雇用・労働労災年金給付等に係るスライド率等について
労災年金受給者の皆様へ
◎ 労災年金に係るスライド率、自動変更対象額及び年齢階層別最低・最高限度額(以下「スライド率等」という。)の改定により、令和8年10月支払分から、約18万人の労災年金受給者の方について、年金額が変更となります。
○ スライド率とは、被災当時から現在までの賃金水準の変動を年金額に反映するために、年金給付基礎日額に乗じる一定の率のことです。このスライド率は毎年見直しを行い、10月支払分からは、新しいスライド率により計算した額での支給となります。
○ 労災年金受給者の皆様におかれましては、スライド率等の改定による年金額の変更につきまして、ご理解いただきますようお願い申し上げます。なお、今回の改定により年金額等が変更となる方には、8月下旬頃に「変更決定通知書」を送付してお知らせいたします。
○ 詳細は下記1や<参考1>の計算例をご参照ください。下記3に該当する年金受給者の方におかれてはそちらも併せてご参照ください。
○ スライド率とは、被災当時から現在までの賃金水準の変動を年金額に反映するために、年金給付基礎日額に乗じる一定の率のことです。このスライド率は毎年見直しを行い、10月支払分からは、新しいスライド率により計算した額での支給となります。
○ 労災年金受給者の皆様におかれましては、スライド率等の改定による年金額の変更につきまして、ご理解いただきますようお願い申し上げます。なお、今回の改定により年金額等が変更となる方には、8月下旬頃に「変更決定通知書」を送付してお知らせいたします。
○ 詳細は下記1や<参考1>の計算例をご参照ください。下記3に該当する年金受給者の方におかれてはそちらも併せてご参照ください。
1 労災年金給付等に係る給付基礎日額のスライド率について
◎令和8年8月1日以降に適用される、労災年金給付等に係る給付基礎日額のスライド率⇒ 表1[49KB]
現役労働者の平均給与額が上昇していることから、改定前と比べ平均で2.33%増のプラス改定となっています。
年金たる保険給付又は障害(補償)等一時金若しくは遺族(補償)等一時金(以下「労災年金給付等」という。)については、原則として算定事由発生日(被災日)の賃金を基に算定した給付基礎日額に給付の種類等に応じた給付日数を乗じて算定されています。
しかしながら、被災時の賃金によって補償を続けていくとすると、その後の賃金水準の変動が反映されないこととなり、また、過去に被災した労働者と近年被災した労働者との補償水準が大きく異なってくる等、公平性を欠くこととなります。
このため、労災保険においては、給付基礎日額を賃金水準の変動に応じて改定する制度(スライド制)を取り入れています。
スライド制による労災年金給付等の額の改定は、一般の労働者一人あたりの平均給与額の変動率を基準として、厚生労働大臣が定める改定率(スライド率)により、翌年度の8月1日以降に支給すべき年金給付について行われます。
労災年金給付等に係るスライド率の算定は、算定事由発生日(被災日)の属する年度の平均給与額と、支給年度の前年度の平均給与額(令和8年8月1日からの1年間のスライド率であれば令和7年度の水準)を比較して計算されます。
したがって、平均給与額が前年度より上昇していれば労災年金給付等の額は増加しますが、下降していれば労災年金給付等の額も減少することになります。

現役労働者の平均給与額が上昇していることから、改定前と比べ平均で2.33%増のプラス改定となっています。
(1)スライド制の趣旨
しかしながら、被災時の賃金によって補償を続けていくとすると、その後の賃金水準の変動が反映されないこととなり、また、過去に被災した労働者と近年被災した労働者との補償水準が大きく異なってくる等、公平性を欠くこととなります。
このため、労災保険においては、給付基礎日額を賃金水準の変動に応じて改定する制度(スライド制)を取り入れています。
スライド制による労災年金給付等の額の改定は、一般の労働者一人あたりの平均給与額の変動率を基準として、厚生労働大臣が定める改定率(スライド率)により、翌年度の8月1日以降に支給すべき年金給付について行われます。
(2)スライド率の算定方法
したがって、平均給与額が前年度より上昇していれば労災年金給付等の額は増加しますが、下降していれば労災年金給付等の額も減少することになります。

2 給付基礎日額の最低保障額(自動変更対象額)について
◎令和8年8月1日以降に適用される、給付基礎日額の最低保障額⇒ 4,350円
上記1と同様の理由により、改定前の4,250円から100円引き上げられています。
