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第4回小児医療及び周産期医療の提供体制等に関するワーキンググループ:議事録
日時
令和8年2月18日(水) 10:00~12:00
場所
東京都千代田区霞が関1丁目2番2号 中央合同庁舎第5号館
厚生労働省 C駐車場内仮設会議室2階 仮設第3会議室
厚生労働省 C駐車場内仮設会議室2階 仮設第3会議室
議事
○榊原専門官 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第4回「小児医療及び周産期医療の提供体制等に関するワーキンググループ」を開会いたします。
構成員の皆様方におかれましては、御多用の中御出席くださいまして、誠にありがとうございます。
医政局地域医療計画課の榊原と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本ワーキングは、オンラインによる開催とさせていただいております。
本日は、今村構成員は欠席と御連絡をいただいております。
また、本日は参考人として、無痛分娩関係学会・団体連絡協議会の総会議長、海野様に御出席いただいております。
続きまして、資料の確認をお願いいたします。
資料1「海野参考人提出資料」
資料2「安全な無痛分娩の提供体制について」
資料3「議論のとりまとめ(案)」となっております。
資料に乱丁・落丁等ございましたら、事務局までお声がけください。
冒頭のカメラ撮りについてはここまでとさせていただきますので、カメラの方は御退室をお願いいたします。
(報道関係者退室)
○榊原専門官 それでは、以後の議事運営は田邊座長にお願いいたします。
○田邊座長 それでは、議事のほうに入ってまいりたいと思います。
本日の議題1は、「安全な無痛分娩の提供体制について」でございます。
まず、本議題につきまして、JALA総会議長、海野参考人より説明をお願いいたします。
では、よろしくお願いいたします。
○海野参考人 私は、JALAで総会議長を担当しております海野と申します。よろしくお願いいたします。
資料をお願いいたします。取組の現状と課題ということになります。
次のページをお願いします。
無痛分娩の件数について、日本産婦人科医会の最新の情報をまずお示ししたいと思います。無痛分娩件数は、2018年頃の5%から現在2024年の16%にかけて、件数としても2倍ぐらいに増加しております。既に年間10万件を超えているということでございます。
この増加をもたらしておりますのは、第1に、妊娠している妊婦さんの中で無痛分娩の希望が増えているということにございます。分娩取扱施設のほうでも妊産婦さんのこのようなニーズの変化に対応するということで、今、大車輪で無痛分娩の実施体制の整備を進めております。
無痛分娩件数の増加の第2の要因が、施設側の対応の進行状況ということになります。ただ、東京都の調査等でも示されているのですけれども、まだまだ希望者の中で無痛分娩を受けられていない方が多数おられます。そういう状況ですので、今後、施設側の体制の整備が進めば、現状の恐らく2倍程度に比較的短期間の間に増えてくるのではないかと考えられます。
次をお願いします。
こちらは、都道府県別の分娩全体の中での無痛分娩の割合の年次推移を示しているものです。無痛分娩率は大都市圏、特に首都圏に多く、東京では既に3分の1以上になっています。しかし、基本的には全国で増えておりまして、施設側が対応できるかどうか、それによって無痛分娩率が変わっているという側面もあるのではないかと考えている次第です。
次をお願いします。
これは、厚労省の医療施設調査における分娩取扱実績の中での無痛分娩のところです。注目していただきたいのは2点です。まず、下段のほうに分娩件数がありますけれども、分娩件数は全体で2020年と2023年のわずか3年の間で15.6%減少しております。しかし、無痛分娩件数は、下のほうですけれども、実数として35%増加している状況にあります。あと、分娩取扱施設数はこの3年間で9%減少しておりますが、無痛分娩実施施設数は19%増加しているということです。この増加は病院でも診療所でも起きている。両方で新たに無痛分娩に取り組んでいる。そういう施設が19%、3年間で100施設ぐらい増えているという状況で、これは2023年以降もずっと継続しているトレンドになっております。
次をお願いします。
これは、誰が施設で無痛分娩の麻酔を担当しているのかということの産婦人科医会の調査です。左側のグラフで分かりますように、無痛分娩の麻酔担当者の47.8%は麻酔科医あるいは麻酔科標榜医、麻酔の資格を持っている先生方ということになりますが、逆に言うと52.8%は産婦人科医が、主に硬膜外麻酔になりますけれども、無痛分娩の麻酔を担当しているということでございます。
なぜこういう形で産婦人科医も担当しなければならないのかということになりますが、次のスライドをお願いします。
これは三師調査で、診療に従事している産婦人科医、麻酔科医数の年次推移です。産婦人科医は今1万2000人ぐらい、麻酔科医が1万人強ということです。
次をお願いします。
これを実際に勤務している主たる勤務先で分けてみますと、麻酔科医は大多数が病院に勤務していて、診療所に勤務している麻酔科医は5%ぐらいしかいないということなので、産科診療所に勤務している麻酔科医はもっと少ないということでございます。ですから、産科診療所で急速に増えている無痛分娩に対して、今までもそうでしたが、これからも産婦人科医が対応している状況があるだろうということになります。
次をお願いします。
2017年に、無痛分娩事故が社会問題化をいたしました。それに対応して組織された特別研究班がございまして、その特別研究班の検討の結果、JALA、無痛分娩関係学会・団体連絡協議会という組織がつくられたということになります。
無痛分娩は、保険診療外の経膣分娩の際に行われる追加的な医療行為ということになります。このときまで全国的なルールや枠組みは存在しておりませんで、基本的には各施設自らの判断で実施していたということになります。自費診療ですので、今でもそうですが、料金設定も自由という状況でした。
そうなのですけれども、研究班の検討の過程で、より安全な無痛分娩提供体制をつくるためには、産婦人科と麻酔科が一緒になって取り組んでいく体制をつくらなければならないだろうということで、産婦人科・麻酔科の関係学会・団体、それから、日本医師会や日本看護協会にも御協力いただいてこういう団体を組織したということになります。
次をお願いいたします。
2017年度の特別研究班です。この研究班でまとめたことは、まず1つは、無痛分娩というのはこういうやり方でやっていきましょうという基本的なルールといいますか、枠組みをつくろうということで、必要な診療体制というものを出しました。あとは、社会全体でも無痛分娩はどういうものかというのがよく分かっていただけていないところがあるなという認識がありまして、無痛分娩のメリット・デメリット、その提供体制の現状を理解していただく必要があるということで、情報公開がすごく大事だということになりました。
あとは、無痛分娩を提供する側の問題ですけれども、希望者は多いわけですが、それに対応する上でしっかりとした研修体制のようなものがつくられていなかったということで、これをつくっていかなければならない。それから、有害事象を収集・分析・共有する体制もつくっていかなければならないというのが2018年の提言でございます。その後、その提言に基づいてJALAがつくられて、JALAでこの3つの柱に沿って活動をずっと続けてきているというのが現状でございます。
次をお願いします。
提言の概要です。上にあります必要な診療体制は、インフォームド・コンセント、安全な人員体制、安全管理対策の実施、設備及び医療機器の整備。これはそれぞれ当然といえば当然のことですけれども、それまではっきりしたものがなかったので、それをつくって、こういう線に沿って進めていきましょうということでの枠組みづくりということになります。
次をお願いします。
JALAはこんな感じの組織として、各関係学会・団体から集まっていただいてつくっております。連絡協議会なので、それぞれの学会・団体で全て御同意いただけた範囲で活動していくということで進めています。
次をお願いいたします。
これが、JALAで行っております無痛分娩施設の施設情報の公開事業ということです。JALAではサイトをつくりまして、そこで無痛分娩施設のデータにアクセスしやすいような環境の整備を行っています。2019年から始めまして、少しずつ増えて、黄色いところですけれども、現状で564施設までこの事業に参画していただいている。これは無痛分娩施設全体から言うと3分の2ぐらいのところです。ですから、まだ全部ではないのですけれども、無痛分娩施設もどんどん増えてくる中で、こういう形で増えてきているということです。
次をお願いします。
こちらがJALAサイトで公開している施設情報の掲載の様子です。掲載施設はこのマップに載っているような感じで、地域差がかなりあります。東北地方は、実際に実施している施設も少ないということで、参画していただいている施設も少ない状況ということになります。
次をお願いします。
JALAで行っております、それぞれの無痛分娩施設の医療従事者の方々にお願いしている講習会の受講状況になります。それぞれ産婦人科医の先生が中心だったり、助産師・看護師が中心だったりするわけですけれども、こんな感じで受講が進んできていることを御理解いただければと思います。
次をお願いします。
こういう形で進めてきているのですけれども、先ほど申し上げました提言は、無痛分娩率が5%台だったときに、それぞれ一生懸命やっていただいている施設が中心ですから、それを対象とした提言のつもりでつくりました。ただ、その後、件数が3倍に増え、さらに増加するのが確実な局面になっているという状況です。
それで、実施施設も増えて、まだ慣れておられない、経験の少ない麻酔科医、産婦人科医、助産師・看護師さんたちが現場に行って無痛分娩に携わらざるを得ない状況が起こってきているということになります。
そういうことを前提として、特別研究班を2025年度につくっていただいて、2017年度に検討した内容をもう一度全面的に見直していくという作業を現在行っています。まだ結論は出ていないのですけれども、先ほどの3本柱それぞれの内容をより前向きに活動を展開していかなければならない状況と認識しております。
次をお願いいたします。
その中でも一番重要なのは、無痛分娩を担っていただく人材の確保・養成。とにかく全体がエクスパンドしているものですから、それが必要だろうということで、無痛分娩を指導する立場の人材、実際に無痛分娩の麻酔を担当していただく先生方、それから、無痛分娩の分娩管理は自然分娩とは異なる部分がございますので、そういうことに関する研修の整備。あとは、助産師・看護師、無痛分娩のケアを担当する立場の方々に対しても研修体制を今まで以上に充実させていかなければならないということで、現在検討を進めているところです。
以上、非常に簡単ではございましたけれども、これまで進めてきた無痛分娩の安全性の向上に向けた取組について御報告させていただきました。
以上でございます。
○田邊座長 御説明ありがとうございました。
続きまして、事務局より資料2の説明をお願いいたします。
では、よろしくお願いします。
○榊原専門官 事務局でございます。
資料2の御説明に入らせていただきます。
次を願いします。
無痛分娩は、麻酔によって陣痛の痛みを和らげる方法で、一般的には硬膜外麻酔が用いられております。母体の心血管負荷を軽減するため、高血圧や心疾患、脳血管障害などを有する妊婦に提供されるほか、効果的な産痛緩和を目的として選択されることが多いものでございます。
次をお願いします。
先ほど海野参考人の資料にもございましたが、分娩を取り扱う医療機関のうち、無痛分娩を実施している医療機関の数は増加しておりまして、また、無痛分娩の件数も増加しているという実態がございます。
次をお願いします。
令和5年の医療施設調査によりますと、無痛分娩を実施している医療機関の内訳としては、周産期母子医療センターが132施設、周産期母子医療センター以外の病院が150施設、診療所が320施設となっておりまして、約8割は周産期母子医療センター以外の医療機関で実施されているところが現状となっております。
次をお願いします。
令和5年9月時点では、これも医療施設調査が基になっていますが、東京都、千葉県、神奈川県、熊本県におきましては、経腟分娩で行われた分娩の約25%が無痛分娩であったところ、一方で、岩手県、鳥取県、高知県におきましては無痛分娩件数がゼロ件というようなデータがございます。
なお、鳥取県と高知県におきましては、その後、医療機関において無痛分娩が実施されております。
次をお願いいたします。
都道府県ごとの分娩件数と無痛分娩件数をお示しした散布図になります。
次をお願いいたします。
全体の分娩件数が少ないほど、無痛分娩の件数自体も少ない傾向にあるかと考えます。
次をお願いいたします。
周産期医療圏単位で見てみますと、令和5年9月の1か月間に99の周産期医療圏では無痛分娩の実績がある医療機関がゼロであったというデータがございます。それ以外の164の周産期医療圏では少なくとも1か所以上の医療機関で無痛分娩の実績がございました。
次をお願いします。
こちらも周産期医療圏ごとの散布図をお示ししているものです。
次をお願いします。
より詳細に見ている資料でございますが、分娩数の少ない周産期医療圏ほど無痛分娩の実績が少なく、特に実績がゼロというところは全体の分娩件数も少ないという傾向がございます。
次をお願いいたします。
周産期母子医療センターにおける無痛分娩の実施状況になります。左のグラフのように、総合周産期母子医療センターについては、回答した総合周産期母子医療センター106施設のうち、55施設、51.9%において無痛分娩の実績があり、地域周産期母子医療センターについては、285施設のうち77施設、27.0%が無痛分娩を実施しているという状況にございます。
次をお願いします。
こちらは別の調査を基にしたデータになりますが、総合周産期母子医療センター111施設のうち、24時間体制で院内に麻酔科医が確保されている施設は82施設、74%となっておりまして、こういった現状を鑑みると、一部の施設では麻酔科のドクターが無痛分娩に関与しにくい可能性があるのではないかと考えます。
次をお願いします。
地域周産期母子医療センターにつきましては、295施設のうち、24時間体制で院内に麻酔科医が確保されている施設は96施設、33%でありまして、総合周産期母子医療センター以上に無痛分娩に麻酔科医が関与しにくい可能性があるのではないかという資料となっております。
次をお願いします。
こちらは、第8次医療計画における周産期医療の体制構築に係る指針の記載になっております。こちらには、「都道府県は、無痛分娩を実施する医療機関について、JALAの実施する研修、情報公開、有害事象分析事業への参画を推進すること」と現状記載がなされております。
次をお願いいたします。
一部の都道府県においては、安全な無痛分娩の提供体制を確保するため、独自の取組が実施されております。例えば、高知県におきましては、無痛分娩の実施体制を構築するため、高知大学医学部が取り組む産科麻酔科医の人材育成を支援しております。東京都におかれては、安全性の向上に向けた取組として、無痛分娩の急変対応研修機会の提供とか、地域連携会議における症例検討会等の開催など、最新の知見の共有を支援し、あわせて無痛分娩に関する専門部会を設置するとともに、医療法第25条に基づく施設の立入検査時に産科医・麻酔科医が同行し、自主点検表の遵守状況等について確認がなされております。
次をお願いします。
厚生労働省におきましては、安全な体制整備の構築に関する取組といたしましては、過去の厚生労働科学特別研究班が報告されました「無痛分娩の安全な提供体制の構築に係る提言」を基にして、医療機関向けの自主点検表の作成を行い、JALAと連携し、安全な無痛分娩の体制確保に取り組んでおります。また、妊婦やその家族の方々が正しい知識の下、希望に応じて無痛分娩を選択できるよう、リーフレットを作成いたしまして周知を行っているところでございます。
次をお願いします。
左にお示ししているものがリーフレットですが、それに加えてJALAのウェブサイトや出産なびにおきましては、無痛分娩や提供する医療機関についての情報提供が行われております。
次をお願いします。
出産なびにおきましては、麻酔の方法とか無痛分娩麻酔管理者の資格等、こちらにお示しするような項目について情報提供がなされております。
次をお願いします。
令和6年から令和7年5月にかけて開催されました「妊娠・出産・産後における妊産婦等の支援策等に関する検討会」においては、希望する妊婦が安全な無痛分娩を選択できる環境を整備することについて、あるべき支援の方向性が示されました。
次をお願いいたします。
こちらは、その検討の際の御意見と、あるべき支援の方向性として記載されているものの抜粋となっております。
次をお願いします。
令和7年度補正予算におきまして、無痛分娩については分娩を取り扱う医療機関の一定数において産婦人科のみで無痛分娩を実施している状況があることを踏まえまして、地域における連携体制を構築することが安全な無痛分娩の実施に資するという考えの下、地域の基幹となる医療機関と無痛分娩に精通した麻酔を専門とする医師が不在である医療機関との連携を促すための事業を予定させていただいております。
次をお願いします。
最後に、論点のスライドになります。現状と課題として、無痛分娩の実施率は増加傾向にあり、需要が増加する中で、安全に実施するための体制を整備することが重要であり、過去の提言を基にした自主点検表の作成やJALAと連携した取組を進めているところとなります。
現状、地域や医療機関の実情に応じて、無痛分娩に係る麻酔を産婦人科医が実施している場合があり、安全な体制を整備するためには、担当する産婦人科医や助産師に対する教育が重要と考えます。
無痛分娩を提供する医療機関が限られる都道府県もあり、提供体制に一定の地域差が存在する中で、一部の都道府県においては無痛分娩を安全に実施するための体制整備に対して支援が行われているという状況でございます。
また、妊婦やその家族が正しい情報を基に選択することが重要であり、適切な情報提供をすることが求められております。
このような現状を踏まえて、論点といたしましては、担当する医師や助産師が安全に実施するための研修体制が重要であるため、現在実施中の研究も踏まえながら、関係団体と連携し、研修体制を充実させる必要があるのではないか。
また、第9次医療計画に向けて周産期医療の集約化と役割分担について検討する中で、無痛分娩を安全に実施できるような施策について議論を行うこととしてはどうか。その際に、新たに無痛分娩を始める場合も含めて、令和7年度補正予算事業である「地域連携周産期医療体制モデル事業」等を通じて、都道府県における体制整備の事例を収集しながら、医療従事者や医療機関の連携体制や都道府県が担うべき役割について検討することとしてはどうか。このようにまとめさせていただいております。
以上となります。
○田邊座長 御説明ありがとうございました。
それでは、ただいまいただきました説明について、構成員の皆様方から御意見、御質問などをいただければと存じます。手を挙げる機能を使ってお知らせいただければ幸いです。
濵口構成員、どうぞ。
○濵口構成員 日本医師会の濵口です。
