は電話会議で月1回開催をされておりまして、この年次会議に合わせて対面の会議を行っております。
ICD-11に関する作業としましては、各プロポーザルに対する医学的な審議の他に、short descriptionsについてレビュー作業を行いました。また、医学的な検討としましては、例えばACTH 欠損症等のプロポーザルに対する検証を行ったというようなところでございます。
この2018年では、CSACと同様に、承認基準や役割分担について議論が行われておりまして、3枚目にありますイメージ図をご参照いただければと思いますが、ICD-11の今後の維持管理として、左の方にプラットフォームがウェブ上にありますので、プロポーザルが上がってきましたら、CSAC、MSAC、またはMRG、MbRG、Functioning Disabilityのグループ、そしてTMで議論するものに事務局で振り分けます。最終的にはCSACで分類として採択をするかを審査しまして、アップデートをしていくというようなサイクルがイメージとして示されております。
 MSACに関しましては、2016年発足当初から共同議長でありました田嶼尚子氏が退任され、そのご報告がなされております。
 6つ目の死因分類グループに関してですが、ICD-11に関しては、レファレンスガイドについて議論を行っておりますが、死亡統計ルールは従来のルールから大きな変更はないとされております。ただ、簡便な用語の使用やフォーマットの整理等、共通理解の促進といったところで検討がなされております。なお、ルールの骨格は現在できているということですけれども、ICD-11のコードの追加等、各国が死亡統計を取っていくにあたって、引き続き細部の作業が行われる予定となっております。
MbRG、こちら疾病統計、疾病分類を検証しているところですけれども、疾病分類として何をコードするのか、主要病態をどう位置付けるのか、様々な用語の捉え方、エクステンションコードの使用方法等の議論が行われております。
FDRG、こちら生活機能に関する部分で、例えばICFのVチャプターに関することやICF本体のマニュアルの更新や、次の改訂に向けた作業工程といったものの議論が行われております。
(9)にありますTMRG、伝統医学グループになりますが、2018年に新たに設立をされて、先程ご紹介をしたとおり、共同議長に日本と中国から就任がなされております。伝統医学についても、これからWHOで、維持管理や各意見の提出の審議方法等をどのようにしていくかというような議論がありました。また、別に開発が進められているICHIに関しましても、伝統医学の分野を検証したいということがありまして、今後このTMRGと協同して検証するというようなお話がありました。
(10)のJTF、ジョイント・タスクフォースですが、こちらは2015年に設立されたものでして、ICD-11開発の審議を行うための戦略的、技術的な審議を行うために設立されたものになります。様々な医学的な課題や分類としての検証、あり方、ICD-11の検証を行いまして、この2018年10月に解散となっております。
 (11)にAPN、アジア・太平洋ネットワークがあります。こちらはアジア、太平洋を中心とした普及や運用について議論をしているところになります。例えばカンボジアやラオスにおいて、ICD-10の、APN簡易版といったものがありますので、その翻訳や普及といったものについての報告、使いやすい索引のStartup Indexといった形で議論や報告がありました。
 次回の予定としましては、来年10月にカナダで開かれる予定になっております。
 次の別紙以降は、2017年のURCで審議したものについてのご報告を、リストにしておきます。先程ご紹介しました、日本から提案した過敏性腸症候群や慢性肝炎ウイルスについては、このリストに含まれております。こちらについてはかなり長く継続審議になっていまして、ICD専門委員会の先生方、各学会にも様々なバックアップやサポートをいただきまして、この場を借りまして感謝申し上げたいと思います。
 報告については以上になります。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございました。只今WHO-FIC関連のご報告いただきましたが、何かご質問等ございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、最後の議事として、その他ということで事務局からお願いいたします。

○ 事務局
 それでは最後に、参考資料5をご覧いただけますでしょうか。
 先日開催しました、日・WHOフォーラム2018について、ご報告させていただきます。ここにいらっしゃる委員の先生方で参加された方も多いかと思いますが、この度私共、本年6月のWHOによるICD-11公表を記念しまして、WHO本部から分類担当官2名を招聘しまして、毎年定例で開催しているICFシンポジウムとの合同フォーラムを、先月11月30日に渋谷の国連大学で開催しました。午前の部ではICDをメインに、WHO担当者にICD-11開発の意義や期待される目標、活用される事例等をご講演いただきました。また午後の部では、ICFをメインに、WHO担当者によるICF講座に加えて、国内専門家によるICDとICFの一体的な統計データ活用への可能性について、公開ディスカッションをしていただきました。今回は平日の開催にもかかわらず、ほぼ定員300名に近い参加者が出席されまして、盛況のうちに閉会することができました。簡単ですが、報告は以上でございます。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。よろしいでしょうか。11月30日に、WHOジャパンフォーラム2018が開催されましたが、その報告をいただきました。
 それでは事務局のほうから、今後の予定等に関してご説明をお願いいたします。

○ 事務局
 次回の委員会開催につきましては今のところ未定ですが、議題がまとまりましたら、委員会開催の日程調整の依頼をさせていただきますので、どうぞ宜しくお願いたします。
 事務局からの報告は以上になります。

○ 矢冨委員長
 ありがとうございます。よろしいでしょうか。定刻をすでに過ぎておりますので、もしご質問等がなければ、これで終わりたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 それでは、第21回の社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会を閉会させていただきます。どうもご協力ありがとうございました。


                                                                                                                                                                         (了)



<照会先>
政策統括官付参事官付国際分類情報管理室
疾病傷害死因分類係:03-5253-1111  内線7493








 

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