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2013年3月6日 独立行政法人評価委員会国立病院部会(第39回)議事録

○日時

平成25年3月6日(水)9:58~11:05


○場所

厚生労働省専用第21会議室


○出席者

猿田部会長、田極部会長代理、富田委員、高瀬委員、和田委員、海辺委員

○議事

(以下、議事録)

○猿田部会長
 それでは時間がまいりましたので、第39回独立行政法人評価委員会国立病院部会を開催させていただきます。
 委員の先生方におかれましては、午前中で大変お忙しいところ、また年度末が近づいて非常にお忙しいところ、御出席をいただきましてどうもありがとうございました。
 まず初めに事務局のほうから本日の議事について御説明の程、よろしくお願いいたします。

○政策評価官室長補佐
 それでは議事に入ります前に昨年9月10日付けで政策評価官、国立病院課長、国立病院機構管理室長の異動がありましたので御紹介させていただきます。
 はじめに峯村政策評価官です。

○政策評価官
 峯村でございます。昨年の9月10日付けで政策評価官を拝命いたしました。前職は社会援護局の援護課長、健康局の臓器移植対策室長などを勤めておりました。どうぞよろしくお願いいたします。

○政策評価官室長補佐
 続きまして土生国立病院課長でございます。

○医生局国立病院課長
 同じく9月10日付けで国立病院課長に着任いたしました土生と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○政策評価官室長補佐
 渡辺国立病院機構管理室長でございます。

○医政局国立病院課国立病院機構管理室長
 同じく9月10日付けで国立病院機構管理室長を拝命いたしました渡辺でございます。よろしくお願いいたします。

○政策評価官室長補佐
 それでは本日の議事について御説明いたします。内容は議事次第にあるとおりですが、平成24年度長期借入金、役員の退職金にかかる業績勘案率の算定、役員退職金手当規程の改正について審議を進めていただきます。
 また、その他、報告事項としまして「国立病院及び労災病院の新しい法人制度に関する検討会」について、所管課から御報告があります。
 最後に本年1月21日に政・独委から二次評価がまいりましたので、その内容を事務局から御報告いたします。以上でございます。

○猿田部会長
 どうもありがとうございました。それではお手元の議事に入ります前に、桐野理事長のほうから一言、お願いします。

○国立病院機構理事長
 おはようございます。国立病院機構の桐野でございます。本日は議事次第にあがっておりますように平成24年度長期借入金、役員の退職金、役員退職手当規程等について御審議をいただくことになっております。どうぞよろしくお願いします。
 国立病院機構は平成26年から新しい法人形態に移行するということになっていたのですが、政権が交代しまして本年の1月24日の閣議決定で一度、凍結するということになりました。したがって、国立病院機構、あるいは独立行政法人制度全体と言ってもいいかもしれませんが、その改革の方向性は今後、議論されるということになると伺っております。国立病院機構としてはこれまでの9年間の業務を更に発展させることと、144病院が全体として更に国の医療の改善ということで役に立てるよう、いろいろ考えて行きたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

○猿田部会長
 どうもありがとうございました。今までの9年間で非常に業績が上がって、この会としては、非常に高い評価を国立病院に行っておりまして、本当にこれからも頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは早速お手元の議事次第に従いまして、第1番目は国立病院機構の平成24年度長期借入金につきまして、まず事務局のほうからよろしくお願いいたします。

○政策評価官
 それではお手元の資料1-1を1枚めくっていただき参考1を御覧ください。
 国立病院機構法の第16条第1項及び第2項の規定によりまして、国立病院機構が長期借入れをするためには厚生労働大臣の認可が必要とされているところです。また、同上の規定によりまして厚生労働大臣が認可をする際には評価委員会の御意見を賜るということとされています。
 次の参考2では、その際、事務的な取扱いとして年度を通じた長期借入金計画及び債券発行計画につきましてはあらかじめ部会の了承をいただくと、その部会の了承の下に個別の年度の間の債券発行につきましては部会長が了承した範囲で、部会長がその部会で了承した範囲できちんと借入れがされているかどうかということを了承を得ると、それを部会のほうに報告をするという取扱いになっています。なお、今回の場合、本日、国立病院機構は3月28日に借入れをするということになっておりまして、今回、直近の部会はこの部会ということで部会長の了解とこの部会での報告といったものを同時にしていただくという取扱いになっています。なお、平成25年度、来年度の長期借入金計画と債券発行計画につきましては平成25年度の予算の審議状況も踏まえまして3月以降、持ち回りで委員の皆様にお諮りするということで検討しておりますので御承知置きいただければと思います。以上でございます。