労災保険の給付は、被災された労働者の被災日以前3ヶ月間に支払われた賃金を基礎として計算される給付基礎日額を基に算定しますが、その額を給付基礎日額とすることが適当でないと認められるとき、例えば、最低保障額として定められた額(自動変更対象額)に満たない場合は、最低保障額を給付基礎日額とします。
ただし、スライド制が適用されることにより最低保障額を超えないときに限り、最低保障額をスライド率で除した額を給付基礎日額とします。
上記1と同様の理由により、改定前の4,250円から100円引き上げられています。
労災保険の給付は、被災された労働者の被災日以前3ヶ月間に支払われた賃金を基礎として計算される給付基礎日額を基に算定しますが、その額を給付基礎日額とすることが適当でないと認められるとき、例えば、最低保障額として定められた額(自動変更対象額)に満たない場合は、最低保障額を給付基礎日額とします。
ただし、スライド制が適用されることにより最低保障額を超えないときに限り、最低保障額をスライド率で除した額を給付基礎日額とします。
3 労災年金給付等に係る給付基礎日額の年齢階層別最低・最高限度額について
◎令和8年8月1日以降適用される、労災年金給付等に係る給付基礎日額の年齢階層別最低・最高限度額⇒ 表2[14KB]
改定前と比較して、最低・最高限度額ともに全ての年齢階層で増額となっています。
年金たる保険給付及び療養開始後1年6ヶ月を経過した方に支給する休業(補償)等給付(以下「労災年金給付等」という。)については、賃金水準が一般的に低い若年時に被災した労働者の労災年金給付等の額が生涯にわたって据え置かれた場合、壮年時に被災した者の労災年金給付等の額と比較すると大きな格差が生じることになります。
このような問題に対処するために、労災年金給付等に係る給付基礎日額には、一般的労働者の年齢階層別の賃金構造の実態等に基づき、年齢階層別の最低限度額及び最高限度額が設けられています。
なお、昭和62年1月31日時点において労災年金を受けていた方で、給付基礎日額にスライド率を乗じた額が最高限度額を上回る場合には、給付基礎日額に昭和62年1月31日時点のスライド率を乗じて得た額を年金給付基礎日額とします。
改定前と比較して、最低・最高限度額ともに全ての年齢階層で増額となっています。
年金たる保険給付及び療養開始後1年6ヶ月を経過した方に支給する休業(補償)等給付(以下「労災年金給付等」という。)については、賃金水準が一般的に低い若年時に被災した労働者の労災年金給付等の額が生涯にわたって据え置かれた場合、壮年時に被災した者の労災年金給付等の額と比較すると大きな格差が生じることになります。
このような問題に対処するために、労災年金給付等に係る給付基礎日額には、一般的労働者の年齢階層別の賃金構造の実態等に基づき、年齢階層別の最低限度額及び最高限度額が設けられています。
なお、昭和62年1月31日時点において労災年金を受けていた方で、給付基礎日額にスライド率を乗じた額が最高限度額を上回る場合には、給付基礎日額に昭和62年1月31日時点のスライド率を乗じて得た額を年金給付基礎日額とします。
4 遺族(補償)等一時金等の額の算定に用いる換算率について
◎令和8年8月1日以降適用される、支給済の年金及び前払一時金の合計額を現在価値に評価し直すために支給済の年金及び前払一時金に乗ずべき率(換算率)⇒ 表3[24KB]
遺族(補償)等年金の受給権者の受給権が消滅した場合に、他に当該遺族(補償)等年金を受けることができる遺族がなく、かつ、既に支給された遺族(補償)等年金及び遺族(補償)等年金前払一時金の額の合計額が、当該受給権消滅時点で、労働者死亡時に既に受給権者がいない場合に支給される一時金の額(給付基礎日額の1,000日分)に満たない場合は、その差額に相当する額の遺族(補償)等一時金が支給されます。
また、障害(補償)等年金を受けている者が死亡した場合に、既に支給された障害(補償)等年金及び障害(補償)等年金前払一時金の額の合計額が、障害等級に応じて定められている一定額に満たない場合は、その差額に相当する額の障害(補償)等年金差額一時金が支給されます。
この差額一時金の算定にあたって、一時金の額(給付基礎日額の1,000日分/障害等級に応じて定められている一定額)は現在までの賃金変動を反映した1のスライド後の給付基礎日額をもとに算定される額であるため、ここから減じる支給済の年金及び前払一時金の合計額についても、現在までの賃金変動を考慮した「換算率」を用いて現在価値に評価し直した額を用いることとしています。
遺族(補償)等年金の受給権者の受給権が消滅した場合に、他に当該遺族(補償)等年金を受けることができる遺族がなく、かつ、既に支給された遺族(補償)等年金及び遺族(補償)等年金前払一時金の額の合計額が、当該受給権消滅時点で、労働者死亡時に既に受給権者がいない場合に支給される一時金の額(給付基礎日額の1,000日分)に満たない場合は、その差額に相当する額の遺族(補償)等一時金が支給されます。
