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2010年9月28日 第4回 インジウムの健康障害防止措置に係る小検討会

○日時

平成22年9月28日(火)16:00~18:30


○場所

経済産業省別館827号会議室


○議事

○寺島化学物質情報管理官 それでは始めさせていただきます。
 本日は、大変お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。ただいまから第4回インジウムの健康障害防止に係る小検討会を開催したいと思います。
 それでは、以下、議事進行につきましては座長にお願いいたします。
○大前座長 きょうはどうも出席ありがとうございます。短い期間で、きょうはもう4回目ということで、今日中に、もし成案ができればいいなと思っておりますけれども、いずれにしましても、一応、予定としては4時から6時半までと、2時間半ぐらい予定しておりますので、よろしくお願いします。
 それでは、議事に入ります前に、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 議事次第並びに配付資料一覧がございます。確認いただければと思います。
 まず、資料1としまして、第3回小検討会の検討概要のメモをおつけしております。
 資料2としまして、技術指針の案、全文です。
 それから、資料の3としまして、指針策定における留意点という1枚紙。
 資料4としまして、インジウム・スズ酸化物等の健康障害への対応について。
 資料5、今後の予定ということになっております。
 それから、参考資料としまして、参考1-1、基準値設定の考え方(たたき台)として、前回から若干改訂をしております。
 参考1-2、ITOの長期がん原性試験結果の解析ということで机上のみ配付とさせていただいております。
 参考2としまして、インジウムの標準測定分析法ということで、前回と同じものをおつけしております。
 以上です。
○大前座長 おそろいですか。
 おそろいでしたら、本日の議題に移りたいと思います。
 まず、一番最初に前回の議事の確認をお願いいたします。
 事務局より説明をお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 前回の議事ということで、資料の1をご覧ください。
 1としまして、技術指針の検討項目関係、吸入性粉じんの測定・分析方法関係について、回収率であるとか、フィルターのブランク値について議論がございまして、特に問題ないのではないかということがございました。ただし、現在、資料としてご提案させていただいたサイクロン式のサンプラーにつきましては、内壁面につくもの、分粒特性等について、それから型番、GS-3、GS-1というのがございましたけれども、そういったものについて、留意点等についてのご議論がございました。
 次のページへ行っていただきまして、目標濃度の性格という部分につきましては、目標濃度を、これまで新しい考え方ということでしたので、こういうような考え方があるのかということにつきまして、トンネル内の粉じんの目標レベルとして定めたことがあると。それに対しまして、これは換気量を確認するために設定されたものであって、それとは違うのではないかというご指摘がございました。
 それから、目標濃度につきましては、法令に基づくところの管理濃度とは違うので、罰則規定がないということであればもう1段階下げることもあり得るのではないか。
 また、マスク選定のための測定の基準になる値と理解してはどうかというようなことがございました。
 それに対しまして、罰則がないというのは、法令に根拠を持たないというだけであって、改善をしようとする事業者にとっては、さほど、同じといいますか、罰則がないということに依存するものではないと。一切、改善をしない事業者に対して罰則は科せられるものであると。そういった罰則の有無については、法令の構成上の問題であるというご議論がございました。
 それから、管理濃度と目標濃度の違いについてですが、管理濃度は許容濃度を確保するために決めているものであって、目標濃度とは性格は異なる。技術指針の検討の場では、管理濃度としては考えるものではないということのご議論がありました。
 ただし、こういったご議論をしていくに当たっては、管理濃度というものを定めていく限りは、健康障害が起こらないレベルで定めざるを得ないけれども、そのレベルで定めると違反事業場ばかりになってしまうので、そのあたりの工夫が必要ではないかという議論。それから、ここで目標濃度を定めた場合には、当然のことながら、今後法令に管理濃度を定めていく場合にも影響を与えることは間違いないというような議論がございました。
 それから、目標濃度の管理レベルについて、次回までに考えをまとめていきたいということでございました。
 マスクについてですけれども、マスクのグレードとして、半面形防じんマスク、電動ファン付きマスク等、送気マスク等があるということがありました。
 どういうようなマスクを選定するにいたしましても、安全側に立った側のレベルを選択することが妥当であるということです。
 マスクの性能の検証が必要ではないかというご指摘がございまして、透過、漏れがあるのではないかというようなところのご指摘がございました。
 次のページへ行きまして、健康診断の方法について。
 離職後の健診についてのご議論がございまして、インジウムについては、離職後の健康管理手帳の交付対象となるような健診の対象とは、今回においてはそういったものは検討は対象としていないということでございます。
 それから最初、雇い入れ時、配置転換時、退職時等はCTだけの記載になっているけれども、CT撮影だけではなくて、単純レントゲンも入れたほうが適当であるというご指摘がございました。
 また、CTの種類について、どういった形でCTを撮るかというような部分についてのご議論が幾つかございました。
 血清インジウムの測定について、この部分は最初から血清インジウムの量の測定としてはどうかということでございます。そういうような血清インジウムの測定法についてのご議論が幾つかございました。
 次のページに、配置転換後の健診ついてのご議論がございました。
 配置転換後については、1年以内に1回、または3年以内ごとに1回という形にしてはどうか。そういった形とする場合に、その根拠はどうなっているのかというご議論がありました。
 さらに病変について、医師の判断の参考としての文章についてご議論がございました。
 簡単ですが、以上です。
○大前座長 現在の議論の要旨を今読んでいただきましたけれども、何かこの資料1に関してご質問、あるいはご意見、あるいは修正等あれば、よろしくお願いいたします。いかがでしょう。
(な  し)
○大前座長 特にないようでしたら、これはこれぐらいにいたしまして、指針につきまして検討していきたいと思っております。1項目1項目やっていきたいと思っておりますが、事務局のほうから説明をよろしくお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 まず、資料2の指針案全文につきましてご説明を申し上げます。
 資料につきまして、まず趣旨、対象物質、それから設備・作業管理、それから測定等、保護具、健康管理、労働衛生教育というような、おおむね6つの区分に区切りまして、それぞれ事務局からご説明をさせていただいた後に、先生方からご意見を伺わせていただくという形で進めさせていただきたいと思います。
 まず、資料2の1ページから、第1と第2の部分につきまして、第1の部分につきましては、趣旨でございますが、これは事務局のほうで作成をさせていただく予定としております。
 第2の部分につきまして、対象物質ということでございます。これは、インジウム酸化物、塩化インジウム等、ITOの製造の過程で使用されるものということで定めておりますけれども、ここにつきまして、IZO、インジウム亜鉛酸化物を含むとしてはどうか、あるいは金属インジウムを用いたボンディング工程を含むとしてはどうかというようなことで、田中(昭)先生からご意見をいただいておりますが、事務局といたしましては、今回の検討会では、ITOに限りました作業工程についてのばく露防止対策を早急に進める必要があるだろうということで進めてまいりましたので、ここのところについては、事務局案としましては、そのままとさせていただいております。この部分について、ご議論いただければと思います。
○大前座長 資料は事務局のほうでこれからつくられるということですので、対象物質に関して、IZOをどういうふうにするかということですけれども。これについてはいかがでしょう。
 一番最初のこの指針に関するお話で、今回は前回の指針を改訂して、非常にハイスピードでやっていくということがもとであると、したがって、この薄型ディスプレイ関係に関連するインジウムではないインジウムは、とりあえずは横に置いておいてという形で議論が始まりました。
 ただし、IZOに関しては、薄型ディスプレイをつくるときに使うものであるので、それをどう扱うかと。あるいはIZO以外にもひょっとしたら別のタイプのインジウムを含むターゲットがあるかもしれませんけれども。これ、いかがいたしましょうか。
○寺島化学物質情報管理官 事務局としましては、インジウム及びその化合物という形でのリスク評価を今年度、ご承知のとおりやっておりまして、ですので、そちらの中で、いずれにしても全部見るということではないですけれども、そちらの中で判断をしていくことになろうかと思うので、現時点においては、今回お調べいただいているのも、ITOに限っていることでもあるので、限らせていただければと思っておりますが。
○大前座長 どうでしょう。
○中野委員 IZOは、酸化インジウムに分類されませんか。
○大前座長 酸化インジウムは当然使いますので。だから、酸化インジウムと酸化亜鉛を同じように、直結してつくるターゲットなので、多分生体に対する影響は、ITOとIZOと余り変わらないのではないかと思うのですが。ただ、情報が全然ないというのは事実で。
 だから、少なくともIZOをつくっている会社においても、酸化インジウムは当然使っているので、含まれてくるとは思うのですけけれども。ただ、場合によってはIZOの焼結の後の検査工程なんかは、これだと入らないというふうな読み方はされるかもしれないというところはありますけれども。
○田中(昭)委員 現状でIZOの生産がどのぐらいあるかがわからりませんが、もし、増加しているようでしたら、対象物質の中に盛り込んだほうがいいのかなとも思います。例えば生産量が、減少しているとか、今ほとんどないということでしたら、特にIZOを対象物質に入れることはないかとは思います。
 それから、金属インジウムの件につきまして、ボンディングを行っている作業者の方の血清中のインジウム濃度は思ったよりは上昇しておりました。現場の方たちの認識としては、金属インジウムは吸入することはないんだという前提で、初期は扱っていました。工程としてはITO作業の中に入りますので、できましたら対象物質に金属インジウムを入れていただいたほうが、注意を喚起するという点ではよいのではないかと思います。
 金属インジウムの工程だけがどうしても注意から抜けてしまったりしているところがありました。それを指摘しても、なかなか、吸入するはずがないという前提でがあります。できたら対象物質の中に入れていただいたほうが作業者の方たちの健康のためにもなるのではないかと思います。
○大前座長 ボンディングにしても、あるいは最後の鋳造の工程にしても、メタルそのものは恐らくあんまり出てきてないんでしょうけれども、やっぱり表面は酸化して出てきている、それを多分吸ってるのではないかという、そういう推測はあるのですよね。したがって、そういう意味では酸化インジウムだというふうに言っちゃえば入っちゃうのかもしれませんけれども、その工程じゃなくて、酸化インジウムが発生する可能性がある場所という形でくくれば、今のボンディングとか、あるいはキャスティングなんかも入ってくるのかもしれないですが。
○名古屋委員 お願いしたいのは、多分、ここで決めたものと、詳細評価で調査するものの整合性だけはとってほしい。そうしませんと、ここで決めた物と詳細評価をお願いしている物が違ってしまうと、必要判断材料に欠損を生じる恐れがあるので。今、もしかしたらインジウムの化合物を詳細評価しようと言ってますけれども、そのときに酸化インジウムを入れてもらえれば、詳細評価のところに酸化インジウムが入ってきますので、だから、ここで決めたものと同じものを対象にして、これから詳細評価で調査ができるので、その方が良いかのと思います。
○島田化学物質評価室長 一応、事務局のほうとしては、概念としては入っていくという認識でおります。というのは、一番最初に田中先生のほうから、金属インジウムは入りますよねというふうなお話がございまして、その次の回に、いわゆる物質そのものを明記するのではなくて、工程として書き込むというふうな位置づけでもよろしいのではないかというふうなことだったものですから、例えばITOの製造・回収等の過程において利用される物質というふうなことでございますので、その等の中には金属インジウムというのは、入ってきているという認識で我々はいますけれども、それを明示する必要があるかというふうな意味でございますけれども。
 一つお聞きしたいのは、我々は事前にお伺いしている話だと、回収したものがインゴットになりまして、メタルができますと。それを水酸化なり酸化インジウムを経てITOを生産するというふうなことになると思いますけれども、そういうものとはまた全然別の工程が入ってくるということなんでしょうか。
○田中(昭)委員 ITOのターゲットを、銅板だと思いますが、そこにセットするときに、ボンディング、ハンダのように接着させる工程です。
○島田化学物質評価室長 その際には、通常の粉じんではなく、例えばボンディングの際に、熱をかけることによってヒュームが出てくるとか、そういう意味なんでしょうか。
○田中(昭)委員 ヒュームは出ないと言われるのです。ヒュームではなくて、たぶん表面が酸化した分だと思います。
○島田化学物質評価室長 それが粉じんとして飛ぶという意味ですか。
○田中(昭)委員 それも実態がよくわからないのです。ただ、ボンディング作業をやっている方の血清インジウム濃度は今の基準でいく、3ng/ml超えるケースが多々あるという現象だけはつかんでいます。注意を喚起することによって予防できるのならば、予防したほうがいいのではないかと思っている次第です。
○島田化学物質評価室長 では、書きぶりについてはご相談をさせていただくようにお願いいたします。
○大前座長 そのほか、この対象物質のところまでで、何かいかがですか。
 参考1のところに対象物質の概要というのがございまして、これも今の参考ですからあれですが、これもちょっと見ていただいて、何か余りにも間違っているようだったら、指摘をいただいたらと思いますけれども。
 酸化インジウムなのですけれども、水酸化インジウムは焼いてつくるのですが、あれは結晶になりますか。15ページの物理的化学的性状のところで、淡黄色の結晶と書いてあるのですが、結晶になる、これちょっと聞いていただいて、焼いちゃってつくるんで、余り結晶化しないような気がしたものですから。もし、結晶じゃなかったら、単なる粉末ですかでいいと思いますが、これはちょっと後で確認していただきたいと思います。