○猿田部会長
 それでは続きまして法人のほうから御説明をよろしくお願いいたします。

○国立病院機構企画経営部長
 それでは長期の借入れにつきまして御説明を申し上げます。資料1-1ですが、この資料は平成24年度の長期借入金について説明したものです。平成24年度は291億円の借入れを計画していることを昨年度末に御説明しておりましたが、資金繰りを考慮いたしまして平成25年3月28日に250億円を財政融資資金から借入れする申請を現在、行っています。使途につきましては病院の建替整備の支出に使用します。償還期間につきましては25年、据置き5年となります。借入れの利率については、借入れから10年ごとに金利見直しのある条件で平成25年2月14日時点の金利が年0.8%となっており、概ね年0.8%ぐらいで借入れを行う予定と考えています。借入れ後の債務残高は平成24年度末において約4,579億円となります。250億円を今回、借入れした場合の平成25年度以降の返済額につきましては机上配付資料、財政融資資金(平成24年度の250億円を含む)という資料がありますが、こちらにあるとおりです。返済の見通しですが、平成24年度の決算見込みでは減価償却費が506億円、元本返済額が421億円であり、減価償却費が元本返済額を上回っていること、平成25年度以降の見込みでも減価償却費は増加する見通しであるのに対し、元本返済額は横這い、または減少する見通しであることから着実に返済できるものと考えています。以上でございます。

○猿田部会長
 今の御説明に関しまして、どなたか御質問はございますでしょうか。
 250億円の借入れということで、償還が25年間で金利が2月14日の時点で0.8%と比べるということです。

○高瀬委員
 病院の建替えはどこですか、具体的にあるんですか。

○国立病院機構財務部長
 現在、建替整備を順次、進めておりまして、現在工事に入っているものが46病院あります。これらは最近から始めたものもありますし、数年前から着手しているものもありまして、これらについて建替えが完了し、引渡し後に金銭をお支払いするということで、こうしたものが順次、建替えが進んでいく中で支払いというものが生じてくるものです。また、設計中のものも72病院ありまして、同じくこれらも工事に移り、工事が終われば支払いが出るということで建替えに伴う様々な資金需要が今後、発生してくるということです。

○高瀬委員
 全体で、ということですね。

○国立病院機構財務部長
 そういうことです。

○猿田部会長
 昔は、この委員会でもひどいところを見に行きまして、実際にどのくらいひどいかというのを見てきて、それで、これは直さなければということがありました。
 今度で大体、終わりますかね。全国に多いですから大変ですね。

○国立病院機構財務部長
 実は御指摘がございましたように、全国の病院数が、非常に多く、今後、5年、平成30年度までに耐用年数、いわゆる39年を迎える建物が、実は全体の病棟では4割ほどありますし、外来では6割ほどまだ残っております。また、今、申し上げたものの中にはその4割、6割の中で着手しているものもあるんですけれども、まだ未着手のものも相当、残っておりまして、引き続き建替えの対応をしていく必要があります。

○猿田部会長
 ありがとうございました。ほかにどなたか御意見ございませんか。

○和田委員
 今、46病院を建替え中、それから72病院について設計中ということですが、この250億円の今年度の借入金の使途としてはどのくらいの病院数になるんでしょうか。

○国立病院機構企画経営部長
 今回の借入れ、250億円は全て病院の建物の建替えに使途として使う予定です。

○和田委員
 ただ、250億円ではとても46病院の建替えはできないだろうと思いますし、72病院の設計中というのも含めると、将来に渡って借入金を続けていかなくちゃいけないんだろうと思うんですね。で、とりあえず今年度の250億円の使途としては何病院ですかという御質問なんです。

○国立病院機構企画経営部長
 今年度の借入金が使用されます建替え対象病院は45病院です。今後も建替えにつきましては借入れ及び利益の留保した分を使いまして建替えを着実に推進してまいりたいと考えています。

○猿田部会長
 どうぞ。

○国立病院機構財務部長
 申し訳ございません。ちょっと1点だけ数字の訂正だけさせてください。工事中が46病院で、設計中が28病院です。これらの対応しているものが合わせて72病院です。大変、失礼いたしました。

○和田委員
 45病院、ないしは46病院といいますと、1病院当たり5億円くらいの支出になるかと思いますが、それでその46病院の建替えが終わるんですか。

○国立病院機構企画経営部長
 これは病院ごとに、やはり利益を上げて、それを留保している分を充当する病院もありますので、それである程度できる病院もありますし、できない病院もあるということになります。

○和田委員
 自己資金がこの250億円のほかに相当つぎ込まれるということで。

○国立病院機構企画経営部長
 さようでございます。

猿田部会長
 かなり、ハイペースで、病院でばらばらなんですよ、直し方と言うとおかしいですけども、それぞれの状況も。そういったことがあって、今までの経過を見ていると、そういう形で順調にやってこられたということですね。
○和田委員
 また平成25年度には、新たに借入金計画をお持ちになって、計画額を提出されると、こういうことですね。

○国立病院機構企画経営部長
 はい。安定的な経営を行う観点から借入金を利用しつつ、自己資金も利用しつつということですので、来年度以降もその見通しと考えています。

○和田委員
 それともう1点、先ほどちょっと聞き逃してしまったんですが、平成24年度の減価償却額はいくらというお話だったでしょうか。

○国立病院機構企画経営部長
 はい、平成24年度の決算見込みで減価償却費は506億円となっています。これに対して元本返済額は421億円です。

○和田委員
 はい、分かりました。ありがとうございました。

○猿田部会長
 よろしいですか。ほかに御意見、ございますでしょうか。
 もし、ございませんようでしたら、この借入を認めいただくことでよろしいでしょうか。
(各委員了承)