また、障害(補償)等年金を受けている者が死亡した場合に、既に支給された障害(補償)等年金及び障害(補償)等年金前払一時金の額の合計額が、障害等級に応じて定められている一定額に満たない場合は、その差額に相当する額の障害(補償)等年金差額一時金が支給されます。
この差額一時金の算定にあたって、一時金の額(給付基礎日額の1,000日分/障害等級に応じて定められている一定額)は現在までの賃金変動を反映した1のスライド後の給付基礎日額をもとに算定される額であるため、ここから減じる支給済の年金及び前払一時金の合計額についても、現在までの賃金変動を考慮した「換算率」を用いて現在価値に評価し直した額を用いることとしています。
<参考1> 労災年金額の計算例について
計算の具体例(令和8年8月現在で計算)
・算定事由発生日 : 平成2年5月10日
・遺族の人数 :3人 妻と被災者の両親(給付日数223日)
・平 均 賃 金 : 9,652 円 63 銭
・特 別 給 与 : 600,000 円
・スライド率 : 124.6%
・厚生年金等の受給関係: 改正後厚生年金の遺族年金を受給(調整率84%)
(1)労災保険の年金の給付額(年額)は、次の式によって計算されます。
[1] まず、給付基礎日額を計算します。
平均賃金9,652 円63 銭の円未満の端数を切り上げた額9,653 円が給付基礎日額となります。
[2] 次に、年金給付基礎日額を算出します。
給付基礎日額にスライド率を乗じます。(表1[49KB]「平成2年4月1日から平成3年3月31日まで」の欄参照。)
9,653 円×124.6%=12,027円63銭
↓
12,028円 (円未満切り上げ)
[3] [2]で算出された年金給付基礎日額が最低限度額及び最高限度額の適用を受けるかどうか確認します。
死亡された労働者が生存していると仮定した場合の基準日(令和8年8月1日)における年齢(69歳)に属する年金給付基礎日額に係る最低限度額及び最高限度額は、最低限度額 4,350円、最高限度額 17,709円となっており(表2[14KB]参照)、最低限度額と最高限度額の範囲内であるので、年金給付基礎日額は、[2]で算出されたとおり 12,028円となります。
[4] したがって、年金年額は、上記計算式に当てはめると、
12,028円×223 日×84%=2,253,084円96銭
↓
2,253,084円 (円未満切捨て)
[5] 2か月に1回支給される年金(特別年金を除く。)の額は、年金年額の6分の1で、
2,253,084円×1/6=375,514円(円未満切捨て)となります。
(2)災害発生前の1年間、ボーナス等の特別給与を受けていた方に支給される特別年金の給付額(年額)は、次の式によって計算されます。
[1] まず、給付基礎年額の20%に相当する額(A)と特別給与の額(B)を比較して算定基礎年額を算出します(ただし、A及びBが150 万円を超える場合は、150万円を算定基礎年額とします。)。
○給付基礎年額の20%に相当する額(年金給付基礎日額×365 日×20/100)
12,028円×365 日×20/100=878,044円 (円未満切上げ)……A
○特別給与の額(スライド制が適用される場合は、スライド率を乗じて得た額)
600,000 円×124.6%=747,600円 (円未満切上げ) ……B
AとBを比較すると、Bの方が少額であるので、この場合は特別給与600,000 円が算定基礎年額となります。
[2] 次に、算定基礎日額を算出します。
〔算定基礎年額×1/365〕(円未満切上げ)×スライド率(円未満切上げ)
〔600,000 円×1/365〕(円未満切上げ)×124.6%=2,049円(円未満切上げ)
[3] したがって、特別年金年額は、
2,049円×223 日=456,927円
[4] 2か月に1回支給される特別年金の額は、特別年金年額の6分の1で、
456,927円×1/6=76,154円となります。 (円未満切捨て)

<参考2> 統計調査の結果の訂正等により改正されたスライド率等について
労災年金給付等に係る給付基礎日額のスライド率等の算定にあたっては、毎月勤労統計調査の「きまって支給する給与」又は賃金構造基本統計調査の「きまって支給する現金給与額」などを基礎としていることから、毎月勤労統計調査又は賃金構造基本統計調査の結果の訂正等により、同スライド率等が過去の適用期間において一部改正となっている場合があります。改正内容の詳細につきましては、統計調査の結果の訂正等により改正されたスライド率等について をご覧ください。

