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2014年11月28日 第7回サリドマイド及びレナリドミドの安全管理に関する検討会 議事録

医薬食品局安全対策課

○日時

平成26年11月28日(金)
10:00~


○場所

公益財団法人都道府県会館402会議室
東京都千代田区平河町2-6-3


○議題

1.サリドマイド及びレナリドミドの安全管理について
2.その他

○議事

○事務局 定刻になりましたので、サリドマイド及びレナリドミドの安全管理に関する検討会 ( 7 ) を開催します。本日の検討会は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただいておりますので、御理解、御協力のほどお願いいたします。傍聴の方々におかれましては、「静粛を旨とし喧噪にわたる行為はしないこと」「座長及び座長の命を受けた事務局職員の指示に従うこと」など、申込み時の留意事項の遵守をお願いいたします。

 本日御出席の構成員の先生方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。本日の検討会は、 7 名の構成員全員の御出席を頂いております。本検討会の開催要項に基づき、定足数に達しており、会議は成立していることを御報告申し上げます。なお、山口構成員におかれましては所用のため、本日は 11 40 分頃に退席されるとの連絡を頂いております。また、本日も現在の TERMS 及び RevMate 運用状況等について、必要に応じて説明いただけるよう、サリドマイド製剤の製造販売業者である藤本製薬株式会社から長谷さんと大西さん、レナリドミド製剤の製造販売業者であるセルジーン株式会社から伏見さんと伊藤さんに御参加いただいております。

 これ以降は議事に入りますので、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。以降の議事進行については、藤井座長にお願いいたします。

○藤井座長 それでは議事に入ります。まず事務局から、審議参加に関する遵守事項について、御報告をお願いします。

○事務局 まず、本検討会の審議参加規程についてです。前回と同様に、薬事分科会審議参加規程を準用することとしたいと存じます。

 本日出席された構成員の方々の過去 3 年度における、関連企業からの寄附金・契約金等の受取状況について御報告いたします。本日の議題は、サリドマイド製剤及びレナリドミド製剤に係るものですので、関連企業として多発性骨髄腫の治療薬の製造販売業者であるセルジーン株式会社、藤本製薬株式会社、ヤンセンファーマ株式会社の 3 社から、過去 3 年度における寄附金等の受取について申告いただきました。なお、関係品目・関係企業については、事前に各構成員に資料をお送りして御確認いただいております。

 その結果、本日御出席の構成員のうち、久保田先生がヤンセンファーマ株式会社から 500 万円を超える受取との申告がございましたが、久保田先生は、平成 20 年のサリドマイド承認時に TERMS の管理手順等の検討を行うために開催された、「サリドマイド被害の再発防止のための安全管理に関する検討会」に、医薬品のリスク管理の専門家として参加された委員であり、今回の検討に当たっても参加が必要と考えておりますが、先生の参加が必要と判断いただけるか御確認ください。その他、今回の審議に参加することができない構成員はいらっしゃいませんでした。

○藤井座長 ただいま、事務局から説明がありましたように、久保田先生の御参加が必要と考えますが、よろしいでしょうか。

                                    ( 了承 )

○藤井座長 久保田先生の参加について御確認いただきました。また、関係品目・関係企業の妥当性について、特に御意見はありませんか。

 御意見がないようですので、御了解いただいたものとします。ありがとうございました。次に事務局から、本日の資料の確認をお願いします。

○事務局 机上に置かせていただいておりますのは、座席表と本日の議事次第、資料 1 として「サリドマイド及びレナリドミド安全管理に関する検討会報告書 ( ) 」です。そのほかに参考資料として、これまでの検討会で配布させていただいた資料をファイルにまとめたものを、先生方の机上に置かせていただいております。資料の不足や落丁等がありましたら、事務局までお申出ください。

○藤井座長 それでは、本日の議題に関する議論に移ります。「議題 1 、サリドマイド及びレナリドミドの安全管理について」ということで、議論を行いたいと思います。前回提示された報告書 ( ) に、前回の議論を踏まえて変更された報告書 ( ) が今回も配布されております。では、資料の説明をお願いします。

○事務局 それでは資料 1 を御覧ください。こちらは前回の検討会で提示した報告書 ( ) から、修正を見え消しで行ったものです。修正点は大きく分けて、前回の検討会での 4 つの追加議論のポイントに係る議論を反映した点と、記載内容の明確化と修辞上の修正といった記載整備を行った点になります。また、あらかじめ先生方から、幾つか修正の御意見を頂いておりましたので、そちらの意見も反映させております。

 それでは、主な修正点について御説明申し上げます。まず 5 ページの 27 行目から 28 行目にかけて修正を加えております。こちらは以前の案において、「それ」が何を指すのかというのを明確化するために記載整備を行ったものです。

7 ページにも幾つか修正がありますが、ここで挙げている各種様式が、現行手順上の何を指しているのかが明確になるように修正を行ったものです。

8 ページは、 10 14 行目にかけて修正が行われております。こちらは現在行われている患者による遵守状況報告の実施を引き続き求める理由として、これまでに出た意見を反映させていただいております。 10 11 行目で、事務局のミスで一部修正がおかしくなっております。「肯定的な意見が多いこと」の後に、具体的に PMDA で平成 23 年に実施された調査に関する内容を記載するつもりでしたが、修正が反映されておりません。具体的には括弧書きで、「 TERMS に係る PMDA 調査 ( 平成 23 ) では、 54.6 %の患者が「薬害を起こさないためには必要だと思う」を選択」と記載する予定でした。こちらは肯定的な意見が多いことを具体的内容として明確化するために修正を加えたものです。それ以外の点は記載整備によるものです。

9 ページの 11 16 行目にかけては、前回の追加議論のポイントとして、精子・精液提供の有無を確認項目とすることを不要とする理由について御議論いただいた内容を反映させたものです。その他の点は、内容の明確化などの記載整備です。