○猿田部会長
 それでは、この第1番目の借入金に関しては認めさせていただくということで。ありがとうございました。
 それでは続きまして第2番目の議事で、役員退職金、業績勘案率の算定につきまして、これも事務局のほうからよろしくお願いします。

○政策評価官
 2番目の議題について御説明をします。国立病院機構理事長から独立行政法人評価委員会委員長宛てに、役員の退職に係る業績勘案率の算定について御依頼がありました。独立行政法人の役員の退職金については、平成15年12月19日の閣議決定により、在職期間に応じて算出した額に0.0~2.0の範囲内で定める業績勘案率を乗じて得た金額を退職金とすることになっています。
 今回、この評価委員会では、この業績勘案率について決定をしていただくことになります。まず法人からの依頼を受け、私ども事務局で、当評価委員会が定めている独立行政法人の役員の退職金に係る業績勘案率の決定方法についてというルールに基づき、業績勘案率を試算したので、その結果を説明します。次に、この結果について、委員各位に御審議をいただくことにしていただきたいと思います。
 今回、この部会で決定され、算定された数値については、評価委員会の決定ということとし、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会、いわゆる政・独委に通知をします。今後、同委員会から何らかの意見があれば、改めてこの部会で御審議をいただくことになりますが、意見がない場合は部会長に報告をして最終決定とします。それでは、資料1-2に沿って説明をします。

○政策評価官室長補佐
 資料1-2を御覧ください。今回の退職役員については、新延正憲氏でして、労務担当理事でした。在職期間は、平成22年4月1日から平成24年6月15日の2年3か月です。
 業績勘案率の算定についてですが、年度評価が実施された期間の評価結果に基づく算定ですと、平成22年度が1.5、平成23年度も1.5でして、年度評価の未実施の期間の実績についても、平成23年度までの実績とほぼ同水準とみなすことができるので、期間を通じた評価結果に基づく業績勘案率については1.5となります。
 (4)は、役員の在職期間における目的積立金等の状況です。平成22年度決算における495億3,200万円の余剰については、積立金としています。平成23年度決算では、1,007億9,800万円の損失を生じていますが、これは整理資源に係る退職給付引当金に1,403億7,800万円を臨時損失で計上したためでして、業務運営に係る経常利益としては457億6,400万円の計上をしています。この期間中における目的積立金は、積み立てていない状況です。
 (5)として、退職役員に係る職責事項についての申出は、特にありません。1から5までによる業績勘案率の試算としては、1.5という数字が出ています。
 裏面をめくってください。これを受けての業績勘案率の事務局案です。厚生労働省の評価委員会の決定による算定方法による試算では1.5となりますが、平成16年7月の総務省政策評価・独立行政法人評価委員会決定によると、業績勘案率は1.0を基本とするということなので、1.0を基本として1.5までの範囲内で業績勘案率を検討したいと考えています。
 法人及び個人の業績の概要はどうだったかですが、法人については、特に、平成22、23年度は、東日本大震災において全国的なネットワークを活用して継続的に医師・看護師などを派遣するなど、国の危機管理にも大きく貢献しています。また、法人の経営面については、平成22、23年度ともに、年度計画の目標である経常収支率105%を上回るとともに、平成16年の機構発足以来8年連続で経常収支プラスを達成しており、経営は至って良好です。なお、目的積立金については、平成22、23年度について計上はしていませんが、平成23年度における損失は国の政策の影響によるものでして、法人の業務運営上の問題が要因でないということで、当部会でも評価を受けている次第です。
 また、個人の業績としては、労働条件に係る労使協議に対応するとともに、職員の確保や質の向上に努めるなど、良好かつ適正に業務を遂行しています。以上の状況から、法人の高い業績を考慮し当理事の業績勘案率は1.1としてはどうかというのが、事務局としての案です。事務局からは以上です。

○猿田部会長
 今、御説明があったとおり、新延正憲さんでして、労務担当をされていたと。在職期間が、平成22年4月1日から平成24年6月15日までと。この期間は今お話がありましたように、もちろん国立病院機構として非常に業績も伸ばしてこられて、労務としていろいろな対策も立ててこられたということで、この委員会としてはかなり高く評価できるということで進めてまいります。私もずっと拝見していると着実に効果をあげてこられたということで、新延さんに関しても労務担当としてしっかりやってくれたということで、私どもとしては、できるだけその業績にお応えするだけのものを出さなくてはいけないという考えです。
 今、厚生労働省の計算では、総務省はすぐ1.0とか言ってきますが、そのようなことでは駄目だということで、私どもは少し高いもの、高いものと言っていて、1.1でどうだろうかということですが、先生方どうですか。