○島田化学物質評価室長 事務局で確認させていただきます。
○大前座長 それから、用途のところですが、酸化インジウムは、インジウムリンの単結晶の原料にならないんじゃないかと思うのですが、これもちょっと確認をしていただきたいと思います。
 それから、三塩化インジウムはITO用の原料というのは、これは溶かすから、一応原料にはなりますか。
○寺島化学物質情報管理官 一部で塩化インジウムを経た工程があると思います。おっしゃっていました。
○大前座長 ただ、酸に溶かすとか塩酸に溶かす場合に塩化インジウムになりますから、そういうことなんでしょうね、わかりました。
 では、今のところまで、対象物質までよろしいですか。
(は  い)
○大前座長 では、次、事務局よろしくお願いします。
○寺島化学物質情報管理官 作業環境管理と作業管理の部分についてですけれども、まず(1)設備に係る措置の部分についてご説明をさせていただきます。
 ここの部分は、事業者の皆様からのいろいろな作業改善の事例を踏まえて書き込んだところでございまして、何回かご覧いただいているところだと思いますけれども、中で、ご意見がございましたのが、2ページ目の真ん中ほどの、17、18の部分、プッシュプル換気装置の部分に全体換気の併用について記載させていただきましたけれども、これはブッシュプル型換気装置とは関係のない事項であるということでご指摘をいただいたので、ここは削除させていただいております。
 また、次の(2)作業管理の部分につきましては、作業着の部分につきまして、作業着は事業場内で洗濯すること、また私服と作業着のロッカーは別々にすることという事例についても、委員のご指摘をいただきまして書き加えさせていただいております。
 (1)の設備に係る措置と、(2)の作業管理、1ページから2ページ、3ページの上までの部分につきましては、これまでいただいた事業者のご意見を踏まえまして、若干、こちらで追加とか変更をさせていただくかもわかりませんので、この部分はご了解いただければありがたく思っております。
○大前座長 それでは、今のところまで、(1)設備に係る措置と、それから(2)作業管理のところまでについて、ご意見いかがでしょうか。
 2ページの12行目の、HEPAフィルターを活用するなどして集じん能力を増強するというのは、これはどういう意味でしたか。
○寺島化学物質情報管理官 これは事業者の方が普通のフィルターではなくて、HEPAフィルターを使うことによって、レアメタルとしての回収率も上がるし、排気もきれいになるしということでおっしゃっていたものです。
○名古屋委員 エのところもそうで、だからこれは事業場の人が局排のときに全体換気を入れるとプッシュプルみたいになるので、効果が上がるよと言ったけれども、構想は全然違いましたから、削除してくださいとお願いしたのです。
○大前座長 そのほか、何かございますか。何かあれば。
○田中(茂)委員 3ページの5行目、エのところで保護具の使用の徹底で、次は行がえの間違いですか。徹底のところで行がえして、次が清掃作業についてということで理解でよろしゅうございますか。
○寺島化学物質情報管理官 では、ここはオ、清掃作業についてとしまして、さらに改行して、ITO等と続けさせていただきます。申しわけありません、間違いでした。
○大前座長 そのほか、いかがですか。よろしいですか。
(な  し)
○大前座長 それでは次、事務局、よろしくお願いします。
○寺島化学物質情報管理官 3ページの(3)作業環境測定の部分ですけれども、測定としまして、測定が6カ月以内ごとに1回、別紙1に示す方法により測定をするということで、次に、次項イの部分によりまして、必要な措置を講じることとするとしております。
 その目標濃度という考え方をここで書くということで、そこの目標濃度につきましては、前回のご議論を踏まえまして、吸入性粉じんとしての目標値とすると。さらに、目標値としまして0.01?r/㎥と0.001?r/㎥を両論併記をさせていただいております。これなのですけれども、委員の先生方からご意見をいただいておりまして、吸入性粉じんに限定すれば、0.01ではなくて、0.001で達成可能ではないかというご意見、それから0.01というのがそもそも発がん性試験のLOAELの値、最少毒性量に当たる値なので、やはりちょっと違和感があると、それでは安全ではないということのご指摘がございました。それで両論併記とさせていただいております。
 なお、0.0075と前回させていただいておりましたのを0.01というふうに変えておりますことについて、若干ご説明をさせていただきますと、今回、事業者のほうからご指摘をいただきまして、75という数字の根拠について精査をいたしましたところ、ITOの中に含まれている酸化スズの比率によりまして、変動するものではありますが、一般的に使われているITOも、またバイオでの発がん性試験に使われたITOにおける酸化スズの含有量も10%であったということで、再計算いたしますと0.0087という数字になります。0.0087なのですが、数字として、これではなかなか管理もしにくいということもありますし、そもそもその数字が酸化スズの含有率によって変動する値でもありますので、0.01に丸めさせていただいて、この数字をもとにしてインジウムとしての評価を、濃度の設定をしていくということで置き直させていただいております。ですので、0.01と0.001、この数字についてご議論をいただければと思います。
 それから、吸入性粉じんの表現についてなのですが、名古屋先生のほうから、吸入性粉じんとは、流体力学的粒子径が先生にお送りした時点では10だったのですが、10μm以下の粒子をいうことという文言につきまして、この表現はよく使われているが、学術的な表現ではなく、誤解を招くのではないかというようなご指摘がございました。事務局といたしましては、ニッケルのときに、粉状のものというものの設定について、流体力学的粒子径100μ、0.1?o以下の粒子をいうことという形で示しておりますことと、それから4μで50%カットというような言い方が、ちょっとわかりにくいということもございますので、このままとさせていただいてはどうかと思っております。そこもご議論をいただければと思います。
 なお、前後して恐縮ですけれども、0.01?rと0.001?rの設定の部分につきましては、今後、どちらに決まりましても、ご議論のあるところだと思います。つきましては、資料3のところに指針策定における留意点ということで、案を示しております。
 1番の対象物質の粒径についてなのですけれども、ここで、吸入性粉じんと吸入性粉じん以外とで分けて、吸入性の部分のみを評価することとするわけですが、この分けることについての妥当性については、今回、実測のデータもないということですので、検証する必要があるのではないかということで留意点としてつけております。
 それから、2番のほうなのですが、目標濃度について、これは、前回の平成16年の通知で0.1?rとしているところから比べまして、仮に0.001とした場合に、100分の1となるということもございますので、今年度のリスク評価における実際のばく露実態調査を通じて事業場においてどの程度達成できているのか、非常に現実と余りに乖離した値となっていないかどうかというようなところについて把握して、その結果を踏まえて、目標濃度を再検討してはどうかということで、留意点として示させていただいております。
 指針のほうにお戻りいただきまして、3ページのところですけれども、そのように目標濃度として設定します値と比較の部分なのですが、29行目から事業者は空気中のITO等の濃度の測定の結果、単位作業場所におけるA測定の実測値の算術平均値が目標濃度を超える測定濃度となった作業場については、速やかに作業改善をするための措置を講ずることと。それで、その下に算術平均ということですので、非常に高い値がその中に含まれている場合があり得るということですので、算術平均値が目標濃度を下回った場合でも、A測定の最大値またはB測定の値が目標濃度を著しく上回った場合には、その要因を把握し、速やかに措置を講じることということをつけ加えさせていただいております。
 次のページへ参りまして、5行目から、目標濃度以下の場合はどうするかという部分についてですが、目標濃度以下となった作業場についても、長期発がん性試験結果により算定した許容濃度、ここの部分につきまして、先生方からご指摘いただいておりまして、許容濃度という文言が不適切で、日本産衛学会の用いている用語と誤解されるおそれがあるので不適切であるということで、ばく露が許容される濃度という形で置き直させていただきまして、その濃度につきましても、7.5×10-4あるいは7.5×10-5、この2つを両論併記させていただいております。
 このばく露が許容される濃度でございますが、ご確認いただければと思いますけれども、参考資料の1-1、基準値設定のたたき台(改訂)というところの2番、先ほど、インジウムの換算として0.01にまとめるというところの前提のもとに、この基準値について計算のし直しをして、アンダーラインのところを置きかえておりますけれども、(2)の許容ばく露濃度としまして、7.5×10-5の算定根拠を入れております。NOAELへの変換係数として10、種間差として10、そして労働補正として6/8ということで、7.5×10-5という数字を置いておりますけれども、ここの部分につきましては、7.5×10-4と7.5×10-5を両方併記させていただいております。ここの部分は種間差について、人と、マウス・ラットとの感受性については議論のあるところではないか、種間差は10まではなくて、1ぐらいでもマウスやラットのほうが感受性が高いという指摘もあるのではないかというところがありますので、-4乗という形で両論併記をさせていただいております。
 ということで、指針のほうの4ページのところについて、11行目からですけれども、許容濃度を超えている場合においては、保護具、(4)の手順に従って、呼吸用保護具を選択し、装着するものとすると。下に図としてお示しをしております。
 以上です。
○大前座長 それでは、(3)の作業環境測定等のところにつきましてのご意見をいただきたいと思います。
 20行目の別紙1というのがありますけれども、これは8ページ、9ページに別紙1を記載していますが、まずこれは、何か、ここの別紙1のところでご意見、あるいは事務局のほうから何か説明ございますか。
○寺島化学物質情報管理官 済みません、こちらも説明させていただきます。
 空気中のITOの濃度の測定方法、8ページの部分ですけれども、委員の先生方からご意見がございましたのが、24行目の部分なのですが、吸入性粉じんのサンプラーについて、前回、ナイロン製サイクロンのみお示ししていましたけれども、ここについては、ほかにもいろいろなものがあるということで、ご指摘をいただいております。田中先生から多段平行式分粒装置、それからNW-354型慣性衝突式分粒装置は、レスピコンパーテクルサンプラー等々、それから名古屋先生からも、NW-354型、それからC-30型、ナイロン製サイクロンGS-1型とかですね、幾つかあるということでご指摘をいただいておりますので、例示であるということで、ここにお示しをいたしました。
 (3)のところの測定結果の算出の部分ですけれども、もうここは算術平均をして、それと目標濃度、許容される濃度との比較を行うこととするということで記載をしております。
 前回は、第1評価値といいますか、上が5%の推計値としておりましたけれども、これを算術平均値と置き直しております。
 それから、別紙1の中の28行目のところ、具体的な測定分析法は別紙4のところをごらんいただければと思います。
 別紙4は、13ページですけれども、ITO等の吸入性粉じんの標準分析法についてです。ここはサンプラーについて、サイクロンと断定するのではなくて、サンプラーの一例としてサイクロンとさせていただきます。ここは、いろいろなサンプラーがあるということでご教示をいただきましたので、ほかのサンプラーについてもお示しできる内容があれば、またつけ加えることとさせていただきたいと思います。その部分は田中先生、あるいは中災防の棗田さんにご相談させていただいて、もし標準的に使われているようなものがあれば、ここに追加をさせていただこうと思っております。
 取り急ぎ、今回は、サンプラーの一例としてサイクロンGS-1、GS-3という、このままとさせていただいております。
 それから、25行目の部分ですけれども、フィルターの大粒径のものと吸入性粉じんのものと両方がとれるわけですが、それぞれ分析するのかという、大きいほうは分析を要さないのではないかというご指摘がございましたので、小さいほうのみ、吸入性粉じんの量のみ測定すれば、標準分析法としてはいいのではないかということで、ここを修正しております。
 以上です。
○大前座長 この別紙1、それから別紙4、まずこれにつきましては、何かご意見いかがでしょうか。
○名古屋委員 3のところで、吸入性粉じんの注は要らないのではないかなという気はするのです。吸入性粉じんはほとんどの人が知っているので、要らないのではないかなという気はするのですが。多分4μmと書いた理由がインハラブルと同じ様に記載しようと考えたのだと思います。インハラブルは、100μm、50%から以降、横ばいで0%の限界粒子径がないので限界粒子径がかけないから注記を書いたのであって、吸入性粉じんは、限界粒子径10μmと書けるのでインハラブルに合わす必要ないと思います。多分、吸入性粉じんは皆さん知っているので、あえて注記は要らないのではないかなという気はするんだけど、だめなのかな。
○寺島化学物質情報管理官 確かにご指摘のとおり、この業界といいますか、もちろん作業環境測定士であるとか、あと事業場でそういうことをされている方であれば、ご承知なのかもわかりませんが、やはり一般の国民の方にもわかるような通知にしなければいけないという部分もございますので、何かもっといい表現があるということであれば、ご提案いただければと思いますけれども。
○名古屋委員 そうする4μm、50%カットが一番妥当ではないですか。もともと吸入性粉じんの定義はこうですから。定義どおり書かれたほうがいいのかなという気がします。
 もう1点、ちょっと気になったのは、資料の8なのですけれども、エのところで、吸入性粉じんの捕集できない場合というのがどういう場合かわからないのです。資料の8ページの別紙1のエのところで、27行目に、前は総粉じんとして濃度を測定することも可能と書いてあったのですけれども、ここがちょっと気になっていて、総粉じんと書くのででしたら、きちっと総粉じんの定義を書き、かつ測定方法をきっちり詰めないとまずいなということ、まして今回は濃度を決めてないんだから、それは必要ないのではないかなと思うのと、それから吸入性粉じんの捕集できないというのは、多分ナイロンサイクロンを考えているのだと思います。時間が短くて捕集されないかもしれないけれども、今回、NW-354だとか、C-30だとか、いろいろなサンプラーが入っているので、短時間で補集できないことはないのです。だから、吸入性粉じんが補集できないということはないので、この部分は要らないのではないかなというふうに思いました。