 次に 10 ページを御覧ください。 7 21 行目までを、新たに追加しております。 7 行目からの追加は、前回の追加議論のポイントとして、提言のところで手順案 2 を提案する理由について御議論いただいた際に、患者が記載する遵守状況報告の様式を企業に直接送付すべきか否かに関して議論があり、その内容を反映したものです。 18 行目からの追加は、患者が記載する遵守状況報告の様式に関連して、前回の検討会以降に出されていた意見で反映されていないものがありましたので、そちらを追記したものです。

 続いて、 11 ページの 2 行目からです。こちらはこの項目の議論のまとめとして、 10 ページで修正した内容を反映しております。その他は記載整備に係る修正です。

 続いて 13 17 ページにかけて、数点の修正を加えておりますが、こちらも内容の明確化のための記載整備と、誤記等がありましたので、その修正を行ったものです。

 続いて 18 ページを御覧ください。 1 7 行目に修正を加えております。こちらも内容の明確化のための記載整備です。

 同じく、 18 ページの 16 行目から 19 ページの 8 行目にかけても修正を行っております。こちらは前回の検討会での追加議論のポイントに関する議論を反映させたもので、手順案 2 とする理由についての議論の結果、手順案 2 に関して問題点を指摘する意見等もありましたので、そちらの内容を反映させたものです。

19 ページから 20 ページの 9 行目にかけては、内容の明確化のための記載整備です。 20 ページの 10 行目から御覧ください。こちらは前回の検討での追加議論に係る内容を反映したものです。患者が定期確認票を記載するタイミング以外の確認方法については、手順案1に準じて患者に応じて、医師・薬剤師が必要な説明を行うという結論だったかと思いますので、そちらを反映しております。同じく 20 ページの 27 行目からですが、こちらも前回検討会での追加議論のポイントに係る議論を反映したものです。企業による手順実施状況の確認方法として、医療関係者及び患者が記載する様式を企業へ随時送付する方法に加えて、企業による医療機関訪問による確認を併行して実施するというのが、前回の結論だったかと思いますので、そちらを反映したものです。

 別紙に関しても幾つか修正を行っております。具体的には別紙 4 を御覧下さい。まず、現行手順に関しては一番下のオレンジ色の枠の所です。前回は、ここに「患者自宅における手順」と記載しておりましたが、現行手順上では記載場所は限定されておりませんでしたので、その点を修正しております。それに併せて8で、企業に送付する方法としては、手順上「直接送付又は医療機関を通じて」となっておりますので、そちらを反映しております。手順案 1 、手順案 2 に関しては修正点を赤字で、図の変更をした箇所は赤丸で囲っております。こちらは内容の明確化のための記載整備を行ったことと、報告書本文の修正内容を反映すべく修正を行ったものです。資料に関する説明は以上です。

○藤井座長 事務局より資料の説明を頂きました。赤字で書いてある部分で、細かい、ただの記載上の整備もありますけれども、内容として重要な追加記載もあります。それでは、報告書 ( ) について審議をしたいと思います。修正や追加すべきといった御意見がありましたら、御発言をお願いします。

○久保田構成員 最初に、特に事務局に対して御確認をお願いしたいことがあります。この報告書は、検討会が出すものという位置付けですよね。要するにこの 7 人が決めた、あるいは合意に達したものが検討会の報告書として出るものであって、厚労省の意見なり立場を反映するものではないということでよろしいでしょうか。

○事務局 そうです。調査会のほうから検討を依頼されて、検討会として取りまとめたものです。

○久保田構成員 分かりました。まずこの報告書の性格ということで、 1 点再確認させていただきました。

○藤井座長 それでは順番にいきたいと思います。内容というか、記載上の整備とか、より明確にというところはいいとして、まず 8 ページの 9 10 行目~ 14 行目の記載について意見などはありますか。

○久保田構成員 これは赤の所ではないのですが、 8 ページの 17 行目と同じようなことが、 10 ページの 13 行目にもあるのです。ここにはいろいろな意見が併記してあるのですけれども、患者が定期的な確認票を直接送付するという現行のものを残すべきだという意見に関しては、その意見のすぐ後に括弧書きで、それを反論する意見が付いているのです。それに対して廃止すべきだという意見には、 1 つも付いていないのです。これは不公正ではないかと私は感じますので、 1 つの意見はそのまま書いていただいて、どうしても括弧書きを入れたいのであれば、別の所に項目立てをして廃止するほうの意見を書いていただきたい。どうも読んでいて非常に気持ちが悪いというか、はっきり言って不快です。言ったとたんにすぐに否定されるというのは、ちょっと不公正ではないかと思います。

○藤井座長 そうしますと「この手順を不要とする」云々の下は、これを別項目で書けばいいということですか。

○久保田構成員 別の所にです。

○藤井座長 むしろ、この前になるのですか。

○久保田構成員 早計であるという意見ではなく、必要性が低いという中に入れていただければと思います。

○藤井座長 どうしましょうか。

○事務局 ここはなかなか難しいところです。議論があったことをひも付けしないで独立させますと、何の意見に対してのコメントなのかが分かりにくくなります。これを独立させると、アンケート調査に対しての意見ということで、その意見の前にその前提を盛り込まないといけなくなります。

○久保田構成員 盛り込んでいただければいいと思います。どういうことなのかを十分に説明した上で、 PMDA のやった方法にはこのような問題があるということを、きちんと記載していただければいいのではないかと思います。

○藤井座長 ちょっと前後しますけれども、後述の意見に対する形というのは報告書にあるのですか。これはこういう所から出す報告書の形の問題だと思うのですが、おっしゃるとおり、いきなり後に出てくることに対する反論が前に出てきてしまうと、これは何なのかという話になってしまうと。

○事務局 そうなのです。

○藤井座長 何も書かないと分からないという場合に、後述の何ページ何行目に対する反論として、というようにすることはできると思いますが。

○事務局 そうするとつながりが分かります。

○藤井座長 これは単に書く場所だけの問題なので、それがいいのだったらそうすればいい。

○事務局 分かりました。

○藤井座長 ほかにありませんか。では、その次の 9 ページの 12 16 行目です。精子提供についてはこの前に皆さんで御議論いただいて、特に異論もなかったように思います。特に RevMate では既に確認項目とされていないということで、これはよろしいでしょうか。