JALAにおかれましては、海野先生には大変お世話になっているところでございます。
今日は無痛分娩についてお話しいただきましたが、JALAの取組は全国的な底上げとしては非常に大事であって、そして、無痛分娩を行う場合には研修への参加は必須と考えております。中でも、日本産婦人科医会が推進しているJ-MELSに硬膜外麻酔の急変対応のコースも一部入っていますが、全体的な研修とすれば、20ページの無痛分娩連携モデルというところですけれども、特に地域の基幹病院と診療所・一般病院との連携はすごく大事になるわけでございます。
具体的には、先ほどご紹介がありました高知県あるいは東京都のような取組です。特に東京都では、具体的に研修会を開催したり、さらには立入検査まで行って自己点検表をチェックするなど、かなり厳密に進めている都道府県もございます。そういった形が日本全体でJALAのみならず地域としての取組もJ必要ではないかと考えておりますので、その辺のところが今から進めていくところではないかと考えているところでございます。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。
家保構成員、よろしくお願いします。
○家保構成員 高知県の家保です。よろしくお願いいたします。
当県は、先ほどの事例にも全国で遅れているほうの筆頭に挙がっておりますので、県としても妊婦さんの希望にできるだけ沿うような形でということで体制整備を行っております。
その際に気になるのが、どういう年齢層の産婦人科医の方々が無痛分娩に従事しているのかというのを、せっかくJALAという組織があるのであれば、また、特別研究班の取組をやっているのであれば、ぜひとも調べていただきたいと思います。
今後、産婦人科医の数は変化していきますし、地域の診療所の産婦人科を経営されている先生方も高齢化が進んでおります。今後、どういうふうに各都道府県で人材育成をするのかということを考える際に非常に大事な指標になると思いますので、ぜひ特別研究班などの取組の際に分析していただいて、今後、産科医、麻酔科医の確保についてどういう点に取り組んでいったらいいのかというのをぜひ示唆なり情報をいただけるとありがたいということのお願いでございます。
以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、内田構成員、よろしくお願いいたします。
○内田構成員 日本麻酔科学会から参りました内田と申します。よろしくお願いします。
海野先生のお話はこれまでも拝聴する機会がございまして、大変な御努力に敬意を表したいと思います。
麻酔科領域と産科の先生方の中で、安全な無痛分娩体制、急拡大する需要に対してどういうふうに対応するかと。拙速に対応することによって、ある程度の合併症とか、いろいろなトラブルのようなものの発生はどうしても危惧されるところではあるのですけれども、だからといって全ての無痛分娩に麻酔科医が対応するというよりは、麻酔科の立場として、最も麻酔科医の持つ強みといいますか、スペシャリティの部分で貢献できるとするのは、やはり母体死亡をいかに防ぐかということになってくると考えております。
いわゆる鎮痛処置そのものの巧拙といったものよりも、生命に影響するような事態になったときにいかに早く対応が取れる体制を構築することがまず重要であると考えております。それぞれの産科の先生方の能力を上げるという意味でのトレーニングも、どちらかというと緊急事態への対応に関することをしっかりやっていただきたいということを今、麻酔科の関係者の間では話合いをしているところでございます。ですから、研修を受けていただく受入先などについての議論でも、研修内容は恐らく実際のところは硬膜外などの手技のトレーニングよりも、気道確保とか、そういった基本的な生命維持の部分をまずしっかり押さえていただく。
それから、硬膜外を実際に行っているときに様々なトラブルが発生するものについては、J-MELSといったトレーニングコースが既に麻酔科学会とは別のところで整備していただいていると思いますので、その辺りもしっかり受けていただくことはもちろん重要であるのですけれども、麻酔科として専門性を生かした形でお手伝いができるのはその部分であろうと考えております。
その中で重要なのは、いざ実際に危機的な事態が発生した際には、結局は、そこのクリニックならクリニックでやっていらっしゃる医療者だけで全てを完結させることは不可能である場合が多くて、その場合の多くは出血がかなり絡んでくると思うのですけれども、いかに早い段階でアーリーサインを捉えて高次医療施設のほうに運べる体制が取れているかということが、万が一いろいろな事態が発生したとき、社会に対する説明責任を求められたときに、こういう体制でやっておりますということが言えるような形を取った上で実施していただくことが重要かなと思っております。
それを実際にどうするかというところは、これも深い議論がこれから必要だと思うのですけれども、麻酔科医が全く関わらない状態でできるような体制をつくるかということが一つの論点。あるいは、ITなどを使って遠隔で麻酔科医が患者の様子とかバイタルなども触れられるような、遠隔の施設にいてもそういったアドバイスができるような体制をつくるとか、そういったものはもう一つのアイデアかなと思っております。
それから、先ほどモデル事業をお示しいただいたものがありますけれども、これらで実際にどういう形で搬送がなされていたか、その結果、危機的事態は実際に起きたのか起きなかったのか、そういった部分はかなりしっかりとしたデータを収集して、一定の期間を経たところで評価しながら新しい体制を考えていく。ここで制度設計をしたものがそのままもう決まりであるというふうに考えずに進めていただきたいと思います。原則の話を申しますと、アジア、欧米、いずれも基本的には産科の先生方が麻酔科医が全く関与していないところで無痛分娩を行うという体制ではないということでございますので、産科の先生方と麻酔科医とのハイブリッドな体制で行うことは、ほかの国と比べても特殊であることを考えますと、適時の評価と情報収集は非常に重要になってくるかなと思いました。
長くなりましたが、以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、伊藤構成員、よろしくお願いいたします。
○伊藤構成員 ありがとうございます。
私からは、資料2の安全な無痛分娩の提供体制について、意見を申し上げたいと思います。
まず1ページ、無痛分娩は妊婦の方の希望が増えているといったことも含めてなされているわけでございますけれども、一方で、医学的な理由で、母体の負担を軽減していくために麻酔を使用する場合があるということでございますので、周産期母子医療センターの機能を強化していく中で、無痛分娩の体制を整備していく必要があるのではないかと感じてございます。
また、その他の病院あるいは診療所の場合におきましても、麻酔科医との連携だけではなくて、無痛分娩を実施できるように産婦人科医の育成にも取り組んでいただきまして、全ての都道府県で必要な無痛分娩を実施できるようにしていく必要があるのではないかと感じてございます。
そういったことを踏まえますと、21ページに論点を示していただいてございますけれども、まず関係団体と連携をして、無痛分娩の研修体制を充実させながら、第9次医療計画に向けて、周産期の医療全体の検討と一体的に無痛分娩を安全に実施していくための体制整備、あるいは情報提供についても議論をしていくことが現実的なのではないかなと感じてございます。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、細野構成員、よろしくお願いいたします。
○細野構成員 日本周産期・新生児医学会の小児科側の代表の細野と申します。
先ほど麻酔科の先生からお話があったように、日本の分娩環境は欧米とは違って、ローリスク分娩の場合は小児科医が立ち会わない分娩がほとんどだということです。欧米ではほとんど小児科医が立ち会っております。
無痛分娩は経膣分娩ではありますけれども、やはり普通の分娩とは異なることでありますので、この辺の新生児に対する影響、日本のデータとして安全であるということをもし可能であれば調査をしていただいて、安全性の担保をした上で拡大していくことをお願いできればと思います。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょうか。
三浦構成員、よろしくお願いいたします。
○三浦構成員 ありがとうございます。
日本産科婦人科学会から来ております三浦でございます。
私からは、全般に係るところですけれども、先ほどもございましたが、医学的適応による無痛分娩と妊婦の希望による無痛分娩の区別は、この統計の中ではどのようについているかということをまず確認させていただきたいのですけれども、海野先生、いかがでしょうか。
○海野参考人 産婦人科医会の調査のことでよろしいでしょうか。
産婦人科医会のほうに関しては、多くが希望によるものだと思いますけれども、医学的適応の件数も含まれていると思います。
○三浦構成員 ありがとうございます。
海野先生をはじめJALAで進めている研修体制は、産科医と麻酔科医が十分いるような大都市圏では達成できると思うのですけれども、一方で、地方においては産科医と麻酔科医はいずれも不足している状況で、一般の経膣分娩に対応するだけでも大変な状況の中で、こういう医療の展開を今後の方向性としてどういうふうに考えていくかというところが、大都市圏と地方では展開の仕方がかなり異なってくると思います。専門集団であるJALAとしてはどういうふうに考えているかということを確認させていただけないでしょうか。
○海野参考人 ありがとうございます。
これは大変難しい問題なのですけれども、必ずしもJALAでそこのところを中心的に議論しているわけではありません。ただ、骨太の方針の検討とかほかの検討会での御議論等を承っていますと、今日の厚労省の発表でもそうですけれども、周産期医療圏ごとに無痛分娩ができる施設を確保していくというのはまず取り組んでいっていただく必要があるのかなという気がしております。
地域の妊産婦さんのニーズに少なくともそこだけは応えられているという状況を少しでもいい方向に展開して進めていただければということではないのかなと。地域の差がありますので、一遍に全部進められませんけれども、できるところからそんな感じで進めていただくのはどうかと考えております。
○三浦構成員 ありがとうございます。
理屈で言うとそういう議論でいいと思うのですけれども、地方では無痛分娩を実施できるような総合病院というと、産婦人科であれば婦人科の先進医療というか、先端医療のロボット手術とかも同じく行っているような施設なので、麻酔医のキャパシティも、最初は医学的適応の患者さんから受け入れて、それを展開していくというところで、必要な産科医の確保と麻酔科医の養成というところがどれだけ追いつくかというところが大きなポイントになるのではないかなと思っています。
資料2について、そういう中で、地方で唯一熊本県が大都市圏と同じぐらいの無痛分娩の実施率になっているのですけれども、ここの状況は成功事例としてどういう背景があるのかというところを教えていただけないでしょうか。
○田邊座長 いかがでございましょうか。
○榊原専門官 事務局でございます。
御質問いただきありがとうございます。
熊本県におきましては、データ上、比較的高い実施率になってございます。あくまで何が成功かみたいなところは、様々御意見もあるところかと思いますけれども、各都道府県の背景等まで我々としても詳しく承知しているわけではございませんので、お答えできるものはございません。よろしくお願いいたします。
○海野参考人 海野ですけれども、少し発言してよろしいでしょうか。
○田邊座長 どうぞ。
○海野参考人 熊本県の場合は、熊本市にたくさんの分娩を取り扱ってくださっている民間の大きな病院がございまして、そちらの病院で無痛分娩にも力を入れていこうということでたくさんの件数を行っていただいて、たしか熊本大に寄附講座もつくったりして、そういう形で麻酔科医の確保も進めておられるということだと思います。
いずれにしても、分娩の非常に集約化された状況がまずは前提としてあるというのが、熊本県というか熊本市だと思いますけれども、その辺の地域の現状での特色になるかと思います。
○三浦構成員 ありがとうございます。
そうすると、無痛分娩を展開していくというところで、地方で成功かどうかということですけれども、実施率を上げているところの背景に、集約化が進んでいる地域だというところがあると思いますか。
○海野参考人 結果として、そういう病院があるので集約化になっているのだと思うのですけれども、そういうところでそういう取組が行われている例だということです。
○三浦構成員 分かりました。ありがとうございます。
一旦、以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、奥山構成員、よろしくお願いいたします。
○奥山構成員 ありがとうございます。子育てひろば全国連絡協議会です。
日頃、親子の交流の場に出産したばかりの子育て家庭がたくさん来ておりますので、そういった利用者の立場からということで発言をさせていただきます。
まず1つは、無痛分娩について希望者が非常に増えている中で全国に体制整備をしてくださる、その中でも安全な無痛分娩のために御活動されていただいていることに感謝を申し上げます。
私も1つ御質問ですが、無痛分娩に対して医療的な措置のためということと本人の希望というのが大きく分けてあるとしたときに、地方の病院の中では取り扱っていないところがあると聞くと、医療的な対応が必要な方についてはしっかり対応した上でということでよろしいのでしょうか。素人のような質問で申し訳ないのですけれども、いかがでしょうか。医療的な措置が必要な場合にはできるということでよろしいのですか。都道府県で実施していないところがあったように見えたのです。
○海野参考人 海野です。
非常に気になるところだと思います。ただ、医学的な理由で無痛分娩が必要な方に関しては基本的にハイリスクなお産ということになりますので、大きな病院、大学病院や周産期センター等でどういうふうにやるかということを検討しながら進めることが多いと思います。そういう中で、必要があれば先生と相談して最善の方策を考えていく。そこで無痛分娩が選択される場合もあるでしょうということで、それ以上はケース・バイ・ケースなのかなと思います。
○奥山構成員 ありがとうございます。
出産される方々がどこにお住まいになっていても一定水準の対応が受けられることが非常に大事かなと思いましたので、御本人の希望ということも大事なのですが、医療的なところで必要な方がそれを使えないということがないようにお願いしたいと思います。
あと、麻酔科医が関わらないで産婦人科医だけで取り扱っているのが半数あるということを聞かせていただきました。そういったことでいうと、利用者の方々に、インフォームド・コンセントではないですけれども、丁寧な説明が必要だなと感じています。本人が選択できることがとても大事だろうと思いますので、先生方が作ってくださったサイトを見るとQ&Aなども丁寧に書いてあるのですけれども、選択する側にとっては本当に安全なのか、どこでやっていらっしゃるのかといったところでも、研修をしっかり受けた先生がどのぐらい配置されているのかというのは気になると思います。
分野は異なるのですけれども、保育園等を選ぶときも、選び方の10か条のようなものをこども家庭庁のホームページに掲載されているのですけれども、私たち当事者側にとってどういう視点で選択したらいいのか、そういった視点も今後、出産なびなどもあるかと思いますが、利用者に対しての分かりやすい説明などを一緒に御提示いただければ助かります。ありがとうございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
佐藤構成員、よろしくお願いいたします。
○佐藤構成員 ありがとうございます。小児科医会の佐藤でございます。
全く門外漢の質問になってしまうのですけれども、2点教えていただきたいのですが、1つは、東京都ではたしか無痛分娩に対して補助が出ているという話があります。そうしますと、結局、行政は無痛分娩を推進するような立場でお話をされているのでしょうか。医学的に必要ということはよく分かるのですけれども、患者が選ぶときに無痛分娩を選びたくなる、選びなさいというような、推奨されるようなレベルまで行政のほうは考えていらっしゃるのかどうかが1つ。
もう一つは、産婦人科のほうでは帝王切開をやられていると思うのですけれども、帝王切開の場合の麻酔の状況と無痛分娩のときの麻酔というのは同じ議論で進めていらっしゃるのか、あるいは違う問題なのか、その2点について教えていただけますでしょうか。
○田邊座長 前半は、行政という点ではそうですけれども、都とはちょっと違うので。
どうぞ。
○榊原専門官 事務局でございます。
御質問いただきありがとうございます。
行政としてといいますか、厚生労働省といたしましてというところにはなるのですが、無痛分娩自体が無痛分娩以外のお産と比べてよくて、それをどんどん推進していこうというものではございません。希望する方々に対しては安全に実施していただけるような体制の整備を全国に広めていくという趣旨で取組を進めさせていただいていますので、その点を御理解いただけますと幸いです。
以上となります。
○田邊座長 後半の質問は、海野先生にお答えいただいたほうがいいのかしら。
○海野参考人 後で内田先生が補っていただけると思うのですけれども、よろしいでしょうか。
帝王切開の麻酔も産婦人科医が担当している部分もございます。そういう意味では無痛分娩と近い部分もあります。ただ、帝王切開の麻酔は麻酔の種類が違うのです。硬膜外麻酔でないものですから、そこで別の取扱いになっている部分がございます。分かりにくいかもしれませんが、脊髄くも膜下麻酔か、硬膜外麻酔ということですね。
それで、麻酔科の先生方にお話を伺っている範囲では、もちろん麻酔科としてもできることならば帝王切開の麻酔も麻酔科医が担当して行うのが望ましいのだけれども、現状、とてもそれだけの麻酔科医が配置できない状況がある。それについても一つの課題になっていると承っております。そういう御理解をいただければなと思います。
○田邊座長 ありがとうございました。
この点はよろしゅうございますでしょうか。
○佐藤構成員 佐藤です。
推奨云々という話は分かるのですけれども、費用補助に関しては、今後、ほかの都道府県でも、「右へ倣え」ではないですが、そこがやっていればこっちもやりたいというような方向に行くと思うのですけれども、それは容認というか、進められていくのでしょうか。
私も千葉県でやっていますけれども、千葉県でも行政のほうにそういう働きかけをしていくべきなのかどうか。その方向でよろしいのですかね。
○田邊座長 これは恐らく国としてのということを問われているような感じがするので。
その前に、内田構成員、何か補足ございましたらよろしくお願いします。
○内田構成員 ありがとうございます。
基本的に、先ほどの海野参考人の御説明についてそれほど追加するものはないのですけれども、1つ情報提供といたしましては、麻酔科学会の認定病院の中で、基本的には帝王切開は麻酔科の常勤医がいる病院でございますので、麻酔科医が担当できるところが多いですけれども、やはりそこでも全てではない。ほとんどの麻酔科医が定時で予定されている手術の麻酔管理でほぼ払底しているといいますか、マンパワーを使い切っているような状況でございまして、帝王切開の多くは緊急手術として申し込まれるものになりますので、そのときに麻酔科医が担当できる人員が余ってなければ、産婦人科の先生方が自ら脊髄くも膜下麻酔ないしは硬膜外麻酔併用で麻酔を実際には行った上でということが行われているということです。