○政策評価官室長補佐
 詳細な功績等について、法人から若干補足説明があるので、よろしいでしょうか。

○猿田部会長
 お願いできますか。

○国立病院機構総務部長
 法人からは、具体的に簡単に説明を申し上げたいと思います。資料1-2の別紙を先生方に配布しておりますので、そちらを御覧いただきながら説明をしたいと思います。法人全体の成績については先ほどの御案内のとおりでして、平成16年の法人発足以来、診療、臨床研究、教育面、経営面について、大きな成績をあげてきたと思っています。新延前理事においては、労働条件に係る労使協議に対応し、職員の厚生部門に関わる各種休暇制度等の勤務環境の整備、並びに研修の充実に取組をされて、法人の業績に貢献されています。
 具体的な実績についてです。最初に、人事・給与面については、法人発足時の給与カーブのフラット化ということで組合から裁判の提起があり、労働裁判の対応について、機構における制度の制定、必要性、正当性の説明等の対応方針等の策定を主導されています。次のページになります。実はこの裁判は、理事が辞めたあとですが、平成24年9月、相手方の上告が最高裁で棄却されているので、機構の勝訴が確定したところです。
 平成22年の給与改定に伴う労使対応ということで、平成22年度は、基本給の引下げとボーナスについても0.2か月分の引下げということで法人経営はいいのですが、給与を引き下げるということで、これに対応する労使対応についても対応方針の策定を主導されています。
 3点目に、我々は職員の業績評価をしていますが、この運用問題に係る労使対応ということで、労働組合からは制度の反対、並びに我々のほうで行った業績評価制度の検証、これに係る労使交渉がかなり行われています。これの対応についても主導されています。また、中央労働委員会のあっせんに係る対応についても主導、並びに苦情処理体制や研修の充実を図るという形での業績評価制度の運用改善に図ることに、御尽力をされています。
 勤務体制、休暇制度に関わるものですが、育児休暇、介護休暇という各種制度の改正、夏季休暇の取得期間を延ばすという改正、病気休暇の改正、ボランティア休暇の改正等、職員に対する様々な取組を主導されています。
 機構の大きな目標である人材を育成するというところですが、職員の研修の充実・強化ということで、第2中期計画に関わる新しい研修などを主導されています。在職時に受けた役員報酬に関わる部分については、機構発足以来、役員の報酬については、前年度の増減率を全くなく100分の100として役員の方々の役員報酬としてきたところです。簡単ですが以上です。よろしくお願いします。

○猿田部会長
 具体的な話を非常に細かく御説明いただきましたが、これだけの業績をあげてこられたということですが、委員の先生方、田極委員、一言お願いできますか。

○田極部会長代理
 機械的に計算すると、法人としての業績が非常によかったということで、1.5ということになっています。もともと基準としては1.0が基準で、その中でどう評価するかというところで、まず法人としての評価をするというところでは、ここの間も含めてずっと経営的にも素晴らしい業績をあげてきたので、1.5はこのとおりだと思いますし、また、個人としての業績については、今御説明がありましたように、医療は本当に人材の確保、人材の育成が非常に肝のところですが、そういったところでいろいろな改革の中、板挟みになることもあったかと思いますが、労使協議への対応などをきちんとされてきたこと、また、教育研修も非常に充実させてきたことなどを含めると、事務局案にある1.1は最低ラインとしても妥当ではないかと思います。また、これまでの国立病院機構の役員の退職金に係る業績勘案率との比較においても1.1は妥当な水準ではないかと私は思います。

○猿田部会長
 田極委員からはそういう御意見ですが、委員の先生方、どなたか御意見はありますか。和田委員、どうですか。

○和田委員
 私も基本的に賛成です。1.1が最低限だろうと思います。

○猿田部会長
 委員の先生方、ほかに御意見がなければ、1.1で認めていただくことでよろしいですか。
(各委員了承)

○猿田部会長
 それでは、提示していただいた1.1でよろしくお願いします。どうもありがとうございました。今、一応了承いただきましたので、また、この業績の勘案率については政・独委に通知して、もう1回確認していただくということで、政・独委から意見がない場合、この案は決定することになるわけですね。そういう形で国立病院の桐野理事長に通知がなされることになると思います。よろしくお願いします。
 続いて、議題の3番目です。役員の退職手当、報酬規程の改正について、これも事務局からよろしくお願いします。

○政策評価官
 3番目の議題です。役員退職手当、報酬規程の改正について、御審議をいただければと思います。独立行政法人の役員退職手当規程ですが、独立行政法人通則法の第52条第2項の規定に基づき、役員退職手当規程を変更した場合は、法人から厚生労働大臣へ届け出るとともに公表することにされています。
 今回、国家公務員の退職手当の見直しに伴い、法人において役員退職手当規程を変更したため、厚生労働大臣宛て届出がなされたところです。この届出がなされた場合においては、独立行政法人通則法の第53条第1項、第2項の規定に基づき、大臣は評価委員会へ通知することとなっていますが、その際、評価委員会のほうで、その通知に係る退職手当の支給基準が社会一般の情勢に適したものであるかどうかについて、大臣に対して意見を申し出ることができるとなっています。そのため、今回、この評価委員会にお諮りをするものです。事務局からは以上です。

○猿田部会長
 それでは、機構の総務部長からよろしくお願いします。

○国立病院機構総務部長
 機構から説明申し上げます。ただいま御説明いただいたように、国立病院機構理事長から平成25年2月7日に厚生労働大臣宛てに、役員退職手当規程の改正について届出を行っています。これは資料1-3の2ページに公文書の写しを付けています。
 最初のページに戻ります。役員退職手当規程の改正の考え方ですが、官民格差をなくすことから、平成24年11月に国家公務員の退職手当制度の改正が行われています。この改正に伴い、退職手当の支給基準が引き下げられたことによる当法人の役員の退職手当についても、所要の改正を行う考え方です。
 2点目ですが、規程の改正内容です。国家公務員の退職手当の支給基準の引下げに準じて、段階的に下記の表のとおりに下げています。経過措置としての段階的な措置ということで、これは国家公務員のほうも段階的に下げるということでして、最終的には平成26年7月1日以降の100分の86.35まで下げることとしています。
 3点目です。改正の実施時期は、平成25年1月1日に遡って実施をしています。簡単ですが以上です。よろしくお願いします。