                                    ( 了承 )

○藤井座長 それから、このページの下のほうは明確にするための追加で、次が 10 ページで、一番議論が紛糾した所です。今は遵守状況報告の様式、定期確認票を企業へ直接郵送又は医療機関を通じて通知するのですが、医療機関で患者自身が書いて、医療機関を通じて提出するということへの変更で、そこについての議論が記載されております。これについてはいかがでしょうか。

○久保田構成員 先ほども申し上げましたが、この括弧書きは是非、独立させていただきたいというのが 1 つです。「本意見に対して」というのが 12 行目にありますね。要するに直前の意見に対して、それを否定する意見がすぐに続いているということです。これは独立させて、別の所に書いていただきたいというのが 1 つです。

 それから、この中で「本来患者が記入すべき様式を医療関係者が自らの判断で勝手に記入するようなことは現実的には考えられない」というのは案 2 です。案 1 は患者が書くものをなくしてしまおうという案ですから、それはないのですよ。もし、それについても反論があるなら反論を入れてほしいというか、むしろそちらを入れてほしいのです。

○藤井座長 この括弧書きについては書き方、場所の問題ですので。

○久保田構成員 場所の問題が 1 つです。それと内容の問題が 2 つ目です。

○藤井座長 それで案 2 に対しての意見ということですね。

○久保田構成員 そうです。

○藤井座長 そうすると、それは「案 2 に関して」と入れれば済むのですか。

○久保田構成員 「案 2 については」というように条件付きされても結構です。ただ聞いてチェックするだけですから、案 1 では十分起こり得るのです。

○藤井座長 案 1 については、この前は議論されていないのです。

○久保田構成員 私が「作っちゃえる」と言ったのは案 1 、案 2 の両方に対して言ったのではない。案 2 について言ったのではなく、むしろ案 1 なのです。聞いて「いいですね」とチェックするだけですから、患者が書くものではありませんし、そこにチェックをするときに、そもそもその人が避妊云々などという話は骨髄腫の治療と関係ないから、患者がやればいいのだというようにはっきり考えていれば、チェックをしてしまうということは幾らでも起こり得ると思います。

○藤井座長 それは久保田先生の御意見なので、どうしましょうか。要は、これも書き方の問題ですね。

○事務局 まず括弧書きについては先ほどと同じように、どういう意見に対するものかというのが明確になるようなひも付けも考えながら記載します。それから先ほどの意見についても、「本来患者が記入すべき」というのは、これが案 2 についてだというのは明確だと思いますけれども、それも明確化するということであれば、「案 2 に対して」というのを入れることにしたいと思います。

○藤井座長 先生、それでいいですか。

○久保田構成員 案 2 ということをきちんと明確にしていただければ、それで結構です。

○藤井座長 ほかの先生方はよろしいですか。遠藤先生、尾崎先生、よろしいですか。

○尾崎構成員 そもそも「はじめに」に書かれていますように、患者のアンケート結果に基づいて、不都合と言いますか、いろいろ不便に感じておられることを、安全性を確保しながら手順を見直すということです。久保田先生の御意見は、全て現行に近い形を残すということをコメントとして述べられていますが、いずれの議論にも付随しているという形になっていると思います。むしろ、それが注釈項目ではないかと思います。報告書を通して読んでみますと、更にそれに対する注が付いているというのは、議論が行ったり来たりしているようになりますから、この会議でのコンセンサスという意味では全体の先生方の御意見を主に、久保田先生の御意見はむしろ注釈として、こういう意見もあったというように付随していただくのが、報告書としての体裁ではないかと思ったのですけれども、いかがでしょうか。

○藤井座長 先生はこういう形のほうがいいのではないかと。つまり、議論そのままの記録というか議事録みたいなものではなく、報告書だから別項できちんと挙げたほうがいいだろうということですね。

○尾崎構成員 報告書なのでそうですね。 8 ページの議論についても、もともと医療関係者等、患者へのアンケート結果等でいろいろ問題があることを踏まえ、こういう変更を提案しているのです。ただし、本手順を不要とするのは早計であるということで注が付いていますが、それに対して更に注が付いています。アンケートの結果の解釈として,医療関係者にとっても問題があるという声や、これを評価する声もある、ただし真の意見は反映されていない可能性もあるというのは,すべて前提だと思います。

 それで 8 ページの議論と 10 ページの議論については、直接患者の所に送付されることが、個人情報の点からも非常に負担に感じる方がおられるという意見を踏まえて改正しようという会議ですから、それを残すという結果では何ら変更がないのです。ただし、そこにも提供したという遵守違反が数パーセント、あるいは 0. 何パーセントあったわけですので、それを指導したり安全性を確保したりするという観点からも、医療機関内でアンケートを書いていただいたり指導したりすることで安全対策を強化するという方向で、先生方のコンセンサスが得られたと思っていました。患者アンケートの結果を企業側が見て、後でフィードバックするよりは、診察現場で遵守違反に気付けば、その場で、診察室で早急に解決するのが、安全対策を強化するという意味では、良いと思います。郵送の必要もないと思われますし、医療機関内で確認すればよいことです。

 これは案 1 、案 2 にも関わりますけれども、手順としてはそれを一本化して、医療者の中で複数の、例えば医師・薬剤師が患者とダブルチェックをして、安全性に努めるということで運用していただければいいと思います。ただコメントとして、先生の御意見として郵送のほうも残すべきだということであれば、それを注釈として残していただいたらどうかと思いました。

○藤井座長 場所、書き方の問題でお願いします。

○事務局 どういうように書き替えればいいのかというのが。

○藤井座長 先ほどのあれでいいですよね。この項目を、手順 2 を支持すると言いますか、 1 2 を支持するほうの先生の意見の中に入れたほうが分かりやすいということですよね。要するに、これには疑問があるからということも含めて 1 2 がいいということになっているわけですよね。先ほどの所ですよね。アンケートの結果が。