麻酔科学会の認定施設に対するアンケートで見ますと、この数字は不正確でございますけれども、全国の帝王切開件数の半数くらいが麻酔科医の担当で、産科の先生方が担当されているものも依然として多いと認識しております。
ここでの議論とは違うのかもしれませんけれども、無痛分娩に関しては保険外ということで自由診療になりますけれども、帝王切開に入りますと保険内に入ってまいりますので、そこは実は補助とはまた別の次元に入ってまいります。
ですから、よく妊婦さんが帝王切開になったら黒字になるというような言い方で、現状、出産に伴う自己負担額が、帝王切開になると保険診療に入るため、出産時に支給される出産育児一時金にで賄えることがあるということは時々伺っております。
私からは以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
先ほどの国としてはどうという御質問かと思います。
○榊原専門官 事務局でございます。佐藤構成員からの御質問に対してお答えいたします。
東京都等、妊婦さんに対して一部費用助成をしているという取組をなされていることは事実としては承知いたしておりますが、都道府県それぞれの実情に応じて取組をなさっているということでございまして、それに対して個別にコメントする立場にはないというところで御理解いただければと思います。
以上です。
○家保構成員 全国衛生部長会の家保です。
都道府県の立場でいうと、東京都のように財源が裕福なところは妊婦の負担軽減という要望も踏まえて取り組んでおられると思います。これは、小児の医療費の助成なども大都市圏など財政状況がいいところは非常に充実していますが、地方は充実していないのと同じことですので、現状では東京都の取組については正直困惑しているのが実際の感情です。
今回、別の検討会で分娩費用への助成というところで保険適用とかいろいろなことが議論されていますので、その状況も踏まえてどうするのかというのを考えざるを得ないと考えます。
ただ、県内に無痛分娩をやれる施設がない、妊婦さんの希望に添えていないことに対しては、選択を尊重するという観点から、できるような取組をまず第一歩でやらないといけないと考えています。先ほど出ました医学的適応に関する無痛分娩は各都道府県でもきちっと対応して、安全な分娩は支援していかないといけないという観点です。個々の金銭給付よりはまず体制整備、安全という観点で支援できればと考えております。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、井本構成員、よろしくお願いいたします。
○井本構成員 日本看護協会の井本でございます。
本日は、無痛分娩に関するプレゼンテーションを海野先生、ありがとうございました。
本会もJALAが設立された2018年からこの協議に参加させていただいており、全国の無痛分娩に関わる看護職がカテゴリーDの研修を受けるよう普及を図ってまいりました。
現在、妊産婦のニーズの高まりを受けて、助産師がその知識をしっかり習熟しておくことは大変重要なことだと考えており、海野先生の資料や現在実施中の研究を通じて、本会も役割をしっかり果たしてまいりたいと思います。
現場の助産師たちからは、無痛分娩に関わるケアの部分は2022年に助産師国家試験出題基準にも含まれたこともあり、一定知識が担保されているものの、無痛分娩のケアについては現場の状態に合わせて、研修を追加してほしいという声もありますので、しっかり研究班にも参画していきたいと思っております。
以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
それでは、議題1に関してはここまでとさせていただきたいと存じます。
続きまして、議題2に入らせていただきます。事務局より資料3の説明をお願いいたします。
では、よろしくお願いします。
○榊原専門官 事務局でございます。
資料3の供覧をお願いいたします。
これまでの議論の取りまとめの案という形でお示しさせていただきます。時間の都合上、一部かいつまんでの御説明になってしまうかと存じますけれども、重要なところをピックアップして御紹介させていただきたいと思います。
まず、経緯のところにつきましては、第116回社会保障審議会医療部会におきまして、小児医療、周産期医療については、出生数の減少に伴い、分娩取扱施設等が減少する中で、地域の小児・周産期医療の体制を確保・維持するため、周産期医療におけるハイリスク症例のみならず、一般的な分娩や小児医療についても、地域によって持続可能な連携体制の構築や集約化について検討が必要とされておりました。
新たな地域医療構想の策定や医師偏在対策の推進、それらの内容を反映した第9次医療計画の策定等に向けて、令和7年7月に「地域医療構想及び医療計画等に関する検討会」が設置され、このうち、小児医療及び周産期医療に関する事項につきましては、当該検討会の下に設置されるワーキンググループにおいて、近年の出生数の減少や医師の働き方改革を踏まえた持続可能な小児・周産期医療提供体制の構築、安全な無痛分娩の体制整備等について検討を行い、令和7年度中に一定の取りまとめを行うこととされました。
こうした経緯を踏まえまして、ワーキンググループでは、小児医療及び周産期医療の提供体制等について、現状と課題等を踏まえ、第9次医療計画の策定等に向けた検討の方向性について議論を進めてまいりました。
これまでのワーキングにおける議論等を踏まえまして、第9次医療計画に向けて現行からの見直しが必要と考える事項を中心に、意見を踏まえた対応の方向性について取りまとめを行うとしています。
下に行っていただきまして、「小児医療の提供体制について」というところでございます。小児医療について、現状と課題といたしましては、15歳未満人口は減少傾向が続いておりまして、2040年までにさらに2割程度減少することが見込まれております。
それから、3ポツ目のところですが、全国的には小児科医師数は増加傾向であるものの、1施設当たりの小児科医師数が少ない地域も多く、施設数の地域差もある。
また、女性医師の割合や宿日直の回数が多く、診療所医師の高齢化が進んでいるといった現状がございます。
5ポツ目のところですが、小児救急医療につきましては、休日夜間の初期救急を受診した小児のうち入院する割合は多くないものの、夜間に状態が急変しやすいといった小児の疾患の特性を踏まえた体制構築が必要です。また、小児外科疾患や外傷について、時間外に対応できる施設が限られるといった課題も指摘されております。
その次ですが、小児の専門医療の部分につきまして、小児の入院患者数が減少し、重症例の患者数はさらに限られているということで、例えば集中治療領域については都道府県単位でも症例数の確保が難しくなりつつあります。医療従事者1人当たりの症例経験が減少することで、専門資格の取得や知識・技術の維持・向上が困難なことが想定されます。
地域における外来医療については、小児人口が減少する中でもニーズが高く、学校保健や虐待対応といった社会的役割も求められる中で、地方部においては小児科常勤医が不在となり、小児科以外の医師が一定の役割を担っているという状況がございます。
また、増加している発達障害や精神疾患、医療的ケア児への対応や、地方における乳幼児健診や予防接種の体制確保といった課題については、医療・保健・福祉等が連携した取組が重要となります。
また、少子化が進む中で、小児入院医療において成人との混合病棟で運用されるケースが増加しており、入院中の子供の療養環境の向上への取組が重要といった御指摘がございました。
こういった御指摘、現状を踏まえまして、早期に取り組むべき課題といたしましては、限られた医療資源を効率的に活用し、質の高い小児医療提供体制を維持するため、入院医療、専門医療については、三次医療圏において中核的な機能を持つ小児中核病院、小児医療圏において中心的な入院機能を持つ小児地域医療センターを基幹とした集約化・重点化と、地域の実情に応じた役割分担を推進する。
小児救急医療については、需要の大きい初期救急の体制確保や、小児外科疾患や外傷に対応するため、外科医や救急医等との連携強化に向けた取組を検討する。
PICUにおける集中治療や小児がん、心臓手術といった、特に医療資源を要する、あるいは患者数や専門医数が少なく都道府県単位での整備が難しい医療につきましては、領域ごとに患者数や地理的条件等の実態を把握するとともに、地域から医療を提供する施設への広域搬送や、地域の医師と専門医とのDtoDによる遠隔相談支援など、都道府県を超えた広域連携についても検討をする。
地域においては、発達障害やメンタルヘルスケアの対応や、予防接種や乳幼児健診、学校保健や虐待対応などの保健・福祉の分野まで、幅広く小児科医師の参画が求められることに留意して体制の構築を図る。
人口の少ない地域においても必要な小児医療の提供体制を確保するため、一般外来医療や軽症の入院医療に対応できる病院の整備を推進するとともに、小児科の医療提供体制が不足する中においては、医療資源を補完するため、小児科以外の医師との連携強化、地域の需要に応じた小児科医師の派遣体制の構築のほか、例えば、DtoP with N等のオンライン診療の活用等の推進も必要であり、先行事例を収集・分析し、好事例について横展開を図る。
それから、地域住民の安心と、持続可能な小児医療体制の確保について地域住民から理解を得るため、#8000等の相談支援体制の充実や、地域の休日夜間を含めた医療体制等の情報周知に向けた取組を継続するとしています。
今後議論すべき事項といたしまして、地域の実情に応じた医療機関の役割分担と連携を推進するため、第9次医療計画に向けては、三次医療圏において中核的な機能を持つ小児中核病院、小児医療圏において中心的な入院機能を持つ小児地域医療センター等について、必要な医療機能を整理・明確化する。
今後、医療計画の推進に当たっては、地域医療構想の方針を踏まえる必要があり、第9次医療計画に向けては、特に地域において人口減少や少子化が進む中、こども病院等の小児医療の提供体制の在り方や、必要に応じ、都道府県を超えた連携・再編・集約化を含め検討する。
少子化が進行し、成人患者との混合病棟化が増加する中でも、安心・安全な小児入院医療を提供できる体制を構築する。こういった形でまとめさせていただいております。
続きまして、「周産期医療の提供体制について」というところで、現状と課題でございます。
周産期医療については、周産期の分娩に関わる母体・胎児管理と出生後の新生児管理を主な対象としていますが、ハイリスク分娩への対応のほか、分娩前まで正常な経過であっても、出生日時等、予測困難な上、分娩が数十時間に及ぶこともあり、常時一定規模の体制の確保は必要です。
我が国においては、周産期死亡率や妊産婦死亡率について諸外国と比較しても低い傾向がある一方で、出生数の減少に伴い全国的に分娩施設の減少が続いており、その変化が急激に生じることは安全な周産期医療提供体制に影響を及ぼす可能性があります。
令和6年4月より開始された医師の働き方改革による医師の時間外労働の上限規則と追加的健康確保措置が適用されまして、医師の健康にも配慮しつつ、持続的で効率的な働き方が求められております。
また、出生数の減少により医療従事者1人当たりの症例経験が減少することで、知識・技術等の維持・向上が困難となることも予想されます。
分娩取扱施設については、出生数の減少により各施設で取り扱う分娩数の減少が経営に与える影響も考慮しながら診療を行っていただいております。
これまで、ハイリスク妊産婦に対応するために、周産期母子医療センターを基幹とした集約化、妊婦健診や産後ケアを行う施設との役割分担などの取組を進めてまいりましたが、それだけでは体制を維持することが困難となっている地域もあります。
既に、ハイリスク以外の分娩について、一定の合意の下で集約化に向けた検討を進めている自治体も存在していますが、医療機関の役割分担に伴う医師や助産師等の配置や、妊産婦の分娩取扱施設へのアクセス、分娩を行わずに妊婦健診等を実施する医療機関の経営等についての課題が生じているという御意見もございました。
それから、妊産婦が安心して妊娠・出産・子育てを行うため、周産期医療と母子保健の関係者が連携し、地域全体で妊産婦を支えていくことが重要になります。そのため、各都道府県において、妊婦健診や産後ケアの広域的な調整、計画的な提供体制の整備等に対する支援等を推進することが期待されております。
地域周産期母子医療センターについては、総合周産期母子医療センターに相当するような高度な医療を提供する体制を整備している施設もあれば、比較的リスクの低い分娩のみを担い、他の診療科や輸血実施に係る院内体制の整備等が充実していない施設もあるなど、その機能格差が大きいという現状もございます。
NICUの病床数についてはお示しのとおり目安設定がなされているところ、GCUについても医療計画に係る指針におきまして病床数の目安がお示しされていますが、その病床利用率が低い医療機関が一定存在することから、こういったところは新生児医療の提供体制を考える上では課題となっているという議論があったかと思います。
こういったことを受けまして、対応の方向性について、早期に取り組むべき事項としては、国は、都道府県や学会等と連携しながら、各地域の実情を考慮しつつ、周産期母子医療センターの機能を強化していく。また、地域の分娩数と分娩取扱施設が急激に減少することで、地域の妊婦の方々が困ることのないように、周産期母子医療センター等がハイリスク妊産婦だけではなくハイリスク以外の妊産婦も受け入れることや、セミオープンシステムを含めた妊婦健診や産後ケア等に関する役割分担について、具体的な取組を含めて検討を行うこと。
GCUについては、第8次医療計画における指針において目安が設定されておりますけれども、病床数が過剰と考えられる施設も一定存在することから、見直すために必要な調査と検討を行っていく。
三次医療圏を超えて分娩や新生児に対する診療を行っている地域も一定数存在することも踏まえて、今後の具体的な検討に向けて事例の収集と課題の整理を行っていく。
分娩を取り扱う産科病棟の混合病棟化や他科患者の増加に配慮した対応が必要となっていることを踏まえて、令和8年度診療報酬改定において新設される「産科管理加算」の活用も含めて、産科区域の特定などの母子の心身の安定・安全に配慮した産科における管理や、院内助産・助産師外来などの妊娠・産後を含む継続ケアを行う体制の充実を図る。
都道府県においては、周産期医療提供体制の検討を行う際には、妊婦健診、産後ケア、乳幼児健診等の母子保健事業の提供体制との連携も踏まえた議論を行うこととしています。
今後議論すべき事項といたしましては、ハイリスク以外の妊産婦の対応も含めて、周産期母子医療センター等を基幹とした医療資源の集約化と妊婦健診や産後ケアを含めた施設間の役割分担に関する事例の収集等を踏まえて、地域の実情に応じて取組が進められるよう、第9次医療計画に向けて具体的な議論を行っていく。
様々なハイリスク妊産婦や新生児に対応するためには、周産期医療を専門とする医師をはじめとして、多職種での連携が重要です。周産期母子医療センターであっても、こうしたハイリスク症例等の全てに対応できるわけではない施設が一定数存在し、特に地域周産期母子医療センターはその機能格差が大きく、また地域によって求められる機能が様々であるという現状もあり、周産期母子医療センターの機能を充実させるとともに、地域のニーズに対応するため、周産期母子医療センターの役割分担も含めて、必要な議論を継続していく。
NICUについては、限りある医療資源の有効活用と、専門とする医師の知識や技術の維持・向上の観点から、引き続き集約化を推進する一方で、小規模であっても地域で必要な病床を確保することができるよう、周産期母子医療センターの機能を考える中で議論を行っていく。
地域全体での分娩等の体制を維持するため、分娩取扱施設の集約化と役割分担を検討する際には、妊婦やその家族にアクセス等の課題が生じる場合があることに留意する必要があるとしております。
3番の「安全な無痛分娩の提供体制について」です。
本日も御議論いただきましたが、現状と課題として、無痛分娩の実施率は年々増加傾向にあるという現状があり、平成27年の特別研究班によって、無痛分娩を行う医療機関の情報公開、研修体制の充実、情報収集・分析を主軸とした提言がまとめられたことを受けまして、各団体の下でJALAが組織され、これまで取組を行っていただいております。
最後のポツです。安全な無痛分娩の提供に向けては、地域や医療機関の実情に応じて、無痛分娩に係る麻酔を産婦人科医が実施している場合がある現状を踏まえ、合併症が生じた際に、早期に産科麻酔の対応が可能な施設等に搬送し対応するため、平時からの連携を含めた体制構築が重要であるといった御意見がありました。
対応の方向性として、早期に取り組むべき事項としては、医療従事者に対する無痛分娩の研修体制について、現在実施中の研究班の提言も踏まえながら、関係団体と連携し、研修体制の充実を図る。
安全な無痛分娩の実施に資する、地域の基幹となる医療機関と無痛分娩を実施する施設との連携体制について、事例の収集を行っていく。
それから、今後議論すべき事項についてですが、第9次医療計画に向けて、周産期医療全体の体制整備として、集約化と役割分担を進める中で、無痛分娩の体制整備に関する具体的な事例も踏まえながら、医療機関間の連携体制や都道府県が担うべき役割について継続的に議論を行うこととしております。
最後になりますが、「産科・小児科における医師確保計画について」でございます。
現状と課題といたしましては、産科・小児科における医師偏在対策については、政策医療の観点からも必要性が高く、診療科と診療行為の対応も明らかにしやすいことから、医師確保計画を策定した上で取組が進められてきております。
また、分娩取扱医師偏在指標、小児科医師偏在指標をそれぞれ都道府県と周産期医療圏・小児医療圏ごとに算出し、施策実施の参考としておりますけれども、医師の絶対的な充足状況を示すものではなく、あくまで相対的な偏在の状況を表すものであり、出生数の少ない地域ほどその数値が大きくなり、偏在の実態を反映しづらくなるといった課題もございます。
こういったことを受けまして、対応の方向性として、早期に取り組むべき事項としては、第8次、前期の医師確保計画に引き続きまして、小児医療圏・周産期医療圏の見直し、医療機関の集約化・重点化、医療機関までのアクセスに時間がかかる地域への支援等に加えて、必要に応じた産科・小児科における医師の派遣調整、勤務環境の改善、養成を増やすための施策等に取り組むこと。
先ほど申し上げた分娩取扱医師偏在指標・小児科医師偏在指標につきましては、必要な更新作業を行うとともに、当該指標が地域の実態を全て反映しているものではなく、医療ニーズの充足を示す観点が含まれていないといった指摘を踏まえて、適切な運用がなされるよう、都道府県に対して情報提供を行っていく。
今後議論すべき事項といたしましては、新たな地域医療構想において、人口減少や少子化が進む中で医療機関の連携・再編・集約化の取組を進めていくこととなり、人口の少ない地域においてはオンライン診療等も含めて、提供体制を推進していくことが必要となる。一方で、産科・小児領域においては、出生数が減少する中でも、一定の地域ごとに分娩の提供や予防接種、乳幼児健診、学校保健等の提供が不可欠であり、医師の確保が必要となっております。