 あえてこれを書くと、今度は総粉じんのところで厄介なことになるです。要するに、ろ過材の面速か総粉じんの定義に従ってサンプリングするのか混乱すると思います。総粉じんの定義がちゃんとあるにもかかわらず、一般にトータルでサンプリングしている。でも、トータルで何を測定しているのか曖昧です。要するに、オープンフェイス型のサンプラーで10リットルで引くのか30リットルで引くのかという、それだけで、それはあくまでも分粒留特性を考慮してサンプリングしてるわけではなくて、定量下限から10リットルにしたり30リットルにしていると思うんです。でも総粉じんということになると、面速ではなくて、開口面の速度で決まっているわけだから、必ずそれを守らなくてはいけない。私はニッケルのときはインハラブル粒子が測定対象でしたので面速にしましょうよということで、面速を規定したのです。
 だから、もし総粉じんで測定を行うのであれば、やっぱり面速できちっと決めないとまずいと思います。
○大前座長 この吸入性粉じんが補集できない場合というのは、どういう場合を想定されているのですか。
○島田化学物質評価室長 今現在、多分、企業の方々がお使いになっているのは、必ずしも分粒をしていないやり方でやっていますので、このものが入手できないとか、周辺の作業環境測定士の方がまだそれについて勉強中であるとか、そういう状況がある場合ということで、現行どおりやっていただくというふうな意味ですけれども。
○名古屋委員 多分、吸入性粉じんといったときに、オープンフェイス型でとるよりは、吸入性粉じんのほうが一般的だと思うのですよ。オープンでサンプリングする時というのは、要するに、どういう流速でとろうかと、何も考えずに、ただ要するにオープンフェスを用いてサンプリングしているのをオープンでとっているという形になっているので、流速による濃度の違いというのは、多分議論されていないんだと思うのです。吸入性粉じんはちゃんと定義があって、吸入性粉じんの定義に従ってどの測定機関でも測定している吸入性粉じんに関しては何も問題ないと思います。オープンだと、多分いろいろな測定機関で異なった流速でサンプリングするのでバラバラな値になってしまうと思います。だから、吸入性粉じんと決めてるのだから、吸入性粉じん一本のほうがいいのかなと思うのです。
 この吸入性粉じんの補集できない状況というのは、多分、濃度が低過ぎて、決められた時間の中で測定値が得られないといけないということかな。でも、今度はNW-354が入ってくると、20リットルで測定が出来ますから、十分ナイロンサイクロンに比べると、多分10倍以上吸引流量があるのでサンプリング出来ないことはないので、やっぱりそこは削除したほうがいいのかなというふうに思うのです。
 あえてオープンを考えると、混乱されるのではないかな。
○島田化学物質評価室長 平成16年の通知に基づいて各企業の方々が今やってくれていると思うのですが、そうしますと、今の名古屋先生のご指摘を受けますと、我々が各事業場さんからお伺いしているような数値というのは、必ずしも一致ではないということなんでしょうか。
○名古屋委員 多分、一致していないということです。要するに、どのフイルター径のろ紙を用いてサンプラーを行ったか、そしてその時、何リットルで引いたかという報告は聞いてないと思いますよ。金属類だったら、例えば55mmのフィルターを使い、オープンフェースで測定する時10リットルから30リットルの範囲でサンプリングして良いよ成っているので、10でとっているところもあるし、20でとっているところもあるし、30でとっているところもあると思うのです。ところが、個人サンプルだとまた違いますよね。そうすると、測定するろ紙径やサンプリング流量によって、取り込む要素が全部違いますから、当然出てくる濃度は違ってくるはずなのですよね。そうすると、多分事業場が行っている測定条件はまちまちではないのかなと思うのです。
○大前座長 そうすると、吸入性粉じんのみでもう規定したほうが……。
○名古屋委員 規定するのだったら、逆に、総粉じんを測定対象に加えるのであれば、今度、総粉じんの濃度を決めなくちゃいけないということになってくるし、その濃度を決めるということは、測定法もちゃんとしないと決めてこないということなので、やはりそこは現場のほうで厄介になってくるんじゃないかなと思うのですよ。
○田中(茂)委員 今の24行目にサンプラーがいろいろ記載を、名古屋先生と一緒に提案させていただいたわけなのですけれども、これ一般の鉱物性粉じんの吸入性粉じんのサンプリングするときに使われている分粒留装置なのですね。だから、一般的であるぞということを踏まえると、事業場でも購入、もし今まで使っていなくても手に入りやすいし、恐らく経験のある測定士の方が身近にいらっしゃるだろうということで紹介をしました。
 それを踏まえると、今のエのところは、やはりこれを書くと、いろいろまた基準値だ、測定法だと書かなきゃいけないということになると、外すことが望ましいということも言えるのではないかなと思います。
○島田化学物質評価室長 そうしますと、逆に、(2)のイのところの部分に、それに具体的な分析法を書かせていただいているのは別紙の4になるわけでございますけれども、ここはサイクロンの37?oと25?oの径のやつの流量なりそういったものを規定しているわけですけれども、今、例示をいただきますと、これと同じものを例示をいただいたものについて書かないと、やはり同じことが起きるということになりますでしょうか。
○名古屋委員 そう思います。吸入性粉じんだったら、吸入性粉じんという捕集したものを下記の分析方法に従って分析しなさいで済むことなのですよ。オープンになってくると、じゃあ、面速を幾つにするだとか、吸引流量を幾つにするかと、それぞれで濃度が違うよということをちゃんと前提にしなきゃいけないよということですね。
○島田化学物質評価室長 その際に、今、私ご質問させていただいているのは、例えば、サンプラーが違った場合に、同じように、別紙4の1番のようなものを、全部のサンプラーに対してつける必要があるかどうか。
○名古屋委員 ないです。それは、一応、全てのサンプラーが国家検定が通っていますので、国家検定通ったサンプラーで測定した吸入性粉じんですので、どのサンプルを使っても同じ濃度になります。国家検定以外のものは使えませんから。ただ、ナイロンサイクロンは、今の日本のサンプラーと比較したときに違う値が出ますよと、ここは認識しておかないてまずいのです。なぜかというと、カット特性が違う、日本の場合は一応、4μm、50%cutの基準に従った分粒特性をもった測定器できちんと国が決めた基準に従って検査していて、国家検定品になっていますけれども、アメリカの場合は、多分分粒特性の試験方法はブラックボックスになって、一応、平行測定してみると、ISO基準とある程度1対1になるのです。だから、本当は3.5μmは50%カットなんだけど、それを4μm、50%と同等とみなしても大して値は変わらないから、一応は、4μm50%を承諾している、多分カット特性が違うと思うから、同じにしてはまずいですが、日本の測定器は全部、どれをとっても同じという証明はできていますので、それは大丈夫だと思います。
○島田化学物質評価室長 例示をいただいているものについては、既に作業鑑定測定士の方はもう十分熟知をされているというふうなことでよろしいですか。
○名古屋委員 そうです。
○大前座長 そうしますと、エのところは削除しちゃうということでよろしいですか。でないと、かえって逆に混乱する。あるいは濃度の比較の可能性がなくなってしまうと。
 別紙1と、それから別紙4について、そのほかはいかがですか。
 特になければ、前の、本文のほうに戻りますが。
○名古屋委員 (3)ですよね。だから、例えば0.01をとるか、0.001をとるかということですよね。思うのは、多分0.01をとったときは、平均値じゃなくて、やっぱり今の作業環境測定と同じ基準の厳しい値をとったほうが良いと思います。それで、0.001だったら厳しき基準になるので平均値を取る方が良いと思います。どちらの濃度をとるかによって評価が変わってくるのかなと。基本濃度は、ちょっと私はわかりません。どっちをとったらいいかわかりませんけれども、もし0.01をとるのだったら、今のような平均値とっても全然問題ないと思う。0.001をとるんだとしたら、やはり平均値のほうがいいのかなと、少し緩くしてあげないと厳しい。でも、0.01だとしたら、これは作業環境測定と同じように、やっぱりきちっとした評価をしてあげて、95%以上という形のものだからオーケーするよということのほうがいいのかなという気はします。
 だから、どちらのほうをとるか、ちょっとわかりませんけど、採用される濃度によって評価方法を少し変えたほうがいいかなというのが感想です。
○大前座長 今、名古屋先生は0.01だったら95%にしたほうがいいと。それから、0.001でしたら平均でいいだろうと。
 いかがでしょうか。
○名古屋委員 ただ、一つわからないのは、今事業場で測定されているのが、大きな粒子で0.01目標にやっているときに、吸入性粉じんがどのぐらい含まれているのかわからないので、何とも言えない部分がある。今の0.01を守っていて、頑張っていても、吸入性粉じんは0.01をクリアしているかもしれない、それだったらいいよというのは、その情報が何も入ってきていないので、何とも言えない。
 今の事業場が0.01を目標にして頑張ってくれている、でも、その中に本当にインジウムがどのぐらい入っているかというのがちょっとわからないので、何ともわからない。その2点で濃度はわかりませんと言っているのです。
○大前座長 吸入性粉じんを使うことはいいとして、吸入性粉じんで0.01という規定だと、先ほど言われたようにLOAELなのですよね。すると、その分があるので、やはり0.01というのは、僕はあんまりしっくりこないのです。確かに、おっしゃるように、成分がわからないので、現場の吸入性粉じんの比率がわからないので、どれくらい困難かというのは、ちょっと見当がつかないのですけれども。でも、それは先ほどの留意事項のところで、目標濃度、再検討というところで、これは恐らく今年度に実測をやってみて、それで余りにも現実とかけ離れているようだったら、もう少し考えましょうというのが多分この留意事項だと思うので、これをとりあえず現段階で、ことしの段階で加えておけば、僕は0.001、1μがいいんじゃないかと思うのですが。1μの算術平均ですね。
○名古屋委員 だから、0.01でも吸入性粉じん占める割合が10%あればクリアしているわけですから。だったら、いいですよ。それが半分だったらちょっと厳しいなと。でも、目標値だからというのはあるから、それにはあんまり意味はないですから。
○大前座長 ITOをつくる製造工程、いろいろと見ていて、多分レスピラブルの比率が多いところもあるでしょうし、それから逆にレスピラブルでないところの比率が多いところもあると思うのです。したがって、これは本当にプロセスで全部違うので、一律に物を言えるというわけにいかないと思うのですけれども。
 僕らが見ているのは、例えば、肺の中に入った粒子は1μ前後ということは見ているのですけれども、肺に入る前の粒子がどうだったかが、全然わかっていないのですよね。だから、この留意事項、この留意事項は非常に妥当だと僕は思うのですけれども、この留意事項を採用すると、要するに実測してみて、それで後でまたもう1回、レトロスペクティブに考えてみるということは、それはもうその条件のもとで今回のこの提案で0.01で95%にするのか、あるいは0.001で算術平均するのか、そういうような選択だと思うのですけれども。
○田中(昭)委員 再検討というのは簡単にできるものなのでしょうか。これは測定できないので、すぐ、変更しましょうとできるのでしょうか。
○島田化学物質評価室長 前回の16年のときには、ACGIHの数字を使いまして0.1というふうなことで、そこから四、五年、五、六年たって直すというふうな形になりますけれども、今回、留意事項で書かせていただいたのは、分粒をして測定をするというふうなことが検証されてないというふうなこともありますので、やはりそこはそれによって問題が起きれば、事業場の方が対応できないというふうなことになりますので、当然、このリスク評価が終わった段階で当然そこはもう一度検証させていただこうと思いますし、その結果、見直す必要があれば、事務局として、またこういう会合で検討していただく必要があると思います。
 行政的に言えば、できれば、まず緩やかな基準からきつい基準にということで、それが実現可能であれば、そういう流れに行くほうが、むしろ自然ではないかなというふうに思いますけれども。
 それから、あわせて事業場の方からお話を伺ったところでは、今、A測定の基準で測定をする場合には、0.003の実測値になりますと、大体0.01をクリアするというふうな形になりますので、それと、今度算術平均値の0.001というふうなことになりますと、大体0.001と0.003ぐらいの違いになってくると。
○大前座長 もう一つは、これA測定で場の測定やるわけですけれども、でも考え方としては、場の管理ではなくて、ばく露の管理というふうな考え方に入ってきていると思うのですよね。したがって、そういう観点からいくと、算術平均で95%のE1値も、僕は整合性あると思うのですね。
○名古屋委員 その辺の提案で、下のところの3行お願いしたのは、やっぱりそうは言っても、平均値とったときに、差があったときに低いのがあると、引きずられてしまって平均値が下がりますよね、やっぱりそうすると、B測定を義務化すると、測定の中でB測定もやらなくちゃいけなくなると大変なので、A測定の中で一番高い値があったら、それと比較するのはどうでしょうかという提案をして、下をちょっとつけてもらったのですね。だから、B測定に近い値をAの1点でカバーできるか、ちょっとよくわかりませんけれども、何か1回、どこかでひっかけておかないと、平均値だけだったらつらいねというのがあるかなと。大きな値を見逃す可能性があったときに、これだけ生体に強いものはちょっと危ないかなと思って、やっぱり一つじゃなくて、ダブルでチェックしたほうがいいのかなと思って、つけてもらいました。
○大前座長 そうしますと、名古屋先生のご意見だと、33行目の、またはB測定の値というのは、これはなくても構わないという、そういう感じですか。これをつけておくと、B測定もやりなさいということに……。
○名古屋委員 だからB測定やるのはちょっと大変なので、A測定の中の最大値でいいのかなと。どちらか、ここで議論してもらって、いやB測定がいいといったら、B測定になると思いますが、多分B測定はまたやらなくちゃいけないのは大変なので、A測定の中の1点が超えていたら危ないということで、注意しなさいよと。ただ、平均値だけだと、ちょっとつらいかなと。もしかしたら、低い濃度だったときに引きずられてしまって、要するに、標準偏差も何も入ってきてないので、そこがあるのかなと。やっぱり平均値を使うのだったら、やっぱりどこかでひっかけたほうがいいのかなという気はします。
○寺島化学物質情報管理官 現在、ご提案させていただいているやつだと、別紙1をごらんいただくとわかるように、A測定とB測定は、これまでの通知と同様に、両方行うこととしておりますが。