○尾崎構成員 まず、 8 ページのアンケート結果についての「真の意見を捉えられているかどうか」という疑問も本来は前提ですので。

○藤井座長  1 2 の、前提になっているからそちらのほうに入れて。

○尾崎構成員 そうですね。「はじめに」から最後まで読んだ、この会議のコンセンサスとしては、例えば 3 行目にあるように、医療関係者や患者に抵抗感があるという声があって、アンケートでもこうであったけれども、このアンケートが真の意見を捉えられていない可能性もあるというところが前提で、こういうように変えていこうという会議ではないかという流れかと思ったのです。ただし、久保田先生の御意見を反映させるということであれば、そちらを注釈として残していただくという形が良いと思います。

 そこで 10 ページに戻りますけれども、本意見に対して医療関係者が勝手に記入するというところは、この報告書の内容としてはそぐわないのではないかと。これは個人的な意見です。不正があるというようなことを、こういう報告書の中に明文化して盛り込むことについての抵抗が、私には個人的にありますので、ほかの先生方にも御意見をお聞きしたいところです。

○藤井座長 ここで発言したことについては、座長として基本的には載せたいと思っております。それを受けて、また安全対策調査会のほうで議論をすると思います。発言した方はそれなりの思いがあって発言していると思いますので。課長、書き方としてはよろしいでしょうか。括弧書きを別項目にしてということです。

 それから 11 ページの 2 行目は、この場所でいいですか。これは久保田先生の意見だと思いますが、ここでよろしいですね。

                                    ( 了承 )

○藤井座長 あと、大きな所としては 18 ページの 16 行目以下ですね。これについてはいかがでしょうか。このままでよろしいでしょうか。

○遠藤構成員  23 行目に「一部委員より」と書いてあって、全く実施しないのに実施したと記載するという所です。

○藤井座長  20 何行目ですか。

○遠藤構成員  18 ページの 23 行目の「なお、一部委員より」の下の所です。先ほど尾崎先生も言及していましたが、全く実施していないのに実施したとして記載するという事項があるのです。これと、 10 ページにも同様のことがあって、 2 回書かれているのです。 2 回はないですよね。

○久保田構成員 これは括弧を取っても全く問題ないと思います。

○遠藤構成員 私も尾崎先生と同じように、ここに書くのはどうなのかなとは思います。先ほど座長が、あったことは書くとおっしゃったので。

○久保田構成員 要するに、不遵守とは何かという細かい説明ですね。それがもう既に前の所にあるので。

○藤井座長 そうすると 23 行目から削除ですか。

○久保田構成員 そうですね。括弧書きの詳しい説明を 2 回繰り返すことはないではないかと。

○藤井座長 「処方医が」という所ですね。

○遠藤構成員 余り書いてほしくないことを、 1 回しか議論がないのに 2 回書く必要はないかなと思ったのです。

○藤井座長 括弧書きですので、 18 ページの 24 行目の終わりのほうから始まる括弧書きで、これが何行目までか。

○久保田構成員 次のページの 1 行目の「記入するなど」までです。

○尾崎構成員 私は、 16 ページの 5 の項目からが、多分1~ 4 までのまとめだと思うのです。だから多くのことが繰り返されていると思うのです。例えば「その他」もそうです。実際にまとめのほうが、本文の「その他」より項目が多かったり、文章が多かったりしますので、それでダブっているように思われますから、その辺は体裁自体の問題だと思います。

○藤井座長 事務局、これはいかがでしょうか。書き方として、括弧書きを削除するとまとめとしてはまずいのですか。

○事務局 いえ、括弧書きを削除しても大丈夫です。ということは、 18 ページの 24 行目の1の括弧書きを削除すると。

○藤井座長 そうですね。 19 ページの 1 行目の頭にかけての括弧書きを削除するということで、形式としてはよろしいということなので、皆さんよろしいでしょうか。 19 ページの 8 行目までの赤い部分について、ほかにはありませんか。

○事務局 それとも本当に重なるということであれば、簡潔に「なお一部の委員より、現行の本手順を維持すべきとの意見もあった」とし、その理由を全部、例えば 24 行目から 19 ページの 6 行目の半分ぐらいまでを取ることができます。理由については前に記載してあるので、同じようなことを繰り返す必要が無いというのであれば削除するということもできますが、これはどちらにしたほうがよろしいですか。

○久保田構成員 それで結構です。もう既に詳細は以前の所に書かれていますので、繰り返す必要はありません。

○事務局 そのほうが簡潔に分かります。

○藤井座長 そうしますと、 18 ページの 23 行目の「なお」から。

○久保田構成員 いや、「なお」からを 1 行か 2 行にするということですね。簡単にさらっとしていただければと思います。

○藤井座長 細かく書かないで、簡潔にしてしまうということですね。

○事務局 明確にしますと、「なお、一部委員より、患者自身が企業へ直接郵送又は医療機関を通じて提出するという現行の本手順を維持すべきとの意見があった」ということですね。

○久保田構成員 はい、そうです。

○藤井座長 それでは先に進みます。次が 20 ページの 10 行目、定期確認票を記入するタイミング以外ではどうするかということについては、前回御議論いただいて、「毎回、全ての患者に一律に同一項目について行うのではなくて、手順 1 に準じ、患者の病態や理解度等に応じて処方医及び薬剤師の判断により実施する」。この記載はよろしいですか。

                                   ( 了承 )

○藤井座長 それでは御異議がないものとして。それから 20 ページ、これは企業による実施可能性。前回又は前々回でしたか、これは企業のほうから、最初、毎回全部企業のほうが来てやれということにしたら、それはとてもではないが無理だと、現実問題として不可能だという意見が出て、それを受けてこう書いてありますが、いかがでしょうか。よろしいですか。

                                   ( 了承 )

○藤井座長 ということで、本文は最後まできました。本文については、もう 1 回全体で何かありますか。

                                   ( 了承 )

○藤井座長 よろしいですか。それでは、最後は別紙 4 の手順案。別紙 4 は、報告書の本文を受けて記載を整備したということでして、医療側が書くのが青い鉛筆で、患者側が書くのが赤い鉛筆ということになっています。この図はいかがですか。

