ホーム> 政策について> 分野別の政策一覧> 他分野の取り組み> 国際関係> 外国との交流事業・政策対話について> 日中韓少子高齢化セミナー> 第8回 日中韓高齢化セミナーについて

第8回 日中韓高齢化セミナーについて

2018 年 7 月 12 日(木)から 13 日(金)にかけて、第8回日中韓高齢化セミナーを韓国(済州)にて開催しました。

1 経緯

2008 12 月の日中韓サミットにおいて、中国・温家宝首相(当時)から高齢化対策に関する協力及び会合の開催について提案がありました。 2009 年の日中韓外務大臣会合において岡田外務大臣(当時)が同意し、 2010 年に第1回が開催され、今回が8回目となります。 
 

2 これまでの実績

日中韓3か国が持ち回りで開催し、高齢化に係る政策対話と関連施設等への訪問を行っています。テーマは開催毎に3か国間で協議して決定しています。
今回から、少子化分野の政策も扱うこととなりました。

 

第1回 2010 年 4 月 中国(北京)開催 「 人口問題の現状と対策」「高齢者向けサービス」

第2回 2011 11    韓国(ソウル)開催 「 高齢者保健政策」「在宅介護サービス」

第3回 2012 年 8 月  日本(東京)開催 「 コミュニティと介護サービス」「アクティブエイジング」

第4回 2013 年 7 月 中国(上海)開催  「高齢化社会における健康サービスモデルの転換」「 空巣家庭(※)の高齢者保健サービスに関する政策設計」                                                                                       
 (※)子どもが巣立ったあとの、高齢者一人暮らしあるいは老夫婦

第5回 2015 12 月 韓国(済州島)開催 「高齢期の質の向上のための介護保険」「高齢化社会に対応する高齢化に優しい産業推進計画」MOC更新署名式

第6回 2016 年 7 月 日本(東京)開催 「認知症」「農村の空洞化」
第7回 2017 年 11 月 中国(済南)開催 「地域包括ケア、医療と介護の連携」「健康な高齢化」
 

3 第8回 日中韓高齢化セミナー

(1)プログラム  

開幕挨拶

韓国、日本、中国代表による基調講演
セッション1「 人口構造の変化と少子化対策 」
セッション2「 活気に満ちた老後のための中高齢者再就職支援政策 」
MOC改正署名式
第9回セミナー開催に関する議論

 

(2)出席者

 日本からは、嶋田 裕光 内閣府大臣官房少子高齢社会対策等企画調整室長、髙橋 和久 厚生労働省大臣官房国際課国際企画・戦略官ほか5名、中国からは、ワン・ハイドン 国家衛生計画健康委員会家庭司長ほか4名、韓国からは、イ・ドンウク 保健福祉部次官補(人口政策担当)、イ・カンホ保健福祉部人口児童政策局長ほか 13 名が出席しました。
 また、OECD 及び UNFPA からも担当官がオブザーバーとして参加しました。

 

(3)概要

■基調講演
 韓国のイ・ドンウク 保健福祉部次官補(人口政策担当)の開会挨拶の後、3か国代表による基調講演が行われました。
 韓国のイ・カンホ保健福祉部人口児童政策局長からは、少子化克服のための取組を強化し、少子高齢化への構造的・総合的観点でのアプローチを試みているといった発言がありました。
 日本の嶋田 裕光 内閣府大臣官房少子高齢社会対策等企画調整室長は、「人づくり革命」や「生産性革命」を通じて、これから少子高齢化という最大の壁に立ち向かっていくこと、また新たな「高齢社会対策大綱」について紹介しました。
 中国のワン・ハイドン 国家衛生計画健康委員会家庭司長からは、高齢化が進んでいる中国では、医療・介護総合サービスの設立や、健康管理の強化など、各種高齢化施策に取り組んでいるといった発言がありました。

 

 

 

■セッション1 「 人口構造の変化と少子化対策 」

 日本は、内閣府子ども・子育て本部 大床怜子 参事官補佐(少子化対策担当)から、少子化という「国難」を突破するため、政府が従来の子育て支援施策に加え、テレワーク等をはじめとする多様な働き方、若者の経済的基盤の強化、またIT等の科学技術の子育てへの活用等に取り組んでいることを発表しました。
 中国は、中国人口開発研究センター ゴン研究員から、中国は「家族開発政策」として、休暇制度、家族計画を実践する世帯のための支援制度、出産保険等の制度を定めていることが発表されました。
 韓国は、韓国保険社会研究院 キム研究員から、韓国では出産率が低く、少子化が長期化していると説明があり、少子化施策を実施するに当たり、政策の量(規模、個数、金額)の問題なのか、質の問題なのか、見極めが必要であるといった問題提起がなされました。

 

 

 

■セッション2 「 活気に満ちた老後のための中高齢者再就職支援政策 」

 中国は、リュー 中国人口発展研究センター研究員から、高齢化に対応する政策として、高齢者の権利と利益保護に関する法律の改定や、2016年から2020年までの5か年計画の策定などを行っていることが発表されました。
 韓国は、ファン 韓国保険社会研究員から、第3次少子・高齢社会基本計画及び第3次高齢者雇用促進基本計画を策定し、中高齢者の労働基盤拡大のための政策を行っていること、高齢者対象の雇用支援の実行機関について紹介がありました。
 日本は、厚生労働省 林 職業安定局雇用開発部高齢者雇用開発課長補佐から、高齢者雇用安定法の改正や助成金により、高齢者がより活躍できる仕組みを整えていること、「働き方改革実行計画」等においても高齢者雇用促進のための議論が行われていることを紹介しました。

 

 

 

協力覚書(MOC: Memorandum of Cooperation)の改訂

 2010 年4月の第1回セミナー時に締結されたMOCの改訂署名が行われ、来年以降も高齢化とともに少子化の各分野で共通課題を探り対話を続けることが、3か国4者間で合意されました。

 

 

 

■第9回セミナー

 次回、第9回セミナーは、日本にて来年夏頃をメドに開催することで合意しました(テーマ等の詳細については今後調整予定)。
 

 

ホーム> 政策について> 分野別の政策一覧> 他分野の取り組み> 国際関係> 外国との交流事業・政策対話について> 日中韓少子高齢化セミナー> 第8回 日中韓高齢化セミナーについて

ページの先頭へ戻る