現在、産科・小児領域における医師確保については、小児科医師偏在指標等を踏まえた検討がなされておりますが、今後、本領域においては、人口規模のほか、医療機関へのアクセス、提供すべきサービス、専門医の育成等様々な地域の実情を一体的に捉えながら体制の維持・構築を進めていくことが必要です。第9次医療計画に向けては、医療計画における周産期医療及び小児医療の提供体制を検討する中で、医師の確保については、分娩取扱医師偏在指標や小児科医師偏在指標の位置づけも含めて、一体的に議論していくという形でまとめさせていただきました。
長くなりましたが、以上となります。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、構成員の皆様方から御意見、御質問などをいただければと思います。よろしくお願いいたします。
では、濵口構成員、よろしくお願いします。
○濵口構成員 ご説明をありがとうございます。
第1回目のワーキングでも発言しましたが、このワーキングは医療提供体制の在り方について議論する場であると、建付けは十分理解をしていますが、今話題になっています分娩費用の無償化の問題は周産期医療体制に大きく影響するものであって、切り離すことはできないと考えております。
具体的には、医療機関の経営状況は病院も診療所も非常に厳しい状況で、例えば日本産婦人科医会の報告では5割が赤字である、もし新しい制度が施行された場合に分娩を取りやめるというような診療所も5~6割あるのではないかというのデータもございます。そうすると、一次施設での出産がもしかしたら数十万人はできなくなる可能性もあるという状況が予測されているわけでございます。
医療機関の経営状況が健全であってこそ、地域医療構想あるいは提供体制の議論が成り立つと考えておりますので、その辺の観点をぜひ取りまとめの中に入れていただきたいと思います。
もちろん周産期医療センターを基幹とした集約化というのは、先ほどありましたように1つの施設で完結できないところもあるといった意味では、非常に意味があるだろうと思いますけれども、実際には全国の分娩の46%が診療所で行われていますので、そういった一次施設を適切に維持・支援しながら、集約化は段階的に進めていかなければいけないのではないかと思います。
また、集約化によって空白地域となったところについては、例えば妊婦への交通費あるいは宿泊費についても補助というのは可能ですけれども、産科救急あるいは搬送体制などをどう整備するかというのは非常に重要な問題でございますので、救急搬送できる範囲での仕組みを整えていかなければいけないと考えております。
一方で、国は今回支援パッケージとして産科・小児科医療機関に対し総額72億円の補正予算をつけました。分娩取扱施設が少ない地域に所在する産科医療機関に対しても補助をするといった動きもございますので、ぜひそういったもの全体を盛り込んで取りまとめをしていただければと思います。
以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、滝田構成員、よろしくお願いいたします。
○滝田構成員 よろしくお願いいたします。日本小児科学会からでございます。
お取りまとめいただきましてありがとうございます。おおむね網羅的なところをきちっと押さえていただいているかなと思いますが、私から幾つか御検討いただきたい点がございます。
まず1点目でございますが、小児医療提供体制の現状と課題のところで、細かい点になるのですけれども、3ポツの小児科医が微増しているというところの下に、診療所では高齢化が進んでいるということでございますが、これは診療所だけの現象ではないのですね。一般病院においても定年を1~2年延長してまで、人がいないので高齢の先生に勤務を継続していただいているという現状もございますので、これは診療所だけではなく、一般病院の勤務医においても高齢化が進んでいるというところをぜひ明記いただければと思います。
それから、対応の方向性に関してでございますが、全般的に急性期医療の対応について集約化を進める方向性で書かれていると見てとれます。しかしながら、急性期医療終了後の在宅医療とか、ケアサポートを含むバックトランスファーの機能の充実化、あるいは一般診療所との連携に関しても、地域ごとに状況が異なりますし、そういった点を細かに検討した上で進めていかなければ、なかなか現実的には難しいかなと思っております。集約化を進めるに当たって、地域、小児医療提供体制の中核の基盤を支えている小児科学会、小児科医会と連携をしながら進めていくということをぜひ強調していただきたいと思います。
この点に関しましては、周産期医療の対応の方向性の部分には「関連学会と連携して」という文言がございますので、同様に小児医療提供体制のほうにも、地域及び関連学会、あるいは小児科医会との連携を行いつつ進めていただきたいというところをぜひ言及していただけましたら幸いでございます。
もう一点、妊婦の集約化のところで、交通費の支給とか宿泊費の支給のところも議論されていたかと思います。小児においても、小児医療というのは患者さんの生活の場でもありますので、もし集約化を進めるのであれば、交通費であるとか、御家族、兄弟の宿泊施設の提供とか、そういうところも併せて検討していかないとなかなか難しいのかなと思いますので、ぜひその辺りも御検討いただきますようお願いいたします。
最後に、CDRのこともお願いしたいと思います。CDRというのはChild Death Reviewということで、モデル事業が現在幾つかの地域でなされております。これは厚労省からこども家庭庁へその統括が移管されましたので、ここに記載するのがもしかしたら難しいのかもしれませんが、CDRというのは小児医療提供体制の検証を行う上で非常に重要になってくると思うのですね。子供の死因について検討することは、小児医療提供体制を検証することにもなるかと思います。今後、例えば小児科医以外の医師にも小児医療の一部を担っていただくのであれば、なおさら検証は必要になると思いますので、CDRの事業の推進というところも、可能でしたら盛り込んでいただけますと幸いでございます。
私からは以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、三浦構成員、よろしくお願いいたします。
○三浦構成員 日本産科婦人科学会の三浦でございます。
私も、日本医師会の濵口先生が御発言されましたように、医療計画を練っていく上では分娩の無償化というところが大きく関わってきますので、ここで議論することではないかもしれませんけれども、やはり分娩の無償化の方向性を早期に明らかにするというところを今後議論すべきところか対応の方向性のところにぜひ入れて、早急に解決して方向性を示していただきたいと思います。
それがないと、どれぐらいの医療機関が次の計画までに医療体制の中に残ってくれるのかどうかというところが分からないので、特に地方においては医療計画すら立てることができないのではないかと思いますので、ぜひその一文を入れていただきたいと日本産婦人科学会としても思っております。
また、1回目のときにも発言したのですけれども、周産期医療体制の中では救急医療との連携というところも非常に重要になってまいりますので、そこもしっかりとこの計画の中に書き込んでいただきたいと思っております。
救急のところでも、特に離島医療とかそういったところに関しては、夜間の搬送体制というところは全国的に非常に大きな問題になっておりますので、関係省庁、特に自衛隊とか、そういったところの搬送体制との連携というところもしっかりと書き込んでいただきたいと思います。
オンライン診療というところが書かれておりますけれども、今後、過疎地域や離島地域との連携というところでは遠隔医療というところは非常に進めないといけない部分だと思いますので、ぜひ遠隔医療に対する重点的な研究というか、地域医療の取組の支援というところも入れていただきたいと思います。
また、搬送には交通網の整備も非常に重要になってまいりますので、その点もお考えいただきたいと思います。
今後も、学会、産婦人科医会との連携をしっかり取りながらこういった計画を進めるというところも、ぜひ入れていただきたいと思います。
あと、産婦人科医、小児科医というのは24時間医療体制で必要な診療科ですし、そこが国内で足りていないという現状は早急に打開しないといけませんので、ぜひ地域枠とかそういったところが医学部の入試ではあると思いますけれども、そういった人材をぜひ産婦人科・小児科医にしっかりと確保していくというところも方向性として明示していただきたいと思います。
以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、佐藤構成員、よろしくお願いいたします。
○佐藤構成員 日本小児科医会の佐藤でございます。
先ほど滝田会長がおっしゃられましたように、ぜひ小児科医会等も地域について参画させていただいて協議を続けていきたいと思うのですけれども、医療計画の中には各都道府県に小児医療等協議会が設置されるということを明記されていると思うのですけれども、再度、それが今回のこのような議論が反映できるような内容を協議できるところとしていただきたいと思います。地域によっては救急医療に特化した協議しかしていないところがかなりございますので、保健や福祉といったものを全て網羅して、小児医療について地域で協議できるような組織にしていただきたいというのを再度お願いしたいと思います。
もう一点は、4ページ目の最後のほうに、「都道府県においては、周産期医療提供体制の検討を行う際には、妊婦健診、産後ケア、乳幼児健診等の母子保健事業の提供体制との連携も踏まえた議論を行うこと」ということで、これは大変すばらしいことで、この中にもこども家庭庁がいらっしゃると思うのですけれども、日本ではフィンランドに倣って日本版のネウボラから、子育て世代地域包括支援センターから、さらに今はこども家庭センターというのができていると思います。4ページのところに書いてある部分については、そことの連携は物すごく大事になってくると思いますので、もしこども家庭庁の参画もお願いできるのであれば、ここら辺にそういった文言を入れておかれるといいかなと思います。
最後に、医師の確保のことですけれども、結局、子どもが少ないところは小児科医は小児医療だけでは経営が困難になってくる。産科も同じことだと思います。これについては、たしか政策医療の中で僻地医療を検討する会があると思うのですけれども、そういうところでの議論が聞こえてこないので、もしその辺を協働してできるのであれば、ぜひ小児医療・周産期医療も同じ土俵で議論できればと思います。
3点をお話しさせていただきました。
○田邊座長 ありがとうございます。
では、関沢構成員、よろしくお願いいたします。
○関沢構成員 日本産婦人科医会から参加させていただいております関沢と申します。
この文章ですけれども、非常に的確に整理していただいていると思っております。記載されていることでありますが、周産期医療圏は現状十分機能していない地域もありますので、地域の実情を踏まえながら、そういう地域の周産期医療圏を拡大していくことで、しっかりとした医療にアクセスできるような環境をつくっていただきたいと思っています。地域の周産期医療圏の拡大に伴って妊婦さんのアクセスが極端に悪化することがあり得る状況と思いますので、周産期医療圏ごとにアクセスが極端に悪くなるようなところは支援病院みたいなものを認定するなどして、地域に住む妊婦さんのアクセスが極端に悪くならないような配慮が必要であると思いました。この件は濱口先生も述べられていたと思いますが、もう一度発言させていただきました。
あと、細かいことになりますけれども、例えば6ページ目の早期に取り組むべき事項の中で、「医療機関の集約化・重点化」と書いてありますけれども、場所によって「集約化」と書いてあるところと「重点化」と書いてあるところがあって、その辺りは同様な表現にする方が良いと思います。また、「医療機関」が何を指すのかというと、実質的には地域の病院を集約化していくになると思います。こと「地域の病院の集約化・重点化による機能強化」のような書き方で統一していただきたいです。
それから、無痛分娩のことです。現状と課題の最後の文章ですけれども、合併症が生じた際に速やかに搬送するということが書かれておりますけれども、「早期に的確な初期対応を行う」ことが基本だと思いますので、合併症が出たらすぐ送れというような書き方ではなく、追記することをお願いします。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、伊藤構成員、よろしくお願いいたします。
○伊藤構成員 ありがとうございます。
今回、議論の取りまとめということでございますけれども、このワーキング自体が、少子化が進んでいること、あるいは地域ごとによって状況がどんどん変わっていくということも踏まえた中で、小児・周産期の医療の提供体制をどのように構築をしていくのだという観点で、第9次の医療計画で何をしていくのかということを考えていくことが主なテーマだということでこれまで議論が進んできたと思ってございます。そういった意味で、今回、事務局のほうに案をつくっていただきましたけれども、基本的に異論はございません。
特に、対応の方向性につきまして、早期に取り組むべき事項、今後議論すべき事項といった形で、時間軸を意識して具体的な内容が整理されている点については、非常に分かりやすくなっているのではないかと感じてございます。
これから、各地域で様々な協議が進んでいくことを考えていきますと、新たな地域医療構想やかかりつけ医機能に関するもの、様々な議論が進んでいくと思いますけれども、そういった中では、小児医療あるいは周産期医療も話題になってくることが考えられると思ってございます。
当然地域の事情も変わってくるわけですけれども、そういったことも踏まえながら、早めに地域の関係者の中で今後の方向性を共有していただいて、好事例の横展開、あるいは関係する調査を実施していただくといった、今からできることは早く開始をしていくことがスムーズな第9次医療計画の策定につながっていくのではないかと考えてございます。
また、今回、8年度の診療報酬改定の中でも一定の対応がなされているということでもございますので、そういったことも念頭に置きまして、小児医療あるいは周産期医療の体制の確保、効率的な運用につなげていくように進めていただければと思います。
私からは以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、宮川構成員、よろしくお願いします。
○宮川構成員 ありがとうございます。日本助産師会の宮川です。
おまとめいただき、ありがとうございます。
今回、現状と課題において、助産所の地域での支援について書いていただいて、本当にありがとうございます。
5ページ目の最後のポツのところで、先ほどもお話がありましたけれども、妊産婦さんたちがどうしても遠方で分娩をしないといけないというところで、妊産婦さんだけの補助ではなくて、新しい命を家族で迎えることを保障することに対し、家族に対しても留意が必要と書いていただいていることは本当にありがたく思います。今後も、この部分についての検討は継続していただきたいと思います。
そして、早期に取り組むべき事項において、妊産婦さんたちが安心して地域で困ることなく対応ができるようにと書かれています。また、妊婦健診や産後ケア等に関する役割分担という文章において、住み慣れた地域において妊産婦・褥婦とその家族に対して継続したケア提供を行っていくというところで、一次医療機関である助産所においても役割を今後も担っていきたいと思いますので、修文をお願いしたいと思います。日本助産師会としても分娩を含め妊婦健診や産後ケア等に関する役割を担っていけるように努めてまいります。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、奥山構成員、よろしくお願いいたします。
○奥山構成員 ありがとうございます。
取りまとめをいただきましてありがとうございます。方向性について異論があるわけではございません。
当事者の立場、妊産婦の家族の立場からは、今少子化と言われるのですけれども、少子化だからこそ、1人目の出産時に満足度が高いというのがとても影響が大きいと感じております。そういった意味では、施設を選ぶという観点でも、出産なびをはじめ、しっかりと専門性のある表現で解説があることは非常に大事だと思いますので、こういった方々に対しての情報提供、発信についても改めてお願いできればと思っているところです。
こども家庭庁のほうでは、当事者の視点を踏まえて施策を実行するとなっております。そういった観点からも、これから各地でいろいろ提供体制が変わっていくことにおいては、ぜひ当事者の意見もしっかりと聞いていただければと思っております。
また、皆さんから御意見がありますように、集約化に伴い、アクセスの部分での保障というのがございますけれども、都道府県の役割と市町村の事業の連携が非常に大事になってくると思いますので、広域連携とともに各市町村の施策にそごがないように丁寧に進めていっていただければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○田邊座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
皆様方から取りまとめ案につきまして様々な御意見をいただいたところでございます。この議論の取りまとめ案につきましては、今いただきました構成員の皆様方の意見を踏まえまして一部手を入れてまいりたいと思いますけれども、細かい文章の修正等につきましては座長に一任していただいてもよろしゅうございますでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、そのように対応させていただきます。
最後に、事務局から何かございますでしょうか。
○榊原専門官 事務局でございます。
本日、構成員の皆様からいただきました御意見を踏まえた修正に関しましては、座長一任ということで御了解いただきましたので、座長と調整し、事務局にて取りまとめさせていただきたいと思います。
最後に、地域医療計画課長の西嶋より御挨拶を申し上げます。
お願いいたします。
○西嶋課長 皆様、本日も御参集いただきありがとうございます。
これまで4回にわたり本ワーキンググループで闊達な議論をいただきました。今日もお話がありましたけれども、出生数が減少していくというような状況もありますので、そういった中で継続的に小児・周産期の医療提供体制をどう維持していくのかということは各地域で考えていただく必要があると思いますし、それの羅針盤になるような形で今日も御意見をまとめることができたのではないかなと思います。
今後、第9次の医療計画を見据えながら、提供体制の喫緊の課題等について我々も問題・課題を整理して、今後議論すべき事項として今日までお取りまとめいただきましたし、我々としてもそれに沿って取組を進めてまいりたいと思います。
今日も、こども家庭庁との連携という話もございました。関係省庁、関係部局ともしっかり連携しながら、我々も情報発信をしつつ取組を進めてまいりたいと思います。