○棗田中災防 済みません、ここのB測定の基準というのは、通常のB測定の考え方とちょっと違いますね。これ、この文章だと、どちらかというとスポット的な建設のみという形で、移動とか、そういうことが入ってないのですけれども、作業環境測定基準で言っているB測定とはちょっと違う考え方をしているというふうにとってよろしいのですか。
○大前座長 リスクのときのやり方でね。
○寺島化学物質情報管理官 このやり方は、平成16年の通知のときと変わっておりませんので、考え方としては、スポット測定に近いのかなと。これが事業者の方々にはなじみのある測定方法だということは言えると思います。
○名古屋委員 でも、B測定とスポットと全然考え方が違うから、そこでここでB測定と考えたら、測定者はB測定だと思うけれども、リスクで出ているスポットは全然違いますので、ピンポイントで選んでとっている。だから、B測定とはちょっと違いますよね。
○大前座長 別紙1のところは、以下、B測定に準じたではなくて、スポット測定というふうに解釈したほうがいいわけですか。
○名古屋委員 それを書くのだったら、別段、それでいいのですが、たださっき言ったように、通常のB測定は、大変だから、A測定の1点でもいいのではないか。B測定と書くんのだったら、B測定でもいいです。A測定で何処か1点が高い値を示した値を採用するのではなくB測定を方がいいよという形になるから、B測定は既に通達も出ていて、もうなれていて、現場としては余り違和感なくてB測定でやっているので、B測定に関しては全然問題ないと思う。ただ思ったのは、B測定をやるのはなかなか大変なので、費用も大変だろうから、それだったら、A測定の中の1点が越えていたらという形の緩和をしてもいいのではないかなと思っただけです。ただ、こういうふうにB測定を従来やっていて、現場でなれているのだったら、それは間違いなくB測定のほうがいいと思います。
○大前座長 ここはいかがいたしましょうか。これはエイヤとどっちかで決めるしかないと思いますけれども。
○名古屋委員 従来の中でやっていて、通達が来ていて、その中で作業されているのだったら、B測定かけておいたほうが、安心は安心ですよね。
○田中(茂)委員 何か、著しく上回った場合って、著しくというのは、何かお考えがあったのでしょうか。
○大前座長 多分、著しく上回るともう、目標濃度を上回ると思うのですよね。1点だったら著しく上回ると。例えば、10倍になったら、恐らく、10点も多分とらないだろうから、あっという間に目標濃度超えちゃいますよね。全部ゼロで1点だけが10だって、結構な……。
○名古屋委員 著しく上回った場合だよね。著しくって判断が難しい。文章的には上回ったでいいと思います。
○大前座長 ただ算術平均として上回ると書いちゃうと、半分は上回っちゃうのですよね。
○名古屋委員 そうなのです。
○島田化学物質評価室長 事業者の方は多分、A測定、B測定でやっていただいているので、ここは16年の事務局の表現が悪かったんだろうと思うので、それは、その形で適正に直させていただくというふうなことで、現行踏襲でさせていただければと思います。
○大前座長 それで、残っているのは、0.01で95%か、あるいは0.001で算術平均かというところがまだ決まってないといいますか、ご意見の統一がとれていないのですけれども。
○名古屋委員 A測定、B測定がやることになっていたとしたら、とりあえずは0.01でいいんじゃないかなと思うのですよ、厳しいから。その中の事業場で見たときに、多分、吸入性粉じんの値が物すごく低かったら、そうしたら、当然0.1でやったときも下げられるので、0.01に下げてもいい。でも、今0.01に下げておいて、後で上げるというのは、なかなか難しい操作なので、とりあえず0.01に決めておいて、A測定、B測定かけていって、そこで動かしてくださいよとしておいたほうが楽なんじゃないですか。
 実態調査を見たときに、吸入性粉じんを測定してみると、今は皆さん大きな粉じんっを測定していますけど、実際測定してみたら、当然0.01はクリアできているので、それならもう少し現状として厳しくしてもよかったら、すぐ0.001に動かしていきましょうと。小さいのを大きくもっていくのは、なかなか難しいのじゃないですか。
○大前座長 これ実際に測定するのは22年度になるわけですよね。それで、その結果が出てくるのは22年度の末ぐらい。
○島田化学物質評価室長 はい、来年の3月には出てきます。
○大前座長 大体半年くらい後には実態はわかるだろうと。そのときに、またその状況によっては考えるということになろうかと思いますけれども。
○名古屋委員 事業主さんは、今のA測定、B測定で測定していて、オープンで測定して、0.01をクリアしようと努力していますよね。多分、吸入性粉じんなら、それより少ないということは、多分クリアできると思うのですよね。そしたら、それは一つの目標レベルだと思うので。でも、しかしながら実態を見てみると、もっと大丈夫だよということになると、多分、塩ビのときは多分そうだと思いましたね。50ppmと決められていて、実態調査をしてみたら、2ppmでクリアしていたよと。それで、結果的には2ppmにしていって、そしてそのほかに変動係数を入れてといって、管理濃度の考え方を持ってきていますので。それと同じことを考えると、初め0.01で決めておいて、実態調査してみたら、もう少し厳しくて大丈夫だねということで、0.001に持っていくという流れのほうが、管理濃度が、塩ビのときの考え方と同じで、整合性図れるのかなとちょっと思いますけど。
○大前座長 ただ、0.001というのは、やっぱりLOAELなのでというのがやっぱりあるのですよね。やってみて、十分いければいいのですかね。
○島田化学物質評価室長 先生方にご議論いただいて、特に今のレベルはNOAELまでいってなく、LOAELのレベルだというふうなことで、やはりもうちょっと安全を確認したほうがいいんだと、安全側を見るべきなんだというふうなご議論があったということを、この留意点のところに、少し書き下す形にして、今のような対応をとることも可能だと思いますけれども。
 平成22年度の末にはもう一度検証してみるというふうなことはあろうと思います。
○棗田中災防 名古屋先生、済みません、ちょっと確認したいんで、これ0.01のときには、今までどおりなら管理区分の考え方でいいということですよね。算術平均ではなくて、幾何平均値を使って、そうしたら大体0.01の、第1管理区分になるのは、平均値が3分の1ぐらいにならないと、第1管理区分にならない。
○名古屋委員 だから0.01なんだ。
○棗田中災防 そうすると、ここ、書きぶりを恐らく変えないといけないですね。
○長山室長補佐 となると、3ページとか、あと別紙1の8ページのところも、算術平均という表現ではなくて、いわゆる第1評価値という形で0.01で設定して、多分その第1評価値で0.01というと、多分幾何平均とかになると0.003とかになって、幾何標準変数も大体これ実測してみると3前後とかになるので、それでEA-1ぐらいになると、0.01、第1評価値になると0.01という、これに合わせる表現という感じですか。
○名古屋委員 とりあえずそれで流してみて。今までA測定、B測定をやられているから違和感がないと思います。ただ、今度は、次に実態に合わせて目標のことを決めるという形のことができないかなと。
○長山室長補佐 それでまた実態を見て、あとまた流動分布とかでいろいろあると思うので、それを見てから。
○大前座長 いかがでしょうか。実態を見て、実態で、例えば実態を見て、なかなか現実にはなかなかはいかないということになったときには、0.01で固定されることになるんでしょうけども。
 でも、目標濃度ですからね。別に実態濃度を反映しなくちゃならないということじゃないので。
○名古屋委員 そうなのですよ。目標は普通高く掲げますからね。
○大前座長 実態に合わせることももちろん重要ですけれども、実態に合わせ過ぎるのも、これは全然話としては、今してるのと同じなので。
 そうしましたら、いずれにしましても、半年間の話をしています。半年の話に関しては、今の0.01で第1評価値、実態では、恐らく3μgにならないと幾何平均がクリアできないだろうというのはあるわけですが。
 これは実際に測定されるのは、去年測定されたところと同じところをやられるのですか。
○寺島化学物質情報管理官 いえ、違います。
○大前座長 違うところを、また別のところも決めて。
 去年のデータは随分、非常にいいところと悪いところの差がすごく大きくて、μgレベルのところがあったりmgがあったり、1,000倍ぐらい差がありましたよね。
○寺島化学物質情報管理官 今回も多分大手さんと、それからリサイクルのところと、4カ所ほどなのですが、まぜていますので、いろいろなデータが出てくると思います。
○名古屋委員 そのときに、粒径によってどれだけ違っているのか、作業によって違うかわからないのです、今まで。だから、今回粒径によって違うのが出てくるから、また出てこないと何とも言えませんよね。
○大前座長 どうしてもやっぱり、例えばリサイクル、比較的小さな会社というのは、濃度が高いほうに出てくると思うのですが、考えるときに、そっちのほうに合わせるのはこれはよくない。だから、どういうふうな合わせ方をするかといいますか、どういうふうな解釈の仕方をするかというのは、非常に大変難しい問題で、そこはそこで、また目標濃度を見直すときにしっかり議論しなきゃいけないと思いますけども。
○名古屋委員 例えばリサイクルだと、シュレッダーなんかかけて、大きな粒子が入っているときに、それでオープンでとっていると、かなり大きな値になりますよね。でも、吸入性粉じんといったら、もしかしたら小さいかもしれないんで、やっぱり出てこないとわからないかな。
○大前座長 リサイクルやっていて、酸化インジウムまでつくっているところは細かいところがあるのですよ。だから、金属にするところまでは、そんなに大したことないと思うのですが。大きい業種が多いと思うので、いいと思うのですが、そこから先に行くところが結構大変だと思いますけども。いずれにしてもやってみなくちゃわからないという。
○名古屋委員 やっぱり作業者の健康影響を考えるのだから、そこのところで濃度を決めていくのが基本だと思いますので。
○大前座長 そうしましたら、この場、小検討会では、0.01で、第1評価値ということで、半年間、置いておいて、実態の調査を見て、その結果を見て、もう少し数字を上げることは絶対ないと思いますけれども、下げるというような方向でいけるかどうか。実態の、いわゆる実態に合わせ過ぎないということも少し考慮に入れながらやらなくちゃいけないということですが。
 そうしましたら、33から35行目のところも、この場合はクリアできるわけですよ。この文言は必要ない。あるいは、5%でもやたら大きいところは何か、これはなくなりますね、ここのところは。
 それでは、次のページのばく露が許容される濃度のところの議論をしたいと思いますが、言葉はちょっと、やっぱり許容濃度ではまずいので、何らかの言葉をつくらなくてはいけないわけですけれども、言葉の問題は後にして、この7.5×10-4あるいは10-5ですか、これのところで議論を少しお願いしたいと思います。
 それが参考の1-1のところで、不確実性係数をどう考えるか、LOAEL、NOAELが10で、種差で10という形でいいのか、あるいはLOAEL、NOAEL、それから種差、この種差1というのはよくわからないですが、まとめて10という考え方もあるのかと。要するに、不確実性係数自体は、デフォルトで10使うことが多いですけれども、これは10が決まっているわけではなくて、ある意味、幾らにも変えられるということになります。
 必ずしも10掛ける10が100である必要はないわけでして、例えば、種差のTKというのがありますよね。カイネティクスのところ、これは肺に入るところまでは多分変わらないだろう。要するに、人とネズミでTKに差があるか、多分それはないだろうと。TDのほうに差がある可能性はあると考えていいですよね。長野先生、どうですか、そこら辺。肺に入るところまでというところ。
○長野日本バイオアッセイ研究センター副所長 肺に入るというところまでは、吸入性粉じんが、人の場合ですと10μm未満、それからネズミの場合、多少低い5μm未満であり、そこの差が多少あるかなということだと思います。
 ただ、実際的に今回実験した条件では、ほとんどが吸入性粉じん(多分90%)なので、先生がおっしゃるように、多分、それは同じというふうに考えていいと思います。特に、今回、測定法自体が吸入性粉じんということでありますから、そういう意味では、おっしゃるとおりだと思います。
○大前座長 TKに関しては、少なくとも種差はなし、1でいいだろうと、これは大体よろしゅうございますかね。カイネティクスに関しては。ダイナミクスに関しては、これは残念ながら情報がない。ITOの実験で、ラットITO、血中の濃度が3μg/Lぐらいでしたね、平均値が。ラットの血液の中の、血清の中のインジウムの濃度が3μg/Lぐらいの前後で、一応発がんはしていると。人間の場合、そのデータはない。人間の場合は、KL-6が3くらいで上がってきているわけですから、がんじゃなくて、KL-6は上がってきているという状況で、3が決まっているわけですけれども、もともと見ているものが、がんを見ているのか、KL-6を見ているのか、あるいはひょっとしたらKL-6が上がって、肺の線維化が起こって、それがもとでがんになるというような、そういうメカニズムもあるので、似たようなところを見ているのかもしれないですけれども、あんまりちゃんとした証拠はないわけですね。
 それと、TDに関しては、1というわけにはいかないかもしれない。どうでしょう。通常は、ルート10でしたっけ。種間のTD比はどうなっていましたっけ。個体間がルート10で、種間ですと2/5と3/5でしたっけね。今、忘れちゃいましたけれども、いずれにしても、TDのほうは、少し継続して考える必要があるだろうと。
 それからLOAEL、NOAELの10ですが、今回の実験データで発がん率を考えた場合に、今回の場合は、ITOでLOAELが0.01なのですけれども、LOAELとNOAELの距離というのは、例えば10倍くらいあるというような感じなのか、あるいはそこまでないかもしれない、ただドーズレスポンスのカーブを考えた場合に、そこら辺、何か長野先生、ご意見ありますか。
○長野日本バイオアッセイ研究センター副所長 多分、発がんとしては、少なくとも10倍と思います。発生率は横ばいになっており、そういう意味で1/10のところがNOAELになるかというと、それは疑問だと思います。それよりも、きっともっと下のほうだと思います。
○大前座長 こういうふうになってるから、端っこのほうはもっと伸びるだろうと。
○長野日本バイオアッセイ研究センター副所長 それから、がん以外の変化は、0.01でも100%近いデータが出ていますので、そういう意味で、やはり1/10よりもっと下のところにNOAELはあるかもしれないと、動物実験からは考えられます。
○大前座長 それからもう一つは、あのスピーシーズのラットのヒストリカルコントロールという観点からいくと、今回、悪性腫瘍の発生率が完全にゼロだったのですけれども、そこら辺はどうなのですか。今回の、ゼロ濃度の発生率が、今回は特異的に低かった。やはりヒストリカルコントロールから見ると、そこら辺はどうなのですか。
