第61回患者申出療養評価会議 議事録

日時

令和7年6月20日(金)15:00~

場所

オンライン開催

出席者

構成員等
福井座長 森尾座長代理 天野構成員 池田構成員 磯部構成員 井上構成員 上村(尚)構成員 上村(夕)構成員
黒瀨構成員 近藤構成員 佐藤構成員 新谷構成員 比企構成員 松井構成員 松山構成員 山崎構成員
事務局
審議官 医療課長 医療技術評価推進室長 医療課主査 先進・再生医療迅速評価専門官 
医療課長補佐 研究開発政策課長 治験推進室長 研究開発政策課長補佐 他

議題

1 患者申出療養の総括報告書に関する評価について
(患-1)
(参考資料1-1)(参考資料1-2)

2 患者申出療養の試験実施計画の変更について
(患-2)(参考資料2)
(患-3)(参考資料3)

3 分散型の臨床試験の患者申出療養での活用について (案)
(患―4)

4 その他

議事

議事内容
15:00開会

○福井座長
 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第61回「患者申出療養評価会議」を開催いたします。
 構成員の先生方におかれましては、大変お忙しいところを御出席いただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず初めに、池田龍二構成員におかれましては昨年11月より新たに構成員に加わっていただいておりまして、今回の会議が初めての御参加となります。恐縮ですけれども、池田龍二構成員には一言御挨拶いただければと思います。よろしくお願いします。
○池田構成員
 皆さんこんにちは。宮崎大学病院薬剤部の池田でございます。
 今回初めて参加させていただきます。ぜひ私自身も勉強したいと思っております。御指導のほど、よろしくお願いいたします。
○福井座長
 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 次に、構成員の出欠状況ですけれども、本日は田島優子構成員が御欠席となっております。その他の構成員は御出席です。
 本日、御欠席の構成員からは委任状の提出がございまして、議事決定につきましては座長に一任するとされています。
 次に、事務局の異動がございました。事務局より紹介をお願いいたします。
○医療課主査
 事務局でございます。
 事務局の異動がございましたので、御紹介させていただきます。
 西野将司保険局医療課先進・再生医療迅速評価専門官でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 向亜紀医政局研究開発政策課課長補佐でございます。オンライン参加でございます。よろしくお願いいたします。
 谷口大樹医政局研究開発政策課室長補佐が着任しております。本日は、欠席でございます。
 以上となります。どうぞよろしくお願いいたします。
○福井座長
 続きまして、資料の確認を事務局からお願いいたします。
○医療課主査
 事務局でございます。
 頭撮りについては、ここまでにさせていただきます。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。議事次第を御確認いただければと思います。
 議題1につきましては(患-1)縦置きの資料、(参考資料1-1)横置きの資料、(参考資料1-2)縦置きの資料がございます。
 議題2につきましては(患-2)縦置きの資料、(参考資料2)横置きの資料。また(患-3)縦置きの資料、(参考資料3)横置きの資料がございます。
 議題3につきましては(患-4)縦置きの資料がございます。
 資料については以上でございます。
 資料について不足、誤り等がございましたら、事務局まで御連絡ください。
 今回の患者申出療養評価会議におきましては、対面とオンラインを組み合わせて開催させていただいております。構成員の先生方におかれましては、本日使用する資料一式を事前に送付させていただいております。
 申請書類等については、送付させていただいた資料を閲覧していただきます。発言される際には、会議資料(公開資料、非公開資料)のページと合わせてあらかじめ御発言いただけますと議事の進行上助かりますので、よろしくお願いいたします。
 資料については以上でございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 資料につきまして、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○福井座長
 ありがとうございます。
 それでは、今回、検討対象となります技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしております。その結果について、事務局から報告をお願いいたします。
○医療課主査
 事務局でございます。
 利益相反について御報告いたします。