○久保田構成員 手順案 2 ですが、「あらかじめ自宅等で記載し持参することも可能」というのが加わったのは、確か田代先生の御意見だったと思うのです。何も、どうしても病院に来て書く必要は必ずしもないではないかと、自宅でもいいではないかというのがあるのですが、自宅で書くことが可能であるならば、直接投函するオプションがあってもいいのではないかと思うのですが、どうですか。

 私は、そちらのほうがいいという患者さんもおられると思いますし、あるいは、病院に持って行くのを忘れてしまったとかいうときに、そこでまた書いてくださいというのではなくて、それなら後で投函しておいてくださいということで済ませる、ということのほうが負担は少なくなると思うのです。そうなると現行とどこが違うかという話になるかもしれませんが、オプションとしてそういうものが有り得るという、患者さんの選択肢を広げるという意味では今とは大分違うと思うので。いかがでしょうか、田代先生。

○田代構成員 すみません、その場合に、宛先というのはどこになるのですか。手順案 2 だと、通っている医療機関に届くという形になるのですか。

○久保田構成員 医療機関に送付してもいいと思いますし、直接企業に送ってもいいと思います。

○田代構成員 そうしたますと、全体を把握するときに、一部のものだけが企業に行って、一部のものは医療機関に来るというのは、少しシステムとしてどうなのかなと。基本的に、手順案 1 2 の発想は、患者自身が書く確認票に関しても、医療機関の中で基本的に把握するという仕組みなので、もし投函するという仕組みを残すのであれば、通っている医療機関に届くという仕組みにしないと少し難しいのかと思います。それで選択肢が広がるのかどうか、というのは分からないところがありますが、書く所をどうするかとか、どういうふうに出すのが出しやすいかというのは、患者さんに選択肢があったほうがいいようには思います。

 例えば、医療機関にポスト的なものを設けておいて、そこで回収するということもあります。そういうやり方ではなくて、郵送としたほうが何かメリットがあるのかどうかというところは、少し判断がつかないところです。

○久保田構成員 ですから、例えば、それこそ忘れてしまったとか、そういうときに自宅に戻ればあるのだけれども、しかし、時期として送るべきときなので、もう 1 回書いてくださいということではなくて、では自宅に戻ってから、そこで後で投函しておいてくれればいいですよという、そういうようなことです。

○藤井座長 実際の現場ではどうでしょうか。

○尾崎構成員 そうですね、この現行手順ですね。ですから、我々もこの内容については知りませんし、どういう記載内容であっても指導もできていないということです。それが問題ですので、手順案 1 2 のように、リアルタイムに診察の場で書いていただき、それを指導し医療機関における責務を重くしているというのが我々の理解です。もし忘れてきても、書いていただくことは何ら問題ないと思います。渡すタイミングも、たとえば前回の受診時に渡すというのも非常に難しいので、やはりそのときに渡して書いて頂くというのが、医療機関側としての手順として簡潔だと思います。

○藤井座長 課長、どうぞ。

○事務局 先生方にも確認をしたいのは、やはり医療機関として、事前に郵送されて、来院時に確認をするというのが本当に漏れなくきちんとできるのかどうか。来院時に持参していただいたほうが管理をしやすく、患者さんへの確認が取れるのかどうか。実際のところを先生方から御意見を頂ければと思うのです。やはり、ルートが増えるとなかなか、漏れなく突合するということは難しいのではないかというのが、私の個人的な意見でもあるのですが、そういうことが問題なくできるのかどうか。

○藤井座長 これは、やはり現場の先生の意見なり。

○遠藤構成員 案 2 は、来院したときに患者さんに用紙を渡して、そこで書いてもらうというのが基本ですので、忘れるということは、その前に渡さないと忘れることはないのです。逆に言えば、前に渡すほうが医療機関としては大変なのです。どこで渡すかという問題などが出てきてしまうのです。それよりも、来たときに渡して、そこで書いてもらってそれを出してもらうという、基本的にはそれでほぼ、ほとんどのことが解決すると思っています。

○事務局 前回検討会の議論で、患者さんの自由度というか柔軟性をもたせるということで、基本は医療機関などで書くのかもしれないけれども、患者さんによっては自宅で書いてきますよということでしたら、渡す場合も、オプションがあってもいいのではないかということで今の案になっています。それで、久保田先生の意見は、その患者さんによっては家に持って帰るのだったら、郵送するオプションを提案したらどうかということと理解しています。ただ、そうなってくると、別ルートで別の日に送られてきたものを本当に医療機関として管理できるのかどうかということに少し疑問があって、やはり余り混乱しないほうがいいのではないかという考えもあるということで、実際のところで御意見を頂きたいのです。

○遠藤構成員 患者さんが家で書くということは、前に来たときに患者さん自ら欲しいと言って持って帰って、自分で書いて出すということになるので、もし郵送した場合に、、何日か前に投函してもらえれば、病院にあらかじめ着いている可能性はありますが、前日ぐらいに送ってしまうと、当日には、まだ病院の医師の所や薬剤師の所には届いていないということもあるので、せっかく出してもらっても余り役に立たないということも出てくるのかなと思います。本来であれば、患者さんが来たときに渡してそこで書いてもらうことのほうが、漏れもなくきちんと書いていただけるのではないかと思っています。

○田代構成員 前回の発言の意図としては、現行手順でも、どこで書くかということが明確に決まっているわけではないので、確かに現実にこれを運用していくと、先ほど遠藤先生が言われたようなやり方が通常になると思うのですが、あえてそこを規定しなくてもいいのではないか、と思ってのことです。

 確かに、人によって、どうしても病院で書きたくないという人がいれば、それに関して医療機関が個別に対応することはあるのかもしれませんが、いずれにしても、医療者のほうで、責任をもって患者さんが記入するものについては集めて、診療に反映していただく。ここに書いている意味は、医療機関に来たら、必ずその場で渡してそこで書いてもらうということまで定めなくてもよいのではないかという意図で、柔軟性を持たせて良いのではないかと。ただ、それを明示的に書く必要はなく、基本的には、特に何か定めなくとも良いというのが私の考えです。