○長野日本バイオアッセイ研究センター副所長 ヒストリカルコントロール自体が、たしかもともとそう高くはないのですね。せいぜい、ちょっと今は数字を持っていませんけれども、1/10とか1%か、そんなものですから。
○大前座長 では、今回50匹中ゼロというのは、何も不思議な値ではない、ヒストリカルコントロールと比べても全然おかしくはないと。
 ということは、NOAEL、LOAELは、やはり10くらいは見なくちゃいけないだろうと。ひょっとしたらもっと大きいかもしれないということですね。
 いかがでしょうか。そうしたら、単純に言うと10と100の間で、さっきのTD、TKが1だとすると、TDの分だけを考慮していればいいと。NOAEL、LOAELは10として。
 根拠があるとしたら、そのくらいですかね。
○名古屋委員 問題なければ、10-4でいいのかなという気がしますよね。
○長野日本バイオアッセイ研究センター副所長 ヒストリカルコントロールのデータですけれど、私どもの施設の場合、今回使った同じ系統で、平均発生率が雄で0.8%、雌の場合で0.1%、そういう意味では、今回の発生率は圧倒的に多いと思います。
○大前座長 ということで、今回のゼロ濃度の発生率がやたら低いということでは全くないと、要するに、妥当な値だといいますかね。
○名古屋委員 それで多分、10-4で問題なかったら、それのほうが思っているというもう一つの理由は、マスクのことを考えると、1けた低くなると、防護したときにどうなるかというのがあるので、問題なかったら、そのぐらいにしておいたほうが、マスクの選定のときにいいのかなという気はしますね。もともと、これはあと、マスクにかかってくる話ですよね。そういったときに、低目に設定しちゃうと、逆に今度はマスクの選定のときに、本当に限界を超えちゃうと困るから。だったら、問題なかったら、濃度を下げたほうが、マスクの設定のときの防護を考えたらいいのかなと、ちょっと思います。
○寺島化学物質情報管理官 先ほど、田中(昭)先生のほうからいただいたご指摘としまして、サイクロン方式の場合の定量下限が20トン、20リットルで3.5×10-4、ほかのサンプラーだと違うのかもしれませんけれども、その数値よりも-5乗のほうが、やはり下回ってしまっていると。参考情報ですけれども、定量下限を下回っているからといって、そちらにしなければいけないことではないですが、そういう情報もあります。
○田中(昭)委員 ラットとマウスの病変で、一番下の0.01?r/㎥群では発生がなくて、0.03では発生があるという、病変などありますか。すべての病変がもう0.01から発生するんでしょうか。肺胞たんぱく症はこちらに挙げてありますけれども、線維化もそうですね。参考の1-2です。これ見ますと、とにかく低濃度ばく露0.01?r/㎥群はすべての病変が出てくると解釈していいのかなと思いますが。
○長野日本バイオアッセイ研究センター副所長 ラットの場合とマウスの場合があるわけですが、ラットの場合は、参考1-2にありますけれど、線維化、肺胞たんぱく症、両方とも一番下の0.01から増えております。ほかの変化も、例えば、胸膜の肥厚も0.01から、雄、雌ともにほぼ100%。当然でしょうけれども、肺胞でのマクロファージの浸潤、これも0.01からですね。肺胞壁の過形成、これも0.01からです。そういう意味では、今回のインジウムのばく露では、0.01まで、ほとんどの病変が同じように、100%近く発生しております。
 それに対して、マウスに関しては、参考資料1-2に肺胞たんぱく症のマウスの雄の発生の表が、後ろから2枚目の後ろのページに出ておりますが、この発生率は多少角度がありまして、0.01になりますと肺胞たんぱく症の発生が減ってくるので、多少底が見えているのかなという気がします。ただし、ラットに関しては、今回のデータでは、底が見えていません。
○田中(昭)委員 では、実験的にはもう1けた下のレベル設定ができるのでしたら、底が見えるかもしれないというレベルですね。
○長野日本バイオアッセイ研究センター副所長 そうですね。ただし、ラットに関してはNOAELにはならずに、またLOAELになった可能性のほうが高いと思います。
○大前座長 そうしましたら、とりあえずここの場では、NOAEL、LOAELは10と、それからTDの値、ちょっと今、3.幾つか、4か、ちょっと今済みません、僕、記憶はっきりしてないので、どっちかだと思いますけれども、そこら辺の不確実係数を考えざるを得ないだろうと。
 あとは、測定の可能性のところで、先ほどのサイクロンですと、10分だとわからないという限界はありますが。
 そうしましたら、7.5の10-5でも10-4でもなくて、ちょっとまた大変な数字になりますけども。
 それから、論点はそのくらいですよね。今の(3)の作業環境測定等のところですね。ここのところで、今の別紙1とか、目標濃度の数値とか、あるいは許容されるべき濃度の数値とかを一応議論していただきましたので、ほぼこの部分は終わったと思いますけれども、今の作業環境測定等のところで、そのほかのところでいかがですか。
(な  し)
○大前座長 それでは、次の呼吸用保護具等のところに進んでいただけますか。
○寺島化学物質情報管理官 4ページ、(4)呼吸用保護具の使用についてのところですけれども、作業環境の測定の結果、許容される濃度を超えている場合にあっては、有効な保護具を選択し、着用するということで定めておりますが、どういったものを選ぶかという部分につきまして、名古屋先生のほうから、防じんマスクというのは、やはり99.9%のフィルターのものであっても、面体からの漏れがあるということで、許容される濃度が著しく低い中にあっては、やはり不適当ではないかという指摘がございまして、この部分については、削除をしております。2行下の国家検定に合格したものという部分についても削除をしております。
 それから、留意点としまして、前回のご議論にもございましたように、呼吸用保護具のフィルターについて、やはり非常に小さい吸入性粉じんが透過しているのではないかと、そこのところの検証が必要ではないかというご議論がございましたので、資料3の留意点の3の部分、呼吸用防護具の選定についての部分について、フィルターについては、粉じんが捕集率どおり捕集されているかどうか調査する必要があるということで追加をさせていただいております。
 その具体的な選定の方法については、別紙2としておりまして、別紙2、10ページをごらんいただければと思いますけれども、仮に、別紙2のところの一番上にありますように、許容される濃度を7.5×10-4とした場合の目安の表がこれになります。
 ご議論を踏まえまして、この一番左上のところの作業環境測定結果の下にある部分ですが、そこを今、算術平均としておりますけれども、ここを前回お出ししております、先生方に最初にお送りしております資料の4ですね、第1評価値と、すなわち上が5%の推定値に置きかえさせていただきます。
 これをもとにして保護具を選定していただくということになりますけれども、この部分につきましては、目標濃度のところも、先ほどの議論を踏まえまして、ちょっと上のほうに移るわけですが、7.5×10-4を許容される濃度とした場合、それ以下の部分、この表の一番下の部分をごらんいただきますと、それ未満の場合には、一応不要とさせていただいておりますが、これはご意見あればお願いいたしたいと思います。
 そこから上に行くに従いまして、指定防護係数10レベル、またそれ以上の防護性能が期待できるものとしまして、粉じん、防じんマスクを削除いたしまして、ちょっと字が間違っておりますけれども、面体形の半面の電動ファン付き呼吸用保護具、その10倍以上の7.5×10-3以上のものですと、指定保護係数50レベル以上のもの。これも電動ファン付き呼吸用保護具、ここの部分は、例示の内容が一緒になってしまっておりますので、適切な形のご提案があればお願いしたいと思います。
 それから、50倍以上となりますところの上が、4×10-2、これは防護係数が100から1,000レベルのものということで、全面形の電動ファン付き呼吸用保護具、あるいは送気マスク、一定流量形のエアラインマスクのもの。それ以上、0.75という一番上のところですと、0.75?r以上の環境あるいは測定を実施していない環境においては、指定防護係数1,000レベル以上ということで、プレッシャデマンド形エアラインマスクということで例示をさせていただいております。ですので、ここの部分につきましてご議論をいただければと思います。
 指針の本文のほうに戻りまして、こういった形で選定することと。
 5ページの上のウのところで、必要数を備えること、それからエのところでフィットチェック、ちゃんと密着しているかどうかというのをチェックするということですが、これはご意見をいただきまして、フィルターを手で押さえるという簡易な漏れのチェックがございますので、それも例示させていただいて、その都度チェックをするということをつけ加えております。
 以上です。
○大前座長 いかがでしょうか、これは、要するに漏れの問題で、通常の半面形だとまずいという、そういう考え方でいいわけですか。
 フィルターに関しては、恐らく問題ないだろうという考え方でよろしいですか。99.9%のフィルターを使っている限りにおいては、フィルターのほうは問題ないだろうというふうな考え方でよろしいのですか。この間のお話ですと、100ナノ、0.1μmの粒子の通過で99.9という検定をやっていると、値づけをしていると。実際の作業場がどれくらいのサイズのものがあるか、ちょっと見当がつかないのですけれども、小さいのはどれぐらいか、ちょっとわからないのですが、少なくとも0.1μm以上のものだったら、漏れのことを考えなければ十分対応できると。
○名古屋委員 1点思うのは、10ページの考え方というのは、アスベストだとか、ナノの粒子の考え方だと思うのですよ。私が思うのは、4ページに図がありますよね、作業環境測定があって、目標比較があって、速やかに作業環境改善に取り組む、だから、多分一番上のところが一番厳しいのだから、多分ここのところは、私が思うには、送風機マスクぐらいのところでオーケーで、一番下の作業環境の維持、要するに許容濃度のところ7.5×10-4以下のところ、ここが電動ファン付きの99.5の半面マスクぐらいでいいのかなという考え方でいいのかなと。ここになってきちゃうと、10ページになってきちゃうと、エアラインマスクは現場では無理だと思うのですよ。何か、そこまでは要らないののではないかな。だって、フード式の送風機マスクだったら、100%防ごできると思いますので、エアラインマスク使わなくても。
 だから、一番厳しい時のマスクというのがフード付きの送風機マスクであって、一番緩いのが半面式の電動ファン付きマスク、そこのところをこの測定結果と合わせて3つに分けるだけでいいのかなという、こういうナノのような形の選定の仕方で、濃度で決めるのではなくて、測定結果と連動させたほうが現実的ではないかなと、私は思うんだけど。どうなんでしょうか、その辺は。
○田中(茂)委員 現場が選択できるようにしておきたいという発想がありまして、先生がおっしゃるプレッシャデマンド形エアラインマスク、現場での環境濃度、あるいはばく露状況のことを踏まえて、プレッシャデマンドのエアラインのほうが望ましいぞという判断、あるいは作業性の上で、ひもつきになるわけなのですけれど、それでも何かできるぞということがあれば、選択肢として記載はするのは構わないのではないかと。
○名古屋委員 例えば、エアラインマスクは確かにあるけど、エアラインって、要するに、結果的にはコンプレッサーのところの問題じゃないですか。本来的には外に置かなくちゃいけないようということになったときに、新鮮な空気を持ってくるため、100メートル、200メートル引きずる可能性があるわけですよね。そうすると、そうじゃなくて、マスクのところのコンプレッサーのところにHEPAフィルターをつけてやるとか、そういう規定があればいいけれども、そうじゃなかったら、普通、エアラインというのは、空気のきれいなところに置いて、そしてエアライン引いてきますよね。ということになってくると、作業性がすごく悪くて、逆に、安全面のほうが、マスクはいいけれども、安全面とか、作業性考えたときにひっかかってしまって、やりにくいねと思うのですよ。
 だから、そうすると、私は現場を考えると、要するにフードタイプの送風機マスクで十分漏れてこないし、漏れの実験しても大丈夫だから、マスクのフィルターさえちゃんとしていたら、そのぐらいの規模で十分じゃないかなと思う。そこをやっぱり一番グレードの高い位置にしておいて、そしてあとは緩かったら半面式の電動ファン式マスクがいいから、防じんマスクは嫌だなと思うのは、漏れてくるので嫌だなと思って、やっぱり削除したほうがいい。やっぱり電動ファンは最低限必要だろうと思うので、そういう形の3つのランクでいいのではないかと。あえてここのところも、アスベストだとか、ナノのような形の、要するに相手がわからないものに対しては、ここは要るのだけど、相手がわかってるもので、濃度を測定するのだから、そこまで厳しい基準は要らないんじゃないかなと、個人的には思うのですよね。
 せっかく測定して、その流れがあるのに、なかったら一番グレードの高いやつをやればいい。でも、エアラインは厳しいのじゃないかなと思うのですが。
○田中(茂)委員 ただ、先生、工場ですから、配管をしておいて、そこから供給空気を送り込むという方法が可能……。
○名古屋委員 でも、この前、配管する試算をしたときに、何百万の試算でしたよ。トンネルなんかでやったときに、一番高かったのは設備費が500万円かかる、要するに配管してくると。トンネルは長いから。それはまずいね、じゃあ、ボンベ背負ったほうが楽ですよねというような話にはなったのだけど、それだけ設備がこのマスクのためにできるかなと。それと同時に、コンプレッサーの管理だとか、そういう形のものが本当にできるのかな、現場で。安全面を考えるとどうなのですかね。
○寺島化学物質情報管理官 一応、これは指定防護係数とか書いてありますけれども、一応、事業場の実態に応じて、事業者が自主的に選んでもらうものの例として出しているものなのですけれども、先生おっしゃっている、全面形フード付きの、何とおっしゃいましたか。
○名古屋委員 送風機のフードで、送風機があるから、要するに空気が漏れ込む要素が何もないのですよ。ということは、プレッシャデマンドとそんなに変わらないと思うのですよ、だめですか。
○田中(茂)委員 ちょっとすき間があったりしますよね。
○名古屋委員 だけど、要するに湿るじゃないですか。
○田中(茂)委員 事業場でね、ですから。僕も……。
○名古屋委員 だから、そのグレードがプレッシャデマンドはいいのだけれども、どうも現実性がないんじゃないかなと。そうなると、使ってくれて、本当に漏れないやつのほうをハイグレードにしておいたほうがいいのかなと思うのです。
 同時に、4つの段階じゃなくて、4ページのところを見ると3つですよね、選び方が。速やかに改善に取り組むために必要なマスクと、それから改善に取り組むために望ましいマスクと、作業環境の維持が必要なマスク、だから3つのグレードがあればいいのかなと思うのです、これに従うと。