 松井構成員より、(患-2)及び(患-3)について報告がありました。松井構成員におかれましては、自らが所属する保険医療機関からの届出に係る医療技術であることから、患者申出療養評価会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術に関する検討結果の取りまとめ及び事前評価には加わらないこととなります。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○福井座長
 ありがとうございます。
 出席されている先生方におかれましては、このほか利益相反はないということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは、事務局から議題1「患者申出療養の総括報告書に関する評価について」の資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○医療課主査
 事務局でございます。
 (患-1)を御覧いただければと思います。「患者申出療養 総括報告書に関する評価表」でございます。
 今回、患者申出療養、告示番号7番、「EPI‐589経口投与療法」、大阪大学医学部附属病院において実施されていたものにつきまして総括報告書が提出されましたので、主担当を近藤直樹構成員、副担当を新谷歩構成員として御評価をお願いしているところでございます。
 それでは、まず技術の概要について御紹介したいと思いますので、資料のページをお進みいただきまして、参考資料1-1、医療技術の概要図、薬事承認までのロードマップについて御参照いただけますと幸いです。
 「薬事承認までのロードマップ」にございますが、本技術については、「対象」がDA350103試験(こちらは上の国内第Ⅱ相試験になります)を受け、安全性、認容性に問題のない筋萎縮性側索硬化症患者。「目的」は、EPI-589の再投与の安全性及び忍容性を評価。「評価項目」は、安全性、改訂版ALS機能評価スケールによる有効性、となっております。
 それでは、(患-1)の資料にお戻りいただきまして、1ページ目には「医療技術の概要」をお示ししております。
 次の「医療技術の試験結果」に「結果の要約」「安全性の評価結果」「有効性の評価結果」「発生した有害事象」「結論」をお示ししてございます。
 事務局からの御説明は以上でございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 それでは、本技術の評価結果について御説明をいただきます。
 最初に、近藤直樹構成員から御説明をお願いいたします。よろしくお願いします。
○近藤構成員
 よろしくお願いします。近藤直樹です。
 それでは、「医療技術の概要」から御説明させていただくことでよろしいでしょうか。
○福井座長
 はい、お願いします。
○近藤構成員
 ありがとうございます。
 「医療技術の概要」については、第1パラグラフ、第2パラグラフについて本試験薬の作用機序、それからALSに対する作用機序、発症機序について説明がされています。端的に言うと、ミトコンドリアの機能低下により発生する酸化ストレスを除去することにより、ALSに対する効果を発揮するというようなことが述べられています。この研究については、EPI-589の500mgを本研究に実施前に行われた医師主導治験と同様の用法・用量で1日3回、食前に朝、昼、夕と経口投与するということと、投与期間が治療期22週間ということで規定されて、後ほど詳細を説明させていただきますけれども、登録された1例は全て検査・観察を終了したということになっています。
 「結果の要約」についてはこちらに示してあるとおりでして、以前、医師主導治験に入られた方で効果が認められた方が入れるというような研究の対象になっておりますので、その方に対して安全性と忍容性を検討するということで本研究が実施されています。
 登録予定期間で患者さんが入ったのは1例ということで、一応終了したということになっています。
 「安全性の評価結果」についてはこちらにお示ししたとおり、2024年の1月11日に22週間の投与が終了して、特に有害事象の発現はなかったということです。
 臨床検査値については、クレアチニンキナーゼの軽度の上昇が認められたということになっています。これは、患者申出療養の申請時において、サルの39週間の毒性試験において最高用量群の500mg/kg/day群で投与初期に状態悪化が認められて、原因としてクレアチニンキナーゼの上昇というものが想定されたということで、約4週ごとのビジットごとに観察をしていたのですけれども、これはそもそもスクリーニング時から上昇傾向にあったということと、それに伴う全身状態、健康状態の影響はなかったというようなことが結果から推察されております。
 それから、体重について減少したというような事象が出ておりますけれども、これは経過観察中の嚥下障害の進行に伴う原疾患の悪化によるものだということが結果として述べられています。