○猿田部会長
 これも非常に重要な問題になって、今、大きな話題になっていますが、委員の先生方、どなたか御質問はありますか。非常に厳しいですね。実際上でいって、先生方、どうですか。かなり早期退職の人などは出てきてしまうのですか。今、かなり、これは地方でも起こりつつありますが、どうですか。厳しいものですよね。

○国立病院機構理事長
 本当はこういうことが避けられればいいのですが、いろいろな意味で避け難いので、理解をしていただいてやっていくしかないかと思っています。86まで下がると、どうかという感じがします。

○猿田部会長
 例えば、国立大学でも、今、随分この問題で早期退職、早く辞めたほうがいいやというのが出てきていますね。非常に深刻な問題です。特に、国立病院機構の場合には、医療関係、例えば看護師の方々とか、リハビリの方々、医師の方々も、ほかと比べて差があるものですから、前のときもそれを随分議論したのです。

○国立病院機構理事長
 全体として一律下げるので、もちろん民間との比較で高めになっていることなのだとは思いますが、職種によっては民間よりは明らかに低いので、できれば職種ごとの調整が一番望ましいのですが、退職金の場合はそれはとても難しくて、一律何パーセントということになるほかには、ちょっと難しいのではないかという感じですね。だから、今、先生がおっしゃったように、職種の中では、他の民間の医療機関などに比べると相当条件は悪くなるので、そういう意味で競争力を失う方向に行くのかと心配しています。

○猿田部会長
 委員の先生方、どなたか御意見はありますか。これはかなり厳しい問題なのですね。でも、ほかの各独立行政法人も同じですから、しょうがないと言えばしょうがないのかもしれませんが。

○富田委員
 ここに出ているのは「役員退職手当」と書いていますが、今のお話を伺うと、全職員が退職について同じ率の適用になるのですか。

○国立病院機構副理事長
 役員はこの場で御論議をいただいた上で御承認いただくということですが、職員は国家公務員の退職手当法の自動適用ですので、同じ率ですが、1月1日から既に施行されているということです。

○富田委員
 自動適用になるのですか。分かりました。

○和田委員
 国家公務員の退職手当制度の改正に伴ってということではあるのですが、法律でそうなっている部分はやむを得ない。私がここでどうこう言う話ではないと思いますが、独立行政法人というのは、もともと自らの努力によっていい業績、これは必ずしも損益計算書で利益が出た、出ないという話ではないと判断しています。そのための評価、全体評価をしているわけですから、そういう業績評価を踏まえて業績勘案率を認められている。ただ、これも1.5が上限だけれども、1.1を基準にしているということで、先ほどのような言い方になっているのだと思いますが、この辺は独立行政法人の自主的な活動を評価されて、評価を受けて、いい業績をあげている所はもう少し業績評価が退職手当等についても勘案されるように、独立行政法人全体としてというか国の独立行政法人制度について、そういうふうに対応できるようにしていただいたほうがよろしいのではないかと思います。今の規程の改正については、これで特に問題はないかと思いますが、やむを得ないことだと思いますが、それなりの感想を抱きました。

○猿田部会長
 結局、これはやむを得ないだろうということですので、ほかに御意見がなければ、こういう形で行かざるを得ない。
○国立病院機構理事長
 もしそのように願えればありがたいと思うのですが、言ってみれば、独立行政法人の中でも政府の運営費交付金で給与を出しているような法人という存在と、ほとんど自己収入で運営しているような存在とは、少し性質が違うし、医療はその中でも少し特殊な面もあるので、その辺を配慮して新しい法人の設計をしていただければありがたいと考えています。

○猿田部会長
 それでは、この形で認めざるを得ないということかと思いますので、御了承いただきたいと思います。
(各委員了承)

○猿田部会長
 どうもありがとうございました。それでは、4番目のその他の報告事項になります。国立病院及び労災病院の新しい法人制度に関する検討会について、所管課から御説明をお願いしたいと思います。