 そうすると、私が考える一番弱いものというのは、半面式の電動ファン式だよという形のものと、1番はプレッシャが本当はいいのだけれども、現場を考えると送風機のフード的なマスクでも十分じゃないかなというふうに思うのです。それだったら、作業者は扱いやすいのかなと、現実的かなと、個人的には思っているというだけです。
○田中(茂)委員 現実的には、恐らくそれを選ぶだろうと思うのですが、あってもいいんじゃないかな。
 というのは、実はフード型を使っている作業場で、血中のインジウムはなかなか、それを使っているんだけど下がらないという例を経験したことがあるのですけれども。ちょっとすき間があって。
○名古屋委員 じゃあ、湿りが弱いのだ。
○田中(茂)委員 そう。しょっちゅう使うとなると、どうしてもフード型をつけていても、血中のほうが下がらないという事例があったものですから。
○名古屋委員 すると、これが入るわけですね。
○田中(茂)委員 入れといてもどうでしょうと。
○名古屋委員 それなら、わかりました。
○大前座長 それとやっぱり、2次発塵が大きいんじゃないですかね。直接の吸入よりもね。仕事が終わって、マスクを外した後の吸入がね。
○名古屋委員 まあ、選択だからいいのじゃないですか。
○大前座長 そうしますと、とりあえず選択ということでプレッシャデマンドも一応残しておくにしても、現実的には多分、その前に、普通の防じんマスク、これはやはりまずいということですか。電動ファン付きじゃないとまずいという、そういうあれですか。
○名古屋委員 これだけ濃度が低いのだから、やっぱり、どうなのですか。教育すればいいということになるけれども、トンネルとか、ああいう工事でも、電動ファンを義務づけているのに、これだけ厳しいインジュウムに防じんマスクをオーケーするのはどうなのですかと。だったら、もう電動ファンを義務づけたほうがいいでしょうと、僕は思うのですよ。
○田中(茂)委員 では、最後の、それ未満のときの不要というのは不要でいいですか。
○名古屋委員 だから、思うのは、これは要するに濃度で設定してるじゃないですから。僕はそうじゃなくて、せっかくここに流れがあるのだから、この流れの中で設定したらどうですかと言ってるわけですよ。4ページのところの。そのところの一番厳しいところにプレッシャデマンドが入ってもいいでしょうと思っているわけですよ。下のところはなしはだめじゃないですか。当然、電動ファン付きの、どんなところでも電動ファン付きの半面マスクは要りますよということなのですよ、一番下だから。その後で、プレッシャがある、その間にもう少し、全面的の電動ファンがあってもいいのじゃないですかという、要するに3つのランクで、濃度じゃなくて、せっかく環境評価してるんだから、それを当てはめたほうがいいのじゃないかと。あえて、濃度をこういうふうに決めるよりは、そちらのほうが現実的じゃないかなと。
 その上のところの中で、さっき言った血中濃度が下がらないということで、プレッシャデマンドがあっても、別に問題ない。そこに入れる分には問題ないけれども、あえてこんな表をつくるのじゃなくて、この中で選択させたほうがいいんじゃないかと、私は思うのですよということです。
 そうすると、せっかくやった測定結果とマスクの選定が一つになりますよね。これとこれだと、これのためのばらばらの測定になってしまって、せっかくの作業環境と連動してこない可能性があるよということになる。
 じゃあ、4×10-4のところの根拠だとか、これという形の防じんという、この辺のところが問われちゃうじゃないですか。それだと、こっちだったら、環境評価しているのだから、このマスクがいいですよということのほうが、より現実的でわかりやすいかなと思ってる。
○田中(昭)委員 これでは、普通の防じんマスクは全くだめということになるのですか。
○名古屋委員 わからないけれども、これだけ低い濃度のときに使っていても大丈夫なのですか。だって、0.0幾つで、管理しようということが、7.5×10-4で初めて環境管理いいよと言っているところで、それで大丈夫なのですか。それはよくわからない。ただ、濃度が厳しいときにそういうマスクでいいのかなと、ちょっと思ってるだけです。
○田中(昭)委員 今はかなり改善してきて、きれいに環境になっています。この状況で丈夫かと言われたら、わかりません。
○名古屋委員 ばく露が許される濃度が7.5×10-4ですよね。それ以下のときに、じゃあ、それのときに、要するに使い捨てマスクでいいですかということに対して答えがあれば、全然問題ないのですけれども、それだったら、そこに入れればいいだけです。ただ、私はそれだけの濃度でも、危ないのだったら、防じんマスクで漏れれば嫌だねと。だったら電動ファンですねということにしているだけなのです。
○田中(昭)委員 そうですね。費用の点もかなり違うのだろうなと思います。
○名古屋委員 だから、早く普及させて、2万円を切って1万円になるかなという。
 ただ、それでこの濃度以下で大丈夫だという、要するに、マスクしなくても大丈夫ぐらいの、防じんマスクしていますけれども、少し漏れ率があっても大丈夫だよということが言えるのだったら、全然問題ないと思うのですが。ただやっぱり、ここの選定の流れを見てくると、そんな流れじゃないですよね、0.01と著しく低い濃度なので、そうしたら、やっぱりきちっとされといたほうがいいのかなと思います。
○島田化学物質評価室長 先生方、どうでしょう、前回、議論をしていただいて、防護係数というのは、必ずしも十分な指標になっていない可能性があるということで、検証するべきではないかというふうなお話が前回ございまして、先ほどの資料の3のところにも、3番というふうな形で、呼吸用保護具の選定についてはやはり検証していく、調査していく必要があるというふうなことを書かせていただいておりますので、ここでは、そういう意味で情報が少ないということで心配であるということだと思いますので。ここで書かれているのは、一応、防護係数を例示とした形で、使えるものはこういうものですというふうな例示をさせていただいておりますので、その上で、次年度なりにその部分の調査をきっちりやった上で、またそのあたりを検証させていただくというふうなことで、今ここで何が使えないというような形にしないほうがいいのではないかなというふうに思いますが。
○大前座長 そうしますと、具体的にここに書くのは、この絵はちょっと別としまして、濃度を幾つ以上にするかということも別としまして、プレッシャデマンドと、それから全面形の送風機付きと半面形の送風機付きをここでは書くと。それから、許容されるべき濃度未満であっても、この場合は防じんマスクということなのか、あるいはやはり送風ファン付きということなのか。名古屋先生は送風ファン付きがいいだろうという。
○名古屋委員 いや、検出作業によっては99.5の防じんマスクでもいいのですが、ただ濃度が低かったので、個人的には嫌だなと思って消してもらったのだけど。
○大前座長 ただ、現実的には検証できないと思うのですよね。未来永劫にわたって。
○名古屋委員 ただ皆さんが教育を受けて、きちっとマスクされるという前提で性善説に立てばいいのですが、そうじゃなかったとしたら、濃度として怖いねと。だったら、それほど努力しなくても、電動ファンだったら比較的防ごできているので、それのほうがいいのかなと思っているだけです。
○田中(昭)委員 それは、呼吸するのは楽なのですか。
○大前座長 ちょっと重たいですが、すごい楽は楽ですよね。
○田中(昭)委員 ぴたっとするマスクとかは、よく現場で見ていますと、職長さんの指示する方が声が通らないので、マスクを外してしゃべっているのを見たりするので、そういう形ではないのですか。
○名古屋委員 それは、メーカーさんにお願いして、半面マスクでも、あるメーカーでは伝声のついてないのもあるし、片方は伝声ついているマスクもあります。だから、やっぱりそれはお願いしているのは、現場へ行かれると、やっぱり会話するために外してしまう習慣があるから、せっかく伝声がついているのを外してしまう。そこで一番漏れちゃう。やっぱりその瞬間は、マスクに伝声マスクをつけてるという形のマスクにしてもらえれば解決することじゃないかなと思います。これはメーカーさんが頑張って、努力してくれればということです。
○田中(昭)委員 努力目標ということなのですか。
○名古屋委員 だから、伝声がついているマスクと伝声ついていないマスクがあって、伝声がついているマスクが売れて、伝声のつかないマスクがあったら、それはマスクの開発の人が伝声をつける努力をして、対等に戦えばいいだけのことじゃないかなと思います。
○寺島化学物質情報管理官 事務局としては、防じんマスクについては、検証の問題もありますけれども、事業者の選択の余地の幅を狭めてしまうと、実際のところ、かなり困る事業場もあるだろうというところもありますので、99.9%のフィルターであれば、フィルターの性能としては、担保されているというふうに考えておりますので、これは、そのままもとに戻させていただくという形でもよろしいでしょうか。
○名古屋委員 それは問題ないと思う。
○寺島化学物質情報管理官 それから、別紙2のところに、今、名古屋先生から提案ありましたように、3段階に分けてということでよろしかったですか。
○名古屋委員 こういう表でつくるのじゃなくて、せっかくつくった、4ページのところの、そこに合わせたマスクの選定にして、その中で選ぶほうが現実的ではないでしょうか。
○寺島化学物質情報管理官 表のほうが、実際、やってほしい措置を簡単に図式化したものであって、目標濃度というのは、安全なレベルではないので、そこで分岐をするという考え方ではなくて、許容される濃度から安全なマスクを選定したほうがいいのではないかという考え方のもとに別紙2をつくっているものなので、そこは分けて考えたほうがいいのかなというふうに思っています。
 そうすると、別紙2のような考え方で、許容濃度という安全なところの、許容される濃度という、安全と見られる濃度のところから逆算して考えていくと。そうした場合に、保護具の選択のものというのが何種類かしか限定されないことになるので、それにマッチした形で、ちょっとここで書きかえる必要があるのかなとは思っております。具体的なところについては、田中先生、名古屋先生にご相談させていただいて、例示のオプションを整理するという形でよろしいでしょうか。
○名古屋委員 単独で表をつくるのじゃなくて、こっちと合わせたところでつくってもらえればいい。それは参考するためにいいですね。
○島田化学物質評価室長 ここは技術的な問題ですので、ご相談をしてやらせていただきます。
○大前座長 そこはそういうことで、お二人でよろしくお願いいたします。
 それから、今の呼吸用保護具に関して、そのほかの点でいかがですか。
(な  し)
○大前座長 それでは次に、第4、健康管理のところ、説明をよろしくお願いします。
○寺島化学物質情報管理官 健康管理の部分につきましては、まず、全体的なところをこちらからご説明をさせていただきます。
 5ページの(1)健康診断の実施についてですけれども、ITOの取り扱い作業、ここ、ちょっと業務と置いておりますけれども、常時従事する労働者に対しては、雇い入れ時の、それから雇い入れの際、配置がえの際及び離職する際と括弧で置いておりますけれども、ここはご議論があったかと思います。及び、その後、6カ月以内ごとに1回健診を行うと。その健診の内容、方法については、別紙3のとおりということで、後ろにございます。
 別紙3は、11ページでございます。ここは、労働衛生課のほうからご説明をお願いできればと思います。
○古田職業性疾病分析官 11ページ、前回との違いを簡単にご説明いたします。
 前回漏れていたのが27行目です。定期健診の一次健診に作業条件の簡易な調査を入れております。
 それから、12ページ、二次健診で2つ目のポツですけれども、「医師が必要と認める場合は」の次に、胸部X線検査を入れております。下の注3)で、当該事業場において労働安全衛生規則第44条に基づき実施される定期健康診断において、同条第4項に規定する胸部X線検査として実施される検査に準じた方法による検査、要するに通常の一般定期健康診断で行っている胸部X線検査と同じような方法でとしております。
 そのほか、12ページの下の注2)、注4)の説明が前回と若干変わっています。
 注2)は、11ページの(1)の雇い入れ時、配置がえ時の健康診断の最後のポツの、胸部の特殊なX線撮影による検査の説明です。CTによる検査をいうとしています。注4)は12ページの二次健康診断の2つ目のポツの胸部の特殊なX線撮影による検査の説明です。
 注4)の説明のところを読みあげます。CT、コンピューター断層撮影による検査及びHRCT(高分解能コンピューター断層撮影)による上肺野、中肺野及び下肺野の検査をいう。ただし、医師が必要でないと認めた場合にはHRCT検査を省略することができるとしております。
 前回からの違いは以上でございます。
○寺島化学物質情報管理官 続きまして、5ページの(2)でございますが、健康診断を実施した後、事業者は当該労働者に係る区分に関して医師の意見を聴取するという形で、通常の事後措置と同じような形の規定を置いてあります。
 就業制限の部分ですけれども、次のいずれかに該当する場合ということで、血清インジウム濃度が3μg/L以上の場合であって、医師が必要と認める場合としております。ここの消しておりますのは、KL-6の値が500U/ml以上の場合というものは、3μg/L以上の場合と並列ではなくて、やはり下の所見のほうに置いたほうがよいのではないかという中野委員からのご指摘に基づきまして、変更を加えております。
 ここについて、若干補足させていただきますと、3μg/Lという数字について、ちょっとご指摘がございまして、10μにしたほうがいいのではないかというような事業者からのご意見等もございました。
 それから、就業制限の部分ですけれども、これは一律に配置転換をするというようなものではなくて、就業制限の中に書いてありますように、就業時間の短縮、作業の転換、作業場所の変更といった形で、一般の事後措置指針と同様の趣旨としておりまして、さらに医師が必要というふうに認める場合ということで、本当に必要と認める場合に配置転換等を行うということで、事業場に即した形での運用ができるようにというふうに事務局としては考えております。
 それから、次のページへ行きまして、(3)の部分、健康診断結果を検討する上での留意点ということですけれども、この部分は、中野委員、そのほかにご指摘をいただきまして、KL-6の値であるとか、それから間質性肺炎の部分の気腫性変化を加えるとか、そういったところ、それから11行目のところですが、長期経過という、加齢により病状が進行するというところを長期経過によるというようなところで置きかえるというご指摘をいただいておりますので、変えておりますのと、それから34行目以下の胸部HRCT検査というものの、HRというのを、削除をしております。
 というところが変更点でございます。ご議論いただければと思います。
○大前座長 いかがでしょうか。
 一番最初のところが、離職する際というところの括弧書きのところを議論ということでしたけれども。
○寺島化学物質情報管理官 済みません、ここは前回のご議論で、離職の際の健診というのは、今回見送ったほうがいいのではないかと。それは法律的な担保する制度が別にあるわけですけれども、そうでないと、やはりバランス的に難しいという議論があったかと思います。それを踏まえた修正をすべきところだったかと思います。
