日本における医療情報システムの標準化に係わる実態調査研究業務等の報告書

 医療情報システムの標準化推進の取組のため、国内の医療機関における厚生労働省標準規格の実装や活用状況についての調査を行い、その報告書がまとまりましたので、公表いたします。
 
1 検討の背景
 現在、電子カルテの普及率は年々上昇しており、平成29年度の医療施設調査(H29.10.1 現在)では、400床以上の一般病院においては約8割強となっている。一方、医療機関にとっては、医療情報システムの標準化が図られていないため、各医療機関でシステム開発をカスタムメイド(個々の医療機関の要求に応じた独自の仕様)で行うこととなり、システムの導入及び入替のコストが膨大となっている等、経営面等でのメリットが感じにくいという指摘がある。
   医療情報システムの標準化は、医療関係者やベンダに対する直接的な利点(コスト低減等)に加えて、医療政策や研究開発の促進にも資するという間接的な利点からも重要な取組であり、厚生労働省としては、保健医療情報の標準規格を定めることにより、医療情報の標準化を推進してきたところである。さらに、2019 年 10 月に創設された医療情報化支援基金の活用やその他政策等により技術動向を踏まえた電子カルテの標準化を加速していくこととしている。
 
2 目的
 患者の医療情報を全国の医療機関で確認できる仕組みの構築のためには、医療情報の標準化の更なる促進が必要であることから、本事業では日本の医療機関(病院、診療所、歯科診療所)における厚生労働標準規格の実装や活用状況について、その実態把握を行うために実施した。

報告書

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