改めまして、構成員の皆様方にはそれぞれの立場から忌憚のない御意見を賜りまして、本当にありがとうございました。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、本日の議論はこれまでとさせていただきたいと思います。途中、若干中断してしまいまして誠に申し訳ございませんでした。
本日は、御多用のところ御参加いただきまして、また活発な御意見を賜りましてありがとうございました。それでは散会いたします。
構成員の皆様方におかれましては、御多用の中御出席くださいまして、誠にありがとうございます。
医政局地域医療計画課の榊原と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本ワーキングは、オンラインによる開催とさせていただいております。
本日は、今村構成員は欠席と御連絡をいただいております。
また、本日は参考人として、無痛分娩関係学会・団体連絡協議会の総会議長、海野様に御出席いただいております。
続きまして、資料の確認をお願いいたします。
資料1「海野参考人提出資料」
資料2「安全な無痛分娩の提供体制について」
資料3「議論のとりまとめ(案)」となっております。
資料に乱丁・落丁等ございましたら、事務局までお声がけください。
冒頭のカメラ撮りについてはここまでとさせていただきますので、カメラの方は御退室をお願いいたします。
(報道関係者退室)
○榊原専門官 それでは、以後の議事運営は田邊座長にお願いいたします。
○田邊座長 それでは、議事のほうに入ってまいりたいと思います。
本日の議題1は、「安全な無痛分娩の提供体制について」でございます。
まず、本議題につきまして、JALA総会議長、海野参考人より説明をお願いいたします。
では、よろしくお願いいたします。
○海野参考人 私は、JALAで総会議長を担当しております海野と申します。よろしくお願いいたします。
資料をお願いいたします。取組の現状と課題ということになります。
次のページをお願いします。
無痛分娩の件数について、日本産婦人科医会の最新の情報をまずお示ししたいと思います。無痛分娩件数は、2018年頃の5%から現在2024年の16%にかけて、件数としても2倍ぐらいに増加しております。既に年間10万件を超えているということでございます。
この増加をもたらしておりますのは、第1に、妊娠している妊婦さんの中で無痛分娩の希望が増えているということにございます。分娩取扱施設のほうでも妊産婦さんのこのようなニーズの変化に対応するということで、今、大車輪で無痛分娩の実施体制の整備を進めております。
無痛分娩件数の増加の第2の要因が、施設側の対応の進行状況ということになります。ただ、東京都の調査等でも示されているのですけれども、まだまだ希望者の中で無痛分娩を受けられていない方が多数おられます。そういう状況ですので、今後、施設側の体制の整備が進めば、現状の恐らく2倍程度に比較的短期間の間に増えてくるのではないかと考えられます。
次をお願いします。
こちらは、都道府県別の分娩全体の中での無痛分娩の割合の年次推移を示しているものです。無痛分娩率は大都市圏、特に首都圏に多く、東京では既に3分の1以上になっています。しかし、基本的には全国で増えておりまして、施設側が対応できるかどうか、それによって無痛分娩率が変わっているという側面もあるのではないかと考えている次第です。
次をお願いします。
これは、厚労省の医療施設調査における分娩取扱実績の中での無痛分娩のところです。注目していただきたいのは2点です。まず、下段のほうに分娩件数がありますけれども、分娩件数は全体で2020年と2023年のわずか3年の間で15.6%減少しております。しかし、無痛分娩件数は、下のほうですけれども、実数として35%増加している状況にあります。あと、分娩取扱施設数はこの3年間で9%減少しておりますが、無痛分娩実施施設数は19%増加しているということです。この増加は病院でも診療所でも起きている。両方で新たに無痛分娩に取り組んでいる。そういう施設が19%、3年間で100施設ぐらい増えているという状況で、これは2023年以降もずっと継続しているトレンドになっております。
次をお願いします。
これは、誰が施設で無痛分娩の麻酔を担当しているのかということの産婦人科医会の調査です。左側のグラフで分かりますように、無痛分娩の麻酔担当者の47.8%は麻酔科医あるいは麻酔科標榜医、麻酔の資格を持っている先生方ということになりますが、逆に言うと52.8%は産婦人科医が、主に硬膜外麻酔になりますけれども、無痛分娩の麻酔を担当しているということでございます。
なぜこういう形で産婦人科医も担当しなければならないのかということになりますが、次のスライドをお願いします。
これは三師調査で、診療に従事している産婦人科医、麻酔科医数の年次推移です。産婦人科医は今1万2000人ぐらい、麻酔科医が1万人強ということです。
次をお願いします。
これを実際に勤務している主たる勤務先で分けてみますと、麻酔科医は大多数が病院に勤務していて、診療所に勤務している麻酔科医は5%ぐらいしかいないということなので、産科診療所に勤務している麻酔科医はもっと少ないということでございます。ですから、産科診療所で急速に増えている無痛分娩に対して、今までもそうでしたが、これからも産婦人科医が対応している状況があるだろうということになります。
次をお願いします。
2017年に、無痛分娩事故が社会問題化をいたしました。それに対応して組織された特別研究班がございまして、その特別研究班の検討の結果、JALA、無痛分娩関係学会・団体連絡協議会という組織がつくられたということになります。
無痛分娩は、保険診療外の経膣分娩の際に行われる追加的な医療行為ということになります。このときまで全国的なルールや枠組みは存在しておりませんで、基本的には各施設自らの判断で実施していたということになります。自費診療ですので、今でもそうですが、料金設定も自由という状況でした。
そうなのですけれども、研究班の検討の過程で、より安全な無痛分娩提供体制をつくるためには、産婦人科と麻酔科が一緒になって取り組んでいく体制をつくらなければならないだろうということで、産婦人科・麻酔科の関係学会・団体、それから、日本医師会や日本看護協会にも御協力いただいてこういう団体を組織したということになります。
次をお願いいたします。
2017年度の特別研究班です。この研究班でまとめたことは、まず1つは、無痛分娩というのはこういうやり方でやっていきましょうという基本的なルールといいますか、枠組みをつくろうということで、必要な診療体制というものを出しました。あとは、社会全体でも無痛分娩はどういうものかというのがよく分かっていただけていないところがあるなという認識がありまして、無痛分娩のメリット・デメリット、その提供体制の現状を理解していただく必要があるということで、情報公開がすごく大事だということになりました。
あとは、無痛分娩を提供する側の問題ですけれども、希望者は多いわけですが、それに対応する上でしっかりとした研修体制のようなものがつくられていなかったということで、これをつくっていかなければならない。それから、有害事象を収集・分析・共有する体制もつくっていかなければならないというのが2018年の提言でございます。その後、その提言に基づいてJALAがつくられて、JALAでこの3つの柱に沿って活動をずっと続けてきているというのが現状でございます。
次をお願いします。
提言の概要です。上にあります必要な診療体制は、インフォームド・コンセント、安全な人員体制、安全管理対策の実施、設備及び医療機器の整備。これはそれぞれ当然といえば当然のことですけれども、それまではっきりしたものがなかったので、それをつくって、こういう線に沿って進めていきましょうということでの枠組みづくりということになります。
次をお願いします。
JALAはこんな感じの組織として、各関係学会・団体から集まっていただいてつくっております。連絡協議会なので、それぞれの学会・団体で全て御同意いただけた範囲で活動していくということで進めています。
次をお願いいたします。
これが、JALAで行っております無痛分娩施設の施設情報の公開事業ということです。JALAではサイトをつくりまして、そこで無痛分娩施設のデータにアクセスしやすいような環境の整備を行っています。2019年から始めまして、少しずつ増えて、黄色いところですけれども、現状で564施設までこの事業に参画していただいている。これは無痛分娩施設全体から言うと3分の2ぐらいのところです。ですから、まだ全部ではないのですけれども、無痛分娩施設もどんどん増えてくる中で、こういう形で増えてきているということです。
次をお願いします。
こちらがJALAサイトで公開している施設情報の掲載の様子です。掲載施設はこのマップに載っているような感じで、地域差がかなりあります。東北地方は、実際に実施している施設も少ないということで、参画していただいている施設も少ない状況ということになります。
次をお願いします。
JALAで行っております、それぞれの無痛分娩施設の医療従事者の方々にお願いしている講習会の受講状況になります。それぞれ産婦人科医の先生が中心だったり、助産師・看護師が中心だったりするわけですけれども、こんな感じで受講が進んできていることを御理解いただければと思います。
次をお願いします。
こういう形で進めてきているのですけれども、先ほど申し上げました提言は、無痛分娩率が5%台だったときに、それぞれ一生懸命やっていただいている施設が中心ですから、それを対象とした提言のつもりでつくりました。ただ、その後、件数が3倍に増え、さらに増加するのが確実な局面になっているという状況です。
それで、実施施設も増えて、まだ慣れておられない、経験の少ない麻酔科医、産婦人科医、助産師・看護師さんたちが現場に行って無痛分娩に携わらざるを得ない状況が起こってきているということになります。
そういうことを前提として、特別研究班を2025年度につくっていただいて、2017年度に検討した内容をもう一度全面的に見直していくという作業を現在行っています。まだ結論は出ていないのですけれども、先ほどの3本柱それぞれの内容をより前向きに活動を展開していかなければならない状況と認識しております。
次をお願いいたします。
その中でも一番重要なのは、無痛分娩を担っていただく人材の確保・養成。とにかく全体がエクスパンドしているものですから、それが必要だろうということで、無痛分娩を指導する立場の人材、実際に無痛分娩の麻酔を担当していただく先生方、それから、無痛分娩の分娩管理は自然分娩とは異なる部分がございますので、そういうことに関する研修の整備。あとは、助産師・看護師、無痛分娩のケアを担当する立場の方々に対しても研修体制を今まで以上に充実させていかなければならないということで、現在検討を進めているところです。
以上、非常に簡単ではございましたけれども、これまで進めてきた無痛分娩の安全性の向上に向けた取組について御報告させていただきました。
以上でございます。
○田邊座長 御説明ありがとうございました。
続きまして、事務局より資料2の説明をお願いいたします。
では、よろしくお願いします。
○榊原専門官 事務局でございます。
資料2の御説明に入らせていただきます。
次を願いします。
無痛分娩は、麻酔によって陣痛の痛みを和らげる方法で、一般的には硬膜外麻酔が用いられております。母体の心血管負荷を軽減するため、高血圧や心疾患、脳血管障害などを有する妊婦に提供されるほか、効果的な産痛緩和を目的として選択されることが多いものでございます。
次をお願いします。
先ほど海野参考人の資料にもございましたが、分娩を取り扱う医療機関のうち、無痛分娩を実施している医療機関の数は増加しておりまして、また、無痛分娩の件数も増加しているという実態がございます。
次をお願いします。
令和5年の医療施設調査によりますと、無痛分娩を実施している医療機関の内訳としては、周産期母子医療センターが132施設、周産期母子医療センター以外の病院が150施設、診療所が320施設となっておりまして、約8割は周産期母子医療センター以外の医療機関で実施されているところが現状となっております。
次をお願いします。
令和5年9月時点では、これも医療施設調査が基になっていますが、東京都、千葉県、神奈川県、熊本県におきましては、経腟分娩で行われた分娩の約25%が無痛分娩であったところ、一方で、岩手県、鳥取県、高知県におきましては無痛分娩件数がゼロ件というようなデータがございます。
なお、鳥取県と高知県におきましては、その後、医療機関において無痛分娩が実施されております。
次をお願いいたします。
都道府県ごとの分娩件数と無痛分娩件数をお示しした散布図になります。
次をお願いいたします。
全体の分娩件数が少ないほど、無痛分娩の件数自体も少ない傾向にあるかと考えます。
次をお願いいたします。
周産期医療圏単位で見てみますと、令和5年9月の1か月間に99の周産期医療圏では無痛分娩の実績がある医療機関がゼロであったというデータがございます。それ以外の164の周産期医療圏では少なくとも1か所以上の医療機関で無痛分娩の実績がございました。
次をお願いします。
こちらも周産期医療圏ごとの散布図をお示ししているものです。
次をお願いします。
より詳細に見ている資料でございますが、分娩数の少ない周産期医療圏ほど無痛分娩の実績が少なく、特に実績がゼロというところは全体の分娩件数も少ないという傾向がございます。
次をお願いいたします。
周産期母子医療センターにおける無痛分娩の実施状況になります。左のグラフのように、総合周産期母子医療センターについては、回答した総合周産期母子医療センター106施設のうち、55施設、51.9%において無痛分娩の実績があり、地域周産期母子医療センターについては、285施設のうち77施設、27.0%が無痛分娩を実施しているという状況にございます。
次をお願いします。
こちらは別の調査を基にしたデータになりますが、総合周産期母子医療センター111施設のうち、24時間体制で院内に麻酔科医が確保されている施設は82施設、74%となっておりまして、こういった現状を鑑みると、一部の施設では麻酔科のドクターが無痛分娩に関与しにくい可能性があるのではないかと考えます。
次をお願いします。
地域周産期母子医療センターにつきましては、295施設のうち、24時間体制で院内に麻酔科医が確保されている施設は96施設、33%でありまして、総合周産期母子医療センター以上に無痛分娩に麻酔科医が関与しにくい可能性があるのではないかという資料となっております。
次をお願いします。
こちらは、第8次医療計画における周産期医療の体制構築に係る指針の記載になっております。こちらには、「都道府県は、無痛分娩を実施する医療機関について、JALAの実施する研修、情報公開、有害事象分析事業への参画を推進すること」と現状記載がなされております。
次をお願いいたします。
一部の都道府県においては、安全な無痛分娩の提供体制を確保するため、独自の取組が実施されております。例えば、高知県におきましては、無痛分娩の実施体制を構築するため、高知大学医学部が取り組む産科麻酔科医の人材育成を支援しております。東京都におかれては、安全性の向上に向けた取組として、無痛分娩の急変対応研修機会の提供とか、地域連携会議における症例検討会等の開催など、最新の知見の共有を支援し、あわせて無痛分娩に関する専門部会を設置するとともに、医療法第25条に基づく施設の立入検査時に産科医・麻酔科医が同行し、自主点検表の遵守状況等について確認がなされております。
次をお願いします。
厚生労働省におきましては、安全な体制整備の構築に関する取組といたしましては、過去の厚生労働科学特別研究班が報告されました「無痛分娩の安全な提供体制の構築に係る提言」を基にして、医療機関向けの自主点検表の作成を行い、JALAと連携し、安全な無痛分娩の体制確保に取り組んでおります。また、妊婦やその家族の方々が正しい知識の下、希望に応じて無痛分娩を選択できるよう、リーフレットを作成いたしまして周知を行っているところでございます。
次をお願いします。
左にお示ししているものがリーフレットですが、それに加えてJALAのウェブサイトや出産なびにおきましては、無痛分娩や提供する医療機関についての情報提供が行われております。
次をお願いします。
出産なびにおきましては、麻酔の方法とか無痛分娩麻酔管理者の資格等、こちらにお示しするような項目について情報提供がなされております。
次をお願いします。
令和6年から令和7年5月にかけて開催されました「妊娠・出産・産後における妊産婦等の支援策等に関する検討会」においては、希望する妊婦が安全な無痛分娩を選択できる環境を整備することについて、あるべき支援の方向性が示されました。
次をお願いいたします。
こちらは、その検討の際の御意見と、あるべき支援の方向性として記載されているものの抜粋となっております。
次をお願いします。
令和7年度補正予算におきまして、無痛分娩については分娩を取り扱う医療機関の一定数において産婦人科のみで無痛分娩を実施している状況があることを踏まえまして、地域における連携体制を構築することが安全な無痛分娩の実施に資するという考えの下、地域の基幹となる医療機関と無痛分娩に精通した麻酔を専門とする医師が不在である医療機関との連携を促すための事業を予定させていただいております。
次をお願いします。
最後に、論点のスライドになります。現状と課題として、無痛分娩の実施率は増加傾向にあり、需要が増加する中で、安全に実施するための体制を整備することが重要であり、過去の提言を基にした自主点検表の作成やJALAと連携した取組を進めているところとなります。
現状、地域や医療機関の実情に応じて、無痛分娩に係る麻酔を産婦人科医が実施している場合があり、安全な体制を整備するためには、担当する産婦人科医や助産師に対する教育が重要と考えます。
無痛分娩を提供する医療機関が限られる都道府県もあり、提供体制に一定の地域差が存在する中で、一部の都道府県においては無痛分娩を安全に実施するための体制整備に対して支援が行われているという状況でございます。
また、妊婦やその家族が正しい情報を基に選択することが重要であり、適切な情報提供をすることが求められております。
このような現状を踏まえて、論点といたしましては、担当する医師や助産師が安全に実施するための研修体制が重要であるため、現在実施中の研究も踏まえながら、関係団体と連携し、研修体制を充実させる必要があるのではないか。
また、第9次医療計画に向けて周産期医療の集約化と役割分担について検討する中で、無痛分娩を安全に実施できるような施策について議論を行うこととしてはどうか。その際に、新たに無痛分娩を始める場合も含めて、令和7年度補正予算事業である「地域連携周産期医療体制モデル事業」等を通じて、都道府県における体制整備の事例を収集しながら、医療従事者や医療機関の連携体制や都道府県が担うべき役割について検討することとしてはどうか。このようにまとめさせていただいております。
以上となります。
○田邊座長 御説明ありがとうございました。
それでは、ただいまいただきました説明について、構成員の皆様方から御意見、御質問などをいただければと存じます。手を挙げる機能を使ってお知らせいただければ幸いです。
濵口構成員、どうぞ。
○濵口構成員 日本医師会の濵口です。
JALAにおかれましては、海野先生には大変お世話になっているところでございます。