○大前座長 そうすると、案としては、この両括弧の中はなしということですね。
○寺島化学物質情報管理官 だったと思いますが。よろしければ。何かご意見があればいただければと思います。
○大前座長 まあ、半年に1回やっているからいいですかね。少なくとも半年前のデータはあるということですものね。
○田中(昭)委員 でも、配置転換された後でしたら、1年ないしは3年に1回ということですが。
○大前座長 これは本当にレベルによるのですよね。配置転換した後も半年ごとに追っかけたほうが絶対いい人と、追っかける必要ない人とあるので、それを書き分けるのは非常に難しい。だから、前回、今回もそうですけれども、配置転換した後は、医師の判断において1年とか、あるいは3年とか、そういう間隔でという、そういうのがあるので。それはもう本当に現場のお医者さんの判断でしか、ちょっとやりようがないのですよね。一律に全部半年ごと、あるいは一律に全部1年間で切ってもいいというわけにいかないですね。
 だから、現場の皆さんはちゃんと勉強してもらわないといけないですね。
 特に、外注しているところがいっぱいあるので、そういうところはやはり何らかの形で、お医者さんの知識の担保といいますか、それを何らかの形でできると本当はいいのですが。今、我々が回っている以外でも、専門の先生がいるところって、ほとんどないですからね、現実的には。
 それは、産業医さんに頑張ってもらいましょうということで、それ以外やりようがないので。
 とりあえず配置転換のときは今みたいな形で、離職するときというのは、少なくとも、どんなに軽い人でも3年前のデータはある、でもやっていて離職する場合は、半年前のデータは少なくともあるということで、いいかという、そんな感じでしょうか。
 前回のお話ですと、離職の場合は、やはり相当法的にちゃんとした縛りがないとできないという、そういうお話でしたよね。
○古田職業性疾病分析官 離職後については、ほかの法定のじん肺などは国の措置として健康管理の仕組みがありますけれども、これはまだありません。将来的にどうなるかはわかりません。ということで、今ここに入れるのはどうかということです。
○大前座長 今の段階ではちょっと無理だろうということですね。望ましいぐらいを書いておくといいのかもしれません、本当は。
 今の点以外のところでいかがでしょう。
○中野委員 ちょっと先に伝えられなかったので、追記したいのですが、21行目の表の中の、就業制限の2なのですけれども、間質性肺炎に伴う呼吸器系の自覚症状となっておりますが、その後に、気腫性変化で自覚症状が出てくる方も結構おりますので、間質性肺炎や気腫性変化に伴う呼吸器系の自覚症状というふうにつけ加えたほうがよろしいかなと思いました。
 もう1点なのですが、6ページの32行目の、濃度が最も高かった時期の濃度レベルを確認しておくことが重要ということなのですけれども、こちらは健康障害の判断をするために確認が必要ということなのですが、確認ではなくて、我々の血清インジウム濃度と肺への影響の相関を見ているときの血清インジウムの濃度というのは、初回の健診での濃度で見ているのですね。つまり、多分一番最も高い作業環境の対策をしていなかった濃度を反映している濃度なので、確認ではなくて、ちょっといい言葉が出てこないのですけれども、注目して判断するとか、何ですかね、考慮して判断するとか、もう少し、ちょっとそこに対する影響で判断してほしいと思っておりますので、ちょっとそれがわかるような書き方に変えていただいたほうがよろしいかなと思っております。
○大前座長 健康障害の有無を判断するときに、最高濃度も考えなさいと。
○中野委員 そうですね。それが多分、恐らく今後の影響に一番、最もかかわってくると思っております。
○廣瀬労働衛生課主査 済みません、1点確認させていただきたいのですが、特に濃度が最も高かった時期というところではなくて、初回健診時の血清インジウム濃度について着目をした判断ということ……。
○中野委員 初回が必ず高いとは限らないので、吸入を見ると、後でも高くなる方はいらっしゃるので、一番高かった時期ではなくて、一番高かった濃度。
○廣瀬労働衛生課主査 それは、ですので、さっきおっしゃった初回健診に必ずしも限ったことではないということですよね。
○中野委員 そうです。
○廣瀬労働衛生課主査 この濃度が最も高かった時点での数値というものに着目するという考え方自体はよろしいですか。
○中野委員 主語ではなくて、述語の、確認というところが気になる。
○廣瀬労働衛生課主査 確認というところ。はい、わかりました。
○大前座長 気腫性変化のところはこれは追加でよろしいですよね。これは入れるべきだと思います。
 それから今の、5ページの表の2のところですけれども、やはりこれは1のところが、医師が必要と認める場合という文言がありますので、2のほうも、医師が必要と認める場合という文言があったほうがいいと思うのですよね。というのは、間質性変化、気腫性変化等々は、インジウムとは関係なくて起きる場合も幾らでもあるので。したがって、文言としては、最後の行ですけれども、インジウムによる異常の所見が認められ、医師が必要と認める場合。要するに、多少異常があっても、軽ければいいということもあり得るでしょうし。また、これはお医者さんに勉強してもらいましょうと。
 それからさっきの、先ほどの提案、3μを10にしたらどうかと、そういうようなご意見があったということですけれども、ここら辺はいかがですか。
○中野委員 9ぐらいの濃度の方で、10は余り超えていない方で、恐らくインジウムに関する健康障害出ている方がいらっしゃいますので、確定診断しているわけではないのですけれども、恐らくという方がいらっしゃるので、10だと、ちょっと甘いというか、高いと思います。
○大前座長 それから、ここの医師が必要と認める場合、医師が必要と認めるのは、何を見ているかというと、今までのあれですと、要するに一たん肺に入っちゃうと、なかなか出ないので、なかなか血中インジウムが下がってこないのです。一たん3を超えちゃって、例えば、一たん10になっちゃったら、3になるのに、例えば10年とかかかっちゃうわけです。そういう人は全部だめかというと、そうじゃないということで、そこで医師が経過を見ていて、判断をしていて、下がってくるようだったらいいだろうけれども、逆に上がってきたり、あるいはKL-6が上がってくるようだったらまずいという、そこら辺の判断をしてほしいというのが僕らの意図なのです。だから、3を超えたら全部アウトということではなくて。新たに入った人は3を超えたらまずいと思うのですけれども。前からやっている人は、もう3を超えちゃうと、なかなか下がらない、現実的に。では、10と3とどう違うかというと、現実問題として、10って、結構やっぱり、今のデータを見ていると高いですよね。やっぱり10だと、ちょっと、ここに10を持ってくるのは、非常によくないと思います。
 それからもう一つは、根拠がない。3は根拠がある数字なのですけれども、10は根拠がある数字ではないのです。
○田中(昭)委員 血清インジウム濃度が3ng/mLから10ng/mLの間の方も、例えばベテランの方だったらどうしても就業していただきたいという場合、どうするか。
○大前座長 それは医師の判断で、ずっと経過見ていてさがっているんだったら構わないでしょうし、新たなばく露がたくさんあるんだったらまずいですけれども。
○田中(昭)委員 では、そこを一部入れたほうがいいんでしょうか。例えば、血清インジウム濃度が今、9ng/mLだけど、経年変化を見ていたら下がってるからいいとか、減少傾向の人は就業は可とか。
○大前座長 だから、医師の判断でという。
○田中(昭)委員 あいまいな気がしまして。基準があったほうが決めやすいのかなと思います。
○大前座長 まあ、決めやすいでしょうけれども、でも、なかなか。
○田中(昭)委員 それからしますと、KL-6の値、カットしてありますけれども、客観的な指標としては、判断しやすいものかなとも思いますが。
○中野委員 恐らく、インジウム濃度も上がっていなくて、KL-6だけ高いという人もいると思うのですよ。そういうのも紛れてきちゃうと思うので、これはばく露の評価だと思うので、血清中濃度というのは、それはもう独立、一番多分リスクの高い数字だと思っていますので、今後影響を与える、ばく露の指標というか、血清中濃度が。なので、これは一つで独立させておいたほうがいいのではないかなというふうに思うのですが。
○大前座長 今、先生のおっしゃったのは、どういう意味で。先生、もう一度、質問の意図が今、一瞬わからなくなっちゃって。
○田中(昭)委員 これ、残しておいてもいいのかなという……。
○中野委員 下に持ってきているからいいんじゃないかと思うのです。
○田中(昭)委員 下にですね。わかりました。
○大前座長 そういうことですね。
 そのほか、健康診断のところで何か、いかがですか。
○田中(昭)委員 済みません、別紙のことでもよろしいでしょうか。
○大前座長 もちろん結構です。
○田中(昭)委員 別紙のほうで、前回も指摘したかとは思うのですが、ページ5と整合性をつけるために、どうしても11ページから12ページにかけまして、例えば、11ページの17行で、血液中のインジウム量の測定となっているのですけれども、これもう最初から血清インジウム濃度にしていただくことはできないんでしょうか。
○大前座長 さっきの5ページの表は血清中インジウムとなっちゃっているのですよね。
○古田職業性疾病分析官 特化則の表現に合わせているということでございます。ほかにもそういう表現はあるのですが。
○田中(昭)委員 でも、量と濃度と、違うことを書くのはいかがなものでしょうか。
○廣瀬労働衛生課主査 そこは注釈のほうで書かせていただいたということでご理解いただければと思うのですが、注釈に落とすということに、実際現場がどのように困るかというとこは、ちょっと具体的な私もイメージがつかない部分がございまして。
○田中(昭)委員 現場は困らないと思いますが、測定者がこれを見て、何でこんな表現使うのと言われるのもどうかと思います。
○廣瀬労働衛生課主査 今の段階で、特化則の書き方に整合性をとらせていただいたという理由で申し上げますと、ご案内のとおり、インジウムに関しましては、近い将来、特定化学物質に指定をされる可能性がありますが、それに伴いまして、特化則に基づく健康診断というものも行われるようになるかと思いますけれども、その場合に円滑な移行というものができるようにという観点から、このような表記ぶりに統一をさせていただいております。
○田中(昭)委員 それでは、5ページも変えたほうがいいということになりますか。
○廣瀬労働衛生課主査 5ページも、ここに関して申し上げますと、実はまたちょっと細かい、技術的な書きぶりで、大変恐縮なのですが、この別紙になっております11ページの健診の受診についての紙は、健診の項目に基本的には絞ったペーパーになっておりますけれども、法令の用語に、必ず落ちるというところで申し上げると、この別紙の3の部分だけなのですね。ですので、将来的に特定化学物質障害予防規則という法令の中で取り込まれていく部分というものになりますと、この別紙3の部分になりますので、この別紙3の部分の書きぶりに関しましては、相当程度注意をしまして、特化則の表記ぶりに統一をさせていただいたという経緯がございます。その意味で申し上げますと、逆にこの5ページ、もしくは6ページの書きぶりに関しましては、通常、先生方がお使いになられているような、比較的一般的な用語というところで書かせていただいているという整理でございます。
○田中(昭)委員 それでは、KL-6も、これ濃度になりますが、濃度でも、量と書かないといけないということになるのですか。
○廣瀬労働衛生課主査 そうしたら、逆にこちらの5ページ、6ページに関しては、通常使われている表記ぶりに統一をしていただくということでもよろしいですけれども。
 逆に、5ページですとか、6ページに関しては、血液中のインジウムの量ではなくて、血清インジウム濃度という言葉で落とし込んでおりますけれども、KL-6に関しましても、通常、臨床ですとか、産業衛生の現場で使われている言葉に統一をしていただくということで……。
○田中(昭)委員 ということは、濃度でよいのですか。
○廣瀬労働衛生課主査 濃度というか、必ずしも別紙の11ページの書きぶりにそろえていただく必要はないということで考えております。
○田中(昭)委員 では、11ページと12ページは、これでないといけないということなのですか。
○廣瀬労働衛生課主査 11ページに関しましては、特化則の書きぶりにそろえさせてくださいというお願いで、逆に、5ページに関しましては、先生方のご指摘をなるべく幅広に反映をさせていただければというように考えております。
○田中(昭)委員 いうことは、KL-6の量ではなくて、注釈で、これはKL-6の濃度と入れていただくということでもよいですか。
○廣瀬労働衛生課主査 11ページ、12ページのKL-6の部分に関しては、そうですね、そこは確かに血清インジウムの測定の検査をいうという表記ぶりに合わせて、KL-6についても注釈を設けたほうがいいというご指摘ですね。
○田中(昭)委員 量ではなくて、濃度です。
○廣瀬労働衛生課主査 では、こちらはまた別に注釈でということで。
○大前座長 資料4というのは、これは今の健康診断と関係ありますか。
○寺島化学物質情報管理官 これはないです。
 済みません、今のご議論なのですけれども、5ページ、6ページの部分から出てきます血清インジウム濃度、あるいはKL-6の部分につきまして、同じ指針の中で用語があちこち行くのもあれですので、一番最初に出るところについては法令用語に直させていただいて、あと、以下血清インジウム濃度というというような形で、わかりやすく書かせていただければいいのかなと思っておりますが。そういった形でよろしいでしょうか。
○中野委員 法令用語というのは、済みません、量の測定、何々の量の測定というのが法令用語ということですよね。
○寺島化学物質情報管理官 はい。
○大前座長 ちょっと変なのですが、ずっと使っていれば仕方ないですね。濃度なのですが。
○田中(昭)委員 どうして濃度なのに量になるのかと、ずっと疑問に思っていました。間違っているのではないかと思っていました。
○廣瀬労働衛生課主査 どうも済みません、使っておりまして。
○大前座長 そのほかはいかがですか。
○中野委員 注3)の、ちょっと勉強不足かもしれないですが、具体的意味はちょっとわからないのですが、定期健診に伴うような測定の仕方で査定しなさいという意味の理解でよろしいですか。
○廣瀬労働衛生課主査 通常、恐らくほとんどの事業場で、一般定期健診の胸部撮影については、間接で行われているというふうに認識しておりますけれども、間接撮影で行っている事業場については、その撮影の方法に統一をしていただくことによって、インジウムの特殊健診における撮影とも統一をとっていただくということで考えております。
○中野委員 健診で行ったその写真を代用するとか、そういう意味ではなくて、同じような撮影の仕方という意味。
○廣瀬労働衛生課主査 そうです。撮影の方法を統一をしていただかないと、実際、比較をするに当たって不便が生じるかなということで、わざわざ書かせていただいたというところでございます。