 「有効性の評価結果」については、こちらのほうに書いてございますとおり、医師主導治験のときにはその悪化の程度、減少幅が非常に少なかったんですけれども、今回の場合においては残念ながら医師主導治験に比べ、悪化の程度が大きくなって増悪していたということでしたが、侵襲的呼吸補助装置の装着とか死亡ということは見られなかったとなっています。
 「発生した有害事象」については特にないということです。
 「結論」については、安全性・忍容性は問題なかったということと、以前の医師主導治験でEPI-589にレスポンダーと考えて本試験に組み入れましたけれども、有効性において増悪は見られており、明らかに有効性を示すことができなかったということと、その理由としては病態の進行とともにこの試験薬の抑制効果が得られにくくなっていたということが推定されるということと、今後ALSの薬剤開発に当たっては早期診断法の確立と併せ、診断後できるだけ早期に治療介入が必要ということを述べられています。
 結果については以上となります。
 続いて評価を述べさせていただきました。
 「有効性」についてはコメント欄に書いてあるとおり、対象症例が1例でありますため、薬効評価を行うには十分な根拠はないということで、有効性は明らかでないと判断しました。当該症例においては治療期間中にALSFRS-Rのスコア変化量、それから%SVCの変化量の減少が見られたということで、「その他」という評価をさせていただいております。
 「安全性」につきましても、これも1例ですので評価自身を行うことは難しいですけれども、特に重大な本試験薬に起因する有害事象は認められなかったということで、問題はないとは思うのですが、評価できる症例が1例ということで「その他」にさせていただいています。
 「技術的成熟度」につきましては、この系統の薬の添付文書を見ると、本薬に関する十分な知識及び適用疾患の治療経験を持つ医師の指導の下で投与すべきというふうに添付文書上に規定されているということで、Aというふうに評価をさせていただいてございます。
 「総合的なコメント欄」も続けてよろしいでしょうか。
○福井座長
 はい、よろしくお願いします。
○近藤構成員
 分かりました。
 ここに記載させていただいているとおり、本研究は過去に実施した医師主導治験でこの試験薬を投与されたALS患者に対し、この試験薬を再投与したときの安全性・忍容性を検討するために実施したということになっています。それで、登録予定期間に申出があった患者は1例のみであって、プロトコルの治療が完遂されています。
 国内企業及び本試験薬の権利権の米国企業ともに、開発戦略の変更により開発を中止したために本研究は終了となってしまいました。
 本研究に登録された症例における安全性・忍容性には、今まで述べさせていただいたとおり特に問題はありませんでした。
 この患者さんは、医師主導治験で本試験薬の投与を受けた際にはレスポンダーということで考えられて組み入れられましたけれども、本研究ではALSFRS-Rのスコア変化量は増悪しているということで、有効性は明らかでなかったということと、その理由としてこの系統の薬と同様、病態の進行とともに本試験薬による抑制効果が得られにくくなっていたことが考えられます。
 本試験薬を含め、今後ALSの薬剤開発を行うに当たっては早期診断法の確立と合わせ、診断後できるだけ早期からの治療介入が必要と考えるということで評価をさせていただいたのですけれども、コメントには書いていないのですが、たまたまこの1例がこのような転帰をたどったということも言えるだろうまた、この試験薬を再投与できた事実とか、今回の有効性、安全性の結果を否定するものではないということを付け加えさせていただいています。
 最後に「薬事未承認の医薬品等を伴う医療技術の場合、薬事承認申請の効率化に資するかどうか等についての助言欄」ですけれども、国内企業及び本試験薬の権利元の米国企業ともに開発を中止してしまった。ALS治療薬による薬事承認においては、同種・同効薬の承認状況により治験の実施が求められること、本研究では本試験薬の有効性を示すことができなかったことから、現時点において得られるデータを用いて薬事承認を目指すことは難しくなったと考えています。
 開発の再開の可能性は不明ですけれども、本試験薬の有効性や安全性を示すデータを改めて精査しておくことを考慮してはどうかと思い、こちらのほうに記載させていただきました。
 私の説明は以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。大変御丁寧に御説明をありがとうございました。
 続きまして、新谷歩構成員から御説明をお願いいたします。
○新谷構成員
 近藤委員のコメントと、ほぼ同じコメントとなります。
 「有効性」のところを「その他」とさせていただいたのは、やはり1例のみであるので、有効性を判断することは難しいということから「その他」とつけさせていただきました。
 あとのコメントは近藤委員のコメントとほとんど同じですので、確認していただければと思います。