○医政局国立病院課国立病院機構管理室長
 資料1-4を御覧ください。「国立病院及び労災病院の新しい法人制度に関する検討会」についてですが、昨年1月20日に「独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針」という閣議決定が出まして、その中で国立病院と労災病院は、新たな法人制度に移行するとされたことを踏まえまして、そのような新しい法人制度について、この検討会で検討を行ってきたところです。
 その構成員ですが、この1枚めくっていただいて裏ですけれども、このような先生方に構成員として参加いただいております。自治医科大学の永井先生に座長をお願いしております。その経緯ですが、第1回目を昨年3月30日に開催いたしまして、昨年11月まで計6回開催をしています。
 しかしながら、先ほど桐野理事長からも話がありました通り、昨年12月に政権交代がありまして、その方針が一部凍結になっております。最後のページの上にありますのが、昨年1月20日の閣議決定ですが、その下の今年の1月に新たに出ました「平成25年度予算編成の基本方針」という閣議決定の中で、独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針は、それ以前より決定していた事項を除いて当面凍結し、独立行政法人の見直しについては引き続き検討し、改革に取り組むとされています。当該凍結に伴いまして、「国立病院及び労災病院の新しい法人制度に関する検討会」についても、座長と御相談の上、当面開催を見送っておるという状況です。
 今後の検討会ですが、現在独立行政法人改革については、政府の中で総理を議長としました「行政改革推進会議」や内閣府に設置されました独立行政法人改革に関する有識者懇談会などにおいて議論が始まっています。これらの会議での議論の方向性を見ながら、座長と御相談しつつ、対応してまいりたいと考えております。私からは以上です。

○猿田部会長
 どうもありがとうございました。御存じの方は多いかと思いますが、これは永井先生のときにスタートしたのは平成24年3月です。その前に相川先生が確か座長をやってました。あれも大分何回か議論を重ねてきています。これは随分長いのです。議論していて、今度の政府の方針でもう1回しっかり直すということで、ともかく余りだらだら会をやらないということですよ。本当に無駄が多いのです。その辺りもしっかりやはり対応していただきたいと思います。実際には、これは経営状態が違うものですから、私たちも随分検討しています。随分違うところがあるものですから、それを一緒にしようとすると、なかなか厳しい問題があると思います。要するに効率よく進めていただきたいということを申し上げたいわけです。お願いいたします。
 どなたか御意見ございますでしょうか。

○富田委員
 この検討会というものは、このメンバーでの検討会は一旦終わったのですか。これは閉会になって新しいメンバーになるのですか。

○医政局国立病院課国立病院機構管理室長
 終わったわけではなく、当面今開催を見送っている状況です。

○富田委員
 この組織は存在しているのですね。

○医政局国立病院課国立病院機構管理室長
 はい、存在しております。

○富田委員
メンバーも同じなのですね。

○医政局国立病院課国立病院機構管理室長
 同じです。

○和田委員
 1つだけ教えていただきたい。なぜ、国立病院機構とこの労働者健康福祉機構が一緒になるという方向性なのでしょうか。

○医政局国立病院課国立病院機構管理室長
 昨年の1月20日の閣議決定の中で、労働者健康福祉機構と将来の統合も視野に入れた具体的な検討を行うとされているところですが、その理由としては同じ病院を経営する法人ということもありますし、ひとつになることによって、例えば、本部管理部門の一定のスリム化などの効果が出てくるということが、この統合も視野に入れた具体的な検討を行うとされた理由だったと考えております。

○猿田部会長
 一番は経営状態が全然違うのです。病院は病院でも労災とこちらとは全く違っています。これまでの委員会の検討をきいていますと、非常に近いところにある病院同士では業務提携してやっていくなど、そういう結論も出ていたのです。そういうのは非常にいいので、要するに効率的に考えていかなければいけないということです。ですから、今凍結されて、しっかり先を見てやっていただければというのが私どもの願いです。
 ほかは御意見よろしいでしょうか。

○田極部会長代理
 やはり、こういうことは実際に働いている方たちが、自分たちが働いている組織がどうなるのかというのは、非常に不安になってしまいますので、余り長く議論をして、不安を煽るようなことになってしまうと、一生懸命仕事をされている方たちが意欲をなくしてしまいます。せっかく、法人としてしっかりとした経営方針を持って改革を進めているところですので、是非そういったことの妨げにならないようにというのが私どもからの願いでもあります。

○富田委員
 この資料1-4の一番最後のページの所に書いてある下から2番目の○の所ですが、職員の非公務員化に伴う問題解決うんぬんと書いてあるのは、今は公務員なのですか。すみません。これは基本的なことで、独立行政法人の職員は全員公務員なのですか。

○医政局国立病院課国立病院機構管理室長
 独立行政法人は公務員型のものとそうでないものがあります。国立病院機構は現在公務員です。

○富田委員
 公務員ですか。では、国立病院機構の職員の方たちは公務員の縛りの中で動いていらっしゃるのですか。

○国立病院機構副理事長
 基本的には国家公務員制度の中ということではございます。ただ、独立行政法人になったと同時に、労働基準法などは、これは非公務員と同様に適用されるということで、完全に国家公務員と同様ということではありません。なお、国立病院機構を公務員型にしましたのは、当時はやはり災害出動でありますとか、そういうものをやる上では国家公務員という形が望ましいのではないかという議論でスタートしたわけですが、私ども東日本大震災で延べ1万人日、ドクター、ナースを出動させていただきましたけれども、こういう事柄は今は、公務員であるか公務員でないかということでは、異なって考えて動いているわけではありません。

○富田委員
 私は公務員から少し枠から外れたというか、少し自由になったと理解していたのですが、そうではなかったのですね。

○猿田部会長
 よろしいでしょうか。ほかに御意見がなければ、今こういう状況で委員会もちょっと止まっているということを御承知いただければと思います。もし、よろしければそれではその次の問題、これは個別になりますが、議事の(2)になりますが、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会が行った厚生労働省所管独立行政法人の平成23年度の業績評価、2次評価の内容についてよろしく御説明お願いいたします。