○中野委員 この二次健診はどこで、病院でするのですよね。
○廣瀬労働衛生課主査 健診機関ということを基本的には想定しておりますけれども、健診機関によって対応できない検査がある場合には、健康診断を実施するお医者さんの判断によって、該当する検査、必要な検査が実施をできる医療機関、いわゆる病院診療所というようなところにご紹介いただくようなこともあり得ると考えております。
○中野委員 でも、多分普通に撮影に行くと直接になるんじゃないかと思うのですけれどね。
○廣瀬労働衛生課主査 医療機関の場合にはということですかね。その場合には、多分間接でというような指示を先生からお願いをするということが……。
○中野委員 指示ができないと思うのですが。
○大前座長 医療機関の設備がないと思う。間接をやっているのは、今本当に健診屋さんの、労働現場に関係したような。
○廣瀬労働衛生課主査 逆に言うと、健診機関であれば、それが対応可能というふうに考えたほうがよろしいですか。
 そうすると、どうなんでしょうか。逆に、診機関では間接というのが通常行われているということになって……。
○中野委員 あえて注釈をつけなくてもいいんじゃないかと思うのですが。
○廣瀬労働衛生課主査 一般定期健診が間接で撮られていて、二次健診は例えば直接撮影で撮られた写真であっても問題はないということでよろしいですか。
○中野委員 雇い入れ時、配置転換、胸部のX線はないのですけれども、これはあえて削除したということの理解でよろしいのですか。
○廣瀬労働衛生課主査 そうですね。特に、この場合に関して申し上げますと、特定業務従事者健診ではないので、半年に1回の単純撮影というのは行われませんけれども、1年に1回の胸部写真というものは行われるというのが現在の一般定期健康診断でも原則になっておりますので、そのとき写真をご活用いただくということを想定しております。
○中野委員 健診を常に1回、必ずしもしていないところがあるかと思うのですけれども。
○古田職業性疾病分析官 それはやってもらわないといけません。省略は可能ですけれども、あくまでも原則やることになっていまして、医師の判断で省略が可能となっています。通常、こういう作業についている方は、医師から省略可能と判断されるべきではないと思います。
○中野委員 一応、記載が必要ではないですか。省略すべきでないとか、そういう。
○古田職業性疾病分析官 まだそこまでは考えていないのですが。
○廣瀬労働衛生課主査 実際、一般定期健康診断と、このインジウムの作業に従事されている方の特殊健診をやっていただく先生が、一緒の先生であれば、確かに問題はないというところがありまして、インジウムの作業に従事をしている方であるということを定期健康診断で先生に認識をしていただければ、通常、一般定期健康診断の胸部X線に関しても省略をされないはずだというふうに、我々のほうで考えてはおりますけれども。
○大前座長 おっしゃるとおりですけれども、なかなか現場はそうはいかないかもしれないけど。
○中野委員 現場は、何となく、イメージなのですが、医者が決めるよりは、会社が決めているイメージがあるのですが。
○古田職業性疾病分析官 健康診断は医師による健康診断です。
○中野委員 あと、11ページの17行目なのですが、血液中のインジウムの量の測定及びKL-6の量の測定となっているのですが、見ているものがちょっと別なので、及びを削除していただいて、段落を変えていただいたほうがよろしいかと思います。
 それは、34行目も同様で、インジウム量の測定、で、行を変えて血清中のKL-6の量の測定というふうに。
 あと、12ページ、31行目なのですけれども、スパイロメトリー及びフローボリューム曲線による肺換気機能の検査になっているのですが、肺機能かなと思うのですが、特化則上は肺換気機能という表現になっているんでしょうか。
○廣瀬労働衛生課主査 こちらは特化則というより、こちらはじん肺法の表記ぶりに合わせているということでご理解いただければと思います。肺機能検査の書き方。
○大前座長 それでは、次に行きたいと思います。余り時間がなくなりましたので。
 健康診断の次のところですが、労働衛生教育ですね。よろしくお願いします。
○寺島化学物質情報管理官 7ページの労働衛生教育の部分につきましては、特段、先生方からご意見ございませんでした。
 労働衛生教育については、かねてから事業者の皆様方から、教育に使えるような何らかの情報提供をしてほしいという要望が出ておりますので、この教育の、今回の検討の内容と、指針の内容を周知させる際に留意していきたいと思っております。特段ご意見はございませんでした。
○大前座長 労働衛生教育は、よろしいですか。いろいろな資料は我々でも提供できると思いますので。質問いただければ、持っているものは何でも差し上げます。
(な  し)
○大前座長 それでは、一応これで指針の検討を全部終わったことになりますけれども、きょう濃度をどうするかとか、いろいろなこと、大体決まったと思います。それから、マスクのことも大体決まったと思いますので、残したことは、多分ないのではないかと。
○島田化学物質評価室長 許容される濃度の件はどういたしましょうか。
○大前座長 許容される濃度の件は、10×TDの値ということでよろしいですね。TKは1で十分だと思うので。それでやっていただくと。だから、10でも100でもなくて、その中間の値になりますけれども。40だったか、30になったか、ちょっと今、そこら辺の記憶が今はっきりしてないですけれども。種差の場合は、4か2.5でしたよね。どっちがどっちでしたか、ちょっと今、余り自信ないので、また後でご連絡申し上げますけれども、10×2.5もしくは10×4、もしくは10×3.2が不確実性係数。
 それでは、今のようなことで、今指針に関しての議論は終了したと思っております。
 それでは、続きまして、その他、いわゆる風評被害につきましての対策を事務局のほうから説明をお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 資料4ですが、風評被害の対応のためのペーパーということで、健康障害への対応について(案)です。
 これは一般の皆様方あてに情報提供する際に使わせていただこうと考えているものでございまして、(1)のところから(4)のところぐらいまでは、この検討会の場で前提としてご議論いただいていることでございますので、ご承知いただいているとは思いますけれども、インジウムについては、90年代半ばからずっと使われておって、世界シェアの8割を占めていること。それから、ITOの取り扱い作業によって、肺疾患が発症したとの報告があって、これまで症例として10件確認されているということ、それから典型的な症状は、肺胞たんぱく症、間質性肺炎、気胸、ばち状指であり、肺がんは確認されていないということ。
 それから、国は最初の症例の報告後16年7月に指導通知を発出した後、今般、発がん性試験の結果、ラットに発がんが確認されたと。ごく低濃度でということでございます。
 このことから、検討してきたと。速やかな対応を事業者に向けて要請するということですが、(6)の部分が肝でございまして、なお、本件は吸入性のITO粉じんが発生する作業場で労働者の健康障害の防止のため、対策を求めるものであり、フラット・パネル・ディスプレイ等液晶等の製品を取り扱う事業所において、これら製品を取り扱う作業に従事することによって健康障害を起こした事例はなく、また電子機器の通常の使用(破損した液晶の後片づけ等も含む。)において、ユーザーが健康障害を起こす危険はなく、液晶製品のユーザー事業者、電子機器を利用する国民の冷静な対応をお願いしたいということでまとめておりますが、特に、一番下のアンダーラインのところ、こういった見解でよろしいかどうか、ご確認、ご検討をお願いしたいと思います。
○大前座長 3番の典型的な症状ですけれども、間質性肺炎の間に肺気腫を入れていただいてそれから肺胞たんぱく症はもっと後ろでいいですよね。気胸の後ろでいいと思います、場所として、肺胞たんばく症は。
○田中(昭)委員 肺胞たんばく症は、典型的なということで入れていいんでしょうか。
○大前座長 一応、報告があるので。
○田中(昭)委員 典型的ということでしたら外れるような気もします。入れておかしくはないと思うのですが、典型的というところで気になります。
○大前座長 これは議論中なので、相当クエスチョンマークいっぱいなのですが、でも一応、報告としては3例あるのは間違いないので、入れざるを得ない。気胸の後ろでいいと思います。場所としては。一番前に持ってくるような話ではないので、気胸の後ろのほうに持ってきていただきたいと思います。
○中野委員 そこで気になったのですが、肺がんは確認されていないとあるのですが、現在のところとか、そういうまくら言葉は、むしろ要らないのでしょうか。
○島田化学物質評価室長 事実関係を書いたつもりでございますので。
○田中(昭)委員 でも、これはインジウム吸入に起因するということですね。
○島田化学物質評価室長 もちろん、そのとおりでございます。
○田中(昭)委員 インジウム作業者の健診で肺がんは見つかっていますが、いんじうむ
吸入に起因はしていないと思います。
○島田化学物質評価室長 そこは、その支障があれば書かせていただきますので。
○大前座長 3番はこれでよろしいですか。
 あと、6番のところですけれども、これが結構難しい文章で……。
○田中(昭)委員 2行目のフラット・パネル・ディスプレイ等液晶製品と書いてありますが、プラズマテレビ等、薄型は大体使っていますので、液晶とここで書いてしまったら、液晶製品だけが注目されそうな印象はあります。もうフラット・パネル・ディスプレイでとめてはだめでしょうか。
○大前座長 それでもいいと思いますが。
○島田化学物質評価室長 今おっしゃられているのは、フラット・パネル・ディスプレイで、等を抜くということなのでしょうか。
○田中(昭)委員 液晶製品を抜いて下さい。
○島田化学物質評価室長 フラット・パネル・ディスプレイ等というふうなことで。
○田中(昭)委員 タッチパネルはどうなるんでしょうか。タッチパネルはディスプレイの中に入るのですか。
○島田化学物質評価室長 入るのではないのかと思います。
○大前座長 多分、田中先生のおっしゃりたいのは、「対策を求めるものであり、フラット・パネル・ディスプレイ等を取り扱う事業所において」でいいのではないかと、そういう意味ですね、液晶だけでは、もちろんないので。等の中には、タッチパネルもあるし、太陽電池も入るし、今回はITOですから太陽電池は入らないかもしれませんけれども。そういう意味合いですよね。
 それから、その後のところはやっぱりわかりにくくて、「製品を取り扱う作業に従事することによって」というのが、これは事業場の話で、それからその後、下から2行目のユーザーは一般国民の話で、しかもかつ下から2行目の右側のユーザーはこれは労働者、事業場の話ですよね。液晶製品のユーザー事業者というのは、これ右側のユーザーと左側のユーザーは違っているのではないかというふうに、中身が。
○島田化学物質評価室長 これは、どちらかといえば、ユーザー事業者というふうなことで、製品を使って、何らかの電気製品、電子機器をつくられる組み立て。
○大前座長 ということですよね。こちらのユーザー事業者というのは、ITOを使って、物をつくっている方ですよね。
 左側のユーザーは、「電子機器を通常の使用においてユーザーが健康障害を起こす危険はなく」、このユーザーは一般国民のことですよね。すると、ユーザーという言葉が2つあると、非常にわかりにくいので、整理をしていただいて、要するにITOをつくっているところは、今のところ、いろいろなことが見られているけれども、液晶になっちゃった後、あるいはフラット・パネル・ディスプレイになっちゃった後、組み立て作業等をやっている方、もしくはそれを実際に買って使っている国民は今のところ全く関係ないよということを言われたいと思うので、もう少し、これ文章を整理していただくとわかりやすいなというふうに思います。
○島田化学物質評価室長 承知しました。今回、初お目見えなので、改めてご意見を伺い、また、事業者の方にも、適正な表現かどうかを確認させていただくようにいたします。
○大前座長 今のところ以外でいかがですか。
 そのほかに、3番、6番だけではなくて。
○田中(昭)委員 済みません、液晶の製品のところも適切な言葉に変更していただけたらと思います。6番の下のほうです。
○大前座長 そうですね。
 そのほかございますか。よろしいですか。
○田中(昭)委員 (4)は発がんが確認されたと、ラットに発がんがあったと、肺は入れなくてもいいんでしょうか。もうがんだけでいいんでしょうか。
○大前座長 そうですね、肺がんと入れたほうがいいですね。そうですね、おっしゃるとおりです。
 そうしましたら、今のこの資料4も含めて、それから先ほどの指針案も含めまして、修正をしていただきまして、これは、どうしますか、一応、皆さんにもう1回、メールか何かでお見せして、ご意見を伺って、それで、例えば事務局と座長でまとめると、現実的にはあさってまででしたっけ。非常に時間がないので、余り悠長なことは言っていられないのですけれども。
 そういう形でやらせていただいてよろしいですか。
 だから、もしご意見があったら、あしたの午前中ぐらいですか。なるべく早い時期にご意見をまたいただいて、それ以降の調整は座長と、それから事務局のほうでやらせていただくということでよろしいですか。
(了  承)
○大前座長 そのほか、何か事務局ございましたか。
 今後の予定ですね。
○寺島化学物質情報管理官 資料5の今後の予定ですけれども、今お話にありましたように、今週の金曜日、10月1日の16時から18時に、22年度第1回の健康障害防止措置に係る検討会を予定しておりまして、ここの場所においてインジウムに係る技術指針(案)のご報告をしまして、検討、承認をいただく予定となっております。
 それから、来週の金曜日、10月8日ですけれども、全国産業安全衛生大会に合わせて開催されます化学物質のリスクコミュニケーション会合におきまして、リスク評価に基づく健康障害防止対策の導入と題しまして、今年度、健康障害防止措置の検討をいただいた4物質と、それからインジウムの、今回のITOの指針につきまして、基調講演をいただいて、パネルディスカッションを行うというリスコミが予定されております。
 それから、この指針につきましては、一番下段にありますように、パブリックコメントを実施いたしまして、一般の皆様からのご意見をいただきまして、勘案の上発出という予定としております。
○大前座長 以上が今後の予定でございます。
 きょうの審議はこれで一応、全部終わりということでよろしゅうございますか。
(了  承)
○大前座長 それでは、非常に短い間に4回という、密度の濃い審議をいたしました。ヒアリングも含めまして、それぞれ密度の濃い審議だったと思います。指針案も、とりあえず、最終版はともかくとしまして、大体できましたので、これを10月1日の検討会にかけるという形になろうかと思います。
 それでは、この小検討会は終了いたしたいと思います。どうも皆様、ありがとうございました。




(了)

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