 「安全性」に対しましても近藤委員の御説明と同じで、軽度の検査値の上昇や体重減少は認められたものの、疾患の進行に伴うものであるというところで「問題なし」とさせていただきましたが、やはり1例のみであるというところから統計家として意見を述べるというのは非常に難しいところでありました。
 最後ですけれども、こちらはBとさせていただいておりますが、こちらも近藤委員の御意見でAでも相当だと思います。
 以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。
 ただいまの近藤構成員、それから新谷構成員からの御説明につきまして、何か御質問はございますでしょうか。また、御意見はいかがでしょうか。
 天野構成員、どうぞ。
○天野構成員
 御説明ありがとうございました。基本的なことも含めて、2点質問させてください。
 まず1点目ですが、今回は患者さんが1例ということですけれども、もともとの試験計画では何例だったか確認させていただきたいというのが1点です。
 もう一点が、指摘事項の中で質問は出ていたかと思うのですけれども、国内企業及び試験薬の権利元の米国企業ともに試験薬の開発を中止した理由について回答が得られているかと思うのですが、ここで得られている回答としては開発方針の変更のためということですが、何か具体的に例えば本剤についてネガティブ、あるいはポジティブな結果等が既にほかに出ているのかについて、もし分かれば教えていただきたいと思いました。
 以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。
 これは、事務局からよろしいですか。
○医療課主査
 事務局でございます。
 まず最初の、もともと何例が登録予定かですけれども、(参考資料1-1)の概要図を御覧いただき、一番下の箱の【目標症例数と研究期間】にお示ししてございます。目標症例数は3例でございました。
 続きまして、2番目の御質問に関してでございます。こちらは(患-1)の資料の6ページ目の2番目になりますけれども、「2.国内企業および試験薬の権利元の米国企業ともに試験薬の開発を中止した理由について、ご教示ください。本ロードマップにて薬事承認を目指すのが難しくなった状況と理解しておりますが、状況についてご説明ください。」に対し、以下のような【回答】「本試験薬の開発を担っていた企業は、企業業績の問題による開発方針の変更のため、本試験薬の開発を中止した。また、本試験薬の権利元である米国企業では、今後開発を進める可能性はあるが、開発方針の詳細は不明である。」をいただいているところでございます。
 事務局で把握している情報は以上でございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 天野構成員、いかがでしょうか。
○天野構成員
 現時点で把握していただいている情報が以上のとおりということで、承知いたしました。ありがとうございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。何かコメントなり御質問なりございましたら。
 よろしいでしょうか。
 それでは、評価委員の評価結果どおりとしたいと思います。特に御異議なければそのようにさせていただきます。ありがとうございます。
 それでは、議題の2に移りたいと思います。事務局から、議題2「患者申出療養の試験実施計画の変更について」の資料が提出されております。2件ございますので、最初に1件目から事務局より説明をお願いいたします。
○医療課主査
 事務局でございます。
 資料(患-2)につきまして御説明をさせていただきます。
 「患者申出療養の研究実施計画の変更について」でございます。
 【申請医療機関】は、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院。
 【患者申出療養の名称】は、「マルチプレックス遺伝子パネル検査による遺伝子プロファイリングに基づく分子標的治療」となってございます。
 【適応症】【試験の概要】【実施期間】【予定症例数】についてはお示ししているとおりでございます。
 2ページ目にお進みいただきまして、【現在の登録状況】をお示ししてございます。
 今回の【変更内容および変更理由】でございますが、国立がん研究センター中央病院、東北大学病院、大阪大学医学部附属病院、岡山大学病院において、人事異動のため、お示ししているとおりの変更がございます。
 事務局からの御説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○福井座長
 ありがとうございます。
 本患者申出療養の実施計画の変更について判断が必要ということですけれども、何か御質問あるいは御意見等はございますでしょうか。
 よろしいですか。人事上の変更ということですので。
 それでは、検討結果の取りまとめを行いたいと思います。
 恐れ入りますけれども、松井構成員におかれましては御退室をお願いできますでしょうか。
(松井構成員退室)
○福井座長
