RSウイルス感染症

【お知らせ】
広報誌『月刊厚生労働』7月号で夏の感染症対策について特集しています。

夏を安全に楽しもう! 感染症対策ガイド[3.0MB]
 

 

RSアールエスウイルス感染症とは

RSウイルスの感染による急性の呼吸器感染症で、乳幼児に多い感染症です。

RSウイルスは年齢を問わず何度も感染を繰り返しますが、初回感染時には、より重症化しやすいといわれており、特に生後6ヶ月以内に感染した場合には、細気管支炎や肺炎など重症化することがあります。生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染する、とされています。
 

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主な症状

潜伏期は2~8日とされ、発熱、鼻汁、咳などの上気道炎症状が数日続きその後、場合によっては、気管支炎や肺炎などの下気道症状が出てきます。初めて感染した乳幼児の約7割は軽症で数日のうちに軽快しますが、約3割では咳が悪化し、喘鳴ぜいめい(ゼーゼーと呼吸しにくくなること)や呼吸困難、さらに気管支炎の症状が増加します。重篤な合併症として注意すべきものには、1歳以下では中耳炎の合併症がよくみられる他、無呼吸発作、急性脳症等があります。

受診の目安として、機嫌がよく、辛そうでなければ、慌てずに様子をみたり、かかりつけ医にご相談ください。ただし、呼吸が苦しそう、食事や水分摂取ができない時は医療機関への受診をご検討ください。

一般的には、風邪の様な症状のみで重症となることは少ないとされていますが、慢性呼吸器疾患等の基礎疾患のある高齢者や免疫不全者では、重症化するリスクがあることが知られており、注意が必要です。

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感染経路

RSウイルスに感染した人の咳やくしゃみなどによる飛まつ感染と、ウイルスの付着した手指や物などを介した接触感染といわれています。
 

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治療方法

基本的には、症状に応じた治療(対症療法)を行います。重症化した場合には、酸素投与、点滴、呼吸管理などを行います。

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予防と対策

基本的な感染対策を生活習慣にしましょう

日常的に触れるおもちゃ、手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤などで消毒し、流水・石鹸による手洗い、またはアルコール製剤による手指衛生を行うことが重要です。また、鼻汁、咳などの呼吸器症状がある場合はマスクが着用できる年齢の子どもや大人はマスクを使用することや、手洗いや手指衛生といった基本的な対策の徹底を行うことが大切です。

RSウイルス感染症に注意しましょう(令和6年6月版)

感染症対策へのご協力をおねがいします


また、60歳以上を対象としたワクチンと、生まれてくる子どもの予防を目的とした妊婦さんを対象としたワクチンがあるほか、感染症の重症化リスクを有する小児を対象とした薬剤があります。

その他、RSウイルスについて理解を深めてもらえるよう、よくある質問について、Q&Aをまとめていますので、詳しくはこちらをご参照ください。

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発生状況

国内の発生状況

RSウイルスは、感染症発生動向調査において5類定点把握疾患に分類され、全国約3,000カ所の小児科定点医療機関からの毎週の報告に基づいて発生動向が収集・分析されています。
最新の発生状況については、感染症発生動向調査をご参照ください。  

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医療機関・自治体の皆さまへ

事務連絡

感染症法に基づく医師の届出のお願い

定点として指定された医療機関は、対象の感染症の発生状況を指定の期間(週又は月)ごとにとりまとめて、保健所に届け出てください。

届出基準・届出様式

都道府県により届出様式が異なる場合がありますので、最寄りの保健所にご確認ください。
 

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関連リンク

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