○政策評価官室長補佐
 各府省が行いました実績評価については総務省の政・独委で横断的に再度評価しまして、2次評価を行っているところです。1月21日に当省の評価委員会宛に意見が出されております。資料2-1を御覧ください。構成は内部統制などの全独法に共通する意見とあとはそれぞれの個別法人ごとの意見となっております。
 共通する事項についての説明に入ります。内部統制に関する法人の長の取組については、今後の評価に当たり、監事との連携に留意し、監事から直接意見聴取などを行い、評価することが望ましいとされております。保有資産の見直しについては政府方針に基づき、削減などが求められておりますが、会計検査院から指摘を受けるなど、必要性が疑われる事例があり、一層厳格な評価を行うことが求められております。
 評価指標の妥当性については中期目標及び中期計画の内容が年度計画の個々の指標に反映されていないなどの事例があり、今後の評価に当たっては中期目標及び中期計画の内容が反映されているかチェックした上で、一層厳格な評価を行うことが求められているところです。事務局としてもそういった統一的なことについては対応を検討していきたいと思いますので、夏の評価ではそういった観点からの評価をよろしくお願いいたします。個別法人ごとの指摘ですが、当該国立病院機構については指摘を受けておりません。
 資料2-2を御覧いただきたいと思います。この夏に各部会で御評価いただきました平成23年度の業務実績評価を各法人がどのように業務内容に反映させたかを各委員にお示しするとともに、公表するというのを目的として作成しております指標です。中身についてはおそれ入りますが、委員の皆様方各自でお見通しをしていただければと思っております。以上です。

○猿田部会長
 特に国立病院のほうなど見ていただきますと、この部会に対してはそんなに意見はないということです。全体として何か御意見がありますでしょうか。

○海辺委員
 こちらの部会で夏場に評価をさせていただいたときに、ほぼAとSばっかりだったのです。それは国立病院機構の努力の賜という部分も非常に大きいとは思うのです。資料2-1の7ページのこちらは国立がん研究センターやいろいろなものに対しての個別意見の最後の所ですが、要するに数値目標が法人の業績を7ページの[5]番に、「今後の評価に当たっては、これらの数値目標が法人の業績を測る上で妥当な水準となっているかについて評価を行うべきである」とあったのを拝見いたしまして、私はそのとおりだと思いました。もともとのその目標設定が比較的その法人の体力に見合うところに設定してしまって、より努力を要してやっと達成するというところまで目標が設定されていないということが非常にあるのではないかと思いました。厳しいことを申し上げるようなのですが、ちょっとそういうことも考えていただけたらなと思います。何か、全部Sなのは、それはどうなのかなとちょっと思いました。

○猿田部会長
 ちょっと一言、私から言わせていただきます。私はこの会を長くやらされていて、先ほど9年と言いましたが、私は途中からですけれども、ずうっと国立病院機構の経過を見ていると、本当に努力をされてきて、その目標の立て方に関しても私どもとすればかなり評価をしていて、目標の立て方も非常によかったと思います。今、私はいわゆるナショナルセンターのこともやらされていますが、やはりまだスタートして間近いわけです。まだ、1年ちょっとしかたっていない。やはり、中間目標その他、設定の仕方には確かに問題が多い。ただ、徐々に本当に目標が立てられるだろうという形だと思っています。ですから、国立病院機構に関しては、私は本当に素晴らしい目標の立て方だと思っています。それに対して成果を上げてきているということで、今までの委員の先生方も高い評価、ほとんどSに近いものが多かったのです。

○田極部会長代理
 まさに部会長がおっしゃったとおりだと思います。これから難しいなと思うところも、例えば患者満足度調査などはかなりの高い水準になっていて、それを更に評価の基準に合わせるとなかなかSを付けにくかったり、それでもなおかつ今以上に努力しようという目標水準の立て方にはなっています。本当に9割くらいまでは簡単にいくところでも、残りの1割を上げるためには相当な努力をしなければいけない。しかし、残りの1割のところを達成するための目標水準になっているものもかなり多くあると思います。国立病院機構に関しては、Sが多いのは当然だと思います。目標の水準の立て方については、かなり厳しく立てているのではないかと私自身は思っているところです。

○猿田部会長
 長い過程で、実は総務省の方から何か言ってくるかなと思っていたら、さすがに何も言ってこないというので、やはり私たちが言っていることでよかったのかなと私としては思っています。和田先生、どうですか。

○和田委員
 私もそう思います。ナショナルセンターでは目標が低すぎたのではないか。目標をはるかに上回るような達成をされたものですから、そういう意見が付いてきたわけですけれども、これはやはり考えられることは目標達成度合を評価するということが、1つ大きな評価の観点になっている。そうすると、余り高い目標を掲げてしまって、達成できないとすると、目標を達成していないということで、評価が低くなってしまうのも多少心配されたのではないか。ナショナルセンターのいくつかのうちの更にいくつかの項目については。そういうことがあって目標よりも実績が余りに高くなったもんですから、こういう意見が付いたということで、国立病院機構については、私はもう少し歴史もありますし、適切な目標で、それに対して努力して、達成したのだと考えておりました。国立病院機構については問題はないのかなと思いました。