 それでは、(患-2)の技術についてはこの実施計画の変更を認めることとしたいと思います。よろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○福井座長
 ありがとうございます。そのようにさせていただきます。
 それでは、松井構成員にはまたお戻りいただきたいと思います。
(松井構成員入室)
○福井座長
 それでは、2件目の技術につきまして事務局より説明をお願いいたします。
○医療課主査
 事務局でございます。
 資料(患-3)につきまして御説明をさせていただきます。
 「患者申出療養の研究実施計画の変更について」でございます。
 【申請医療機関】は、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院。
 【患者申出療養の名称】は、「タゼメトスタット経口投与療法」となってございます。
 【適応症】【試験の概要】【実施期間】【予定症例数】【現在の登録状況】についてはお示ししているとおりでございます。
 今回の変更内容及び変更理由でございますが、人事異動のため実施責任医師の変更というところでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○福井座長
 ありがとうございます。
 本件も、実施責任医師の変更でございます。この計画の変更についての判断が必要ということですが、何か御質問、御意見ございますでしょうか。
 よろしいですか。
 それでは、何度も申し訳ないのですけれども、松井構成員におかれましては御退室をお願いいたします。
(松井構成員退室)
○福井座長
 それでは、この(患-3)の技術についても実施計画の変更を認めることとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。特に御異議なければ、そのようにさせていただきます。
(構成員首肯)
○福井座長
 ありがとうございます。
 それでは、松井構成員にまたお戻りいただきたいと思います。よろしくお願いします。
(松井構成員入室)
○福井座長
 それでは、事務局から議題の3「分散型の臨床試験の患者申出療養での活用について(案)」の資料が提出されております。事務局より説明をお願いいたします。
○医療課主査
 事務局でございます。
 資料(患-4)につきまして御説明をさせていただきます。
 「分散型の臨床試験の患者申出療養での活用について(案)」としてお諮りするものでございます。
 「1.背景」です。
 治験のうち、分散型治験(DCT)は、医療機関に来院せずとも実施できる臨床試験の方法として普及しつつある。
 分散型治験(DCT)においては、治験実施医療機関が治験実施医療機関以外の医療機関(パートナー医療機関)と業務の範囲に係る委託契約を締結すれば、治験の実施に係る業務の一部を実施できる。
 「2.現状」です。
 臨床研究法において、DCTのパートナー医療機関に相当するものについての定めはない。なお、「研究責任医師は、臨床研究に関する業務の一部を委託する場合には、委託を受けた者が遵守すべき事項について、委託契約の内容を確認するとともに、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。」としている。
 患者申出療養の告示・通知において、DCTのパートナー医療機関に相当するものについて定めたものはない。実施医療機関の要件の具体的な内容については、患者申出療養評価会議において、医療技術ごとに設定するものである。
 「3.課題」です。
 患者申出療養において、実施医療機関の要件を満たさない医療機関が、DCTのパートナー医療機関に相当するものとして参画することを検討しており、患者申出療養制度におけるDCTのパートナー医療機関に相当するものの取扱いを検討する必要がある。
 次のページですが、「4.対応(案)」でございます。
 DCTのパートナー医療機関に相当するものの取扱いについては、患者申出療養制度において、DCTのパートナー医療機関に相当するものを現行の実施医療機関とは異なるものとして、「分散型臨床試験連携医療機関」と位置づけるのはどうか。
 患者申出療養制度における「分散型臨床試験連携医療機関」は実施医療機関に求められる手続は不要とし、「分散型臨床試験連携医療機関」の要件は患者申出療養実施届出書・研究実施計画書に記載する。
 患者申出療養制度において、「分散型臨床試験連携医療機関」の施設要件を満たすかどうかの確認は、治験の場合に倣い、当該申出に係る医療機関において行う。
 実施医療機関と「分散型臨床試験連携医療機関」の違いは、以下の表にお示しのとおりでございます。
 以上のとおり、実施医療機関と「分散型臨床試験連携医療機関」の想定される役割は大きく異なるため、「分散型臨床試験連携医療機関」を実施医療機関として取り扱うことは適当ではなく、患者申出療養へのアクセスの確保の観点からも問題がある。
 したがって、患者申出療養制度における「分散型臨床試験連携医療機関」については、 実施医療機関とは異なるものとして設定することが相当である。