○藤井座長 林先生いかがですか。

○林構成員 今までお話にも出ていますが、現状で患者さんにお渡しして書いていただく書類のイメージをもう 1 回していただくとよろしいと思います。確認項目が 3 つとか 4 つあって、そこにチェックをするだけの確認票なのです。記述的にいろいろ今のお気持ちを書いていただくとか、そういうものではないので、記載していただくことには御負担なく記載していただけており、その範囲の所要時間であったり記入のお手間なのだと理解しています。そこについて特に御不自由を感じられる方というのは、お会いしている感覚では余りないのです。

 もちろん、一部の方で、そういうことにも配慮すべきということがあれば、明示的ではなくても、そういうことが今でも容認されるのであれば、対応すべきと思いすが。

一方で、郵送と現場でのフェイス・トゥ・フェイスでの書類のやりとりが混在する形になると、少し問題が生じえます。医療機関ごとに、院内に届いた郵便物の配送の仕方というのは様々な工程が入っていることが考えられます。ダイレクトに管理している部署に届くまでにいくつかのステップが入っていることも含めると、届くべき場所に届くことに関して、時間であったり、齟齬が発生する可能性を完全には否定できないのです。書類を管理する薬剤師の立場で言うと、お会いしてお受け取りして管理することのほうが、とてもシンプルなのだろうという実感です。

○藤井座長 山口先生いかがですか。

○山口構成員 現場の実態を存じ上げないので判断しにくい部分はあるのですが、田代先生の言われるのは、恐らく病院でやるということになるのだろうけれども、場合によっては柔軟性を、ここでそれを決めるということでなくてもいいという御趣旨かなと理解しました。私もそうなのではないかとは思うのです。ですので、あらかじめ自宅等で記載し持参することも可能、とあえて書くことは。むしろそこの病院で、きちんと管理できる体制をそれぞれに応じてやってもらうということが一番重要なのかなと思うのです。それぞれの判断に任せるのか、あるいは、病院で書くと決めてしまうのかということなのかなと思うのです。現場の先生方のお話を聞くと、ここで決めてしまってもいいのかもしれないのですが、それだとやりにくいという場合があり得るのかどうかという判断がしにくい部分があるので、多少、柔軟性をもってということでもいいのかなとは思うのです。そのような感想です。

○藤井座長 柔軟性というのは不徹底につながりやすいことではあるので。確かに、患者さんがあちらに送ったりこちらに送ったりとか、郵送は、なくなってしまうことがあったりとか、後でまた来て、改めて書いてもらったら違うことが書いてあって、どっちが本当だろうとか、いろいろなことが起こるので。

 そもそも、この括弧書きを入れたいのですよね。「あらかじめ自宅等で記載し持参することも可能」。

○田代構成員 いや、特になくとも構いません。

○藤井座長 要するに、これがあるので、そうすると久保田先生、それだったら今と同じなのだから送ればいいではないかということも出てくるのですが。

○事務局 では、これ削除いたしましょうか。

○藤井座長 どうですか。

○事務局 要はやはり別ルートで郵送とかになると、なかなか医療機関の中での文書の管理も難しくなるというのは御意見としてあったと。

○藤井座長 要するに、これを書くと、では忘れたらどうするかとか、患者さんがもう出しましたよというけれど、企業に送っていて、自分にはよく分からないということとか、いろいろなことが出てきてしまうと思うので。

○事務局 ここに明示的に書いたのは、その前のバージョンが医療機関で書くこととなっていたものですから、その点について田代先生から、今の手順でも医療機関の中で書くことにはなっていないのですよねという話が、御指摘があったためです。

○藤井座長 なるほど。

○事務局 それで明示的に書いてしまったというところだけなので、そこは問題がなければ削除、この括弧書きは削除しても良いと思います。

○藤井座長 確かに、今のほうが、そういう意味では逆に、好きなときに書けるという意味では、むしろ患者にはやさしいのかもしれないのですが。管理側からすると、いつの状況か分からないというところはあります。「あらかじめ」というのは、次に来るときに持って来てくださいと言って、 3 か月前に、忘れないうちに書いてしまおうと書いて、 3 か月後に持って来るということがないとも限らない。いろいろなことが起こるので、括弧書きはなしのほうがすっきりするような気がするのですが、いかがでしょうか。よろしいですか。

                                   ( 了承 )

○藤井座長 では、この括弧書きはなしでお願いします。ということで、他に、この手順用の図で、ありませんか。それでは、この図も含めた本文全体を通して、報告書 ( ) 全体についていかがでしょうか。これを報告書として提出することになりますが。

○遠藤構成員 どこかに記載があったかどうか分からないのですが、この提言書の中に、両方の企業で使っている用語がかなり違いますので、いろいろ括弧書きでかいてあります。そこで是非検討会として統一するという、何かそういう一文をどこかに入れていただいたら、実際にいろいろな場で検討するときに、共通の理解が図れるのではないかと思います。

 用紙のタイトルがそれぞれ違うので、何となく少し理解がうまくいかなかったところもあったので。実際に現場でも、同じことが起きている可能性もあります。それぞれ使用目的が同じであれば同じタイトルにしていただいたほうが、現場はうまくいくのではないかなと思います。今でもうまくいっているのですが、更にうまくいくのではないかなとは思います。

○藤井座長 どうですか。

○事務局 その点に関しては、既にこれまでの検討会でも御指摘いただいております。今回の資料 1 15 ページを御覧いただければと思います。そちらの 20 行目に「様式名等の統一」ということで記載しております。