今日は無痛分娩についてお話しいただきましたが、JALAの取組は全国的な底上げとしては非常に大事であって、そして、無痛分娩を行う場合には研修への参加は必須と考えております。中でも、日本産婦人科医会が推進しているJ-MELSに硬膜外麻酔の急変対応のコースも一部入っていますが、全体的な研修とすれば、20ページの無痛分娩連携モデルというところですけれども、特に地域の基幹病院と診療所・一般病院との連携はすごく大事になるわけでございます。
具体的には、先ほどご紹介がありました高知県あるいは東京都のような取組です。特に東京都では、具体的に研修会を開催したり、さらには立入検査まで行って自己点検表をチェックするなど、かなり厳密に進めている都道府県もございます。そういった形が日本全体でJALAのみならず地域としての取組もJ必要ではないかと考えておりますので、その辺のところが今から進めていくところではないかと考えているところでございます。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。
家保構成員、よろしくお願いします。
○家保構成員 高知県の家保です。よろしくお願いいたします。
当県は、先ほどの事例にも全国で遅れているほうの筆頭に挙がっておりますので、県としても妊婦さんの希望にできるだけ沿うような形でということで体制整備を行っております。
その際に気になるのが、どういう年齢層の産婦人科医の方々が無痛分娩に従事しているのかというのを、せっかくJALAという組織があるのであれば、また、特別研究班の取組をやっているのであれば、ぜひとも調べていただきたいと思います。
今後、産婦人科医の数は変化していきますし、地域の診療所の産婦人科を経営されている先生方も高齢化が進んでおります。今後、どういうふうに各都道府県で人材育成をするのかということを考える際に非常に大事な指標になると思いますので、ぜひ特別研究班などの取組の際に分析していただいて、今後、産科医、麻酔科医の確保についてどういう点に取り組んでいったらいいのかというのをぜひ示唆なり情報をいただけるとありがたいということのお願いでございます。
以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、内田構成員、よろしくお願いいたします。
○内田構成員 日本麻酔科学会から参りました内田と申します。よろしくお願いします。
海野先生のお話はこれまでも拝聴する機会がございまして、大変な御努力に敬意を表したいと思います。
麻酔科領域と産科の先生方の中で、安全な無痛分娩体制、急拡大する需要に対してどういうふうに対応するかと。拙速に対応することによって、ある程度の合併症とか、いろいろなトラブルのようなものの発生はどうしても危惧されるところではあるのですけれども、だからといって全ての無痛分娩に麻酔科医が対応するというよりは、麻酔科の立場として、最も麻酔科医の持つ強みといいますか、スペシャリティの部分で貢献できるとするのは、やはり母体死亡をいかに防ぐかということになってくると考えております。
いわゆる鎮痛処置そのものの巧拙といったものよりも、生命に影響するような事態になったときにいかに早く対応が取れる体制を構築することがまず重要であると考えております。それぞれの産科の先生方の能力を上げるという意味でのトレーニングも、どちらかというと緊急事態への対応に関することをしっかりやっていただきたいということを今、麻酔科の関係者の間では話合いをしているところでございます。ですから、研修を受けていただく受入先などについての議論でも、研修内容は恐らく実際のところは硬膜外などの手技のトレーニングよりも、気道確保とか、そういった基本的な生命維持の部分をまずしっかり押さえていただく。
それから、硬膜外を実際に行っているときに様々なトラブルが発生するものについては、J-MELSといったトレーニングコースが既に麻酔科学会とは別のところで整備していただいていると思いますので、その辺りもしっかり受けていただくことはもちろん重要であるのですけれども、麻酔科として専門性を生かした形でお手伝いができるのはその部分であろうと考えております。
その中で重要なのは、いざ実際に危機的な事態が発生した際には、結局は、そこのクリニックならクリニックでやっていらっしゃる医療者だけで全てを完結させることは不可能である場合が多くて、その場合の多くは出血がかなり絡んでくると思うのですけれども、いかに早い段階でアーリーサインを捉えて高次医療施設のほうに運べる体制が取れているかということが、万が一いろいろな事態が発生したとき、社会に対する説明責任を求められたときに、こういう体制でやっておりますということが言えるような形を取った上で実施していただくことが重要かなと思っております。
それを実際にどうするかというところは、これも深い議論がこれから必要だと思うのですけれども、麻酔科医が全く関わらない状態でできるような体制をつくるかということが一つの論点。あるいは、ITなどを使って遠隔で麻酔科医が患者の様子とかバイタルなども触れられるような、遠隔の施設にいてもそういったアドバイスができるような体制をつくるとか、そういったものはもう一つのアイデアかなと思っております。
それから、先ほどモデル事業をお示しいただいたものがありますけれども、これらで実際にどういう形で搬送がなされていたか、その結果、危機的事態は実際に起きたのか起きなかったのか、そういった部分はかなりしっかりとしたデータを収集して、一定の期間を経たところで評価しながら新しい体制を考えていく。ここで制度設計をしたものがそのままもう決まりであるというふうに考えずに進めていただきたいと思います。原則の話を申しますと、アジア、欧米、いずれも基本的には産科の先生方が麻酔科医が全く関与していないところで無痛分娩を行うという体制ではないということでございますので、産科の先生方と麻酔科医とのハイブリッドな体制で行うことは、ほかの国と比べても特殊であることを考えますと、適時の評価と情報収集は非常に重要になってくるかなと思いました。
長くなりましたが、以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、伊藤構成員、よろしくお願いいたします。
○伊藤構成員 ありがとうございます。
私からは、資料2の安全な無痛分娩の提供体制について、意見を申し上げたいと思います。
まず1ページ、無痛分娩は妊婦の方の希望が増えているといったことも含めてなされているわけでございますけれども、一方で、医学的な理由で、母体の負担を軽減していくために麻酔を使用する場合があるということでございますので、周産期母子医療センターの機能を強化していく中で、無痛分娩の体制を整備していく必要があるのではないかと感じてございます。
また、その他の病院あるいは診療所の場合におきましても、麻酔科医との連携だけではなくて、無痛分娩を実施できるように産婦人科医の育成にも取り組んでいただきまして、全ての都道府県で必要な無痛分娩を実施できるようにしていく必要があるのではないかと感じてございます。
そういったことを踏まえますと、21ページに論点を示していただいてございますけれども、まず関係団体と連携をして、無痛分娩の研修体制を充実させながら、第9次医療計画に向けて、周産期の医療全体の検討と一体的に無痛分娩を安全に実施していくための体制整備、あるいは情報提供についても議論をしていくことが現実的なのではないかなと感じてございます。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、細野構成員、よろしくお願いいたします。
○細野構成員 日本周産期・新生児医学会の小児科側の代表の細野と申します。
先ほど麻酔科の先生からお話があったように、日本の分娩環境は欧米とは違って、ローリスク分娩の場合は小児科医が立ち会わない分娩がほとんどだということです。欧米ではほとんど小児科医が立ち会っております。
無痛分娩は経膣分娩ではありますけれども、やはり普通の分娩とは異なることでありますので、この辺の新生児に対する影響、日本のデータとして安全であるということをもし可能であれば調査をしていただいて、安全性の担保をした上で拡大していくことをお願いできればと思います。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょうか。
三浦構成員、よろしくお願いいたします。
○三浦構成員 ありがとうございます。
日本産科婦人科学会から来ております三浦でございます。
私からは、全般に係るところですけれども、先ほどもございましたが、医学的適応による無痛分娩と妊婦の希望による無痛分娩の区別は、この統計の中ではどのようについているかということをまず確認させていただきたいのですけれども、海野先生、いかがでしょうか。
○海野参考人 産婦人科医会の調査のことでよろしいでしょうか。
産婦人科医会のほうに関しては、多くが希望によるものだと思いますけれども、医学的適応の件数も含まれていると思います。
○三浦構成員 ありがとうございます。
海野先生をはじめJALAで進めている研修体制は、産科医と麻酔科医が十分いるような大都市圏では達成できると思うのですけれども、一方で、地方においては産科医と麻酔科医はいずれも不足している状況で、一般の経膣分娩に対応するだけでも大変な状況の中で、こういう医療の展開を今後の方向性としてどういうふうに考えていくかというところが、大都市圏と地方では展開の仕方がかなり異なってくると思います。専門集団であるJALAとしてはどういうふうに考えているかということを確認させていただけないでしょうか。
○海野参考人 ありがとうございます。
これは大変難しい問題なのですけれども、必ずしもJALAでそこのところを中心的に議論しているわけではありません。ただ、骨太の方針の検討とかほかの検討会での御議論等を承っていますと、今日の厚労省の発表でもそうですけれども、周産期医療圏ごとに無痛分娩ができる施設を確保していくというのはまず取り組んでいっていただく必要があるのかなという気がしております。
地域の妊産婦さんのニーズに少なくともそこだけは応えられているという状況を少しでもいい方向に展開して進めていただければということではないのかなと。地域の差がありますので、一遍に全部進められませんけれども、できるところからそんな感じで進めていただくのはどうかと考えております。
○三浦構成員 ありがとうございます。
理屈で言うとそういう議論でいいと思うのですけれども、地方では無痛分娩を実施できるような総合病院というと、産婦人科であれば婦人科の先進医療というか、先端医療のロボット手術とかも同じく行っているような施設なので、麻酔医のキャパシティも、最初は医学的適応の患者さんから受け入れて、それを展開していくというところで、必要な産科医の確保と麻酔科医の養成というところがどれだけ追いつくかというところが大きなポイントになるのではないかなと思っています。
資料2について、そういう中で、地方で唯一熊本県が大都市圏と同じぐらいの無痛分娩の実施率になっているのですけれども、ここの状況は成功事例としてどういう背景があるのかというところを教えていただけないでしょうか。
○田邊座長 いかがでございましょうか。
○榊原専門官 事務局でございます。
御質問いただきありがとうございます。
熊本県におきましては、データ上、比較的高い実施率になってございます。あくまで何が成功かみたいなところは、様々御意見もあるところかと思いますけれども、各都道府県の背景等まで我々としても詳しく承知しているわけではございませんので、お答えできるものはございません。よろしくお願いいたします。
○海野参考人 海野ですけれども、少し発言してよろしいでしょうか。
○田邊座長 どうぞ。
○海野参考人 熊本県の場合は、熊本市にたくさんの分娩を取り扱ってくださっている民間の大きな病院がございまして、そちらの病院で無痛分娩にも力を入れていこうということでたくさんの件数を行っていただいて、たしか熊本大に寄附講座もつくったりして、そういう形で麻酔科医の確保も進めておられるということだと思います。
いずれにしても、分娩の非常に集約化された状況がまずは前提としてあるというのが、熊本県というか熊本市だと思いますけれども、その辺の地域の現状での特色になるかと思います。
○三浦構成員 ありがとうございます。
そうすると、無痛分娩を展開していくというところで、地方で成功かどうかということですけれども、実施率を上げているところの背景に、集約化が進んでいる地域だというところがあると思いますか。
○海野参考人 結果として、そういう病院があるので集約化になっているのだと思うのですけれども、そういうところでそういう取組が行われている例だということです。
○三浦構成員 分かりました。ありがとうございます。
一旦、以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、奥山構成員、よろしくお願いいたします。
○奥山構成員 ありがとうございます。子育てひろば全国連絡協議会です。
日頃、親子の交流の場に出産したばかりの子育て家庭がたくさん来ておりますので、そういった利用者の立場からということで発言をさせていただきます。
まず1つは、無痛分娩について希望者が非常に増えている中で全国に体制整備をしてくださる、その中でも安全な無痛分娩のために御活動されていただいていることに感謝を申し上げます。
私も1つ御質問ですが、無痛分娩に対して医療的な措置のためということと本人の希望というのが大きく分けてあるとしたときに、地方の病院の中では取り扱っていないところがあると聞くと、医療的な対応が必要な方についてはしっかり対応した上でということでよろしいのでしょうか。素人のような質問で申し訳ないのですけれども、いかがでしょうか。医療的な措置が必要な場合にはできるということでよろしいのですか。都道府県で実施していないところがあったように見えたのです。
○海野参考人 海野です。
非常に気になるところだと思います。ただ、医学的な理由で無痛分娩が必要な方に関しては基本的にハイリスクなお産ということになりますので、大きな病院、大学病院や周産期センター等でどういうふうにやるかということを検討しながら進めることが多いと思います。そういう中で、必要があれば先生と相談して最善の方策を考えていく。そこで無痛分娩が選択される場合もあるでしょうということで、それ以上はケース・バイ・ケースなのかなと思います。
○奥山構成員 ありがとうございます。
出産される方々がどこにお住まいになっていても一定水準の対応が受けられることが非常に大事かなと思いましたので、御本人の希望ということも大事なのですが、医療的なところで必要な方がそれを使えないということがないようにお願いしたいと思います。
あと、麻酔科医が関わらないで産婦人科医だけで取り扱っているのが半数あるということを聞かせていただきました。そういったことでいうと、利用者の方々に、インフォームド・コンセントではないですけれども、丁寧な説明が必要だなと感じています。本人が選択できることがとても大事だろうと思いますので、先生方が作ってくださったサイトを見るとQ&Aなども丁寧に書いてあるのですけれども、選択する側にとっては本当に安全なのか、どこでやっていらっしゃるのかといったところでも、研修をしっかり受けた先生がどのぐらい配置されているのかというのは気になると思います。
分野は異なるのですけれども、保育園等を選ぶときも、選び方の10か条のようなものをこども家庭庁のホームページに掲載されているのですけれども、私たち当事者側にとってどういう視点で選択したらいいのか、そういった視点も今後、出産なびなどもあるかと思いますが、利用者に対しての分かりやすい説明などを一緒に御提示いただければ助かります。ありがとうございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
佐藤構成員、よろしくお願いいたします。
○佐藤構成員 ありがとうございます。小児科医会の佐藤でございます。
全く門外漢の質問になってしまうのですけれども、2点教えていただきたいのですが、1つは、東京都ではたしか無痛分娩に対して補助が出ているという話があります。そうしますと、結局、行政は無痛分娩を推進するような立場でお話をされているのでしょうか。医学的に必要ということはよく分かるのですけれども、患者が選ぶときに無痛分娩を選びたくなる、選びなさいというような、推奨されるようなレベルまで行政のほうは考えていらっしゃるのかどうかが1つ。
もう一つは、産婦人科のほうでは帝王切開をやられていると思うのですけれども、帝王切開の場合の麻酔の状況と無痛分娩のときの麻酔というのは同じ議論で進めていらっしゃるのか、あるいは違う問題なのか、その2点について教えていただけますでしょうか。
○田邊座長 前半は、行政という点ではそうですけれども、都とはちょっと違うので。
どうぞ。
○榊原専門官 事務局でございます。
御質問いただきありがとうございます。
行政としてといいますか、厚生労働省といたしましてというところにはなるのですが、無痛分娩自体が無痛分娩以外のお産と比べてよくて、それをどんどん推進していこうというものではございません。希望する方々に対しては安全に実施していただけるような体制の整備を全国に広めていくという趣旨で取組を進めさせていただいていますので、その点を御理解いただけますと幸いです。
以上となります。
○田邊座長 後半の質問は、海野先生にお答えいただいたほうがいいのかしら。
○海野参考人 後で内田先生が補っていただけると思うのですけれども、よろしいでしょうか。
帝王切開の麻酔も産婦人科医が担当している部分もございます。そういう意味では無痛分娩と近い部分もあります。ただ、帝王切開の麻酔は麻酔の種類が違うのです。硬膜外麻酔でないものですから、そこで別の取扱いになっている部分がございます。分かりにくいかもしれませんが、脊髄くも膜下麻酔か、硬膜外麻酔ということですね。
それで、麻酔科の先生方にお話を伺っている範囲では、もちろん麻酔科としてもできることならば帝王切開の麻酔も麻酔科医が担当して行うのが望ましいのだけれども、現状、とてもそれだけの麻酔科医が配置できない状況がある。それについても一つの課題になっていると承っております。そういう御理解をいただければなと思います。
○田邊座長 ありがとうございました。
この点はよろしゅうございますでしょうか。
○佐藤構成員 佐藤です。
推奨云々という話は分かるのですけれども、費用補助に関しては、今後、ほかの都道府県でも、「右へ倣え」ではないですが、そこがやっていればこっちもやりたいというような方向に行くと思うのですけれども、それは容認というか、進められていくのでしょうか。
私も千葉県でやっていますけれども、千葉県でも行政のほうにそういう働きかけをしていくべきなのかどうか。その方向でよろしいのですかね。
○田邊座長 これは恐らく国としてのということを問われているような感じがするので。
その前に、内田構成員、何か補足ございましたらよろしくお願いします。
○内田構成員 ありがとうございます。
基本的に、先ほどの海野参考人の御説明についてそれほど追加するものはないのですけれども、1つ情報提供といたしましては、麻酔科学会の認定病院の中で、基本的には帝王切開は麻酔科の常勤医がいる病院でございますので、麻酔科医が担当できるところが多いですけれども、やはりそこでも全てではない。ほとんどの麻酔科医が定時で予定されている手術の麻酔管理でほぼ払底しているといいますか、マンパワーを使い切っているような状況でございまして、帝王切開の多くは緊急手術として申し込まれるものになりますので、そのときに麻酔科医が担当できる人員が余ってなければ、産婦人科の先生方が自ら脊髄くも膜下麻酔ないしは硬膜外麻酔併用で麻酔を実際には行った上でということが行われているということです。