 具体的には、当該申出に係る医療機関がその要件と医療機関名を試験実施計画に記載することとし、「分散型臨床試験連携医療機関」の追加があった場合には当該申出に係る医療機関がその適格性を確認した上で保険局医療課に報告することとし、必要に応じて患者申出療養評価会議で審議する。といったものになります。
 事務局からの御説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○福井座長
 ありがとうございます。
 ただいまの説明につきまして、ぜひ御意見、御質問等を伺いたいのですけれども、いかがでしょうか。
 天野構成員、どうぞ。
○天野構成員
 御説明ありがとうございました。
 事務局がお示しいただいた、今回の患者申出についてDCT、分散型の臨床試験を推進するという方向性には賛成いたします。その上で、2点質問させてください。
 まず1点目は、今回患者申出療養でこういった活用ということをお示しいただいていますが、やはり患者さん、DCTというか、分散型の臨床試験のニーズというのは当然あるものと考えておりますが、今回これが仮に承認されたとして、今後例えば様々な患者申出療養においても同様の申請等があった場合はどのような取扱いにする予定なのかについて教えていただきたいというのが1点目です。
 2点目が、患者さんはDCT、分散型の臨床試験ということについて基本的にはもちろん歓迎するとは思うのですが、一方でやはり副作用対策というのはもちろん重要で、安全性の確保というのは重要になってくるかと思います。その際、分散型臨床試験の連携医療機関について、どういった医療機関を認定するかについて、この患者申出療養評価会議で行うということになると理解したのですが、具体的にどういったプロセスでそういった医療機関の審査を行うのか、もし事務局でお考えがあれば教えていただきたいと思います。
 以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。
 これも事務局からよろしいですか。
○医療課主査
 事務局でございます。2点、御質問いただいたところでございます。
 まず1点目でございますが、現時点においては個別の技術として分散型の臨床試験の活用が確定しているものはございません。したがって、タイムラインについても確定しているものはございません。
 また、実際の相談等が個別の医療技術の中でまいりましたら、詳細な要件等については患者申出療養評価会議で再度御審議いただくといった流れになろうかと考えてございます。
 2点目でございます。医療技術ごとの具体的な個別の要件等の設定につきましては、「分散型臨床試験連携医療機関」の要件は患者申出療養実施届出書または研究実施計画書に記載することを想定しておりまして、研究実施計画の変更というような形で会議にお諮りすることも想定されるところでございます。
 事務局からは以上でございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。まだ非常に総論的なディスカッションしかできなくて申し訳ないのですけれども、天野構成員、今の事務局の御説明につきましていかがでしょうか。
○天野構成員
 理解いたしました。DCT、分散型の臨床試験の推進自体は望ましい方向性だと思うので、今後積極的に展開していただいてもよろしいのではないかと考えた次第です。ありがとうございました。
○福井座長
 ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。
 近藤構成員、お願いします。
○近藤構成員
 ありがとうございます。
 私は勉強不足で理解に及んでいないのかもしれないのですけれども、患者申出療養においては、医師主導治験、あるいは特定臨床研究を終えた後、実施されるものがあるかと思うのですが、特に治験の場合においてはDCTの概念が規制に盛り込まれているのでいいと思うのですけれども、特定臨床研究の場合はいわゆるDCTの規定とかが臨床研究法に定めていないため、完全申出療養に移行となってその研究を引き継いだときにはDCTができるという理解でいいのか、もともと特定臨床研究にはそういったDCTの概念があるのかどうか、ちょっと私の理解が及んでいないので、もし御存じだったら教えていただきたいです。
 あとは、今回パートナー医療機関とその親の医療機関の研究の役割というものがお示しされていたと思うのですけれども、例えばモニタリングとか、監査とか、そういうものについてはどういうふうにされるのかがちょっと書いていなかったので、その辺も教えていただければありがたいと思いました。
 以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。
 事務局からよろしいですか。
○医療課主査
事務局でございます。
 現段階では、恐れ入りますが、特定臨床研究のほうで、DCTのパートナー医療機関に相当する概念があるかについて、明確に回答できる情報がないところでございます。