○藤井座長 書いてありますね、はい。他にありませんか。それでは、これを本検討会の報告書としたいと思います。いいですか、時間がすごく余っているので。

○事務局 すみません、最後に、前回、「公益社団法人いしずえ」と「日本骨髄腫患者の会」から意見陳述を頂きましたが、その際に、いしずえの佐藤先生から何点か、これまでの議論を踏まえて御指摘があったかと思います。 1 つ目の御指摘ですがが、報告書の 5 ページを御覧ください。 8 行目の所です。冒頭に、「男性 A 患者と女性 B 患者は女性 C 患者に比べるとリスクは低いが」と断定したような記載がありますが、前回、佐藤先生からは、 B 患者さんのリスクが C 患者さんより低いのは明らかですが、 C 患者さんより A 患者さんのリスクが低いという科学的に明確な根拠があるわけではないので、その点、この記載は誤解を招くのではないかという御指摘があったかと思います。

 あとは、患者氏名の登録を不要とする件、薬剤管理者の設置と登録に関しても御意見がありました。それを踏まえて、報告書 ( ) の修正が必要かどうか、その点を最後ですが、念のため確認させていただければと思います。

○藤井座長 分かりました。 5 ページの 8 行目、「男性 A 患者と女性 B 患者は女性 C 患者に比べるとリスクは低いが」という所の「男性 A 患者と」という所を削除するかどうかということです。つまり、男性 A 患者と C は比較しないということです。あくまで、この記述は B C で、 A についてはリスクが高い人と低い人がいるという、そういう記述にするということですが、これはよろしいですか。では、冒頭の「男性 A 患者と」という言葉は削除ということでいきたいと思います。

 それから、患者氏名の登録で、患者氏名を管理センターに登録しないと、各医療機関において対応表というのを作るのですが、その管理が必要になってしまうということで、もしも紛失すると医療機関から企業への遵守状況確認票の送付ができなくなるなど支障が生じる恐れがあるということで、医療機関ではこの対応表をしっかり管理しなければいけないということですが、それについてはしっかり管理しろとまでは書いてなかったですね。

○事務局 そうですね。これは危機管理の問題だと思うので、企業の方も関わっていただき、医療機関に対する情報提供とか危機管理を徹底すること、これは運用の話なので、運用として対応してはどうかと思っています。

○藤井座長 分かりました。そして、最後、薬剤管理者のことについては、これまでも議論していますが、それは患者個人が適切に管理できるか否か、家族構成などの患者背景から処方医が判断して設置する場合も、企業への事前登録は不要と。あらかじめ企業が患者へ直接連絡する際の手順を定めておくということになっていましたが、追加意見はございますか。ございませんか。それでは、追加意見もございませんので。

 林先生、何かございますか。

○林構成員 念のために、最終なので確認なのです。 21 ページの (3) のまとめの所に、「医療関係者に対する教育の充実、強化」ということが記載されています。全体を通読していくとそれほど違和感はないのですが、十分議論した結果がまとめに書いてあるというところまでは、私の記憶にはないのです。

実際に、院内で患者さんとお会いして、確認票を書くとか、新たな行為が現実問題として想定されるとすれば、そういう新しいシステムへの変更点を十分周知徹底することは、必要なのだと思います。医療関係者に対して更なる教育の充実、強化を図っていく、とここに書くということは、この検討会として、どういう教育の充実と強化のプランが議論されたのかというと、そこは余り記憶が明らかでありません。

 少し失念していることがあればいけないので、ここはどの議論を基に書かれている行で、実際にはどういうプランを検討会として言っているのかということについて再確認できればと思ったのです。

○田代構成員 これは私が発言したところだと思いますので、少し補います。現場の先生方にはそのようなことはないと言われるかもしれませんが、私自身がこの文脈で発言をしたのは、これは妊娠防止プログラムということですので、医療の素人の考えとしては、非常に重篤な疾患をもった患者さんと、例えばセクシュアリティに関することについて十分なコミュニケーションを取ることが、一般の薬剤師や血液内科の先生たちにとって基本的なスキルと言えるのか、ということです。例えば、産婦人科の先生であれば、そういうことについて十分慣れているので、そういった会話をすることは自然な気がするのですが、薬剤師の先生や血液内科の先生の場合、そういうことを十分できる方と、それほど得意ではない方がおられるような気がします。今後恐らく、こういう特性をもった薬というのはたくさん出てくると思うので、そういうことについても標準的な教育プログラムをしっかり、薬剤師向け、医師向けに作っていただき、きちんと教育していくことにより、医療機関に任せても、非常にセンシティブで扱いにくいことについても十分なコミュニケーションが図れる体制にあります、ということを確保していくことになるのではないか、という意図で発言をしました。

一般的な薬の管理等に関しては特に不安はないのですが、妊娠を防止するという観点で、割と立ち入りにくい所について十分患者さんとコミュニケーションを取ることについては、専門職団体としても、そういうプログラムなりを考えていってほしい、というのが私からの意見です。

○林構成員 はい、そういうディスカッションがあったことを少し思い起こしました。ただ、この記載だけだと、田代先生の思いがうまく反映されているとは言えないのかなと。実際には、今、患者さんとお会いしたときには、そういう話を最初の教育の段階で、情報提供したり確認したりするステップを担っている人たちが現実にいるので、そういうことに踏み込んだ指導が必要なことにも配慮し、継続的にそういった人材養成やシステムを担う医師、薬剤師の養成が望まれるとか、そのような表現もあるのかなと思いました。なお、変更点が生じた場合には、変更点の周知徹底ということについも、この検討会ではむしろ大事なのかなということも思いました。

○事務局 分かりました。この点はどちらかというと手順とかのクリティカルな部分ではないので、この文言について、事務局で頂いたものを作って、それで田代先生と林先生に確認し、最終的に座長に確認をするということで対応したいと思いますが、それでよろしいでしょうか。田代先生が言われたような点を、「例えば」と少し入れるのかどうかも含めて。それと、林先生が今日、御指摘になった、変更点が生じた場合にそちらについての周知も図るべきと、そういう点を入れたいと思います。

○藤井座長 よろしいですか、他にありませんか。それでは、大体、今日はこの報告書について、形を変えるとか削除するとかありました。おおむね合意ができたと思いますが、修正点も指摘されましたので、座長と事務局で修正を行って、構成員の皆様にも御確認いただいた上で最終版とさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、最後に、事務局から連絡事項の説明をお願いします。