麻酔科学会の認定施設に対するアンケートで見ますと、この数字は不正確でございますけれども、全国の帝王切開件数の半数くらいが麻酔科医の担当で、産科の先生方が担当されているものも依然として多いと認識しております。
ここでの議論とは違うのかもしれませんけれども、無痛分娩に関しては保険外ということで自由診療になりますけれども、帝王切開に入りますと保険内に入ってまいりますので、そこは実は補助とはまた別の次元に入ってまいります。
ですから、よく妊婦さんが帝王切開になったら黒字になるというような言い方で、現状、出産に伴う自己負担額が、帝王切開になると保険診療に入るため、出産時に支給される出産育児一時金にで賄えることがあるということは時々伺っております。
私からは以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
先ほどの国としてはどうという御質問かと思います。
○榊原専門官 事務局でございます。佐藤構成員からの御質問に対してお答えいたします。
東京都等、妊婦さんに対して一部費用助成をしているという取組をなされていることは事実としては承知いたしておりますが、都道府県それぞれの実情に応じて取組をなさっているということでございまして、それに対して個別にコメントする立場にはないというところで御理解いただければと思います。
以上です。
○家保構成員 全国衛生部長会の家保です。
都道府県の立場でいうと、東京都のように財源が裕福なところは妊婦の負担軽減という要望も踏まえて取り組んでおられると思います。これは、小児の医療費の助成なども大都市圏など財政状況がいいところは非常に充実していますが、地方は充実していないのと同じことですので、現状では東京都の取組については正直困惑しているのが実際の感情です。
今回、別の検討会で分娩費用への助成というところで保険適用とかいろいろなことが議論されていますので、その状況も踏まえてどうするのかというのを考えざるを得ないと考えます。
ただ、県内に無痛分娩をやれる施設がない、妊婦さんの希望に添えていないことに対しては、選択を尊重するという観点から、できるような取組をまず第一歩でやらないといけないと考えています。先ほど出ました医学的適応に関する無痛分娩は各都道府県でもきちっと対応して、安全な分娩は支援していかないといけないという観点です。個々の金銭給付よりはまず体制整備、安全という観点で支援できればと考えております。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、井本構成員、よろしくお願いいたします。
○井本構成員 日本看護協会の井本でございます。
本日は、無痛分娩に関するプレゼンテーションを海野先生、ありがとうございました。
本会もJALAが設立された2018年からこの協議に参加させていただいており、全国の無痛分娩に関わる看護職がカテゴリーDの研修を受けるよう普及を図ってまいりました。
現在、妊産婦のニーズの高まりを受けて、助産師がその知識をしっかり習熟しておくことは大変重要なことだと考えており、海野先生の資料や現在実施中の研究を通じて、本会も役割をしっかり果たしてまいりたいと思います。
現場の助産師たちからは、無痛分娩に関わるケアの部分は2022年に助産師国家試験出題基準にも含まれたこともあり、一定知識が担保されているものの、無痛分娩のケアについては現場の状態に合わせて、研修を追加してほしいという声もありますので、しっかり研究班にも参画していきたいと思っております。
以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
それでは、議題1に関してはここまでとさせていただきたいと存じます。
続きまして、議題2に入らせていただきます。事務局より資料3の説明をお願いいたします。
では、よろしくお願いします。
○榊原専門官 事務局でございます。
資料3の供覧をお願いいたします。
これまでの議論の取りまとめの案という形でお示しさせていただきます。時間の都合上、一部かいつまんでの御説明になってしまうかと存じますけれども、重要なところをピックアップして御紹介させていただきたいと思います。
まず、経緯のところにつきましては、第116回社会保障審議会医療部会におきまして、小児医療、周産期医療については、出生数の減少に伴い、分娩取扱施設等が減少する中で、地域の小児・周産期医療の体制を確保・維持するため、周産期医療におけるハイリスク症例のみならず、一般的な分娩や小児医療についても、地域によって持続可能な連携体制の構築や集約化について検討が必要とされておりました。
新たな地域医療構想の策定や医師偏在対策の推進、それらの内容を反映した第9次医療計画の策定等に向けて、令和7年7月に「地域医療構想及び医療計画等に関する検討会」が設置され、このうち、小児医療及び周産期医療に関する事項につきましては、当該検討会の下に設置されるワーキンググループにおいて、近年の出生数の減少や医師の働き方改革を踏まえた持続可能な小児・周産期医療提供体制の構築、安全な無痛分娩の体制整備等について検討を行い、令和7年度中に一定の取りまとめを行うこととされました。
こうした経緯を踏まえまして、ワーキンググループでは、小児医療及び周産期医療の提供体制等について、現状と課題等を踏まえ、第9次医療計画の策定等に向けた検討の方向性について議論を進めてまいりました。
これまでのワーキングにおける議論等を踏まえまして、第9次医療計画に向けて現行からの見直しが必要と考える事項を中心に、意見を踏まえた対応の方向性について取りまとめを行うとしています。
下に行っていただきまして、「小児医療の提供体制について」というところでございます。小児医療について、現状と課題といたしましては、15歳未満人口は減少傾向が続いておりまして、2040年までにさらに2割程度減少することが見込まれております。
それから、3ポツ目のところですが、全国的には小児科医師数は増加傾向であるものの、1施設当たりの小児科医師数が少ない地域も多く、施設数の地域差もある。
また、女性医師の割合や宿日直の回数が多く、診療所医師の高齢化が進んでいるといった現状がございます。
5ポツ目のところですが、小児救急医療につきましては、休日夜間の初期救急を受診した小児のうち入院する割合は多くないものの、夜間に状態が急変しやすいといった小児の疾患の特性を踏まえた体制構築が必要です。また、小児外科疾患や外傷について、時間外に対応できる施設が限られるといった課題も指摘されております。
その次ですが、小児の専門医療の部分につきまして、小児の入院患者数が減少し、重症例の患者数はさらに限られているということで、例えば集中治療領域については都道府県単位でも症例数の確保が難しくなりつつあります。医療従事者1人当たりの症例経験が減少することで、専門資格の取得や知識・技術の維持・向上が困難なことが想定されます。
地域における外来医療については、小児人口が減少する中でもニーズが高く、学校保健や虐待対応といった社会的役割も求められる中で、地方部においては小児科常勤医が不在となり、小児科以外の医師が一定の役割を担っているという状況がございます。
また、増加している発達障害や精神疾患、医療的ケア児への対応や、地方における乳幼児健診や予防接種の体制確保といった課題については、医療・保健・福祉等が連携した取組が重要となります。
また、少子化が進む中で、小児入院医療において成人との混合病棟で運用されるケースが増加しており、入院中の子供の療養環境の向上への取組が重要といった御指摘がございました。
こういった御指摘、現状を踏まえまして、早期に取り組むべき課題といたしましては、限られた医療資源を効率的に活用し、質の高い小児医療提供体制を維持するため、入院医療、専門医療については、三次医療圏において中核的な機能を持つ小児中核病院、小児医療圏において中心的な入院機能を持つ小児地域医療センターを基幹とした集約化・重点化と、地域の実情に応じた役割分担を推進する。
小児救急医療については、需要の大きい初期救急の体制確保や、小児外科疾患や外傷に対応するため、外科医や救急医等との連携強化に向けた取組を検討する。
PICUにおける集中治療や小児がん、心臓手術といった、特に医療資源を要する、あるいは患者数や専門医数が少なく都道府県単位での整備が難しい医療につきましては、領域ごとに患者数や地理的条件等の実態を把握するとともに、地域から医療を提供する施設への広域搬送や、地域の医師と専門医とのDtoDによる遠隔相談支援など、都道府県を超えた広域連携についても検討をする。
地域においては、発達障害やメンタルヘルスケアの対応や、予防接種や乳幼児健診、学校保健や虐待対応などの保健・福祉の分野まで、幅広く小児科医師の参画が求められることに留意して体制の構築を図る。
人口の少ない地域においても必要な小児医療の提供体制を確保するため、一般外来医療や軽症の入院医療に対応できる病院の整備を推進するとともに、小児科の医療提供体制が不足する中においては、医療資源を補完するため、小児科以外の医師との連携強化、地域の需要に応じた小児科医師の派遣体制の構築のほか、例えば、DtoP with N等のオンライン診療の活用等の推進も必要であり、先行事例を収集・分析し、好事例について横展開を図る。
それから、地域住民の安心と、持続可能な小児医療体制の確保について地域住民から理解を得るため、#8000等の相談支援体制の充実や、地域の休日夜間を含めた医療体制等の情報周知に向けた取組を継続するとしています。
今後議論すべき事項といたしまして、地域の実情に応じた医療機関の役割分担と連携を推進するため、第9次医療計画に向けては、三次医療圏において中核的な機能を持つ小児中核病院、小児医療圏において中心的な入院機能を持つ小児地域医療センター等について、必要な医療機能を整理・明確化する。
今後、医療計画の推進に当たっては、地域医療構想の方針を踏まえる必要があり、第9次医療計画に向けては、特に地域において人口減少や少子化が進む中、こども病院等の小児医療の提供体制の在り方や、必要に応じ、都道府県を超えた連携・再編・集約化を含め検討する。
少子化が進行し、成人患者との混合病棟化が増加する中でも、安心・安全な小児入院医療を提供できる体制を構築する。こういった形でまとめさせていただいております。
続きまして、「周産期医療の提供体制について」というところで、現状と課題でございます。
周産期医療については、周産期の分娩に関わる母体・胎児管理と出生後の新生児管理を主な対象としていますが、ハイリスク分娩への対応のほか、分娩前まで正常な経過であっても、出生日時等、予測困難な上、分娩が数十時間に及ぶこともあり、常時一定規模の体制の確保は必要です。
我が国においては、周産期死亡率や妊産婦死亡率について諸外国と比較しても低い傾向がある一方で、出生数の減少に伴い全国的に分娩施設の減少が続いており、その変化が急激に生じることは安全な周産期医療提供体制に影響を及ぼす可能性があります。
令和6年4月より開始された医師の働き方改革による医師の時間外労働の上限規則と追加的健康確保措置が適用されまして、医師の健康にも配慮しつつ、持続的で効率的な働き方が求められております。
また、出生数の減少により医療従事者1人当たりの症例経験が減少することで、知識・技術等の維持・向上が困難となることも予想されます。
分娩取扱施設については、出生数の減少により各施設で取り扱う分娩数の減少が経営に与える影響も考慮しながら診療を行っていただいております。
これまで、ハイリスク妊産婦に対応するために、周産期母子医療センターを基幹とした集約化、妊婦健診や産後ケアを行う施設との役割分担などの取組を進めてまいりましたが、それだけでは体制を維持することが困難となっている地域もあります。
既に、ハイリスク以外の分娩について、一定の合意の下で集約化に向けた検討を進めている自治体も存在していますが、医療機関の役割分担に伴う医師や助産師等の配置や、妊産婦の分娩取扱施設へのアクセス、分娩を行わずに妊婦健診等を実施する医療機関の経営等についての課題が生じているという御意見もございました。
それから、妊産婦が安心して妊娠・出産・子育てを行うため、周産期医療と母子保健の関係者が連携し、地域全体で妊産婦を支えていくことが重要になります。そのため、各都道府県において、妊婦健診や産後ケアの広域的な調整、計画的な提供体制の整備等に対する支援等を推進することが期待されております。
地域周産期母子医療センターについては、総合周産期母子医療センターに相当するような高度な医療を提供する体制を整備している施設もあれば、比較的リスクの低い分娩のみを担い、他の診療科や輸血実施に係る院内体制の整備等が充実していない施設もあるなど、その機能格差が大きいという現状もございます。
NICUの病床数についてはお示しのとおり目安設定がなされているところ、GCUについても医療計画に係る指針におきまして病床数の目安がお示しされていますが、その病床利用率が低い医療機関が一定存在することから、こういったところは新生児医療の提供体制を考える上では課題となっているという議論があったかと思います。
こういったことを受けまして、対応の方向性について、早期に取り組むべき事項としては、国は、都道府県や学会等と連携しながら、各地域の実情を考慮しつつ、周産期母子医療センターの機能を強化していく。また、地域の分娩数と分娩取扱施設が急激に減少することで、地域の妊婦の方々が困ることのないように、周産期母子医療センター等がハイリスク妊産婦だけではなくハイリスク以外の妊産婦も受け入れることや、セミオープンシステムを含めた妊婦健診や産後ケア等に関する役割分担について、具体的な取組を含めて検討を行うこと。
GCUについては、第8次医療計画における指針において目安が設定されておりますけれども、病床数が過剰と考えられる施設も一定存在することから、見直すために必要な調査と検討を行っていく。
三次医療圏を超えて分娩や新生児に対する診療を行っている地域も一定数存在することも踏まえて、今後の具体的な検討に向けて事例の収集と課題の整理を行っていく。
分娩を取り扱う産科病棟の混合病棟化や他科患者の増加に配慮した対応が必要となっていることを踏まえて、令和8年度診療報酬改定において新設される「産科管理加算」の活用も含めて、産科区域の特定などの母子の心身の安定・安全に配慮した産科における管理や、院内助産・助産師外来などの妊娠・産後を含む継続ケアを行う体制の充実を図る。
都道府県においては、周産期医療提供体制の検討を行う際には、妊婦健診、産後ケア、乳幼児健診等の母子保健事業の提供体制との連携も踏まえた議論を行うこととしています。
今後議論すべき事項といたしましては、ハイリスク以外の妊産婦の対応も含めて、周産期母子医療センター等を基幹とした医療資源の集約化と妊婦健診や産後ケアを含めた施設間の役割分担に関する事例の収集等を踏まえて、地域の実情に応じて取組が進められるよう、第9次医療計画に向けて具体的な議論を行っていく。
様々なハイリスク妊産婦や新生児に対応するためには、周産期医療を専門とする医師をはじめとして、多職種での連携が重要です。周産期母子医療センターであっても、こうしたハイリスク症例等の全てに対応できるわけではない施設が一定数存在し、特に地域周産期母子医療センターはその機能格差が大きく、また地域によって求められる機能が様々であるという現状もあり、周産期母子医療センターの機能を充実させるとともに、地域のニーズに対応するため、周産期母子医療センターの役割分担も含めて、必要な議論を継続していく。
NICUについては、限りある医療資源の有効活用と、専門とする医師の知識や技術の維持・向上の観点から、引き続き集約化を推進する一方で、小規模であっても地域で必要な病床を確保することができるよう、周産期母子医療センターの機能を考える中で議論を行っていく。
地域全体での分娩等の体制を維持するため、分娩取扱施設の集約化と役割分担を検討する際には、妊婦やその家族にアクセス等の課題が生じる場合があることに留意する必要があるとしております。
3番の「安全な無痛分娩の提供体制について」です。
本日も御議論いただきましたが、現状と課題として、無痛分娩の実施率は年々増加傾向にあるという現状があり、平成27年の特別研究班によって、無痛分娩を行う医療機関の情報公開、研修体制の充実、情報収集・分析を主軸とした提言がまとめられたことを受けまして、各団体の下でJALAが組織され、これまで取組を行っていただいております。
最後のポツです。安全な無痛分娩の提供に向けては、地域や医療機関の実情に応じて、無痛分娩に係る麻酔を産婦人科医が実施している場合がある現状を踏まえ、合併症が生じた際に、早期に産科麻酔の対応が可能な施設等に搬送し対応するため、平時からの連携を含めた体制構築が重要であるといった御意見がありました。
対応の方向性として、早期に取り組むべき事項としては、医療従事者に対する無痛分娩の研修体制について、現在実施中の研究班の提言も踏まえながら、関係団体と連携し、研修体制の充実を図る。
安全な無痛分娩の実施に資する、地域の基幹となる医療機関と無痛分娩を実施する施設との連携体制について、事例の収集を行っていく。
それから、今後議論すべき事項についてですが、第9次医療計画に向けて、周産期医療全体の体制整備として、集約化と役割分担を進める中で、無痛分娩の体制整備に関する具体的な事例も踏まえながら、医療機関間の連携体制や都道府県が担うべき役割について継続的に議論を行うこととしております。
最後になりますが、「産科・小児科における医師確保計画について」でございます。
現状と課題といたしましては、産科・小児科における医師偏在対策については、政策医療の観点からも必要性が高く、診療科と診療行為の対応も明らかにしやすいことから、医師確保計画を策定した上で取組が進められてきております。
また、分娩取扱医師偏在指標、小児科医師偏在指標をそれぞれ都道府県と周産期医療圏・小児医療圏ごとに算出し、施策実施の参考としておりますけれども、医師の絶対的な充足状況を示すものではなく、あくまで相対的な偏在の状況を表すものであり、出生数の少ない地域ほどその数値が大きくなり、偏在の実態を反映しづらくなるといった課題もございます。
こういったことを受けまして、対応の方向性として、早期に取り組むべき事項としては、第8次、前期の医師確保計画に引き続きまして、小児医療圏・周産期医療圏の見直し、医療機関の集約化・重点化、医療機関までのアクセスに時間がかかる地域への支援等に加えて、必要に応じた産科・小児科における医師の派遣調整、勤務環境の改善、養成を増やすための施策等に取り組むこと。
先ほど申し上げた分娩取扱医師偏在指標・小児科医師偏在指標につきましては、必要な更新作業を行うとともに、当該指標が地域の実態を全て反映しているものではなく、医療ニーズの充足を示す観点が含まれていないといった指摘を踏まえて、適切な運用がなされるよう、都道府県に対して情報提供を行っていく。
今後議論すべき事項といたしましては、新たな地域医療構想において、人口減少や少子化が進む中で医療機関の連携・再編・集約化の取組を進めていくこととなり、人口の少ない地域においてはオンライン診療等も含めて、提供体制を推進していくことが必要となる。一方で、産科・小児領域においては、出生数が減少する中でも、一定の地域ごとに分娩の提供や予防接種、乳幼児健診、学校保健等の提供が不可欠であり、医師の確保が必要となっております。