 また、モニタリング等に関しても、今後要件という形で検討を進めていければと思います。御意見としては承ったところでございます。
 このような回答でよろしいでしょうか。
○近藤構成員
 分かりました。多分、現場がそれを本当に導入するとなると混乱をする可能性もあるかと思ってコメントさせていただきました。準備していただくことに賛同いたします。
 以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。
 私のほうから、このようなDCTを設けることで患者さんのリクルートを容易にできるということはありますね。
○医療課主査
 今のところは、アクセスの確保という観点でございます。その結果として、というところもあるかもしれませんが、というお答えになるかと存じます。
○福井座長
 それから、実施医療機関に求められる要件のうちの半分くらいの項目を満たせばDCTの連携医療機関になることができるということで、このことによって何かしら実施医療機関と比べると少し研究の質が低下するような懸念はないのかというのはいかがでしょうか。
○医療課主査
 現時点では、現行の患者申出療養制度の枠組みの中での分散型臨床試験の活用を考えてございますので、現行の運用からの大きな変更は想定していないところでございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 構成員の先生方からいかがでしょうか。まだ非常に総論的なレベルでございまして、恐らく個別の案件が挙がってきたときにいろいろ御議論いただく必要があるのではないかと個人的には考えております。
 いかがでしょうか。よろしいですか。
 松井構成員、どうぞ。
○松井構成員
 施設の要件の話にも絡むのでしょうけれども、この実施医療機関で実際の試験の実施責任者になっておられる医師と、パートナー機関というか、分散型臨床試験連携医療機関のほうの実際に手を動かす医師の責任の範囲というものが明確でないような気がします。
 単なる施設要件というような問題ではないと思いますので、特に患者申出療養に関しては海外未承認のものも扱い得るような状況で、そういう意味ではリスクは高くて不確かなことも多いようなものなので、この分散型の連携医療機関のほうに入った方がどこまでその責任を負えるのかというところを明確にして、どこが責任を負ってどこが負わないのかということをやらないと、患者さんにとってはそのアクセスは容易にはなるのでしょうけれども、でも何か起こったときの治療責任とか、そういうものが不明確なままではかえって不利益が患者さんのほうにいくように思いますので、単に試験のしやすさというところよりも、やはりあくまでもこれは臨床研究としてやっているものなので、被験者さんの安全確保というところを優先すべき問題かと思います。
 以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。
 事務局から何かございますか。
○医療課主査
 御意見をいただきましてありがとうございます。実施医療機関、「分散型臨床試験連携医療機関」の責任について御意見を頂戴したところでございます。頂いた意見も踏まえまして、引き続き検討させていただければと考えております。
○福井座長
 ありがとうございます。
 そのほかいかがでしょうか。
 よろしいですか。
 それでは、方向としてはさらに検討を続けていただく。そして、個別の案件が挙がってきたときに、より明らかになることが明確になっていくと思います。またそのときには御議論いただくということになると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○井上構成員
 すみません。1点だけ、京都大学の井上と申します。
○福井座長
 どうぞ。
○井上構成員
 臨床研究法の施行規則を書いていただいていますけれども、多分今年度に施行規則が改正されていると思いまして、この辺りは責任医師でいいのか、スポンサーでいいのかというところの記載についてはもう一度確認をいただいたほうがいいのかなとは思いました。その点だけです。
○福井座長
 事務局、お願いします。
○医療課主査
 確認させていただきます。御意見いただき、ありがとうございます。
○福井座長
 ありがとうございます。
 それでは、本件については御意見を伺いましたので、それらについては必ず確認しながら進めるということでお願いしたいと思います。ありがとうございます。
 本日の議題は、残り「その他」となっております。事務局から何かありますでしょうか。
○医療課主査
 事務局でございます。
事務局からは特にございません。
○福井座長
 構成員の先生方から、何か御意見はございますでしょうか。
 それでは、次回の開催について事務局から説明をお願いいたします。
○医療課主査
 事務局でございます。
 次回は日程調整の上、後日御連絡をさせていただきます。
○福井座長
 それでは、第61回「患者申出療養評価会議」をこれで終了いたします。
 本日は大変御多忙の中、御出席いただき、ありがとうございました。
 以上でございます。