○久保田構成員 少しいいですか、時間もあるということなので。この報告書に関してということでは必ずしもないのですが、この検討会の結論というのは最終の結論ではなくて、これから更にいくつかのステップがあると承知しているので、これは言わば 1 つの論点整理という形になっていって、最終的には別の所で決定が行われるのだろうと思います。

 それに関連してなのですが、厚労省に、私のもともとの案であったコーディネータの設置を是非考えていただきたい。例えば、 21 億円ぐらいの予算を立てて財務省からそれを取ってくる。日本の中の病院に 500 、こういうものがあるとすれば、 1 つの病院にコーディネータとして 1 人年間 200 万、 2 人は必要なので 400 万、 500 の病院で 20 億。そういう人たちが、先ほどの議論ともかぶるところがあるのですが、セクシュアリティの問題とかに関して患者さんと密に会話をして、そしてリマインドしていただいて、通常の診療のルートとは別の形で中央に一元的にそういうものを報告するというようなことが、恐らくいろいろな意味で皆さんにとってハッピーになるのだと思うのです。

 確かに、医療の中でやっていただければいいと思われるのも分かるのですが、先ほど来出ていますが、これは CPMS のクロザリルなどとは少し違って、クロザリルのときは無顆粒球症ですから、それはもう絶対に起こしてはならないというのは、医療そのものの中での絶対的な使命なのですが、こちらのほうは多発性骨髄腫の治療そのものには直接には関係しないのです。ですので、使用を開始する前に理解してもらったら、後は、そのようなことに立ち入る必要はないのではないか。それは患者個人の責任ではないかという考えは当然あり得ると思います。これは藤井先生から性悪説かと聞かれたことがありますが、悪か善かということではなくて、 1 つの考え方であって、 1 回理解してもらったら、後は自己責任でしょうと考える先生というのは当然おられると思います。

 それなので、たくさんの医療機関があるときに、最低線の安全管理を保持するという意味では、そういうことを専門とするというか、使命とする人たちをきちんと定めて教育をして、最低限のことが保持されるような、そういうことを、また中央で一元管理していく。 21 億と申し上げましたが、あとの 1 億のうちの 5,000 万はそういう人たちの教育と研修、あとの 5,000 万で中央にシステムを別途作るべきです。企業に対して直接というのは、非常に抵抗があるようですから、例えば、学会が指定する所なり何なり、そういう所でそういう機関を作って一元管理するというシステムを、厚労省は是非お考えになるべきだと思います。

 もしそれが実現可能になれば、現在の安全課長の名声というのは永遠に続くと思いますし、また、それくらいやってもいいと思うのです。ことこの問題に関しては、対立する意見を取りまとめるという世話役に厚労省は回ってはいけないと思うのです。これは他のものと違って、厚労省はかつての厚生省の責任を引きずっているのです。かつての厚生省はサリドマイド裁判の被告なのです。和解確認書の中で、落ち度があったということをはっきり認めて、責任があると言っているのです。落ち度があったその最大のところは、回収が 10 か月遅れたというところにあるのです。それは、明らかにやろうと思えばやれる措置をしなかったという、そういう明らかな過失があるのです。その責任を認めているのです。ですから、他の規制当局にはない特別な責任というのを厚労省はもっていて、何となく対立する意見の人をテーブルに座らせて落とし所を見つけるみたいな、そういうことでは許されない、そういう責任があると思います。ですから、 21 億円、何とか獲得して、そういうものを作っていただきたいというのが私の最後の希望です。

○事務局 激励と共に御意見、どうもありがとうございました。御指摘のとおり、薬害というのは当然我々の頭の中にあって、「薬害根絶誓いの碑」も厚労省の前にあります。 8 月にはその前に職員が集まって誓いを新たにすることもやっています。そういうことで、過去のことも背負ってやっているということは当然のことです。

 コーディネータの御意見ですが、我々としても、できることはやりたいと思いますが、なかなか予算というのが厳しいということは御理解を頂ければと思います。我々は要求するのですが、付けていただければ非常に有り難いのですが、なかなかトライしても難しいというところも御理解いただければと思います。我々としても、ステップバイステップになると思いますが、できることはやっていくということで、そういう御意見もあったということは頭に置きたいと思います。どうもありがとうございました。

○藤井座長 ありがとうございました。それでは、最後に、事務局から連絡事項の説明をお願いします。

○事務局 最終的な報告書については、厚生労働省のホームページに掲載し公表させていただきたいと思っています。また、その報告書は、薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会に提出し、そこで本報告書に基づき、サリドマイド及びレナリドミドの安全管理の見直しについて更に御議論を頂く予定になっています。

○藤井座長 以上で本日予定していた議題は全て終了となりますが、その他に御発言等はありますか。他にありませんね。では、事務局から追加で何かありますか。

○事務局 本日、おまとめいただき、若干の文書の修正等があり、それを確認することはありますが、一応のまとめを頂きましてありがとうございました。この検討会は昨年 6 月から 7 回にわたって藤井先生に座長をお願いし、委員の先生方から活発な御意見を頂きました。久保田先生から、先ほどもありましたが本当にいろいろな意見を頂きました。

 それを踏まえて、取りまとめをすることができたことを感謝申し上げます。いろいろな意見を頂きましたので、我々としても、この報告書でまとめていただいたいろいろな意見を頭に置きながら、今後の手続を進めていきたいと思います。いろいろな御意見はあったのですが、最終的な目的というのは、薬剤の胎児へのばく露を防止するという目的のためにやっているということです。これは委員の先生方も共通の認識だと思います。そのために何ができるかということを考えていきたいと思っています。安全管理手順を見直すということになりましたら、その運用も含めて、先生方に御相談することも出てくると思います。引き続きよろしくお願いいたします。簡単ではありますが、 1 年半、本当にどうもありがとうございました。

○藤井座長 では、検討会を閉会とさせていただきます。本日はお忙しい中、議論していただきましてありがとうございました。


(了)

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