○富田委員
 私がここにいるのは同じような病院、私は92の病院を預かっておりますが、それでここにいるのだと私は思います。赤十字社92病院を実は国立病院機構と同じようなやり方で私は運営しておりますが、なかなかここまではできません。これはもう実感です。なさっているプロセスを見ても非常に合理的なプロセス使っていて、しかも私は非公務員だと思ってたのですが、公務員でこれだけやるのかと思うくらいに、本当に取り組んでいらっしゃいます。ですから、このやっている内容の目的の数値、それから今までの過去のものからの飛躍の具合を見ても、同じような公的病院のグループとしては、目を見張るようなものだというのは、本当のところです。同じような大きな92の病院を運営している者としては、なかなかここまではできない。本当に脱帽したので、私はSを付けています。以上です。

○猿田部会長
 ありがとうございました。

○国立病院機構理事長
 いろいろありがとうございました。私はまだ1年にならないのですが、9年間の機構のことをいろいろお聞きすると、最初に独法になったときに、各病院は相当に緊張感を持って入ったように思います。というのは、独立行政法人化をした以降に一人立ちしていけるのだろうかという、ちょっとナショナルセンターとは大分違う雰囲気がありました。ナショナルセンターはもっとミッションが相当違うので、ある程度は国が助けてくれるというような気分もある。職員にも多少あって、それはよくないということは、私は随分言ってはきたのですが、国立病院機構は最初からもう1人でやっていかないと、これは存亡の危機であるという感じが何かあったような気がします。しかし、今9年たったところで、やはり例えばいろいろな職員の任用についても、公務員型ということで、縛りが非常にきつくてできないというようなことなど、先ほど投資資金の財投からの借入れのところで出てきましたように、設備投資についてはやはり今でも限界もあり、問題もあるので、その辺のところを少し改善した形の法人制度にして、現在の国立病院機構をちゃんと今後とも役割を果たせるようにするのが必要ではないかと思っております。

○猿田部会長
先生がおしゃいましたように、ずうっと今までの経過を見ていると赤字病院をどんどん減らしてこられた。赤字のひどいところは潰されたということをやられて、実際見ていると、国立病院機構の本部の力が非常にしっかりしている。実は、私は日赤の経営建て直しの委員もやらされて、それから済生会も建て直しのほうもやらされて、いろいろな所を見てまいりまして、ここを見たときに、国立病院機構の一番重要なことは本部の力なのです。ここが非常にしっかりしている。そういったことで、本部をしっかり固めてやっていただくことが一番大切ではないかと思います。私どももちゃんとした評価をさせていただきたいと思いますが、どうかよろしくお願いします。ほかにどなたか御意見ありますでしょうか。

○和田委員
 言っていいのかどうか分かりませんが、国立病院機構は本当に経営に努力をされた。その経営に努力をされたということは、業務をおろそかにしたりというようなこと、やるべきことをやらないで利益を出したというのではなくて、評価書でS、Aがあるように、きちんとやった。その上で、なおかつ無駄をなくして利益を出して、借入金の返済をずうっと続けてきた。そうしたら昨年度、退職給与引当金をどんと積まされた。積まされたと言ってはいけないか、積むように制度が変わってしまって、損失が出た。つまり、将来にわたっては、この分は自らが払うようにということに制度が変わってしまったというようなこと。それが若しかして、私の心配するのは労災病院と何で一緒になるのですか。その目的は何ですかのときに、私の記憶によれば、労災病院の経営はかなり厳しいだろうと。その厳しいのと一緒にするというようなことで、国立病院機構がまた大変なことになるというのは、これは本来あるべきではないだろうと思うし、そんな目的ではありませんと言っていただけること、私の警告ですが、日本全体のことを考えて、物事は決められてくるのだろうと思いますから、国立病院機構はそういう中で、今後とも国民のために十分な医療をやるということで、努力をしていただきたいのと併せて、従来にも増して、経営状況、つまり損益計算書に出てくる法人としての経営状況を、これについて努力をしていただきたいと思います。以上です。

○猿田部会長
 どうもありがとうございました。ほかに御意見なければ、こちらのほうで予定されたことは以上です。事務局のほうで今後のことよろしくお願いいたします。

○政策評価官
 それでは、以上で本日の議事は終了となります。本日は本当に長時間にわたりまして、御審議いただきましてありがとうございました。お配りしました資料については、御希望されれば、私どものほうで郵送させていただきますので、机の上に置いていただければと思います。今後の予定ですが、先ほど冒頭の審議のときに申し上げましたとおり、国立病院機構の平成25年度の長期借入金の計画と債券の発行計画については、3月末以降に委員の皆様の持ち回りまで確認を頂くということにしていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
 最後になりますが、部会長を初めといたしまして、委員の皆様方、大勢の皆様方、長時間にわたりまして、御審議いただきまして、ありがとうございました。事務局からは以上です。

○猿田部会長
 ありがとうございました。


(了)
<照会先>

政策統括官付政策評価官室

独立行政法人評価係: 03-5253-1111(内線7780)

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