現在、産科・小児領域における医師確保については、小児科医師偏在指標等を踏まえた検討がなされておりますが、今後、本領域においては、人口規模のほか、医療機関へのアクセス、提供すべきサービス、専門医の育成等様々な地域の実情を一体的に捉えながら体制の維持・構築を進めていくことが必要です。第9次医療計画に向けては、医療計画における周産期医療及び小児医療の提供体制を検討する中で、医師の確保については、分娩取扱医師偏在指標や小児科医師偏在指標の位置づけも含めて、一体的に議論していくという形でまとめさせていただきました。
長くなりましたが、以上となります。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、構成員の皆様方から御意見、御質問などをいただければと思います。よろしくお願いいたします。
では、濵口構成員、よろしくお願いします。
○濵口構成員 ご説明をありがとうございます。
第1回目のワーキングでも発言しましたが、このワーキングは医療提供体制の在り方について議論する場であると、建付けは十分理解をしていますが、今話題になっています分娩費用の無償化の問題は周産期医療体制に大きく影響するものであって、切り離すことはできないと考えております。
具体的には、医療機関の経営状況は病院も診療所も非常に厳しい状況で、例えば日本産婦人科医会の報告では5割が赤字である、もし新しい制度が施行された場合に分娩を取りやめるというような診療所も5~6割あるのではないかというのデータもございます。そうすると、一次施設での出産がもしかしたら数十万人はできなくなる可能性もあるという状況が予測されているわけでございます。
医療機関の経営状況が健全であってこそ、地域医療構想あるいは提供体制の議論が成り立つと考えておりますので、その辺の観点をぜひ取りまとめの中に入れていただきたいと思います。
もちろん周産期医療センターを基幹とした集約化というのは、先ほどありましたように1つの施設で完結できないところもあるといった意味では、非常に意味があるだろうと思いますけれども、実際には全国の分娩の46%が診療所で行われていますので、そういった一次施設を適切に維持・支援しながら、集約化は段階的に進めていかなければいけないのではないかと思います。
また、集約化によって空白地域となったところについては、例えば妊婦への交通費あるいは宿泊費についても補助というのは可能ですけれども、産科救急あるいは搬送体制などをどう整備するかというのは非常に重要な問題でございますので、救急搬送できる範囲での仕組みを整えていかなければいけないと考えております。
一方で、国は今回支援パッケージとして産科・小児科医療機関に対し総額72億円の補正予算をつけました。分娩取扱施設が少ない地域に所在する産科医療機関に対しても補助をするといった動きもございますので、ぜひそういったもの全体を盛り込んで取りまとめをしていただければと思います。
以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、滝田構成員、よろしくお願いいたします。
○滝田構成員 よろしくお願いいたします。日本小児科学会からでございます。
お取りまとめいただきましてありがとうございます。おおむね網羅的なところをきちっと押さえていただいているかなと思いますが、私から幾つか御検討いただきたい点がございます。
まず1点目でございますが、小児医療提供体制の現状と課題のところで、細かい点になるのですけれども、3ポツの小児科医が微増しているというところの下に、診療所では高齢化が進んでいるということでございますが、これは診療所だけの現象ではないのですね。一般病院においても定年を1~2年延長してまで、人がいないので高齢の先生に勤務を継続していただいているという現状もございますので、これは診療所だけではなく、一般病院の勤務医においても高齢化が進んでいるというところをぜひ明記いただければと思います。
それから、対応の方向性に関してでございますが、全般的に急性期医療の対応について集約化を進める方向性で書かれていると見てとれます。しかしながら、急性期医療終了後の在宅医療とか、ケアサポートを含むバックトランスファーの機能の充実化、あるいは一般診療所との連携に関しても、地域ごとに状況が異なりますし、そういった点を細かに検討した上で進めていかなければ、なかなか現実的には難しいかなと思っております。集約化を進めるに当たって、地域、小児医療提供体制の中核の基盤を支えている小児科学会、小児科医会と連携をしながら進めていくということをぜひ強調していただきたいと思います。
この点に関しましては、周産期医療の対応の方向性の部分には「関連学会と連携して」という文言がございますので、同様に小児医療提供体制のほうにも、地域及び関連学会、あるいは小児科医会との連携を行いつつ進めていただきたいというところをぜひ言及していただけましたら幸いでございます。
もう一点、妊婦の集約化のところで、交通費の支給とか宿泊費の支給のところも議論されていたかと思います。小児においても、小児医療というのは患者さんの生活の場でもありますので、もし集約化を進めるのであれば、交通費であるとか、御家族、兄弟の宿泊施設の提供とか、そういうところも併せて検討していかないとなかなか難しいのかなと思いますので、ぜひその辺りも御検討いただきますようお願いいたします。
最後に、CDRのこともお願いしたいと思います。CDRというのはChild Death Reviewということで、モデル事業が現在幾つかの地域でなされております。これは厚労省からこども家庭庁へその統括が移管されましたので、ここに記載するのがもしかしたら難しいのかもしれませんが、CDRというのは小児医療提供体制の検証を行う上で非常に重要になってくると思うのですね。子供の死因について検討することは、小児医療提供体制を検証することにもなるかと思います。今後、例えば小児科医以外の医師にも小児医療の一部を担っていただくのであれば、なおさら検証は必要になると思いますので、CDRの事業の推進というところも、可能でしたら盛り込んでいただけますと幸いでございます。
私からは以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、三浦構成員、よろしくお願いいたします。
○三浦構成員 日本産科婦人科学会の三浦でございます。
私も、日本医師会の濵口先生が御発言されましたように、医療計画を練っていく上では分娩の無償化というところが大きく関わってきますので、ここで議論することではないかもしれませんけれども、やはり分娩の無償化の方向性を早期に明らかにするというところを今後議論すべきところか対応の方向性のところにぜひ入れて、早急に解決して方向性を示していただきたいと思います。
それがないと、どれぐらいの医療機関が次の計画までに医療体制の中に残ってくれるのかどうかというところが分からないので、特に地方においては医療計画すら立てることができないのではないかと思いますので、ぜひその一文を入れていただきたいと日本産婦人科学会としても思っております。
また、1回目のときにも発言したのですけれども、周産期医療体制の中では救急医療との連携というところも非常に重要になってまいりますので、そこもしっかりとこの計画の中に書き込んでいただきたいと思っております。
救急のところでも、特に離島医療とかそういったところに関しては、夜間の搬送体制というところは全国的に非常に大きな問題になっておりますので、関係省庁、特に自衛隊とか、そういったところの搬送体制との連携というところもしっかりと書き込んでいただきたいと思います。
オンライン診療というところが書かれておりますけれども、今後、過疎地域や離島地域との連携というところでは遠隔医療というところは非常に進めないといけない部分だと思いますので、ぜひ遠隔医療に対する重点的な研究というか、地域医療の取組の支援というところも入れていただきたいと思います。
また、搬送には交通網の整備も非常に重要になってまいりますので、その点もお考えいただきたいと思います。
今後も、学会、産婦人科医会との連携をしっかり取りながらこういった計画を進めるというところも、ぜひ入れていただきたいと思います。
あと、産婦人科医、小児科医というのは24時間医療体制で必要な診療科ですし、そこが国内で足りていないという現状は早急に打開しないといけませんので、ぜひ地域枠とかそういったところが医学部の入試ではあると思いますけれども、そういった人材をぜひ産婦人科・小児科医にしっかりと確保していくというところも方向性として明示していただきたいと思います。
以上でございます。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、佐藤構成員、よろしくお願いいたします。
○佐藤構成員 日本小児科医会の佐藤でございます。
先ほど滝田会長がおっしゃられましたように、ぜひ小児科医会等も地域について参画させていただいて協議を続けていきたいと思うのですけれども、医療計画の中には各都道府県に小児医療等協議会が設置されるということを明記されていると思うのですけれども、再度、それが今回のこのような議論が反映できるような内容を協議できるところとしていただきたいと思います。地域によっては救急医療に特化した協議しかしていないところがかなりございますので、保健や福祉といったものを全て網羅して、小児医療について地域で協議できるような組織にしていただきたいというのを再度お願いしたいと思います。
もう一点は、4ページ目の最後のほうに、「都道府県においては、周産期医療提供体制の検討を行う際には、妊婦健診、産後ケア、乳幼児健診等の母子保健事業の提供体制との連携も踏まえた議論を行うこと」ということで、これは大変すばらしいことで、この中にもこども家庭庁がいらっしゃると思うのですけれども、日本ではフィンランドに倣って日本版のネウボラから、子育て世代地域包括支援センターから、さらに今はこども家庭センターというのができていると思います。4ページのところに書いてある部分については、そことの連携は物すごく大事になってくると思いますので、もしこども家庭庁の参画もお願いできるのであれば、ここら辺にそういった文言を入れておかれるといいかなと思います。
最後に、医師の確保のことですけれども、結局、子どもが少ないところは小児科医は小児医療だけでは経営が困難になってくる。産科も同じことだと思います。これについては、たしか政策医療の中で僻地医療を検討する会があると思うのですけれども、そういうところでの議論が聞こえてこないので、もしその辺を協働してできるのであれば、ぜひ小児医療・周産期医療も同じ土俵で議論できればと思います。
3点をお話しさせていただきました。
○田邊座長 ありがとうございます。
では、関沢構成員、よろしくお願いいたします。
○関沢構成員 日本産婦人科医会から参加させていただいております関沢と申します。
この文章ですけれども、非常に的確に整理していただいていると思っております。記載されていることでありますが、周産期医療圏は現状十分機能していない地域もありますので、地域の実情を踏まえながら、そういう地域の周産期医療圏を拡大していくことで、しっかりとした医療にアクセスできるような環境をつくっていただきたいと思っています。地域の周産期医療圏の拡大に伴って妊婦さんのアクセスが極端に悪化することがあり得る状況と思いますので、周産期医療圏ごとにアクセスが極端に悪くなるようなところは支援病院みたいなものを認定するなどして、地域に住む妊婦さんのアクセスが極端に悪くならないような配慮が必要であると思いました。この件は濱口先生も述べられていたと思いますが、もう一度発言させていただきました。
あと、細かいことになりますけれども、例えば6ページ目の早期に取り組むべき事項の中で、「医療機関の集約化・重点化」と書いてありますけれども、場所によって「集約化」と書いてあるところと「重点化」と書いてあるところがあって、その辺りは同様な表現にする方が良いと思います。また、「医療機関」が何を指すのかというと、実質的には地域の病院を集約化していくになると思います。こと「地域の病院の集約化・重点化による機能強化」のような書き方で統一していただきたいです。
それから、無痛分娩のことです。現状と課題の最後の文章ですけれども、合併症が生じた際に速やかに搬送するということが書かれておりますけれども、「早期に的確な初期対応を行う」ことが基本だと思いますので、合併症が出たらすぐ送れというような書き方ではなく、追記することをお願いします。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、伊藤構成員、よろしくお願いいたします。
○伊藤構成員 ありがとうございます。
今回、議論の取りまとめということでございますけれども、このワーキング自体が、少子化が進んでいること、あるいは地域ごとによって状況がどんどん変わっていくということも踏まえた中で、小児・周産期の医療の提供体制をどのように構築をしていくのだという観点で、第9次の医療計画で何をしていくのかということを考えていくことが主なテーマだということでこれまで議論が進んできたと思ってございます。そういった意味で、今回、事務局のほうに案をつくっていただきましたけれども、基本的に異論はございません。
特に、対応の方向性につきまして、早期に取り組むべき事項、今後議論すべき事項といった形で、時間軸を意識して具体的な内容が整理されている点については、非常に分かりやすくなっているのではないかと感じてございます。
これから、各地域で様々な協議が進んでいくことを考えていきますと、新たな地域医療構想やかかりつけ医機能に関するもの、様々な議論が進んでいくと思いますけれども、そういった中では、小児医療あるいは周産期医療も話題になってくることが考えられると思ってございます。
当然地域の事情も変わってくるわけですけれども、そういったことも踏まえながら、早めに地域の関係者の中で今後の方向性を共有していただいて、好事例の横展開、あるいは関係する調査を実施していただくといった、今からできることは早く開始をしていくことがスムーズな第9次医療計画の策定につながっていくのではないかと考えてございます。
また、今回、8年度の診療報酬改定の中でも一定の対応がなされているということでもございますので、そういったことも念頭に置きまして、小児医療あるいは周産期医療の体制の確保、効率的な運用につなげていくように進めていただければと思います。
私からは以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、宮川構成員、よろしくお願いします。
○宮川構成員 ありがとうございます。日本助産師会の宮川です。
おまとめいただき、ありがとうございます。
今回、現状と課題において、助産所の地域での支援について書いていただいて、本当にありがとうございます。
5ページ目の最後のポツのところで、先ほどもお話がありましたけれども、妊産婦さんたちがどうしても遠方で分娩をしないといけないというところで、妊産婦さんだけの補助ではなくて、新しい命を家族で迎えることを保障することに対し、家族に対しても留意が必要と書いていただいていることは本当にありがたく思います。今後も、この部分についての検討は継続していただきたいと思います。
そして、早期に取り組むべき事項において、妊産婦さんたちが安心して地域で困ることなく対応ができるようにと書かれています。また、妊婦健診や産後ケア等に関する役割分担という文章において、住み慣れた地域において妊産婦・褥婦とその家族に対して継続したケア提供を行っていくというところで、一次医療機関である助産所においても役割を今後も担っていきたいと思いますので、修文をお願いしたいと思います。日本助産師会としても分娩を含め妊婦健診や産後ケア等に関する役割を担っていけるように努めてまいります。
以上です。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、奥山構成員、よろしくお願いいたします。
○奥山構成員 ありがとうございます。
取りまとめをいただきましてありがとうございます。方向性について異論があるわけではございません。
当事者の立場、妊産婦の家族の立場からは、今少子化と言われるのですけれども、少子化だからこそ、1人目の出産時に満足度が高いというのがとても影響が大きいと感じております。そういった意味では、施設を選ぶという観点でも、出産なびをはじめ、しっかりと専門性のある表現で解説があることは非常に大事だと思いますので、こういった方々に対しての情報提供、発信についても改めてお願いできればと思っているところです。
こども家庭庁のほうでは、当事者の視点を踏まえて施策を実行するとなっております。そういった観点からも、これから各地でいろいろ提供体制が変わっていくことにおいては、ぜひ当事者の意見もしっかりと聞いていただければと思っております。
また、皆さんから御意見がありますように、集約化に伴い、アクセスの部分での保障というのがございますけれども、都道府県の役割と市町村の事業の連携が非常に大事になってくると思いますので、広域連携とともに各市町村の施策にそごがないように丁寧に進めていっていただければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○田邊座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
皆様方から取りまとめ案につきまして様々な御意見をいただいたところでございます。この議論の取りまとめ案につきましては、今いただきました構成員の皆様方の意見を踏まえまして一部手を入れてまいりたいと思いますけれども、細かい文章の修正等につきましては座長に一任していただいてもよろしゅうございますでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、そのように対応させていただきます。
最後に、事務局から何かございますでしょうか。
○榊原専門官 事務局でございます。
本日、構成員の皆様からいただきました御意見を踏まえた修正に関しましては、座長一任ということで御了解いただきましたので、座長と調整し、事務局にて取りまとめさせていただきたいと思います。
最後に、地域医療計画課長の西嶋より御挨拶を申し上げます。
お願いいたします。
○西嶋課長 皆様、本日も御参集いただきありがとうございます。
これまで4回にわたり本ワーキンググループで闊達な議論をいただきました。今日もお話がありましたけれども、出生数が減少していくというような状況もありますので、そういった中で継続的に小児・周産期の医療提供体制をどう維持していくのかということは各地域で考えていただく必要があると思いますし、それの羅針盤になるような形で今日も御意見をまとめることができたのではないかなと思います。
今後、第9次の医療計画を見据えながら、提供体制の喫緊の課題等について我々も問題・課題を整理して、今後議論すべき事項として今日までお取りまとめいただきましたし、我々としてもそれに沿って取組を進めてまいりたいと思います。
今日も、こども家庭庁との連携という話もございました。関係省庁、関係部局ともしっかり連携しながら、我々も情報発信をしつつ取組を進めてまいりたいと思います。
改めまして、構成員の皆様方にはそれぞれの立場から忌憚のない御意見を賜りまして、本当にありがとうございました。
○田邊座長 ありがとうございました。
それでは、本日の議論はこれまでとさせていただきたいと思います。途中、若干中断してしまいまして誠に申し訳ございませんでした。
本日は、御多用のところ御参加いただきまして、また活発な御意見を賜りましてありがとうございました。それでは散会いたします。

